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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-224300(P2016-224300A)
(43)【公開日】2016年12月28日
(54)【発明の名称】印刷装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/00 20060101AFI20161205BHJP
   B41J 29/46 20060101ALI20161205BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20161205BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20161205BHJP
【FI】
   G03G15/00 526
   B41J29/46 Z
   B41J29/42 F
   G03G21/00 386
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2015-111347(P2015-111347)
(22)【出願日】2015年6月1日
(71)【出願人】
【識別番号】000250502
【氏名又は名称】理想科学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(72)【発明者】
【氏名】黒瀬 勉
【テーマコード(参考)】
2C061
2H072
2H270
【Fターム(参考)】
2C061AQ05
2C061AR03
2C061AS02
2C061CQ04
2C061CQ24
2C061CQ42
2C061HJ07
2C061HK11
2C061HK19
2C061HK23
2C061HV09
2C061HV33
2C061HV44
2H072AA02
2H072AA29
2H072AB21
2H072AB28
2H072EA03
2H072EA05
2H270LA70
2H270LA75
2H270LC22
2H270MC55
2H270MD29
2H270MF14
2H270NE07
2H270QA22
2H270QA33
2H270QA34
2H270QA35
2H270QA46
2H270QA57
2H270QB06
2H270QB08
2H270QB21
2H270ZC03
2H270ZC04
2H270ZC08
(57)【要約】
【課題】用紙ジャム解除時のユーザの誤操作を低減できる印刷装置を提供する。
【解決手段】搬送経路に沿って用紙を搬送する給紙部2、搬送印刷部3、上面搬送部4、排紙部5、および反転部6と、搬送経路における用紙ジャム発生後の用紙ジャム解除操作における用紙ジャム解除操作位置ごとの誤操作率をユーザごとに保持する用紙ジャム解除履歴テーブル71と、表示部61と、用紙ジャム発生時において、用紙ジャム解除操作を行うユーザの誤操作率が閾値以上の用紙ジャム解除操作位置に対応する残留用紙がある場合、表示部61に当該用紙ジャム解除操作位置を他の用紙ジャム解除操作位置より重視した用紙ジャム解除ガイド表示を行うよう制御する制御部9とを備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送経路に沿って用紙を搬送する搬送部と、
前記搬送経路における用紙ジャム発生後の用紙ジャム解除操作における用紙ジャム解除操作位置ごとの誤操作率をユーザごとに保持する用紙ジャム解除履歴テーブルと、
表示部と、
用紙ジャム発生時において、用紙ジャム解除操作を行うユーザの誤操作率が閾値以上の用紙ジャム解除操作位置に対応する残留用紙がある場合、前記表示部に当該用紙ジャム解除操作位置を他の用紙ジャム解除操作位置より重視した用紙ジャム解除ガイド表示を行うよう制御する制御部と
を備えることを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
前記制御部は、同一ユーザにより規定回数以上連続して正しい用紙ジャム解除操作が行われた用紙ジャム解除操作位置に対する当該ユーザの誤操作率をリセットすることを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項3】
搬送経路に沿って用紙を搬送する搬送部と、
前記搬送経路における用紙ジャム発生後の用紙ジャム解除操作における用紙ジャム解除操作位置ごとの平均操作時間をユーザごとに保持する用紙ジャム解除履歴テーブルと、
表示部と、
用紙ジャム発生時において、用紙ジャム解除操作を行うユーザの平均操作時間が規定時間以上の用紙ジャム解除操作位置に対応する残留用紙がある場合、前記表示部に当該用紙ジャム解除操作位置を他の用紙ジャム解除操作位置より重視した用紙ジャム解除ガイド表示を行うよう制御する制御部と
を備えることを特徴とする印刷装置。
【請求項4】
前記制御部は、同一ユーザにより規定回数以上連続して規定時間未満で用紙ジャム解除操作が行われた用紙ジャム解除操作位置に対する当該ユーザの平均操作時間をリセットすることを特徴とする請求項3に記載の印刷装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、用紙に印刷を行う印刷装置に関する。
【背景技術】
【0002】
用紙を搬送しつつ印刷を行う印刷装置が知られている。このような印刷装置では、用紙の搬送中に用紙ジャムが発生することがある。
【0003】
印刷装置において、用紙ジャムが発生すると、用紙搬送を停止する。これにより、用紙ジャム発生時に搬送中であった用紙が装置内に残留する。装置内に残留している用紙は、ユーザによる用紙ジャム解除の作業により除去される(例えば、特許文献1参照)。この際、ユーザによる用紙ジャム解除の操作を容易にするために、用紙ジャムの解除方法を画面に表示することが広く行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012−111624号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、用紙ジャムの解除方法を画面に表示しても、ユーザが用紙ジャム解除の操作を誤ることがある。ユーザが操作を誤ると、装置が破損したり、用紙がちぎれてその破片が装置内に残留したりするおそれがある。
【0006】
本発明は上記に鑑みてなされたもので、用紙ジャム解除時のユーザの誤操作を低減できる印刷装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係る印刷装置の第1の特徴は、搬送経路に沿って用紙を搬送する搬送部と、前記搬送経路における用紙ジャム発生後の用紙ジャム解除操作における用紙ジャム解除操作位置ごとの誤操作率をユーザごとに保持する用紙ジャム解除履歴テーブルと、表示部と、用紙ジャム発生時において、用紙ジャム解除操作を行うユーザの誤操作率が閾値以上の用紙ジャム解除操作位置に対応する残留用紙がある場合、前記表示部に当該用紙ジャム解除操作位置を他の用紙ジャム解除操作位置より重視した用紙ジャム解除ガイド表示を行うよう制御する制御部とを備えることにある。
【0008】
本発明に係る印刷装置の第2の特徴は、前記制御部は、同一ユーザにより規定回数以上連続して正しい用紙ジャム解除操作が行われた用紙ジャム解除操作位置に対する当該ユーザの誤操作率をリセットすることにある。
【0009】
本発明に係る印刷装置の第3の特徴は、搬送経路に沿って用紙を搬送する搬送部と、前記搬送経路における用紙ジャム発生後の用紙ジャム解除操作における用紙ジャム解除操作位置ごとの平均操作時間をユーザごとに保持する用紙ジャム解除履歴テーブルと、表示部と、用紙ジャム発生時において、用紙ジャム解除操作を行うユーザの平均操作時間が規定時間以上の用紙ジャム解除操作位置に対応する残留用紙がある場合、前記表示部に当該用紙ジャム解除操作位置を他の用紙ジャム解除操作位置より重視した用紙ジャム解除ガイド表示を行うよう制御する制御部とを備えることにある。
【0010】
本発明に係る印刷装置の第4の特徴は、前記制御部は、同一ユーザにより規定回数以上連続して規定時間未満で用紙ジャム解除操作が行われた用紙ジャム解除操作位置に対する当該ユーザの平均操作時間をリセットすることにある。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係る印刷装置の第1の特徴によれば、制御部は、用紙ジャム解除操作を行うユーザの誤操作率が閾値以上の用紙ジャム解除操作位置に対応する残留用紙がある場合、表示部に当該用紙ジャム解除操作位置を他の用紙ジャム解除操作位置より重視した用紙ジャム解除ガイド表示を行うよう制御する。これにより、ユーザが誤操作しやすい用紙ジャム解除操作位置の正確な用紙ジャム解除操作方法をユーザに印象付けることができる。この結果、用紙ジャム解除時のユーザの誤操作を低減できる。
【0012】
本発明に係る印刷装置の第2の特徴によれば、制御部は、同一ユーザにより規定回数以上連続して正しい用紙ジャム解除操作が行われた用紙ジャム解除操作位置に対する当該ユーザの誤操作率をリセットする。これにより、ユーザが用紙ジャム解除操作に習熟した用紙ジャム解除操作位置より、他の誤操作率が高い用紙ジャム解除操作位置の方を重視した用紙ジャム解除ガイド表示を行うことができる。
【0013】
本発明に係る印刷装置の第3の特徴によれば、制御部は、用紙ジャム解除操作を行うユーザの平均操作時間が規定時間以上の用紙ジャム解除操作位置に対応する残留用紙がある場合、表示部に当該用紙ジャム解除操作位置を他の用紙ジャム解除操作位置より重視した用紙ジャム解除ガイド表示を行うよう制御する。これにより、ユーザにとって用紙ジャム解除操作が分かりにくいと推定される用紙ジャム解除操作位置の正確な用紙ジャム解除操作方法をユーザに印象付けることができる。この結果、用紙ジャム解除時のユーザの誤操作を低減できる。
【0014】
本発明に係る印刷装置の第4の特徴によれば、制御部は、同一ユーザにより規定回数以上連続して規定時間未満で用紙ジャム解除操作が行われた用紙ジャム解除操作位置に対する当該ユーザの平均操作時間をリセットする。これにより、ユーザが用紙ジャム解除操作に習熟した用紙ジャム解除操作位置より、他の平均操作時間が長い用紙ジャム解除操作位置の方を重視した用紙ジャム解除ガイド表示を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】第1実施形態に係る印刷装置の概略構成図である。
図2図1に示す印刷装置の制御ブロック図である。
図3】第1実施形態における用紙ジャム解除履歴テーブルを示す図である。
図4】第1実施形態における用紙ジャム対応処理のフローチャートである。
図5】用紙ジャム通知画面を示す図である。
図6】用紙ジャム解除操作方法画面を示す図である。
図7】用紙ジャム解除操作方法画面を示す図である。
図8】用紙ジャム解除操作方法画面を示す図である。
図9】用紙ジャム解除操作方法画面を示す図である。
図10】用紙ジャム解除操作方法画面を示す図である。
図11】用紙ジャム解除操作方法画面を示す図である。
図12】用紙ジャム解除操作方法画面を示す図である。
図13】用紙ジャム解除操作方法画面を示す図である。
図14】用紙センサのオン、オフの変化と用紙の引っ張り方向との関係の説明図である。
図15】用紙センサのオン、オフの変化と用紙の引っ張り方向との関係の説明図である。
図16】用紙センサのオン、オフの変化と用紙の引っ張り方向との関係の説明図である。
図17】用紙センサのオン、オフの変化と用紙の引っ張り方向との関係の説明図である。
図18】用紙センサのオン、オフの変化と用紙の引っ張り方向との関係の説明図である。
図19】用紙センサのオン、オフの変化と用紙の引っ張り方向との関係の説明図である。
図20】用紙ジャム解除操作方法画面を示す図である。
図21】第2実施形態における用紙ジャム解除履歴テーブルを示す図である。
図22】第2実施形態における用紙ジャム対応処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。各図面を通じて同一もしくは同等の部位や構成要素には、同一もしくは同等の符号を付している。
【0017】
以下に示す実施形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置等を例示するものであって、この発明の技術的思想は、各構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
【0018】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る印刷装置の概略構成図である。図2は、図1に示す印刷装置の制御ブロック図である。以下の説明において、図1の紙面に直交する方向を前後方向とし、紙面表方向を前方とする。また、図1における紙面の上下左右を上下左右方向とする。
【0019】
図1において太線で示す経路が、印刷媒体である用紙が搬送される搬送経路である。搬送経路のうち、実線で示す経路が通常経路RC、一点鎖線で示す経路が反転経路RR、破線で示す経路が排紙経路RD、二点鎖線で示す経路が給紙経路RSである。以下の説明における上流、下流は、搬送経路における上流、下流を意味する。
【0020】
図1図2に示すように、第1実施形態に係る印刷装置1は、給紙部2と、搬送印刷部3と、上面搬送部4と、排紙部5と、反転部6と、操作パネル7と、記憶部8と、制御部9と、各部を収納または保持する筐体10とを備える。
【0021】
給紙部2は、搬送印刷部3に用紙Pを給紙する。給紙部2は、搬送経路の最も上流側に配置されている。給紙部2は、外部給紙台11と、外部給紙ローラ12と、内部給紙台13A〜13Cと、内部給紙ローラ14A〜14Cと、内部給紙搬送ローラ15A〜15Dと、縦搬送ローラ16と、外部給紙モータ17と、内部給紙モータ18と、用紙センサ19A〜19Jとを備える。なお、給紙部2は、請求項の搬送部の一部を構成する。
【0022】
外部給紙台11は、印刷に用いられる用紙Pが積載されるものである。外部給紙台11は、一部が筐体10の外部に露出して設置されている。
【0023】
外部給紙ローラ12は、外部給紙台11に積層された用紙Pを1枚ずつ取り出すとともに、給紙経路RSに沿って搬送印刷部3へ向けて用紙Pを搬送する。
【0024】
内部給紙台13A〜13Cは、印刷に用いられる用紙Pが積載されるものである。内部給紙台13A〜13Cは、筐体10の内部に配置されている。
【0025】
内部給紙ローラ14A〜14Cは、それぞれ内部給紙台13A〜13Cから用紙Pを1枚ずつ取り出すとともに、給紙経路RSに沿って内部給紙搬送ローラ15A〜15Dへ向けて用紙Pを搬送する。
【0026】
内部給紙搬送ローラ15Aは、内部給紙ローラ14Aにより内部給紙台13Aから取り出された用紙Pを給紙経路RSに沿って縦搬送ローラ16へ向けて搬送する。内部給紙搬送ローラ15B,15Cは、それぞれ内部給紙ローラ14B,14Cにより内部給紙台13B,13Cから取り出された用紙Pを給紙経路RSに沿って内部給紙搬送ローラ15Dへ向けて搬送する。内部給紙搬送ローラ15Dは、内部給紙搬送ローラ15Bまたは内部給紙搬送ローラ15Cにより搬送されてきた用紙Pを給紙経路RSに沿って縦搬送ローラ16へ向けて搬送する。
【0027】
縦搬送ローラ16は、内部給紙搬送ローラ15Aまたは内部給紙搬送ローラ15Dにより搬送されてきた用紙Pを後述のレジストローラ21へ向けて搬送する。
【0028】
外部給紙モータ17は、外部給紙ローラ12および縦搬送ローラ16を回転駆動させる。外部給紙モータ17は、外部給紙ローラ12および縦搬送ローラ16にそれぞれ図示しないワンウェイクラッチを介して接続されている。これにより、外部給紙モータ17の一方向の回転駆動により外部給紙ローラ12が回転駆動し、外部給紙モータ17の他方向の回転駆動により縦搬送ローラ16が回転駆動するようになっている。
【0029】
内部給紙モータ18は、内部給紙ローラ14A〜14Cおよび内部給紙搬送ローラ15A〜15Dを回転駆動させる。内部給紙モータ18は、図示しないクラッチを介して内部給紙ローラ14A〜14Cおよび内部給紙搬送ローラ15A〜15Dに接続/解除可能になっている。クラッチにより、回転駆動する内部給紙ローラ14A〜14Cおよび内部給紙搬送ローラ15A〜15Dが切り替えられる。
【0030】
用紙センサ19A〜19Jは、給紙部2において給紙経路RSに沿って搬送される用紙Pを検出する。用紙センサ19Aは内部給紙搬送ローラ15Aの上流側近傍に配置され、用紙センサ19Bは内部給紙搬送ローラ15Aの下流側近傍に配置されている。用紙センサ19Cは内部給紙搬送ローラ15Bの上流側近傍に配置され、用紙センサ19Dは内部給紙搬送ローラ15Bの下流側近傍に配置されている。用紙センサ19Eは内部給紙搬送ローラ15Cの上流側近傍に配置され、用紙センサ19Fは内部給紙搬送ローラ15Cの下流側近傍に配置されている。用紙センサ19Gは内部給紙搬送ローラ15Dの上流側近傍に配置され、用紙センサ19Hは内部給紙搬送ローラ15Dの下流側近傍に配置されている。用紙センサ19Iは縦搬送ローラ16の上流側近傍に配置され、用紙センサ19Jは縦搬送ローラ16の下流側近傍に配置されている。
【0031】
搬送印刷部3は、用紙Pを搬送しつつ、用紙Pに画像を印刷する。搬送印刷部3は、給紙部2の下流側に配置されている。搬送印刷部3は、レジストローラ21と、レジストモータ22と、ベルトプラテン部23と、ベルトプラテンモータ24と、ヘッドユニット25と、用紙センサ26A,26Bとを備える。なお、搬送印刷部3は、請求項の搬送部の一部を構成する。
【0032】
レジストローラ21は、給紙部2または反転部6により搬送されてきた用紙Pを一旦止めて斜行補正した後、ベルトプラテン部23へ搬送する。レジストローラ21は、搬送印刷部3の上流部の通常経路RC上に配置されている。
【0033】
レジストモータ22は、レジストローラ21を回転駆動させる。
【0034】
ベルトプラテン部23は、レジストローラ21により搬送されてきた用紙Pをベルト上に吸着保持しつつ搬送する。
【0035】
ベルトプラテンモータ24は、ベルトプラテン部23を駆動させる。
【0036】
ヘッドユニット25は、用紙Pの搬送方向と直交する方向(前後方向)に複数のノズルが配列されたラインタイプの複数のインクジェットヘッド(図示せず)を有する。ヘッドユニット25は、ベルトプラテン部23の上方に配置されている。ヘッドユニット25は、ベルトプラテン部23により搬送される用紙Pにインクジェットヘッドからインクを吐出して画像を印刷する。
【0037】
用紙センサ26A,26Bは、搬送印刷部3において通常経路RCに沿って搬送される用紙Pを検出する。用紙センサ26Aはレジストローラ21の上流側近傍に配置され、用紙センサ26Bはレジストローラ21の下流側近傍に配置されている。
【0038】
上面搬送部4は、ベルトプラテン部23により搬送されてきた用紙Pを排紙部5または反転部6へ搬送する。上面搬送部4は、2対の上昇搬送ローラ31と、上昇搬送モータ32と、4対の水平搬送ローラ33と、水平搬送モータ34と、用紙センサ35A〜35Lとを備える。なお、上面搬送部4は、請求項の搬送部の一部を構成する。
【0039】
上昇搬送ローラ31は、ベルトプラテン部23により搬送されてきた用紙Pを上方の水平搬送モータ33へ搬送する。上昇搬送ローラ31は、通常経路RCの中流域の上昇部分に沿って配置されている。
【0040】
上昇搬送モータ32は、2対の上昇搬送ローラ31を回転駆動させる。
【0041】
水平搬送モータ33は、上昇搬送ローラ31により搬送されてきた用紙Pを排紙部5または反転部6へ搬送する。最下流の水平搬送モータ33は、反転経路RRの上流部に沿って配置されている。他の3対の水平搬送モータ33は、通常経路RCの下流域の水平部分に沿って配置されている。
【0042】
水平搬送モータ34は、4対の水平搬送モータ33を回転駆動させる。
【0043】
用紙センサ35A〜35Lは、上面搬送部4において通常経路RCおよび反転経路RRに沿って搬送される用紙Pを検出する。用紙センサ35Aは上流側の上昇搬送ローラ31の上流側近傍に配置され、用紙センサ35Bは上流側の上昇搬送ローラ31の下流流側近傍に配置されている。用紙センサ35Cは下流側の上昇搬送ローラ31の上流側近傍に配置され、用紙センサ35Dは下流側の上昇搬送ローラ31の下流流側近傍に配置されている。
【0044】
用紙センサ35Eは最上流の水平搬送ローラ33の上流側近傍に配置され、用紙センサ35Fはその水平搬送ローラ33の下流流側近傍に配置されている。用紙センサ35Gは上流側から2つ目の水平搬送ローラ33の上流側近傍に配置され、用紙センサ35Hはその水平搬送ローラ33の下流流側近傍に配置されている。用紙センサ35Iは上流側から3つ目の水平搬送ローラ33の上流側近傍に配置され、用紙センサ35Jはその水平搬送ローラ33の下流流側近傍に配置されている。用紙センサ35Kは最下流の水平搬送ローラ33の上流側近傍に配置され、用紙センサ35Lはその水平搬送ローラ33の下流流側近傍に配置されている。
【0045】
排紙部5は、印刷済みの用紙Pを搬送して排紙する。排紙部5は、切替部41と、ソレノイド42と、排紙ローラ43と、排紙モータ44と、排紙台45と、用紙センサ46A,46Bとを備える。なお、排紙部5は、請求項の搬送部の一部を構成する。
【0046】
切替部41は、用紙Pの搬送経路を排紙経路RDと反転経路RRとの間で切り替える。切替部41は、排紙経路RDと反転経路RRとの分岐地点に配置されている。
【0047】
ソレノイド42は、切替部41を駆動させる。
【0048】
排紙ローラ43は、切替部41によって排紙経路RDへと導かれた用紙Pを搬送して排紙台45へ排紙する。排紙ローラ43は、排紙経路RDに沿って、切替部41と排紙台45との間に配置されている。
【0049】
排紙モータ44は、排紙ローラ43を回転駆動させる。
【0050】
排紙台45は、排紙ローラ43により排紙された印刷済みの用紙Pが積載されるものである。排紙台45は、筐体10から突出したトレイ形状を有し、傾斜して設置されている。
【0051】
用紙センサ46A,46Bは、排紙経路RDに沿って搬送されて排紙される用紙Pを検出する。用紙センサ46Aは排紙ローラ43の上流側近傍に配置され、用紙センサ46Bは排紙ローラ43の下流側近傍に配置されている。
【0052】
反転部6は、両面印刷の際に、片面印刷済みの用紙Pを反転させて搬送印刷部3へ搬送する。反転部6は、反転ローラ51と、反転モータ52と、再給紙ローラ53と、再給紙モータ54と、切替ゲート55と、用紙センサ56A〜56Dとを備える。
【0053】
反転ローラ51は、水平搬送ローラ33により搬送されてきた用紙Pをスイッチバックして再給紙ローラ53へ搬送する。反転ローラ51は、反転経路RRに沿って、最下流の水平搬送ローラ33の下流側に配置されている。
【0054】
反転モータ52は、反転ローラ51を回転駆動させる。
【0055】
再給紙ローラ53は、反転ローラ51によりスイッチバックされて表裏反転された用紙Pをレジストローラ21へ搬送する。再給紙ローラ53は、反転ローラ51とレジストローラ21との間の反転経路RR上に配置されている。
【0056】
再給紙モータ54は、再給紙ローラ53を回転駆動させる。
【0057】
切替ゲート55は、水平搬送ローラ33により搬送されてきた用紙Pを反転ローラ51へとガイドする。また、切替ゲート55は、反転ローラ51によりスイッチバックされた用紙Pを再給紙ローラ53へとガイドする。切替ゲート55は、最下流の水平搬送ローラ33、反転ローラ51、および再給紙ローラ53の3個所の重心近傍に配置されている。
【0058】
用紙センサ56A〜56Dは、反転部6において反転経路RRに沿って搬送される用紙Pを検出する。用紙センサ56Aは水平搬送ローラ33からの用紙Pの搬送方向における反転ローラ51の上流側近傍に配置され、用紙センサ56Bはその搬送方向における反転ローラ51の下流側近傍に配置されている。用紙センサ56Cは再給紙ローラ53の上流側近傍に配置され、用紙センサ56Dは再給紙ローラ53の下流側近傍に配置されている。
【0059】
操作パネル7は、各種の入力画面等を表示するとともに、ユーザによる入力操作を受け付ける。操作パネル7は、表示部61と、入力部62とを備える。
【0060】
表示部61は、各種の入力画面等を表示する。表示部61は、液晶表示パネル等を有する。
【0061】
入力部62は、ユーザによる入力操作を受け付け、操作に応じた操作信号を出力する。入力部62は、各種の操作キー、タッチパネル等を有する。
【0062】
記憶部8は、用紙ジャム解除履歴テーブル71を記憶している。記憶部8は、HDD(Hard Disk Drive)等からなる。
【0063】
用紙ジャム解除履歴テーブル71は、図3に示すように、用紙ジャム解除操作位置ごとの誤操作率をユーザごとに保持している。また、用紙ジャム解除履歴テーブル71は、各用紙ジャム解除操作位置の操作対象回数、誤操作回数、および適正操作連続回数をユーザごとに保持している。
【0064】
用紙ジャム解除操作位置A,B,…は、ユーザが用紙ジャム発生後の用紙ジャム解除操作を行う印刷装置1内の位置を示す。用紙ジャム解除操作位置A,B,…は、印刷装置1内から残留用紙を取り出すための開口部や、搬送ローラを手動で回転させるためのダイヤル(いずれも図示せず)等が設けられた位置である。用紙ジャム発生時の搬送経路上の残留用紙は、その残留位置に対応するいずれかの用紙ジャム解除操作位置でのユーザの用紙ジャム解除操作により、搬送経路から除去される。
【0065】
誤操作率は、操作対象回数に対する誤操作回数の比率である。各用紙ジャム解除操作位置の操作対象回数は、用紙ジャム発生時に当該用紙ジャム解除操作位置に対応する位置に残留用紙が存在した回数である。各用紙ジャム解除操作位置の誤操作回数は、ユーザが当該用紙ジャム解除操作位置におけるジャム解除操作を誤った回数である。
【0066】
各用紙ジャム解除操作位置の適正操作連続回数は、ユーザが当該用紙ジャム解除操作位置において行った正しいジャム解除操作の現時点における連続回数である。
【0067】
制御部9は、印刷装置1の各部の動作を制御する。制御部9は、CPU、RAM、ROM等を備えて構成される。
【0068】
制御部9は、用紙ジャム発生時において、用紙ジャム解除操作を行うユーザの誤操作率が閾値以上の用紙ジャム解除操作位置に対応する残留用紙がない場合、表示部61に通常の用紙ジャム解除ガイド表示を行うよう制御する。通常の用紙ジャム解除ガイド表示は、用紙ジャム発生時の残留用紙の位置に対応する各用紙ジャム解除操作位置の用紙ジャム解除操作の方法を、予め決められた順位に基づいて表示するものである。用紙ジャム解除操作を行うユーザの誤操作率が閾値以上の用紙ジャム解除操作位置に対応する残留用紙がある場合は、制御部9は、表示部61にユーザ対応用紙ジャム解除ガイド表示を行うよう制御する。ユーザ対応用紙ジャム解除ガイド表示は、用紙ジャム解除操作を行うユーザの誤操作率が閾値以上の用紙ジャム解除操作位置を他の用紙ジャム解除操作位置より重視した用紙ジャム解除ガイド表示である。
【0069】
次に、印刷装置1の動作について説明する。
【0070】
片面印刷を行う場合、制御部9は、外部給紙台11および内部給紙台13A〜13Cのいずれかから用紙Pを順次取り出し、搬送印刷部3へ給紙するよう給紙部2を制御する。ここで、制御部9は、ベルトプラテン部23において所定の紙間で各用紙Pが搬送されるように各用紙Pを送り出すレジストローラ21の駆動タイミングに応じたタイミングで順次給紙するよう給紙部2を制御する。
【0071】
給紙された用紙Pは、レジストローラ21によりベルトプラテン部23へ送られる。次いで、用紙Pは、ベルトプラテン部23により搬送されつつ、ヘッドユニット25から吐出されるインクにより印刷される。印刷された用紙Pは、ベルトプラテン部23から上面搬送部4へ搬送され、上面搬送部4において上昇搬送ローラ31および水平搬送ローラ33により搬送される。そして、用紙Pは、切替部41により排紙経路RDへ導かれ、排紙ローラ43により搬送されて排紙台45へ排紙される。
【0072】
両面印刷を行う場合、制御部9は、用紙サイズが同じ場合の片面印刷時の給紙タイミングに対して、各用紙Pの給紙タイミング間の時間が2倍となるタイミングで用紙Pを順次給紙するよう給紙部2を制御する。
【0073】
給紙された用紙Pは、片面印刷時と同様に、ベルトプラテン部23により搬送されつつ、ヘッドユニット25から吐出されるインクにより印刷される。片面印刷後の用紙Pは、ベルトプラテン部23から上面搬送部4へ搬送され、上面搬送部4において上昇搬送ローラ31および水平搬送ローラ33により搬送される。そして、用紙Pは、切替部41により反転経路RRへ導かれる。
【0074】
反転経路RRへ導かれた用紙Pは、反転部6において、切替ゲート55により反転ローラ51へ導かれ、反転ローラ51によりスイッチバックされる。スイッチバックされた用紙Pは、切替ゲート55により再給紙ローラ53へ導かれる。そして、用紙Pは、再給紙ローラ53により搬送印刷部3へ再給紙され、搬送印刷部3においてレジストローラ21によりベルトプラテン部23へ送られる。
【0075】
ここで、片面印刷後の用紙Pは、順次給紙される未印刷の用紙Pと交互にベルトプラテン部23へ送られるようなタイミングで再給紙される。上述のように、両面印刷では、用紙サイズが同じ場合の片面印刷時の給紙タイミングに対して、各用紙Pの給紙タイミング間の時間が2倍である。このため、未印刷の用紙Pの間に片面印刷後の用紙Pを挿入し、未印刷の用紙Pの給紙と交互に片面印刷後の用紙Pを再給紙することが可能になっている。
【0076】
片面印刷後の用紙Pは、反転部6により反転されたため、未印刷面を上向きにしてベルトプラテン部23へ送られる。そして、用紙Pは、ベルトプラテン部23により搬送されつつ、ヘッドユニット25から吐出されるインクにより未印刷面が印刷される。両面印刷された用紙Pは、上面搬送部4により排紙部5へ搬送され、排紙部5において排紙台45へ排紙される。
【0077】
上述のように、両面印刷では、未印刷の用紙Pの給紙と交互に片面印刷後の用紙Pの再給紙が行われることで、ベルトプラテン部23上で、未印刷の用紙Pの一方の面への印刷と、片面印刷後の用紙Pの未印刷面への印刷とが交互に行われる。これにより、片面印刷時と同等の片面あたりの生産性で両面印刷が行われる。
【0078】
上述した片面印刷または両面印刷の実行中、制御部9は、用紙ジャムが発生したか否かを判断する。具体的には、制御部9は、用紙センサ19A〜19J,26A,26B,35A〜35L,46A,46B,56A〜56Dの少なくともいずれかにおいて、用紙Pの検出タイミングの理論値との誤差が閾値以上になった場合、用紙ジャムが発生したと判断する。
【0079】
ジャムが発生したと判断すると、制御部9は、給紙部2、搬送印刷部3、上面搬送部4、排紙部5、および反転部6による用紙搬送を停止する。
【0080】
次いで、制御部9は、用紙ジャム対応処理を行う。用紙ジャム対応処理は、用紙ジャム発生後に用紙ジャム解除操作方法をユーザに通知するための処理である。
【0081】
用紙ジャム対応処理について説明する。図4は、第1実施形態における用紙ジャム対応処理のフローチャートである。図4のフローチャートの処理は、用紙ジャム発生により用紙搬送が停止されたことにより開始となる。
【0082】
図4のステップS1において、制御部9は、用紙ジャム解除操作を行うユーザの誤操作率が閾値以上の用紙ジャム解除操作位置に対応する残留用紙があるか否かを判断する。
【0083】
ここで、用紙ジャム解除操作を行うユーザは、用紙ジャム発生時の印刷を指示したユーザである。制御部9は、用紙ジャム発生時の印刷が指示された際に印刷装置1にログインしているユーザが、用紙ジャム解除操作を行うユーザであると判断する。
【0084】
制御部9は、用紙ジャム解除履歴テーブル71を参照して、用紙ジャム解除操作を行うユーザの誤操作率が閾値以上の用紙ジャム解除操作位置を確認する。そして、制御部9は、誤操作率が閾値以上の用紙ジャム解除操作位置に対応する位置に、残留用紙があるか否かを判断する。ここで、制御部9は、用紙センサ19A〜19J,26A,26B,35A〜35L,46A,46B,56A〜56Dのオン(検出)、オフ(非検出)の状態から、搬送経路上の残留用紙の位置を特定する。
【0085】
誤操作率が閾値以上の用紙ジャム解除操作位置に対応する残留用紙があると判断した場合(ステップS1:YES)、ステップS2において、制御部9は、ユーザ対応用紙ジャム解除ガイド表示の設定を行う。具体的には、制御部9は、ユーザ対応用紙ジャム解除ガイド表示において表示する各用紙ジャム解除操作位置の用紙ジャム解除操作方法の表示順序を設定する。
【0086】
より具体的には、制御部9は、用紙ジャム発生時の残留用紙の位置に対応する各用紙ジャム解除操作位置の用紙ジャム解除操作方法の表示順序を、誤操作率が閾値以上の用紙ジャム解除操作位置の用紙ジャム解除操作方法をそれ以外の用紙ジャム解除操作位置の用紙ジャム解除操作方法よりも先に表示するように設定する。誤操作率が閾値以上の用紙ジャム解除操作位置が複数ある場合には、制御部9は、誤操作率が高い方から順に用紙ジャム解除操作方法を表示する順序とする。誤操作率が閾値未満の用紙ジャム解除操作位置については、制御部9は、予め決められた順位に基づいて表示順序を決定する。
【0087】
誤操作率が閾値以上の用紙ジャム解除操作位置に対応する残留用紙はないと判断した場合(ステップS1:NO)、ステップS3において、制御部9は、通常の用紙ジャム解除ガイド表示の設定を行う。具体的には、制御部9は、用紙ジャム発生時の残留用紙の位置に対応する各用紙ジャム解除操作位置の用紙ジャム解除操作方法の表示順序を、予め決められた順位に基づいて設定する。
【0088】
ステップS2またはステップS3に続いて、ステップS4において、制御部9は、図5に示すような用紙ジャム通知画面81を表示部61に表示させる。
【0089】
用紙ジャム通知画面81は、用紙ジャムの発生をユーザに通知するとともに、用紙ジャム解除ガイド表示開始の指示を受け付ける画面である。用紙ジャム通知画面81には、ユーザによる用紙ジャム解除ガイド表示開始の指示を受け付けるための用紙ジャム解除ガイド表示開始ボタン811が表示される。
【0090】
次いで、ステップS5において、制御部9は、用紙ジャム解除ガイド表示開始ボタン811に対するユーザの操作により、用紙ジャム解除ガイド表示開始が指示されたか否かを判断する。用紙ジャム解除ガイド表示開始は指示されていないと判断した場合(ステップS5:NO)、制御部9は、ステップS5を繰り返す。
【0091】
用紙ジャム解除ガイド表示開始が指示されたと判断した場合(ステップS5:YES)、ステップS6において、制御部9は、用紙ジャム解除操作位置に対応する用紙ジャム解除操作方法の表示順序を示す変数nに「1」を設定する。
【0092】
次いで、ステップS7において、制御部9は、ステップS2またはステップS3で設定した各用紙ジャム解除操作位置の用紙ジャム解除操作方法の表示順序におけるn番目の用紙ジャム解除操作位置の用紙ジャム解除操作方法を表示部61に表示させる。
【0093】
例えば、n=1の場合において、制御部9は、1番目の用紙ジャム解除操作位置の用紙ジャム解除操作方法として、図6図8に示すような用紙ジャム解除操作方法画面82〜84を表示部61に表示させる。用紙ジャム解除操作方法画面82〜84は、ユーザが画面上での操作により切り替えて表示させることができる。ユーザは、用紙ジャム解除操作方法画面82〜84の内容に従って、用紙ジャム解除操作を行う。
【0094】
次いで、ステップS8において、制御部9は、n番目の用紙ジャム解除操作位置に対応する残留用紙がすべて除去されたか否かを判断する。除去されていない残留用紙があると判断した場合(ステップS8:NO)、制御部9は、ステップS8を繰り返す。
【0095】
n番目の用紙ジャム解除操作位置に対応する残留用紙がすべて除去されたと判断した場合(ステップS8:YES)、ステップS9において、制御部9は、ユーザによる用紙ジャム解除操作が正しく行われたか否かを判断する。用紙ジャム解除操作が正しいか否かの判定方法は後述する。用紙ジャム解除操作に誤操作があったと判断した場合(ステップS9:NO)、制御部9は、ステップS13へ進む。
【0096】
用紙ジャム解除操作が正しく行われたと判断した場合(ステップS9:YES)、ステップS10において、制御部9は、用紙ジャム解除操作を行っているユーザの、n番目の用紙ジャム解除操作位置における適正操作連続回数に「1」を加算する。
【0097】
次いで、ステップS11において、制御部9は、適正操作連続回数が規定回数に達したか否かを判断する。適正操作連続回数は規定回数に達していないと判断した場合(ステップS11:NO)、制御部9は、ステップS13へ進む。
【0098】
適正操作連続回数が規定回数に達したと判断した場合(ステップS11:YES)、ステップS12において、制御部9は、用紙ジャム解除操作を行っているユーザの、n番目の用紙ジャム解除操作位置における誤操作率をリセットする。
【0099】
具体的には、制御部9は、用紙ジャム解除履歴テーブル71における、当該ユーザの、n番目の用紙ジャム解除操作位置における操作対象回数および誤操作回数を0回とするとともに、誤操作率を0%とする。また、制御部9は、当該ユーザの、n番目の用紙ジャム解除操作位置における適正操作連続回数も0回にリセットする。この後、制御部9は、ステップS14へ進む。
【0100】
ステップS13では、制御部9は、用紙ジャム解除履歴テーブル71を更新する。具体的には、制御部9は、用紙ジャム解除操作を行っているユーザの、n番目の用紙ジャム解除操作位置における操作対象回数および誤操作回数にそれぞれ「1」を加算する。そして、制御部9は、その計算後の操作対象回数および誤操作回数に基づき新たな誤操作率を算出し、誤操作率をその値に更新する。なお、適正操作連続回数はステップS10で更新される。ステップS13の後、制御部9は、ステップS14へ進む。
【0101】
ステップS14では、制御部9は、変数nが、用紙ジャム解除操作方法を表示する最後の用紙ジャム解除操作位置であることを示す「N」であるか否かを判断する。
【0102】
n=Nではないと判断した場合(ステップS14:NO)、ステップS15において、制御部9は、変数nに「1」を加算する。
【0103】
この後、制御部9は、ステップS7に戻り、次の用紙ジャム解除操作位置の用紙ジャム解除操作方法を表示部61に表示させる。この後、制御部9は、ステップS8以降の処理を行う。
【0104】
制御部9は、n=Nになるまで、ステップS7〜S15の処理を繰り返す。これにより、用紙ジャム発生時の残留用紙の位置に対応する各用紙ジャム解除操作位置の用紙ジャム解除操作方法が順次表示される。
【0105】
例えば、N=3の場合において、1番目の用紙ジャム解除操作位置の用紙ジャム解除操作方法として図6図8の用紙ジャム解除操作方法画面82〜84が表示されたとする。これにより1番目の用紙ジャム解除操作位置に対応する残留用紙が除去されると、2番目の用紙ジャム解除操作位置の用紙ジャム解除操作方法として、図9図10に示すような用紙ジャム解除操作方法画面85,86が表示される。そして、2番目の用紙ジャム解除操作位置に対応する残留用紙が除去された後、最後の用紙ジャム解除操作位置の用紙ジャム解除操作方法として、図11図13に示すような用紙ジャム解除操作方法画面87〜89が表示される。
【0106】
図4に戻り、ステップS14において、n=Nであると判断した場合(ステップS14:YES)、制御部9は、用紙ジャム対応処理を終了する。
【0107】
ところで、上述した用紙ジャム対応処理の実行中において、ユーザが、表示部61の表示に従わずに、まだ用紙ジャム解除操作方法が表示されていない用紙ジャム解除操作位置から残留用紙を除去する操作を行う可能性がある。このような用紙ジャム解除操作が行われた場合でも、制御部9は、その用紙ジャム解除操作が正しく行われたか否かを判断する。そして、制御部9は、図4のステップS9〜S13と同様の処理により、その判断結果を用紙ジャム解除履歴テーブル71に反映させる。
【0108】
次に、用紙ジャム解除操作が正しいか否かの判定方法について説明する。
【0109】
印刷装置1では、各用紙ジャム解除操作位置において、残留用紙を除去する際の正規の引っ張り方向が決まっている。ユーザが正規の引っ張り方向とは逆方向に残留用紙を引っ張って除去しようとすると、装置が破損したり、用紙がちぎれたりするおそれがある。
【0110】
そこで、制御部9は、残留用紙の引っ張り方向により、用紙ジャム解除操作が正しいか否かを判定する。用紙ジャム解除操作位置に対応するすべての残留用紙が正規の引っ張り方向に引っ張られて除去された場合、制御部9は、当該用紙ジャム解除操作位置の用紙ジャム解除操作が正しく行われたと判定する。正規の引っ張り方向とは逆方向に引っ張られて除去された残留用紙がある場合、制御部9は、当該用紙ジャム解除操作位置の用紙ジャム解除操作に誤操作があったと判定する。
【0111】
残留用紙の引っ張り方向は、用紙センサ19A〜19J,26A,26B,35A〜35L,46A,46B,56A〜56Dのオン、オフの状態の変化から判断される。ここでは、用紙センサ26A,26Bを例に、用紙センサのオン、オフの変化と用紙Pの引っ張り方向との関係を説明する。
【0112】
図14に示すように、用紙センサ26A,26Bの両方がオンである初期状態から、用紙Pが右方向へ引っ張られて除去される場合、途中に用紙センサ26Aがオフで用紙センサ26Bがオンの状態がある。その後、用紙センサ26A,26Bの両方がオフとなる。
【0113】
図15に示すように、図14と同様の初期状態から、用紙Pが左方向へ引っ張られて除去される場合、途中に用紙センサ26Aがオンで用紙センサ26Bがオフの状態がある。その後、用紙センサ26A,26Bの両方がオフとなる。
【0114】
図16に示すように、用紙センサ26Aがオンで用紙センサ26Bがオフの初期状態から、用紙Pが右方向へ引っ張られて除去される場合、まず、初期状態から用紙センサ26A,26Bの両方がオンの状態に変化する。次いで、用紙センサ26Aがオフで用紙センサ26Bがオンの状態となる。その後、用紙センサ26A,26Bの両方がオフとなる。
【0115】
図17に示すように、図16と同様の初期状態から、用紙Pが左方向へ引っ張られて除去される場合、用紙センサ26A,26Bの両方がオフになるまで初期状態が維持される。
【0116】
図18に示すように、用紙センサ26Aがオフで用紙センサ26Bがオンの初期状態から用紙Pが右方向へ引っ張られて除去される場合、用紙センサ26A,26Bの両方がオフになるまで初期状態が維持される。
【0117】
図19に示すように、図18と同様の初期状態から、用紙Pが左方向へ引っ張られて除去される場合、まず、初期状態から用紙センサ26A,26Bの両方がオンの状態に変化する。次いで、用紙センサ26Aがオンで用紙センサ26Bがオフの状態となる。その後、用紙センサ26A,26Bの両方がオフとなる。
【0118】
以上説明したように、印刷装置1では、制御部9は、用紙ジャム発生時に用紙ジャム解除操作を行うユーザの誤操作率が閾値以上の用紙ジャム解除操作位置に対応する残留用紙がある場合、当該ユーザの誤操作率が閾値以上の用紙ジャム解除操作位置を他の用紙ジャム解除操作位置より重視した用紙ジャム解除ガイド表示を表示部61に行うよう制御する。具体的には、制御部9は、誤操作率が閾値以上の用紙ジャム解除操作位置の用紙ジャム解除操作方法をそれ以外の用紙ジャム解除操作位置の用紙ジャム解除操作方法よりも先に表示させる。
【0119】
これにより、ユーザが誤操作しやすい用紙ジャム解除操作位置の正確な用紙ジャム解除操作方法をユーザに印象付けることができる。この結果、用紙ジャム解除時のユーザの誤操作を低減できる。
【0120】
また、制御部9は、同一ユーザにより規定回数以上連続して正しい用紙ジャム解除操作が行われた用紙ジャム解除操作位置に対する当該ユーザの誤操作率をリセットする。これにより、ユーザが用紙ジャム解除操作に習熟した用紙ジャム解除操作位置より、他の誤操作率が高い用紙ジャム解除操作位置の方を重視した用紙ジャム解除ガイド表示を行うことができる。
【0121】
なお、誤操作率が閾値以上の用紙ジャム解除操作位置を他の用紙ジャム解除操作位置より重視した用紙ジャム解除ガイド表示として、誤操作率が閾値以上の用紙ジャム解除操作位置の用紙ジャム解除操作方法の表示内容を、通常の表示内容(誤操作率が閾値未満の場合の表示内容)よりも詳細なものにした用紙ジャム解除ガイド表示を行ってもよい。
【0122】
例えば、図6図8の用紙ジャム解除操作方法画面82〜84で表示される用紙ジャム解除操作方法に対し、図20に示す用紙ジャム解除操作方法画面90を用紙ジャム解除操作方法画面82,83の間に挿入することで、通常よりも詳細な表示内容としてもよい。
【0123】
また、誤操作率が閾値以上の用紙ジャム解除操作位置の用紙ジャム解除操作方法をそれ以外の用紙ジャム解除操作位置の用紙ジャム解除操作方法よりも先に表示させるとともに、誤操作率が閾値以上の用紙ジャム解除操作位置の用紙ジャム解除操作方法の表示内容を通常よりも詳細なものにしてもよい。
【0124】
(第2実施形態)
次に、上述した実施形態の用紙ジャム対応処理を変更した第2実施形態について説明する。
【0125】
第2実施形態では、記憶部8は、図21に示す用紙ジャム解除履歴テーブル71Aを記憶している。
【0126】
用紙ジャム解除履歴テーブル71Aは、用紙ジャム解除操作位置ごとの平均操作時間をユーザごとに保持している。また、用紙ジャム解除履歴テーブル71Aは、各用紙ジャム解除操作位置の操作対象回数および規定時間内操作連続回数をユーザごとに保持している。
【0127】
各用紙ジャム解除操作位置の平均操作時間は、当該用紙ジャム解除操作位置の用紙ジャム解除操作に要した時間(用紙ジャム解除操作時間)の平均である。規定時間内操作連続回数は、規定時間未満で終了した用紙ジャム解除操作の現時点における連続回数である。ここで、規定時間は、用紙ジャム解除操作位置ごとに設定されている。
【0128】
制御部9は、用紙ジャム発生時において、用紙ジャム解除操作を行うユーザの平均操作時間が規定時間以上の用紙ジャム解除操作位置に対応する残留用紙がない場合、表示部61に通常の用紙ジャム解除ガイド表示を行うよう制御する。用紙ジャム解除操作を行うユーザの平均操作時間が規定時間以上の用紙ジャム解除操作位置に対応する残留用紙がある場合は、制御部9は、表示部61にユーザ対応用紙ジャム解除ガイド表示を行うよう制御する。第2実施形態におけるユーザ対応用紙ジャム解除ガイド表示は、用紙ジャム解除操作を行うユーザの平均操作時間が規定時間以上の用紙ジャム解除操作位置を他の用紙ジャム解除操作位置より重視した用紙ジャム解除ガイド表示である。
【0129】
ここで、平均操作時間が長いほど、ユーザにとって用紙ジャム解除操作が分かりにくいものであり、誤操作が発生しやすくなると推定できる。そこで、第2実施形態では、用紙ジャム解除操作を行うユーザの平均操作時間が規定時間以上の用紙ジャム解除操作位置に対応する残留用紙がある場合、ユーザの平均操作時間が規定時間以上の用紙ジャム解除操作位置を他の用紙ジャム解除操作位置より重視した用紙ジャム解除ガイド表示を行う。
【0130】
次に、用紙ジャム対応処理について説明する。図22は、第2実施形態における用紙ジャム対応処理のフローチャートである。図22のフローチャートの処理は、用紙ジャム発生により用紙搬送が停止されたことにより開始となる。
【0131】
図22のステップS21において、制御部9は、用紙ジャム解除操作を行うユーザの平均操作時間が規定時間以上の用紙ジャム解除操作位置に対応する残留用紙があるか否かを判断する。
【0132】
制御部9は、用紙ジャム解除履歴テーブル71Aを参照して、用紙ジャム解除操作を行うユーザの平均操作時間が規定時間以上の用紙ジャム解除操作位置を確認する。そして、制御部9は、平均操作時間が規定時間以上の用紙ジャム解除操作位置に対応する位置に、残留用紙があるか否かを判断する。
【0133】
誤操作率が閾値以上の用紙ジャム解除操作位置に対応する残留用紙があると判断した場合(ステップS21:YES)、ステップS22において、制御部9は、ユーザ対応用紙ジャム解除ガイド表示の設定を行う。
【0134】
具体的には、制御部9は、用紙ジャム発生時の残留用紙の位置に対応する各用紙ジャム解除操作位置の用紙ジャム解除操作方法の表示順序を、平均操作時間が規定時間以上の用紙ジャム解除操作位置の用紙ジャム解除操作方法をそれ以外の用紙ジャム解除操作位置の用紙ジャム解除操作方法よりも先に表示するように設定する。平均操作時間が規定時間以上の用紙ジャム解除操作位置が複数ある場合には、制御部9は、平均操作時間と規定時間との差が大きい方から順に用紙ジャム解除操作方法を表示する順序とする。平均操作時間が規定時間未満の用紙ジャム解除操作位置については、制御部9は、予め決められた順位に基づいて表示順序を決定する。ステップS22の後、制御部9は、ステップS24へ進む。
【0135】
平均操作時間が規定時間以上の用紙ジャム解除操作位置に対応する残留用紙はないと判断した場合(ステップS21:NO)、ステップS23において、制御部9は、通常の用紙ジャム解除ガイド表示の設定を行う。この後、制御部9は、ステップS24へ進む。
【0136】
ステップS24〜S28の処理は、前述した図4のステップS4〜S8の処理と同様である。
【0137】
ステップS28に続いて、ステップS29において、制御部9は、用紙ジャム解除操作時間が規定時間未満であるか否かを判断する。用紙ジャム解除操作時間は、ステップS27で用紙ジャム解除操作方法の表示を開始した時点から、ステップS28で残留用紙がすべて除去されたと判断された時点までの時間である。用紙ジャム解除操作時間が規定時間以上であると判断した場合(ステップS29:NO)、制御部9は、ステップS33へ進む。
【0138】
用紙ジャム解除操作時間が規定時間未満であると判断した場合(ステップS29:YES)、ステップS30において、制御部9は、用紙ジャム解除操作を行っているユーザの、n番目の用紙ジャム解除操作位置における規定時間内操作連続回数に「1」を加算する。
【0139】
次いで、ステップS31において、制御部9は、規定時間内操作連続回数が規定回数に達したか否かを判断する。規定時間内操作連続回数は規定回数に達していないと判断した場合(ステップS31:NO)、制御部9は、ステップS33へ進む。
【0140】
規定時間内操作連続回数が規定回数に達したと判断した場合(ステップS31:YES)、ステップS32において、制御部9は、用紙ジャム解除操作を行っているユーザの、n番目の用紙ジャム解除操作位置における平均操作時間をリセットする。
【0141】
具体的には、制御部9は、用紙ジャム解除履歴テーブル71Aにおける、当該ユーザの、n番目の用紙ジャム解除操作位置における操作対象回数を0回とするとともに、平均操作時間を0秒とする。また、制御部9は、当該ユーザの、n番目の用紙ジャム解除操作位置における規定時間内操作連続回数も0回にリセットする。この後、制御部9は、ステップS34へ進む。
【0142】
ステップS33では、制御部9は、用紙ジャム解除履歴テーブル71Aを更新する。具体的には、制御部9は、用紙ジャム解除操作を行っているユーザの、n番目の用紙ジャム解除操作位置における操作対象回数に「1」を加算する。また、制御部9は、今回の用紙ジャム解除操作時間を考慮した新たな平均操作時間を算出し、平均操作時間をその値に更新する。なお、規定時間内操作連続回数はステップS30で更新される。ステップS33の後、制御部9は、ステップS34へ進む。
【0143】
ステップS34,S35の処理は、前述した図4のステップS14,S15の処理と同様である。
【0144】
制御部9は、n=Nになるまで、ステップS27〜S35の処理を繰り返す。これにより、用紙ジャム発生時の残留用紙の位置に対応する各用紙ジャム解除操作位置の用紙ジャム解除操作方法が順次表示される。
【0145】
ステップS34において、n=Nであると判断した場合(ステップS34:YES)、制御部9は、用紙ジャム対応処理を終了する。
【0146】
以上説明したように、第2実施形態では、制御部9は、用紙ジャム発生時に用紙ジャム解除操作を行うユーザの平均操作時間が規定時間以上の用紙ジャム解除操作位置に対応する残留用紙がある場合、当該ユーザの平均操作時間が規定時間以上の用紙ジャム解除操作位置を他の用紙ジャム解除操作位置より重視した用紙ジャム解除ガイド表示を表示部61に行うよう制御する。具体的には、制御部9は、平均操作時間が規定時間以上の用紙ジャム解除操作位置の用紙ジャム解除操作方法をそれ以外の用紙ジャム解除操作位置の用紙ジャム解除操作方法よりも先に表示させる。
【0147】
これにより、ユーザにとって用紙ジャム解除操作が分かりにくいと推定される用紙ジャム解除操作位置の正確な用紙ジャム解除操作方法をユーザに印象付けることができる。この結果、用紙ジャム解除時のユーザの誤操作を低減できる。
【0148】
また、制御部9は、同一ユーザにより規定回数以上連続して規定時間未満で用紙ジャム解除操作が行われた用紙ジャム解除操作位置に対する当該ユーザの平均操作時間をリセットする。これにより、ユーザが用紙ジャム解除操作に習熟した用紙ジャム解除操作位置より、他の平均操作時間が長い用紙ジャム解除操作位置の方を重視した用紙ジャム解除ガイド表示を行うことができる。
【0149】
なお、平均操作時間が規定時間以上の用紙ジャム解除操作位置を他の用紙ジャム解除操作位置より重視した用紙ジャム解除ガイド表示として、平均操作時間が規定時間以上の用紙ジャム解除操作位置の用紙ジャム解除操作方法の表示内容を、通常の表示内容(平均操作時間が規定時間未満の場合の表示内容)よりも詳細なものにした用紙ジャム解除ガイド表示を行ってもよい。
【0150】
また、平均操作時間が規定時間以上の用紙ジャム解除操作位置の用紙ジャム解除操作方法をそれ以外の用紙ジャム解除操作位置の用紙ジャム解除操作方法よりも先に表示させるとともに、平均操作時間が規定時間以上の用紙ジャム解除操作位置の用紙ジャム解除操作方法の表示内容を通常よりも詳細なものにしてもよい。
【0151】
本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合せてもよい。
【符号の説明】
【0152】
1 印刷装置
2 給紙部
3 搬送印刷部
4 上面搬送部
5 排紙部
6 反転部
7 操作パネル
8 記憶部
9 制御部
11 外部給紙台
12 外部給紙ローラ
13A〜13C 内部給紙台
14A〜14C 内部給紙ローラ
15A〜15D 内部給紙搬送ローラ
16 縦搬送ローラ
17 外部給紙モータ
18 内部給紙モータ
19A〜19J 用紙センサ
21 レジストローラ
22 レジストモータ
23 ベルトプラテン部
24 ベルトプラテンモータ
25 ヘッドユニット
26A,26B 用紙センサ
31 上昇搬送ローラ
32 上昇搬送モータ
33 水平搬送ローラ
34 水平搬送モータ
35A〜35L 用紙センサ
41 切替部
42 ソレノイド
43 排紙ローラ
44 排紙モータ
45 排紙台
46A,46B 用紙センサ
51 反転ローラ
52 反転モータ
53 再給紙ローラ
54 再給紙モータ
55 切替ゲート
56A〜56D 用紙センサ
61 表示部
62 入力部
71,71A 用紙ジャム解除履歴テーブル
82〜90 用紙ジャム解除操作方法画面
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