(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-35532(P2016-35532A)
(43)【公開日】2016年3月17日
(54)【発明の名称】光装置及び光装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
G02B 6/42 20060101AFI20160219BHJP
H01S 5/022 20060101ALI20160219BHJP
H01L 31/0232 20140101ALI20160219BHJP
【FI】
G02B6/42
H01S5/022
H01L31/02 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-158808(P2014-158808)
(22)【出願日】2014年8月4日
(71)【出願人】
【識別番号】000154325
【氏名又は名称】住友電工デバイス・イノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100136722
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼木 邦夫
(74)【代理人】
【識別番号】100170818
【弁理士】
【氏名又は名称】小松 秀輝
(72)【発明者】
【氏名】金丸 聖
【テーマコード(参考)】
2H137
5F088
5F173
【Fターム(参考)】
2H137AB01
2H137AB05
2H137AB06
2H137AC01
2H137BA02
2H137BA11
2H137BA12
2H137BA13
2H137BB02
2H137BB12
2H137BB25
2H137BB31
2H137BB33
2H137CA22A
2H137CA28A
2H137CA75
2H137CA78
2H137CB22
2H137CB32
2H137CC12
2H137DA13
2H137DB01
2H137EA07
2H137FA00
2H137HA11
2H137HA15
5F088AA01
5F088BA20
5F088BB01
5F088JA05
5F088JA14
5F173MA02
5F173MB04
5F173MC23
5F173ME24
5F173MF23
(57)【要約】
【課題】被保護部材の設計変更に柔軟に対応し得る保護部材を備えた光装置を提供する。
【解決手段】光装置1は、光ファイバ3と、光素子8を収容する本体6、及び光ファイバ3を保持すると共に光ファイバ3を光素子8に対して光学的に結合させるように本体に連結された光導入管7を有するパッケージ4と、熱収縮して光導入管7及び光ファイバ3に取り付けられた熱収縮保護部13と、を備えている。光導入管7は、光ファイバ3を保持する円筒部7aと、円筒部7aと異なる外径であり本体6に固定された円筒部7dと、を有している。熱収縮保護部13は、円筒部7aを被覆する光導入管被覆部13aと、円筒部7aから突出した光ファイバ3aを被覆する光ファイバ被覆部13eと、を有している。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ファイバと、
光素子を収容する本体、及び前記光ファイバを前記光素子に対して光学的に結合させる光導入管を有するパッケージと、
前記光導入管及び前記光ファイバに対して熱収縮により取り付けられた熱収縮保護部と、を備え、
前記熱収縮保護部は、前記光導入管を被覆する第1の被覆部と、前記光導入管から突出した前記光ファイバを被覆する第2の被覆部と、を有する、光装置。
【請求項2】
前記光導入管は、前記光ファイバを保持する第1の管部と、前記第1の管部よりも大きい外径を有する第2の管部と、を有し、前記第1の管部と前記第2の管部の境界に段差を備える、請求項1に記載の光装置。
【請求項3】
前記熱収縮保護部は、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、又はポリフッ化ビニリデンからなる、請求項1又は2に記載の光装置。
【請求項4】
光素子を収容した本体を準備する準備工程と、
光ファイバを保持した光導入管を熱収縮可能な熱収縮管に挿入する挿入工程と、
前記光導入管を前記本体に固定する工程と、
前記熱収縮管を熱収縮させて、前記光導入管と前記光ファイバの境界を含む領域に前記熱収縮管を収縮固定する工程と、を有する光装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光装置及び光装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ファイバ付光モジュールが記載されている。この光モジュールは、本体をなす封止体を備えている。封止体の内部空間には、光ダイオードが搭載されている。また、封止体には、管状のジャケットが取り付けられている。ジャケットは、封止体の内部空間から封止体の外部へ延在している。ジャケットの内部には、光ファイバが挿通されている。また、ジャケットの外周面は、シリコーンゴムからなる保護カバーに覆われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−332993号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の保護カバーは、チューブ形状に形成されている。より具体的には、保護部材である保護カバーの内径が、被保護部材であるジャケットの外径に略一致するように形成されている。このような保護カバーは、特定の形状及び寸法を有するジャケットにのみ取り付けることが可能である。すなわち、ジャケットの形状や寸法が変更された場合には、保護カバーを新たに設計し直す必要がある。
【0005】
本発明は、被保護部材の設計変更に柔軟に対応し得る保護部材を備えた光装置、及び光装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面に係る光装置は、光ファイバと、光素子を収容する本体、及び光ファイバを光素子に対して光学的に結合させる光導入管を有するパッケージと、光導入管及び光ファイバに対して熱収縮により取り付けられた熱収縮保護部と、を備え、熱収縮保護部は、光導入管を被覆する第1の被覆部と、光導入管から突出した光ファイバを被覆する第2の被覆部と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、被保護部材の設計変更に柔軟に対応し得る保護部材を備えた光装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本発明の一側面に係る光装置を示す図である。
【
図2】
図2は、
図1に示された光装置の主要部を示す図である。
【
図3】
図3は、光装置の製造方法における主要な工程を示すフロー図である。
【
図4】
図4(a)は準備工程を示す図であり、
図4(b)は挿入工程を示す図である。
【
図5】
図5(a)は溶接工程を示す図であり、
図5(b)及び
図5(c)は形成工程を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本願発明の実施形態の説明]
最初に本願発明の実施態様を列記して説明する。
【0010】
本発明の一側面に係る光装置は、光ファイバと、光素子を収容する本体、及び光ファイバを光素子に対して光学的に結合させる光導入管を有するパッケージと、光導入管及び光ファイバに対して熱収縮により取り付けられた熱収縮保護部と、を備え、熱収縮保護部は、光導入管を被覆する第1の被覆部と、光導入管から突出した光ファイバを被覆する第2の被覆部と、を有する。
【0011】
この光装置では、光導入管から光ファイバが突出している。これら光導入管及び光ファイバは、熱収縮保護部に被覆されている。この熱収縮保護部は、熱収縮によって光導入管及び光ファイバに取り付けられている。このため、光導入管及び光ファイバの形状や寸法が変更されたとしても、熱収縮保護部を新たに設計し直す必要がない。従って、光導入管及び光ファイバの設計変更に柔軟に対応し得る熱収縮保護部を備えた光装置が提供される。
【0012】
光導入管は、光ファイバを保持する第1の管部と、第1の管部よりも大きい外径を有する第2の管部と、を有し、第1の管部と第2の管部の境界に段差を備えていてもよい。このような第2の管部によれば、本体に対する光導入管の接触面積及び境界縁の長さが長くなる。従って、本体に対して光導入管を確実に固定することができる。
【0013】
熱収縮保護部は、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、又はポリフッ化ビニリデンからなることとしてもよい。このような材料によれば、第2の被覆部における光ファイバの曲げを抑制することができる。
【0014】
本発明の別の側面に係る光装置の製造方法は、光素子を収容した本体を準備する準備工程と、光ファイバを保持した光導入管を熱収縮可能な熱収縮管に挿入する挿入工程と、光導入管を本体に固定する工程と、熱収縮管を熱収縮させて、光導入管と光ファイバの境界を含む領域に熱収縮管を収縮固定する工程と、を有する。
【0015】
この光装置の製造方法では、光ファイバを保持した光導入管を熱収縮可能な熱収縮管に挿入した後に、熱収縮管を熱収縮させている。この熱収縮により、熱収縮管は光導入管及び光ファイバのそれぞれの形状に沿うように収縮する。従って、光導入管及び光ファイバの形状や寸法が変更されたとしても、熱収縮保護部を新たに設計し直す必要がない。従って、光導入管及び光ファイバの設計変更に柔軟に対応し得る光装置の製造方法が提供される。
【0016】
[本願発明の実施形態の詳細]
本発明に係る光装置及び光装置の製造方法の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0017】
図1に示されるように、光装置1は、筐体2に搭載されている。光装置1は、電気信号を光信号に変換して送信する。また、光装置1は、外部から送信された光信号を電気信号に変換して回路基板へ出力する。光装置1は、光ファイバ3と、パッケージ4と、を備えている。パッケージ4は、本体6と、本体6に固定された光導入管7とを有している。
【0018】
本体6は、その内部にレーザダイオードやフォトダイオードといった光素子8を収容するものである。本体6は、鉄―ニッケル―コバルト合金といった金属製の箱状の部品である。本体6は、光ファイバ3の光軸Lと直交する前端面4aと後端面4bとを有している。前端面4aには、光導入管7が固定されると共に、一方のフランジ9が設けられている。また、後端面4bには、他方のフランジ9が設けられている。本体6は、これらフランジ9によって筐体2に機械的に固定されている。また、本体6は、前端面4a及び後端面4bのそれぞれに直交する一対の側面4cを有している。一対の側面4cのそれぞれには、リードピン11が設けられている。本体6は、これらリードピン11によって回路基板に電気的に接続されている。
【0019】
図2に示されるように、光導入管7は、本体6に対して光ファイバ3の位置を保持するものである。光導入管7は、光ファイバ3の一端側を保持している。また、光ファイバ3の他端側にはコネクタ12(
図1参照)が設けられている。光導入管7は、本体6と同様に、鉄―クロム合金といった金属からなる。光導入管7は、複数の円筒部7a,7b,7c,7dを有している。円筒部7a〜7dは、互いに異なる外径Aa〜Adを有している。これら円筒部7a〜7dは、光ファイバ3側から本体6側に向かって外径Aa〜Adが段階的に大きくなるように同軸上に配置されている。
【0020】
円筒部(第1の筒部)7aは、光ファイバ3を保持する部分である。この円筒部7aの外径Aaは、光導入管7において最も細い。また、円筒部(第2の筒部)7dは、本体6に溶接される部分である。この円筒部7dの外径Adは、光導入管7において最も太い。そして、円筒部7aと円筒部7dとの間には、円筒部7b及び円筒部7cが配置されている。円筒部7bの外径Abは、円筒部7aの外径Aaよりも大きく、円筒部7cの外径Acよりも小さい。円筒部7cの外径Acは、円筒部7bの外径Abよりも大きく、円筒部7dの外径Adよりも小さい。
【0021】
光装置1は、更に、熱収縮保護部13を備えている。熱収縮保護部13は、光ファイバ3を保護するものである。例えば、熱収縮保護部13は、被覆した部分における光ファイバ3の湾曲を抑制することによって光ファイバ3を保護する。この熱収縮保護部13は、例えば、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル又はポリフッ化ビニリデンといった熱収縮性を有する樹脂材料からなる。
【0022】
熱収縮保護部13は、光ファイバ3の光軸Lの方向に沿って延在している。熱収縮保護部13は、光導入管7の外周面と、光導入管7から延出した光ファイバ3aの外周面とを被覆している。熱収縮保護部13に被覆された光ファイバ3aの長さD1は、例えば3mmである。従って、熱収縮保護部13の長さD2は、光導入管7の長さD3よりも長い。熱収縮保護部13は、光ファイバ3aの外周面に密着した光ファイバ被覆部(第2の被覆部)13eと、円筒部7aの外周面に密着した光導入管被覆部(第1の被覆部)13aとを有している。光ファイバ被覆部13eは、熱収縮保護部13における一端側に形成されている。ここで、光ファイバ3の湾曲を抑制するためには、光ファイバ被覆部13eの形状が重要である。具体的には、光ファイバ被覆部13eの直径が、光ファイバ3aの直径と略同じであることが望ましい。光導入管被覆部13aは、光ファイバ被覆部13eに隣接するように形成されている。また、熱収縮保護部13は、光導入管被覆部13aから他端側に向かって延在する追加被覆部13bを有している。この追加被覆部13bは、円筒部7b,7c,7dの外周面に密着している。
【0023】
熱収縮保護部13は、チューブ状の熱収縮管14(
図4(b)等参照)が熱収縮したものである。熱収縮管14は、熱を加えると熱収縮管14自身の直径方向に沿って収縮するものである。この熱収縮量は、熱収縮管14を構成する材料、外径寸法、内径寸法、及び肉厚などにより制御可能である。熱収縮保護部13に保護される被保護部において、最も細い寸法を有するものは光ファイバ3である。従って、熱収縮管14の収縮後の直径は、光ファイバ3の外径よりも僅かに小さくなるように設定されている。このような熱収縮管14によれば、光導入管7及び光ファイバ3の外径が互いに異なっていても、それぞれの外周面に密着する熱収縮保護部13を形成することができる。
【0024】
上述した光装置1によれば、光導入管7の円筒部7aから光ファイバ3aが突出している。これら円筒部7a及び光ファイバ3aは、熱収縮保護部13に被覆されている。この熱収縮保護部13は、熱収縮によって光導入管7及び光ファイバ3に取り付けられている。このため、光導入管7及び光ファイバ3の形状や寸法が変更されたとしても、熱収縮保護部13を新たに設計し直す必要がない。従って、光導入管7及び光ファイバ3の設計変更に柔軟に対応し得る熱収縮保護部13を備えた光装置1が提供される。
【0025】
また、光装置1では、円筒部7dの外径Adが光導入管7において最も太い。このような円筒部7dによれば、本体6に対する光導入管7の溶接長さが長くなるので、本体6に対して光導入管7を強固に取り付けることができる。
【0026】
また、熱収縮保護部13は、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル又はポリフッ化ビニリデンといった熱収縮性を有する樹脂材料からなる。このような材料によれば、熱収縮保護部13の曲げ剛性が光導入管7の曲げ剛性よりも小さくなる。また、このような材料によれば、熱収縮保護部13の曲げ剛性が光ファイバ3の曲げ剛性よりも大きくなる。すなわち、熱収縮保護部13の曲げ剛性の値は、光ファイバ3の曲げ剛性と光導入管7の曲げ剛性の中間値をとる。従って、熱収縮保護部13内における光ファイバ3の曲げを抑制することができる。
【0027】
次に、
図3〜
図5を参照しつつ、光装置1の製造方法について説明する。
【0028】
まず、準備工程S1を実施する。
図4(a)に示されるように、準備工程S1では、本体6を準備する。まず、本体6をなす筐体6aの内部に光素子8を配置する。その後、筐体6aに蓋6bを取り付けることにより本体6が準備される。
【0029】
次に、挿入工程S2を実施する。
図4(b)に示されるように、挿入工程S2では、まず、光導入管7の円筒部7aに光ファイバ3を取り付ける。続いて、熱収縮管14を準備する。この熱収縮管14の内径寸法は円筒部7dの外径Adよりも大きいので、光導入管7側から挿入する。
【0030】
次に、溶接工程S3を実施する。
図5(a)に示されるように、溶接工程S3では、まず、円筒部7dを側面4cに接触させる。続いて、光ファイバ3と光素子8(
図1等参照)との間における光軸調整を行う。そして、光軸調整の後に、側面4cに対して円筒部7dの外周面を溶接する。この溶接には、YAGレーザ装置16を利用したレーザスポット溶接が好適である。
【0031】
次に、形成工程S4を実施する。
図5(b)に示されるように、形成工程S4では、まず、熱収縮管14の端面14aが側面4cに接触するように熱収縮管14を配置する。ここで、熱収縮管14は光導入管7よりも長い。従って、熱収縮管14は、光ファイバ3aと円筒部7aとを囲むように光導入管7及び光ファイバ3に対して配置される。続いて、
図5(c)に示されるように、ヒートガンなどを用いて、熱収縮管14に熱Hを加える。この加熱により熱収縮管14は、熱収縮管14の直径方向に収縮する。従って、光導入管7の外径形状及び光ファイバ3aの外径形状に沿った熱収縮保護部13が形成される。
【0032】
上述した光装置1の製造方法によれば、円筒部7aと光ファイバ3とを覆うように熱収縮管14を配置した後に、熱収縮管14を加熱している。この加熱により、熱収縮管14は円筒部7a及び光ファイバ3aのそれぞれの形状に沿うように収縮する。従って、光導入管7及び光ファイバ3の形状や寸法が変更されたとしても、熱収縮保護部13を新たに設計し直す必要がない。従って、光導入管7及び光ファイバ3の設計変更に柔軟に対応し得る熱収縮保護部13を備えた光装置1の製造方法が提供される。また、熱収縮による取付によれば、被保護部材の素材等に制限されることがなく光ファイバ3aと光導入管7とを連続的に被覆することが可能になる。
【0033】
[変形例]
本発明は、前述した実施形態に限定されない。本発明は、要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
【0034】
熱収縮保護部13は、光導入管7の外周面上の全体に形成されていた。しかし、熱収縮保護部13は、少なくとも円筒部7aと円筒部7aから突出した光ファイバ3aを被覆していればよい。従って、例えば、熱収縮保護部13の他端が、側面4cまで延びておらず、円筒部7d等を被覆していなくてもよい。
【0035】
上記製造方法では、挿入工程S2の後に溶接工程S3を実施していた。しかし、熱収縮管14の内径が、コネクタ12の外形寸法よりも大きい場合には、溶接工程S3の後に挿入工程S2を実施してもよい。この順番によれば、溶接工程S3の際に熱収縮管14が挿入されていないので、溶接工程S3を容易に実施することができる。
【0036】
光装置の製造方法では、熱収縮管14の内径を所望の熱収縮量を満たす範囲で適宜設定することが可能である。例えば、熱収縮管14の内径を光導入管7の外径よりも大きく且つコネクタ12よりも小さくした場合には、光導入管7を光ファイバ3に取り付けた後であり且つ光導入管7を本体6に溶接する前に熱収縮管14を配置すればよい。また、例えば、熱収縮管14の内径を光導入管7及びコネクタ12の外径よりも大きくした場合には、光導入管7を本体6に溶接した後であっても熱収縮管14を配置することが可能である。このように、光装置の製造方法では、熱収縮管14を取り付ける工程を実施するタイミングを変更することが可能である。従って、光装置1の組立効率を向上させることができる。
【符号の説明】
【0037】
1…光装置、2…筐体、3,3a…光ファイバ、4…パッケージ、6…本体、7…光導入管、7a…円筒部(第1の管部)、7b,7c…円筒部、7d…円筒部(第2の管部)、8…光素子、13…熱収縮保護部、13a…光導入管被覆部(第1の被覆部)、13b…追加被覆部、13e…光ファイバ被覆部(第2の被覆部)、14…熱収縮管、S1…準備工程、S2…挿入工程、S3…溶接工程、S4…形成工程。