特開2016-49320(P2016-49320A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特開2016049320-カバン締結用ベルト 図000003
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  • 特開2016049320-カバン締結用ベルト 図000008
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-49320(P2016-49320A)
(43)【公開日】2016年4月11日
(54)【発明の名称】カバン締結用ベルト
(51)【国際特許分類】
   A45C 13/30 20060101AFI20160314BHJP
【FI】
   A45C13/30 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2014-176842(P2014-176842)
(22)【出願日】2014年9月1日
(71)【出願人】
【識別番号】503290465
【氏名又は名称】アイシン通商株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100119220
【弁理士】
【氏名又は名称】片寄 武彦
(74)【代理人】
【識別番号】100139103
【弁理士】
【氏名又は名称】小山 卓志
(74)【代理人】
【識別番号】100139114
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 貞嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100094787
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 健二
(72)【発明者】
【氏名】相馬 正明
(72)【発明者】
【氏名】野田 章文
【テーマコード(参考)】
3B045
【Fターム(参考)】
3B045AA02
3B045AA03
3B045CE07
3B045GB02
3B045GD02
(57)【要約】
【課題】簡単な構成で、カバン締結用ベルトで締結された旅行カバン、スーツケース、トランク等の運搬性を向上させることを可能とするカバン締結用ベルトを提供することを目的とする。
【解決手段】スーツケース、カバン等のカバンを締結するカバン締結用ベルトにおいて、一定の幅を有しフレキシブルな材料で形成されるベルト本体と、前記ベルト本体の端部に設けられる連結手段と、前記ベルト本体に取り付けられる把手と、を備えることを特徴とする。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スーツケース、カバン等のカバンを締結するカバン締結用ベルトにおいて、
一定の幅を有しフレキシブルな材料で形成されるベルト本体と、
前記ベルト本体の端部に設けられる連結手段と、
前記ベルト本体に取り付けられる把手と、
を備えることを特徴とするカバン締結用ベルト。
【請求項2】
前記ベルト本体に補強部を介して前記把手の取付部を形成することを特徴とする請求項1に記載のカバン締結用ベルト。
【請求項3】
前記把手の取付部に前記把手の把持部を固定又は着脱可能に取り付けることを特徴とする請求項2に記載のカバン締結用ベルト。
【請求項4】
前記把手の把持部を前記ベルト本体よりも剛性の高い材料で形成することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のカバン締結用ベルト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、旅行カバン、スーツケース、トランク等のカバンを締結するカバン締結用ベルトに関する。
【背景技術】
【0002】
旅行カバン、スーツケース、トランク等のカバンは、飛行機のカバン室等に運搬する際、衝撃が加えられて施錠装置が破損したり、或いはロック装置が不用意に解除され開放されないように、カバンを巻回して締結するカバン締結用ベルトが使用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5084161号公報
【特許文献2】特開2008−307267号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のカバン締結用ベルトは、締結、解放の容易性、長さ調節の容易性等や識別性の向上を目的とした発明が数多く提案されているが、カバン締結用ベルトで締結された状態での運搬性について考慮されたものは存在しない。
【0005】
本発明は、上記従来の問題を解決するものであって、簡単な構成で、カバン締結用ベルトで締結された旅行カバン、スーツケース、トランク等の運搬性を向上させることを可能とするカバン締結用ベルトを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のカバン締結用ベルトは、前記課題を解決するために、スーツケース、カバン等のカバンを締結するカバン締結用ベルトにおいて、一定の幅を有しフレキシブルな材料で形成されるベルト本体と、前記ベルト本体の端部に設けられる連結手段と、前記ベルト本体に取り付けられる把手と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明のカバン締結用ベルトは、前記ベルト本体に前記把手の取付部を補強部を介して形成することを特徴とする。
【0008】
また、本発明のカバン締結用ベルトは、前記把手の取付部に前記把手の把持部を固定又は着脱可能に取り付けることを特徴とする。
【0009】
また、本発明のカバン締結用ベルトは、前記把手の把持部を前記ベルト本体より剛性の高い材料で形成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
スーツケース、カバン等のカバンを締結するカバン締結用ベルトにおいて、一定の幅を有しフレキシブルな材料で形成されるベルト本体と、前記ベルト本体の端部に設けられる連結手段と、前記ベルト本体に取り付けられる把手と、を備えることで、カバンをカバン締結ベルトで締結した後、飛行機のカバン室等へのカバンの運搬作業をする際、本来のカバン等のカバンの把手を傷つけることなく、カバン出入作業を容易に実施することが可能となる。
ベルト本体に補強部を介して把手の取付部を形成することで、把手をベルト本体に強固に取り付けることが可能となる。
把手の取付部に前記把手の把持部を固定又は着脱可能に取り付けることで、必要に応じて把手をベルト本体に固定又は着脱可能にとりつけることで使い勝手の良いカバン締結用ベルトとすることが可能となる。
把手の把持部を前記ベルト本体より剛性の高い材料で形成することで、運搬する人が把手を把持しやすくし、運搬作業の効率性を向上することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態を示す図である。
図2】(a)(b)本発明の実施形態を示す図である。
図3】(a)(b)本発明の実施形態を示す図である。
図4】(a)(b)本発明の実施形態を示す図である。
図5】本発明の実施形態を示す図である。
図6】(a)(b)(c)本発明の実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施の形態を図により説明する。図1は、本発明の一実施形態を示す図である。この実施形態において、旅行カバン等にカバン1を締結するカバン締結用ベルト2は、幅が5cm程度のベルト本体3を有する。
【0013】
ベルト本体3は、一定以上の強度を有するものであればどのような材料でも良いが、本実施形態では、アクリル繊維を編みあげて形成する。ベルト本体3の端部には連結手段4が配置される。連結手段4は、どのような方式のものでも良いが、一般的な連結手段4の実施形態については後述する。
【0014】
本発明のカバン締結ベルト2の特徴的構成は、カバン締結ベルト2に把手5を取り付けることである。図2(a)(b)は、カバン締結ベルト2に把手5を取り付ける一実施形態を示す図である。この実施形態の把手5は、剛性の高い樹脂や皮革で形成された運搬する人が手で持つ把持部5aと、把持部5aの両端に固定されるフレキシブルな材料で形成されるベルト状のフレキシブル連結部5bにより構成される。
【0015】
ベルト本体2には、把手取付部6が形成される。把手取付部6は、ベルト本体2の下側と、ベルト本体2の上側に載置したフレキシブル連結部5bの上に補強部材7を重ねて形成する。補強部材7としては、強度の大きい皮革や樹脂シートが用いられる。シート状の補強部材7を2つ折りにして、ベルト本体2の下側と、ベルト本体2の上側に載置したフレキシブル連結部5bの上に配置すると良い。ベルト本体2に補強部材7とフレキシブル連結部5bを配置した状態で、鳩目パンチ等による固定具を用いて固定ピン8を打ち込み、把手5のフレキシブル連結部5bがベルト本体2の把手取付部6に強固に固定する。把手5の把手取付部6への固定は、この実施形態に限定されるものではなく、他の固定手段を用いても良いことは当然のことである。
【0016】
図3(a)(b)、図4(a)(b)、図5は、カバン締結ベルト2に把手5を取り付ける他の実施形態を示す図である。図4(a)(b)に示されるように、この実施形態の把手は、剛性の高い樹脂や皮革で形成された運搬する人が手で持つ把持部5aと、把持部5aの両端に回動可能に固定される矩形の連結リング5cにより構成される。
【0017】
図3(a)(b)は、ベルト本体3に形成される把手取付部6の実施形態を示す図である。この実施形態の把手取付部6は、板ばねで形成されるクリップ9が補強部材7を介して固定ピン8により固定される。クリップ9は、一方の端部に孤状部9aが形成され、他方に端部の直線部9bが、孤状部9aを押しつけるように配置される。
【0018】
図5は、両端に連結リング5cを回動可能に取り付けた把持部5aを、ベルト本体3に固定したクリップ9に取り付ける実施形態を示す図である。連結リング5cを、板ばねで形成された閉じた状態に付勢されたクリップ9の孤状部9aと直線部9bとの間に押しこみ、連結リング5cを孤状部9aに位置させる。連結リング5cをクリップ9から取り外す際は、孤状部9aと直線部9bの付勢力に抗して連結リング5cを取り外す。以上のように把手5を把手取付部7のクリップに簡単な作業で着脱することが可能となる。把手5の把手取付部7への着脱可能な取付手段は、この実施形態に限定されるものではなく、他の着脱可能な取付手段を用いても良いことは当然のことである。
【0019】
図6(a)(b)(c)は、連結手段4の一実施形態を示す図である。この実施形態の連結手段4は、ベルト本体3の一端に連結具取付部材4aを介して連結される。連結手段4は、矩形の折り返しリング4bと矩形の抜け止めリング4cを若干ずらして積層して構成される。
【0020】
連結手段4の使用方法は、ベルト本体3の長さを概ね調整した後、ベルト本体3によりカバン当のカバン1を巻回する。連結手段4の使用手順を図6図6(c)により説明する。先ず、ベルト本体3の他端3aを折り返しリング4bに挿通する。次に、ベルト本体3の他端3aを抜け止めリング4cに挿通する。さらに、ベルト本体3の他端3aを反対方向に折り返し、抜け止めリング4cに再び挿通する。この後、ベルト本体3の他端3aを強く引くと、ベルト本体はカバン1を強く締め付けて締結する。ベルト本体3の締結状態を緩めるような負荷されると、抜け止めチン具4cが折り返しリング4b側に押し付けられてベルト本体3を強圧し緩みを防止する。連結手段4は、この実施形態に限定されるものではなく、ソケット式やバックル式の連結手段を用いても良いことは当然である。
【0021】
以上のように、本発明のカバン締結用ベルト2によれば、カバンをカバン締結ベルトで締結した後も、本来のカバン等の把手を傷つけることなく、運搬する人が把手を把持しやすくし、飛行機のカバン室等へのカバンの運搬作業の効率性を向上することが可能となる。出入作業を容易に実施することが可能となる。
【符号の説明】
【0022】
1:カバン、2:カバン締結用ベルト、3:ベルト本体、3a:ベルト本体の他端、4:連結手段、4a:連結具取付部材、4b:折り返しリング、4c:抜け止めリング、5:把手、5a:把持部、5b:フレキシブル連結部、5c:連結リング、6:把手取付部、7:補強部材、8:固定ピン、9:クリップ、9a:孤状部、9b:直線部、
図1
図2
図3
図4
図5
図6