特開2016-223874(P2016-223874A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特開2016-223874道路地図情報処理装置、及び処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-223874(P2016-223874A)
(43)【公開日】2016年12月28日
(54)【発明の名称】道路地図情報処理装置、及び処理方法
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/30 20060101AFI20161205BHJP
   G09B 29/10 20060101ALI20161205BHJP
【FI】
   G01C21/30
   G09B29/10 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-109520(P2015-109520)
(22)【出願日】2015年5月29日
(71)【出願人】
【識別番号】000005348
【氏名又は名称】富士重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100076233
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 進
(74)【代理人】
【識別番号】100101661
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 靖
(74)【代理人】
【識別番号】100135932
【弁理士】
【氏名又は名称】篠浦 治
(72)【発明者】
【氏名】溝口 雅人
【テーマコード(参考)】
2C032
2F129
【Fターム(参考)】
2C032HB22
2C032HC08
2C032HD03
2C032HD07
2C032HD16
2F129AA03
2F129BB03
2F129BB20
2F129BB22
2F129BB33
2F129BB56
2F129BB66
2F129HH20
(57)【要約】      (修正有)
【課題】自車位置と目標点との少なくとも一方が道路地図情報の形状点と形状点との間にある場合であっても、正確な位置情報を得ることができる道路地図情報処理装置及び処理方法を提供する。
【解決手段】GPS受信部で受信したGPS情報に基づいて自車位置Pmを検出しS2。この自車位置Pmを道路地図情報の道路上にプロットしS3、プロットした自車位置Pmの後方と前方の第1、第2形状点i_1,i_2を検出するS5。そして第1、第2形状点i_1,i_2間のセグメントに対する自車位置Pmの比率を変化率K_zeroとして算出しS6、この変化率K_zeroに基づいて自車位置Pm上に自車形状点i_0を設定するS7。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路形状の変化点に設けられて該道路形状を表す情報を有する形状点及び該形状点間の区間長を表す情報を有するセグメントが登録されている道路地図情報を記憶する記憶手段と、
前記道路地図情報の道路上にプロットする任意位置の位置情報を取得する位置情報取得手段と
を備える道路地図情報処理装置において、
前記位置情報取得手段は、
前記道路地図情報の道路上にプロットした前記任意位置を挟む後方形状点と前方形状点とを検出する前後形状点検出手段と、
前記前後形状点検出手段で検出した前記前方形状点と前記後方形状点との間を結ぶセグメントに対する前記任意位置の比率に応じて該任意位置上に設定する新たな形状点を演算する形状点演算手段と
を備えることを特徴とする道路地図情報処理装置。
【請求項2】
自車両の現在位置である自車位置を検出する測位手段と、
道路形状の変化点に設けられて該道路形状を表す情報を有する形状点及び該形状点間の区間長を表す情報を有するセグメントが登録されている道路地図情報を記憶する記憶手段と、
前記測位手段で測位した自車位置と前記道路地図情報とに基づき道路上の自車位置情報を取得する自車位置情報取得手段と
を備える道路地図情報処理装置において、
前記自車位置情報取得手段は、
前記測位手段で測位した自車位置を前記道路地図情報の道路上にプロットして、該自車位置後方の第1形状点と前方の第2形状点とを検出する第1前後形状点検出手段と、
前記第1前後形状点検出手段で検出した前記第1、第2形状点間を結ぶセグメントに対する前記自車位置の比率に応じて該自車位置上に設定する自車形状点を演算する自車形状点演算手段と
を備えることを特徴とする道路地図情報処理装置。
【請求項3】
前記自車位置情報取得手段は、
前記自車形状点と前記第2形状点との間を結ぶセグメントを演算する自車セグメント演算手段を備えることを特徴とする請求項2記載の道路地図情報処理装置。
【請求項4】
自車進行路前方の道路地図上にプロットした目標点の情報を取得する目標点情報取得手段を更に備え、
前記目標点情報取得手段は、
前記目標点後方の第n−1形状点と前方の第n形状点とを検出する第2前後形状点検出手段と、
前記第2前後形状点検出手段で検出した前記第n−1、第n形状点間を結ぶセグメントに対する前記目標点の比率に応じて該目標点上に設定する目標形状点を演算する目標形状点演算手段と
を備えることを特徴とする請求項2或いは3記載の道路地図情報処理装置。
【請求項5】
道路形状の変化点に設けられて該道路形状を表す情報を有する形状点及び該形状点間の区間長を表す情報を有するセグメントが登録されている道路地図情報を記憶する記憶手段を有し、
前記道路地図情報に設定した道路上の任意位置の位置情報を取得する道路地図情報処理方法において、
前記道路地図情報の道路上にプロットした任意位置を挟む後方形状点と前方形状点とを検出する第1ステップと、
前記前後形状点検出手段で検出した前記前方形状点と前記後方形状点との間を結ぶセグメントに対する前記任意位置の比率に応じて該任意位置上に設定する新たな形状点を演算する第2ステップと
を備えることを特徴とする道路地図情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、道路地図情報上の任意位置に形状点を設定することのできる道路地図情報処理装置、及び処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、車両制御において、GPS衛星からの電波を受信して自車両の位置(自車位置)を測位し、その結果を道路地図情報に反映させて、自車位置及び自車前方の目標位置等の地図情報を得ることは不可欠となっている。この道路地図情報には、道路に含まれるノード(交差点、連結点等)を示すノード情報、各ノードを結ぶリンク(道路区間)を示すリンク情報が登録されている。
【0003】
又、リンク情報は、道路形状の変化点に設定された形状点と、この形状点間を結ぶセグメントとを有し、各形状点は経度と緯度の座標情報を含み、各形状点を順番に直線で結んだセグメントは区間長及び傾きの各情報を含んでいる。
【0004】
そして、各セグメントの傾きの変化からカーブ路等を推定することができ、更に、目的地までの経路を設定した際には、セグメントの区間長により、自車両の現在位置(自車位置)から各形状点までの距離、及び予め設定された道路種別毎の車速に基づいて各形状点の通過時刻や目的地への到達時刻を予測することができる。
【0005】
一般に、ナビゲーション装置においては、GPS衛星からの電波を受信して測位した自車両の位置を地図上に反映した際には、当該自車位置に最も近い形状点を検出し、その情報を自車位置の情報として取得する。又、セットした目的地の情報も、その目的地に最も近い形状点を検索して目的地の情報として取得する。
【0006】
例えば、特許文献1(特開2014−126372号公報)には、GPS衛星から送信される電波等に基づいて自車位置を測定し、次いで、この自車位置から地図上に設定されている進路上の最も近い位置に自車位置を移動させるマップマッチング処理を行う技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2014−126372号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述した文献に開示されている技術では、道路地図上に自車位置を精度良くマップマッチングさせることはできるが、道路情報については自車両に最も近い位置の情報しか取得することができない。同様に、自車進行路前方の特定した目標点における地図情報についても、この目標点に最も近い点の情報しか得ることができない。
【0009】
しかし、ナビゲーション装置では、モニタに表示された道路地図上に自車位置を表示し、更に、その通過点や到着点までの経路情報を表示するに過ぎないため、自車位置、及び目標点に最も近い位置の地図情報を自車位置及び目標点として表示しても、運転者に提供する情報として不足するものではない。
【0010】
一方、道路地図情報から自車位置の情報、及び目標点の情報を得て車両制御を行おうとする場合、自車位置と目標点との一方、或いは双方が、形状点と形状点との間にある状態では、取得する情報の正確性に欠ける問題がある。
【0011】
すなわち、形状点は、基本的に道路形状の変化点に設定されるため、直線路では数十メートルの比較的長い間隔で形状点が設定され、一方、カーブ路では短い間隔で形状点が設定されている。自車位置或いは目標点が形状点と形状点との間にある場合、直線路では最も近い形状点までの距離が比較的長くなり易く、一方、カーブ路では最も近い形状点までの距離は比較的短いが、路面形状の変化が大きいため、何れの場合においても、最も近い形状点の情報を取得して車両制御を行おうとした場合、高い制御精度を得るには限界がある。
【0012】
本発明は、上記事情に鑑み、自車位置或いは目標点が道路地図情報の形状点と形状点との間にある場合であっても、正確な位置情報を得ることのできる道路地図情報処理装置、及び処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の第1は、道路形状の変化点に設けられて該道路形状を表す情報を有する形状点及び該形状点間の区間長を表す情報を有するセグメントが登録されている道路地図情報を記憶する記憶手段と、前記道路地図情報の道路上にプロットする任意位置の位置情報を取得する位置情報取得手段とを備える道路地図情報処理装置において、前記位置情報取得手段は、前記道路地図情報の道路上にプロットした前記任意位置を挟む後方形状点と前方形状点とを検出する前後形状点検出手段と、前記前後形状点検出手段で検出した前記前方形状点と前記後方形状点との間を結ぶセグメントに対する前記任意位置の比率に応じて該任意位置上に設定する新たな形状点を演算する形状点演算手段とを備える。
【0014】
本発明の第2は、道路形状の変化点に設けられて該道路形状を表す情報を有する形状点及び該形状点間の区間長を表す情報を有するセグメントが登録されている道路地図情報を記憶する記憶手段を有し、前記道路地図情報に設定した道路上の任意位置の位置情報を取得する道路地図情報処理方法において、前記道路地図情報の道路上にプロットした任意位置を挟む後方形状点と前方形状点とを検出する第1ステップと、前記前後形状点検出手段で検出した前記前方形状点と前記後方形状点との間を結ぶセグメントに対する前記任意位置の比率に応じて該任意位置上に設定する新たな形状点を演算する第2ステップとを備える。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、道路地図情報の道路上にプロットした任意位置上に設定する新たな形状点を、このプロットした任意位置を挟む後方形状点と前方形状点との間を結ぶセグメントに対する任意位置の比率に応じて演算するようにしたので、例えば、任意にプロットした位置が自車位置或いは自車位置前方の目標点であり、この自車位置或いは目標点が道路地図情報の形状点と形状点との間にある場合であっても、正確な位置情報を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】道路地図情報処理装置を示す機能ブロック図
図2】自車位置情報取得ルーチンを示すフローチャート
図3】目標点情報取得ルーチンを示すフローチャート
図4】自車両の自車位置の算出方法を示し、(a)は道路地図情報の形状点間に自車位置がある状態を示す概略図、(b)は北方を基準とする自車両の進行方向を求める状態を示す概略図、(c)は自車両の進行方向を前方に修正した状態を示す概略図
図5】(a)は目標点距離の設定を示す説明図、(b)は目標点に設定する目標形状点を算出する手順を示す説明図
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面に基づいて本発明の一実施形態を説明する。図1に示す道路地図情報装置1は、車両(図示せず)に搭載されており、CPU,RAM,ROM等を備える演算処理部2と、記憶手段としての記憶部3とを有している。演算処理部2での演算処理は、記憶部3やROMに予め記憶されているプログラムに従って実行される。
【0018】
又、この演算処理部2の入力側に、複数のGPS衛星からの電波を受信して自車両M(図4参照)の自車位置Pmと基準方位(本実施形態では、真北N)に対する走行方位角θを算出するための情報を取得する、測位手段としてのGPS受信部11、車両の状態を検出するジャイロセンサ12、及び、自車両Mの車速を検出する車速センサ13が接続されている。一方、この演算処理部2の出力側には、自動運転等の車両制御を実行する各種制御ユニット21が接続される。
【0019】
この制御ユニット21では、自車進行路前方において現在の自車位置から何秒後の地図データを、車両制御のデータとして必要とするかの要求目標時間Tiを求め、この要求目標時間Tiを、道路地図情報装置1の演算処理部2へ出力する。
【0020】
又、記憶部3はハードディスク等の大容量記憶媒体であり、地図に関する種々の情報を記憶する道路地図情報3a等が格納されている。道路地図情報3aに登録されている道路情報には、交差点等の道路網表現上の結節点に設定されたノードと、ノードとノードとの間の道路区間を示すリンクと、リンク上における道路形状の変化点に設定された形状点とが含まれている。
【0021】
ノードには、緯度、経度、高度等の位置座標を示すデータが登録されている。リンクには、道路の種別(高速道路、一般道路等)、区間距離等の道路情報を示すデータが登録されている。又、形状点には、変化点の緯度、経度、高度、道路曲率、道路方位角等、地理的位置及び道路形状を示すデータが登録されており、リンクは形状点間の道路区間長を示すセグメントを統合した値で表される。従って、リンクの端点を示すノードを形状点と看做せば、道路情報は形状点とセグメントとで表すことができる。そのため、本実施形態では、便宜的に、道路情報を形状点とセグメントとで表すことにする。
【0022】
又、演算処理部2は、位置情報を取得する機能として、自車位置情報取得手段としての自車位置情報取得部2aと、目標点情報取得手段としての目標点情報取得部3bとが備えられている。自車位置情報取得部2aは、GPS受信部11で受信した複数のGPS衛星からのGPS情報に基づき、現在の自車位置(緯度、経度、高度)Pmを求め、記憶部3に格納されている道路地図情報3aの道路上に自車位置Pmをプロットする。その後、自車位置前後の形状点を検索し、この2つの形状点と自車位置Pmとに基づき、自車形状点を作成する。
【0023】
一方、目標点情報取得部3bは、制御ユニット21からの要求目標時間と車速センサ13で検出した車速とに基づき、自車位置から目標点までの距離(目標点距離)を求め、次いで、目標点距離前後の形状点を検索し、この2つの形状点と目標点距離とに基づき、目標点での形状点を作成する。
【0024】
上述した自車位置情報取得部2aでは、具体的には、図2に示す自車位置情報取得ルーチンに従って自車位置情報を取得する。一方、目標点情報取得部3bでは、具体的には、図3に示す目標点情報取得ルーチンに従って目標形状点を取得する。
【0025】
先ず、図2の自車位置情報取得ルーチンについて、図4を参照しながら説明する。このルーチンでは、先ず、ステップS1で、GPS受信部11で受信したGPS情報を取得し、続く、ステップS2で、GPS情報に基づき自車両Mの自車位置(緯度、経度、高度)Pmを測位する。
【0026】
次いで、ステップS3へ進み、記憶部3に格納されている道路地図情報3aを読込み、この道路地図情報3aの道路上に、測位した自車位置Pmをプロットする(図4(a)参照)。その後、ステップS4へ進み、GPS情報に基づき自車両Mの、予め設定された基準方位(N)に対する走行方位角θ(図4(b)参照)を求め、道路地図を、自車両Mを基準とする座標(x,y)に変換する。
【0027】
すなわち、図4(b)に示す真北(N)を基準とする道路地図情報3aを、図4(c)に示すように自車両Mの進行方向が上方となるように座標を走行方位角θだけ回転(アフィン変換)させて、自車両Mの進行方向をy軸とする新たな座標系を設定する。従って、自車位置Pmの座標は(0,0)である。
【0028】
これに対し、各形状点iの座標(x,y)は、
x=lon・cosθ−lat・sinθ
y=lon・sinθ+lat・cosθ
となる。ここで、緯度lat、経度lonは、道路地図に登録されている形状点i(図5(b)では第1〜第5形状点i_1〜i_5)の地理的位置を示し、車両制御に適した距離情報に変換したデータである。
【0029】
その後、ステップS5へ進み、自車両Mの座標点を挟む後方形状点である第1形状点i_1と前方形状点である第2形状点i_2とを検出する。尚、上述したステップS3〜S5の処理が、本発明の第1前後形状点検出手段(第1ステップ)に対応している。
【0030】
次いで、ステップS6へ進み、第1、第2形状点i_1,i_2間のセグメントL_z1に対する第1形状点i_1と自車位置Pmとのy軸方向間の区間長(L_z1−y)の比率(自車区間変化率)K_zeroを、
K_zero=(L_z1−y)/L_z1
から求める。
【0031】
その後、ステップS7へ進み、自車区間変化率(傾き)K_zeroと第1、第2形状点i_1,i_2とに基づいて、自車両Mの自車位置Pm上に設定する自車形状点i_0を、
i_0=K_zero・(i_2−i_1)+i_1
から求める。尚、自車形状点i_0には、緯度、経度、高度、道路曲率、道路方位角等の情報が含まれている。又、自車両Mの自車位置Pmが既存の形状点上にある場合は、K_zero=0となり、従って、自車形状点i_0は第1形状点i_1の値となる。又、ステップS6,S7での処理が、本発明の自車形状点演算手段(第2ステップ)に対応している。
【0032】
次いで、ステップS8へ進み、自車形状点i_0と第2形状点i_2との間の自車セグメントL_z0を、
L_z0=(x+y1/2
から求めて、ルーチンを抜ける。尚、このステップでの処理が、本発明の自車セグメント演算手段に対応している。
【0033】
このように、本実施形態では、自車位置Pmにおける自車形状点i_0を、その前後の道路地図情報3aに登録されている第1、第2形状点i_1,i_2間のセグメントL_z1と第1形状点i_1から自車位置Pmまでの区間長(L_z1−y)の比率(自車区間変化率)K_zeroに基づいて比例的に設定するようにしたので、自車位置Pmにおける自車形状点i_0を正確に求めることができる。
【0034】
次に、目標点情報取得部3bで実行される、図3に示す目標点情報取得ルーチンについて、図5を参照しながら説明する。
【0035】
このルーチンでは、先ず、ステップS11で制御ユニット21から送信される要求目標時間を読込む。例えば、制御ユニット21が操舵制御等にて運転支援制御を行うものである場合、制御ユニット21では、先ず、目標時間を設定し、この目標時間に自車両Mが通過する走行路上の目標点を求め、目標点を通過させるための操舵制御等を行う。
【0036】
従って、制御ユニット21では、例えば、自車両Mの自車位置Pmと目標点とが、道路地図情報3aに登録されている形状点と形状点との間にある場合であっても、高精度な操舵制御を行うには正確な位置情報(緯度、経度、高度、道路曲率等)を取得する必要がある。
【0037】
制御ユニット21では、設定した目標時間を要求目標時間として道路地図情報装置1の演算処理部2へ送信する。
【0038】
次いで、ステップS12へ進み、車速センサ13で検出した車速を読込み、ステップS13で、要求目標時間と車速とに基づき自車両Mの自車位置Pmから目標点Ptまでの距離(目標点距離)L_tを、
L_t=要求目標時間・車速
から算出する(図5(a)参照)。
【0039】
その後、ステップS14へ進み、自車セグメントL_z0と、これに連続する前方のセグメントを順次加算して、総セグメントΣL_zを求める(ΣL_z←L_z0+L_z2…+L_z(n-1))。
【0040】
次いで、この総セグメントΣL_zと目標点距離L_tとを順次比較し、目標点距離L_tを超えた総セグメントΣL_zが検出された場合(L_t<ΣL_z)、この総セグメントΣL_zを目標区間距離L_tgtとして設定する(L_tgt←ΣL_z:図5(a)参照)。
【0041】
そして、ステップS15へ進み、プロットされている目標点Ptを挟む後方形状点である第n−1形状点i_(n-1)と前方形状点である第n形状点i_nとを検索する。尚、このステップでの処理が、本発明の第2前後形状点検出手段(第1ステップ)に対応している。
【0042】
その後、ステップS16へ進み、第n、第n−1形状点i_n,i_(n-1)間のセグメントL_z(n-1)に対する目標区間距離L_tgtと目標点距離L_tとの間の区間長(L_tgt−L_t)の比率(自車区間変化率)K_tgtを、
K_tgt=(L_tgt−L_t)/L_z(n-1)
から求める。
【0043】
そして、ステップS17で、目標点区間変化率(傾き)K_tgtと、第n形状点i_n、及び第n−1形状点i_(n-1)に基づいて、目標点Pt上に設定する目標形状点i_tgtを、
i_tgt=K_tgt・(i_n−i_(n-1))+i_(n-1)
から求めて、ルーチンを抜ける。
【0044】
尚、目標形状点i_tgtには、緯度、経度、高度、道路曲率、道路方位角等の情報が含まれている。又、目標点Ptが第n−1形状点i_(n-1)上にプロットされている場合、K_tgt=0となるため、目標点Ptの目標形状点i_tgtは、第n−1形状点i_(n-1)の値となる。又、ステップS16,S17での処理が、本発明の目標形状点演算手段(第2ステップ)に対応している。
【0045】
そして、演算処理部2の自車位置情報取得部2aで設定した自車形状点i_0、及び目標点情報取得部2bで設定した目標形状点i_tgtを制御ユニット21へ送信する。制御ユニット21では、この自車形状点i_0、及び目標形状点i_tgtに含まれている情報に基づいて操舵制御等の車両制御を実行する。
【0046】
このように、本実施形態では、目標点Ptにおける目標形状点i_tgtを、その前後の道路地図情報3aに登録されている第n−1、第n形状点i_n,i_(n-1)間のセグメントL_z(n-1)と第n−1形状点i_(n-1)から目標点Ptまでの区間長(L_tgt−L_t)の比率(目標点区間変化率)K_tgtに基づいて比例的に設定するようにしたので、目標点Ptにおける目標形状点i_tgtを正確に求めることができる。
【0047】
その結果、自車位置Pmと目標点Ptとの少なくとも一方が道路地図情報3aに設定されている形状点と形状点との間にプロットされた場合であっても、このブロットした位置に形状点i_0,i_tgtが設定されるので、正確な位置情報を得ることができ、制御ユニット21では、この形状点i_0,i_tgtに基づいて、運転支援制御等の車両制御を高精度に実施させることができる。
【0048】
尚、本発明は、上述した実施形態に限るものではなく、例えば、自車位置Pmは、周知の自律航法システム、或いは慣性航法システム等を用いた測位手段やカメラ等により撮影された画像による道路情報取得手段で検出した位置情報に基づいて求めるようにしても良い。
【符号の説明】
【0049】
1…道路地図情報装置、
2…演算処理部、
2a…自車位置情報取得部、
3…記憶部、
3a…道路地図情報、
3b…目標点情報取得部、
11…GPS受信部、
12…ジャイロセンサ、
13…車速センサ、
21…制御ユニット、
i…形状点、
K_zero…自車区間変化率、
K_tgt…目標点区間変化率、
L…セグメント、
L_tgt…目標区間距離、
L_t…目標点距離、
lat…緯度、
lon…経度、
M…自車両、
Pm…自車位置、
Pt…目標点、
Ti…要求目標時間、
θ…走行方位角、
ΣL_z…総セグメント
図1
図2
図3
図4
図5