特開2016-225629IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

打ち抜きなどにより、電子部品を実装するための回路パターン形状のリードフレームに形成した導体板の当該リードフレーム間に絶縁体を充填し、全体としては平面形状に形成した電子部品搭載用放熱基板に関するものであって、更に詳細には、前記リードフレームは相互に厚さの異なるリードフレームにより構成され、厚さの異なるリードフレームは交差部において交差することが可能な構造を有する、電子部品搭載用放熱基板に関するものである。

要約特許出願時に添付された[要約書]

【課題】大電流が流れる回路でも、大電流動作による配線抵抗の低減、放熱性の向上、電子部品の実装密度の向上及び製作コストの低減が可能な電子部品搭載用放熱基板を提供する。
【解決手段】配線パターン形状のリードフレーム110L、110Hに形成した導体板とその間に設けられた絶縁材130とにより構成される電子部品搭載用放熱基板300であって、リードフレームは、2種類以上の異なる厚さを有しており、リードフレームと絶縁材130とにより形成される板面とは、リードフレームのうち最も厚みの大きなもの110Hに合わせて、その板面の表裏面で相互に連続する一の面を構成する。リードフレームのうち厚みの薄いリードフレーム110Lは、最も厚みの大きなリードフレーム110Hの板面の表面側又は裏面側と相互に連続する一の面上に一面を設けるように構成されており、これらは、交差部において交差して配置できるようにした。
【選択図】図10

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

しかし、特許文献1に記載された技術は、上述のように、リードフレームのコア層に高耐熱性絶縁樹脂を充填して構成されているものの、リードフレームを構成している導体部分はコア層と表裏の3層以上になっており、コア層の間に高耐熱性絶縁樹脂を充填した後で、コア層の外側の表裏を形成する外層に、導体回路を形成する構成となっている。そのため、特許文献1に記載された技術では、コア層と、コア層の外側の表裏を形成する外層とは一体ではあるものの、コア層、及び、表裏の外層のそれぞれの形態が、それぞれを上面から見た場合及び側面から見た場合に異なっているため、製造に手間を要し、その製造プロセスも複雑で、高コストとなるという課題があった。 また、特許文献1に記載された技術では、高耐熱性絶縁樹脂が充填されたコア層の表裏面側にある表裏の層に、上述のように、導体回路の形成が行われるため、その表裏面はパターンに応じた凹凸が形成されており、結果的に、高耐熱性絶縁樹脂とも同一面を形成しないようになっている。そのため、電子部品を実装する際には、半田ペーストをプリントしてからリフロー工程による一括した実装を行うという方法の採用が困難であるという課題があった。 また、更に、特許文献1に記載された技術では、パワーデバイスモジュールの表裏は同一平面上で大電流配線と制御用配線を併設することも可能である旨が記載されている。しかし、特許文献1に記載された制御用配線は、コア層の外側の表裏の層に、メッキやエッチング等を行うことにより配線パターンの形成を行うことにより形成するものであるため、形成に手間がかかり、また、リードフレーム自体を利用して、大電流配線と制御用配線を形成するものではないため、同じ位相でこれらの配線を配置し、3次元的な回路を形成することも出来なかった。 また、特許文献1に記載された大電流配線と制御用配線とは、のようにコア層の外側の表裏の層に形成されるという性質上、のような大電流配線と制御用配線を相互に交差できるようなものではなかった。そのため、離間した位置に配置されている電子部品を電気的に相互に接続しようとする場合には、配線による回路上に電子部品を実装した後に、別工程であるワイヤーボンディング等による接続を行う必要が生じていた。したがって、特許文献1に記載された技術では、余分な半田付け等を別途行う必要があり、上述のように、リフロー工程により回路上へバスバー等を含む電子部品を一括して実装することが困難であることと併せて、生産リードタイムが長くなるとともに高コストになるという課題があり、また、上述のように配線を相互に交差して配置することが出来ないことにより、配線パターンを形成する場合にも困難が生じ、基板サイズを従来よりも小型化して電子部品の実装密度を向上させる事に関しても制限があった。 そこで、本発明は、課題や制限の解決を目的とするものであり、大電流が流れるようなパワー半導体等を用いた回路であっても、大電流動作による配線抵抗の低減と放熱性の向上とを図ることが可能であり、リードフレームを相互に交差して配置できる交差部を設けることで、回路の高密度化を図るとともに、厚さの薄いリードフレームと厚さの厚いリードフレームとを基板面に同位相で配置しても、それぞれの回路が接触しないように3次元的に配線することを可能とし、基板面の離間した位置に実装された電子部品を相互に電気的に接続する場合であっても、交差部を用いる事で、ワイヤーボンディングによる接続作業を別途必要とせず、生産リードタイムの短縮を図りトータルコストダウンが可能な、電子部品搭載用放熱基板を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

課題を解決するために本発明は、配線パターン形状のリードフレームに形成した導体板と前記配線パターン形状のリードフレーム間に設けられた絶縁材とにより構成される電子部品搭載用放熱基板であって、前記リードフレームは、少なくとも2種類以上の異なる厚さを有しており、前記リードフレームにより形成される板面と前記リードフレーム間に設けられる絶縁材とにより形成される板面とは、前記リードフレームのうち最も厚・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
本発明は所定の配線パターン状にプレスで打ち抜かれ又はレーザーで加工切断された金属製(アルミニウム製または銅製)の板材で構成されている。配線パターンは金属板である程度の厚み(銅で300μm以上)があるために当然のことながら配線抵抗は低く、大電流回路に適している。またこの基板に実装された部品の発熱はこの板材の金属板により熱拡散された後、必要に応じて高熱伝導性の複合絶縁材料(TIM:Thermal Interface Material)を通して外部熱マスへ放熱されるため放熱性が良好であり、また、高熱伝導性の複合絶縁材料で構成されるため絶縁層は厚くできるので絶縁性が向上し、パターン間の分布容量も低減が可能となる。 さらに金属板はプレス加工等を用いて、リードフレームをプレス加工により、直接回路配線を作成する。配線間の隙間は熱伝導性樹脂で固め全体を固定するので、発熱部品の配置部には別途に段差などを設ける必要はない。金属性の板材の配線パターン上にパワー半導体や電解コンデンサ等の発熱部品を分散配置し、ジャンパーコネクタ等の一般部品も合わせて直接半田接合して回路を構成する。これにより、大電力での動作と放熱性の課題を解決したリードフレーム樹脂基板を構成したことを特徴とする。 また更にリードフレームを大電流ライン用(フレーム材の厚さが厚い)と小信号ライン用(フレーム材の厚みが薄い)の厚みの異なるフレーム材を組み合わせる構成(例えば2種類の異なる厚さによる構成)とすることにより、フレーム基板の大きさを最適化する。 具体的には、厚みが厚いリードフレーム材の配線間により厚みの薄いリードフレーム材の配線を入れることにより、異なる厚みのリードフレーム材に対し同時にプレス成型を行ない、リードフレーム材の配線密度を高めることが出来る。さらに大電流ラインの一部にクロス配線用の凹部(交差部)を設け、そこの上部に小信号用のクロス配線を行うことで、ワイヤーボンディングによる工程を不要とし、フレーム基板サイズの最適化を実現することが可能である。 また、のように、厚さの厚いリードフレームにより形成される配線パターンと厚さの薄いリードフレームにより形成される配線パターンを基板表裏面上に配置する場合、基板上部から見た場合に、厚さの薄いリードフレームにより形成される配線パターンを厚さの厚いリードフレームにより形成される配線パターンとは多少シフトして配置し、配線パターンが交差する部分はクロス配線用の凹部(交差部)を設けることで、接触が回避できるため、例えば、基板表裏面上に同様の構成からなるリードフレームを同位相で配置し、立体的な配線を実現することも可能である。 したがって、本発明によれば、大電流が流れるようなパワー半導体等を用いた回路であっても、大電流動作による配線抵抗の低減と放熱性の向上とを図ることが可能であり、リードフレームを相互に交差して配置できる交差部を設けることで、回路の高密度化を図るとともに、厚さの薄いリードフレームと厚さの厚いリードフレームとを基板面に同位相で配置しても、それぞれの回路が接触しないように3次元的に配線することを可能とし、基板面の離間した位置に実装された電子部品を相互に電気的に接続する場合であっても、交差部を用いる事で、ワイヤーボンディングによる接続作業を別途必要とせず、生産リードタイムの短縮を図りトータルコストダウンが可能な電子部品搭載用放熱基板を提供することが可能である。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

知財ポータルサイト IP Force にログインして確認する (無料)

この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】電動パワーステアリング装置の一般的な構成を示した図である。

【図2】電動パワーステアリング装置のコントロールユニットの一般的な機能を示すブロック図である。

【図3】PWM制御部の概要とインバータ回路の構成例を示した図である。

【図4】(A)は交差部が形成されていない電子部品搭載用放熱基板の例を示す平面図であり、(B)は(A)同様の基板の側面図である。

【図5】(A)は同一の厚さを有するリードフレームにより基板を構成した例をリードフレームの延伸方向から見た側面図であり、(B)は厚さの異なるリードフレームにより基板を構成した例をリードフレームの延伸方向から見た側面図である。

【図6】(A)は交差部が形成されていない電子部品搭載用放熱基板の上面側に電子部品が実装された例を示す平面図であり、(B)は(A)同様の基板の側面図である。

【図7】(A)はリードフレームに凹部を設けた場合の構成例を示す斜視図であり、(B)は(A)のX―X線を通る断面を同図中の矢印の方向から見た断面図である。

【図8】交差部を形成していないリードフレームによる基板を図示したものであり、図8(A)はリードフレームによる基板に3相からなるインバータ回路部分電子部品を実装した場合の基板の状態を透視して示した斜視図であり、図8(B)は(A)に示した3相からなるインバータ回路のうち、1相部分を拡大して基板面を透視して示した平面図であり、図8(C)は、(B)と同一の部分において電子部品を実装していない基板面の状態を示した平面図であり、図8(D)は、(C)の基板の基板面に電子部品を実装した場合の状態を基板面を透視しない状態で示した平面図である。

【図9】電子部品搭載用放熱基板の交差部(クロス配線部)を説明する図であり、(A)は異なる厚さを有するリードフレーム基板をその延伸方向から見た図を示したものであり、(B)は大電流用の厚さの厚いリードフレームの板面に凹部115を設けて絶縁材を充填した例を図示したものであり、(C)は3相からなるインバータ回路のうち1相部分を拡大して基板面を透視して示した平面図であり、(D)は(C)に表示したクロス配線部をX−X線の部分で見た断面図を示したものであり、(E)は(D)の部分を斜視図で示したものである。

【図10】クロス配線部を有する電子部品搭載用放熱基板の例を図示したものであり、(A)は3相からなるインバータ回路のうち1相部分を拡大して基板面を示した平面図であり、(B)は(A)に示す基板に電子部品を実装した状態を基板面を透視して示した図であり、(C)はクロス配線部を含む(B)で示したKの領域を拡大して示した斜視図である。

【図11】リードフレームの側面に形成される係止部を示す断面図及び平面図である。

【図12】リードフレームの一部を屈曲させた例を示す斜視図である。

【図13】(A)は縁取り部を設けた電子部品搭載用放熱基板の例を示した平面図であり、(B)は(A)同様の基板の側面図である。

選択図 図10出願人が指定した本件の代表的な図

1 ハンドル   2 コラム軸(ステアリングシャフト、ハンドル軸)   3 減速機構   4a 4b ユニバーサルジョイント   5 ピニオンラック機構   6a 6b タイロッド   7a 7b ハブユニット   8L 8R 操向車輪   10 トルクセンサ   11 イグニションキー   12 車速センサ   13 バッテリ   14 舵角センサ   20 電動モータ   30 制御装置(コントロールユニット、ECU)   100 200 300 400 電子部品搭載用放熱基板   110 リードフレーム   110H リードフレーム(大電流用)   110L リードフレーム(小電流用)   113 115 凹部   117 係止部   130 絶縁材   150 縁取り部   EC (FET等を含む)電子部品   CW クロス配線部(交差部)   Shunt シャント抵抗   WB回線 ワイヤーボンディング回線   Motor Relay モータ開放スイッチ  

全ての図面はログインすると無料で閲覧できます。ログイン・ユーザー登録

[広告欄]

ログインすれば広告は減ります

ログインすれば広告は減ります