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特開2016-225442プリント配線板及びプリント配線板の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-225442(P2016-225442A)
(43)【公開日】2016年12月28日
(54)【発明の名称】プリント配線板及びプリント配線板の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/46 20060101AFI20161205BHJP
【FI】
   H05K3/46 B
   H05K3/46 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2015-109830(P2015-109830)
(22)【出願日】2015年5月29日
(71)【出願人】
【識別番号】000000158
【氏名又は名称】イビデン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095795
【弁理士】
【氏名又は名称】田下 明人
(72)【発明者】
【氏名】足立 武馬
(72)【発明者】
【氏名】石原 輝幸
【テーマコード(参考)】
5E316
【Fターム(参考)】
5E316AA12
5E316AA15
5E316AA32
5E316AA38
5E316AA43
5E316CC04
5E316CC09
5E316CC10
5E316CC32
5E316CC33
5E316CC37
5E316CC52
5E316DD02
5E316DD12
5E316DD25
5E316DD32
5E316DD33
5E316EE01
5E316EE31
5E316FF23
5E316FF45
5E316GG15
5E316GG17
5E316GG22
5E316GG28
5E316JJ12
5E316JJ25
5E316JJ28
(57)【要約】
【課題】 生産性の高いプリント配線板の製造方法の提供
【解決手段】 実施形態のプリント配線板の製造方法では、予めコア基板30にキャビティ26を形成した後、ビルドアップ層55Fを形成するため、キャビティの形成が容易で、レーザを用いないトリムパンチャー等の機械加工が可能で、生産性が高く、生産コストを抑えることができる。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリント配線板の製造方法であって、
第1面と該第1面と反対側の第2面とを有し、芯材を備えるコア基板を準備することと、
前記コア基板の前記第1面と前記第2面を貫通するキャビティを形成することと、
樹脂フィルムを準備することと、
前記コア基板の前記第1面を前記樹脂フィルムの表面に向けて仮接着することと、
前記キャビティ内に保護膜を形成することと、
前記コア基板の第2面及び前記保護膜上に樹脂絶縁層と導体層とを積層して成るビルドアップ層を形成することと、
前記樹脂フィルムを剥離することと、
前記コア基板の第1面側から前記保護膜を除去すること、とを含む。
【請求項2】
請求項1のプリント配線板の製造方法であって、
前記キャビティ内に保護膜を形成することは、前記コア基板の前記第2面側から保護膜を挿入することにより行う。
【請求項3】
請求項1のプリント配線板の製造方法であって、
さらに、前記保護膜上に金属箔を積層することと、前記保護膜を除去した後に前記キャビティから露出した前記金属箔を除去することと、を含む。
【請求項4】
請求項3のプリント配線板の製造方法であって、
さらに、前記ビルドアップ層中の導体層と前記金属箔とを接続するビア導体を形成することと、
前記ビア導体の底部を前記キャビティから露出させることで実装パッドを形成することと、を含む。
【請求項5】
請求項1のプリント配線板の製造方法であって、
前記コア基板への前記キャビティの形成はパンチング加工で行う。
【請求項6】
請求項1のプリント配線板の製造方法であって、
前記仮接着の前に、前記コア基板の前記第1面側に絶縁層を形成する。
【請求項7】
請求項1のプリント配線板の製造方法であって、
前記ビルドアップ層を形成するにあたり、前記ビルドアップ層の樹脂絶縁層がキャビティ内に入り込むように積層される。
【請求項8】
第1面と該第1面と反対側の第2面とを備え、芯材を有するコア基板と、
前記コア基板の第2面側に導体層と樹脂絶縁層とが交互に積層されてなるビルドアップ層と、
前記コア基板の第1面側に形成された第1樹脂絶縁層と、
前記第1樹脂絶縁層及び前記コア基板を貫通して前記コア基板の第2面に積層された前記ビルドアップ層を露出させるキャビティと、を備えたプリント配線板であって、
前記キャビティ内の底部は、前記コア基板の前記第2面と前記第1面との間に形成されている。
【請求項9】
請求項8のプリント配線板であって、さらに、
前記コア基板の第1面に形成された第1導体層と、
前記コア基板の第2面に形成された第2導体層と、
前記コア基板を貫通して、前記第1導体層と前記第2導体層とを接続するスルーホール導体と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、実装エリアを露出するためのキャビティを有するプリント配線板に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、図2に電子部品内蔵基板を開示している。特許文献1の電子部品内蔵基板は、コアレス基板と樹脂層を有する。そして、樹脂層に半導体チップを収容するための貫通孔と貫通ビアが形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−123524号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されている電子部品内蔵基板は、コアレス基板と半導体チップを収容するための収容部を有する樹脂層で形成されている。そのため、電子部品内蔵基板の強度や剛性は低いと考えられる。リフロー等で電子部品内蔵基板が高温になると、反りが大きいと予想される。
【0005】
ここで、芯材を備え剛性の高いコア基板に開口を設け、電子部品を収容することも考え得るが、ビルドアップ層を形成してから開口を設けるにはレーザ加工等が必要になる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のプリント配線板の製造方法は、第1面と該第1面と反対側の第2面とを有し、芯材を備えるコア基板を準備することと、前記コア基板の前記第1面と前記第2面を貫通するキャビティを形成することと、樹脂フィルムを準備することと、前記コア基板の前記第1面を前記樹脂フィルムの表面に向けて仮接着することと、前記キャビティ内に保護膜を形成することと、前記コア基板の第2面及び前記保護膜上に樹脂絶縁層と導体層とを積層して成るビルドアップ層を形成することと、前記樹脂フィルムを剥離することと、前記コア基板の第1面側から前記保護膜を除去すること、とを含む。
【0007】
実施形態のプリント配線板の製造方法では、芯材を備え剛性の高いコア基板を用いるため、プリント配線板の反りを小さくすることができる。また、予めコア基板にキャビティを形成した後、ビルドアップ層を形成するため、キャビティの形成時にビルドアップ層にダメージを与えない。更に、レーザ加工だけでなく、レーザを用いないトリムパンチャー等の機械加工も可能で、生産性が高く、生産コストを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1(A)は本発明の実施形態に係るプリント配線板の断面図であり、図1(B)は第1回路基板と第1回路基板の開口から露出する実装エリアを示す平面図である。
図2】実施形態に係るプリント配線板の応用例の断面図。
図3】実施形態のプリント配線板の製造方法を示す工程図。
図4】実施形態のプリント配線板の製造方法を示す工程図。
図5】実施形態のプリント配線板の製造方法を示す工程図。
図6】実施形態のプリント配線板の製造方法を示す工程図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[実施形態]
図1(A)は実施形態のプリント配線板10を示す。実施形態のプリント配線板10は、第1面Sと第1面と反対側の第2面Fとを有する第1回路基板130と第3面Vと第3面と反対側の第4面Wとを有する第2回路基板155を有する。
【0010】
図1(A)に示されている第2回路基板155は、交互に積層されている導体層58F、158Fと樹脂絶縁層50F、150Fとから成るビルドアップ層55Fで形成されている。第2回路基板155は第1回路基板130の第2面F上に積層されている。第2回路基板の第3面Vと第1回路基板の第2面Fは接している。
第2回路基板の樹脂絶縁層は樹脂と無機粒子で形成されている。さらに、樹脂絶縁層50F、150Fはガラスクロス等の補強部材を含んでも良い。樹脂絶縁層50F、150Fが補強部材を含むことで第2回路基板のクラックが抑制される。
各樹脂絶縁層はビア導体用の開口68F、168Fを有し、各開口は第4面W側から第3面V側に向かってテーパーしている。
各樹脂絶縁層の開口68F、168Fにビア導体60F、160Fが形成されている。各ビア導体の側壁は第4面W側から第3面V側に向かってテーパーしている。ビア導体により隣接する導体層が接続されている。
第2回路基板155は第3面Vの略中央部分に図1(B)に示される実装エリアSMFを有する。図1(B)のX1−X1断面が図1(A)に対応する。実装エリアは第1回路基板の開口26により露出されている。実装エリア上にICチップ等の電子部品が実装される。
【0011】
図1(A)に示されている第1回路基板130はコア基板30を有する。コア基板は、樹脂と芯材(補強部材)を含む絶縁基板20zと第1導体層34Sと第2導体層34Fとスルーホール導体36で形成されている。絶縁基板は第1面Sと第1面Sと反対側の第2面Fを有する。絶縁基板の第1面とコア基板の第1面は同じ面であり、絶縁基板の第2面とコア基板の第2面は同じ面である。絶縁基板は、さらに、無機粒子を含んでも良い。第1導体層34Sは第1面上に形成されていて、第2導体層34Fは第2面上に形成されている。第1導体層と第2導体層はスルーホール導体で接続されている。第1回路基板は、さらに、第2回路基板の実装エリアSMFを露出するための開口26を有している。図1(A)では、プリント配線板が第1導体層上に導体層を有していない。その場合、第1導体層は最上の導体層である。
【0012】
図1(A)に示されるように、第1回路基板130の第2面Fと第2導体層34F上に第1の樹脂絶縁層50Fが形成されている。第1の樹脂絶縁層50Fに樹脂絶縁層50Fを貫通するビア導体60F(60FI、60FO)用の開口68F(68FI、68FO)が形成されている。
第1の樹脂絶縁層50F上に第2回路基板内の導体層58Fが形成されている。
ビア導体60F用の開口68Fにビア導体60Fが形成されている。ビア導体60Fは、導体層(第2回路基板内の導体層)58Fと第2導体層34Fを接続している接続用ビア導体60FOと電子部品を実装するための実装用ビア導体60FIを有する。接続用ビア導体60FOは第1回路基板内のスルーホール導体のランド36Lに直接接続されることが好ましい。ランド36Lはスルーホール導体を覆っている導体とスルーホール導体の周りの導体で形成されていて、第2導体層34Fに含まれる。
実装用ビア導体は実装エリアSMF内に形成されている。実装用ビア導体60FIは、第1の樹脂絶縁層50Fのビア導体用の開口68FI内に形成されている。実装用ビア導体60FIのボトム(C4パッド)73SIは開口68FIにより露出される。また、ボトム73SIは、第1回路基板の開口26により露出される。実装用ビア導体のボトム(C4パッド)は、開口26と開口68FIにより露出される。
接続用ビア導体60FOは、第1の樹脂絶縁層50Fの開口68FO内に形成されている。接続用ビア導体60FOのボトム60FBはスルーホール導体のランド36Lに直接接続している。
【0013】
図1(A)に示されるように、樹脂絶縁層(第1の樹脂絶縁層)50Fを貫通する実装用ビア導体60FIのボトムは露出していて、第1パッド(C4パッド)73SIとして機能する。第1パッドは第2回路基板の実装エリアに形成されている。第1パッド73SI上に電子部品と接続するための半田バンプ76SI(図2(A)参照)を形成することができる。
【0014】
実施形態のプリント配線板では、ビア導体用の開口は樹脂絶縁層の下面から樹脂絶縁層の上面に向かってテーパーしている。そのため、パッドのサイズをさらに小さくすることができる。第1パッドのピッチをさらに小さくすることができる。プリント配線板のサイズが小さくなる。高機能な電子部品をプリント配線板に実装することができる。
【0015】
図1(A)に示されるように、第1の樹脂絶縁層50Fと導体層58F上に第2の樹脂絶縁層150Fが形成されている。第2の樹脂絶縁層150Fに樹脂絶縁層150Fを貫通する第2のビア導体160F用の開口168Fが形成されている。
第2の樹脂絶縁層150F上に第2回路基板内の第2の導体層158Fが形成されている。
第2のビア導体160F用の開口168Fに第2のビア導体160Fが形成されている。第2のビア導体160Fは、導体層(第2回路基板内の第2の導体層)158Fと導体層58Fを接続している。
【0016】
プリント配線板は第2回路基板の樹脂絶縁層(最下の樹脂絶縁層)150Fと導体層(最下の導体層)158F上にビルドアップ層上のソルダーレジスト層70Fを有することができる。ビルドアップ層上のソルダーレジスト層70Fに導体層(最下の導体層)158Fを露出する開口71Fが形成されている。開口71Fにより露出される導体層158Fはマザーボードと接続するパッド73Fとして機能する。
パッド73F上に保護膜72を形成することができる。保護膜は、パッドの酸化を防止するための膜である。保護膜は、例えば、Ni/Au、Ni/Pd/Au、Pd/AuやOSP(Organic Solderability Preservative)膜で形成される。
実装用ビア導体60FIのボトム(C4パッド)上に保護膜を形成することができる。
【0017】
図3(B)に示されるように貫通孔28は、絶縁基板20zの第1面Sに第1開口28SOを有する第1開口部28Sと第2面Fに第2開口28FOを有する第2開口部28Fで形成されている。第1開口部28Sは第1面から第2面に向かってテーパーしていることが好ましい。第2開口部28Fは第2面から第1面に向かってテーパーしていることが好ましい。このような形状を有する貫通孔28内にスルーホール導体36が形成されている。図1(A)に示されているスルーホール導体36は例えば、US7786390に開示されている方法で製造されてもよい。
【0018】
絶縁基板20zは補強部材と樹脂で形成されている。絶縁基板20zは、さらに、無機粒子を含んでも良い。補強部材の例はガラス繊維やガラスクロスやアラミド繊維である。無機粒子の例はシリカやアルミナである。
【0019】
プリント配線板は、第1回路基板130の第1面Sと第1導体層34S上にソルダーレジスト層70Sを有することができる。上側のソルダーレジスト層70Sに第1導体層34Sを露出する開口71Sが形成されている。開口71Sにより露出される第1導体層34Sは第2のパッケージ基板230を搭載するためのパッド(第2パッド)73Sとして機能する。第2パッド上に保護膜72を形成することができる。第2のパッケージ基板230は図2(B)に示されている。
【0020】
図2(A)は、実施形態のプリント配線板10の第1応用例120を示す。第1応用例120は、パッケージ基板(第1のパッケージ基板)である。
パッケージ基板120では、第1回路基板130の開口26内にICチップなどの電子部品90が収容されている。ICチップ90は、開口26から露出するC4パッド73SIに半田バンプ76SIにより実装される。
【0021】
図2(B)は、実施形態のプリント配線板10の第2応用例(POP基板)200を示す。第2応用例では、第1のパッケージ基板120に接続体76SOを介して第2のパッケージ基板230が搭載されている。第2のパッケージ基板230は上基板210と上基板上に実装されているメモリ等の電子部品190を有する。接続体76SOは、上側のソルダーレジスト層70Sの開口71Sにより露出される第2導体層(第2パッド)73S上に形成されている。図2(B)では、接続体76SOは、半田バンプ76SOである。半田バンプ以外の接続体の例はめっきポストやピンなどの金属ポスト(図示せず)である。めっきポストやピンの形状は円柱である。直円柱が好ましい。
第1のパッケージ基板120のキャビティ26内にICチップを封止するモールド樹脂102が形成されている。上基板210上に電子部品190を封止するモールド樹脂202が形成されている。
【0022】
第1回路基板は、絶縁基板20zの第1面と第1導体層上に交互に積層されている樹脂絶縁層と導体層を有することができる。その場合、樹脂絶縁層と導体層上に上側のソルダーレジスト層70Sが形成される。その場合、上側のソルダーレジスト層70Sの直下の導体層が最上の導体層である。
【0023】
プリント配線板10は、ビルドアップ層上のソルダーレジスト層70Fの開口71Fから露出されるパッド73Fに、マザーボードと接続するための半田バンプ76Fを有しても良い。
【0024】
実施形態のプリント配線板では、絶縁基板20zに電子部品収容用の開口26が形成される。もし、第1回路基板の両面に第2回路基板が形成されると、第1回路基板を中心に対称な構造が得られる。そのため、第1回路基板と第2回路基板との間の接点に働くストレスは小さい。しかしながら、実施形態のプリント配線板では、第2回路基板が第1回路基板の第2面上のみに形成されている。そのため、ストレスの集中を避けるため、実施形態のプリント配線板では、実装エリアSMFをコア基板の第2面Fよりもt1分、第1面S側に寄るように形成することができる。高い剛性を有する第1回路基板130のコーナー部26Eが、第2回路基板の角に接しない。熱収縮に起因する応力がコーナー部26Eに集中しても、コーナー部から第2回路基板にストレスが至らない。第2回路基板にクラックが発生し難い。
【0025】
第1回路基板130を構成する絶縁基板20zは芯材に樹脂を含浸させたプリプレグを積層して成る。芯材の例は、ガラスクロスやガラス繊維やアラミド繊維である。樹脂の例は、エポキシ樹脂やBT(ビスマレイミドトリアジン)樹脂である。ビルドアップ層55Fを構成する樹脂絶縁層50F、150Fは、芯材を含有せず、無機フィラーを含有する樹脂から成る。樹脂の例は、エポキシ樹脂やBT(ビスマレイミドトリアジン)樹脂を主としてなる樹脂である。無機フィラーとしては、アルミニウム化合物、カルシウム化合物、カリウム化合物、マグネシウム化合物およびケイ素化合物からなる群より選択される少なくとも一種からなる粒子等が挙げられる。更に、シリカ、アルミナ、ドロマイト等が挙げられる。
【0026】
実施形態のプリント配線板は、芯材を備え剛性の高い絶縁基板20zを用いるため、プリント配線板の反りを小さくすることができる。
【0027】
[実施形態のプリント配線板の製造方法]
実施形態のプリント配線板10の製造方法が図3図6に示される。
出発基板として両面銅張積層板が準備される。出発基板は、絶縁基板20zと絶縁基板20zの両面に積層されている銅箔22S、22Fで形成されている(図3(A))。絶縁基板は、補強部材と樹脂と無機粒子を含む。補強部材の例は、ガラスクロスやガラス繊維やアラミド繊維である。樹脂の例は、エポキシ樹脂やBT(ビスマレイミドトリアジン)樹脂である。
絶縁基板は第1面Sと第1面と反対側の第2面Fを有する。絶縁基板の第1面Sに積層されている銅箔22Sは第1銅箔であり、絶縁基板の第2面Fに積層されている銅箔22Fは第2銅箔である。
【0028】
出発基板の第1銅箔22SにCO2レーザが照射される。絶縁基板20zの第1面S側に第1開口部28Sが形成される。更に、第2銅箔22FにCO2レーザが照射される。第1開口部28Sに繋がる第2開口部28Fが第2面F側に形成される。第1開口部の側壁と第2開口部の側壁の交点に接続部28Mが形成される。第1開口部の軸線LL1と第2開口部の軸線LL2が一致するようにレーザが照射される。スルーホール導体用の貫通孔28が形成される(図3(B))。第1開口部は第1面Sから第2面Fに向かってテーパーしている。第2開口部は第2面Fから第1面Sに向かってテーパーしている。第1開口部は第1面に第1開口28SOを有し、第2開口部は第2面に第2開口28FOを有する。
【0029】
第1銅箔と第2銅箔、貫通孔28の側壁上に無電解めっき膜が形成される。無電解めっき膜上にめっきレジスト膜が形成され、その後電解めっきで貫通孔28内にスルーホール導体36及びパターンが形成される。めっきレジスト膜が剥離される。めっきレジスト膜下の無電解めっき膜及び銅箔22F、22Sをエッチング液で除去する。これにより、絶縁基板の第1面に第1導体層34Sが形成される。絶縁基板20zの第2面に第2導体層34Fが形成される。貫通孔28に第1導体層と第2導体層を接続するスルーホール導体36が形成される。スルーホール導体は貫通孔の接続部28Mに最も細い部分を有する。貫通孔28を有する絶縁基板と貫通孔28に形成されているスルーホール導体36と絶縁基板の第1面上に形成されている第1導体層34Sと絶縁基板の第2面上に形成されている第2導体層34Fとを有するコア基板30が得られる(図3(C))。
【0030】
コア基板30の第1面Sに上側のソルダーレジスト層70Sが形成される。露光・現像によりパッド73Sを露出する開口71Sが形成される(図3(D))。レーザ加工により開口71Sを形成することもできる。コア基板の絶縁基板20zにトリムパンチャー等のパンチング加工でキャビティ26が形成される(図3(E))。トリムパンチャー以外にもミル加工等の機械的な方法でキャビティが形成される。レーザ加工によりキャビティを形成することもできる。キャビティ26を有し、第1導体層34S上にソルダーレジスト層70Sが設けられた第1回路基板130が得られる。
【0031】
仮接着用樹脂フィルム80の両面に、コア基板の第1面S側が仮接着用樹脂フィルム80表面に向くよう第1回路基板130が離型層40を介して仮接着される(図4(A))。離型層40は、第1回路基板130のソルダーレジスト層70S上には薄く、そして、開口26内に入り込むように形成されている。仮接着用樹脂フィルム80は、ポリプロピレン層82の両面にポリイミド層84が積層されて成る。
【0032】
第1回路基板130の開口26内に、ポリイミド層42、離型層44、銅箔46が形成される(図4(B))。
【0033】
第1回路基板130の第2面Fに層間樹脂絶縁層用フィルムが貼られ、第1の樹脂絶縁層50Fが加熱プレスにより形成される(図4(C))。次に、第1の樹脂絶縁層50Fに、銅箔46に至るビア導体用の開口68F(68FI)と、第2導体層34Fに至るビア導体用の開口68F(68FO)が形成される(図5(A))。開口68FIは、実装用ビア導体を形成するための開口である。開口68FOは接続用ビア導体を形成するための開口である。開口68FOは、例えば、スルーホール導体のランド36Lに至る。スルーホール導体のランドはスルーホール導体の直上に形成されている導体とスルーホール導体の周りに形成されている導体で形成される。
【0034】
セミアディティブ法で第1の樹脂絶縁層50F上に導体層58Fが形成される。同時に、開口68Fにビア導体60Fが形成される(図5(B))。開口68FOにスルーホール導体に繋がるビア導体(接続用ビア導体)60FOが形成される。開口68FIにC4パッドを形成するビア導体(実装用ビア導体)60FIが形成される。ビア導体60Fはボトムを有する。接続用ビア導体のボトムはスルーホール導体のランド36Lに接している。
実装用ビア導体のボトムは銅箔46上に形成される。実装用ビア導体のボトムは銅箔46に接している。
【0035】
開口68FIから露出する銅箔46上に金属膜を形成することができる。金属膜がC4パッドとして機能する。金属膜は銅以外の金属で形成されていて、金属膜はC4パッド(第1パッド)の酸化を防止する。金属膜の例は金、パラジウム、錫である。金属膜とC4パッド間にニッケルを形成することができる。
【0036】
第1の樹脂絶縁層50Fと導体層58F上に第2の樹脂絶縁層150Fが加熱プレスで形成される。第2の樹脂絶縁層150Fに第2ビア導体用の開口168Fが形成される。第2の樹脂絶縁層150Fは熱硬化タイプである。
第2の樹脂絶縁層150F上に導体層158Fが形成される。同時に、第2ビア導体用の開口に第2のビア導体160Fが形成される。導体層158Fやビア導体160Fはセミアディティブ法で形成される。
【0037】
樹脂絶縁層150Fと導体層158F上にビルドアップ層上のソルダーレジスト層70Fが形成される(図5(C))。ビルドアップ層上のソルダーレジスト層70Fは熱硬化タイプであり、開口71Fを備える。
【0038】
仮接着用樹脂フィルム80から剥離され、個別の中間体400に分けられる(図6(A))。
【0039】
離型層40、開口26内のポリイミド層42、離型層44が除去され、開口26の側壁が露出されると共に、開口の底部に銅箔46が残される(図6(B))。離型層40、ポリイミド層42、離型層44の除去は、手作業で簡単に行えるが、必要に応じて、該離型層40、ポリイミド層42、離型層44に銅箔46に至るスリットを形成することで行い得る。離型層40、ポリイミド層42、離型層44の除去はルータで行うことも可能である。
【0040】
銅箔46がエッチングで除去される(図6(C))。例えば、実装用ビア導体のボトムが金、パラジウム、錫等の金属膜で形成されていると、銅箔46がエッチングで除去される時、実装用ビア導体のボトムの溶解が抑制される。銅箔47を除去するにあたっては、ソルダーレジスト層70S、70Fの開口71F、71Sにマスクレジスト(図示されない)で一時的に保護することが好ましい。
【0041】
レーザにより、下側のソルダーレジスト層70Fに、パッド73Fを露出する開口71Fが形成される。
【0042】
パッド73F、73SとC4パッド73SI上に保護膜72が形成される(図6(D))。保護膜は、パッドの酸化を防止するための膜である。保護膜は、例えば、Ni/Au、Ni/Pd/Au、Pd/AuやOSP(Organic Solderability Preservative)膜で形成される。C4パッド上の保護膜は描かれない。
【0043】
各パッド73F、73SI、73S上に半田バンプ76F、76SI、76SOが形成され得る。
【0044】
図1(A)中に示されるように各樹脂絶縁層50F、150Fは上面と上面と反対側の下面を有する。各樹脂絶縁層の上面は第1回路基板130に近い面であり、各樹脂絶縁層の下面は下側のビルドアップ層上のソルダーレジスト層70Fに近い面である。各樹脂絶縁層に形成されているビア導体用の開口68F、168Fは下面から上面に向かってテーパーしている。ビア導体用の開口に形成されているビア導体60F、160Fの側壁も下面から上面に向かってテーパーしている。
【0045】
各導体層58F、158Fやビア導体60F、160Fは、無電解銅めっき膜52と無電解銅めっき膜上の電解銅めっき膜56で形成されている(図5(B)参照)。
【0046】
C4パッド73SI上の半田バンプ76SIを介してプリント配線板上にICチップ90が実装される。第1のパッケージ基板(第1応用例)が完成する(図2(A))。ICチップは開口内に収容されている。ICチップは開口26から外にでていない。半田バンプ76SOを介して第2のパッケージ基板230が第1のパッケージ基板120に搭載される(図2(B))。POP基板(第2応用例)200が完成する。
【0047】
開口68FIから露出する銅箔46上にシード層52と電解めっき56で形成される実装用ビア導体が形成される。銅箔46とシード層間に金属膜を形成することができる。銅箔46のみを除去することで、実装用ビア導体60FIのボトムが露出する。シード層で形成される実装用ビア導体のボトムと第1の樹脂絶縁層50Fの第3面は同じ平面上に位置する。金属膜で形成される実装用ビア導体のボトムと第1の樹脂絶縁層50Fの第3面が同一平面上に位置する。
【0048】
実施形態のプリント配線板の製造方法では、予めコア基板30にキャビティ26を形成した後、ビルドアップ層55Fを形成するため、キャビティの形成が容易で、レーザを用いないトリムパンチャー等の機械加工が可能で、生産性が高く、生産コストを抑えることができる。
【符号の説明】
【0049】
10 プリント配線板
26 開口
30 第1回路基板
36 スルーホール導体
46 銅箔
50F 樹脂絶縁層
55F 第2回路基板
58F 導体層
60F ビア導体
80 仮接着用樹脂フィルム
90 ICチップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6