特開2016-23543(P2016-23543A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-23543(P2016-23543A)
(43)【公開日】2016年2月8日
(54)【発明の名称】篩分け挟持装置
(51)【国際特許分類】
   E02F 3/40 20060101AFI20160112BHJP
   E02F 3/36 20060101ALI20160112BHJP
   E02F 3/407 20060101ALI20160112BHJP
【FI】
   E02F3/40 A
   E02F3/40 B
   E02F3/36 A
   E02F3/407
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】書面
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2014-163104(P2014-163104)
(22)【出願日】2014年7月22日
(71)【出願人】
【識別番号】510294092
【氏名又は名称】株式会社古垣建設
(71)【出願人】
【識別番号】514144191
【氏名又は名称】キーエンジニアリング株式会社
(72)【発明者】
【氏名】植田 邦之
【テーマコード(参考)】
2D012
【Fターム(参考)】
2D012DA02
2D012DA03
2D012GA02
2D012GB01
(57)【要約】
【課題】掬いこみと挟持と篩分け作業ができる、装置の高機能化と製造コストの低廉化を両立させた装置を提供することである。
【解決手段】複数の開孔を有したバケットと、前記バケットと相対するようにピンで枢着された複数の開孔を有するフォークと、このフォークを回動させる油圧シリンダーがバケットにピンで枢着され、この油圧シリンダーの中心線が、バケットのエッジよりも前方にあり、フォークの挟持面と略平行になるように配し、前記油圧シリンダーをフォークフレームの中に収容し、シリンダー先端部をフォーク先端部に枢着させ、フォーク先端部に異物を排出するための排出孔を設けた。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の開孔を有したバケットと、前記バケットと相対するようにピンで枢着された複数の開孔を有するフォークと、このフォークを回動させる油圧シリンダーがバケットにピンで枢着され、この油圧シリンダーの中心線が、バケットのエッジよりも前方にあり、
フォークの挟持面と略平行となることを特徴とした篩分け挟持装置。
【請求項2】
前記フォークの油圧シリンダーをフォークフレームの中に収容し、シリンダー先端部をフォーク先端部に枢着させた事を特徴とする請求項1に記載の篩分け挟持装置。
【請求項3】
前記フォーク先端部に異物を排出するための排出孔を設けてある事を特徴とする請求項1又は2に記載の篩分け挟持装置。
【請求項4】
前記フォークの複数の開孔は、バケットの複数の開孔との大きさが等しいか又は略等しいことを特徴とする、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の篩分け挟持装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ショベル系掘削機のアーム先端に着脱可能なバケットで土砂の掬いこみ及び篩分けと、廃木材の挟持装置に関し、特に挟持装置について篩分けを備えた構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、産業廃棄物処理作業等において、廃木材等の廃棄物は油圧ショベルのアーム先端に装着された挟持装置等で運搬のために使用されている。また廃棄物を選別し篩分けることにより、再利用が可能な資源が得られる事が知られている。
【0003】
特許文献1の挟持装置は、油圧ショベルのバケットと、油圧ショベルのアーム先端を支点にバケットに相対する回転可能なフォーク爪と、アーム根本部分を支点とする油圧シリンダーをフォーク爪に連結させたものである。
【0004】
【特許文献1】特開平09−125443号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
油圧ショベルのアーム先端に装着されたアタッチメントにおいて、廃棄物の迅速な処理を図ることができる、高機能な装置が求められてきた。しかし、高機能である装置の場合、構造が複雑で重くそして高価になる。
【0006】
バケットに相対するフォーク爪を独立して回動させるには、油圧シリンダーを備える必要がある。しかし、バケットに油圧シリンダーを配置したことにより、バケットの複数の開孔を削ぎ篩分け効率の低下を招く虜がある。
【0007】
また、油圧ショベルのアームに油圧シリンダーを取付けると、油圧シリンダーを枢支するためのブラケットは油圧ショベルのアームに溶接などで固着され、装置の取替えが困難になる。
【0008】
本発明の目的は、掬いこみと挟持と篩分けができる、装置の高機能化と製造コストの低廉化を両立させた装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1の篩分け挟持装置は、複数の開孔を有したバケットと、前記バケットと相対するようにピンで枢着された複数の開孔を有するフォークと、このフォークを回動させる油圧シリンダーがバケットにピンで枢着され、この油圧シリンダーの中心線が、バケットのエッジよりも前方にあり、フォークの挟持面と略平行となることを特徴としている。
【0010】
フォークの油圧シリンダーをフォークフレームの中に収容し、シリンダー先端部をフォーク先端部に枢着させた事を特徴とする。
【0011】
フォークの先端部に異物を排出するための排出孔を設けてある事を特徴とする。
【0012】
フォークの複数の開孔は、バケットの開孔との大きさが等しいか又は略等しいことを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明によれば、バケットで掬いこんだ廃棄物を、フォークを回動させ蓋をしてバケット内に閉じ込めることができる。そして油圧ショベルのアームを前後に往復動作させ、揺さぶることによって閉じ込められた廃棄物が、バケットとフォークとで交互に叩きつけられ解けるため、時間を短縮して分離され複数の開孔から排出することができる。
【0014】
請求項2の発明によれば、油圧シリンダーをバケットのエッジより前方に配置したことにより、バケットの複数の開孔の数を減することないので作業効率の低下を招く事無く、油圧シリンダーを取付けることができる。
また、両側に配設された油圧シリンダー先端はフォーク先端部に枢着され、フォーク先端にシリンダーの力が直接作用し、力の伝達距離を短縮化できることからフォークの軽量化と製造コストを抑えることができる。
【0015】
請求項3の発明によれば、フォークに油圧シリンダーを収容するための開口部が設けてあるが、この開口部から異物や雨水が侵入した場合に、フォークの先端部の排出孔を介し排出することができる。
【0016】
請求項4の発明によれば、バケットとフォークの複数の開孔の大きさを等しくすることにより、均一の大きさで篩分けができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】篩分け挟持装置を油圧ショベルに適用したときの概略図である。
図2】篩分け挟持装置の側面図である。
図3】篩分け挟持装置のバケットの斜視図である。
図4】篩分け挟持装置のフォークの斜視図である。
図5】篩分け挟持装置のフォーク挟持面の斜視図である。
図6】油圧シリンダーの中心と、フォークを閉じた時の挟持面の関係を示す側面図である。
図7】油圧シリンダーの中心と、フォークを開いた時の挟持面の関係を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【実施例1】
【0019】
以下、本発明の実施例1について図1図7に基づいて説明する。
図1に示すように、油圧ショベルのアーム19はバケット1のホルダー3を揺動可能に連結する連結ピン9と、バケット1を連結ピン9を中心として揺動させる油圧シリンダー18に連結されたリンク17、そしてリンク17に連結するホルダー3に連結ピン10が設けられている。篩分け挟持装置16は油圧ショベルに着脱可能なアタッチメントであり、アーム19の先端部に連結ピン9と連結ピン10により着脱自在に連結されている。油圧ショベルに設置された油圧ポンプから油圧シリンダー12や18に高圧流体、例えば高圧油が供給される。
【0020】
次に、篩分け挟持装置16について説明する。
図2に示すように、篩分け挟持装置16は、油圧ショベルに連結されるホルダー3と、バケット1と油圧シリンダー12を収容したフォーク14と備えている。またバケット1とフォーク14とを連結する連結ピン13と、バケット1と油圧シリンダー12を連結する連結ピン11と、この油圧シリンダー12とフォーク14を連結する連結ピン15を設けている。
【0021】
次に、篩分け挟持装置に連結されたフォーク14について説明する。
図4に示すように、フォーク14は爪20と爪21がバケット1のエッジ2に相対するように配され、両側の爪20と爪21はリブ24とエッジ26によって固着され、またエッジ26はリブ23によって固着され、前記リブ23とリブ24によってフォーク14の複数の開孔を形成している。エッジ26には爪27を着脱自在に備えている。
【0022】
図6に示すように、フォーク14を油圧シリンダー12を伸ばして閉じた時のシリンダー12の中心線99は、バケット1のエッジ2よりも前方に配され、またフォーク14の挟持面98の線と略平行となる。以下、便宜上、図中、左側を後方とし、右側を前方として説明する。
【0023】
図7に示すように、フォーク14を油圧シリンダー12を縮め開いた時のシリンダー12の中心線99は、フォーク14の挟持面98の線と略平行となる。
【0024】
図2に示すように、フォーク14のボス28はバケット1のボス6に連結ピン13で連結されている。またフォーク14の先端のボス30は、連結ピン15によって油圧シリンダー12の先端に連結されている。油圧シリンダー12の伸縮動作によって連結ピン13を支点としてフォーク14が揺動し、そして連結ピン11を支点として油圧シリンダー12が揺動する。
【0025】
図4及び図5に示すように、油圧シリンダー12はフォーク14を形成する爪20と爪21、フレーム22とフレーム29によって覆われている。その構造上フォーク14の先端で袋小路とならないようフォーク14の先端に排出孔25を設けて、異物の排出を促し前記フレーム内で異物が滞留し、シリンダーを損傷させないようにしている。
【0026】
次に、バケット1について説明する。
図3に示すように、バケット1は前後方向に湾曲したリブ7とリブ4が複数配設され、複数の開孔を形成している。バケット1の上部にはホルダー3を備えている。バケット1はボス6をエッジ2の円弧より後方に、ボス5をエッジ2より前方に備えている。またバケット1前方の先端部には爪8を着脱自在に備えている。
【符号の説明】
【0027】
1,バケット
2,フォーク
3,油圧シリンダー
12,篩分け挟持装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7