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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-225448(P2016-225448A)
(43)【公開日】2016年12月28日
(54)【発明の名称】光源装置およびプロジェクター
(51)【国際特許分類】
   H01S 5/022 20060101AFI20161205BHJP
   G03B 21/14 20060101ALI20161205BHJP
   G03B 21/00 20060101ALI20161205BHJP
   H04N 5/74 20060101ALI20161205BHJP
【FI】
   H01S5/022
   G03B21/14 A
   G03B21/00 D
   H04N5/74 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2015-110099(P2015-110099)
(22)【出願日】2015年5月29日
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【弁理士】
【氏名又は名称】布施 行夫
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 嘉高
【テーマコード(参考)】
2K203
5C058
5F173
【Fターム(参考)】
2K203FA03
2K203FA23
2K203FA34
2K203FA44
2K203FA54
2K203FA62
2K203GA02
2K203GA08
2K203GA12
2K203GA20
2K203HA04
2K203HA67
2K203HA83
2K203HA95
2K203HB22
2K203HB26
2K203MA14
5C058BA23
5C058EA02
5C058EA13
5C058EA26
5C058EA27
5F173AH08
5F173MA10
5F173MC01
5F173MC04
5F173MC12
5F173MC15
5F173MC26
5F173MC30
5F173MD03
5F173MD05
5F173MD07
5F173MD16
5F173MD64
5F173ME32
5F173ME44
5F173ME74
5F173ME83
5F173ME85
5F173MF03
5F173MF28
5F173MF39
5F173MF40
(57)【要約】
【課題】入射光に対する高い耐光性を有し、かつ、材料選択の自由度を高めることができる光学素子を備えた光源装置を提供する。
【解決手段】光源装置100は、基板10と、基板10の第1面11aに実装され、かつ、第1面11aの面内方向に光を射出する半導体発光素子20と、半導体発光素子20から射出された光が入射する窓部32と、窓部32を透過した光が入射し、かつ、当該窓部32を透過した光を第1面11aから離れる方向に折り曲げるプリズム34と、プリズム34によって折り曲げられた光を集光する集光部40と、を含み、窓部32は、プリズム34の材料よりも半導体発光素子20が射出する光の波長に対する耐光性が高い材料によって形成されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板の第1面に実装され、かつ、前記第1面の面内方向に光を射出する半導体発光素子と、
前記半導体発光素子から射出された光が入射する窓部と、
前記窓部を透過した光が入射し、かつ、当該窓部を透過した光を前記第1面から離れる方向に折り曲げるプリズムと、
前記プリズムによって折り曲げられた光を集光する集光部と、
を含み、
前記窓部は、前記プリズムの材料よりも前記半導体発光素子が射出する光の波長に対する耐光性が高い材料によって形成されている、ことを特徴とする光源装置。
【請求項2】
前記窓部の光入射面には、前記半導体発光素子から射出された光を集光するレンズ面が形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
【請求項3】
前記窓部の光入射面には、前記半導体発光素子から射出された光を集光する回折光学素子が形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
【請求項4】
前記プリズムの反射面は、凹面である、ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項5】
前記集光部は、回折光学素子である、ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項6】
前記プリズムと前記集光部とは、一体に構成されている、ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項7】
前記窓部の光入射面の垂線は、前記第1面の垂線方向から見て、前記半導体発光素子の光射出面の垂線に対して傾いている、ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項8】
前記半導体発光素子は、
電流が注入されて光を発生させる活性層と、
前記活性層を挟む第1クラッド層および第2クラッド層と、
を有し、
前記活性層は、光を導波させる光導波路を構成し、
前記光導波路は、前記活性層と前記第1クラッド層との積層方向から見て、前記半導体発光素子の光射出面の垂線に対して傾いて設けられ、
前記半導体発光素子から射出された光は、前記窓部の光入射面で屈折して、前記半導体発光素子の光射出面の垂線に沿って進行する、ことを特徴とする請求項7に記載の光源装置。
【請求項9】
前記半導体発光素子は、
電流が注入されて光を発生させる活性層と、
前記活性層を挟む第1クラッド層および第2クラッド層と、
を有し、
前記活性層は、光を導波させる光導波路を構成し、
前記光導波路は、前記活性層と前記第1クラッド層との積層方向から見て、前記半導体発光素子の光射出面の垂線に平行に設けられている、ことを特徴とする請求項7に記載の
光源装置。
【請求項10】
前記窓部の材質は、無機材料である、ことを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項11】
前記プリズムの材質は、樹脂材料である、ことを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項12】
基板と、
前記基板の第1面に実装され、かつ、前記第1面の面内方向に光を射出する半導体発光素子と、
前記半導体発光素子から射出された光を、前記第1面から離れる方向に折り曲げるプリズムと、
前記プリズムによって折り曲げられた光を集光する集光部と、
を含み、
前記プリズムは、前記集光部の材料よりも前記半導体発光素子が射出する光の波長に対する耐光性が高い材料によって形成されている、ことを特徴とする光源装置。
【請求項13】
前記集光部は、回折光学素子である、ことを特徴とする請求項12に記載の光源装置。
【請求項14】
前記プリズムの光入射面には、前記半導体発光素子から射出された光を集光するレンズ面が形成されている、ことを特徴とする請求項12または13に記載の光源装置。
【請求項15】
前記プリズムの光入射面には、前記半導体発光素子から射出された光を集光する回折光学素子が形成されている、ことを特徴とする請求項12または13に記載の光源装置。
【請求項16】
前記プリズムの反射面は、凹面である、ことを特徴とする請求項12ないし15のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項17】
前記プリズムの材質は、無機材料である、ことを特徴とする請求項12ないし16のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項18】
前記集光部の材質は、樹脂材料である、ことを特徴とする請求項12ないし17のいずれか1項に記載の光源装置。
【請求項19】
請求項1ないし18のいずれか1項に記載の光源装置と、
前記光源装置から射出された光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、
前記光変調装置によって形成された画像を投射する投射装置と、
を含む、ことを特徴とするプロジェクター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源装置およびプロジェクターに関する。
【背景技術】
【0002】
プロジェクターは、光源装置から射出される光を、光変調装置で画像情報に応じて変調し、得られた画像を投射装置によって拡大投射するものである。近年、このようなプロジェクターに用いられる光源装置として、半導体レーザー(LD)などの半導体発光素子を用いたものが注目されている。
【0003】
高光量化が要求されるプロジェクターに対して、半導体発光素子単体の光出力は十分でないため、このような光源装置では、複数の半導体発光素子をアレイ化して用いる。
【0004】
例えば特許文献1には、基板の主面上に形成され、該基板の主面の面内方向と平行な方向に光を射出する複数の半導体レーザーと、複数の半導体レーザーの各々から射出された光を、基板の主面から離れる方向に反射させる光学素子と、を備えた光源装置が開示されている。また、この光学素子は、光学素子の内部に入射した光を基板の主面から離れる方向に反射させるプリズムと、プリズムにて反射された光の射出角を小さくするレンズと、を有し、プリズムとレンズとが一体に構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−45274号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の光源装置では、プリズムの光入射面が半導体レーザーの光射出面の近くに設けられるため、半導体レーザーの射出光の強度によっては、プリズムに耐光性を持たせる必要があり、材料の選択の自由度に制限が生じる。このため、材料によってはレンズとプリズムの両方の形状精度を高めることが困難であった。
【0007】
本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、入射光に対する高い耐光性を有し、かつ、材料選択の自由度を高めることができる光学素子を備えた光源装置を提供することにある。また、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、上記光源装置を含むプロジェクターを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る光源装置は、
基板と、
前記基板の第1面に実装され、かつ、前記第1面の面内方向に光を射出する半導体発光素子と、
前記半導体発光素子から射出された光が入射する窓部と、
前記窓部を透過した光が入射し、かつ、当該窓部を透過した光を前記第1面から離れる方向に折り曲げるプリズムと、
前記プリズムによって折り曲げられた光を集光する集光部と、
を含み、
前記窓部は、前記プリズムの材料よりも前記半導体発光素子が射出する光の波長に対する耐光性が高い材料によって形成されている。
【0009】
このような光源装置では、窓部がプリズムの材料よりも半導体発光素子が射出する光の波長に対する耐光性が高い材料によって形成されているため、窓部により入射光に対する耐光性を高めることができるとともに、プリズムの材料選択の自由度を高めることができる。したがって、入射光に対する高い耐光性を有し、かつ、材料選択の自由度を高めることができる光学素子を備えた光源装置を実現することができる。
【0010】
本発明に係る光源装置において、
前記窓部の光入射面には、前記半導体発光素子から射出された光を集光するレンズ面が形成されていてもよい。
【0011】
このような光源装置では、窓部の光入射面にレンズ面が形成されているため、半導体発光素子の光射出面の近傍で半導体発光素子から射出された光を集光することができる。したがって、光学素子の小型化および光利用効率の向上を図ることができる。
【0012】
本発明に係る光源装置において、
前記窓部の光入射面には、前記半導体発光素子から射出された光を集光する回折光学素子が形成されていてもよい。
【0013】
このような光源装置では、窓部の光入射面に回折光学素子が形成されているため、半導体発光素子の光射出面の近傍で半導体発光素子から射出された光を集光することができる。したがって、光学素子の小型化および光利用効率の向上を図ることができる。
【0014】
本発明に係る光源装置において、
前記プリズムの反射面は、凹面であってもよい。
【0015】
このような光源装置では、プリズムの反射面にて光を集光することができる。
【0016】
本発明に係る光源装置において、
前記集光部は、回折光学素子であってもよい。
【0017】
このような光源装置では、入射光に対する耐光性を高めることができ、かつ、材料選択の自由度を高めることができる光学素子を備えた光源装置を実現することができる。
【0018】
本発明に係る光源装置において、
前記プリズムと前記集光部とは、一体に構成されていてもよい。
【0019】
このような光源装置では、プリズムと集光部とが一体に構成されているため、プリズムと集光部とを独立した光学部品として設ける場合と比べて、部品点数を減らすことができる。したがって、部品間の位置合わせが容易であり、また製造コストを低減させることができる。
【0020】
本発明に係る光源装置において、
前記窓部の光入射面の垂線は、前記第1面の垂線方向から見て、前記半導体発光素子の光射出面の垂線に対して傾いていてもよい。
【0021】
本発明に係る光源装置において、
前記半導体発光素子は、
電流が注入されて光を発生させる活性層と、
前記活性層を挟む第1クラッド層および第2クラッド層と、
を有し、
前記活性層は、光を導波させる光導波路を構成し、
前記光導波路は、前記活性層と前記第1クラッド層との積層方向から見て、前記半導体発光素子の光射出面の垂線に対して傾いて設けられ、
前記半導体発光素子から射出された光は、前記窓部の光入射面で屈折して、前記半導体発光素子の光射出面の垂線に沿って進行してもよい。
【0022】
このような光源装置では、半導体発光素子の光射出面から当該光射出面の垂線に対して傾いた方向に射出された光を、窓部の光入射面で屈折させて半導体発光素子の光射出面の垂線に沿って進行させることができる。そのため、例えば窓部の光入射面の垂線が半導体発光素子の光射出面の垂線に平行である場合と比べて、後段の光学系での光利用効率を向上させることができる。
【0023】
本発明に係る光源装置において、
前記半導体発光素子は、
電流が注入されて光を発生させる活性層と、
前記活性層を挟む第1クラッド層および第2クラッド層と、
を有し、
前記活性層は、光を導波させる光導波路を構成し、
前記光導波路は、前記活性層と前記第1クラッド層との積層方向から見て、前記半導体発光素子の光射出面の垂線に平行に設けられていてもよい。
【0024】
このような光源装置では、半導体発光素子から射出されて窓部の光入射面にて反射され半導体発光素子に戻る光に起因するレーザー発振の不安定化を低減させることができる。
【0025】
本発明に係る光源装置において、
前記窓部の材質は、無機材料であってもよい。
【0026】
このような光源装置では、窓部の耐光性を高めることができる。
【0027】
本発明に係る光源装置において、
前記プリズムの材質は、樹脂材料であってもよい。
【0028】
このような光源装置では、プリズムを容易にかつ安価に製造することができる。
【0029】
本発明に係る光源装置は、
基板と、
前記基板の第1面に実装され、かつ、前記第1面の面内方向に光を射出する半導体発光素子と、
前記半導体発光素子から射出された光を、前記第1面から離れる方向に折り曲げるプリズムと、
前記プリズムによって折り曲げられた光を集光する集光部と、
を含み、
前記プリズムは、前記集光部の材料よりも前記半導体発光素子が射出する光の波長に対する耐光性が高い材料によって形成されている。
【0030】
このような光源装置では、プリズムが集光部の材料よりも半導体発光素子が射出する光の波長に対する耐光性が高い材料によって形成されているため、プリズムにより入射光に対する耐光性を高めることができるとともに、集光部の材料選択の自由度を高めることができる。したがって、入射光に対する高い耐光性を有し、かつ、材料選択の自由度を高め
ることができる光学素子を備えた光源装置を実現することができる。
【0031】
本発明に係る光源装置において、
前記集光部は、回折光学素子であってもよい。
【0032】
このような光源装置では、入射光に対する耐光性を高めることができ、かつ、材料選択の自由度を高めることができる光学素子を備えた光源装置を実現することができる。
【0033】
本発明に係る光源装置において、
前記プリズムの光入射面には、前記半導体発光素子から射出された光を集光するレンズ面が形成されていてもよい。
【0034】
このような光源装置では、プリズムの光入射面にレンズ面が形成されているため、半導体発光素子の光射出面の近傍で半導体発光素子から射出された光を集光することができる。したがって、光学素子の小型化および光利用効率の向上を図ることができる。
【0035】
本発明に係る光源装置において、
前記プリズムの光入射面には、前記半導体発光素子から射出された光を集光する回折光学素子が形成されていてもよい。
【0036】
このような光源装置では、プリズムの光入射面に回折光学素子が形成されているため、半導体発光素子の光射出面の近傍で半導体発光素子から射出された光を集光することができる。したがって、光学素子の小型化および光利用効率の向上を図ることができる。
【0037】
本発明に係る光源装置において、
前記プリズムの反射面は、凹面であってもよい。
【0038】
このような光源装置では、プリズムの反射面にて光を集光することができる。
【0039】
本発明に係る光源装置において、
前記プリズムの材質は、無機材料であってもよい。
【0040】
このような光源装置では、プリズムの耐光性を高めることができる。
【0041】
本発明に係る光源装置において、
前記集光部の材質は、樹脂材料であってもよい。
【0042】
このような光源装置では、集光部を容易にかつ安価に製造することができる。
【0043】
本発明に係るプロジェクターは、
本発明に係る光源装置と、
前記光源装置から射出された光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、
前記光変調装置によって形成された画像を投射する投射装置と、
を含む。
【0044】
このようなプロジェクターでは、本発明に係る光源装置を含むため、光利用効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
図1】第1実施形態に係る光源装置を模式的に示す平面図。
図2】第1実施形態に係る光源装置を模式的に示す断面図。
図3】半導体発光素子と、折り曲げ部および集光部と、を模式的に示す断面図。
図4】第1変形例に係る光源装置の光学素子を模式的に示す断面図。
図5】第2変形例に係る光源装置の光学素子を模式的に示す断面図。
図6】第3変形例に係る光源装置の光学素子を模式的に示す断面図。
図7】第4変形例に係る光源装置の光学素子を模式的に示す断面図。
図8】第5変形例に係る光源装置の一部を模式的に示す平面図。
図9】第5変形例に係る光源装置の一部を模式的に示す平面図。
図10】第2実施形態に係る光源装置を模式的に示す平面図。
図11】第2実施形態に係る光源装置を模式的に示す断面図。
図12】第2実施形態に係る光源装置の光学素子を模式的に示す断面図。
図13】第1変形例に係る光源装置の光学素子を模式的に示す断面図。
図14】第2変形例に係る光源装置の光学素子を模式的に示す断面図。
図15】第3変形例に係る光源装置の光学素子を模式的に示す断面図。
図16】第4変形例に係る光源装置の光学素子を模式的に示す断面図。
図17】第3実施形態に係る光源装置を模式的に示す平面図。
図18】第3実施形態に係る光源装置を模式的に示す断面図。
図19】第3実施形態の変形例に係る光源装置の一部を模式的に示す平面図。
図20】第3実施形態の変形例に係る光源装置の一部を模式的に示す平面図。
図21】第4実施形態に係るプロジェクターを模式的に示す図。
【発明を実施するための形態】
【0046】
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0047】
1. 第1実施形態
1.1. 光源装置
まず、第1実施形態に係る光源装置について図面を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態に係る光源装置100を模式的に示す平面図である。図2は、第1実施形態に係る光源装置100を模式的に示す図1のII−II線断面図である。なお、図1および図2、以下に示す図3図20では、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸、およびZ軸を図示している。
【0048】
光源装置100は、図1および図2に示すように、光源基板(基板の一例)10と、複数の半導体発光素子20と、複数の折り曲げ部30と、複数の集光部40と、を含む。
【0049】
光源基板10は、シリコン等の半導体基板である。光源基板10の主面(第1面)11a(+Z軸方向を向く面)には、複数の半導体発光素子20が実装されている。光源基板10の主面11b(主面11aの反対側の主面、−Z軸方向を向く面)には、放熱板12が設けられている。放熱板12の材質は、銅等の熱伝導性に優れた材料であり、放熱板12によって半導体発光素子20の動作時の熱を逃がすことができる。これにより、半導体発光素子20の発光効率の低下を抑制することができる。
【0050】
複数の半導体発光素子20は、光源基板10の主面11aに実装されている。複数の半導体発光素子20は、複数行かつ複数列(マトリックス状)に配置されている。すなわち、複数の半導体発光素子20は、2次元アレイ状に配置されている。図示の例では、Y軸方向に並べられた4つの半導体発光素子20からなる列が、X軸方向に2列配置されている。このように、光源装置100では、4行2列に配置された8個の半導体発光素子20をアレイ化して、1つのアレイ光源ユニットを構成している。なお、半導体発光素子20
の数は、特に限定されない。
【0051】
半導体発光素子20は、光源基板10の主面11aの面内方向に光を射出する。図示の例では、半導体発光素子20は、+X軸方向に光を射出する。
【0052】
図3は、半導体発光素子20と、当該半導体発光素子20に対応する折り曲げ部30および集光部40と、を模式的に示す断面図である。以下、半導体発光素子20がInGaAlP系(赤色)の端面発光型半導体レーザーである場合について説明する。
【0053】
半導体発光素子20は、図3に示すように、活性層106を含む積層体101と、第1電極110と、第2電極112と、を含んで構成されている。
【0054】
積層体101は、ベース層102と、第1クラッド層104と、活性層106と、第2クラッド層108と、を含んで構成されている。積層体101は、ベース層(基板)102上に、第1クラッド層104、活性層106、および第2クラッド層108をこの順でエピタキシャル成長させることで形成される。
【0055】
ベース層102は、例えば、基板と、バッファー層と、を含む。基板としては、例えば、第1導電型(例えばn型)のGaAs基板などを用いることができる。バッファー層は、例えば、n型のGaAs層、AlGaAs層、InGaP層等である。バッファー層は、エピタキシャル成長させる際に、その上方に形成される層の結晶性を向上させることができる。
【0056】
第1クラッド層104は、ベース層102上に形成されている。第1クラッド層104は、例えば、n型のInGaAlP層である。
【0057】
活性層106は、第1クラッド層104上に形成されている。活性層106は、第1クラッド層104および第2クラッド層108で挟まれている。活性層106は、例えば、InGaPウェル層とInGaAlPバリア層とから構成される量子井戸構造を3つ重ねた多重量子井戸(MQW)構造を有している。
【0058】
活性層106は、電流が注入されて光を発生させることが可能な層である。活性層106の一部は、活性層106にて発生した光を導波させる光導波路22を構成している。
【0059】
光導波路22は、活性層106の−X軸方向側の側面と、活性層106の+X軸方向側の側面と、を接続している。光導波路22は、Z軸方向(活性層106と第1クラッド層104との積層方向)からみて、活性層106の2つの側面間に直線状に設けられており、光射出面の垂線に対して平行に設けられている。活性層106で生じた光は、活性層106の2つの側面間で多重反射し、レーザー発振する。活性層106で生じた光は、活性層106の一方の側面(+X軸方向側の側面)に設けられている光射出面から+X軸方向に射出される。
【0060】
第2クラッド層108は、活性層106上に形成されている。第2クラッド層108は、例えば、第2導電型(例えばp型)のInGaAlP層である。
【0061】
第1電極110は、ベース層102の下に形成されている。第2電極112は、第2クラッド層108上に形成されている。第2電極112と第2クラッド層108との間にはコンタクト層(図示せず)が設けられていてもよい。例えば、第2電極112と、第2電極112とオーミックコンタクトする層と、の接触面の平面形状(Z軸方向から見た形状)によって電極110,112間の電流経路が決定され、その結果、光導波路22の平面
形状が決定される。
【0062】
半導体発光素子20は、活性層に屈折率差を設けて光を閉じ込める、いわゆる屈折率導波型であってもよいし、電流を注入することによって生じた光導波路がそのまま導波領域となる、いわゆる利得導波型であってもよい。
【0063】
半導体発光素子20は、活性層106の面内方向に沿って進行する光が共振する端面発光型の発光素子であるため、例えば活性層の面内方向と直交する方向に進行する光が共振する面発光型の発光素子と比べて、1つの素子から得られる光の出力を高めることができる。
【0064】
また、半導体発光素子20は、端面発光型の発光素子であるため、半導体発光素子20から射出される光は、当該光の光軸と直交する2つの方向で大きく異なる拡がり角を持つ。図示の例では、半導体発光素子20から射出される光(X軸方向に進行する光)は、Y軸方向の拡がり角よりもZ軸方向の拡がり角が大きい。すなわち、半導体発光素子20から射出される光の断面形状は、Z軸に沿った長軸を有する楕円状(または略楕円状)である。
【0065】
折り曲げ部30は、半導体発光素子20から射出された光を光源基板10の主面11aから離れる方向に折り曲げる。図示の例では、折り曲げ部30は、半導体発光素子20から射出された+X軸方向に進行する光を+Z軸方向に折り曲げる。折り曲げ部30は、窓部32と、プリズム34と、を有している。
【0066】
窓部32には、半導体発光素子20から射出された光Lが入射する。窓部32は、半導体発光素子20の光射出面の近傍に配置される。窓部32は、半導体発光素子20が射出する光Lの光路上において、プリズム34よりも半導体発光素子20の光射出面に近い位置に配置されている。
【0067】
窓部32の形状は、例えば、図1図3に示すように、直方体である。図示の例では、窓部32は、XZ面での断面形状が矩形状であり、Y方向に細長い(長手方向を持つ)平板状の形状を有している。窓部32は、光学的には、1つの半導体発光素子20(1つの光射出面)に対応して1つ設けられているが、構造的には、Y軸に沿って配列されている複数(4個)の半導体発光素子20に対応して1つの窓部32が設けられている。図示の例では、半導体発光素子20の2つの列に対応して2つの窓部32が設けられている。これにより、窓部32とプリズム34との接合が容易になるとともに、位置合わせの精度を向上できる。さらに、光学基板50の製造コストを低減できる。
【0068】
窓部32は、YZ平面に平行な光入射面31aと光射出面31bとを有している。光入射面31aは、半導体発光素子20が射出する光Lの光軸に対して直交する。すなわち、光入射面31aの垂線は、光Lの光軸に平行である。光入射面31aには、図示はしないが、反射防止膜が形成されている。
【0069】
窓部32は、プリズム34の材料よりも半導体発光素子20が射出する光Lの波長に対する耐光性が高い材料によって形成されている。窓部32の材質は、例えば、ガラス、無機結晶等の無機材料を用いることができ、特にガラス(例えばBK7、屈折率=約1.52)が好適である。ガラスは成型や研磨を行いやすく、また、ガラスはアモルファス(非晶質)であり、結晶が光に与える影響を考慮しなくてもよいためである。また、窓部32の材質は、無機材料に限定されず、例えばコンポジット有機材料であってもよい。コンポジット有機材料とは、ナノメートルサイズの無機材料からなる超微粒子を均一に分散して、様々な物性の向上を図った樹脂材料である。例えば、有機成分と無機成分を分子レベルでハイブリッド化させて、耐光性を高めたコンポジット有機材料を用いることができる。
【0070】
窓部32は、例えば、ガラス母材を所定のサイズに切断し、互いに平行な位置関係にある光入射面31aおよび光射出面31bとなる2面を光学研磨して作製される。窓部32は、その形状が比較的単純な平板状であることから、一般的な加工法によって容易にかつ安価に作製できる。
【0071】
プリズム34には、窓部32を透過した光Lが入射する。プリズム34は、窓部32の光射出面31bに対向している(図示の例では接している)光入射面33aと、光入射面33aから入射した光Lを反射させる反射面33bと、を有している。プリズム34の光入射面33aと窓部32の光射出面31bとは接着剤等で接合されている。なお、耐光性が高い接着剤を用いることが望ましい。反射面33bは、光源基板10の主面11aに対して45度傾いている。すなわち、反射面33bは、半導体発光素子20から射出される光Lの光軸に対して45度傾いている。反射面33bには、反射膜(図示せず)が設けられている。半導体発光素子20から射出された光は反射面33bにて反射されて、光源基板10の主面11aから離れる方向に折り曲げられる。なお、反射面33bの光の光軸に対する傾きは45度に限定されず、主面11aの面内方向に進行する光Lを主面11aから離れる方向(+Z軸方向側)に折り曲げることができる傾きであればよい。
【0072】
集光部40は、折り曲げ部30によって折り曲げられた光Lを集光する。ここで、光を集光するとは、集光部40から射出された光の拡がり角(射出角)が、集光部40に入射する光の拡がり角よりも小さくなることをいう。集光部40は、例えば、光Lを集光して平行化する。これにより、光Lは平行光(または略平行光)として射出される。集光部40は、レンズ(レンズ面41)で構成されている。
【0073】
光源装置100では、プリズム34および集光部40は、一体に設けられている。光源装置100は、プリズム34と集光部40とが一体に設けられた光学基板50を有している。また、光源装置100では、窓部32と光学基板50とが接合されて1つの光学素子2を構成している。
【0074】
光学基板50は、プラスチックなどの樹脂材料やガラスからなる透明基板を母材にして形成されている。光学基板50は、支持部54を有しており、支持部54は光源基板10の主面11aと接着剤等により接合されている。光学基板50の、光源基板10の主面11aと対向する面側(−Z軸方向側)には、凹部52が設けられている。光源基板10と光学基板50とが接続された状態で、凹部52内に半導体発光素子20が収容される。すなわち、半導体発光素子20は、光源基板10と光学基板50とに囲まれた空間内に収容されている。
【0075】
光学基板50では、凹部52の底面を規定する面(−Z軸方向側の面)から半導体発光素子20側(−Z軸方向側)に張り出したプリズム形状の部分が、プリズム34を構成している。プリズム34のZX面での断面形状は、例えば三角形(二等辺三角形)であり、Y軸方向に細長い(長手方向を持つ)プリズム状である。図1に示すように、Y軸に沿って配列されている複数(4個)の半導体発光素子20に対応するプリズム34は連続している。
【0076】
光学基板50の、凹部52の底面を規定する面とは反対側の面(+Z軸方向側の面)には、集光部40を構成しているレンズ面41が設けられている。レンズ面41は、1つの半導体発光素子20に対して、1つ設けられている。レンズ面41は、複数行複数列(アレイ状)に配置された半導体発光素子20に対応して、複数行複数列(アレイ状)に配置されている。レンズ面41には、反射防止膜(図示せず)が設けられている。
【0077】
光源基板10、複数の半導体発光素子20、および光学基板50の各々には、位置合わせ用のマーク(図示せず)が形成されており、これらの位置合わせ用のマークを用いて、複数の半導体発光素子20と光学基板50との相対的な位置を合わせることができる。これにより、半導体発光素子20から射出された光を、折り曲げ部30および集光部40の所定の位置に正確に入射させることができる。
【0078】
光学基板50には、複数の半導体発光素子20に対応して複数のプリズム34および複数の集光部40が一体に設けられている。そのため、光学基板50は、例えば窓部32に比べて、複雑な形状を有している。
【0079】
光学基板50の材質は、例えば、プラスチック(合成樹脂、例えばPMMA、屈折率=約1.49)等の樹脂材料である。樹脂材料は成型性、量産性に優れているため、複雑な形状を有する光学基板50を射出成型やモールド成型法等により、容易にかつ安価に形成することができる。また、光学基板50の材質が樹脂材料であることにより、複雑な形状の光学基板50を精度よく形成することができる。
【0080】
なお、窓部32と光学基板50とは、上述したように接着剤を用いて接合されるため、窓部32、光学基板50、および接着剤には、互いに屈折率が近い材料を用いることが好ましい。これにより、窓部32と光学基板50(プリズム34)との接着界面での光反射を低減でき、光利用効率の高い光学素子2を実現できる。
【0081】
上述したように、半導体発光素子20が射出する光Lは、射出角(拡がり角)が大きいため、窓部32の材質および光学基板50の材質は屈折率の高い材料であることが好ましい。窓部32および光学基板50に入射した光Lは、屈折作用により射出角が狭められるため、窓部32および光学基板50を小型化できる。
【0082】
光源装置100では、図3に示すように、半導体発光素子20から射出された+X軸方向に進行する光Lは、窓部32の光入射面31aに入射し、光射出面31bから射出される。窓部32の光射出面31bから射出された光Lは、プリズム34の光入射面33aに入射し、反射面33bで+Z軸方向に反射される。反射された光Lは、集光部40(レンズ面41)で集光されて+Z軸方向に射出される。光源装置100では、図1に示すように光源基板10の主面11aに複数の半導体発光素子20が2次元アレイ状に配置され、複数の半導体発光素子20の各々に対応して折り曲げ部30および集光部40が設けられているため、光源装置100は、2次元アレイ状に配置された光で構成されているアレイ光束を射出することができる。
【0083】
なお、上記では、InGaAlP系の発光素子について説明したが、半導体発光素子20としては、光導波路が形成可能なあらゆる材料系を用いることができる。例えば、AlGaN系、GaN系、InGaN系、GaAs系、AlGaAs系、InGaAs系、InGaAsP系、InP系、GaP系、AlGaP系、ZnCdSe系などの半導体材料を用いることができる。
【0084】
光源装置100は、例えば、以下の特徴を有する。
【0085】
光源装置100では、光源基板10の面内方向に光を射出する半導体発光素子20から射出された光を、折り曲げ部30によって光源基板10の主面11aから離れる方向に折り曲げることができる。すなわち、光源装置100では、端面発光型の半導体発光素子20を用いることができる。したがって、光源装置100では、例えば面発光型の半導体発光素子を用いる場合と比べて、1つの半導体発光素子から得られる光出力を大きくすることができる。さらに、光源装置100では、端面発光型の半導体発光素子の高集積化が可
能になる。このように、光源装置100では、1つの半導体発光素子から得られる光出力を大きくしつつ、高集積化が可能であるため、光源装置100の高出力化を図ることができる。
【0086】
ここで、端面発光型の半導体発光素子から射出される光は、非常に狭い活性層から光が射出されるため、半導体発光素子の光射出面の近傍では光強度(光密度)が非常に大きい。しかし、半導体発光素子が射出する光の射出角(拡がり角)は非常に広い(特に活性層の厚み方向において非常に広い)ため、光強度は光射出面から離れるに従い、距離の2乗に反比例して急激に低下する。一例として、図3に示す半導体発光素子20の光射出面と窓部32の光入射面31aとの間の距離を0.05mm、窓部32の厚さ(光入射面31aと光射出面31bとの間の距離)を0.2mmとした場合、プリズム34の光入射面33aでの光強度は、窓部32の光入射面31aの光強度に対して約1/14に低下する。
【0087】
したがって、光源装置100では、窓部32がプリズム34の材料よりも半導体発光素子20が射出する光の波長に対する耐光性が高い材料によって形成されていることにより、窓部32によって入射光に対する耐光性を高めることができ、かつ、プリズム34には窓部32ほどの耐光性を必要としないことから、プリズム34(光学基板50)の材料選択の自由度を高めることができる。そのため、光源装置100では、半導体発光素子20の光射出面の極近傍に光学素子2(窓部32)を配置することができる。これにより、光の射出角(拡がり角)が小さい状態で光学素子2に光を入射させられるため、光学素子2を小型化することができ、また半導体発光素子20を高出力化した場合でも、光学素子2では高い光利用効率を安定して得ることができる。また、例えば、光源装置100では、窓部32は複雑な形状の加工には不向きであるが耐光性の高い材料(例えば無機材料)で、一方、プリズム34(光学基板50)は耐光性は高くないが複雑な形状の加工が容易な材料(例えば樹脂材料)で形成することができる。したがって、光源装置100では、容易かつ安価に窓部32およびプリズム34(光学基板50)を含む光学素子2を製造することができる。したがって、光源装置100では、高出力化、長期信頼性の確保、製造コストの低減等を実現できる。
【0088】
また、光学素子2では、反射防止膜が形成される光入射面31aと反射膜が形成される反射面33bとが近接した位置関係にある。したがって、仮に光学素子2を単一素子で構成して(窓部とプリズムとを一体に形成して)、近接する2面に異なる特性の光学膜を形成すると、目的の面以外への成膜物質の回り込みが発生しやすく、各々の光学膜の光学特性が低下しやすいという問題がある。目的の面以外をマスキングすることで回り込みを防止することができるが、光学素子の形状が複雑な場合、マスキングに手間がかかる。
【0089】
これに対して、光源装置100では、個別に製造した窓部32とプリズム34とを用いて光学素子2を形成することにより、光入射面31aおよび反射面33bに所定の光学膜を、回り込みの発生を抑制して光学特性の低下を招くことなく形成することができる。
【0090】
光源装置100では、プリズム34と集光部40とは一体に構成されているため、プリズム34と集光部40とを独立した光学部品として設ける場合と比べて、部品点数を減らすことができる。したがって、部品間の位置合わせが容易であり、また製造コストを低減させることができる。
【0091】
また、光源装置100では、プリズム34と集光部40とは一体に構成されているため、半導体発光素子20から射出された光Lは、プリズム34に入射しプリズム34の反射面33bで反射された後、集光部40で集光(平行化)されて射出される。すなわち、半導体発光素子20から射出された光Lは、プリズム34の内部に入射して反射面33bにて反射されるため、空気中にて反射される場合よりも光の射出角(拡がり角)が小さい状
態で反射される。そのため、プリズム34を小さくすることが可能となる。したがって、光学素子2の光型化を図ることができる。これにより、例えば、隣り合う半導体発光素子20の間隔を小さくすることが可能となり、光源基板10の主面11aの法線方向から見た、単位面積あたりの発光強度を高めることができる。
【0092】
なお、本実施形態において、耐光性の評価(特定の材料(例えば材料A)の耐光性が他の特定の材料(例えば材料B)よりも耐光性が高いか否かの判断)は、例えば、以下の実験により行うことができる。
【0093】
まず、材料Aと材料Bとを同じ形状(例えば、同じ厚さの板状)にして、同じ環境下(例えば大気中、温度25度)で半導体発光素子20が射出する光Lと同じ波長の光(レーザー光)を照射する。このとき、材料Aおよび材料Bに対する光の照射条件(ビーム径(光照射領域の面積)、エネルギー密度(mW/cm))は同じとする。そして、材料Aおよび材料Bのそれぞれについて分光光度計で光照射領域の光線透過率を測定し、光線透過率の経時変化を調べる。この結果から、材料Aおよび材料Bの光線透過率が所定値(例えば0.5%減)を下回るまでの照射時間を比較する。光線透過率が所定値を下回るまでの照射時間が長い材料の方を耐光性が高いとする。
【0094】
1.2. 光源装置の変形例
次に、第1実施形態に係る光源装置の変形例について説明する。以下、各変形例に係る光源装置において、上述した第1実施形態に係る光源装置100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0095】
(1)第1変形例
まず、第1変形例について説明する。図4は、第1変形例に係る光源装置200の光学素子2を模式的に示す断面図である。なお、図4は、図3に対応している。
【0096】
上述した光源装置100では、窓部32の光入射面31aは、図3に示すように、半導体発光素子20が射出する光Lの光軸に対して直交する平面であった。
【0097】
これに対して、本変形例に係る光源装置200では、窓部32の光入射面31aには、半導体発光素子20から射出された光Lを集光するレンズ面(レンズ形状)210が形成されている。
【0098】
窓部32にレンズ面210を形成する場合、窓部32の材質は、低融点ガラスであることが好ましい。これにより、高精度なレンズ形状を容易に作製することができる。
【0099】
半導体発光素子20が射出する光Lは、上述したように、射出角が大きい発散光である。このような発散光を集光する場合、半導体発光素子20の光射出面に可能な限り近い位置で光の進行方向を変える作用面(例えば屈折面)を配置することが望ましい。光源装置200では、窓部32の光入射面31aにレンズ面210を形成して集光機能を持たせているため、半導体発光素子20の光射出面の極近傍で発散光(光L)を集光することができ、光学素子2の小型化および光利用効率の向上を図ることができる。
【0100】
また、光源装置200では、窓部32の光入射面31aに設けられたレンズ面210と集光部40の2箇所で集光することができるため、例えば1箇所で集光する場合と比べて、レンズ面の曲率半径を大きくすることができ、レンズ面(レンズ形状)の作製が容易である。なお、半導体発光素子20が射出する光Lをレンズ面210で集光することによって、所望の拡がり角(射出角)を有する光(略平行光を含む)となる場合には、集光部40(レンズ面41)を備える必要はなく、光学素子2の小型化、製造コストの低減を図る
ことができる。
【0101】
(2)第2変形例
次に、第2変形例について説明する。図5は、第2変形例に係る光源装置300の光学素子2を模式的に示す断面図である。なお、図5は、図3に対応している。
【0102】
上述した光源装置100では、窓部32の光入射面31aは、図3に示すように、半導体発光素子20が射出する光Lの光軸に対して直交する平面であった。
【0103】
これに対して、本変形例に係る光源装置200では、窓部32の光入射面31aには、半導体発光素子20から射出された光Lを集光する回折光学素子(Diffractive Optical Element、DOE素子)310が形成されている。
【0104】
回折光学素子310は、光の回折を利用して光の進行方向を変えるための素子である。回折光学素子310は、例えば、微細な構造体によって光を回折させる。回折光学素子310は、ホログラム素子等を含む。
【0105】
回折光学素子310は、例えば、窓部32となるガラス母材に金型等を押しつけて転写成形することで形成することができる。窓部32に回折光学素子310を設ける場合、窓部32の材質は、低融点ガラスであることが好ましい。これにより、高精度な回折光学素子を容易に作製することができる。
【0106】
光源装置300では、窓部32の光入射面31aに回折光学素子310を形成して集光機能を持たせているため、上述した光源装置200と同様に、半導体発光素子20の光射出面の極近傍で発散光(光L)を集光することができ、光学素子2の小型化および光利用効率の向上を図ることができる。また、光源装置300では、窓部32の光入射面31aに設けられた回折光学素子310と集光部40の2箇所で集光することができるため、例えば1箇所で集光する場合と比べて、集光部40を構成しているレンズ面の曲率半径を大きくすることができ、レンズ面(レンズ形状)の作製が容易である。なお、半導体発光素子20が射出する光Lを回折光学素子310で集光することによって、所望の拡がり角(射出角)を有する光(略平行光を含む)となる場合には、集光部40(レンズ面41)を備える必要はなく、光学素子2の小型化、製造コストの低減を図ることができる。
【0107】
(3)第3変形例
次に、第3変形例について説明する。図6は、第3変形例に係る光源装置400の光学素子2を模式的に示す断面図である。なお、図6は、図3に対応している。
【0108】
上述した光源装置100では、プリズム34の反射面33bは、図3に示すように、光Lの光軸に対して45度傾斜した平面であった。
【0109】
これに対して光源装置400では、プリズム34の反射面33bは、反射面33bに入射する光Lにとっての凹面である。反射面33bは、凹面鏡を構成している。これにより、反射面33bにて光Lを折り曲げるとともに、集光することができる。反射面33bは、図示の例では、湾曲した凹面である。なお、プリズム34の外形としては、反射面33bの部分はプリズム34の外側へ突出する凸面となっている。
【0110】
光源装置400では、プリズム34の反射面33bと集光部40の2箇所で集光することができるため、例えば1箇所で集光する場合と比べて、集光部40を構成しているレンズ面41の曲率半径を大きくすることができ、レンズ面(レンズ形状)の作製が容易である。
【0111】
なお、反射面33bを、半導体発光素子20の光射出面を焦点とする放物面とすることにより、反射面33bによって光Lを平行光(または略平行光)に変換することができる。そのため、例えば、光学基板50に形成されたレンズ面41を省略でき、光学素子2の小型化、製造コストの低減を図ることができる。
【0112】
(4)第4変形例
次に、第4変形例について説明する。図7は、第4変形例に係る光源装置500の光学素子2を模式的に示す断面図である。なお、図7は、図3に対応している。
【0113】
上述した光源装置100では、集光部40は、図3に示すように、光学基板50に設けられたレンズ面41(レンズ形状)で構成されていた。
【0114】
これに対して、光源装置500では、集光部40は、図7に示すように、回折光学素子510で構成されている。
【0115】
回折光学素子510は、光学基板50の+Z軸方向を向く面に形成されている。光学基板50の+Z軸方向を向く面に微小な凹凸などの構造体を形成することで、回折光学素子510を形成することができる。例えば、光学基板50を製造する際に、樹脂材料の成型時に使用する金型の該当部分に、微小な凹凸形状を形成することで、光学基板50の成型時の転写によって回折光学素子510を容易に作製することができる。これにより、例えば光学素子2の小型化、製造コストの低減を図ることができる。
【0116】
(5)第5変形例
次に、第5変形例について説明する。図8は、第5変形例に係る光源装置600の一部を模式的に示す平面図である。
【0117】
上述した光源装置100では、窓部32の光入射面31aは、図1に示すように、光Lの光軸に対して垂直な面であった。すなわち、窓部32の光入射面31aの垂線は、半導体発光素子20の光射出面の垂線に対して平行であった。
【0118】
これに対して、光源装置600では、図8に示すように、窓部32の光入射面31aの垂線P1は、光源基板10の主面11aの垂線方向(図示の例ではZ軸方向)から見て、半導体発光素子20の光射出面の垂線P2に対して傾いている。すなわち、窓部32の光入射面31aの垂線P1は、Z軸方向から見て、半導体発光素子20が射出する光Lの光軸に対して傾いている。そのため、例えば、垂線P1と垂線P2とが平行である場合と比べて(すなわち光入射面31aと半導体発光素子20の光射出面とが平行である場合と比べて)、半導体発光素子20から射出されて窓部32の光入射面31aにて反射され半導体発光素子20に戻る光に起因するレーザー発振の不安定化を低減させることができる。例えば、光入射面31aと半導体発光素子20の光射出面が平行である場合、光入射面31aにて反射された光が半導体発光素子20に入射してレーザー発振が不安定になる場合がある。
【0119】
なお、図9に示すように、光源装置600において、窓部32の光入射面31aにレンズ面610(レンズ形状)を形成してもよい。このような形態においても、戻り光の入射によるレーザー発振の不安定化を低減させることができる。
【0120】
2. 第2実施形態
2.1. 光源装置
次に、第2実施形態に係る光源装置について図面を参照しながら説明する。図10は、
第2実施形態に係る光源装置700を模式的に示す平面図である。図11は、第2実施形態に係る光源装置100を模式的に示す図10のXI−XI線断面図である。図12は、第2実施形態に係る光源装置700の光学素子2を模式的に示す断面図である。以下、第2実施形態に係る光源装置において、上述した第1実施形態に係る光源装置100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0121】
上述した光源装置100では、図1図3に示すように、折り曲げ部30は、窓部32と、プリズム34と、を有し、窓部32はプリズム34の材料よりも半導体発光素子20が射出する光Lの波長に対する耐光性が高い材料によって形成されていた。
【0122】
これに対して、光源装置700では、図10図12に示すように、折り曲げ部30は、プリズム34を有し、プリズム34は、集光部40の材質よりも半導体発光素子20が射出する光Lの波長に対する耐光性が高い材料によって形成されている。具体的には、プリズム34の材質としては、上述した窓部32の材質として例示した材料を用いることができる。光源装置700では、窓部32は設けられていない。
【0123】
プリズム34の形状は、ZX断面形状が三角形状である三角柱状である。そのため、プリズム34を耐光性が高い無機材料を用いても容易に形成することができる。プリズム34の光入射面33aには反射防止膜(図示せず)が形成され、反射面33bには反射膜が形成されるが、プリズム34は三角柱状の単純な形状であるため、光学膜の成膜時に成膜物質の目的の面以外への回り込みを防止するためのマスク処理を施しやすい。したがって、成膜物質の目的の面以外への回り込みによって生じる光学膜の特性低下を低減させることができる。プリズム34は、プリズム34の光射出面33cが光学基板50の−Z軸方向を向く面に接着剤等で接合されている。光学素子2は、プリズム34と光学基板50(集光部40)とを含んで構成されている。
【0124】
集光部40は、光学基板50に設けられている。光源装置700では、光学基板50には集光部40のみが設けられており、集光部40とプリズム34とは一体に形成されていない。
【0125】
光源装置700では、図12に示すように、光源基板10の主面11aに実装された半導体発光素子20から射出された+X軸方向に進行する光Lは、プリズム34の光入射面33aに入射し、反射面33bで+Z軸方向に反射される。反射された光Lは、集光部40(レンズ面41)で集光されて所望の拡がり角(射出角)を有する光(略平行光を含む)となって+Z軸方向に射出される。
【0126】
光源装置700では、折り曲げ部30が集光部40の材料よりも半導体発光素子20が射出する光Lの波長に対する耐光性が高い材料で形成されているため、上述した光源装置100と同様に、入射光に対する耐光性を高めることができ、かつ、集光部40の材料選択の自由度を高めることができる光学素子2を有することができる。
【0127】
2.2. 光源装置の変形例
次に、第2実施形態に係る光源装置の変形例について説明する。以下、各変形例に係る光源装置において、上述した第1及び第2実施形態に係る光源装置100,700の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0128】
(1)第1変形例
まず、第1変形例について説明する。図13は、第1変形例に係る光源装置800の光学素子2を模式的に示す断面図である。なお、図13は、図12に対応している。
【0129】
上述した光源装置700では、プリズム34の光入射面33aは、図12に示すように、半導体発光素子20が射出する光Lの光軸に対して直交する平面であった。
【0130】
これに対して、本変形例に係る光源装置800では、プリズム34の光入射面33aには、半導体発光素子20から射出された光Lを集光するレンズ面(レンズ形状)810が設けられている。
【0131】
プリズム34にレンズ面810を形成する場合、プリズム34の材質は、低融点ガラスであることが好ましい。これにより、高精度なレンズ形状を容易に作製することができる。
【0132】
光源装置800では、プリズム34の光入射面33aにレンズ面810を形成して集光機能を持たせているため、半導体発光素子20の光射出面の極近傍で発散光(光L)を集光することができ、光学素子2の小型化および光利用効率の向上を図ることができる。
【0133】
また、光源装置800では、プリズム34の光入射面33aに設けられたレンズ面810と集光部40の2箇所で集光することができるため、例えば1箇所で集光する場合と比べて、各レンズ面の曲率半径を大きくすることができ、レンズ面(レンズ形状)の作製が容易である。なお、半導体発光素子20が射出する光Lをレンズ面810で集光することによって、所望の拡がり角(射出角)を有する光(略平行光を含む)となる場合には、集光部40(レンズ面41)を備える必要はなく、光学素子2の小型化、製造コストの低減を図ることができる。
【0134】
(2)第2変形例
次に、第2変形例について説明する。図14は、第2変形例に係る光源装置900の光学素子2を模式的に示す断面図である。なお、図14は、図12に対応している。
【0135】
上述した光源装置700では、プリズム34の光入射面33aは、図12に示すように、半導体発光素子20が射出する光Lの光軸に対して直交する平面であった。
【0136】
これに対して、本変形例に係る光源装置900では、プリズム34の光入射面33aには、半導体発光素子20から射出された光Lを集光する回折光学素子910が形成されている。
【0137】
光源装置900では、プリズム34の光入射面33aに回折光学素子910を形成して集光機能を持たせているため、上述した光源装置800と同様に、半導体発光素子20の光射出面の極近傍で発散光(光L)を集光することができ、光学素子2の小型化および光利用効率の向上を図ることができる。また、光源装置900では、プリズム34の光入射面33aに設けられた回折光学素子910と集光部40の2箇所で集光することができるため、例えば1箇所で集光する場合と比べて、集光部40を構成しているレンズ面の曲率半径を大きくすることができ、レンズ面(レンズ形状)の作製が容易である。なお、半導体発光素子20が射出する光Lを回折光学素子910で集光することによって、所望の拡がり角(射出角)を有する光(略平行光を含む)となる場合には、集光部40(レンズ面41)を備える必要はなく、光学素子2の小型化、製造コストの低減を図ることができる。
【0138】
(3)第3変形例
次に、第3変形例について説明する。図15は、第3変形例に係る光源装置1000の光学素子2を模式的に示す断面図である。なお、図15は、図3に対応している。
【0139】
上述した光源装置700では、プリズム34の反射面33bは、図12に示すように、
光Lの光軸に対して45度に傾斜した平面であった。
【0140】
これに対して光源装置1000では、プリズム34の反射面33bは、反射面33bに入射する光にとっての凹面である。これにより、反射面33bにて光Lを折り曲げるとともに、集光することができる。なお、プリズム34の外形としては、反射面33bの部分はプリズム34の外側へ突出する凸面となっている。
【0141】
光源装置1000では、プリズム34の反射面33bと集光部40の2箇所で集光することができるため、例えば1箇所で集光する場合と比べて、集光部40を構成しているレンズ面の曲率半径を大きくすることができ、レンズ面(レンズ形状)の作製が容易である。
【0142】
なお、反射面33bを、半導体発光素子20の光射出面を焦点とする放物面とすることにより、反射面33bによって光Lを平行光(または略平行光)に変換することができる。そのため、例えば、光学基板50に形成されたレンズ面41を省略でき、光学素子2の小型化、製造コストの低減を図ることができる。
【0143】
(4)第4変形例
次に、第4変形例について説明する。図16は、第4変形例に係る光源装置1100の光学素子2を模式的に示す断面図である。なお、図16は、図12に対応している。
【0144】
上述した光源装置700では、集光部40は、図12に示すように、光学基板50に設けられたレンズ面41(レンズ形状)で構成されていた。
【0145】
これに対して光源装置1100では、集光部40は、図16に示すように、回折光学素子1110で構成されている。
【0146】
回折光学素子1110は、光学基板50の+Z軸方向を向く面に形成されている。光学基板50の+Z軸方向を向く面に微小な凹凸などの構造体を形成することで、回折光学素子1110を形成することができる。例えば、光学基板50を製造する際に、樹脂材料の成型時に使用する金型の該当部分に、微小な凹凸形状を形成することで、光学基板50の成型時の転写によって回折光学素子1110を容易に作製することができる。そのため、例えば光学素子2の小型化、製造コストの低減を図ることができる。
【0147】
3. 第3実施形態
3.1. 光源装置
次に、第3実施形態に係る光源装置について図面を参照しながら説明する。図17は、第3実施形態に係る光源装置1200を模式的に示す平面図である。図18は、第3実施形態に係る光源装置1100を模式的に示す図17のXVIII−XVIII線断面図である。以下、第3実施形態に係る光源装置において、上述した第1実施形態に係る光源装置100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0148】
上述した光源装置100では、図1および図2に示すように、半導体発光素子20は、半導体レーザーであった。
【0149】
これに対して、光源装置1200では、図17および図18に示すように、半導体発光素子20は、スーパールミネッセントダイオード(SLD)である。SLDは半導体レーザーと類似の素子構造を備えているが、共振器構造を備えないことによりレーザー発振を抑制した発光素子である。
【0150】
半導体発光素子20は、Z軸方向から見て、光導波路22の両側から光Lが射出される。図示の例では、半導体発光素子20は、+X軸方向および−X軸方向にそれぞれ光Lを射出する。SLDは、半導体レーザーに比べてスペックルノイズが発生しにくい光を射出することができ、かつLEDに比べて高出力化を図ることができるので、例えば、光源装置100をプロジェクター等の光源に用いる場合に好適である。
【0151】
半導体発光素子20では、レーザー発振を抑制するために、光導波路22はZ軸方向(活性層106と第1クラッド層104との積層方向)からみて、光射出面の垂線に対して傾いて設けられている。例えば、光導波路22は、光射出面の垂線に対して、0.5度〜10度程度の角度をなすように傾いて設けられている。このため、半導体発光素子20が射出する光Lは、射出端面の垂線に対して傾いた方向に射出される。
【0152】
折り曲げ部30は、半導体発光素子20の2つの光射出面に対応して、半導体発光素子20の+X軸方向側および−X軸方向側にそれぞれ設けられている。同様に、集光部40は、半導体発光素子20の2つの光射出面に対応して、半導体発光素子20の+X軸方向側および−X軸方向側にそれぞれ設けられている。そのため、光源装置1200では、半導体発光素子20の2つの光射出面から射出されて光源基板10の主面11aの面内方向に進行する光Lの各々を、折り曲げ部30で主面11aから離れる方向に折り曲げ、折り曲げられた光Lを集光部40で集光して射出することができる。
【0153】
光源装置1200では、半導体発光素子20がSLDであるため、上述したように半導体レーザーに比べてスペックルノイズを低減することができ、かつLEDに比べて高出力化を図ることができる。
【0154】
また、光源装置1200では、半導体発光素子20が光導波路22の両側から光Lを射出し、射出された光Lの各々を折り曲げ部30で光源基板10の主面11aから離れる方向に折り曲げることにより、光源装置における単位面積あたりの射出光を増大させることができる。そのため、例えば、光源装置1200を照明装置(例えばプロジェクターの光源等)に用いた場合に強度分布が均一な照明光を得ることができる。
【0155】
3.2. 光源装置の変形例
次に、第3実施形態に係る光源装置の変形例について説明する。図19は、第3実施形態の変形例に係る光源装置1300の一部を模式的に示す平面図である。以下、本変形例に係る光源装置1300において、上述した第3実施形態に係る光源装置1200の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0156】
上述した光源装置1200では、窓部32の光入射面31aは、図17に示すように、光Lの光軸に対して垂直な面であった。すなわち、窓部32の光入射面31aの垂線は、半導体発光素子20の光射出面の垂線に対して平行であった。
【0157】
これに対して、光源装置1300では、図19に示すように、窓部32の光入射面31aの垂線P1は、光源基板10の主面11aの垂線方向(図示の例ではZ軸方向)から見て、半導体発光素子20の光射出面の垂線P2に対して傾いている。すなわち、窓部32の光入射面31aの垂線P1は、Z軸方向から見て、半導体発光素子20が射出する光Lの光軸に対して傾いている。垂線P1に対する垂線P2の傾きは、例えば、半導体発光素子20から射出された光Lが窓部32の光入射面31aで屈折して、垂線P2に沿って進行するような角度である。
【0158】
ここで、SLDから射出される光は、平面視において光射出面の垂線に対して傾いた方
向に射出されるため、例えば窓部の光入射面がSLDから射出される光の光軸に対して垂直な面である場合(例えば図17参照)、プリズムの反射面で反射されて集光部に向かう光の光軸は、Z軸に平行とならずにZ軸に対して傾く(図17の例ではY軸方向に傾く)。これにより、光源装置から射出される光の平行性が低下し、後段の光学系での光利用効率が低下する。
【0159】
これに対して、光源装置1300では、窓部32の光入射面31aの垂線P1は、光源基板10の主面11aの垂線方向から見て、半導体発光素子20の光射出面の垂線P2に対して傾いているため、半導体発光素子20から射出される光Lを窓部32の光入射面31aにて垂線P2に沿って進行させることができる。これにより、プリズム34の反射面33bで反射された光Lの光軸を、Z軸に平行とすることができる。したがって、光源装置から射出される光Lの各々が平行(または略平行)となり、例えば、窓部32の光入射面が半導体発光素子20の光射出面の垂線に対して平行である場合と比べて、後段の光学系での光利用効率を向上させることができる。なお、集光部40のレンズ面41は、光Lの光軸と中心が一致するように配置されている。
【0160】
なお、図20に示すように、光源装置1300において、窓部32の光入射面31aにレンズ面1310(レンズ形状)を形成してもよい。このような形態においても、同様に、光利用効率を向上させることができる。
【0161】
4. 第4実施形態
次に、第4実施形態に係るプロジェクターについて、図面を参照しながら説明する。図21は、第4実施形態に係るプロジェクター1400を模式的に示す図である。
【0162】
プロジェクター1400は、図21に示すように、赤色光、緑色光、青色光を射出する赤色光源100R、緑色光源100G、青色光源100Bを含む。赤色光源100R、緑色光源100G、青色光源100Bは、本発明に係る光源装置である。以下では、本発明に係る光源装置として光源装置100を用いた例について説明する。なお、便宜上、図21では、プロジェクター1400を構成する筐体を省略し、光源装置100を簡略化して図示している。
【0163】
プロジェクター1400は、さらに、均一化光学系1402R,1402G,1402Bと、透過型の液晶ライトバルブ(光変調装置)1404R,1404G,1404Bと、投射レンズ(投射装置)1408と、を含む。
【0164】
光源100R,100G,100Bから射出された光は、均一化光学系1402R,1402G,1402Bに入射する。光源100R,100G,100Bから射出された光は、均一化光学系1402R,1402G,1402Bによって光強度分布が均一化された光となる。均一化光学系1402R,1402G,1402Bは、例えば、レンズアレイと、集光レンズと、平行化レンズと、を含んで構成されている。レンズアレイ、集光レンズ、平行化レンズとは、光源100R,100G,100Bから射出された光を均一化するインテグレーター光学系を構成している。
【0165】
各均一化光学系1402R,1402G,1402Bから射出された光は、各液晶ライトバルブ1404R,1404G,1404Bに入射する。各液晶ライトバルブ1404R,1404G,1404Bは、入射した光をそれぞれ画像情報に応じて変調する。
【0166】
また、プロジェクター1400は、液晶ライトバルブ1404R,1404G,1404Bから射出された光を合成して投射レンズ1408に導くクロスダイクロイックプリズム(色光合成手段)1406を、含むことができる。
【0167】
各液晶ライトバルブ1404R,1404G,1404Bによって変調された3つの色光は、クロスダイクロイックプリズム1406に入射する。このプリズムは、4つの直角プリズムを貼り合わせて形成され、その内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが十字状に配置されている。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成され、カラー画像を表す光が形成される。そして、合成された光は、投射光学系である投射レンズ1408によりスクリーン1410上に投射され、液晶ライトバルブ1404R,1404G,1404Bによって形成された像(画像)が拡大されて表示される。
【0168】
プロジェクター1400では、入射光に対する高い耐光性を有し、かつ、材料選択の自由度を高めることができる光学素子を備えた光源装置100を含むため、高い光利用効率を実現することができる。
【0169】
なお、上述の例では、光変調装置として透過型の液晶ライトバルブを用いたが、液晶以外の透過型のライトバルブを用いてもよいし、反射型のライトバルブを用いてもよい。このようなライトバルブとしては、例えば、反射型の液晶ライトバルブや、デジタルマイクロミラーデバイス(Digital Micromirror Device)が挙げられる。また、投射光学系の構成は、使用されるライトバルブの種類によって適宜変更される。
【0170】
また、光源装置100を、光源からの光を走査することにより、スクリーン上に所望の大きさの画像を表示させる、走査型の画像表示装置(プロジェクター)の光源にも適用することが可能である。
【0171】
また、光源装置100を、液晶ディスプレイのバックライトに適用することもできる。
【0172】
上述した実施形態および変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
【0173】
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
【符号の説明】
【0174】
2…光学素子、10…光源基板、11a…主面、11b…主面、12…放熱板、20…半導体発光素子、22…光導波路、30…折り曲げ部、31a…光入射面、31b…光射出面、32…窓部、33a…光入射面、33b…反射面、34…プリズム、40…集光部、41…レンズ面、50…光学基板、52…凹部、54…支持部、100…光源装置、100B…青色光源、100G…緑色光源、100R…赤色光源、101…積層体、102…ベース層、104…第1クラッド層、106…活性層、108…第2クラッド層、110…第1電極、112…第2電極、200…光源装置、210…レンズ面、300…光源装置、310…回折光学素子、400…光源装置、500…光源装置、510…回折光学素子、600…光源装置、610…レンズ面、700…光源装置、800…光源装置、810…レンズ面、900…光源装置、910…回折光学素子、1000…光源装置、1100…光源装置、1110…回折光学素子、1200…光源装置、1300…光源装置、1310…レンズ面、1400…プロジェクター、1402B…均一化光学系、1402G
…均一化光学系、1402R…均一化光学系、1404B…液晶ライトバルブ、1404G…液晶ライトバルブ、1404R…液晶ライトバルブ、1406…クロスダイクロイックプリズム、1408…投射レンズ、1410…スクリーン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21