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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-223907(P2016-223907A)
(43)【公開日】2016年12月28日
(54)【発明の名称】測定装置および測定システム
(51)【国際特許分類】
   G01N 15/06 20060101AFI20161205BHJP
   G01N 15/00 20060101ALI20161205BHJP
【FI】
   G01N15/06 D
   G01N15/06 C
   G01N15/00 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2015-110393(P2015-110393)
(22)【出願日】2015年5月29日
(71)【出願人】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087480
【弁理士】
【氏名又は名称】片山 修平
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼須 良三
(57)【要約】
【課題】粒子の濃度を精度よく測定すること。
【解決手段】気体中の粒子の数濃度を測定する濃度測定部18と、前記粒子が曝される雰囲気の湿度に対する前記粒子の質量の相関を示す情報と、前記濃度測定部が測定した前記数濃度と、前記粒子が曝される雰囲気の湿度と、に基づき、前記気体中の粒子の質量濃度を算出するために、前記濃度測定部が数濃度を測定するときの、前記粒子が曝される雰囲気の湿度を測定する湿度測定部38と、前記濃度測定部および前記湿度測定部を収納し、第1吸気口32および第1排気口34を有する第1筐体30と、前記第1排気口から前記第1筐体内の前記気体を排出する第1排気部36と、を具備し、前記湿度測定部は前記第1吸気口から前記第1排気口への前記気体の流路において前記濃度測定部より上流に設けられている測定装置。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
気体中の粒子の数濃度を測定する濃度測定部と、
前記粒子が曝される雰囲気の湿度に対する前記粒子の質量の相関を示す情報と、前記濃度測定部が測定した前記数濃度と、前記粒子が曝される雰囲気の湿度と、に基づき、前記気体中の粒子の質量濃度を算出するために、前記濃度測定部が数濃度を測定するときの、前記粒子が曝される雰囲気の湿度を測定する湿度測定部と、
前記濃度測定部および前記湿度測定部を収納し、第1吸気口および第1排気口を有する第1筐体と、
前記第1排気口から前記第1筐体内の前記気体を排出する第1排気部と、
を具備し、
前記湿度測定部は前記第1吸気口から前記第1排気口への前記気体の流路において前記濃度測定部より上流に設けられていることを特徴とする測定装置。
【請求項2】
前記濃度測定部は、第2吸気口および第2排気口を有する第2筐体と、前記第2排気口から前記第2筐体内の前記気体を排出する第2排気部と、を備え、
前記第1吸気口から前記第1排気口への前記気体の流路は、前記第2筐体内を通る流路と、前記第2筐体内を通らず前記第1筐体と前記第2筐体との間を通る経路とを有し、
前記第1排気部の流量は前記第2排気部の流量より大きいことを特徴とする請求項1記載の測定装置。
【請求項3】
前記濃度測定部の測定間隔をn、前記第1吸気口から前記第1排気口への前記気体の経路において、前記第2吸気口より前記第1吸気口側の前記第1筐体と前記第2筐体との間の空間の体積をVとしたとき、
前記第1排気部の流量はV/n以上であることを特徴とする請求項2記載の測定装置。
【請求項4】
前記濃度測定部は、第2吸気口および第2排気口を有する第2筐体を備え、
前記第2排気口から前記第2筐体内の前記気体を排出する第2排気部を備えず、
前記第1吸気口から前記第1排気口への前記気体の流路は、前記第2筐体内を通らず前記第1筐体と前記第2筐体との間を通る経路を有さず、
前記湿度測定部は前記第2吸気口より前記第1吸気口側の前記第1筐体と前記第2筐体との間の空間に設けられていることを特徴とする請求項1記載の測定装置。
【請求項5】
前記濃度測定部に電源を供給する電源部を具備し、
前記電源部は前記第1吸気口から前記第1排気口への前記気体の流路において前記濃度測定部より下流に設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項記載の測定装置。
【請求項6】
前記濃度測定部は、光散乱検出法を用い前記数濃度を測定することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項記載の測定装置。
【請求項7】
前記粒子が曝される雰囲気の湿度に対する前記粒子の質量の相関を示す情報と、前記濃度測定部が測定した前記数濃度と、前記粒子が曝される雰囲気の湿度と、に基づき、前記気体中の粒子の質量濃度を算出する算出部を具備することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項記載の測定装置。
【請求項8】
気体中の粒子の数濃度を測定する濃度測定部と、前記濃度測定部が数濃度を測定するときの、前記粒子が曝される雰囲気の湿度を測定する湿度測定部と、前記濃度測定部および前記湿度測定部を収納し、第1吸気口および第1排気口を有する第1筐体と、前記第1排気口から前記第1筐体内の前記気体を排出する第1排気部と、を具備し、前記湿度測定部は前記第1吸気口から前記第1排気口への前記気体の流路において前記濃度測定部より上流に設けられている測定装置と、
前記粒子が曝される雰囲気の湿度に対する前記粒子の質量の相関を示す情報と、前記濃度測定部が測定した前記数濃度と、前記粒子が曝される雰囲気の湿度と、に基づき、前記気体中の粒子の質量濃度を算出する算出部と、
を具備することを特徴とする測定システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、測定装置および測定システムに関し、例えば粒子の濃度を測定する測定装置および測定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、PM2.5等の空気中の粒子状物質の濃度測定が盛んに行なわれている。気体中の粒子の濃度の単位には、単位体積あたりの気体に含まれる粒子の質量が用いられる。この粒子濃度を質量濃度という。例えばPM2.5の質量濃度の標準的な測定方法としては、フィルタに気体中の粒子を捕集し、質量を測定する方法がある(例えば特許文献1)。また、自動測定が可能な質量濃度の測定方法としてベータ線吸収法がある。フィルタ法やベータ線吸収法によって得られる濃度は質量濃度であり、現在PM2.5濃度は質量濃度で表示することが一般的である。さらに、簡便な方法として気体中の粒子に光を照射して得られる散乱光により、気体中の粒子数を測定する光散乱検出法がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表平11−502303号公報
【特許文献2】特開平8−15122号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
フィルタを用い粒子を捕集する方法は、一回の測定時間が例えば24時間以上である。また、自動測定が難しい。ベータ線吸収法は、自動測定が可能である。しかしながら、測定時間は十分短いとはいえない。また、測定装置が大型であり、価格も高い。光散乱検出法は、測定自動化が可能で、測定時間が短い。また、測定装置の小型化が可能であり、低価格である。しかしながら、光散乱検出法で測定できる濃度は、質量濃度ではなく、単位体積あたりの粒子の個数に相当する数濃度である。このため、数濃度から質量濃度への変換のときに精度が低下する。
【0005】
本測定装置および測定システムは、粒子の濃度を精度よく測定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
気体中の粒子の数濃度を測定する濃度測定部と、前記粒子が曝される雰囲気の湿度に対する前記粒子の質量の相関を示す情報と、前記濃度測定部が測定した前記数濃度と、前記粒子が曝される雰囲気の湿度と、に基づき、前記気体中の粒子の質量濃度を算出するために、前記濃度測定部が数濃度を測定するときの、前記粒子が曝される雰囲気の湿度を測定する湿度測定部と、前記濃度測定部および前記湿度測定部を収納し、第1吸気口および第1排気口を有する第1筐体と、前記第1排気口から前記第1筐体内の前記気体を排出する第1排気部と、を具備し、前記湿度測定部は前記第1吸気口から前記第1排気口への前記気体の流路において前記濃度測定部より上流に設けられていることを特徴とする測定装置を用いる。
【0007】
気体中の粒子の数濃度を測定する濃度測定部と、前記濃度測定部が数濃度を測定するときの、前記粒子が曝される雰囲気の湿度を測定する湿度測定部と、前記濃度測定部および前記湿度測定部を収納し、第1吸気口および第1排気口を有する第1筐体と、前記第1排気口から前記第1筐体内の前記気体を排出する第1排気部と、を具備し、前記湿度測定部は前記第1吸気口から前記第1排気口への前記気体の流路において前記濃度測定部より上流に設けられている測定装置と、前記粒子が曝される雰囲気の湿度に対する前記粒子の質量の相関を示す情報と、前記濃度測定部が測定した前記数濃度と、前記粒子が曝される雰囲気の湿度と、に基づき、前記気体中の粒子の質量濃度を算出する算出部と、を具備することを特徴とする測定システムを用いる。
【発明の効果】
【0008】
本測定装置および測定システムによれば、粒子の濃度を精度よく測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施例に係る測定装置が用いられる測定システムのブロック図である。
図2図2は、実施例に係る測定装置が用いられる測定システムの測定方法を示すフローチャートである。
図3図3(a)および図3(b)は、経過時間に対する測定槽内の相対湿度および質量測定部が測定した質量を示す図である。
図4図4(a)から図4(c)は、相対湿度に対する質量を示す図である。
図5図5は、実施例1に係る測定装置の模式図である。
図6図6は、実施例2に係る測定装置の模式図である。
図7図7は、実施例2に用いられる濃度測定部の模式図である。
図8図8(a)および図8(b)は、それぞれ実施例2の変形例1および変形例2に係る測定装置の模式図である。
図9図9(a)および図9(b)は、それぞれ実施例2および実施例2の変形例3に係る測定装置の模式図である。
図10図10(a)および図10(b)は、それぞれ実施例2の変形例4および変形例5に係る測定装置の模式図である。
図11図11(a)および図11(b)は、それぞれ実施例2の変形例4および変形例5に係る測定装置の模式図である。
図12図12(a)は、実施例2の変形例6に係る測定装置の模式図、図12(b)は濃度測定部の筐体の模式図である。
図13図13は、実施例2の変形例7に係る測定装置の模式図である。
図14図14は、実施例3に係る測定システムのブロック図である。
図15図15は、コンピュータの画面の例を示す図(その1)である。
図16図16は、コンピュータの画面の例を示す図(その2)である。
図17図17は、コンピュータの画面の例を示す図(その3)である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
光散乱検出法で測定できる濃度は、質量濃度ではなく、単位体積あたりの粒子の個数に相当する数濃度である。気体中の粒子の数濃度から質量濃度への変換には、気体の湿度が影響を及ぼす。例えば、気体の湿度が変わると、粒子の吸湿量が変わるために、粒子径の分布や粒子の物理化学的性質が変化する。粒子はさまざまな成分の混合物である。粒子の吸湿性は、粒子の成分によって異なる。例えば、粒子が硫酸アンモニウムである場合、湿度が90%において、光散乱断面積が乾燥状態の5倍となる。粒子が有機物の場合、光散乱断面積は湿度に余り影響されない。このように、粒子の成分が変化すると、粒子の吸湿性が変化する。粒子の成分は、場所および時期によって変化する。このため、数濃度から質量濃度への変換の精度が低くなる。以下の測定システムでは、粒子の吸湿性を測定することで、粒子の数濃度から質量濃度への変換の精度を高め、粒子の濃度を精度よく測定することができる。
【0011】
図1は、実施例に係る測定装置が用いられる測定システムのブロック図である。図2は、実施例に係る測定装置が用いられる測定システムの測定方法を示すフローチャートである。
【0012】
図1に示すように、測定システム120は、主に湿度変化部12、質量測定部14、算出部16、測定槽20および測定装置25を備えている。測定装置25は、濃度測定部18および吸気口22を供えている。
【0013】
図1および図2に示すように、吸気口21は、大気等の気体80aを測定槽20内に導入する。気体80a中の粒子10が台15に付着する。湿度変化部12は、測定槽20内の粒子10が曝露される雰囲気の湿度を変化させる(ステップS10)。質量測定部14は、台15に付着した気体80a中の粒子10aの質量を測定する(ステップS12)。質量測定部14および台15は、例えば粒子10aを表面に吸着させる水晶振動子である。算出部16は、粒子10aの周りの雰囲気の相対湿度および粒子10aの質量から吸湿性パラメータを算出する(ステップS14)。算出部16は、例えばコンピュータまたはプロセッサである。吸湿性パラメータは、湿度に対する質量の相関を示す情報である。
【0014】
その後、濃度測定部18には、吸気口22により気体80bが導入される。ここで、気体80b内の粒子10bの成分は、気体80a内の粒子10aの成分とほぼ同じである。例えば、気体80aと気体80bの収集の場所および/または時期はほぼ同じである。濃度測定部18は、気体80b内の粒子10bの数濃度を測定する(ステップS16)。濃度測定部18は例えば光散乱検出法を用いた数濃度測定器である。このとき、数濃度の測定と同時に気体80bの湿度を測定する。算出部16は、濃度測定部18が測定した数濃度と吸湿性パラメータと気体80bの湿度とから気体80b中の粒子10bの質量濃度を算出する(ステップS18)。
【0015】
ステップS10からS14における算出部16の吸湿性パラメータの算出方法について説明する。図3(a)および図3(b)は、経過時間に対する測定槽内の相対湿度および質量測定部が測定した質量を示す図である。時間t2までは台15に粒子10aを捕集していない状態である。時間t3以降は台15に粒子10aを捕集させた状態である。時間t1までは、湿度変化部12は測定槽20内の湿度を調整しておらず、測定槽20内の湿度は不定である。質量測定部14が測定した質量はある値である。時間t1において、湿度変化部12は、測定槽20内の湿度を変化し始める。時間t1における測定槽20内の湿度はh1である。湿度は、時間t1からt2まで漸次変化する。時間t2における湿度はh2である。湿度の変化にともない、台15の質量が変化する。これは、台15の表面および/または表面に吸着する粉塵等が吸湿するためである。
【0016】
時間t2からt3において、台15上に粒子10aを捕集する。時間t3の直前において、湿度は不定である。台15の質量は粒子10aが吸着した分重くなる。時間t3からt4にかけて測定槽20内の相対湿度がh1からh2まで連続的に変化する。湿度の変化にともない、台15の質量が変化する。
【0017】
湿度h1およびh2は、それぞれ例えば0%および100%である。相対湿度h1は、水の吸着が無視できる程度の湿度(例えば10%)でもよい。相対湿度h2は、粒子の濃度を測定する環境において発生しうる最高の湿度でもよい。このように、相対湿度h1およびh2は任意に設定できる。
【0018】
図4(a)から図4(c)は、相対湿度に対する質量を示す図である。図4(a)に示すように、算出部16は、図3(a)と図3(b)とから、時間t1からt2との期間について相対湿度に対する質量の相関曲線90を算出する。算出部16は、時間t3からt4の期間について相対湿度に対する質量の相関曲線92を算出する。図4(b)に示すように、算出部16は、曲線92から90を差し引き曲線94とする。曲線94は、台15に粒子10aが付着することにより、重くなった質量を示す。粒子10aへの水分の吸着がほとんどない湿度h1における質量pは、水分を吸着していない粒子10aの質量に相当する。図4(c)に示すように、算出部16は、曲線94から質量pを差し引いた曲線96を算出する。曲線96は、粒子10aが吸湿することによる質量の増加に相当する。曲線96を質量pで除したものが、単位質量あたりの吸湿性パラメータa(h)である。吸湿性パラメータa(h)は、単位質量あたりの乾燥粒子が、相対湿度hにおいて吸収する水の質量である。
【0019】
次に、ステップS18における算出部16の質量濃度を算出する方法を説明する。濃度測定部18が測定した数濃度をCn、算出する質量濃度をCmとすると、質量濃度Cmは、数濃度Cnと湿度hと吸湿性パラメータa(h)を用い次式となる。
Cm=k・Cn・a(h)
kは補正係数であり、フィルタを用い粒子を捕集する方法またはベータ線吸収法により求めたCmと光散乱検出法を用い求めたCnと、湿度の相関を調べることにより求める。kが求まれば、Cnとa(h)からCmが算出できる。
【0020】
測定システム120によれば、ステップS14のように、算出部16は、数濃度を測定する気体80b内の粒子10bと成分の類似した粒子10aの吸湿性パラメータを算出しておく。ステップS18のように、粒子10aの吸湿性パラメータと気体80b中の粒子10bの数濃度と気体80bの湿度とから、気体80b中の粒子10bの質量濃度を算出する。このように、測定システム120は、粒子10bの吸湿性を考慮して粒子10bの質量濃度を算出する。このように、濃度測定部18が粒子10の数濃度を測定する。これにより、測定時間を短くできる。算出部16が数濃度と湿度とから粒子10の質量濃度を算出する。これにより、質量濃度を精度よく算出することができる。
【0021】
時間的に粒子10の成分が変わらない場合、吸湿性パラメータの測定の間隔は数濃度の測定の間隔より長くてもよい。測定した耐湿性パラメータは記憶部に記憶しておき、算出部16は、質量濃度を算出するときに記憶部から耐湿性パラメータを取得してもよい。
【0022】
空間的に粒子10の成分が変わらない場合、吸湿性パラメータを測定する1つの場所に対し、濃度測定部18を異なる複数の場所に設けてもよい。算出部16は、質量濃度の算出を行なう算出部を濃度測定部18ごとに設けてもよい。質量濃度の算出を行なう算出部を複数の濃度測定部18に対し1つ設けてもよい。
【実施例1】
【0023】
実施例1は、例えば図1の測定システム120に用いられる測定装置25の例である。図5は、実施例1に係る測定装置の模式図である。図5に示すように、測定装置100は、筐体30、濃度測定部18、排気ファン36(第1排気部)、湿度センサ38(湿度測定部)および電源部39を備えている。濃度測定部18は、気体中の粒子10の数濃度を測定する。湿度センサ38は粒子10が曝される雰囲気の湿度を測定する。筐体30は、濃度測定部18、湿度センサ38および電源部39を収納する。筐体30は、筐体30(第1筐体)内に気体を吸入するための吸気口32(第1吸気口)および筐体30内の気体を排出するための排気口34(第1排気口)を有する。排気ファン36は排気口34から筐体30内の気体を排出する。電源部39は濃度測定部18、湿度センサ38および排気ファン36に電源を供給する。矢印80は、気体の気流を示している。吸気口32から排気口34への気体の流路は矢印80に沿っている。
【0024】
実施例1によれば、筐体30が濃度測定部18および湿度センサ38を収納する。これにより、濃度測定部18および湿度センサ38を適切に保護できる。また、湿度センサ38は吸気口32から排気口34への気体の流路において濃度測定部18より上流に設けられている。これにより、濃度測定部18において粒子10の数濃度を測定するときの粒子10の周りの湿度を湿度センサ38でより正確に測定できる。例えば、湿度センサ38が濃度測定部18の下流に位置していると、濃度測定部18により発生した熱により気体の温度が上がり湿度センサ38の測定した湿度が不正確になることもありうる。
【実施例2】
【0025】
実施例2は、筐体を有する濃度測定部18が筐体30内に収納された例である。図6は、実施例2に係る測定装置の模式図である。図6に示すように、濃度測定部18は筐体40(第2筐体)を有している。筐体40は、気体を筐体40内に吸入するための吸気口42(第2吸気口)および筐体40内の気体を筐体30内に排出するための排気口44(第2排気口)を備えている。濃度測定部18は筐体40内の気体を筐体30内に排出する排気ファン(第2排気部)34を備えている。排気ファン36は、筐体30内の気体を矢印82aのように流量Q1で排出する。これにより、吸気口32から筐体30に気体が矢印82bのように流量Q1で吸入される。排気ファン46は、筐体40内の気体を矢印84aのように流量Q2で排出する。これにより、吸気口42から筐体40に気体が矢印84bのように流量Q2で吸入される。
【0026】
筐体30には、湿度センサ38、気圧センサ37(気圧測定部)、電源部39および処理部35が収納されている。気圧センサ37は、粒子10の周りの雰囲気の気圧を測定する。測定された気圧は濃度測定部18が測定した数濃度を補正するために用いる。数濃度は基準気圧(例えば1気圧)における単位体積内の粒子10の個数である。このため、粒子10周りの気圧が基準気圧と異なる場合、補正を行なうことが好ましい。気圧センサ37は設けられていなくてもよい。処理部35は、例えばプロセッサである。処理部35は、湿度センサ38が測定した湿度に関する情報、気圧センサ37が測定した気圧に関する情報および濃度測定部18が測定した数濃度に関する情報を外部機器に送信する。または、湿度に関する情報、気圧に関する情報および数濃度に関する情報から質量濃度を算出し、質量濃度に関する情報を外部機器に送信してもよい。その他の構成は実施例1と同じであり説明を省略する。
【0027】
図7は、実施例2に用いられる濃度測定部の模式図である。濃度測定部18は、筐体40内に光源50(例えばレーザ)、散乱光検出器52(例えばフォトダイオード)および回路部56を備えている。筐体40内の気体の流路は矢印84である。光源50は、吸気口42から吸入した気体に光54(例えばレーザ光)を照射する。例えば、光54の方向と気体の流路と散乱光検出器52の検出方向は互いに直交している。光54の方向をX方向、気体の流路方向をY方向とする。散乱光検出器52は光54の−Z方向に設けられており、散乱光検出器52の検出する視野(検出方向)は+Z方向である。気体の流れに乗って粒子10が散乱光検出器52の視野を通過すると、パルス状の散乱光が発生する。散乱光検出器52はパルス状の散乱光を検出しパルス信号を出力する。パルス信号の数が粒子10の数となる。粒子10の濃度は単位体積の気体に含まれる粒子10の数である。流量が一定と仮定すると一定の体積は一定時間に対応する。そこで、一定時間における粒子10の数(パルス信号の数)を計測する。これにより、粒子10の数濃度が測定できる。なお、前述のように、気圧センサ37の測定した気圧を用い数濃度を補正してもよい。回路部56は、パルス信号の数を計測する処理回路および光源50および散乱光検出器52に電力を供給する電源回路である。
【0028】
実施例2のように、濃度測定部18が筐体40と、排気口44から筐体40内の気体を排出する排気ファン46を備えている。このような場合においても、湿度センサ38は吸気口32から排気口34への気体の流路において濃度測定部18より上流に設けられている。これにより、濃度測定部18において粒子10の数濃度を測定するときの粒子10の周りの湿度を湿度センサ38でより正確に測定できる。
【0029】
図8(a)および図8(b)は、それぞれ実施例2の変形例1および変形例2に係る測定装置の模式図である。図8(a)に示すように、実施例1の変形例1の測定装置102には、排気ファン36が設けられていない。その他の構成は、実施例2と同じであり、説明を省略する。
【0030】
実施例2の変形例1では、筐体30への気体の吸入および排出が自然拡散により行なわれる。このため、筐体30外と筐体30内が同一の環境(例えば粒子10の濃度、湿度、および温度等)とならない。このため、濃度測定の精度およびレスポンスが低下する。また、濃度測定部18、電源部29および処理部35等から発生した熱が排出され難く、筐体30内の環境(例えば湿度および温度)が外部の環境と異なってしまう。また、筐体40内の流路に位置する筐体40の内面等に粒子10が吸着する。吸着した粒子10が筐体40から放出される。このため、筐体40からの排気の粒子10の濃度は筐体40に吸入される粒子10の濃度と異なる。濃度測定部18が排出した気体が矢印86のように、筐体40の吸気口42に回りこむと、数濃度の測定値が不正確になる可能性がある。
【0031】
上記実施例2の変形例1の問題を解決するため実施例2の変形例2が考えられる。図8(b)に示すように、実施例2の変形例2の測定装置103においては、隔壁48により、筐体40の吸気口42と排気口44とが隔離されている。その他の構成は比較例1と同じであり説明を省略する。
【0032】
実施例2の変形例2に係る測定装置103では、排気ファン46の気流により、筐体30内に気体が流入する。また、濃度測定部18、電源部29および処理部35等から発生した熱が排出されやすい。これにより、筐体30内の環境を筐体30外部の環境に近づけることができる。さらに、筐体40の排気が吸気口42に回りこむことを抑制できる。
【0033】
濃度測定部18に電源を供給する電源部39を吸気口32から排気口34への気体の流路において濃度測定部18より下流に設けることが好ましい。これにより、電源部39で発生した熱が湿度センサ38や濃度測定部18に影響することを抑制できる。処理部35を濃度測定部18より下流に設けることが好ましい。これにより、処理部35で発生した熱が湿度センサ38や濃度測定部18に影響することを抑制できる。
【0034】
しかしながら、排気ファン46から見た場合の測定装置103の総流体抵抗が濃度測定部18単体の場合に比べ大きくなる。このため、濃度測定部18内を通過する気体の流量が、濃度測定部18を単体で用いる場合に比べ小さくなる。体積を時間で見積もる場合、流量が異なると数濃度は不正確となる可能性がある。
【0035】
図6のように、実施例2では、吸気口32から排気口34への気体の流路として、筐体40内を通る流路87と、筐体40内を通らず筐体30と筐体40との間を通る経路88とを有する。これにより、濃度測定部18内を通過する気体の流量が、濃度測定部18を単体で用いる場合に比べ異なることを抑制できる。排気ファン36の流量Q1は排気ファン46の流量Q2より大きい。これにより、図8(a)のように、排気ファン46の排気が吸気口42に回りこむことを抑制できる。よって、筐体30の外部と湿度、温度および/または粒子10の濃度が異なる気体が吸気口42に回りこむことが抑制でき、数濃度の測定値の精度を高めることができる。
【0036】
濃度測定部18が吸入する気体が筐体30の外部の気体の変化(例えば湿度および/または粒子10の濃度の変化)にすばやく追随することが好ましい。そこで、濃度測定部18の測定間隔をn、気体の経路において、吸気口42より吸気口32側の筐体30と筐体40との間の空間の体積をVとしたとき、排気ファン46の流量Q1をV/n以上とする。これにより、濃度測定部18の測定間隔内に体積V内の気体を外部の気体1回以上置換することができる。
【0037】
以下、体積Vの求め方を説明する。図9(a)から図10(b)は、それぞれ実施例2および実施例2の変形例3から5に係る測定装置の模式図である。湿度センサ38、気圧センサ37、電源部39および処理部35の図示は省略している。
【0038】
図9(a)に示すように、実施例2の測定装置101では、吸気口42付近の気流の方向(矢印84b)は筐体30内の気流の方向(矢印82)とほぼ平行であり、排気口44付近の気流の方向(矢印84a)と同じ方向である。このとき、体積Vは、吸気口42を含む平面62と吸気口32を含む筐体30の内面64で囲まれる空間60の体積とする。
【0039】
図9(b)に示すように、実施例2の変形例3の測定装置104では、吸気口42付近の気流の方向(矢印84b)は筐体30内の気流の方向(矢印82)と直交する。吸気口42付近の気流の方向(矢印84b)は排気口44付近の気流の方向(矢印84a)と逆方向である。吸気口42は排気口44より吸気口32側に位置する。このとき、体積Vは、吸気口42のうち筐体30内の気流の最も下流側の端を含み筐体30内の気流の方向(矢印82)と直交する平面62と吸気口32を含む内面64と筐体40とで囲まれる空間60の体積とする。
【0040】
図10(a)に示すように、実施例2の変形例4の測定装置105では、吸気口42付近の気流の方向(矢印84b)は筐体30内の気流の方向(矢印82)と直交する。吸気口42付近の気流の方向(矢印84b)は排気口44付近の気流の方向(矢印84a)と逆方向である。吸気口42および排気口44は吸気口32から同じ距離に位置する。このとき、体積Vは、吸気口42のうち筐体30内の気流の最も下流側の端を含み筐体30内の気流の方向(矢印82)と直交する平面62と吸気口32を含む内面64と筐体40とで囲まれる空間60の体積とする。
【0041】
図10(b)に示すように、実施例2の変形例5の測定装置106では、吸気口42付近の気流の方向(矢印84b)は筐体30内の気流の方向(矢印82)と直交する。吸気口42付近の気流の方向(矢印84b)は排気口44付近の気流の方向(矢印84a)と同じ方向である。このとき、体積Vは、吸気口42のうち筐体30内の気流の最も下流側の端を含み筐体30内の気流の方向(矢印82)と直交する平面62と吸気口32を含む内面64と筐体40とで囲まれる空間60の体積とする。
【0042】
図9(a)から図10(b)のように、実施例2およびその変形例3から5においては、体積Vは、平面62と吸気口32を含む内面64と筐体40とで囲まれる空間60の体積である。ここで、平面62は、吸気口42のうち筐体30内の気流の最も下流側の端を含み筐体30内の気流の方向(矢印82)と直交する平面である。
【0043】
次に、湿度センサ38を設ける好ましい空間について説明する。図11(a)および図11(b)は、それぞれ実施例2の変形例4および5に係る測定装置の模式図である。湿度センサ、電源部、処理部の図示は省略している。
【0044】
図9(a)に示すように、実施例2の測定装置101では、湿度センサ38を吸気口42を含む平面62と吸気口32を含む筐体30の内面64で囲まれる空間60に設ける。図9(b)に示すように、実施例2の変形例3の測定装置104では、湿度センサ38を平面62と吸気口32を含む内面64と筐体40とで囲まれる空間60に設ける。これにより、湿度センサ38を、熱源である濃度測定部18より上流側に設けることができる。
【0045】
図9(a)および図9(b)のように、実施例2およびその変形例3においては、吸気口42と排気口44の配置方向が、筐体30内の気流の方向82と同じである。このとき、湿度センサ38を平面62と吸気口32を含む内面64と筐体40とで囲まれる空間60に設ける。これにより、湿度センサ38を吸気口42の上流に設けることができる。また、気圧センサ37を空間60に設けることが好ましい。なお、吸気口42と排気口44の配置方向は、吸気口42の中心から排気口44の中心へ向かう方向である。
【0046】
図11(a)および図11(b)に示すように、実施例2の変形例4および5の測定装置105および106では、吸気口42および排気口44は吸気口32から同じ距離に位置する。この場合、排気口44の排気が湿度センサ38に影響しないことが好ましい。吸気口42の中心61bと排気口44の中心61aとを結ぶ直線を直線63とし、中心61aおよび61bの中点を中点65とする。湿度センサ38を、中点65を通り直線63と直交する平面66、平面62および内面64と筐体40とで囲まれる空間60に設ける。これにより、湿度センサ38を、熱源である濃度測定部18より上流側に設けることができる。
【0047】
図11(a)および図11(b)のように、実施例2の変形例4および5においては、吸気口42と排気口44の配置方向が、筐体30内の気流の方向82と異なる。このとき、湿度センサ38を平面62と内面64と平面66と筐体40とで囲まれる空間60に設ける。これにより、湿度センサ38を吸気口42の上流に設けることができる。また、気圧センサ37を空間60に設けることが好ましい。
【0048】
図12(a)は、実施例2の変形例6に係る測定装置の模式図、図12(b)は濃度測定部の筐体の模式図である。図12(a)に示すように、測定装置107において、筐体40の外には湿度センサ38は設けられていない。図12(b)に示すように、筐体40内において光源50および散乱光検出器52の上流に湿度センサ38が設けられている。その他の構成は実施例2と同じである。
【0049】
実施例2の変形例6のように、湿度センサ38は筐体40内に設けられていてもよい。この場合、光源50および散乱光検出器52を濃度測定部とすれば、湿度センサ38は濃度測定器の上流に設けられている。なお、光源50は散乱光検出器52より発生する熱が大きい。よって、湿度センサ38は少なくとも光源50より上流に設けることが好ましい。さらに、散乱光検出器52を光源50より上流に設けることが好ましい。
【0050】
図13は、実施例2の変形例7に係る測定装置の模式図である。図13に示すように、測定装置108において、濃度測定部18は排気ファン46を有していない。または、排気ファン46が作動していない。隔壁48により、筐体40の吸気口42と排気口44とが隔離されている。湿度センサ38および気圧センサ37は隔壁48の吸気口32側に設けられている。電源部39および処理部35は、隔壁48の排気口34側に設けられている。その他の構成は実施例2と同じであり説明を省略する。
【0051】
実施例2の変形例7では、排気ファンを二重に設けないため、消費電力を抑制できる。隔壁48により、吸気口42から吸入した気体は全て筐体40内を通過し、排気口44から排出される。そこで、排気ファン36の流量Q1を、実施例2において濃度測定部18単体のとき(筐体30に収納していないとき)の排気ファン46の流量Q2と同じとする。これにより、粒子10の濃度測定のための体積を濃度測定部18単体のとき同じとできる。また、流量Q1とQ2とが異なる場合、測定された数濃度にQ1/Q2を乗ずることで数濃度を補正することもできる。さらに、濃度測定部18を筐体30に収納した状態で、数濃度の再校正を行なってもよい。
【実施例3】
【0052】
実施例3は、実施例1、実施例2およびその変形例に係る測定装置を用いたPM2.5の測定システムの例である。図14は、実施例3に係る測定システムのブロック図である。測定システム109は、測定装置70aから70d,ISP(Internet Service Provider)装置71、中継装置72、商用電源73a、太陽電池73b、サーバ74aから74c、コンピュータ74dを備えている。測定装置70a、ISP装置71、中継装置72、サーバ74aから74cおよびコンピュータ74dはインターネット網75により接続されている。測定装置70aから70dは実施例1、実施例2およびその変形例に係る測定装置であり、大きさ(粒子が球状の場合直径)が概ね2.5μm以下の粒子の数濃度を測定する。各測定装置70aから70dはそれぞれ設置場所110aから110dに設置されている。データ収集用サーバ74aは各設置場所110aから110dにおける測定装置70aから70dの粒子10の濃度情報をリアルタイムに収集する。データ保存用サーバ74bは収集された濃度情報を保存する。データ配信用サーバ74cは保存された濃度情報をコンピュータ74dに配信する。
【0053】
設置場所110aは、例えば事業所などの屋外である。測定装置70aを設置する場所では商用電源73aを使用できるが有線LAN(Local Area Network)71aを使用できない。そこで、測定装置70aの電源として商用電源73aを用いる。測定装置70aとデータ収集用サーバ74aとのデータの送受信は、移動体通信網等の無線網を用いISP装置71を介して行なう。
【0054】
設置場所110bは、例えば個人宅などの室内である。測定装置70bを設置する場所では商用電源73aおよび有線LAN71aを使用できる。そこで、測定装置70bの電源として商用電源73aを用いる。測定装置70bとデータ収集用サーバ74aとのデータの送受信は、有線LAN(Local Area Network)を介して行なう。
【0055】
設置場所110cは、学校などの屋外である。測定装置70cを設置する場所では商用電源73aおよび有線LAN71aを使用できない。設置場所110cの敷地内には、商用電源73aおよび有線LAN71aを使用できる場所がある。そこで、測定装置70cの電源として太陽電池73bを用いる。設置場所110c内に中継装置72を設置する。中継装置72の電源として商用電源73aを用いる。測定装置70cと中継装置72との間のデータの送受信は特定省電力無線などの無線を用いる。中継装置72とデータ収集用サーバ74aとのデータの送受信は有線LAN71aを用いる。このように、測定装置70cとデータ収集用サーバ74aとのデータの送受信は中継装置72および有線LAN71aを介して行なう。
【0056】
設置場所110dは、山の中である。測定装置70dを設置する場所では商用電源73aおよび有線LAN71aを使用できない。設置場所110dの敷地内には、商用電源73aおよび有線LAN71aを使用できる場所もない。そこで、測定装置70dの電源として太陽電池73bを用いる。測定装置70dとデータ収集用サーバ74aとのデータの送受信は、移動体通信網等の無線網を用いISP装置71を介して行なう。
【0057】
以上のように、測定装置70aから70dの電源として商用電源73aおよび太陽電池73b等の各種電源を適宜使用できる。測定装置70aから70dとデータ収集用サーバ74aとのデータの送受信には、有線LAN、移動体通信網および特定省電力無線等の各種通信方式を適宜使用できる。
【0058】
測定装置70aから70dにおいて、粒子10の数濃度から質量濃度を算出してもよい。測定装置70aから70dは、粒子10の数濃度に関するデータおよび湿度に関するデータをデータ収集用サーバ74aに送信し、データ収集用サーバ74aにおいて、質量濃度を算出してもよい。データ収集用サーバ74aとは別に質量濃度を算出するコンピュータが設けられていてもよい。
【0059】
測定装置70aから70dがデータ収集用サーバ74aにPM2.5の濃度を送信する間隔は任意に設定できる。測定装置70aから70dに光散乱方式を用いれば、例えば1秒間隔でPM2.5の濃度を送信することもできる。このように、PM2.5濃度をリアルタイムに収集できる。
【0060】
ユーザは、コンピュータ74dのwebプラウザを使用してデータ配信用サーバ74cにアクセスする。データ配信用サーバ74cは、データ保存用サーバ74bに保存されたPM2.5濃度のデータからコンピュータ74dの要求に応じて、PM2.5濃度の測定値を提供できる。PM2.5濃度としては、リアルタイムの測定値または過去のPM2.5濃度の測定値を提供できる。
【0061】
図15から図17は、コンピュータの画面の例を示す図である。図15に示すように、データ配信用サーバ74cにアクセスすると、コンピュータ64dの画面78にはPM2.5濃度情報提供ページとして日本地図76aが表示される。画面78には「都道府県をクリックで選択してください」と記載されている。日本地図76a内の都道府県をクリックする。例えば東京都76bをクリックする。
【0062】
図16に示すように、コンピュータ74dの画面78には東京都の測定局として、東京都の地図76cと測定局の所在地が表示される。測定局の所在地は測定装置70aから70dが設置されている場所である。地図76c上には測定局の所在地を中心とした円が図示される。円76dの大きさはPM2.5濃度に比例する。円76dの近くの数字はPM2.5濃度μg/mである。円76dの大きさでPM2.5濃度を図示しているためユーザは視覚的にPM2.5濃度および分布を認識できる。地図76dの下にさらに詳細な地図の階層を設けてもよい。画面内に「数値を見る」と表示されたバーナ76eと「過去のデータのダウンロード」とのバーナ76fが表示されている。バーナ76eをクリックすると、地図76c上に「測定局を選択してください」と表示される。数値を見る測定局をクリックする。
【0063】
図17に示すように、AAAAA市BBBBB町の大気環境データが表示される。データは例えば最近20分のものである。測定局の時刻、温度、湿度、気圧およびPM2.5濃度が時系列に表示される。図16において、バーナ76fをクリックし、測定局をクリックすると、過去の時系列データを例えばcsv形式でダウンロードできる。
【0064】
実施例3によれば、小型で安価な測定装置70aから70dにより粒子の質量濃度を得ることができる。これにより、測定装置70aから70dを多数設置することが容易となる。測定装置70aから70dをサーバ74aから74dにインターネット網75を用い接続する。これにより、ユーザはコンピュータ74dを用い、所望の地域のPM2.5濃度をリアルタイムに知ることができる。測定装置70aから70dの測定間隔を例えば1秒とできるため、大気中のPM2.5の動向をきめ細やかにとらえることができる。
【0065】
なお、実施例3では、PM2.5濃度を例に説明したが、PM2.5濃度以外の大気中の粒子の質量濃度を測定することもできる。
【0066】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0067】
なお、以上の説明に関して更に以下の付記を開示する。
(付記1)気体中の粒子の数濃度を測定する濃度測定部と、前記粒子が曝される雰囲気の湿度に対する前記粒子の質量の相関を示す情報と、前記濃度測定部が測定した前記数濃度と、前記粒子が曝される雰囲気の湿度と、に基づき、前記気体中の粒子の質量濃度を算出するために、前記濃度測定部が数濃度を測定するときの、前記粒子が曝される雰囲気の湿度を測定する湿度測定部と、前記濃度測定部および前記湿度測定部を収納し、第1吸気口および第1排気口を有する第1筐体と、前記第1排気口から前記第1筐体内の前記気体を排出する第1排気部と、を具備し、前記湿度測定部は前記第1吸気口から前記第1排気口への前記気体の流路において前記濃度測定部より上流に設けられていることを特徴とする測定装置。
(付記2)前記濃度測定部は、第2吸気口および第2排気口を有する第2筐体と、前記第2排気口から前記第2筐体内の前記気体を排出する第2排気部と、を備え、前記第1吸気口から前記第1排気口への前記気体の流路は、前記第2筐体内を通る流路と、前記第2筐体内を通らず前記第1筐体と前記第2筐体との間を通る経路とを有し、前記第1排気部の流量は前記第2排気部の流量より大きいことを特徴とする付記1記載の測定装置。
(付記3)前記濃度測定部の測定間隔をn、前記第1吸気口から前記第1排気口への前記気体の経路において、前記第2吸気口より前記第1吸気口側の前記第1筐体と前記第2筐体との間の空間の体積をVとしたとき、前記第1排気部の流量はV/n以上であることを特徴とする付記2記載の測定装置。
(付記4)前記濃度測定部は、第2吸気口および第2排気口を有する第2筐体を備え、前記第2排気口から前記第2筐体内の前記気体を排出する第2排気部を備えず、前記第1吸気口から前記第1排気口への前記気体の流路は、前記第2筐体内を通らず前記第1筐体と前記第2筐体との間を通る経路を有さず、前記湿度測定部は前記第2吸気口より前記第1吸気口側の前記第1筐体と前記第2筐体との間の空間に設けられていることを特徴とする付記1記載の測定装置。
(付記5)前記濃度測定部に電源を供給する電源部を具備し、前記電源部は前記第1吸気口から前記第1排気口への前記気体の流路において前記濃度測定部より下流に設けられていることを特徴とする付記1から4のいずれか一項記載の測定装置。
(付記6)前記濃度測定部は、光散乱検出法を用い前記数濃度を測定することを特徴とする付記1から5のいずれか一項記載の測定装置。
(付記7)前記粒子が曝される雰囲気の湿度に対する前記粒子の質量の相関を示す情報と、前記濃度測定部が測定した前記数濃度と、前記粒子が曝される雰囲気の湿度と、に基づき、前記気体中の粒子の質量濃度を算出する算出部を具備することを特徴とする付記1から6のいずれか一項記載の測定装置。
(付記8)前記空間は、前記第2吸気口のうち前記第2筐体内の気流の最も下流側の端を含み前記第2筐体内の気流の方向と直交する平面と、前記第1吸気口を含む前記第1筐体の内面と、第2筐体と、で囲まれる空間であることを特徴とする付記3記載の測定装置。
(付記9)前記第2吸気口と前記第2排気口の配列方向が前記第1筐体内の気流の流れと平行なとき、前記湿度測定部は、前記第2吸気口のうち前記第2筐体内の気流の最も下流側の端を含み前記第2筐体内の気流の方向と直交する平面と、前記第1吸気口を含む前記第1筐体の内面と、第2筐体と、で囲まれる空間に設けられていることを特徴とする付記2記載の測定装置。
(付記10)前記第2吸気口と前記第2排気口の配列方向が前記第1筐体内の気流の流れと異なるとき、前記湿度測定部は、前記第2吸気口のうち前記第2筐体内の気流の最も下流側の端を含み前記第2筐体内の気流の方向と直交する平面と、前記第2吸気口の中心と前記第2排気口の中心との中点を通り、前記第2吸気口の中心と前記第2排気口の中心とを結ぶ直線に直交する平面と、前記第1吸気口を含む前記第1筐体の内面と、第2筐体と、で囲まれる空間に設けられていることを特徴とする付記2記載の測定装置。
(付記11)前記濃度測定部が測定した数濃度を補正するための気圧を測定する気圧測定部を具備し、前記気圧測定部は前記第1吸気口から前記第1排気口への前記気体の流路において前記濃度測定部より上流に設けられていることを特徴とする付記1から10のいずれか一項記載の測定装置。
(付記12)気体中の粒子の数濃度を測定する濃度測定部と、前記濃度測定部が数濃度を測定するときの、前記粒子が曝される雰囲気の湿度を測定する湿度測定部と、前記濃度測定部および前記湿度測定部を収納し、第1吸気口および第1排気口を有する第1筐体と、前記第1排気口から前記第1筐体内の前記気体を排出する第1排気部と、を具備し、前記湿度測定部は前記第1吸気口から前記第1排気口への前記気体の流路において前記濃度測定部より上流に設けられている測定装置と、前記粒子が曝される雰囲気の湿度に対する前記粒子の質量の相関を示す情報と、前記濃度測定部が測定した前記数濃度と、前記粒子が曝される雰囲気の湿度と、に基づき、前記気体中の粒子の質量濃度を算出する算出部と、を具備することを特徴とする測定システム。
【符号の説明】
【0068】
10 粒子
16 算出部
18 濃度測定部
25、70a−70d測定装置
30、40 筐体
32、42 吸気口
34、44 排気口
36、46 排気ファン
37 気圧センサ
38 湿度センサ
39 電源部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17