【課題】本発明は、対応可能なスタッフに制限のある特定のサービスを希望する顧客が来店する場合であっても、当該顧客に対するサービス提供の機会の喪失を抑制する技術を提供することを課題とする。
【解決手段】サービスに関する希望情報の入力を受け付けると、希望情報に含まれる語句を抽出してサービスの提供に要する資格を特定し、希望情報に含まれる来店希望日時及び場所に関する条件と資格に関する条件の何れの条件についても満たすスタッフの有無を、保有資格及び出勤予定の情報に基づいて判定し、否定判定に至った場合に、少なくとも保有資格が条件を満たすスタッフに対して応援要請の処理を行う。
顧客が提供を希望するサービスに関する希望情報の入力を受け付けると、前記希望情報に含まれる語句を抽出して、提供に際して資格を要するサービスに関連するキーワード群を資格毎に整理した第1のデータベースに格納されているキーワードとの近似度合から、前記顧客が希望するサービスの提供に要する資格を特定する資格特定手段と、
前記希望情報に含まれる来店希望日時及び場所に関する第1条件と前記特定された資格に関する第2条件の何れの条件についても満たすスタッフの有無を、店舗に配置されるスタッフが有する保有資格と各店舗への出勤予定の情報を格納した第2のデータベースに格納されている保有資格及び出勤予定の情報に基づいて判定する判定手段と、
前記判定において否定判定に至った場合に、少なくとも保有資格が前記第2条件を満たすスタッフを前記第2のデータベースから抽出し、抽出したスタッフに対して応援要請の処理を行う応援要請手段と、を備える、
情報処理装置。
前記予約処理手段は、前記第1条件と前記第2条件の何れの条件についても満たすスタッフに先約がある場合に、前記先約を代行可能な代替スタッフの有無を前記第2のデータベースに格納されている保有資格及び出勤予定の情報に基づいて判定し、前記代替スタッフが前記第2のデータベースから抽出されれば、前記顧客に対して予約が確定した旨を通知する、
請求項2に記載の情報処理装置。
前記予約処理手段は、前記応援要請を受けた少なくとも何れかのスタッフから応援可能の通知を受信した場合には前記顧客に対して予約が確定した旨を通知し、前記応援要請を受けた何れのスタッフからも応援可能の通知が受信されない場合には前記顧客に対して前記顧客が希望する来店日時及び場所に代わる他の来店日時または場所を通知する、
請求項2または3に記載の情報処理装置。
顧客が提供を希望するサービスに関する希望情報の入力を受け付けると、前記希望情報に含まれる語句を抽出して、提供に際して資格を要するサービスに関連するキーワード群を資格毎に整理した第1のデータベースに格納されているキーワードとの近似度合から、前記顧客が希望するサービスの提供に要する資格を特定する資格特定処理と、
前記希望情報に含まれる来店希望日時及び場所に関する第1条件と前記特定された資格に関する第2条件の何れの条件についても満たすスタッフの有無を、店舗に配置されるスタッフが有する保有資格と各店舗への出勤予定の情報を格納した第2のデータベースに格納されている保有資格及び出勤予定の情報に基づいて判定する判定処理と、
前記判定において否定判定に至った場合に、少なくとも保有資格が前記第2条件を満たすスタッフを前記第2のデータベースから抽出し、抽出したスタッフに対して応援要請の処理を行う応援要請処理と、を行う、
情報処理方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
全国あるいは特定地域に多数展開している店舗に来店する顧客の多くは、何れの店舗に訪問しても他店と同等のサービスの提供を受けられることを期待している。一方、各店舗に配置されるスタッフの人数調整は、繁忙状況等に応じて行われるのが支配的であるため、各店舗で提供されるサービスが多岐に渡ると、提供に際して専門的な知識を要する特定のサービスに対応できるスタッフの配置が店舗間で偏る可能性がある。
【0005】
そこで、本発明は、対応可能なスタッフに制限のある特定のサービスを希望する顧客が来店する場合であっても、当該顧客に対するサービス提供の機会の喪失を抑制する技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明では、顧客からサービスの希望を受け付けると、これに含まれている語句と資格を要するサービスに関連するキーワードとの近似度合から、顧客が希望するサービスの提供に要する資格を特定し、来店希望日時等の条件とスタッフの保有資格や出勤予定の条件とが成立するスタッフの有無を判定した後、否定判定の場合には保有資格の条件を満たすスタッフに対して応援要請の処理を行うことにした。
【0007】
詳細には、情報処理装置であって、顧客が提供を希望するサービスに関する希望情報の入力を受け付けると、前記希望情報に含まれる語句を抽出して、提供に際して資格を要するサービスに関連するキーワード群を資格毎に整理した第1のデータベースに格納されているキーワードとの近似度合から、前記顧客が希望するサービスの提供に要する資格を特定する資格特定手段と、前記希望情報に含まれる来店希望日時及び場所に関する第1条件と前記特定された資格に関する第2条件の何れの条件についても満たすスタッフの有無を、店舗に配置されるスタッフが有する保有資格と各店舗への出勤予定の情報を格納した第2のデータベースに格納されている保有資格及び出勤予定の情報に基づいて判定する判定手段と、前記判定において否定判定に至った場合に、少なくとも保有資格が前記第2条件を満たすスタッフを前記第2のデータベースから抽出し、抽出したスタッフに対して応援要請の処理を行う応援要請手段と、を備える。
【0008】
上記情報処理装置では、サービスの提供に要する資格が、顧客が入力する情報に含まれる語句の解析によって特定される。よって、顧客は、希望するサービスに関係する資格の要否を意識することなく、希望するサービスを要求することができる。そして、上記情報
処理装置では、顧客がサービスの提供を希望すると、顧客が希望するサービスの提供に要する資格を特定し、資格を有するスタッフの有無が確認される。そして、来店希望日時及び場所に関する条件が満たされない場合、上記情報処理装置は、少なくとも資格を保有するスタッフに対して応援要請を行う。よって、何ら応援要請がなされない場合に比べると、当該顧客に対するサービス提供の機会の喪失が抑制されることになる。
【0009】
なお、上記情報処理装置は、前記第2のデータベースには、スタッフの応対予定の情報が更に格納されており、前記判定において否定判定に至った場合に、少なくとも保有資格が前記第2条件を満たし且つ前記来店希望日時に先約の無いスタッフが前記第2のデータベースから抽出されれば、前記顧客に対して予約が確定した旨を通知する予約処理手段を更に備えるものであってもよい。
【0010】
このような情報処理装置であれば、顧客の希望する条件を満たすスタッフの先約の有無が確認されるため、顧客が提供を希望するサービスに対応可能なスタッフの先約により、サービスの提供を受けることができない日時に当該顧客が来店する可能性を低減することができる。
【0011】
また、前記予約処理手段は、前記第1条件と前記第2条件の何れの条件についても満たすスタッフに先約がある場合に、前記先約を代行可能な代替スタッフの有無を前記第2のデータベースに格納されている保有資格及び出勤予定の情報に基づいて判定し、前記代替スタッフが前記第2のデータベースから抽出されれば、前記顧客に対して予約が確定した旨を通知するものであってもよい。
【0012】
このような情報処理装置であれば、顧客の希望する条件を満たすスタッフに先約がある場合、当該スタッフの先約を代行可能な代替スタッフの有無が判定され、顧客に対する通知がなされるので、顧客が提供を希望するサービスに対応可能なスタッフの先約によって当該顧客に対するサービス提供の機会の喪失を抑制することができる。
【0013】
また、前記予約処理手段は、前記応援要請を受けた少なくとも何れかのスタッフから応援可能の通知を受信した場合には前記顧客に対して予約が確定した旨を通知し、前記応援要請を受けた何れのスタッフからも応援可能の通知が受信されない場合には前記顧客に対して前記顧客が希望する来店日時及び場所に代わる他の来店日時または場所を通知するものであってもよい。
【0014】
このような情報処理装置であれば、サービスの提供を希望する顧客は、少なくとも内容に関して希望に沿ったサービス提供の機会を受けることを選択可能になるため、当該顧客に対するサービス提供の機会の喪失を抑制することができる。
【0015】
なお、本発明は、方法としての側面から捉えることもできる。例えば、本発明は、情報処理方法であって、顧客が提供を希望するサービスに関する希望情報の入力を受け付けると、前記希望情報に含まれる語句を抽出して、提供に際して資格を要するサービスに関連するキーワード群を資格毎に整理した第1のデータベースに格納されているキーワードとの近似度合から、前記顧客が希望するサービスの提供に要する資格を特定する資格特定処理と、前記希望情報に含まれる来店希望日時及び場所に関する第1条件と前記特定された資格に関する第2条件の何れの条件についても満たすスタッフの有無を、店舗に配置されるスタッフが有する保有資格と各店舗への出勤予定の情報を格納した第2のデータベースに格納されている保有資格及び出勤予定の情報に基づいて判定する判定処理と、前記判定において否定判定に至った場合に、少なくとも保有資格が前記第2条件を満たすスタッフを前記第2のデータベースから抽出し、抽出したスタッフに対して応援要請の処理を行う応援要請処理と、を行うものであってもよい。
【0016】
また、本発明は、プログラムとしての側面から捉えることもできる。例えば、本発明は、コンピュータに、顧客が提供を希望するサービスに関する希望情報の入力を受け付けると、前記希望情報に含まれる語句を抽出して、提供に際して資格を要するサービスに関連するキーワード群を資格毎に整理した第1のデータベースに格納されているキーワードとの近似度合から、前記顧客が希望するサービスの提供に要する資格を特定する資格特定処理と、前記希望情報に含まれる来店希望日時及び場所に関する第1条件と前記特定された資格に関する第2条件の何れの条件についても満たすスタッフの有無を、店舗に配置されるスタッフが有する保有資格と各店舗への出勤予定の情報を格納した第2のデータベースに格納されている保有資格及び出勤予定の情報に基づいて判定する判定処理と、前記判定において否定判定に至った場合に、少なくとも保有資格が前記第2条件を満たすスタッフを前記第2のデータベースから抽出し、抽出したスタッフに対して応援要請の処理を行う応援要請処理と、を実行させる情報処理プログラムであってもよい。
【発明の効果】
【0017】
上記情報処理装置、方法及びプログラムであれば、対応可能なスタッフに制限のある特定のサービスを希望する顧客が来店する場合であっても、当該顧客に対するサービス提供の機会の喪失を抑制することができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、実施形態について説明する。以下に示す実施形態は、単なる例示であり、本開示の技術的範囲を以下の態様に限定するものではない。
【0020】
図1は、実施形態に係る情報処理システムにおいて実現される情報処理の概要を示した図の一例である。実施形態に係る情報処理システムSYSは、
図1に示すように、人員割当サーバ1(本願でいう「情報処理装置」の一例である)、店舗端末2、顧客端末3、資格データベース4(本願でいう「第1のデータベース」の一例である)、社員データベース5(本願でいう「第2のデータベース」の一例である)によって形成される。人員割当サーバ1は、顧客端末3から来店予約のリクエストを受けると、当該予約の応対に必要な資格を資格データベース4に照会し、社員(本願でいう「スタッフ」の一例である)のスケジュールや保有資格を社員データベース5に照会する。また、人員割当サーバ1は、当該予約に対応可能な社員が居ない場合に店舗端末2へ応援要請を行う。そして、人員割当サーバ1は、来店予約をリクエストした顧客端末3へ来店予約のリクエストに対する返答を行う。なお、
図1の例では、図示されている店舗端末2は1つであるが、人員割当サーバ1は一乃至複数の店舗端末2にアクセス可能である。また、顧客端末3としては、例えば、スマートフォンや携帯電話、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレットPCといった各種の情報処理機器を適用可能である。
【0021】
図2は、実施形態に係る情報処理システムSYSのハードウェア構成図の一例である。人員割当サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)やRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を含む制御部、制御部が実行するプログラムや関
連情報等の各種情報を記憶する記憶装置、ネットワーク6を介した通信を行うための通信I/F(インタフェース)を備える情報処理装置である。
【0022】
資格データベース4や社員データベース5も人員割当サーバ1と同様、制御部や記憶装置、通信I/Fを備える情報処理装置であり、各記憶装置内に各々のデータベースを形成している。また、店舗端末2や顧客端末3も人員割当サーバ1と同様、制御部や記憶装置、通信I/Fを備える他、情報を表示する表示装置や操作者の入力操作を受け付ける入力装置を備える。
【0023】
図3は、情報処理システムSYSを形成する人員割当サーバ1、店舗端末2、顧客端末3、資格データベース4、社員データベース5がコンピュータプログラムを各々実行することによって実現される機能ブロックを示した図の一例である。
【0024】
人員割当サーバ1は、RAMに展開されたコンピュータプログラムをCPUが解釈及び実行する制御部が、記憶装置や通信I/Fと協働することにより、資格特定部1Aや判定部1B、応援要請部1C、予約処理部1Dを実現する。資格特定部1Aは、人員割当サーバ1が顧客端末3から来店予約のリクエストを受けると、顧客が提供を希望するサービスに関する情報である希望情報に含まれる語句を抽出し、資格データベース4に格納されているキーワードとの近似度合から、顧客が希望するサービスの提供に要する資格を特定する。また、判定部1Bは、希望情報に含まれる来店希望日時及び場所に関する第1条件と、資格特定部1Aによって特定された資格に関する第2条件の何れの条件についても満たす社員の有無を、社員データベース5に格納されている保有資格及び出勤予定の情報に基づいて判定する。また、応援要請部1Cは、判定部1Bの判定において否定判定に至った場合に、保有資格が第2条件を満たす社員のうち出勤予定の情報が第1条件を満たさない社員を社員データベース5から抽出し、抽出した社員に対して応援要請の処理を行う。また、予約処理部1Dは、応対可能な社員が居た場合に社員データベース5の更新や顧客に
対する予約内容の通知を行う。
【0025】
店舗端末2は、RAMに展開されたコンピュータプログラムをCPUが解釈及び実行する制御部が、記憶装置や通信I/F、表示装置や入力装置と協働することにより、要請提示部2Aや回答処理部2Bを実現する。要請提示部2Aは、人員割当サーバ1から送られた応援要請のデータを処理し、応援要請の内容を店舗端末2の表示装置に表示する。回答処理部2Bは、店舗の社員が店舗端末2の入力装置に入力する応援可否の回答のデータを処理し、人員割当サーバ1に通知する。
【0026】
顧客端末3は、RAMに展開されたコンピュータプログラムをCPUが解釈及び実行する制御部が、記憶装置や通信I/F、表示装置や入力装置と協働することにより、受付処理部3Aや結果処理部3Bを実現する。受付処理部3Aは、顧客が顧客端末3の入力装置に入力する来店予約のリクエストのデータを処理し、人員割当サーバ1に通知する。結果処理部3Bは、人員割当サーバ1から送られた来店予約のリクエストに対する返答のデータを処理し、返答の内容を顧客端末3の表示装置に表示する。
【0027】
以下、実施形態に係る情報処理システムSYSにおいて実現される情報処理について説明する。
【0028】
図4Aは、人員割当サーバ1が実行する情報処理の処理フローを示した図の一例である。また、
図4Bは、店舗端末2が実行する情報処理の処理フローを示した図の一例である。また、
図4Cは、顧客端末3が実行する情報処理の処理フローを示した図の一例である。以下、人員割当サーバ1と店舗端末2と顧客端末3が協働して実現する情報処理システムSYS全体の処理について、人員割当サーバ1が実行する
図4Aの処理フローを中心に、店舗端末2が実行する
図4Bの処理フローや顧客端末3が実行する
図4Cの処理フローを参照しながら説明する。
【0029】
顧客が顧客端末3を操作して来店予約の操作を開始すると、
図4Cに示されるように、受付処理部3Aが予約受付画面を顧客端末3の表示装置に表示する(S301)。そして、顧客が顧客端末3に来店希望日時や場所、希望する手続き内容等の希望情報を入力すると、受付処理部3Aは、入力内容を人員割当サーバ1へ通知する(S302)。
【0030】
人員割当サーバ1では、
図4Aに示されるように、顧客端末3から人員割当サーバ1へ来店予約のリクエストである希望情報が送られると、資格特定部1Aは、希望情報に含まれている手続き内容のテキストデータから語句を抽出する(S101)。
図5は、顧客端末3から人員割当サーバ1へ送られる来店予約のリクエストの内容の一例である。例えば、来店予約のリクエストに手続き内容が文章で記載されている場合、資格特定部1Aは、当該文章を単語別に分解する。
【0031】
資格特定部1Aは、来店予約のリクエストから語句を抽出すると、当該語句を資格データベース4に照会する(S102)。
図6は、資格データベース4に格納されているデータを示した図の一例である。資格データベース4には、例えば、
図6に示すように、提供に際して資格を要するサービスに関連するキーワード群が資格毎に整理されている。資格特定部1Aは、語句の照会に対する資格データベース4からのレスポンスに基づき、照会した語句に対応する資格の有無を判別する(S103)。判定部1Bは、例えば、照会した語句に対応する資格の情報が資格データベース4から通知された場合、当該資格の情報をRAMや記憶装置に蓄積する(S104)。資格特定部1Aは、来店予約のリクエストから抽出した全ての語句の照会が完了したか否かの判定を行い、未照会の語句がある場合にはステップS102以降の処理を再び実行する(S105)。来店予約のリクエストから抽出した全ての語句の照会が完了した場合、当該リクエストを送信した顧客が提供を希
望するサービスの提供に要する資格の特定が完了する。
【0032】
判定部1Bは、来店予約のリクエストから来店希望日時及び場所の条件である第1条件と、資格特定部1AがS101からS105までのステップを実行して特定した資格の条件である第2条件の何れの条件についても満たし且つ先約の無い社員を社員データベース5に照会する(S107)。
図7は、社員データベース5に格納されているデータを示した図の一例である。社員データベース5には、例えば、
図7に示すように、店舗に配置されるスタッフが有する保有資格と各店舗への出勤予定の情報が応対予定の情報と共に格納されている。予約処理部1Dは、第1条件と第2条件の何れの条件についても満たし且つ先約の無い社員が居た場合、来店予約のリクエストの内容を社員データベース5へ通知し、当該社員の応対予定を更新する(S108)。また、予約処理部1Dは、リクエストの内容に従って予約が確定した旨を顧客端末3へ通知する(S109)。
【0033】
顧客端末3では、
図4Cに示されるように、人員割当サーバ1から予約が確定した旨の通知を受けたか否かを結果処理部3Bが判定している(S303)。ここでは、人員割当サーバ1から予約が確定した旨が通知されているので、結果処理部3Bは、予約確定画面を顧客端末3の表示装置に表示する(S304)。
図8は、顧客端末3に表示される予約結果の画面を示した図の一例である。リクエストの内容に従って予約が確定した旨が予約処理部1Dから顧客端末3へ通知されると、顧客端末3の表示装置には、
図8に示すように、顧客が希望する内容通りに予約が確定した旨の画面が表示される。
【0034】
また、
図4Aに示されるように、上述したステップS107の判定処理において、第1条件と第2条件の何れの条件についても満たし且つ先約の無い社員が居なかった場合、応援要請部1Cは、少なくとも保有資格が第2条件を満たす社員を社員データベース5に照会する(S110)。次に、応援要請部1Cは、第2条件に適合する社員が在籍する各店舗の店舗端末2に対し、応援要請の情報を送信する(S111)。
【0035】
店舗端末2では、
図4Bに示されるように、要請提示部2Aが人員割当サーバ1から送信された応援要請の情報の受信を検知する(S201)。そして、要請提示部2Aは、要請内容の画面を店舗端末2の表示装置に表示する(S202)。また、回答処理部2Bは、応援可否の入力受付を開始する(S203)。社員が店舗端末2に応援可能の旨を入力し或いは応援不能の旨を入力すると、回答処理部2Bは、入力内容を人員割当サーバ1へ通知する(S204)。
【0036】
人員割当サーバ1では、
図4Aに示されるように、応援要請部1Cが各店舗端末2から返信される応援要請に対する返答を解析し、顧客が希望する場所とは異なる他店舗あるいは顧客が希望する来店希望日時とは勤務時間帯が異なる他勤務時間帯から応援可能な社員の有無を判定する(S112)。ステップS112の処理において他店舗あるいは他勤務時間帯から応援可能な代わりの社員の存在が確認された場合、予約処理部1Dは、来店予約のリクエストの内容を社員データベース5へ通知し、当該代わりの社員の応対予定を更新する(S108)。また、予約処理部1Dは、リクエストの内容に従って予約が確定した旨を顧客端末3へ通知する(S109)。予約が確定した旨が通知された顧客端末3では、既述したステップS303とステップS304の処理が実行され、予約確定画面が顧客端末3の表示装置に表示される。
【0037】
また、上述したステップS112の判定処理において、他店舗あるいは他勤務時間帯から応援可能な代わりの社員の存在が確認されなかった場合、予約処理部1Dは、リクエストの内容に従った予約が出来ない旨を顧客端末3へ通知する(S113)。他店舗あるいは他勤務時間帯から応援可能な代わりの社員の不存在は、例えば、応援要請の処理を実行してから規定の時間内に応援可能な社員の存在が確認されないか、或いは、応援要請を行
った全ての社員から応援不能の旨が通知されたことを以て確定することができる。他店舗あるいは他勤務時間帯から応援可能な代わりの社員の不存在を、応援要請の処理を実行してからの経過時間に基づいて確定する場合、当該経過時間は、予約をリクエストした顧客が予約の確定まで待つことを許容できる時間とすることが望ましく、例えば、数分、数時間、数日といった適宜の経過時間を設定することが可能である。
【0038】
顧客端末3では、
図4Cに示されるように、人員割当サーバ1から予約が確定した旨の通知を受けたか否かを結果処理部3Bが判定している(S303)。また、結果処理部3Bは、ステップS303で否定判定を行うと、人員割当サーバ1からの通知が予約不可の通知であるか否かを判定している(S305)。ここでは、予約が出来ない旨が通知されているので、結果処理部3Bは、ステップS303で否定判定を行い、ステップS305で肯定判定を行う。そして、結果処理部3Bは、予約不可の旨の画面を顧客端末3の表示装置に表示する(S306)。
図9は、顧客端末3に表示される予約不可の旨の画面を示した図の一例である。リクエストの内容に従った予約が不可の旨が予約処理部1Dから顧客端末3へ通知されると、顧客端末3の表示装置には、
図9に示すように、顧客が希望する来店日時及び場所では予約できない旨を示した画面が表示される。
【0039】
上記実施形態に係る情報処理システムSYSでは、サービスの提供に要する資格が、顧客が入力する情報に含まれる語句の解析によって特定される。よって、顧客は、希望するサービスに関係する資格の要否を意識することなく、希望するサービスを要求することができる。そして、上記情報処理システムSYSでは、顧客がサービスの提供を希望すると、顧客が希望するサービスの提供に要する資格を特定し、資格を有する社員の有無が確認される。そして、来店希望日時及び場所に関する条件が満たされない場合であっても、少なくとも資格を保有する社員に対して応援要請が行われるので、当該顧客に対するサービス提供の機会の喪失が抑制されることになる。
【0040】
<第1変形例>
なお、上記実施形態に係る情報処理システムSYSでは、人員割当サーバ1から店舗端末2へ応援要請がなされ、社員による応援要請の可否の返答を待ってから予約の可否を確定していたが、応援の可否を情報処理システムSYSで自動的に判断するようにしてもよい。以下、上記実施形態に係る情報処理システムSYSの第1変形例について説明する。
【0041】
図10は、人員割当サーバ1が実行する情報処理の処理フローを示した図の第1変形例である。上記実施形態に係る情報処理システムSYSと同様の処理については同一の符号を付し、その説明を省略する。以下、上記実施形態に係る情報処理システムSYSと相違する処理を中心に、本第1変形例を説明する。
【0042】
本第1変形例では、
図10に示されるように、上述したステップS107の判定処理において、第1条件と第2条件の何れの条件についても満たし且つ先約の無い社員が居ない場合、応援要請部1Cは、少なくとも保有資格が第2条件を満たし且つ来店希望日時に先約の無い社員を社員データベース5に照会する(S110A)。そして、応援要請部1Cは、保有資格が第2条件を満たし且つ来店希望日時に先約の無い社員が居るか否かを照会結果に基づいて判定する(S110B)。応援要請部1Cは、保有資格が第2条件を満たし且つ来店希望日時に先約の無い社員が居た場合、当該社員が在籍する店舗の店舗端末2に対して応援要請の情報を送信すると共に、社員データベース5に格納されている当該社員の予定の更新や、リクエストの内容に従って予約が確定した旨の顧客端末3への通知処理を実行する(S110C,S108,S109)。
【0043】
上記第1変形例に係る情報処理システムSYSであれば、社員による応援要請の可否の返答を待たずに予約の可否を自動的に判断しているため、予約確定の待ち時間を可及的に
抑制することができる。
【0044】
<第2変形例>
また、上記実施形態に係る情報処理システムSYSでは、応援可能な社員が居ない場合に予約不可を顧客へ通知していたが、顧客が希望する来店日時や場所とは異なる他の来店日時や場所を顧客へ提案するようにしてもよい。以下、上記実施形態に係る情報処理システムSYSの第2変形例について説明する。
【0045】
図11Aは、人員割当サーバ1が実行する情報処理の処理フローを示した図の第2変形例である。また、
図11Bは、顧客端末3が実行する情報処理の処理フローを示した図の変形例である。上記実施形態に係る情報処理システムSYSと同様の処理については同一の符号を付し、その説明を省略する。以下、上記実施形態に係る情報処理システムSYSと相違する処理を中心に、本第2変形例を説明する。
【0046】
本第2変形例では、
図11Aに示されるように、上述したステップS112の判定処理において、他店舗あるいは他勤務時間帯から応援可能な代わりの社員の存在が確認されなかった場合、予約処理部1Dは、ステップS110の処理において索出された、少なくとも保有資格が第2条件を満たす社員の居る店舗や勤務時間帯の情報を、顧客が希望する来店日時及び場所に代わる他候補として顧客端末3へ通知する(S112A)。
【0047】
顧客端末3では、
図11Bに示されるように、人員割当サーバ1から予約が確定した旨の通知を受けたか否かを結果処理部3Bが判定している(S303)。また、結果処理部3Bは、ステップS303で否定判定を行うと、次に、人員割当サーバ1からの通知が他候補の通知であるか否かを判定している(S303A)。ここでは、顧客が希望する来店日時または場所に代わる他候補が通知されているので、結果処理部3Bは、ステップS303で否定判定を行い、ステップS303Aで肯定判定を行う。そして、結果処理部3Bは、他候補の画面を顧客端末3の表示装置に表示する(S303B)。
図12は、顧客端末3に表示される他候補の画面を示した図の一例である。リクエストの内容に従って予約が確定した旨が予約処理部1Dから顧客端末3へ通知されると、顧客端末3の表示装置には、
図12に示すように、顧客が希望する来店日時または場所とは異なる他の来店日時または場所、及び当該他候補を承認する場合には通知に返信する旨を示した画面が表示される。そして、結果処理部3Bは、返信操作を受け付ける(S303C)。顧客が返信操作を行うと、結果処理部3Bは、入力内容を人員割当サーバ1へ通知する(S303D)。
【0048】
ステップS303Cの処理において返信操作が行われると、顧客端末3から人員割当サーバ1への返信によって承認の旨が通知される。予約処理部1Dは、
図11Aに示されるように、ステップS112Aの処理を実行してから規定の時間内に顧客が他候補を承認したか否かの判定を行っている(S112B)。ここでは顧客端末3から返信が通知されているため、予約処理部1Dは、承認された他候補の来店日時や場所の情報を社員データベース5へ通知し、当該他候補に対応する社員の応対予定を更新する(S108)。また、予約処理部1Dは、承認された他候補の来店日時や場所について予約が確定した旨を顧客端末3へ通知する(S109)。予約が確定した旨が通知された顧客端末3では、既述したステップS303とステップS304の処理が実行され、予約確定画面が顧客端末3の表示装置に表示される。ステップS112Aの処理を実行してから顧客が他候補を承認したか否かの判定を行うまでの経過時間は、通知を見た顧客が自身のスケジュールを確認してから返信を行うまでに通常掛かる時間とすることが望ましく、例えば、数分、数時間、数日といった適宜の経過時間を設定することが可能である。
【0049】
一方、ステップS303Cの処理において返信操作が行われない場合、顧客端末3から人員割当サーバ1への返信による承認の旨の通知は行われない。顧客端末3から承認の旨
が通知されない場合、予約処理部1Dは、ステップS112Bの処理において否定判定を行い、リクエストの内容に従った予約が出来ない旨を顧客端末3へ通知する(S113)。
【0050】
顧客端末3では、
図11Bに示されるように、人員割当サーバ1から予約が確定した旨の通知を受けたか否かを結果処理部3Bが判定している(S303)。また、結果処理部3Bは、ステップS303で否定判定を行うと、次に、人員割当サーバ1からの通知が他候補の通知であるか否かを判定している(S303A)。更に、結果処理部3Bは、ステップS303Aで否定判定を行うと、人員割当サーバ1からの通知が予約不可の通知であるか否かを判定している(S305)。ここでは、予約が出来ない旨が通知されているので、結果処理部3Bは、ステップS303及びステップS303Aで否定判定を行い、ステップS305で肯定判定を行う。そして、結果処理部3Bは、予約不可の旨の画面を顧客端末3の表示装置に表示する(S306)。
【0051】
上記第2変形例に係る情報処理システムSYSであれば、サービスの提供を希望する顧客は、少なくとも内容に関して希望に沿ったサービス提供の機会を受けることを選択可能になるため、当該顧客に対するサービス提供の機会の喪失を抑制することができる。
【0052】
<第3変形例>
なお、上記実施形態に係る情報処理システムSYSでは、ステップS107の処理において第1条件と第2条件の何れの条件についても満たし且つ先約の無い社員が居ない場合に応援要請を直ちに行っていたが、第1条件と第2条件の何れの条件についても満たす社員同士で予定の調整を行うようにしてもよい。以下、上記実施形態に係る情報処理システムSYSの第3変形例について説明する。
【0053】
図13は、人員割当サーバ1が実行する情報処理の処理フローを示した図の第3変形例である。上記実施形態に係る情報処理システムSYSと同様の処理については同一の符号を付し、その説明を省略する。以下、上記実施形態に係る情報処理システムSYSと相違する処理を中心に、本第3変形例を説明する。
【0054】
本第3変形例では、
図13に示されるように、上述したステップS107の処理において、第1条件と第2条件の何れの条件についても満たし且つ先約の無い社員が居ない場合、予約処理部1Dは、少なくとも第1条件と第2条件の何れの条件についても満たす社員同士の先約を変更可能であるか否かの判定を行う(S107A)。そして、先約の変更が可能な場合、予約処理部1Dは、予約に応対する社員の予定を変更する(S107B)。そして、予約処理部1Dは、変更した予定を社員データベース5へ通知し、該当する社員の応対予定を更新すると共に(S108)、リクエストの内容に従って予約が確定した旨を顧客端末3へ通知する(S109)。一方、先約の変更が不可能な場合、既述したのと同様、ステップS110からステップS113までの一連の処理を実行する。
【0055】
先約を変更可能であるか否かの判定(S107A)は、例えば、次のような処理によって実現可能である。まず、予約処理部1Dは、第1条件と第2条件の何れの条件についても満たし且つ顧客が希望する来店日時に先約のある各社員について、当該先約の応対に必要な資格の情報を当該先約に係る来店予約のリクエストの内容から特定する。次に、予約処理部1Dは、当該先約の応対に必要な資格を有し且つ当該先約の来店日時に先約の無い他の社員の有無を社員データベース5で照会する。当該先約の応対に必要な資格を有し且つ当該先約の来店日時に先約の無い他の社員の存在が確認された場合、先約を変更可能と判定できる。
【0056】
また、予定の変更(S107B)は、例えば、次のような処理によって実現可能である
。すなわち、予約処理部1Dは、先約の応対に必要な資格を有し且つ当該先約の来店日時に先約の無い他の社員へ当該先約の応対を組み替えると共に、第1条件と第2条件の何れの条件についても満たし且つ予定の組み替えによって先約の無くなった社員の応対予定に新たな来店の予約を組み込む。
【0057】
上記第3変形例に係る情報処理システムSYSであれば、顧客の希望する条件を満たす社員に先約がある場合、当該社員の先約を代行可能な代替社員の有無が判定され、顧客に対する通知がなされるので、顧客が提供を希望するサービスに対応可能な社員の先約によって当該顧客に対するサービス提供の機会の喪失を抑制することができる。
【0058】
<第4変形例>
なお、上記実施形態に係る情報処理システムSYSは、応援要請をした場合に応援要請の可否の回答を待ってから予約の可否を確定していたが、単に応援要請だけを行い、応援要請の可否の回答を求めないようにしてもよい。すなわち、人員割当サーバ1が実行する
図4Aの処理フローのうち、ステップS112とステップS113の処理を省略し、ステップS111の処理を実行した後はステップS108とステップS109の処理を実行するようにしてもよい。
【0059】
上記第4変形例に係る情報処理システムSYSの場合、顧客が希望する来店日時及び場所で当該顧客の希望するサービスを提供できない可能性は残るものの、少なくとも資格を有する社員に対する応援要請が行われるため、応援要請が何ら行われない場合に比べて当該顧客に対するサービス提供の機会の喪失を抑制することができる。
【0060】
なお、上記実施形態や各変形例では、社員に対する応援要請が店舗端末2を通じて行われる態様が例示されているが、社員に対する応援要請は、店舗に設置された端末を通じて行われるものに限定されるものでない。社員に対する応援要請は、店舗に設置されていない個人の端末(例えば、スマートフォンや携帯電話、パーソナルコンピュータ、タブレットPC)を通じて行われてもよい。