特開2016-224841(P2016-224841A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特開2016-224841広告配信管理装置、広告配信管理方法、及び広告配信管理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-224841(P2016-224841A)
(43)【公開日】2016年12月28日
(54)【発明の名称】広告配信管理装置、広告配信管理方法、及び広告配信管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20161205BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20161205BHJP
【FI】
   G06Q30/02 150
   G06F13/00 540P
   G06F13/00 540R
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【全頁数】32
(21)【出願番号】特願2015-112911(P2015-112911)
(22)【出願日】2015年6月3日
(71)【出願人】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(74)【代理人】
【識別番号】100125612
【弁理士】
【氏名又は名称】中嶋 裕昭
(72)【発明者】
【氏名】浅野 俊策
(72)【発明者】
【氏名】瀬賀 信一郎
【テーマコード(参考)】
5B084
5L049
【Fターム(参考)】
5B084AA02
5B084AA12
5B084AA30
5B084AB35
5B084AB36
5B084BA02
5B084BB15
5B084CD05
5B084CD22
5B084CE04
5B084CE12
5B084DB02
5B084DC02
5B084DC03
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】広告の配信元を適切に選択すること。
【解決手段】本願に係る広告配信管理装置は、受付部と、決定部とを備える。受付部は、広告配信を要求するリクエストを受け付ける。決定部は、広告配信に関する条件が付された配信元である条件付配信元を含む複数の配信元によってリクエストに対して配信されることが想定される広告の評価値である第1評価値のうち、条件付配信元に関する第1評価値と他の配信元に関する第1評価値とに基づいて算出した第2評価値に応じて、複数の配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
広告配信を要求するリクエストを受け付ける受付部と、
広告配信に関する条件が付された配信元である条件付配信元を含む複数の配信元によって前記リクエストに対して配信されることが想定される広告の評価値である第1評価値のうち、前記条件付配信元に関する前記第1評価値と他の配信元に関する前記第1評価値とに基づいて算出した第2評価値に応じて、前記複数の配信元から前記リクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する決定部と、
を備えたことを特徴とする広告配信管理装置。
【請求項2】
前記決定部は、
前記他の配信元よりも広告配信数に関連する制約が強い前記条件付配信元に関する前記第1評価値を、前記条件に基づいて前記他の配信元に関する前記第1評価値で相対化した前記第2評価値に応じて、前記複数の配信元から前記リクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の広告配信管理装置。
【請求項3】
前記決定部は、
前記第2評価値と、所定の閾値とに基づいて、前記複数の配信元から前記リクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の広告配信管理装置。
【請求項4】
前記決定部は、
前記条件付配信元による広告配信の進捗に基づいて更新される前記閾値に応じて、前記複数の配信元から前記リクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する
ことを特徴とする請求項3に記載の広告配信管理装置。
【請求項5】
前記決定部は、
前記条件付配信元を含む2つの配信元に関する前記第1評価値に基づいて算出した前記第2評価値に応じて、前記2つの配信元から前記リクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の広告配信管理装置。
【請求項6】
前記決定部は、
前記2つの配信元に関する前記第1評価値の差により算出される前記第2評価値に応じて、前記2つの配信元から前記リクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する
ことを特徴とする請求項5に記載の広告配信管理装置。
【請求項7】
前記決定部は、
前記2つの配信元に関する前記第1評価値に対応する評価指標を軸とする場合において、前記リクエストに対応するベクトルと、所定の評価ベクトルとに基づいて算出される前記第2評価値に応じて、前記2つの配信元から前記リクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する
ことを特徴とする請求項5に記載の広告配信管理装置。
【請求項8】
前記決定部は、
前記条件付配信元に関する前記第1評価値に対応する軸に対して所定の傾きを有する前記評価ベクトルに基づいて算出される前記第2評価値に応じて、前記2つの配信元から前記リクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する
ことを特徴とする請求項7に記載の広告配信管理装置。
【請求項9】
前記決定部は、
前記条件付配信元に関する前記第1評価値に対応する軸に沿う前記評価ベクトルに基づいて算出される前記第2評価値に応じて、前記2つの配信元から前記リクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する
ことを特徴とする請求項7に記載の広告配信管理装置。
【請求項10】
前記決定部は、
前記複数の配信元の各々に関する前記第1評価値に対応する評価指標を軸とする場合において、前記リクエストに対応するベクトルと、所定の評価ベクトルとに基づいて算出される前記第2評価値に応じて、前記複数の配信元から前記リクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の広告配信管理装置。
【請求項11】
前記決定部は、
前記条件付配信元に関する前記第1評価値に対応する軸に対して所定の傾きを有する前記評価ベクトルに基づいて算出される前記第2評価値に応じて、前記複数の配信元から前記リクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する
ことを特徴とする請求項10に記載の広告配信管理装置。
【請求項12】
前記決定部は、
前記条件付配信元に関する前記第1評価値に対応する軸に沿う前記評価ベクトルに基づいて算出される前記第2評価値に応じて、前記複数の配信元から前記リクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する
ことを特徴とする請求項10に記載の広告配信管理装置。
【請求項13】
コンピュータが実行する広告配信管理方法であって、
広告配信を要求するリクエストを受け付ける受付工程と、
広告配信に関する条件が付された配信元である条件付配信元を含む複数の配信元によって前記リクエストに対して配信されることが想定される広告の評価値である第1評価値のうち、前記条件付配信元に関する前記第1評価値と他の配信元に関する前記第1評価値とに基づいて算出した第2評価値に応じて、前記複数の配信元から前記リクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する決定工程と、
を含むことを特徴とする広告配信管理方法。
【請求項14】
広告配信を要求するリクエストを受け付ける受付手順と、
広告配信に関する条件が付された配信元である条件付配信元を含む複数の配信元によって前記リクエストに対して配信されることが想定される広告の評価値である第1評価値のうち、前記条件付配信元に関する前記第1評価値と他の配信元に関する前記第1評価値とに基づいて算出した第2評価値に応じて、前記複数の配信元から前記リクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する決定手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする広告配信管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広告配信管理装置、広告配信管理方法、及び広告配信管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットの飛躍的な普及に伴い、インターネットを介した広告配信が盛んに行われている。例えば、広告媒体(例えば、ウェブページ)に設定された広告枠に、企業や商品等の広告コンテンツを表示し、かかる広告コンテンツがクリックされた場合に広告主のウェブページへ遷移させる広告配信が行われている。
【0003】
広告媒体を有する媒体社には、広告枠在庫の販売を広告配信業者に委託する媒体社がある。媒体社にとっては広告枠による収益を最大化することが望ましく、広告の配信元(例えば、アドネットワーク)の選択を適切に行うことが望まれる。そこで、リクエスト(広告配信要求)毎に、リクエストを送信したユーザ(クッキー等)の情報から推定される各配信元のeCPM(effective Cost Per Mille)を比較し、推定されるeCPMが高い配信元を選択する技術が提供されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012−093796号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の従来技術では、配信元に広告配信に関する条件が付されている場合、広告の配信元を適切に選択することができるとは限らない。例えば、配信元におけるインプレッション数(リクエスト数)の制約等の条件により、推定されるeCPMが高い場合であっても条件が付された配信元が広告を配信できない場合がある。このような場合、広告の配信元を適切に選択することが難しい。
【0006】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、広告の配信元を適切に選択することができる広告配信管理装置、広告配信管理方法、及び広告配信管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願に係る広告配信管理装置は、広告配信を要求するリクエストを受け付ける受付部と、広告配信に関する条件が付された配信元である条件付配信元を含む複数の配信元によって前記リクエストに対して配信されることが想定される広告の評価値である第1評価値のうち、前記条件付配信元に関する前記第1評価値と他の配信元に関する前記第1評価値とに基づいて算出した第2評価値に応じて、前記複数の配信元から前記リクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する決定部と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
実施形態の一態様によれば、広告の配信元を適切に選択することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態に係る広告配信管理処理の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る第1評価値に基づくリクエストの分布の一例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る第2評価値の算出の一例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る第2評価値に基づくリクエストの分布の一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る広告配信管理装置の構成例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係るリクエスト情報記憶部の一例を示す図である。
図7図7は、実施形態に係る配信元情報記憶部の一例を示す図である。
図8図8は、実施形態に係る広告配信管理処理手順を示すシーケンス図である。
図9図9は、変形例に係る広告配信の進捗の一例を示す図である。
図10図10は、変形例に係る閾値の変動の一例を示す図である。
図11図11は、変形例に係る第1評価値に基づくリクエストの分布の一例を示す図である。
図12図12は、変形例に係る第2評価値の算出の一例を示す図である。
図13図13は、変形例に係る第2評価値に基づくリクエストの分布の一例を示す図である。
図14図14は、変形例に係る第2評価値の算出の一例を示す図である。
図15図15は、変形例に係る評価ベクトルの一例を示す図である。
図16図16は、変形例に係る第1評価値に基づくリクエストの分布に基づく第2評価値の算出の一例を示す図である。
図17図17は、変形例に係る広告配信の進捗の一例を示す図である。
図18図18は、変形例に係る閾値の変動の一例を示す図である。
図19図19は、広告配信管理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願に係る広告配信管理装置、広告配信管理方法、及び広告配信管理プログラムを実現するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る広告配信管理装置、広告配信管理方法、及び広告配信管理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する記載は省略される。
【0011】
〔1.広告配信管理処理〕
まず、実施形態に係る広告配信管理処理について説明する。図1は、実施形態に係る広告配信管理処理の一例を示す図である。なお、以下においては、広告媒体の一例としてウェブページを説明するが、広告媒体は、ウェブページ以外の広告媒体であってもよい。例えば、広告媒体は、ゲームアプリケーション、書籍閲覧アプリケーション、音楽配信アプリケーション、動画配信アプリケーションによって表示される媒体などであってもよい。
【0012】
図1に示すように、実施形態に係る広告配信管理システム1は、端末装置10と、ウェブサーバ20と、広告配信管理装置100と、複数の広告配信装置AN1、AN2とを有し、これらの装置は、所定のネットワークを介して通信可能に接続される。なお、図1に示した広告配信管理システム1には、複数の端末装置10、複数の広告配信管理装置100、例えば3つ以上の広告配信装置が含まれてもよい。図1に示す例においては、広告配信装置AN2が広告配信に関する条件が付された配信元(以下、「条件付配信元」とする場合がある)である場合を示す。例えば、広告配信装置AN2は、予算の制約や契約したインプレッション数(リクエスト数)の制約等によりインプレッション数(リクエスト数)を制限する条件が付される。
【0013】
端末装置10は、ユーザによって利用される情報処理装置である。端末装置10は、例えば、ブラウザアプリケーション(以下、ブラウザと記載する)がインストールされている。図1においては、端末装置10がスマートフォンである場合を例示する。なお、端末装置10は、例えば、タブレット型端末や、デスクトップ型PC(Personal Computer)や、ノート型PCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等であってもよい。
【0014】
ウェブサーバ20は、広告枠が設定された複数のウェブページを記憶している。ウェブサーバ20は、端末装置10のブラウザからのアクセスがあると、端末装置10によって指定されたURL(Uniform Resource Locator)に対応するウェブページを提供する。
【0015】
端末装置10のブラウザは、ウェブサーバ20からウェブページを受信すると、ウェブページに設定された広告枠に対応する広告リクエスト(以下、単に「リクエスト」と称する場合がある)を広告配信管理装置100へ送信する。リクエストは、広告枠に表示する広告コンテンツの配信要求であり、例えば、端末装置10のユーザUの識別情報(以下、ユーザIDと記載する)や広告枠の識別情報(以下、広告枠IDと記載する)を含む。ユーザIDは、例えば、HTTPクッキー(HyperText Transfer Protocol Cookie:以下、クッキーと記載する)である。かかるクッキーには、ユーザID以外にユーザUの年齢、性別などのユーザ情報を含んでもよい。
【0016】
広告配信管理装置100は、広告リクエストに対応する広告コンテンツを広告配信装置AN1、AN2のいずれかから配信させる。広告配信装置AN1、AN2は、広告の配信元であり、例えば所定のアドネットワークである。広告配信装置AN1、AN2は、広告配信管理装置100からの広告配信の要求があった場合、広告配信を行う。例えば、広告配信管理装置100は、媒体社により管理および運用される。また、例えば、広告配信装置AN1、AN2は、各々の広告配信業者により管理および運用される。
【0017】
図1に示すように、ウェブサーバ20は、端末装置10から送信されたページ要求(ステップS1)を受け付けると、ページ要求に応じたウェブページ11を端末装置10へ送信する(ステップS2)。例えば、ウェブサーバ20は、複数のウェブページ11を記憶しており、ウェブページ11には広告枠12が設定される。
【0018】
ウェブサーバ20から広告枠12を含むウェブページ11を受信した場合、端末装置10は、広告リクエストを広告配信管理装置100へ送信する(ステップS3)。例えば、広告リクエストは、ウェブページ11に設定された広告枠12に表示する広告コンテンツの配信要求である。
【0019】
広告配信管理装置100は、端末装置10から広告リクエストを受け付けた場合、広告配信の要求先を決定する(ステップS4)。図1に示す例においては、広告配信管理装置100は、端末装置10から広告リクエストを受け付けた場合、広告配信装置AN1、AN2のうち、受け付けた広告リクエストに対して広告配信を行う配信元を決定する。具体的には、広告配信管理装置100は、受け付けた広告リクエストに対する広告配信を条件付配信元である広告配信装置AN2に行わせるかを決定する。ここで、図2〜4を用いて、広告配信の要求先を決定する処理について説明する。図2は、実施形態に係る第1評価値に基づくリクエストの分布の一例を示す図である。図3は、実施形態に係る第2評価値の算出の一例を示す図である。図4は、実施形態に係る第2評価値に基づくリクエストの分布の一例を示す図である。以下では、リクエストに対して各配信元が広告を配信した場合に想定される広告の評価値を第1評価値とし、条件付配信元に関する第1評価値と他の配信元に関する第1評価値とに基づいて算出した値を第2評価値として説明する。具体的には、条件付配信元に関する第1評価値を他の配信元に関する第1評価値で相対化した第2評価値を用いる。
【0020】
例えば、図2は、所定の期間(例えば1日)におけるリクエストの履歴に関する第1評価値の分布を示す。図2中に示す各点が、履歴に含まれるリクエストに対応する。ここで、図2に示す例においては、リクエストの第1評価値をeCPMの推定値とした場合を示す。ここに、図2に示す例において、eCPMを広告の評価指標とした場合を示す。具体的には、図2において、X軸は広告配信装置AN1のeCPMが対応し、Y軸は広告配信装置AN2のeCPMが対応する。例えば、図2は、ベクトル平面を示す。例えば、リクエストの履歴中のリクエストRQ10に対して、広告配信装置AN1が広告を配信した場合におけるeCPMの推定値は、x10であり、リクエストの履歴中のリクエストRQ10に対して、広告配信装置AN2が広告を配信した場合おけるeCPMの推定値は、y10であることを示す。なお、第1評価値の推定については後述する。
【0021】
ここで、図2中の基準線CR11は、以下の数式(1)により表現される。
【0022】
Y = X ・・・ (1)
【0023】
ここに、図2に示す例において、基準線CR11よりも上側にある点に対応するリクエストは、広告配信装置AN1が広告を配信した場合におけるeCPMの推定値よりも、広告配信装置AN2が広告を配信した場合におけるeCPMの推定値の方が大きい。すなわち、基準線CR11よりも上側にある点に対応するリクエストは、広告配信装置AN2の広告コンテンツを配信したほうが、広告配信装置AN1の広告コンテンツを配信するよりも高い広告効果が得られると想定される。すなわち、基準線CR11よりも上側にある点に対応するリクエストは、広告配信装置AN2の広告コンテンツを配信すべきリクエストである。
【0024】
また、図2に示す例において、基準線CR11よりも下側にある点に対応するリクエストは、広告配信装置AN2が広告を配信した場合におけるeCPMの推定値よりも、広告配信装置AN1が広告を配信した場合におけるeCPMの推定値の方が大きい。すなわち、基準線CR11よりも下側にある点に対応するリクエストは、広告配信装置AN1の広告コンテンツを配信したほうが、広告配信装置AN2の広告コンテンツを配信するよりも高い広告効果が得られると想定される。すなわち、基準線CR11よりも下側にある点に対応するリクエストは、広告配信装置AN1の広告コンテンツを配信すべきリクエストである。そのため、広告配信装置AN1、AN2がいずれも条件付配信元でない場合、基準線CR11に基づいて、広告配信装置AN1、AN2のうち、受け付けた広告リクエストに対して広告配信を行う配信元が決定される。
【0025】
一方、上述したように、図1図4に示す例においては、広告配信装置AN2は、予算の制約等によりインプレッション数(リクエスト数)を制限する条件が付される。つまり、広告配信装置AN2は、条件付配信元である。そのため、広告配信管理装置100は、例えば、基準線CR11よりも上側にある点に対応する全てのリクエストに対して、広告配信装置AN2の広告コンテンツを配信することができない。
【0026】
ここで、広告配信管理装置100は、他の配信元である広告配信装置AN1よりも広告配信数に関連する制約が強い広告配信装置AN2に関する第1評価値を、条件に基づいて広告配信装置AN1に関する第1評価値で相対化した第2評価値EVに応じて、複数の配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する。図1図4に示す例においては、広告配信管理装置100は、第2評価値EVを算出するために、所定の評価ベクトルRC11を用いる。図3に示す例において、評価ベクトルRC11は、基準線CR11に垂直なベクトルである。例えば、評価ベクトルRC11は、基準線CR11に垂直であってY軸から45°傾き、原点OからY軸の正の向きに延びる単位ベクトルである。
【0027】
ここに、原点Oからリクエストに対応する点までの距離をL、原点Oからリクエストに対応する点に延びるベクトルと評価ベクトルRC11の成す角の角度をθとした場合、第2評価値EVは、以下の数式(2)により算出される。
【0028】
EV = L×cosθ ・・・ (2)
【0029】
このように、広告配信管理装置100は、リクエストの質を決定する評価ベクトルRC11を設定し、各リクエストの位置(L,θ)と評価ベクトルRC11によって算出される第2評価値EVに基づいて、条件付配信元である広告配信装置AN2に優先的に広告を配信させるリクエストを決定する。具体的には、広告配信管理装置100は、第2評価値EVの大きいリクエストに対して広告配信装置AN2に広告を配信させる。なお、評価ベクトルRC11の向きや長さは、条件や目的に応じて適宜設定されてもよい。
【0030】
ここで、第2評価値EVと広告配信装置AN2が広告を配信できるリクエスト数に基づく、閾値の設定について説明する。図4は、リクエストの履歴に関する第2評価値の分布を示す。なお、図4は、図2に示すリクエストの履歴と同様のリクエストの履歴に関する第2評価値EVの分布を示す。
【0031】
図4の横軸は第2評価値EVを示し、縦軸は対応する第2評価値EVのリクエスト数を示す。ここに、分布曲線TR11と横軸とにより囲まれる領域が履歴に含まれる全リクエスト数に対応する。ここで、広告配信装置AN2が広告を配信できるリクエスト数は、広告配信装置AN2に付された条件、例えば予算等により導出される。ここに、広告配信管理装置100は、広告配信装置AN2が広告を配信できるリクエスト数に基づいて、閾値TH11を決定する。具体的には、広告配信管理装置100は、分布曲線TR11と横軸と分布曲線TR11から閾値TH11に対応する位置に引かれた垂線TL11とにより囲まれ、第2評価値EVが大きい側の領域AR11に含まれるリクエスト数S11が、広告配信装置AN2が広告を配信できるリクエスト数となるように、閾値TH11を決定する。
【0032】
また、図4中に示す領域AR11は、図2中に示す領域AR11に対応する。そのため、図1図4に示す例においては、広告配信管理装置100は、図2中の左上に位置するリクエストに対して広告配信装置AN2に優先的に広告を配信させることとなる。
【0033】
ここで、広告配信管理装置100が、ステップS4においてリクエストRQ11を受け付けた場合を例に説明する。広告配信管理装置100は、リクエストRQ11に対して広告配信装置AN1が広告を配信した場合におけるeCPMの推定値と、リクエストRQ11に対して広告配信装置AN2が広告を配信した場合におけるeCPMの推定値とを推定する。
【0034】
図3に示すように、原点OからリクエストRQ11に対応する点までの距離はL11であり、原点OからリクエストRQ11に対応する点に延びるベクトルVC11と評価ベクトルRC11の成す角の角度をθ1とした場合、第2評価値EV11は、上記の数式(2)に基づいて以下の数式(3)より算出される。
【0035】
EV11 = L11×cosθ1 ・・・ (3)
【0036】
上記の数式(3)により算出された第2評価値EV11は、閾値TH11よりも大きい。つまり、図4においてリクエストRQ11は領域AR11内に含まれる。したがって、広告配信管理装置100は、リクエストRQ11を広告配信装置AN2に優先的に広告を配信させるリクエストと決定する。また、広告配信管理装置100は、第2評価値が閾値TH11未満であった場合、リクエストを広告配信装置AN1に広告を配信させるリクエストと決定する。このように、広告配信管理装置100は、複数の配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する。
【0037】
広告の配信元を決定した後、広告配信管理装置100は、広告配信の要求先として決定された配信元に対して広告の配信要求を送信する(ステップS5)。図1に示す例においては、広告配信管理装置100は、広告配信の要求先として決定された広告配信装置AN2に対して広告の配信要求を送信する。広告配信管理装置100から広告の配信要求を受け付けた広告配信装置AN2は、端末装置10へ配信する広告コンテンツを抽出し、広告配信管理装置100へ送信する(ステップS6)。広告配信装置AN2から広告コンテンツを受け付けた広告配信管理装置100は、端末装置10へ広告配信装置AN2から受け付けた広告コンテンツを送信する(ステップS7)。その後、端末装置10は、広告配信管理装置100から送信された広告コンテンツを広告枠12に表示する。なお、広告配信装置AN2は、広告配信管理装置100を経由せずに、端末装置10へ直接広告コンテンツを送信してもよい。
【0038】
これにより、実施形態に係る広告配信管理装置100は、広告の配信元を適切に選択することができる。例えば、広告配信管理装置100は、配信元に広告配信に関する条件が付されている場合であっても、広告の配信元を適切に選択することができる。また、広告配信管理装置100は、他の配信元よりも広告配信数に関連する制約が強い条件付配信元がある場合であっても、広告の配信元を適切に選択することができる。また、広告配信管理装置100は、条件付配信元に関する第1評価値を条件に基づいて他の配信元に関する第1評価値で相対化した第2評価値を用いることにより、他の配信元の第1評価値の影響も含めて広告の配信元を適切に選択する。また、広告配信管理装置100は、条件付配信元に付された条件に応じて、評価ベクトルを設定することにより、種々の条件に応じて広告の配信元を適切に選択することができる。つまり、広告配信管理装置100は、条件付配信元に付された条件に関わらず、広告の配信元を適切に選択することができる。
【0039】
なお、条件付配信元に付される条件は、予算等の制約により付された条件に限らず、戦略的に付される条件であってもよい。この場合、広告配信管理装置100は、戦略的に、敢えて全体最適化をせずに、ある配信元に優先的に第2評価値の高いリクエストを割り当てることが可能となる。例えば、広告配信管理装置100は、1日のうち、所定の期間(例えば、午前)は広告配信装置AN2が優先的にリクエストに対する広告配信を行う配信元となるように評価ベクトルや閾値を設定し、他の所定の期間(例えば、午後)は広告配信装置AN1が優先的にリクエストに対する広告配信を行う配信元となるように評価ベクトルや閾値を設定してもよい。このように、広告配信管理装置100は、広告配信における制約に関する条件の他にも、戦略的な条件など目的に応じて適宜付される条件に基づいて、条件付配信元に関する第1評価値を、他の配信元に関する第1評価値で相対化した第2評価値に応じて、複数の配信元から前記リクエストに対する広告配信を行う配信元を決定してもよい。これにより、広告配信管理装置100は、広告配信における目的に応じて、複数の配信元から広告配信を行わせる配信元を適切に選択することができる。
【0040】
〔2.広告配信管理装置の構成〕
次に、図5を用いて、実施形態に係る広告配信管理装置100の構成について説明する。図5は、実施形態に係る広告配信管理装置の構成例を示す図である。図5に示すように、広告配信管理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、広告配信管理装置100は、広告配信管理装置100の管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0041】
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)によって実現される。かかる通信部110は、図示しない所定のネットワークと有線または無線で接続される。そして、通信部110は、図示しない所定のネットワークを介して、端末装置10や広告配信装置AN1、AN2との間で情報の送受信を行う。
【0042】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。実施形態に係る記憶部120は、図5に示すように、リクエスト情報記憶部121と、配信元情報記憶部122とを有する。
【0043】
(リクエスト情報記憶部121)
実施形態に係るリクエスト情報記憶部121は、リクエストに関する情報を記憶する。例えば、リクエスト情報記憶部121は、リクエストの履歴に関する情報を記憶する。図6は、実施形態に係るリクエスト情報記憶部の一例を示す図である。図6に示すように、リクエスト情報記憶部121は、リクエストに関する情報として、「リクエストID」、「第1評価値(推定eCPM)」、・・・といった項目を有する。
【0044】
「リクエストID」は、リクエストを識別するための識別情報を示す。また、「第1評価値(推定eCPM)」は、各リクエストIDにより識別されるリクエストに対応する推定eCPMを示す。具体的には、「第1評価値(推定eCPM)」は、広告配信装置AN1、AN2の各々のリクエストに対応する第1評価値(推定eCPM)を示す。例えば、「第1評価値(推定eCPM)」の単位は「円」である。
【0045】
例えば、図6に示す例においては、リクエストID「R11」により識別されるリクエストは、広告配信装置AN1により広告が配信された場合に想定される第1評価値が「10」であり、広告配信装置AN2により広告が配信された場合に想定される第1評価値が「30」である。例えば、リクエスト情報記憶部121に記憶されたリクエスト情報に基づいて、図2図4に示す分布が生成される。
【0046】
なお、リクエスト情報記憶部121は、目的に応じて種々のリクエストに関する情報を記憶してもよい。例えば、リクエスト情報記憶部121は、「第2評価値」等の項目を有してもよい。また、リクエスト情報記憶部121は、各リクエストを受け付けた日時に関する情報を記憶してもよい。
【0047】
(配信元情報記憶部122)
実施形態に係る配信元情報記憶部122は、広告の配信元に関する情報を記憶する。例えば、配信元情報記憶部122は、配信元に関する情報として配信元の配信条件に関する情報を記憶する。図7は、実施形態に係る配信元情報記憶部の一例を示す図である。図7に示すように、配信元情報記憶部122は、配信元に関する情報として、「配信元ID」、「条件」、「内容」、・・・といった項目を有する。
【0048】
「配信元ID」は、広告の配信元を識別するための識別情報を示す。また、「条件」は、各配信元における配信条件の有無を示す。また、「内容」は、各配信元における配信条件の内容を示す。
【0049】
例えば、図7に示す例においては、配信元ID「AN1」により識別される広告配信装置(広告配信装置AN1)は、広告配信に関する条件が「無」である。また、配信元ID「AN2」により識別される広告配信装置(広告配信装置AN2)は、広告配信に関する条件が「有」であり、その内容が「予算」に関する条件である。
【0050】
なお、配信元情報記憶部122は、目的に応じて種々の配信元に関する情報を記憶してもよい。例えば、配信元情報記憶部122は、「予算の金額」や「契約インプレッション数」等の項目を有してもよい。
【0051】
(制御部130)
図5の説明に戻って、制御部130は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、広告配信管理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(広告配信管理プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0052】
図5に示すように、制御部130は、受付部131と、推定部132と、決定部133と、送信部134とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図5に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、図5に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0053】
(受付部131)
受付部131は、広告配信を要求するリクエストを受け付ける。例えば、受付部131は、端末装置10から広告枠に表示する広告コンテンツの配信要求であるリクエストを受け付ける。また、例えば、受付部131は、端末装置10から端末装置10を所有するユーザUのユーザIDやユーザUの年齢、性別などのユーザ情報を含むリクエストを受け付ける。具体的には、受付部131は、端末装置10から広告枠に表示する広告コンテンツの配信要求であるリクエストとして、ユーザUの年齢、性別などのユーザ情報を含むHTTPクッキーを受け付ける。また、受付部131は、広告配信装置AN1、AN2から端末装置10へ送信する広告コンテンツを受け付ける。例えば、受付部131は、リクエストに対する広告の配信元として決定された広告配信装置AN1、AN2から、端末装置10へ送信する広告コンテンツを受け付ける。また、受付部131は、広告の配信元に関する情報を受け付けてもよい。また、受付部131は、リクエストの履歴に関する情報を受け付けてもよい。
【0054】
(推定部132)
推定部132は、配信元によって端末装置10からのリクエストに対して配信されることが想定される広告の第1評価値を推定する。ここで、第1評価値は、目的に応じて適宜選択可能であり、eCPMに限らず、広告に関する評価指標に関する値であれば、どのような評価指標に関する値であってもよい。広告に関する評価指標は、eCPMの他にも、例えば、CTR(Click Through Rate)、CPC(Cost Per Click)、CVR(Conversion Rate)などであってもよく、第1評価値は、CTR、CPC、CVR等の推定値であってもよい。
【0055】
例えば、推定部132は、端末装置10からのリクエストに対して広告配信装置AN1、AN2が配信すると想定される広告の第1評価値を推定する。例えば、推定部132は、受付部131により受け付けられた端末装置10を所有するユーザUのユーザ情報に基づいて、リクエストに対して広告配信装置AN1、AN2が配信すると想定される広告の第1評価値を推定する。また、推定部132は、種々の従来技術を適宜用いて、配信元によって端末装置10からのリクエストに対して配信されることが想定される広告の第1評価値を推定してもよい。
【0056】
例えば、推定部132は、例えば、第1評価値をeCPMの推定値とする場合、広告配信装置AN1、AN2毎にCTRの推定値とCPCの推定値とを求め、CTRの推定値とCPCの推定値とを掛け合わせて広告配信装置AN1、AN2毎の第1評価値を求める。ここで、CTRの推定値は、リクエストに対するCTRの推定値である。推定部132は、広告枠の広告コンテンツへのクリックを従属変数とし、上述したユーザUの属性情報や広告枠の情報を独立変数(説明変数)として、例えば、SVM(Support Vector Machine)とシグモイドフィッティングによりCTRの推定値を求める。また、推定部132は、例えば、ロジスティック回帰分析によりCTRの推定値を求めることもできる。
【0057】
また、CPCの推定値は、リクエストに対するCPCの推定値である。推定部132は、広告リクエストに対する配信候補の広告コンテンツの配信単価(例えば、CPCやCPA(Cost Per Action))を従属変数とし、上述したユーザUの属性情報や広告枠の情報を独立変数(説明変数)として、例えば、重回帰分析またはポアソン回帰分析によりCPCの推定値を求める。推定部132は、上述のように求めたCTRの推定値とCPCの推定値とにより、第1評価値であるeCPMの推定値を求める。
【0058】
なお、広告配信管理装置100として、予め設定された第1評価値、例えばCPCなどを用いる場合、推定部132を有さなくてもよい。
【0059】
(決定部133)
決定部133は、広告配信に関する条件が付された配信元である条件付配信元を含む複数の配信元によってリクエストに対して配信されることが想定される広告の第1評価値のうち、条件付配信元に関する第1評価値と他の配信元に関する第1評価値とに基づいて算出した第2評価値に応じて、複数の配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する。また、決定部133は、第2評価値と、所定の閾値とに基づいて、前記複数の配信元から前記リクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する。また、決定部133は、2つの配信元に関する第1評価値に対応する評価指標を軸とする場合において、リクエストに対応するベクトルと、所定の評価ベクトルとに基づいて算出される第2評価値に応じて、2つの配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する。例えば、決定部133は、条件付配信元に関する第1評価値に対応する軸に対して所定の傾きを有する評価ベクトルに基づいて算出される第2評価値に応じて、2つの配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する。
【0060】
決定部133は、条件付配信元に関する第1評価値を他の配信元に関する第1評価値で相対化した第2評価値に応じて、複数の配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する。具体的には、決定部133は、他の配信元よりも広告配信数に関連する制約が強い条件付配信元に関する第1評価値を、条件に基づいて他の配信元に関する第1評価値で相対化した第2評価値に応じて、複数の配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する。図1図4に示す例において、決定部133は、第2評価値EVを算出するために、所定の評価ベクトルRC11を用いる。この場合、第2評価値EVは、上記の数式(2)により算出される。上記の数式(2)により算出される第2評価値EVは、例えば原点Oからリクエストに対応する点に延びるベクトルを評価ベクトルRC11に正射影したベクトルの長さになる。
【0061】
また、図1図4に示す例において、決定部133は、広告配信装置AN2が広告を配信できるリクエスト数に基づいて、閾値TH11を決定する。具体的には、決定部133は、分布曲線TR11と横軸と分布曲線TR11から閾値TH11に対応する位置に引かれた垂線TL11とにより囲まれ、第2評価値EVが大きい側の領域AR11に含まれるリクエスト数S11が、広告配信装置AN2が広告を配信できるリクエスト数となるように、閾値TH11を決定する。
【0062】
また、図1図4に示す例において、受付部131によりリクエストRQ11を受け付けられた場合、決定部133は、上記の数式(3)に基づいて第2評価値EV11を算出する。上記の数式(3)により算出された第2評価値EV11は、閾値TH11よりも大きい。つまり、図4においてリクエストRQ11は領域AR11内に含まれる。したがって、決定部133は、リクエストRQ11を広告配信装置AN2に優先的に広告を配信させるリクエストと決定する。また、決定部133は、第2評価値が閾値TH11未満であった場合、リクエストを広告配信装置AN1に広告を配信させるリクエストと決定する。このように、決定部133は、複数の配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する。
【0063】
(送信部134)
送信部134は、決定部133によりリクエストに対する広告の配信元として決定された配信元に広告コンテンツの配信要求を送信する。例えば、送信部134は、リクエストに対する広告の配信元として決定された広告配信装置AN2に広告コンテンツの配信要求を送信する。また、送信部134は、広告の配信元から受け付けた広告コンテンツを端末装置10へ送信する。例えば、送信部134は、広告配信装置AN2から受け付けた広告コンテンツを端末装置10へ送信する。
【0064】
〔3.広告配信管理処理手順〕
次に、図8を用いて、実施形態に係る広告配信管理システム1による広告配信管理処理の手順について説明する。図8は、実施形態に係る広告配信管理処理手順を示すシーケンス図である。
【0065】
図8に示すように、ウェブサーバ20は、端末装置10から送信されたページ要求(ステップS101)を受け付けると、ページ要求に応じたウェブページ11を端末装置10へ送信する(ステップS102)。ウェブサーバ20から広告枠12を含むウェブページ11を受信した後、端末装置10は、広告リクエストを広告配信管理装置100へ送信する(ステップS103)。
【0066】
端末装置10から広告リクエストを受け付けた後、広告配信管理装置100は、リクエストに対する第2評価値を推定する(ステップS104)。その後、広告配信管理装置100は、ステップS104において推定した第2評価値と閾値とに基づいて、広告配信の要求先を決定する(ステップS105)。図1に示す例においては、広告配信管理装置100は、端末装置10から広告リクエストを受け付けた場合、広告配信装置AN1、AN2のうち、受け付けた広告リクエストに対して広告配信を行う配信元を決定する。
【0067】
広告配信管理装置100は、広告配信の要求先として決定された配信元に対して広告の配信要求を送信する(ステップS106)。例えば、広告配信管理装置100は、広告配信の要求先として決定された広告配信装置AN2に対して広告の配信要求を送信する。広告配信管理装置100から広告の配信要求を受け付けた広告配信装置AN2は、端末装置10へ配信する広告コンテンツを抽出し、広告配信管理装置100へ送信する(ステップS107)。広告配信装置AN2から広告コンテンツを受け付けた広告配信管理装置100は、端末装置10へ広告配信装置AN2から受け付けた広告コンテンツを送信する(ステップS108)。その後、端末装置10は、広告配信管理装置100から送信された広告コンテンツを広告枠12に表示する(ステップS109)。
【0068】
〔4.変形例〕
上述した実施形態に係る広告配信管理システム1は、上記実施形態以外にも様々な異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、上記の広告配信管理システム1の他の実施形態について説明する。
【0069】
〔4−1.計画的配信方法〕
上記実施形態においては、広告配信管理装置100が第2評価値に基づくリクエストの分布と広告配信装置AN2が広告を配信できるリクエスト数とにより設定される閾値を用いて、複数の配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する例を示した。しかしながら、広告配信管理装置100は、条件付配信元による広告配信の進捗に基づいて更新される閾値に応じて、複数の配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定してもよい。
【0070】
例えば、広告配信管理装置100は、条件付配信元である広告配信装置AN2が配信できるインプレッション数(リクエスト数)をリクエスト数S11とした場合、所定の閾値TH11と時系列的なリクエストの分布等に基づいて、所定の期間(例えば1日)の累積リクエストの配信計画を作成する。例えば、広告配信管理装置100は、種々の従来技術を用いて適宜、累積リクエストの配信計画を作成する。なお、リクエストの分布は例えば過去の履歴等に基づく予測であり、閾値TH11に基づく配信計画通りに配信されていかない可能性がある。そのため、広告配信管理装置100は、周期的に、配信予定PRと配信実績APに基づいて配信実績APを配信予定PRに近づけるため、閾値を更新して広告配信装置AN2の広告の配信されやすさを調整する。この点について、図9及び図10を用いて説明する。
【0071】
図9は、変形例に係る広告配信の進捗の一例を示す図である。図10は、変形例に係る閾値の変動の一例を示す図である。具体的には、図9及び図10に示す例では、広告配信管理装置100は、時刻t3において広告配信装置AN2へのリクエスト数がリクエスト数S11になるように、閾値を更新する。例えば、広告配信管理装置100は、以下の数式(4)により、閾値を更新する。
【0072】
THnew = THold×F(AP/PR) ・・・ (4)
【0073】
ここで、数式(4)中のTHoldは更新前の閾値を示し、THnewは更新後の閾値を示す。また、数式(4)中のAPは閾値更新時における配信実績数を示し、PRは閾値更新時における配信予定数を示す。また、数式(4)中のFは、所定の関数であってリクエストの分布や配信計画に応じて適宜設定される。例えば、広告配信管理装置100は、配信実績APが配信予定PRに重なるように関数Fを設定してもよい。例えば、広告配信管理装置100は、配信実績APが配信予定PRの方に傾くように関数Fを設定してもよい。また、例えば、広告配信管理装置100は、図10に示す例において、ある時刻tにおける、配信予定PRと配信実績APとの差の絶対値が等しい場合、分布曲線TR11と横軸と分布曲線TR11から閾値に対応する位置に引かれた垂線とにより囲まれ、第2評価値EVが大きい側の領域の面積の変化量の絶対値が同じになるように、関数Fを設定してもよい。なお、図10に示す第2評価値EVに基づくリクエストの分布が一様分布である場合、AP/PRを閾値THoldに乗算した値を新たな閾値THnewとしてもよい。また、例えば、広告配信管理装置100は、閾値更新時点までにおける、配信実績APを考慮して閾値を更新してもよい。
【0074】
ここで、図9に示す例では、時刻t1における配信実績AP11が配信予定PR11よりも大きい。この場合、広告配信管理装置100は、広告配信装置AN2の広告が配信されにくくなるように閾値を調整する。具体的には、図10に示すように、広告配信管理装置100は、閾値TH11を閾値T21(>閾値TH11)へ更新する。
【0075】
また、図9に示す例では、時刻t2における配信実績AP12が配信予定PR12よりも小さい。この場合、広告配信管理装置100は、広告配信装置AN2の広告が配信されやすくなるように閾値を調整する。具体的には、図10に示すように、広告配信管理装置100は、閾値TH11を閾値T31(<閾値TH11)へ更新する。このように、広告配信管理装置100は、条件付配信元による広告配信の進捗に基づいて閾値を更新することにより、広告の配信元を適切に選択することができる。
【0076】
なお、広告配信管理装置100は、所定の期間(年間、月間等)に決められたリクエスト数(インプレッション数)を考慮して、1日当たりのリクエスト数(インプレッション数)、例えばリクエスト数S11を決定してもよい。また、広告配信管理装置100は、1日の合計リクエスト数や1日の時間帯毎のリクエスト数の計画は、曜日や季節性を考慮して決定してもよい。また、広告配信管理装置100は、PC、スマホ等のデバイス別、または、広告掲載面(ソース)毎にリクエスト数の計画を決定してもよい。また、広告配信管理装置100は、スポーツや天災等により、急激にリクエストが急増減した場合、リクエストの急増減を検知して、リクエスト予定数、例えばリクエスト数S11を更新してもよい。また、決定部133が、上記の閾値の更新を行ってもよい。
【0077】
〔4−2.第2評価値〕
上記実施形態においては、広告配信管理装置100が第2評価を算出するために所定の評価ベクトルを用いる例を示したが、広告配信管理装置100は、評価ベクトルを用いることなく第2評価値を算出してもよい。例えば、広告配信管理装置100は、2つの配信元に関する第1評価値の差により算出される第2評価値として用いてもよい。この場合、広告配信管理装置100は、2つの配信元に関する第1評価値の差により算出される第2評価値に応じて、2つの配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定してもよい。
【0078】
例えば、広告配信管理装置100は、図1図4に示す例において、広告配信装置AN2の第1評価値である広告配信装置AN2が広告を配信した場合におけるeCPMの推定値から、広告配信装置AN1の第1評価値である広告配信装置AN1が広告を配信した場合おけるeCPMの推定値を減算した値を第2評価値としてもよい。このように、広告配信管理装置100は、2つの配信元に関する第1評価値の差を第2評価値として用いることにより、広告の配信元を適切に選択することができる。なお、広告配信管理装置100は、2つの配信元の第1評価値の差に限らず、目的に応じて種々の算出手段を採用してもよい。例えば、広告配信管理装置100は、各配信元の第1評価値に異なる重み値を乗算した値の差を第2評価値として用いてもよい。
【0079】
〔4−3.評価ベクトル〕
広告配信管理装置100は、評価ベクトルRC11に限らず、目的に応じて種々の評価ベクトルを適宜選択してもよい。この点について、図11図14を用いて説明する。図11は、変形例に係る第1評価値に基づくリクエストの分布の一例を示す図である。図12は、変形例に係る第2評価値の算出の一例を示す図である。図13は、変形例に係る第2評価値に基づくリクエストの分布の一例を示す図である。図14は、変形例に係る第2評価値の算出の一例を示す図である。
【0080】
例えば、図11は、所定の期間(例えば1日)におけるリクエストの履歴に関する第1評価値の分布を示す。図11中に示す各点が、履歴に含まれるリクエストに対応する。ここで、図11に示す例においては、リクエストの第1評価値をeCPMの推定値とした場合を示す。ここに、図11に示す例においては、eCPMを広告の評価指標とした場合を示す。具体的には、図11において、X軸は広告配信装置AN1のeCPMが対応し、Y軸は広告配信装置AN2のeCPMが対応する。例えば、図11は、ベクトル平面を示す。
【0081】
ここで、図11図13に示す例においては、広告配信装置AN2は、予算の制約等によりインプレッション数(リクエスト数)を制限する条件が付される。つまり、広告配信装置AN2は、条件付配信元である。そのため、広告配信管理装置100は、条件付配信元に関する第1評価値を他の配信元に関する第1評価値で相対化した第2評価値に応じて、複数の配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する。図11図13に示す例においては、広告配信管理装置100は、第2評価値EVを算出するために、所定の評価ベクトルRC12を用いる。図12に示す例において、評価ベクトルRC12は、X軸に垂直なベクトルである。例えば、評価ベクトルRC12は、X軸に垂直であって原点OからY軸の正の向きに延びる単位ベクトルである。なお、評価ベクトルRC12の向きや長さは、条件や目的に応じて適宜設定されてもよい。
【0082】
ここに、原点Oからリクエストに対応する点までの距離をL、原点Oからリクエストに対応する点に延びるベクトルと評価ベクトルRC12の成す角の角度をθとした場合、第2評価値EVは、上記の数式(2)により算出される。
【0083】
このように、広告配信管理装置100は、リクエストの質を決定する評価ベクトルRC12を設定し、各リクエストの位置(L,θ)と評価ベクトルRC12によって算出される第2評価値EVに基づいて、条件付配信元である広告配信装置AN2に優先的に広告を配信させるリクエストを決定する。具体的には、広告配信管理装置100は、第2評価値EVの大きいリクエストに対して広告配信装置AN2に広告を配信させる。
【0084】
ここで、第2評価値EVと広告配信装置AN2が広告を配信できるリクエスト数に基づく、閾値の設定について説明する。図13は、リクエストの履歴に関する第2評価値の分布を示す。なお、図13は、図11に示すリクエストの履歴と同様のリクエストの履歴に関する第2評価値の分布を示す。
【0085】
図13の横軸は第2評価値EVを示し、縦軸は対応する第2評価値EVのリクエスト数を示す。ここに、分布曲線TR12と横軸とにより囲まれる領域が履歴に含まれる全リクエスト数に対応する。ここで、広告配信装置AN2が広告を配信できるリクエスト数は、広告配信装置AN2に付された条件、例えば予算等により導出される。ここに、広告配信管理装置100は、広告配信装置AN2が広告を配信できるリクエスト数に基づいて、閾値TH12を決定する。具体的には、広告配信管理装置100は、分布曲線TR12と横軸と分布曲線TR12から閾値TH12に対応する位置に引かれた垂線TL12とにより囲まれ、第2評価値EVが大きい側の領域AR12に含まれるリクエスト数が、広告配信装置AN2が広告を配信できるリクエスト数となるように、閾値TH12を決定する。
【0086】
また、図11中に示す領域AR12は、図13中に示す領域AR12に対応する。そのため、図11図13に示す例においては、広告配信管理装置100は、図11中の上側に位置する、すなわち広告配信装置AN2のeCPMの推定値が大きいリクエストに対して広告配信装置AN2に優先的に広告を配信させることとなる。
【0087】
ここで、広告配信管理装置100が、リクエストRQ12を受け付けた場合を例に説明する。広告配信管理装置100は、リクエストRQ12に対して広告配信装置AN1が広告を配信した場合におけるeCPMの推定値と、リクエストRQ12に対して広告配信装置AN2が広告を配信した場合におけるeCPMの推定値とを推定する。
【0088】
図12に示すように、原点OからリクエストRQ12に対応する点までの距離はL12であり、原点OからリクエストRQ12に対応する点に延びるベクトルVC12と評価ベクトルRC12の成す角の角度をθ2とした場合、第2評価値EV12は、上記の数式(2)に基づいて以下の数式(5)より算出される。
【0089】
EV12 = L12×cosθ2 ・・・ (5)
【0090】
上記の数式(5)により算出された第2評価値EV12は、閾値TH12よりも大きい。つまり、図13においてリクエストRQ12は領域AR12内に含まれる。したがって、広告配信管理装置100は、リクエストRQ12を広告配信装置AN2に優先的に広告を配信させるリクエストと決定する。また、広告配信管理装置100は、第2評価値が閾値TH12未満であった場合、リクエストを広告配信装置AN1に広告を配信させるリクエストと決定する。このように、広告配信管理装置100は、複数の配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する。
【0091】
また、図14に示す例においては、広告配信管理装置100は、第2評価値EVを算出するために、所定の評価ベクトルRC13を用いる。図14に示す例において、評価ベクトルRC13は、基準線CR11に重なる(沿う)ベクトルである。例えば、評価ベクトルRC13は、基準線CR11に重なりY軸から45°傾き、原点OからY軸の正の向きに延びる単位ベクトルである。ここで、図14中の基準線CR11は、上記の数式(1)により表現される。
【0092】
ここに、原点Oからリクエストに対応する点までの距離をL、原点Oからリクエストに対応する点に延びるベクトルと評価ベクトルRC13の成す角の角度をθとした場合、第2評価値EVは、下記の数式(6)により算出される。
【0093】
EV = L×sinθ ・・・ (6)
【0094】
このように、広告配信管理装置100は、リクエストの質を決定する評価ベクトルRC13を設定し、各リクエストの位置(L,θ)と評価ベクトルRC13によって算出される第2評価値EVに基づいて、条件付配信元である広告配信装置AN2に優先的に広告を配信させるリクエストを決定する。具体的には、広告配信管理装置100は、第2評価値EVの大きいリクエストに対して広告配信装置AN2に広告を配信させる。なお、評価ベクトルRC13の向きや長さは、条件や目的に応じて適宜設定されてもよい。
【0095】
ここで、広告配信管理装置100が、リクエストRQ13を受け付けた場合を例に説明する。広告配信管理装置100は、リクエストRQ13に対して広告配信装置AN1が広告を配信した場合におけるeCPMの推定値と、リクエストRQ13に対して広告配信装置AN2が広告を配信した場合におけるeCPMの推定値とを推定する。
【0096】
図14に示すように、原点OからリクエストRQ13に対応する点までの距離はL13であり、原点OからリクエストRQ13に対応する点に延びるベクトルVC13と評価ベクトルRC13の成す角の角度をθ3とした場合、第2評価値EV13は、上記の数式(6)に基づいて以下の数式(7)より算出される。
【0097】
EV13 = L13×sinθ3 ・・・ (7)
【0098】
上記の数式(7)により算出された第2評価値EV13が所定の閾値よりも大きい場合、広告配信管理装置100は、リクエストRQ13を広告配信装置AN2に優先的に広告を配信させるリクエストと決定する。また、広告配信管理装置100は、第2評価値EV13が所定の閾値未満であった場合、リクエストを広告配信装置AN1に広告を配信させるリクエストと決定する。このように、広告配信管理装置100は、複数の配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する。
【0099】
〔4−4.複数(3つ以上)の配信元(N次元)〕
上記実施形態においては、広告配信管理装置100が2つの配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する例を示したが、広告配信管理装置100は、2つに限らず3つ以上の配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定してもよい。例えば、広告配信管理装置100は、複数の配信元の各々に関する前記第1評価値に対応する評価指標を軸とする場合において、リクエストに対応するベクトルと、所定の評価ベクトルとに基づいて算出される第2評価値に応じて、複数の配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する。この点について、図15を用いて説明する。図15は、変形例に係る評価ベクトルの一例を示す図である。
【0100】
図15に示す例においては、3つの配信元である広告配信装置AN1、AN2、AN3からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する場合を示す。図15において、X軸は広告配信装置AN1のeCPMが対応し、Y軸は広告配信装置AN2のeCPMが対応し、Z軸は広告配信装置AN3のeCPMが対応する。例えば、図15は、3次元のベクトル空間を示す。このように、3つ以上の配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する場合、広告配信管理装置100は、多次元のベクトル空間に基づいてリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定してもよい。
【0101】
例えば、広告配信管理装置100は、条件付配信元に関する第1評価値に対応する軸に対して所定の傾きを有する評価ベクトルに基づいて算出される第2評価値に応じて、複数の配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定してもよい。図15に示すように、広告配信管理装置100は、例えば、所定の評価ベクトルRC14を用いる。評価ベクトルRC14は、その長さと、2つの角度θ、φにより示される。
【0102】
図15に示す例において、評価ベクトルRC14は単位ベクトルであり、角度θは、評価ベクトルRC14とZ軸とがなす角度を示し、角度φは、評価ベクトルRC14をXY平面に正射影したベクトルとX軸とがなす角度を示す。この場合、広告配信管理装置100は、例えば原点Oからリクエストに対応する点に延びるベクトルを評価ベクトルRC14に正射影したベクトルの長さrを、第2評価値EVとして算出する。広告配信管理装置100は、算出した第2評価値EVに基づいて、リクエストに対する広告配信を行う配信元を決定してもよい。なお、評価ベクトルRC14の向きや長さは、条件や目的に応じて適宜設定されてもよい。
【0103】
例えば、広告配信管理装置100は、算出した第2評価値EVに基づいて、Z軸に対応する広告配信装置AN3に広告配信を行わせるかを決定してもよい。また、広告配信管理装置100は、Z軸に対応する広告配信装置AN3以外、すなわち広告配信装置AN1、AN2に広告配信を行わせると決定した場合、評価ベクトルRC14をXY平面に正射影したベクトルを評価ベクトルとして用いてもよい。ここに、評価ベクトルRC14をXY平面に正射影したベクトルは、広告配信装置AN1、AN2のいずれに広告配信を行わせるかを決定するために用いられる評価ベクトルとなる。
【0104】
例えば、広告配信管理装置100は、評価ベクトルRC14をXY平面に正射影したベクトルと原点Oからリクエストに対応する点に延びるベクトルとに基づいて新たに算出された第2評価値EVに基づいて、広告配信装置AN1、AN2のいずれに広告配信を行わせるかを決定してもよい。なお、広告配信管理装置100は、条件付配信元に関する第1評価値に対応する軸に沿う評価ベクトルに基づいて算出される第2評価値に応じて、複数の配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定してもよい。また、広告配信管理装置100は、4つ以上の配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する場合、評価ベクトルを表す角度をθ、φ・・・と増加させることにより、複数の配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定してもよい。
【0105】
また、広告配信管理装置100は、複数の評価ベクトルを用いて、複数の配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定してもよい。この場合、広告配信管理装置100は、例えば、2つの配信元に対応する複数の評価ベクトルを用いてもよい。また、広告配信管理装置100は、予め設定された複数の評価ベクトル間の優先順位に基づいて複数の配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定してもよい。例えば、広告配信管理装置100は、2つの配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する処理を繰り返し、最終的にリクエストに対する広告配信を行う配信元として決定された配信元に、リクエストに対する広告配信を行わせてもよい。
【0106】
また、広告配信管理装置100は、例えば、特定の配信元に対する評価ベクトルを複数用いてもよい。例えば、広告配信管理装置100は、特定の配信元に対する評価ベクトルを用いて、その特定の配信元にリクエストに対する広告配信を行わせるかを決定してもよい。この場合、広告配信管理装置100は、評価ベクトルに対応する特定の配信元にリクエストに対する広告配信を行わせないと決定した場合、他の特定の配信元に対する評価ベクトルを用いて、処理を繰り返してもよい。そして、広告配信管理装置100は、特定の配信元に対する評価ベクトルを用いて、その特定の配信元にリクエストに対する広告配信を行わせることを決定した場合、配信元を決定する処理を終了してもよい。
【0107】
また、例えば、広告配信管理装置100は、3つの配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する場合、原点Oからリクエストに対応する点までの距離をLとし、原点Oからリクエストに対応する点に延びるベクトルと評価ベクトルとの間の関係を示す2つの角度をθ、φとする。この場合、広告配信管理装置100は、リクエストの質を決定する評価ベクトルを設定し、各リクエストの位置(L,θ,φ)と評価ベクトルによって算出される第2評価値EVに基づいて、3つの配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定してもよい。
【0108】
また、広告配信管理装置100は、例えば、各リクエストの位置(L,θ,φ)が最も近接する軸に対応する配信元を広告配信を行う配信元として決定してもよい。例えば、広告配信管理装置100は、原点Oからリクエストに対応する点に延びるベクトルの傾きが最も小さい軸に対応する配信元を広告配信を行う配信元として決定してもよい。なお、広告配信管理装置100は、4つ以上の配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する場合、原点Oからリクエストに対応する点に延びるベクトルと評価ベクトルとの間の関係を示す角度をθ、φ・・・と増加させることにより、複数の配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定してもよい。
【0109】
〔4−5.条件付配信元と閾値〕
上述の変形例においては、広告配信管理装置100が条件付配信元である広告配信装置AN2の条件に基づいて閾値を更新することにより、広告配信装置AN2に広告を配信させるリクエストを決定する。以下では、条件付配信元が広告配信装置AN1である場合において、広告配信管理装置100が広告配信装置AN1の条件に基づいて閾値を更新することにより、広告配信装置AN2に広告を配信させるリクエストを決定してもよい。この点について、図16図18を用いて説明する。図16は、変形例に係る第1評価値に基づくリクエストの分布に基づく第2評価値の算出の一例を示す図である。図17は、変形例に係る広告配信の進捗の一例を示す図である。図18は、変形例に係る閾値の変動の一例を示す図である。
【0110】
例えば、図16は、所定の期間(例えば1日)におけるリクエストの履歴に関する第1評価値の分布を示す。図16中に示す各点が、履歴に含まれるリクエストに対応する。ここで、図16に示す例においては、リクエストの第1評価値をCTRの推定値とした場合を示す。ここに、図16に示す例においては、CTRを広告の評価指標とした場合を示す。具体的には、図16において、X軸は広告配信装置AN1のCTRが対応し、Y軸は広告配信装置AN2のCTRが対応する。例えば、図16は、ベクトル平面を示す。
【0111】
ここで、図16図18に示す例においては、広告配信装置AN1は、インプレッション数(リクエスト数)に関する条件が付される。例えば、広告配信装置AN1は、所定の期間内に所定数のインプレッション数(リクエスト数)を満たす条件が付される。つまり、広告配信装置AN1は、条件付配信元である。ここで、広告配信装置AN2のクリック数を最大化、すなわちCTRを最大化したい場合、広告配信管理装置100は、条件付配信元に関する第1評価値を他の配信元に関する第1評価値で相対化した第2評価値に応じて、複数の配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する。
【0112】
図16図18に示す例においては、広告配信管理装置100は、第2評価値EVを算出するために、所定の評価ベクトルRC15を用いる。図16に示す例において、評価ベクトルRC15は、X軸に垂直なベクトルである。例えば、評価ベクトルRC15は、X軸に垂直であって原点OからY軸の正の向きに延びる単位ベクトルである。
【0113】
ここに、原点Oからリクエストに対応する点までの距離をL、原点Oからリクエストに対応する点に延びるベクトルと評価ベクトルRC15の成す角の角度をθとした場合、第2評価値EVは、上記の数式(2)により算出される。
【0114】
このように、広告配信管理装置100は、リクエストの質を決定する評価ベクトルRC15を設定し、各リクエストの位置(L,θ)と評価ベクトルRC15によって算出される第2評価値EVに基づいて、条件付配信元である広告配信装置AN2に優先的に広告を配信させるリクエストを決定する。具体的には、広告配信管理装置100は、第2評価値EVの大きいリクエストに対して広告配信装置AN2に広告を配信させる。
【0115】
例えば、図16に示す例において、原点OからリクエストRQ15に対応する点までの距離はL15であり、原点OからリクエストRQ15に対応する点に延びるベクトルVC15と評価ベクトルRC15の成す角の角度をθ5とした場合、第2評価値EV15は、上記の数式(2)に基づいて以下の数式(8)より算出される。
【0116】
EV15 = L15×cosθ5 ・・・ (8)
【0117】
上記の数式(8)により算出された第2評価値EV15が、閾値よりも大きい場合、広告配信管理装置100は、リクエストRQ15を広告配信装置AN2に優先的に広告を配信させるリクエストと決定する。また、広告配信管理装置100は、第2評価値EV15が閾値未満であった場合、リクエストを広告配信装置AN1に広告を配信させるリクエストと決定する。そのため、図16図18に示す例においては、広告配信管理装置100は、図16中の上側に位置する領域AR15内のリクエスト、すなわち広告配信装置AN2のCTRの推定値が大きいリクエストに対して広告配信装置AN2に優先的に広告を配信させることとなる。このように、広告配信管理装置100は、条件付配信元の条件や他の配信元における戦略的な条件を総合して、複数の配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する。なお、評価ベクトルRC15の向きや長さは、条件や目的に応じて適宜設定されてもよい。
【0118】
また、広告配信管理装置100は、条件付配信元である広告配信装置AN1が配信させる必要があるリクエスト数(インプレッション数)をリクエスト数S21とした場合、所定の閾値TH15と時系列的なリクエストの分布等に基づいて、所定の期間(例えば1日)の累積リクエストの配信計画を作成する。例えば、広告配信管理装置100は、種々の従来技術を用いて適宜、累積リクエストの配信計画を作成する。
【0119】
ここで、図18の横軸は第2評価値EVを示し、縦軸は対応する第2評価値EVのリクエスト数を示す。ここに、分布曲線TR15と横軸とにより囲まれる領域が履歴に含まれる全リクエスト数に対応する。また、図17及び図18に示す例では、広告配信管理装置100は、時刻t23において広告配信装置AN1へのリクエスト数がリクエスト数S21になるように、閾値を更新する。例えば、広告配信管理装置100は、上記の数式(4)により、閾値を更新する。
【0120】
ここで、図17に示す例では、時刻t21における配信実績AP21が配信予定PR21よりも大きい。この場合、広告配信管理装置100は、広告配信装置AN1の広告が配信されにくくなるよう、言い換えると広告配信装置AN2の広告が配信されやすくなるように閾値を調整する。具体的には、図18に示すように、広告配信管理装置100は、閾値TH15を閾値T35(<閾値TH15)へ更新する。
【0121】
また、図17に示す例では、時刻t22における配信実績AP22が配信予定PR22よりも小さい。この場合、広告配信管理装置100は、広告配信装置AN1の広告が配信されやすくなるよう、言い換えると広告配信装置AN2の広告が配信されにくくなるように閾値を調整する。具体的には、図18に示すように、広告配信管理装置100は、閾値TH15を閾値T25(>閾値TH15)へ更新する。このように、広告配信管理装置100は、条件付配信元による広告配信の進捗に基づいて閾値を更新することにより、条件付配信元の条件や他の配信元における戦略的な条件を総合して、広告の配信元を適切に選択することができる。
【0122】
〔4−6.閾値の変動〕
なお、広告配信管理装置100は、配信計画において閾値の更新時以降に予定されるリクエスト数に基づいて、閾値を更新してもよい。例えば、広告配信管理装置100は、配信計画において閾値の更新時以降に予定されるリクエスト数に基づいて、閾値を変動させる割合を変化させてもよい。この点について、以下に説明する。以下に示す例においては、1時間おきに閾値を更新する場合に基づいて説明する。以下では、広告配信管理装置100が0時、1時、2時・・・と時間が変化する毎に閾値を更新する。以下では時間がn時に対応する時間帯をn時台と称する場合がある。
【0123】
例えば、広告配信管理装置100は、以下の数式(9)に基づいて、n時台の閾値TH(n)を算出する。
【0124】
TH(n)=THinitial×F((B(n)+S(n−1))/B(n)) ・・・(9)
【0125】
上記の数式(9)において、初期閾値THinitialは、閾値THの初期値を示す。また、数式(9)中のFは、所定の関数であってリクエストの分布や配信計画に応じて適宜設定される。また、予定値B(n)は、n時台に所定の配信元に広告配信を行わせるリクエスト数に対応する。例えば、予定値B(n)は、n時台に広告配信装置AN2に広告配信を行わせるリクエスト数に対応する。例えば、2時台に広告配信装置AN2に1000個のリクエストに対して広告配信を行わせる予定の場合、2時台の予定値B(2)=1000となる。
【0126】
また、乖離値S(n)は、n時台までの配信実績と配信予定との差を示す。すなわち、乖離数S(n−1)は、n−1時台までの配信実績と配信予定との差を示す。例えば、乖離値S(n−1)は、振分処理開始時からn−1時台までの配信実績と配信予定との差を示す。この場合、乖離値S(n−1)は、n時台に用いる閾値TH(n)に閾値を更新する時点までの配信実績と配信予定との差となる。このように、上記の数式(9)を用いることにより、広告配信管理装置100は、閾値TH(n)に閾値を更新した以降の配信予定と、閾値TH(n)に閾値を更新する時点までの配信実績と配信予定との乖離とに基づいて、閾値を更新する。そのため、広告配信管理装置100は、配信実績と配信予定とを適切に反映した閾値を用いることができるため、より配信計画に沿った広告配信を所定の配信元に広告配信を行わせることができる。
【0127】
なお、広告配信管理装置100は、以下の数式(10)に基づいて、n時台の閾値TH(n)を算出してもよい。
【0128】
TH(n)=THinitial×(B(n)+S(n−1))/B(n) ・・・(10)
【0129】
上記の例では、初期閾値THinitialを用いたが、広告配信管理装置100は、更新された閾値を用いて、再帰的に閾値を更新してもよい。例えば、広告配信管理装置100は、以下の数式(11)に基づいて、n時台の閾値TH(n)を算出してもよい。
【0130】
TH(n)=TH(n−1)×(B(n)+S(n−1))/B(n)・・・(11)
【0131】
上記の数式(9)において、閾値TH(n−1)は、n−1時台の閾値、すなわち閾値TH(n)に更新する直前に用いた閾値である。これにより、広告配信管理装置100は、直前の閾値に基づいて、閾値を更新する。そのため、広告配信管理装置100は、配信実績と配信予定とを適切に反映した閾値を用いることができるため、より配信計画に沿った広告配信を所定の配信元に広告配信を行わせることができる。なお、上記の数式(9)の初期閾値THinitialを閾値TH(n−1)に置き換えた数式を用いてもよい。
【0132】
また、広告配信管理装置100は、日を跨いで乖離値S(n)を用いてもよい。例えば、広告配信管理装置100は、0時台に閾値を更新しTH(0)を算出する場合、前日の23時台までの配信実績と配信予定との差を示す乖離値S(23)を用いてもよい。また、広告配信管理装置100は、上記の数式(11)のように、再帰的に更新された閾値を用いてもよい。
【0133】
また、広告配信管理装置100は、配信予定よりも配信実績が大きくなり過ぎた場合、所定の配信元に広告配信を行わせることを停止してもよい。例えば、広告配信管理装置100は、乖離値S(n)が所定の値を超えた場合、所定の配信元に広告配信を行わせることを一時停止してもよい。具体的には、広告配信管理装置100は、乖離値S(n)が所定の値(例えば、1万等)を超えた場合、広告配信装置AN2に広告配信を行わせることを一時停止してもよい。
【0134】
また、広告配信管理装置100は、配信予定よりも配信実績が小さくなり過ぎた場合、所定の配信元以外の他の配信元に広告配信を行わせることを停止してもよい。例えば、広告配信管理装置100は、乖離値S(n)が所定の値未満になった場合、所定の配信元以外の他の配信元に広告配信を行わせることを一時停止してもよい。具体的には、広告配信管理装置100は、乖離値S(n)が所定の値(例えば、−1万等)未満になった場合、広告配信装置AN1に広告配信を行わせることを一時停止してもよい。なお、広告配信管理装置100は、上記の広告配信の一時停止の判定を行う場合、乖離値S(n)のみに限らず、目的に応じて種々の数値を用いてもよい。例えば、広告配信管理装置100は、S(n)/B(n+1)のように乖離値S(n)と予定値B(n+1)との相対値を用いてもよい。また、広告配信管理装置100は、一時停止から所定の期間が経過した後、一時停止させた配信元に広告配信を再開させてもよい。また、広告配信管理装置100は、一時停止から広告配信を再開させるまでの所定の期間を、乖離値S(n)に基づいて変動させてもよい。
【0135】
広告配信管理装置100は、閾値THを更新できる最大値THmaxや最小値THminを設定してもよい。例えば、広告配信管理装置100は、上記の数式(9)〜(11)を用いて閾値TH(n)を算出した際に、閾値TH(n)が最大値THmaxを超えた場合、閾値TH(n)を最大値THmaxに設定してもよい。また、例えば、広告配信管理装置100は、上記の数式(9)〜(11)を用いて閾値TH(n)を算出した際に、閾値TH(n)が最小値THmin未満になった場合、閾値TH(n)を最小値THminに設定してもよい。これにより、広告配信管理装置100は、閾値の想定されない値に更新されることを抑制し、適切な値に閾値を更新する。そのため、広告配信管理装置100は、適切な範囲の値に設定された閾値を用いることができるため、より配信計画に沿った広告配信を所定の配信元に広告配信を行わせることができる。
【0136】
〔4−7.配信元〕
上述した例においては、広告配信装置AN1と広告配信装置AN2とが別の配信元として用いられる場合を説明したが、広告配信管理システム1は、概念的に分割された複数の配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定してもよい。例えば2つの配信元を1つの配信元とみなしたり、一の配信元と他の配信元の一部とを1つの配信元とみなしたりしてもよい。具体的には、広告配信装置AN2と、広告配信装置AN1と広告配信装置AN2とを混合させた2つの配信元に概念的に分割した場合、広告配信装置AN2のみにより広告配信が行われる数と、広告配信装置AN1と広告配信装置AN2とがランダムやRTB(Real-Time Bitting)等によって自由に配信される数との広告の出し分けに利用してもよい。この場合、例えば、ランダムやRTB等による配信を行う広告配信装置AN1と広告配信装置AN2の一部のトラフィックにリクエスト数の制約があり(条件付配信元に相当)、残りの広告配信装置AN2に第2評価値が高いトラフィックを割り当てたい(他の配信元に相当)といった場合も適用できる。
【0137】
〔5.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る広告配信管理装置100は、受付部131と、決定部133とを有する。受付部131は、広告配信を要求するリクエストを受け付ける。決定部133は、広告配信に関する条件が付された配信元である条件付配信元を含む複数の配信元によってリクエストに対して配信されることが想定される広告の評価値である第1評価値のうち、条件付配信元に関する第1評価値と他の配信元に関する第1評価値とに基づいて算出した第2評価値に応じて、複数の配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する。
【0138】
これにより、実施形態に係る広告配信管理装置100は、広告の配信元を適切に選択することができる。例えば、広告配信管理装置100は、広告の配信元に広告配信に関する条件が付されている場合であっても、広告の配信元を適切に選択することができる。また、広告配信管理装置100は、条件付配信元に付された条件に応じて、評価ベクトルを設定することにより、種々の条件に応じて広告の配信元を適切に選択することができる。つまり、広告配信管理装置100は、条件付配信元に付された条件に関わらず、広告の配信元を適切に選択することができる。
【0139】
また、実施形態に係る広告配信管理装置100において、決定部133は、他の配信元よりも広告配信数に関連する制約が強い条件付配信元に関する第1評価値を、条件に基づいて他の配信元に関する第1評価値で相対化した第2評価値に応じて、複数の配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する。
【0140】
これにより、実施形態に係る広告配信管理装置100は、他の配信元よりも広告配信数に関連する制約が強い条件付配信元がある場合であっても、広告の配信元を適切に選択することができる。また、広告配信管理装置100は、条件付配信元に関する第1評価値を条件に基づいて他の配信元に関する第1評価値で相対化した第2評価値を用いることにより、他の配信元の第1評価値の影響も含めて広告の配信元を適切に選択する。したがって、広告配信管理装置100は、広告の配信元を適切に選択することができる。
【0141】
また、実施形態に係る広告配信管理装置100において、決定部133は、第2評価値と、所定の閾値とに基づいて、複数の配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する。
【0142】
これにより、実施形態に係る広告配信管理装置100は、広告の配信元を適切に選択することができる。
【0143】
また、実施形態に係る広告配信管理装置100において、決定部133は、条件付配信元による広告配信の進捗に基づいて更新される閾値に応じて、複数の配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する。
【0144】
これにより、実施形態に係る広告配信管理装置100は、条件付配信元による広告配信の進捗に基づいて閾値を更新することにより、広告の配信元を適切に選択することができる。
【0145】
また、実施形態に係る広告配信管理装置100において、決定部133は、条件付配信元を含む2つの配信元に関する第1評価値に基づいて算出した第2評価値に応じて、2つの配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する。
【0146】
これにより、実施形態に係る広告配信管理装置100は、2つの配信元から広告の配信元を適切に選択することができる。例えば、広告配信管理装置100は、一方の配信元に広告配信に関する条件が付されている場合であっても、広告の配信元を適切に選択することができる。また、広告配信管理装置100は、条件付配信元に付された条件に応じて、評価ベクトルを設定することにより、種々の条件に応じて広告の配信元を適切に選択することができる。つまり、広告配信管理装置100は、条件付配信元に付された条件に関わらず、広告の配信元を適切に選択することができる。
【0147】
また、実施形態に係る広告配信管理装置100において、決定部133は、2つの配信元に関する第1評価値の差により算出される第2評価値に応じて、2つの配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する。
【0148】
これにより、実施形態に係る広告配信管理装置100は、2つの配信元に関する第1評価値の差を第2評価値として用いることにより、広告の配信元を適切に選択することができる。
【0149】
また、実施形態に係る広告配信管理装置100において、決定部133は、2つの配信元に関する第1評価値に対応する評価指標を軸とする場合において、リクエストに対応するベクトルと、所定の評価ベクトルとに基づいて算出される第2評価値に応じて、2つの配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する。
【0150】
これにより、実施形態に係る広告配信管理装置100は、2つの配信元に関する第1評価値と評価ベクトルにより算出される第2評価値に応じて、2つの配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する。
【0151】
また、実施形態に係る広告配信管理装置100において、決定部133は、条件付配信元に関する第1評価値に対応する軸に対して所定の傾きを有する評価ベクトルに基づいて算出される第2評価値に応じて、2つの配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する。
【0152】
これにより、実施形態に係る広告配信管理装置100は、広告の配信元を適切に選択することができる。例えば、広告配信管理装置100は、配信元に広告配信に関する条件が付されている場合であっても、広告の配信元を適切に選択することができる。また、広告配信管理装置100は、条件付配信元に付された条件に応じて、評価ベクトルを設定することにより、種々の条件に応じて広告の配信元を適切に選択することができる。つまり、広告配信管理装置100は、条件付配信元に付された条件に関わらず、広告の配信元を適切に選択することができる。
【0153】
また、実施形態に係る広告配信管理装置100において、決定部133は、条件付配信元に関する第1評価値に対応する軸に沿う評価ベクトルに基づいて算出される第2評価値に応じて、2つの配信元から前記リクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する。
【0154】
これにより、実施形態に係る広告配信管理装置100は、広告の配信元を適切に選択することができる。例えば、広告配信管理装置100は、配信元に広告配信に関する条件が付されている場合であっても、条件付配信元に関する第1評価値に基づいて算出される第2評価値に応じて広告の配信元を適切に選択することができる。
【0155】
また、実施形態に係る広告配信管理装置100において、決定部133は、複数の配信元の各々に関する第1評価値に対応する評価指標を軸とする場合において、リクエストに対応するベクトルと、所定の評価ベクトルとに基づいて算出される第2評価値に応じて、複数の配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する。
【0156】
これにより、実施形態に係る広告配信管理装置100は、複数の配信元の各々に関する第1評価値と評価ベクトルにより算出される第2評価値に応じて、複数の配信元から広告の配信元を適切に選択することができる。
【0157】
また、実施形態に係る広告配信管理装置100において、決定部133は、条件付配信元に関する第1評価値に対応する軸に対して所定の傾きを有する評価ベクトルに基づいて算出される第2評価値に応じて、複数の配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する。
【0158】
これにより、実施形態に係る広告配信管理装置100は、広告の配信元を適切に選択することができる。例えば、広告配信管理装置100は、配信元に広告配信に関する条件が付されている場合であっても、広告の配信元を適切に選択することができる。また、広告配信管理装置100は、条件付配信元に付された条件に応じて、評価ベクトルを設定することにより、種々の条件に応じて広告の配信元を適切に選択することができる。つまり、広告配信管理装置100は、条件付配信元に付された条件に関わらず、広告の配信元を適切に選択することができる。
【0159】
また、実施形態に係る広告配信管理装置100において、決定部133は、条件付配信元に関する第1評価値に対応する軸に沿う評価ベクトルに基づいて算出される第2評価値に応じて、複数の配信元からリクエストに対する広告配信を行う配信元を決定する。
【0160】
これにより、実施形態に係る広告配信管理装置100は、広告の配信元を適切に選択することができる。例えば、広告配信管理装置100は、配信元に広告配信に関する条件が付されている場合であっても、条件付配信元に関する第1評価値に基づいて算出される第2評価値に応じて広告の配信元を適切に選択することができる。
【0161】
〔6.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る広告配信管理装置100は、例えば図19に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図19は、広告配信管理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0162】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0163】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、所定のネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを所定のネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0164】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0165】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0166】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る広告配信管理装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定のネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0167】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の行に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0168】
〔7.その他〕
また、上記各実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0169】
また、広告配信管理装置100の機能を複数の装置に分散させて広告配信管理処理を実現してもよい。例えば、広告配信管理システム1は、広告配信管理装置100に代えて、広告配信を要求するリクエストに応じて複数の配信元から広告配信を行わせる配信元を決定する複数の振分サーバと、複数の振分サーバを管理する管理サーバとを有してもよい。この場合、管理サーバは、例えば、評価ベクトル、閾値、配信計画等に関する情報を生成し、各振分サーバへ送信してもよい。また、各振分サーバは、管理サーバから取得した評価ベクトル、閾値、配信計画等に関する情報に基づいて、リクエストに応じて複数の配信元から広告配信を行わせる配信元を決定してもよい。また、各振分サーバは、所定のタイミングで閾値を更新してもよい。
【0170】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0171】
また、上述してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0172】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、受付部は、受付手段や受付回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0173】
100 広告配信管理装置
121 リクエスト情報記憶部
122 配信元情報記憶部
130 制御部
131 受付部
132 推定部
133 決定部
134 送信部
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