特開2016-225587IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

酸化物半導体層を含む薄膜トランジスタに関する。より具体的には、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの表示装置に用いられる酸化物半導体層を含む薄膜トランジスタ

要約特許出願時に添付された[要約書]

【課題】高い電界移動度を維持しつつ、スイッチング特性、S値、ストレス耐性及び光ストレス耐性(光ストレスによるトンラジスタのしきい値変化量が小さいこと)に優れた薄膜トランジスタを提供する。
【解決手段】基板上に少なくともゲート電極、ゲート絶縁膜、酸化物半導体層、ソース・ドレイン電極、および2層以上の保護膜を有する薄膜トランジスタであって、前記酸化物半導体層を構成する金属元素がIn、Ga、Zn及びSnであり、前記ソース・ドレイン電極がTi系膜、Mo系膜、Ti系/Cu系積層膜、又はMo系/Cu系積層膜であり、かつ前記ソース・ドレイン電極が前記酸化物半導体層と直接接合することを特徴とする薄膜トランジスタ。
【選択図】図2

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

前述したIGZOにおいて、ソース・ドレイン電極にMo配線やMo合金配線、又はAl配線もしくはAl合金配線とMo配線もしくはMo合金配線との積層配線を用いた場合、電極加工にはリン酸、硝酸、酢酸などを含む汎用の無機酸系エッチング液が用いられる。しかしながらIGZOは前記無機酸系エッチング液により容易にエッチングされるため、前述の配線を用いたBCE型の薄膜トランジスタを形成することはできない。 さらにIGZOにおいて、ソース・ドレイン電極にMo配線もしくはMo合金配線のMo系配線、前記Mo系配線とCu配線もしくはCu合金配線とのMo系/Cu系積層配線、Ti配線もしくはTi合金配線のTi系配線、又は、前記Ti系配線とCu配線もしくはCu合金配線とのTi系/Cu系積層配線を用いた場合、電極加工には過酸化水素水にフッ化物を含んだ無機系エッチング液が用いられる。しかしながらIGZOは前記無機系エッチング液により容易にエッチングされるため、こちらも前述の配線を用いたBCE型の薄膜トランジスタを形成することはできない。 本発明は事情に鑑みてなされたものであり、ソース・ドレイン電極に純Mo膜及びMo合金膜の少なくともいずれか一方のMo系膜又は、前記Mo系膜と純Cu膜及びCu合金膜の少なくともいずれか一方のCu系膜との積層膜(以下、「Mo系/Cu系積層膜」と称することがある。)や、純Ti膜及びTi合金膜の少なくともいずれか一方のTi系膜又は、前記Ti系膜と純Cu膜及びCu合金膜の少なくともいずれか一方のCu系膜との積層膜(以下、「Ti系/Cu系積層膜」と称することがある。)を用いた場合に、優れた特性を有する薄膜トランジスタを提供することを目的とする。
具体的には、高い電界移動度を維持しつつ、スイッチング特性、S値、ストレス耐性及び光ストレス耐性(光ストレスによるトンラジスタのしきい値変化量が小さいこと)に優れた薄膜トランジスタを提供し、中でも、光ストレス耐性に特に優れたエッチストッパー層を有しないBCE型薄膜トランジスタを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、In、Ga、ZnおよびSnの金属元素からなる酸化物半導体層を含むことにより課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【発明の効果】
本発明によれば、ソース・ドレイン電極に純Mo膜及びMo合金膜の少なくともいずれか一方のMo系膜又は、前記Mo系膜と純Cu膜及びCu合金膜の少なくともいずれか一方のCu系膜とのMo系/Cu系積層膜や、純Ti膜及びTi合金膜の少なくともいずれか一方のTi系膜又は、前記Ti系膜と純Cu膜及びCu合金膜の少なくともいずれか一方のCu系膜とのTi系/Cu系積層膜を用いた場合でも、高い電界移動度を維持しつつ、スイッチング特性、S値、ストレス耐性及び光ストレス耐性(光ストレスによるトランジスタのしきい値変化量が小さいこと)に優れた薄膜トランジスタ、より好ましくはBCE型薄膜トランジスタを得ることができる。
また、本発明に係る薄膜トランジスタは、ソース・ドレイン電極の形成をウェットエッチングで行うことができるため、特性の高い表示装置を容易かつ低コストで得ることができる。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

知財ポータルサイト IP Force にログインして確認する (無料)

この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】図1(a)は、ESL型薄膜トランジスタを説明するための概略断面図であり、図1(b)は、BCE型薄膜トランジスタを説明するための概略断面図である。

【図2】図2は、実施例1及び2に用いたBCE型の薄膜トランジスタを説明するための概略断面図である。

【図3】図3は、純Ti膜、純Mo膜、純Cu膜、従来の酸化物半導体層(IGZO)及び本発明における酸化物半導体層(GIZTO)のそれぞれにおける過酸化水素水にフッ化物を含んだ無機系エッチング液によるエッチング速度を示したグラフである。

【図4】図4(a)〜図4(c)は従来の酸化物半導体層(IGZO)を用いた薄膜トランジスタにおける、ソース・ドレイン電極間の酸化物半導体層の上面光学顕微鏡写真であり、図4(a)は20%のオーバーエッチング後、図4(b)は50%のオーバーエッチング後、図4(c)は100%のオーバーエッチング後の様子をそれぞれ示す写真である。図4(d)〜図4(f)はGIZTO酸化物半導体層を用いた薄膜トランジスタにおける、ソース・ドレイン電極間の酸化物半導体層(GIZTO)の上面光学顕微鏡写真であり、図4(d)は20%のオーバーエッチング後、図4(e)は50%のオーバーエッチング後、図4(f)は100%のオーバーエッチング後の様子をそれぞれ示す写真である。

【図5】図5は、GIZTO酸化物半導体層を用いたTFT及び従来の酸化物半導体層(IGZO)を用いたTFTにおける、20%、50%及び100%オーバーエッチング後のId−Vg特性を示すグラフである。

【図6】図6は、GIZTO酸化物半導体層を用いたTFT及び従来の酸化物半導体層(IGZO)を用いたTFTにおける、20%、50%及び100%オーバーエッチング後のId−Vg特性を示すグラフである。

【図7】図7は、GIZTO酸化物半導体層を用いたTFTを用いた光ストレス耐性の結果の代表例を示すId−Vg特性のグラフである。

【図8】図8は、GIZTO酸化物半導体層、GIZTO(1)酸化物半導体層、GIZTO(2)酸化物半導体層、GIZTO(3)酸化物半導体層、及びIGZO酸化物半導体層のそれぞれにおける過酸化水素水にフッ化物を含んだ無機系エッチング液によるエッチング速度を示したグラフである。

【図9】図9(a)は、実施例4−1のGIZTO(1)酸化物半導体層を用いたTFTにおける、20%、50%及び100%オーバーエッチング後のId−Vg特性を示すグラフであり、図9(b)は、実施例4−2のGIZTO(2)酸化物半導体層を用いたTFTにおける、20%、50%及び100%オーバーエッチング後のId−Vg特性を示すグラフである。

【図10】図10(a)は、実施例4−1のGIZTO(1)酸化物半導体層を用いたTFTにおける50%オーバーエッチング後のId−Vg特性を示すグラフであり、図10(b)は、実施例4−2のGIZTO(2)酸化物半導体層を用いたTFTにおける50%オーバーエッチング後のId−Vg特性を示すグラフである。

選択図 図2出願人が指定した本件の代表的な図

1 基板   2 ゲート電極   3 ゲート絶縁膜   4 酸化物半導体層   5 ソース・ドレイン電極   6 保護膜   6A 第1保護膜   6B 第2保護膜   7 コンタクトホール   8 透明導電膜   9 エッチストッパー層

全ての図面はログインすると無料で閲覧できます。ログイン・ユーザー登録

[広告欄]

ログインすれば広告は減ります

ログインすれば広告は減ります