(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-223760(P2016-223760A)
(43)【公開日】2016年12月28日
(54)【発明の名称】ドレス断熱
(51)【国際特許分類】
F24F 5/00 20060101AFI20161205BHJP
E04B 1/76 20060101ALI20161205BHJP
【FI】
F24F5/00 101A
E04B1/76 200E
E04B1/76 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】書面
【全頁数】4
(21)【出願番号】特願2015-121530(P2015-121530)
(22)【出願日】2015年5月28日
(71)【出願人】
【識別番号】515164402
【氏名又は名称】登倉 章光
(72)【発明者】
【氏名】登倉 章光
【テーマコード(参考)】
2E001
3L054
【Fターム(参考)】
2E001DD13
2E001DD14
2E001DD17
2E001DD18
2E001FA22
3L054BH01
3L054BH04
(57)【要約】
【課題】ヒートポンプによる夏の冷房、冬の暖房は室外機からそれぞれ熱風、冷風が噴出し、この熱が環境面で様々な悪影響を及ぼしているといえる。しかし冷暖房を止める訳にはいかない。そこで夏の熱を暖房に、冬の熱を冷房に利用できれば、省エネや環境保護に貢献できるはずである。
【解決手段】北海道には熱を逃がさないためのスカート断熱があり、基礎下の凍結防止として一定の成果を上げ、地中の断熱の有効性を証明している。これにエネルギーの要らない熱源を持たしてやれば、省エネで合理的な方法ができるはずである。つまり地中に自然発生した熱を送り、蓄熱させて、その熱を建物側へ誘導することである。土は熱拡散率が小さいので熱の移動には時間を要する。この時間が夏から冬又は冬から夏の時間となり、冷暖房の熱源になる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
夏に発生する熱、冬に発生する熱を地中に閉じ込め建物側へ誘導し、これを冷暖房の熱源とし、エネルギーを削減する断熱方法(ドレス断熱と呼ぶことにする)。
【請求項2】
チューブを使用し、ポンプで液体を循環させ、ドレス断熱内に熱を伝える
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は冷暖房エネルギーの削減を図った断熱による熱供給方法である。
【背景技術】
【0002】
建物における従来の冷暖房エネルギーの削減は床、壁、天井の断熱強化で評価されてきたが、熱源を持っていなかった。そこで夏に発生する熱を利用して冬に暖房を行い、冬に発生する冷熱で夏に冷房を行う断熱方法(ドレス断熱)。これにより冷暖房の熱源を持つことができる。
【0003】
熱をスムーズに断熱内(ドレス断熱)へ供給できる方法
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】
【特許文献2】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】
【非特許文献2】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
夏の冷房は電力を増大させているだけでなく、暑さの原因になり、局所的に大気の状態を不安定化させ、集中豪雨の原因になっている。
また冬の暖房は著しく電力を要している。
【課題を解決するための手段】
【0007】
夏の熱、冬の冷熱を地中に閉じ込め、土と熱が持つそれぞれの性質を利用する。土は一般的に熱拡散率が小さく熱を伝えるのに時間がかかり、この時間が季節になる。そして熱抵抗が小さい。従って本発明のドレス断熱によって、熱を概ね時間通りに目的地へ誘導させることができる。
【発明の効果】
【0008】
冷暖房の電力を小さくできる。地中熱利用のヒートポンプを用いれば、廃熱はドレス断熱内へ閉じ込めるため、大気への影響はなくなる。
また、一棟全体の冷暖房も可能になるため、身体にやさしい。停電しても冷暖房の影響は小さい。建物の景観が損なわれがちなエアコンの室外機を少なくできる。別棟であっても冷暖房ができる
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】 従来の断熱方法と本発明の断熱方法の断面の違い
【
図2】 ドレス断熱の利用方法1 夏の熱、冬の冷熱を直接利用する方法
【
図8】 ドレス断熱の利用方法2 地中熱利用のヒートポンプの廃熱を利用
【
図9】 チューブの熱交換によりドレス断熱内に熱を加える
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は一般的な基礎断熱や北海道などに見られるスカート断熱と本発明のドレス断熱の比較である。いずれも熟源を持っていない。
【0012】
図3、はドレス断熱にチューブで熱を送ることで熱源が発生する。
【0013】
図5について、土の種類や含水率によって熱拡散率aは大きく異なる。対象とする土を採取し、aを概ね定め、熱拡散距離L=√ax√t t:時間 によって熱交換時期とドレス断熱の長さAを決める
【0014】
図8はヒートポンプで発生する廃熱を熱源とする方法である。
【産業上の利用可能性】
【0015】
季節や昼夜の温度差を小さくしたいハウス栽培等の農業分野、水温を一定にしたい養殖の漁業分野
【符号の説明】
【0016】
A、B、Cはそれぞれの長さ