特開2016-224095(P2016-224095A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 京セラ株式会社の特許一覧

<>
  • 特開2016224095-携帯端末および携帯端末の制御方法 図000003
  • 特開2016224095-携帯端末および携帯端末の制御方法 図000004
  • 特開2016224095-携帯端末および携帯端末の制御方法 図000005
  • 特開2016224095-携帯端末および携帯端末の制御方法 図000006
  • 特開2016224095-携帯端末および携帯端末の制御方法 図000007
  • 特開2016224095-携帯端末および携帯端末の制御方法 図000008
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-224095(P2016-224095A)
(43)【公開日】2016年12月28日
(54)【発明の名称】携帯端末および携帯端末の制御方法
(51)【国際特許分類】
   G09G 5/00 20060101AFI20161205BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20161205BHJP
   G09G 5/02 20060101ALI20161205BHJP
   G06F 3/14 20060101ALI20161205BHJP
【FI】
   G09G5/00 550C
   H04M1/00 R
   G09G5/02 B
   G06F3/14 310A
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-107222(P2015-107222)
(22)【出願日】2015年5月27日
(71)【出願人】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石田 悠斗
【テーマコード(参考)】
5B069
5C182
5K127
【Fターム(参考)】
5B069AA01
5B069HA09
5B069HA13
5C182AA02
5C182AA03
5C182AB08
5C182BA01
5C182BA03
5C182BA06
5C182BA14
5C182BA25
5C182BA45
5C182BA46
5C182BA55
5C182CA12
5C182CA21
5K127AA14
5K127BA03
5K127CB02
5K127CB30
5K127GA29
5K127JA06
5K127JA15
5K127JA26
(57)【要約】
【課題】表示部を備える携帯端末において屋外での表示部の視認性を十分に確保する。
【解決手段】携帯端末は、画像を表示するための画面を有する表示部と、表示部の周辺の外光の量(周辺照度)および外光中の赤色成分の割合(周辺R率)を検出可能に構成された外光センサと、制御部とを備える。制御部は、周辺照度がしきい値を超える場合、携帯端末が屋外の太陽光下で使用されていると判定し、太陽光によって視認性が最も低下し易い赤色のガンマ値を周辺R率に応じて低下させることによって赤色輝度を増加させる。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示するための画面を有する表示部と、
前記表示部の周辺の外光の量および前記外光中の赤色成分の割合を検出可能に構成された外光検出部と、
前記外光の量がしきい量を超える場合、前記外光中の赤色成分の割合に応じて前記表示部が出力する赤色輝度を調整可能に構成された制御部とを備える、携帯端末。
【請求項2】
前記制御部は、前記外光中の赤色成分の割合がしきい割合を超える場合、前記外光中の赤色成分の割合が前記しきい割合未満である場合よりも前記表示部が出力する赤色輝度を大きい値にする、請求項1に記載の携帯端末。
【請求項3】
前記携帯端末は、水平面に対する前記表示部の前記画面の傾斜角を検出可能な角度検出部をさらに備え、
前記制御部は、前記外光の量が前記しきい量を超える場合、前記外光中の赤色成分の割合に加えて前記画面の傾斜角に基づいて前記表示部が出力する赤色輝度を調整する、請求項2に記載の携帯端末。
【請求項4】
前記制御部は、前記外光中の赤色成分の割合が前記しきい割合を超える場合でかつ前記画面の傾斜角がしきい角を超える場合には、前記外光中の赤色成分の割合が前記しきい割合を超える場合でかつ前記画面の傾斜角が前記しきい角未満である場合よりも前記表示部が出力する赤色輝度を大きい値にする、請求項3に記載の携帯端末。
【請求項5】
前記制御部は、前記外光中の赤色成分の割合が前記しきい割合未満である場合でかつ前記画面の傾斜角がしきい角を超える場合には、前記外光中の赤色成分の割合が前記しきい割合未満である場合でかつ前記画面の傾斜角が前記しきい角未満である場合よりも前記表示部が出力する赤色輝度を大きい値にする、請求項3に記載の携帯端末。
【請求項6】
前記制御部は、前記外光中の赤色成分の割合が前記しきい割合を超える場合でかつ前記画面の傾斜角がしきい角を超える場合には、前記外光中の赤色成分の割合が前記しきい割合を超える場合でかつ前記画面の傾斜角が前記しきい角未満である場合、前記外光中の赤色成分の割合がしきい割合未満である場合でかつ前記画面の傾斜角がしきい角を超える場合、前記外光中の赤色成分の割合が前記しきい割合未満である場合でかつ前記画面の傾斜角が前記しきい角未満である場合よりも、前記表示部が出力する赤色輝度を大きい値にする、請求項3に記載の携帯端末。
【請求項7】
画像を表示するための画面を有する表示部と、
前記画面の周辺の外光の量を検出可能に構成された外光検出部と、
水平面に対する前記画面の傾斜角を検出可能な角度検出部と、
前記外光の量がしきい量を超える場合、前記画面の傾斜角に基づいて前記表示部が出力する赤色輝度を調整可能に構成された制御部とを備える、携帯端末。
【請求項8】
画像を表示するための画面を有する表示部と、前記画面の周辺の外光の量および前記外光中の赤色を含む複数の色の成分を検出可能に構成された外光検出部とを備える携帯端末の制御方法であって、
前記外光の量がしきい量を超えるか否かを判定するステップと、
前記外光の量が前記しきい量を超えると判定された場合、前記外光中の赤色成分の割合に基づいて前記表示部が出力する赤色輝度を調整するステップとを含む、携帯端末の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、携帯端末および携帯端末の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、カメラと液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、以下「LCD」ともいう)とを備えた携帯端末が知られている。このような携帯端末には、たとえば特許文献1に示されるように、カメラによる撮影時にLCD周辺の外光(太陽光や人工照明光など)の量を検出し、外光の量が所定値を超える場合にLCDのバックライトの光量を増加させることによってLCDの画像を視認し易くする機能(いわゆるオートバックライト機能)を備えるものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−324888号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の携帯端末は、バックライトの光量を増加させることによってLCDの画像を視認し易くしている。しかしながら、バックライトの光量には限界があるため、外光が非常に強い環境下(たとえば屋外での太陽光下など)では、バックライトの光量を限界まで増加させたとしてもLCDの視認性を十分に確保できないことが懸念される。
【0005】
それゆえに、本開示の目的は、表示部(たとえばLCDなど)を備える携帯端末において屋外での表示部の視認性を十分に確保することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示による携帯端末は、画像を表示するための画面を有する表示部と、表示部の周辺の外光の量および外光中の赤色成分の割合を検出可能に構成された外光検出部と、外光の量がしきい量を超える場合、外光中の赤色成分の割合に基づいて表示部が出力する赤色輝度を調整可能に構成された制御部とを備える。
【0007】
本開示による制御方法は、画像を表示するための画面を有する表示部と、画面の周辺の外光の量および外光中の赤色を含む複数の色の成分を検出可能に構成された外光検出部とを備える携帯端末の制御方法であって、外光の量がしきい量を超えるか否かを判定するステップと、外光の量がしきい量を超えると判定された場合、外光中の赤色成分の割合に基づいて表示部が出力する赤色輝度を調整するステップとを含む。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、表示部を備える携帯端末において屋外での表示部の視認性を十分に確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】携帯端末の構成を表わす図である。
図2】携帯端末の正面(表面)側からの外観を表わす図である。
図3】携帯端末の背面(裏面)側からの外観を表わす図である。
図4】制御部がR輝度を増加させる手法を説明するための図である。
図5】制御部が赤色ガンマ値を設定する手法の一例を説明するための図である。
図6】制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施の形態について、図面を用いて説明する。
図1は、本実施の形態による携帯端末1の構成を表わす図である。図2は、図1の携帯端末1の正面(表面)側からの外観を表わす図である。図3は、図1の携帯端末1の背面(裏面)側からの外観を表わす図である。
【0011】
図1図2図3を参照して携帯端末1について説明する。携帯端末1は、アンテナ22と、無線通信部21と、近接センサ6と、フロントカメラ8と、リアカメラ18と、レシーバ7と、マイク12と、ボタン群9と、タッチスクリーン14と、記憶部23と、外光センサ20と、傾きセンサ30と、制御部100とを備える。タッチスクリーン14は、表示部10と、タッチパネル13とを含む。
【0012】
レシーバ7は、制御部100から出力される通話相手の音声または音楽データの音声などを出力する。レシーバ7は、たとえば、電磁式スピーカなどで構成される。あるいは、レシーバ7は、圧電振動素子から構成され、表面のパネルを振動させることでユーザに音声を伝えるものであってもよい。
【0013】
マイク12は、通話相手の音声及び周辺の音声などを受けて、制御部100へ出力する。近接センサ6は、近隣の物体の存在を非接触で検出する。近接センサ6は、たとえば、表示部10が顔に近付けられたことを検出する。リアカメラ18およびフロントカメラ8は、被写体を撮影する。
【0014】
ボタン群9は、各種の処理のためのユーザの指示操作を受け付ける操作受付部として機能する。操作受付部としては、例えば、ボタン群9のように、物理的機構として実現されるボタン(ハードウェアキー)、タッチパネル13を利用してソフトウェア的に再現されたキー(ソフトキー)などが挙げられる。
【0015】
無線通信部21は、アンテナ22を通じて、無線基地局と通信を行なう。無線通信部21は、A/Dコンバータ、D/Aコンバータ、変調部、復調部、周波数コンバータ、増幅部などを含む。
【0016】
表示部10は、制御部100から出力される画像データに基づく画像を表示するための画面11(図2参照)を有する。表示部10はカラー液晶ディスプレイである。すなわち、表示部10は、3色(赤(R)、緑(G)、青(B))あるいは4色(赤(R)、緑(G)、青(B)、白(W))の光をそれぞれ透過させる各色のフィルタが規則的に配列されたフィルタ層と、白色光を発するバックライトと、バックライトとフィルタ層との間に配置された液晶層とを備える。液晶層は、バックライトから各色のフィルタに向けて透過する光量を各色ごとに別々に調整可能に構成される。
【0017】
画面11の明るさは、バックライトの光量を変更することによって調整される。画面11の色調は、画面11が出力する赤、緑、青(あるいは赤、緑、青、白)の輝度の組合せを変更することによって調整される。各色の輝度(各色のフィルタを透過する光量)は、液晶層の液晶分子の状態を制御することによって、それぞれ別々に調整することができる。
【0018】
なお、本実施の形態による表示部10はバックライトを有するLCDであるが、表示部10はバックライトを有さないディスプレイ、たとえば有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイなどであってもよい。
【0019】
タッチパネル13は、ユーザからの入力を受け付ける入力受付部として機能する。タッチパネル13は、静電容量方式に従って、物体(ユーザの指またはペンなど)の接触または近接を検出するが、タッチパネルはこれに限定されず、例えば、赤外線方式、または電磁誘導方式などの方式に従って、ユーザの入力を検出してもよい。なお、入力受付部としては、タッチパネル以外にも、例えば、接触せず入力を受け付けるものであればよく、例えば、近接センサなどが挙げられる。なお、入力受付部としては、他に、ハードウェアキーなどであってもよい。
【0020】
外光センサ20は、表示部10周辺に照射される外光の量(以下「周辺照度」ともいう)と、外光中に含まれる赤色成分の割合(以下「周辺R率」ともいう)とを検出可能に構成される。なお、本実施の形態においては周辺照度および周辺R率を1つの外光センサ20で検出するが、周辺照度および周辺R率をそれぞれ別々のセンサで検出するようにしてもよい。
【0021】
傾きセンサ30は、水平面に対する表示部10の画面11の傾斜角(以下「画面傾き」ともいう)を検出可能に構成される。傾きセンサ30は、加速度センサあるいはジャイロセンサなどによって実現することができる。
【0022】
記憶部23は、表示部10の画面11に表示させるための画像データ、レシーバ7に出力させるための音声データ、ユーザがオートバックライト機能を「有効(オン)」にすることを選択しているか否かを示すデータなど、さまざまな情報を記憶する。
【0023】
図2に示すように、レシーバ7、フロントカメラ8、および近接センサ6は、携帯端末1の筐体2の正面の上部に配置される。表示部10およびタッチパネル13は、携帯端末1の筐体2の正面の中央に配置される。表示部10上にタッチパネル13が配置される。なお、表示部10およびタッチパネル13は、携帯端末1の筐体2の正面の中央からずれた位置に配置されていてもよい。マイク12は、携帯端末1の筐体2の正面の下部に配置される。
【0024】
ボタン9D,9E,9Fは、携帯端末1の筐体2の正面の下部に配置される。ボタン9Aは、携帯端末1の筐体2の側面の上側に配置される。ボタン9B,9Cは、携帯端末1の筐体2の側面の横側に配置される。
【0025】
ボタン9Dは、バックボタンである。ボタン9Eは、ホームボタンである。ボタン9Fは、メニューボタンである。ボタン9Aは、電源オン/オフボタンである。ボタン9Bは、音量アップボタンである。ボタン9Cは、音量ダウンボタンである。
【0026】
図3に示すように、リアカメラ18は、携帯端末1の筐体2の背面の上部に配置される。
【0027】
制御部100は、携帯端末1の全体を制御する。制御部100は、ユーザがオートバックライト機能を「有効(オン)」にすることを選択している場合、外光センサ20によって検出された周辺照度に応じて表示部10のバックライト光量を自動調整する。これにより、画面11に表示される画像全体の明るさが周辺照度に応じて自動的に調整される。
【0028】
制御部100は、表示部10のガンマ特性(ガンマ値)を調整することができる。ガンマ特性とは、ディスプレイの入力と出力との関係を示す特性である。ガンマ特性は、ディスプレイに入力される色の階調(表現可能な色の濃さの段階数)を「X」、ディスプレイに出力される色の輝度を「Y」、ガンマ値を「γ」とすると、「Y=Xγ」という式で表される。
【0029】
本実施の形態において、各色のガンマ値の初期値はいずれも「2.2」に設定されている。制御部100は、各色のガンマ値を別々に変更することができる。これにより、各色の輝度が別々に調整され、画面11に表示される画像全体の色調が変更される。たとえば、赤色のガンマ値(以下「Rガンマ値」ともいう)を変更すると、画面11の全体の赤色の輝度が変更されるため、画面11に表示される画像全体の赤色特性が変更される。
【0030】
以上のような構成を有する携帯端末1が屋外の太陽光下で使用される場合、屋内で使用される場合および夜間に使用される場合よりも周辺照度が大きく画面11に表示される画像の明るさが相対的に低下するため、画面11に表示される画像の視認性が低下してしまう。特に、太陽光が照射されると、画面11から出力される可視光成分のうち赤色成分が他の色成分よりも大きく減衰されることが分っている。すなわち、太陽光下では、赤色の視認性が他色の視認性よりも低下し易い。
【0031】
この対策として、上述のオートバックライト機能によってバックライト光量を増加させて画面11の明るさを増加させることが考えられる。しかしながら、バックライト光量には限界があるため、周辺照度が非常に大きい環境下(たとえば屋外での太陽光下など)では、仮にバックライト光量を上限値まで増加させたとしても画像の視認性を十分には確保できないことが懸念される。また、バックライト光量を増加させた状態が継続すると、携帯端末1の表面温度が過度に上昇したり、消費電力が過度に大きくなったりするという問題も生じ得る。
【0032】
そこで、本実施の形態による制御部100は、周辺照度がしきい値E0を超える場合、携帯端末1が屋外の太陽光下で使用されていると判定し、太陽光によって視認性が最も低下し易い赤色成分の輝度(以下「R輝度」という)を増加させることによって画像の視認性を向上させる。この際、画面11で反射した太陽光をユーザが受ける量(以下「ユーザ受光量」という)が画面傾きによって変化することに鑑み、制御部100は、画面傾きを考慮してR輝度の増加量を調整する。
【0033】
図4は、制御部100がR輝度を増加させる手法を説明するための図である。図4において、横軸は表示部10に入力される赤色の階調(以下「R階調」という)を表わし、縦軸は表示部10が出力するR輝度を表わす。なお、R階調が最小値である場合は最も濃い赤(黒)を表わし、R階調が最大値である場合は最も薄い赤を表わす。
【0034】
表示部10の赤色のガンマ特性は、R階調を「X」、R輝度を「Y」、Rガンマ値を「γ」とすると、上述したように「Y=Xγ」という式で表される。Rガンマ値を初期値「2.2」に設定した場合、R階調に対するR輝度の値をプロットした曲線(以下「Rガンマカーブ」という)は、図4の実線で示される曲線となる。Rガンマ値を初期値2.2よりも小さい「2.1」に設定した場合、Rガンマカーブは、中間階調領域において実線よりもR輝度の大きい一点鎖線で示される曲線となる。Rガンマ値を2.1よりもさらに小さい「2.0」に設定した場合、Rガンマカーブは、中間階調領域において一点鎖線よりもさらにR輝度の大きい二点鎖線で示される曲線となる。
【0035】
このように、中間階調領域においては、Rガンマ値が小さいほどR輝度が大きい値となる。制御部100は、Rガンマ値を初期値「2.2」よりも小さい「2.1」あるいはさらに小さい「2.0」に変更することによってR輝度を増加させる。
【0036】
図5は、携帯端末1が太陽光下で使用される場合に制御部100がRガンマ値を設定する手法の一例を説明するための図である。図5において、「周辺R率」欄に記載の「夕方状態」は周辺R率がしきい値P0を超える状態を表わし、「非夕方状態」は周辺R率がしきい値P0未満である状態を表わす。また、図5において、「画面傾き」欄に記載の「傾斜状態」は画面傾きがしきい値A0を超える状態を表わし、「水平状態」は画面傾きがしきい値A0未満である状態を表わす。また、図5において、周辺照度「小」は周辺照度がしきい値E0以上でかつしきい値E1(E0<E1)未満である状態を表わし、周辺照度「中」は周辺照度がしきい値E1以上でかつしきい値E2(E1<E2)未満である状態を表わし、周辺照度「大」は周辺照度がしきい値E2以上である状態を表わす。
【0037】
夕焼けなどの影響で周辺R率が大きいと画面11の周辺も全体的に赤みを帯びるため、画面11に表示される画像の赤色の視認性が相対的に低下する。さらに、画面傾きによってはユーザ受光量が増加し、画面11の赤色の視認性がさらに低下することも想定される。
【0038】
この点に鑑み、制御部100は、周辺R率がしきい値P0を超えるか否か、および画面傾きがしきい値A0を超えるか否かを判定する。そして、制御部100は、これらの判定結果に応じて画面11の周辺状況をパターンA〜Dのいずれかに層別し、層別されたパターンに応じてRガンマ値を変更する処理を行なう。
【0039】
「夕方状態」でかつ「傾斜状態」である場合、パターンAに層別される。パターンAでは、夕焼けによって赤色の視認性が低下するだけでなく、ユーザ受光量が多く画像の視認性がさらに低下することが想定される。この点を考慮し、制御部100は、パターンAである場合、周辺照度「中」および「大」のときに、Rガンマ値を初期値「2.2」から「2.0」に低下させることによってR輝度を大きく増加させる。
【0040】
「夕方状態」でかつ「水平状態」である場合、パターンBに層別される。パターンBでは、夕焼けによって赤色の視認性が低下するが、ユーザ受光量はパターンAよりも軽減されることが想定される。この点を考慮し、制御部100は、パターンBである場合、パターンAに比べて、周辺照度「中」のときのR輝度の増加量を軽減する。すなわち、周辺照度「中」のときのRガンマ値を「2.2」ではなく「2.1」とする。
【0041】
「非夕方状態」でかつ「傾斜状態」である場合、パターンCに層別される。パターンCでは、夕焼けによる赤色の視認性の低下は生じないが、ユーザ受光量は多いため画像の視認性が低下することが想定される。この点を考慮し、制御部100は、パターンCである場合、周辺照度に応じてR輝度を段階的に増加させる。すなわち、周辺照度「中」のときにはRガンマ値を初期値「2.2」から「2.1」に変更してR輝度を1段階増加させ、周辺照度「大」のときはRガンマ値を初期値「2.2」から「2.0」に変更してR輝度を2段階増加させる。
【0042】
「非夕方状態」でかつ「水平状態」である場合、パターンDに層別される。パターンDでは、夕焼けによる赤色の視認性の低下は生じず、さらにユーザ受光量がパターンCよりも軽減されることが想定される。この点を考慮し、制御部100は、パターンDである場合、パターンCに比べて、周辺照度「大」のときのR輝度の増加量を軽減する。すなわち、周辺照度「大」のときのRガンマ値を「2.0」ではなく「2.1」とする。
【0043】
なお、パターンA〜Dのいずれであっても、周辺照度「小」のときは、太陽光の影響が小さく画像の視認性はそれほど低下しないと考えられるため、Rガンマ値は初期値「2.2」に維持される。
【0044】
このように、制御部100は、周辺R率および画面傾きに応じて画面11の周辺状況をパターンA〜Dに層別し、層別されたパターンに応じて画面11のR輝度を増加させる。これにより、画面11の色調は本来表現したい色調よりも赤味が多くなるが、屋外での画面11の視認性を飛躍的に向上させることができる。
【0045】
図6は、制御部100がRガンマ値を設定する処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートは、オートバックライト機能が「有効(オン)」である場合に所定周期で繰り返し実行される。なお、オートバックライト機能が「有効(オン)」である場合に実行されるのは、画面11の状態を自動的に変更することをユーザが許容していることを担保するためである。
【0046】
ステップ(以下、ステップを「S」と略す)10にて、制御部100は、周辺照度がしきい値E0を超えるか否かを判定する。S10は、携帯端末1が屋外の太陽光下で使用されているのか否かを判定するための処理である。
【0047】
周辺照度がしきい値E0を超えている場合(S10にてYES)、制御部100は、S20(S21〜S27)に示す屋外処理によってRガンマ値を設定する。
【0048】
具体的には、制御部100は、S21にて、周辺R率がしきい値P0を超えているか否かを判定する。S21は、上述の図5に示した「夕方状態」であるか「非夕方状態」であるのかを判定するための処理である。
【0049】
周辺R率がしきい値P0を超えている場合(S21にてYES)、すなわち「夕方状態」である場合、制御部100は、S22にて、画面傾きがしきい値A0を超えているか否かを判定する。S22は、上述の図5に示した「傾斜状態」であるか「水平状態」であるのかを判定するための処理である。
【0050】
画面傾きがしきい値A0を超えている場合(S22にてYES)、制御部100は、S23にて、上述の図5の「パターンA」に示した処理によって周辺照度に応じたRガンマ値を設定する。具体的には、制御部100は、周辺照度が「小」のときにはRガンマ値を初期値「2.2」に設定し、周辺照度が「中」あるいは「大」のときにはRガンマ値を「2.0」に設定する。
【0051】
画面傾きがしきい値A0未満である場合(S22にてNO)、制御部100は、S24にて、上述の図5の「パターンB」に示した処理によって周辺照度に応じたRガンマ値を設定する。具体的には、制御部100は、周辺照度が「小」のときにはRガンマ値を初期値「2.2」に設定し、周辺照度が「中」のときにはRガンマ値を「2.1」に設定し、周辺照度が「大」のときにはRガンマ値を「2.0」に設定する。
【0052】
一方、周辺R率がしきい値P0未満である場合(S21にてNO)、すなわち「非夕方状態」である場合、制御部100は、S25にて、画面傾きがしきい値A0を超えているか否かを判定する。S25は、S22と同様、上述の図5に示した「傾斜状態」であるか「水平状態」であるのかを判定するための処理である。
【0053】
画面傾きがしきい値A0を超えている場合(S25にてYES)、制御部100は、S26にて、上述の図5の「パターンC」に示した処理によって周辺照度に応じたRガンマ値を設定する。具体的には、制御部100は、周辺照度が「小」のときにはRガンマ値を初期値「2.2」に設定し、周辺照度が「中」のときにはRガンマ値を「2.1」に設定し、周辺照度が「大」のときにはRガンマ値を「2.0」に設定する。
【0054】
画面傾きがしきい値A0未満である場合(S25にてNO)、制御部100は、S27にて、上述の図5の「パターンD」に示した処理によって周辺照度に応じたRガンマ値を設定する。具体的には、制御部100は、周辺照度が「小」のときにはRガンマ値を初期値「2.2」に設定し、周辺照度が「中」あるいは「大」のときにはRガンマ値を「2.1」に設定する。
【0055】
なお、周辺照度がしきい値E0未満である場合(S10にてNO)、制御部100は、S30にて、Rガンマ値を屋内処理によって設定する。屋内処理においては、外光の影響が小さいため、たとえばRガンマ値は初期値「2.2」に固定される。
【0056】
以上のように、本実施の形態による携帯端末1は、画像を表示するための画面11を有する表示部10と、表示部10の周辺の外光の量(周辺照度)および外光中の赤色成分の割合(周辺R率)を検出可能に構成された外光センサ20と、制御部100とを備える。制御部100は、周辺照度がしきい値E0を超える場合、携帯端末1が屋外の太陽光下で使用されていると判定し、太陽光によって視認性が最も低下し易い赤色成分の輝度(R輝度)を増加させる。これにより、屋外での表示部10の視認性を十分に確保することができる。
【0057】
特に、本実施の形態においては、Rガンマ値を調整する(液晶層の液晶分子の状態を制御する)ことによってR輝度を増加させているため、バックライト光量をそれほど増加させなくても十分な視認性を確保できる。そのため、バックライト光量の増加量を抑えることができるので、携帯端末1の表面温度の上昇や消費電力の増大を抑制することができる。
【0058】
<変形例>
なお、上述の実施の形態は、たとえば以下のように変更することができる。
【0059】
(1) 上述の実施の形態においてはオートバックライト機能が有効(オン)である場合にRガンマ値の調整を行なったが、オートバックライト機能が無効(オフ)である場合にRガンマ値の調整を行なうようにしてもよい。
【0060】
(2)上述の実施の形態においては図5に示したように「周辺R率」、「画面傾き」、「周辺照度」の3つのパラメータに応じてRガンマ値を調整したが、必ずしもこれら3つのパラメータをすべて用いる必要はない。たとえば、「周辺R率」および「画面傾き」の少なくとも一方をパラメータとしてRガンマ値を調整するようにしてもよい。
【0061】
たとえば、「周辺R率」をパラメータとする場合には、周辺R率がしきい値P0を超える時(「夕方状態」の時)のRガンマ値を、周辺R率がしきい値P0未満である時(「非夕方状態」の時)のRガンマ値よりも小さくしてR輝度を増加させるようにすればよい。また、「画面傾き」をパラメータとする場合には、画面傾きがしきい値A0を超える時(「傾斜状態」の時)のRガンマ値を、画面傾きがしきい値A0未満である時(「水平状態」の時)のRガンマ値よりも小さくしてR輝度を増加させるようにすればよい。
【0062】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0063】
1 携帯端末、2 筐体、6 近接センサ、7 レシーバ、8 フロントカメラ、9 ボタン群、9A,9B,9C,9D,9E,9F ボタン、10 表示部、11 画面、12 マイク、18 リアカメラ、20 外光センサ、21 無線通信部、22 アンテナ、23 記憶部、30 傾きセンサ、100 制御部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6