(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-41105(P2016-41105A)
(43)【公開日】2016年3月31日
(54)【発明の名称】飾り鏡餅用飾り具
(51)【国際特許分類】
A47G 33/00 20060101AFI20160304BHJP
【FI】
A47G33/00 Q
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-165086(P2014-165086)
(22)【出願日】2014年8月14日
(71)【出願人】
【識別番号】593201958
【氏名又は名称】越後製菓株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091373
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100097065
【弁理士】
【氏名又は名称】吉井 雅栄
(72)【発明者】
【氏名】山▲崎▼ 彬
(72)【発明者】
【氏名】星野 一郎
(57)【要約】
【課題】簡易な構成で簡易に製作して飾ることができる構成でありながら、この板材に設けた正面主模様(例えば絵馬飾りなどの図形表示)が浮彫りとなって引き立つ飾り具となる飾り鏡餅用飾り具を提供すること。
【解決手段】背景模様7を設けた前記折り下げ板部5に窓部8を設け、この窓部8を通して正面から見える前記背板部4に奥背景模様9を設け、正面板部6は前記折り下げ板部5の前側に重合しこの正面板部6の上縁部は折り下げ板部5の途中高さに位置すると共にこの上縁部が窓部8内に突出してこの窓部8の一部を正面から覆うように構成し、この窓部8内に突出する正面板部6の上縁部を模様形成用縁部10に形成すると共に、この模様形成用縁部10を含めた正面板部6上部に正面主模様11を設けた飾り鏡餅用飾り具。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鏡餅型容体内に餅を収納した飾り鏡餅を載置した飾り台の正面に配置する飾り鏡餅用飾り具であって、背板部の前側下方への折り下げ板部と正面板部とを重合した折り合せ形立設本体部から成る構成とし、背景模様を設けた前記折り下げ板部に窓部を設け、この窓部を通して正面から見える前記背板部に奥背景模様を設け、前記正面板部は前記折り下げ板部の前側に重合しこの正面板部の上縁部は前記折り下げ板部の途中高さに位置すると共にこの上縁部が前記窓部内に突出してこの窓部の一部を正面から覆うように構成し、この窓部内に突出する正面板部の上縁部を模様形成用縁部に形成すると共に、この模様形成用縁部若しくはこの模様形成用縁部を含めた前記正面板部上部に正面主模様を設けて、この正面主模様が前記奥背景模様、前記窓部、及びこの窓部周囲の前記背景模様により飾られて引き立つように構成したことを特徴とする飾り鏡餅用飾り具。
【請求項2】
前記折り下げ板部の下部を前記正面板部の下部の裏側に重合止着して、前記折り下げ板部と前記正面板部の上部とに隙間が生じるように構成し、前記正面主模様を設けた前記正面板部の上縁の前記模様形成用縁部が前記窓部の周縁部と前記隙間を介して前後方向に離間状態にして前記窓部内に突出配設すると共に、この窓部の奥の前記背板部の前記奥背景模様と離間距離があることで、この模様形成用縁部及び正面主模様が浮彫りとなって引き立つように構成したことを特徴とする請求項1記載の飾り鏡餅用飾り具。
【請求項3】
底板部の後端に折り縁を介して前記背板部を立設し、この底板部の前端に折り縁を介して前記正面板部を立設し、前記背板部に折り縁を介して前方に折り返した前記折り下げ板部を折り返し垂設し、この折り下げ板部の下部を前記正面板部の下部裏側に重合止着して、一枚の板材から成る置き箱形に前記折り合せ形立設本体部を形成したことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の飾り鏡餅用飾り具。
【請求項4】
前記折り縁を介して前記置き箱形に形成した前記折り合せ形立設本体部を偏平状に折り畳み自在に構成して、この偏平状に折り畳んで輸送される折り合せ形立設本体部を前記折り縁を介して立ち起こして前記置き箱形に形成し、この置き箱形を保持する置き箱形保持用折り縁を前記底板部中央に設け、この底板部を内方に押し上げてこの置き箱形保持用折り縁を介して底板部を断面へ字状に上方内側へ折曲することで前記置き箱形が保持されるように構成したことを特徴とする請求項3記載の飾り鏡餅用飾り具。
【請求項5】
前記奥背景模様、前記背景模様、前記正面主模様及び前記正面板部に設けた正面模様は、前記折り合せ形立設本体部を折り合せ形成する板材に予め印刷表示形成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の飾り鏡餅用飾り具。
【請求項6】
前記正面主模様は、新年祝い言葉若しくは図形又は干支を示す言葉若しくは図形とし、少なくとも前記背景模様は、正月を示す前記正面主模様を飾る正月飾り模様としたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の飾り鏡餅用飾り具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飾り鏡餅を飾る飾り鏡餅用飾り具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
正月飾りや神棚などに備えるものとして、鏡餅型容体内に餅を充填収納したり、個包装パックした餅を多数収納したりした飾り鏡餅が好評である。
【0003】
近年では、更に商品開発が進み、この飾り鏡餅に様々な装飾を施すだけでなく、飾り台(三方など)に載置し、更にこの三方にも飾り付けたり、三方正面に付設したり、置いたりする飾り具も開発されている。
【0004】
これらは、飾りデザインを施され包装箱内に収容してスーパーやコンビニなどに陳列し、これを購入した購入者が包装箱から飾り鏡餅を取り出し、三方や飾り具を組み立て飾り付け玄関や床の間や神棚などに飾り置くが、更に予め工場で組み立て完成しておいたものを包装箱内に収容し、これを取り出しそのまま飾り置くことができる商品も好評である。
【0005】
しかし、購入者が組み立てて飾る場合も予め工場で組み立ててそのまま飾り置くことができる状態で包装箱に収納する場合も、組み付け作業が容易でないと商品価値が低下し、また工場での量産性が低下する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、飾り鏡餅を載置する三方などの飾り台の正面に配置して飾り鏡餅を飾る飾り具であるが、板材を折り合せて形成する簡易な構成であって、組み立て作業(折り合せ形成作業)も容易であり、しかもこのような簡易な構成で簡易に製作して飾ることができる構成でありながら、この板材に設けた正面主模様(例えば謹賀新年の文字表示や図形表示又はその年(正月)の干支やその干支を描いた絵馬飾りなどの図形表示)が浮彫りとなって引き立つ飾り具となり、この飾り具を飾り鏡餅を載せた飾り台の正面に配置されるように包装箱に収容した商品とすることで、飾り鏡餅の商品価値が著しく向上することとなる飾り鏡餅用飾り具を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0008】
鏡餅型容体1内に餅を収納した飾り鏡餅2を載置した飾り台3の正面に配置する飾り鏡餅用飾り具であって、背板部4の前側下方への折り下げ板部5と正面板部6とを重合した折り合せ形立設本体部Aから成る構成とし、背景模様7を設けた前記折り下げ板部5に窓部8を設け、この窓部8を通して正面から見える前記背板部4に奥背景模様9を設け、前記正面板部6は前記折り下げ板部5の前側に重合しこの正面板部6の上縁部は前記折り下げ板部5の途中高さに位置すると共にこの上縁部が前記窓部8内に突出してこの窓部8の一部を正面から覆うように構成し、この窓部8内に突出する正面板部6の上縁部を模様形成用縁部10に形成すると共に、この模様形成用縁部10若しくはこの模様形成用縁部10を含めた前記正面板部6上部に正面主模様11を設けて、この正面主模様11が前記奥背景模様9、前記窓部8、及びこの窓部8周囲の前記背景模様7により飾られて引き立つように構成したことを特徴とする飾り鏡餅用飾り具に係るものである。
【0009】
また、前記折り下げ板部5の下部を前記正面板部6の下部の裏側に重合止着して、前記折り下げ板部5と前記正面板部6の上部とに隙間13が生じるように構成し、前記正面主模様11を設けた前記正面板部6の上縁の前記模様形成用縁部10が前記窓部8の周縁部と前記隙間13を介して前後方向に離間状態にして前記窓部8内に突出配設すると共に、この窓部8の奥の前記背板部4の前記奥背景模様9と離間距離があることで、この模様形成用縁部10及び正面主模様11が浮彫りとなって引き立つように構成したことを特徴とする請求項1記載の飾り鏡餅用飾り具に係るものである。
【0010】
また、底板部13の後端に折り縁aを介して前記背板部4を立設し、この底板部13の前端に折り縁bを介して前記正面板部6を立設し、前記背板部4に折り縁cを介して前方に折り返した前記折り下げ板部5を折り返し垂設し、この折り下げ板部5の下部を前記正面板部6の下部裏側に重合止着して、一枚の板材から成る置き箱形に前記折り合せ形立設本体部Aを形成したことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の飾り鏡餅用飾り具に係るものである。
【0011】
また、前記折り縁a,b,cを介して前記置き箱形に形成した前記折り合せ形立設本体部Aを偏平状に折り畳み自在に構成して、この偏平状に折り畳んで輸送される折り合せ形立設本体部Aを前記折り縁を介して立ち起こして前記置き箱形に形成し、この置き箱形を保持する置き箱形保持用折り縁dを前記底板部14中央に設け、この底板部14を内方に押し上げてこの置き箱形保持用折り縁dを介して底板部14を断面へ字状に上方内側へ折曲することで前記置き箱形が保持されるように構成したことを特徴とする請求項3記載の飾り鏡餅用飾り具に係るものである。
【0012】
また、前記奥背景模様9、前記背景模様7、前記正面主模様11及び前記正面板部6に設けた正面模様12は、前記折り合せ形立設本体部Aを折り合せ形成する板材に予め印刷表示形成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の飾り鏡餅用飾り具に係るものである。
【0013】
また、前記正面主模様11は、新年祝い言葉若しくは図形又は干支を示す言葉若しくは図形とし、少なくとも前記背景模様7は、正月を示す前記正面主模様11を飾る正月飾り模様としたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の飾り鏡餅用飾り具に係るものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明は上述のように構成したから、飾り鏡餅を載置する三方などの飾り台の正面に配置して飾り鏡餅を飾る飾り具であるが、板材を折り合せて形成する簡易な構成であって、組み立て作業(折り合せ形成作業)も容易であり、しかもこのような簡易な構成で簡易に製作して飾ることができる構成でありながら、この板材に設けた正面主模様(例えば謹賀新年の文字表示や図形表示又はその年(正月)の干支やその干支を描いた絵馬飾りなどの図形表示)が浮彫りとなって引き立つ飾り具となり、この飾り具を飾り鏡餅を載せた飾り台の正面に配置されるように包装箱に収容した商品とすることで、飾り鏡餅の商品価値が著しく向上することとなる飾り鏡餅用飾り具となる。
【0015】
また、請求項2,3記載の発明においては、一層簡易な構成で組み立て(折り合せ形成作業)が容易でありながら、絶大な装飾効果を発揮する極めて優れた飾り鏡餅用飾り具となる。
【0016】
また、請求項4記載の発明においては、一層搬送(輸送)に適した偏平状態から、単に立ち起こして置き箱形に形成した後、底板部を上方へ少し押圧してへ字状に底板部を折曲するだけで、この置き箱形に形成した状態を保持でき、偏平状からの組み立て(立ち起こし変形させて置き箱形に完成させる作業)も極めて容易となり、一層実用性に優れた画期的なた飾り鏡餅用飾り具となる。
【0017】
また、請求項5,6記載の発明においては、更に製作が容易で装飾効果も増大し商品価値の高い製品を提供できる一層優れたた飾り鏡餅用飾り具となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図2】本実施例の使用状態を示す(模様の図示を省略した)正面図である。
【
図3】本実施例の(模様の図示を省略した)説明正面図である。
【
図4】本実施例の(模様の図示を省略した)説明側断面図である。
【
図5】本実施例の偏平状に折り畳んだ状態から置き箱形に立ち起こして完成させた状態にすることを示す(模様の図示を省略した)説明斜視図である。
【
図6】本実施例の(模様の図示を省略した)展開平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
【0020】
背板部4の前側下方への折り下げ板部5と正面板部6とを重合した折り合せ形立設本体部Aから成る構成であり、前記背板部4から前方に折り返し垂設した前記折り下げ板部5には窓部8を設け、前記正面板部6は前記折り下げ板部5の前側に重合し、この正面板部6の上縁部は前記折り下げ板部5の途中高さに位置すると共にこの上縁部が前記窓部8内に突出してこの窓部8の一部を正面から覆うように構成し、この窓部8内に突出する正面板部6の上縁部を模様形成用縁部10に形成すると共に、この模様形成用縁部10若しくはこの模様形成用縁部10を含めた前記正面板部6上部に正面主模様11を設けている。
【0021】
この正面主模様11は、例えば新年祝い言葉(謹賀新年)の文字をあしらった図形表示(文字マーク)やその正月の年の干支が描かれた絵馬をあしらった図形表示(絵馬飾り図形模様)などの新年祝い文字表示や図形表示であり、この正面主模様11を正面板部6上部に、図面に示すようにして前記模様形成用縁部10を含めて例えば印刷表示した構成とし、この本物品を飾り鏡餅2を載置した飾り台3の正面に飾る。
【0022】
また、折り下げ板部5には正面板部6を飾る背景模様7を設けると共に、この背景模様7を周囲に設けた窓部8からその奥に見えることになる前記背板部4に奥背景模様9を設けている。
【0023】
そして更に本発明は正面主模様11がこの背景模様7及び奥まった奥背景模様9により飾られるだけでなく、正面板部6の上縁の形状を設定して前記模様形成用縁部10を設け、この正面板部6の上縁に設けた模様形成用縁部10が窓部8内に突出するようにし、この模様形成用縁部10部分若しくはこの部分を含めた正面板部6の上部に前記正面主模様11を設けることで、この正面主模様11が非常に浮だって見え、引き立つことになる。
【0024】
更に説明すれば、背景模様7を設けた折り下げ板部5は背板部4の前方へ折り返し垂設され、この折り下げ板部5の下部が正面板部6の裏側に重合止着される構成であり、この正面板部6の上縁部は前記折り下げ板部5の途中高さに位置すると共にこの上縁部が前記窓部8内に突出してこの窓部8の一部を正面から覆うように構成であるため、正面板部6の上縁に設けた模様形成用縁部10及びこれに設けた正面主模様11が目立ち、しかもこの模様形成用縁部10及び正面主模様11は前述のように折り下げ板部5に設けた窓部8内に突出しているため更に立体的に引き立って目立つことになり、更にこの正面主模様11は、少し離間している背景模様7及び窓部8を介して十分に離間している奥背景模様9によっても飾られることになるから、極めて装着効果が高まることとなる。
【0025】
即ち、本発明は、単に各模様を設けた板材を折り合せ重合して、例えば置き箱形に形成してこれを飾り台3(三方)正面に置くだけで良く、簡易な構成にして製作(組み立て作業)が容易でありながら、絶大な装飾効果を発揮する飾り鏡餅用飾り具となる。
【実施例】
【0026】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0027】
本実施例の所定形状に切り出した印刷板材の背板部4の上縁から前側下方へ折り返した折り下げ板部5と、立設する正面板部6とを重合した折り合せ形立設本体部Aから成る構成としているが、具体的には、底板部13の後端に折り縁aを介して連設した前記背板部4を立ち起こし立設し、この底板部13の前端に折り縁bを介して連設した前記正面板部6を立ち起こし立設し、前記背板部4に折り縁c(上縁)を介して前方に折り返した前記折り下げ板部5を斜め前方へ折り返し垂設し、この折り下げ板部5の下部を前記正面板部6の下部裏側に重合止着して、一枚の板材から成る置き箱形(左右が開口した自立できる箱形)に前記折り合せ形立設本体部Aを形成し、この各板部の所定位置に各種模様を予め印刷表示した構成としている。
【0028】
そして、本実施例は、この折り合せ形立設本体部Aから構成されているが、背景模様7を表示した前記折り下げ板部5の正面部に窓部8を設け、この窓部8を通して正面から見える前記背板部4に奥背景模様9を表示し、前記正面板部6は前記折り下げ板部5の前側に重合し、この正面板部6の上縁部は前記折り下げ板部5の途中高さに位置すると共にこの上縁部が前記窓部8内に突出してこの窓部8の一部を正面から覆うように構成し、この窓部8内に突出する正面板部6の上縁部を模様形成用縁部10(正面主模様11を描くにあたってのその模様の輪郭形状の一部)に形成すると共に、この模様形成用縁部10を含めた前記正面板部6上部に正面主模様11を表示し、この正面主模様11が前記奥背景模様9、前記窓部8、及びこの窓部8周囲の前記背景模様7により飾られて引き立つように構成している。
【0029】
また、本実施例では、前記折り下げ板部5の下部を前記正面板部6の下部の裏側に重合止着して、前記折り下げ板部5が少し前側へ凸出するように湾曲傾斜し垂設するように構成し、この折り返し垂設した下部が正面板部6の下部に重合止着していることで、板厚以上に大きな隙間13が前記正面板部6の上部とに生じるように構成して、前記正面主模様11を表示した前記正面板部6の上縁の前記模様形成用縁部10が前記窓部8の周縁部と前記隙間13を介して前後方向に離間状態にして前記窓部8内に突出配設すると共に、この窓部8の奥の前記背板部4の前記奥背景模様9とは更に大きな離間距離があることで、この模様形成用縁部10及び正面主模様11が浮彫りとなって引き立つように構成している。
【0030】
また、本実施例では、前記奥背景模様9、前記背景模様7、前記正面主模様11及び前記正面板部6に設けた正面模様12は、前述したように前記折り合せ形立設本体部Aを折り合せ形成する紙製の板材に印刷表示形成している。
【0031】
また、本実施例では、前記折り縁a,b,cを介して前記置き箱形に形成した前記折り合せ形立設本体部Aを偏平状に折り畳み自在に構成し、この偏平状に折り畳んで輸送される折り合せ形立設本体部Aを前記折り縁を介して立ち起こして前記置き箱形に形成し、この置き箱形を保持する置き箱形保持用折り縁dを前記底板部14中央に設け、この底板部14を内方に押し上げてこの置き箱形保持用折り縁dを介して底板部14を断面へ字状に上方内側へ少し折曲することで、自立形となり簡単に三方3の正面に飾り置くことが容易となる前記置き箱形が保持されるように構成している。
【0032】
更に具体的に説明すれば、底板部14の形状を単なる方形状にせずに、両端部に比して中央へ行く程前後幅が大きくなる形状に設定することで、この置き箱形保持用折り縁dを介して底板部14を二つ折りに突出しつつ背板部4、折り下げ板部5、及び正面板部6が重なるように偏平状に折り畳んだ状態から、この底板部14を開くことでこの底板部14の前後幅が端部の前後幅より大きい寸法となっていることで、正面板部6や背板部4は中央部を左右端部に比してやや前方に凸にして湾曲変形し、この底板部14を置き箱形保持用折り縁dを介して逆に内側へ押し込み少し内側へ折曲することでこの湾曲変形(弾性変形)の戻り力により内側へ折曲しようとする付勢が働き、偏平状に戻らずに置き箱形に立ち起こし形成したこの自立する飾り置き状態の形状が保形されることとなる。
【0033】
尚、この置き箱形保持用折り縁dと交差する分断折り縁eも形成している。これは保形作用が一層良好となるように形成したもので、前後幅が同寸法の中央部分と前記前後幅が徐々に中央程大きくなる左右部分とが別々に分断変形し得るように形成している。
【0034】
従って、背景模様7を設けた折り下げ板部5は背板部4の前方へ折り返し垂設され、この折り下げ板部5の下部が正面板部6の裏側に重合止着される構成であり、この正面板部6の上縁部は前記折り下げ板部5の途中高さに位置すると共にこの上縁部が前記窓部8内に突出してこの窓部8の一部を正面から覆うように構成であるため、正面板部6の上縁に設けた模様形成用縁部10及びこれに設けた正面主模様11が目立ち、しかもこの模様形成用縁部10及び正面主模様11は前述のように折り下げ板部5に設けた窓部8内に突出しているため更に立体的に引き立って目立つことになり、更にこの正面主模様11は、少し離間している背景模様7及び窓部8を介して十分に離間している奥背景模様9の双方により飾られることになるから、極めて装着効果が高まることとなる。
【0035】
しかも、単に各模様を設けた板材を折り合せ重合して、置き箱形に形成してこれを飾り台3(三方)正面に置くだけで良く、簡易な構成にして製作(組み立て作業)が容易でありながら、絶大な装飾効果を発揮する飾り鏡餅用飾り具となる。
【0036】
また、本実施例の正面主模様11は、前述のように例えば新年祝い言葉(謹賀新年)の文字をあしらった図形表示(文字マーク)及びその正月の年の干支が描かれた絵馬をあしらった図形表示(絵馬飾り図形)であり、この正面主模様11を正面板部6上部に前記模様形成用縁部10を含めて印刷表示し、この正面主模様11の一部が窓部8内に突出して見えることになり、またこの窓部8の周囲の背景模様7は門松などの正月飾り模様として折り下げ板部5に印刷表示し、更に窓部8内の奥に見える背板部4は、梅の花などの奥まったバック飾り模様として印刷表示しているため、前述のように非常に装着効果の高い正月絵馬飾りとなり、商品価値が著しく高まることとなる。
【0037】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【符号の説明】
【0038】
A 折り合せ形立設本体部
a (後端)折り縁
b (前端)折り縁
c 折り縁(上縁)
d 置き箱形保持用折り縁
1 鏡餅型容体
2 飾り鏡餅
3 飾り台
4 背板部
5 折り下げ板部
6 正面板部
7 背景模様
8 窓部
9 奥背景模様
10 模様形成用縁部
11 正面主模様
12 正面模様
13 隙間
14 底板部