特開2016-48483(P2016-48483A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特開2016048483-自動式津波警報装置 図000003
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  • 特開2016048483-自動式津波警報装置 図000005
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-48483(P2016-48483A)
(43)【公開日】2016年4月7日
(54)【発明の名称】自動式津波警報装置
(51)【国際特許分類】
   G08B 21/10 20060101AFI20160311BHJP
   E02B 3/06 20060101ALI20160311BHJP
   G08B 3/06 20060101ALI20160311BHJP
   G01F 23/16 20060101ALI20160311BHJP
【FI】
   G08B21/10
   E02B3/06 301
   G08B3/06
   G01F23/16
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2014-173345(P2014-173345)
(22)【出願日】2014年8月27日
(11)【特許番号】特許第5736494号(P5736494)
(45)【特許公報発行日】2015年6月17日
(71)【出願人】
【識別番号】512108717
【氏名又は名称】▲濱▼田 英外
(72)【発明者】
【氏名】▲濱▼田 英外
【テーマコード(参考)】
2D118
2F014
5C086
【Fターム(参考)】
2D118AA11
2D118JA00
2F014AB02
2F014AC00
2F014BA00
5C086AA13
5C086CB08
5C086DA07
5C086DA08
5C086FA02
5C086GA02
5C086GA07
5C086GA10
(57)【要約】      (修正有)
【課題】津波の浸水を物理的に検知し、電気などに頼らず、自動的警報を発生する。
【解決手段】防波堤の海側直近に、中空の空気容器を置き、その下部に浸水時に浸水を導入する配管を繋ぎこむ。上部には、防波堤に沿わせるように敷設した空気放出用の配管を繋ぎ、その中に、破裂板と音響装置(笛など)を設置する。この空気容器は通常時、中に空気が入った状態であり、一定の地点に固定しておくので、津波浸水時、下部の浸水管から水が入ってきて、中の空気は閉じ込められ、浸水高さに応じて、加圧されていく。上部の空気放出管中に設置された破裂板は、空気圧が一定以上になった時に破裂し、空気が抜けて、音響装置を通る時に、音響を発生し、住民に対して津波がそのレベルに達したことを警報する。その空気の放出口を住居側に向け、住民に伝えやすくする。いくつかの浸水レベルに対応して複数まとめて設置することで、危険性を段階的に知らせることもできる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下部に浸水取り込みの配管を、上部に空気放出用の配管を繋いだ、中空の空気容器を固定し、その空気放出管の中に、破裂版と音響発生部を設置することにより、津波の浸水時にその度合いによって、破裂板を破裂させ、空気を音響装置を通して放出することにより、自動的に警報音を出して、浸水の状況を知らせる、更には、津波の浸水状況を段階的に知らせるために、異なった浸水状況に対応した複数の空気容器のセットを設置した、自動式津波警報装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
津波の浸水を、電気などに頼らず、物理的でかつ自動的に検知し、警報を発生する装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
今までの津波検知システムは、電気などを使って間接的に監視したり、浸水状況を確認するものであって、地震や浸水などで、停電になった場合などには、機能しなくなり、特に、当初の津波情報が、過少な予測をした後で、浸水状況を伝達できなくなると、避難を遅らせて、災害を低減することができなくなり、課題であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許公開2012−225853
【特許文献2】特許公開2009−198207
【特許文献3】特許公開2006−338643
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
津波対策のため、防波堤の高さがより高くなったり、津波検知システムなどにより警報を出すことが活用されてきているが、その防波堤の陸側にいる住民には津波の浸水状況が分かり難く、更に津波浸水などによって検知システムが機能しなくなると危険性を伝えることができなくなり、結果として、津波による人的な災害を充分に低減できなかったという問題が多く起きている。特に、最初に過少な津波浸水情報が流された場合に、その後で停電などにより津波検知システムが機能しなくなると、実際の津波の浸水状況が異なった場合に、逆に人的災害を増やしてしまう危険性がある。又、夜間に津波が浸水してきた時に、就寝中の住民に電気などに頼らず警報を出す装置があれば、避難を遅れなく行うことができる。 これらの場合に対応するために、津波の浸水を物理的に検知し、電気などに頼らず、自動的警報を発生し、実用に即すること。
【課題を解決するための手段】
【0005】
津波の浸水状況を知りたい箇所に、物理的に浸水を感知する装置を設置し、自動的に警報を鳴らす工夫を行った。
具体的には、例えば防波堤の海側直近に、中空の空気容器を置き、その下部に浸水時に浸水を導入する配管を繋ぎこむ。上部には、防波堤に沿わせるように敷設した空気放出用の配管を繋ぎ、その中に、破裂版と音響発生部(笛など)を設置する。この空気容器は通常時、中に空気が入った状態(つまり、空っぽ)であり、一定の地点に固定しておくので、津波浸水時に、下部の浸水管から水が入ってきて、中の空気は閉じ込められ、浸水高さに応じて、加圧されていく。上部の空気放出管中に設置された破裂板は、空気圧が一定以上になった時に、破裂する設計とし、例えば3m高さの浸水があった時は、約0.3気圧(ゲージ)となるので、その圧力で破裂する破裂板を置き、そこからの空気が抜けて、音響発生部を通る時に、音響を発生し、住民に対して津波がそのレベルに達したことを警報する。その空気の放出口を住居側に向けることにより、住民に伝えやすくするように工夫する。この空気容器を中心として自動式警報装置は、いくつかの浸水レベルで(例えば、浸水高さ3m、5m、10mなど)警報が出せるように、複数をまとめて設置することにより、危険性を段階的に知らせることもできる。
【発明の効果】
【0006】
津波の浸水を物理的に検知し、自動的に警報を発生することができ、停電時や夜間にも確実に、周辺住民に、高くなった防波堤の先の津波の浸水状況などを伝達することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、自動式津波警報装置の構造図である。
図2図2は、自動式津波警報装置の動作図である。
図3図3は、自動式津波警報装置の設置図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
浸水を自動検知するために、浸水高さをその地点での水深による水圧で検知することを考え、その水圧を、固定位置に設置した空気容器中に閉じ込めた空気の圧力変化で検出することとした。その空気圧力が一定レベルに達した時に破裂板を破裂させ、放出された空気を音響装置を通すことにより、音響を発生させ、警報として住民に知らせる。
【符号の説明】
【0009】
1.空気容器:空気を保持する容器。
2.浸水管:津波浸水時に浸水を導入し、容器内の空気を加圧する配管
3.空気放出管:容器内の空気が加圧されて破裂板が破裂した時に、空気を放出する配管で、通常時は破裂板で閉じられている。
4.破裂板:空気容器内の圧力がある数値以上に上がった時に破裂し空気を放出する
5.音響装置:破裂板が破裂した時に、放出された空気で警報音を発生させる装置
6.オリフィス:空気の放出量を一定にして、継続して音響を発生させる。
配管自体でオリフィス効果がある場合は不要である
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2015年1月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
津波の浸水を、電気などに頼らず、物理的でかつ自動的に検知し、警報を発生する装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
今までの津波検知システムは、電気などを使って間接的に監視したり、浸水状況を確認するものであって、地震や浸水などで、停電になった場合などには、機能しなくなり、特に、当初の津波情報が、過少な予測をした後で、浸水状況を伝達できなくなると、避難を遅らせて、災害を低減することができなくなり、課題であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許公開2012−225853
【特許文献2】特許公開2009−198207
【特許文献3】特許公開2006−338643
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
津波対策のため、防波堤の高さがより高くなったり、津波検知システムなどにより警報を出すことが活用されてきているが、その防波堤の陸側にいる住民には津波の浸水状況が分かり難く、更に津波浸水などによって検知システムが機能しなくなると危険性を伝えることができなくなり、結果として、津波による人的な災害を充分に低減できなかったという問題が多く起きている。特に、最初に過少な津波浸水情報が流された場合に、その後で停電などにより津波検知システムが機能しなくなると、実際の津波の浸水状況が異なった場合に、逆に人的災害を増やしてしまう危険性がある。又、夜間に津波が浸水してきた時に、就寝中の住民に電気などに頼らず警報を出す装置があれば、避難を遅れなく行うことができる。 これらの場合に対応するために、津波の浸水を物理的に検知し、電気などに頼らず、自動的警報を発生し、実用に即すること。
【課題を解決するための手段】
【0005】
津波の浸水状況を知りたい箇所に、物理的に浸水を感知する装置を設置し、自動的に警報を鳴らす工夫を行った。
具体的には、例えば防波堤の海側直近に、中空の空気容器を置き、その下部に浸水時に浸水を導入する配管を繋ぎこむ。上部には、防波堤に沿わせるように敷設した空気放出用の配管を繋ぎ、その中に、破裂と音響装置(笛など)を設置する。この空気容器は通常時、中に空気が入った状態(つまり、空っぽ)であり、一定の地点に固定しておくので、津波浸水時に、下部の浸水管から水が入ってきて、中の空気は閉じ込められ、浸水高さに応じて、加圧されていく。上部の空気放出管中に設置された破裂板は、空気圧が一定以上になった時に、破裂する設計とし、例えば3m高さの浸水があった時は、約0.3気圧(ゲージ)となるので、その圧力で破裂する破裂板を置き、そこからの空気が抜けて、音響装置を通る時に、音響を発生し、住民に対して津波がそのレベルに達したことを警報する。その空気の放出口を住居側に向けることにより、住民に伝えやすくするように工夫する。この空気容器を中心として自動式警報装置は、いくつかの浸水レベルで(例えば、浸水高さ3m、5m、10mなど)警報が出せるように、複数をまとめて設置することにより、危険性を段階的に知らせることもできる。
【発明の効果】
【0006】
津波の浸水を物理的に検知し、自動的に警報を発生することができ、停電時や夜間にも確実に、周辺住民に、高くなった防波堤の先の津波の浸水状況などを伝達することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、自動式津波警報装置の構造図である。
図2図2は、自動式津波警報装置の動作図である。
図3図3は、自動式津波警報装置の設置図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
浸水を自動検知するために、浸水高さをその地点での水深による水圧で検知することを考え、その水圧を、固定位置に設置した空気容器中に閉じ込めた空気の圧力変化で検出することとした。その空気圧力が一定レベルに達した時に破裂板を破裂させ、放出された空気を音響装置を通すことにより、音響を発生させ、警報として住民に知らせる。
【符号の説明】
【0009】
1.空気容器:空気を保持する容器。
2.浸水管:津波浸水時に浸水を導入し、容器内の空気を加圧する配管
3.空気放出管:容器内の空気が加圧されて破裂板が破裂した時に、空気を放出する配管で、通常時は破裂板で閉じられている。
4.破裂板:空気容器内の圧力がある数値以上に上がった時に破裂し空気を放出する
5.音響装置:破裂板が破裂した時に、放出された空気で警報音を発生させる装置
6.オリフィス:空気の放出量を一定にして、継続して音響を発生させる。
配管自体でオリフィス効果がある場合は不要である
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正の内容】
【請求項1】
下部に浸水取り込みの配管を、上部に空気放出用の配管を繋いだ、中空の空気容器を固定し、その空気放出管の中に、破裂と音響装置を設置することにより、津波の浸水時にその度合いによって、破裂板を破裂させ、空気を音響装置を通して放出することにより、自動的に警報音を出して、浸水の状況を知らせる、更には、津波の浸水状況を段階的に知らせるために、異なった浸水状況に対応した複数の空気容器のセットを設置した、自動式津波警報装置。