特開2016-52435(P2016-52435A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特開2016052435-耐震棚 図000003
  • 特開2016052435-耐震棚 図000004
  • 特開2016052435-耐震棚 図000005
  • 特開2016052435-耐震棚 図000006
  • 特開2016052435-耐震棚 図000007
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-52435(P2016-52435A)
(43)【公開日】2016年4月14日
(54)【発明の名称】耐震棚
(51)【国際特許分類】
   A47B 96/06 20060101AFI20160318BHJP
   A47F 5/00 20060101ALI20160318BHJP
   A47B 96/02 20060101ALI20160318BHJP
【FI】
   A47B96/06 D
   A47F5/00 C
   A47B96/02 B
   A47B96/02 G
   A47B96/06 B
   A47B96/06 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-179733(P2014-179733)
(22)【出願日】2014年9月4日
(71)【出願人】
【識別番号】390037833
【氏名又は名称】松田 玄房
(72)【発明者】
【氏名】松田 玄房
【テーマコード(参考)】
3B118
【Fターム(参考)】
3B118AA11
3B118BB04
(57)【要約】
【課題】棚上の商品が地震等の振動によって落下する事を防止し、破損並びに人的被害等を削減する事である。
【解決手段】底台2に右面側1A、背面側1B、左面側1Cに格子形状の支持材1を取付、ハシゴ形状の固定具3を半分に折り曲げた形状で支持材1に挟み込み任意に取付、防振材5付きで平板状変形N型の棚受具4を固定具3の空間に挿入固定、棚平板部は傾斜をした傾斜棚6を設け棚平板部はV型に変形したV型傾斜棚7を設け前記の棚受具4にのせる、棚平板部は傾斜した固定傾斜台8を設け棚平板部はV型に変形した固定V型傾斜台9を設け底台若しくは平台に固定する、棚の取付位置並びに取付数との組合は任意に構成且つ棚に伝わる振動も軽減できる事と、前記の棚は落下防護がされていない面側に向けて上向きに傾斜取付とする、棚に伝わった振動は同上商品に伝わりその振動で下向きの傾斜に沿って動き落下防止ができる事とを特徴とする耐震棚。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一定の高さを有した底台に右面側、背面側、左面側に格子形状の支持材を取付、前記支持材にハシゴ形状の固定具を半分に折り曲げた形状で挟み込み取付し、防振材付きで平板状変形N型の棚受具を固定具の空間に挿入固定、棚平板部は傾斜とし全ての端を垂直に折り曲げた傾斜棚を設けと棚平板部はV型に変形し全ての端を垂直に折り曲げたV型傾斜棚を設けとを前記の棚受具にのせる、棚平板部は傾斜加工した固定傾斜台を設けと棚平板部はV型に変形加工した固定V型傾斜台とを設け底台若しくは平台に任意に固定、前記の棚及び台は落下防護されていない面側に向けて上向き傾斜取付で取付位置並びに取付数は任意に構成ができる形状、棚及び台に伝わった振動は軽減でき且つ同上商品に伝わった振動で下向きの傾斜に沿って動き落下防止ができる事とを特徴とする耐震棚。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、常時使用している商品棚、陳列棚、本棚など様々な棚にのせてある商品を、或は押入れとか倉庫とかあまり取扱い頻度の少ない棚なども含め、地震によって発生する振動並びに揺れ等から棚の商品が落下する事を防止し、商品の破損並びに人的被害の発生を軽減する事である。
【背景技術】
【0002】
これらの商品棚、陳列棚、本棚など様々な棚の支持材は建物等に固定され転倒防止を含め耐震補強がなされている事が多い、しかし棚の商品については振動並びに揺れ等によって起きる動きで落下する対策は余り行われていない状況である。
【0003】
商品棚に陳列されている商品は、包装容器の関係で横幅或は高さの違い、商品重量の違い又は個体と液体の違い、商品自体強度の違い等様々な違いがある、これらの多品種商品を分かりやすく陳列し落下保護する事は至難でもあった。
【0004】
棚の取付方法は建物或は箱形状物とか固定支柱とかに一体型で殆ど水平に固定されている、建物などに伝わる振動並びに揺れは棚にも同様に伝わり棚の商品にも伝わり、この振動並びに揺れによって棚の商品が落下し、場合によっては破損し人的被害に遭遇するとか、或は飛散した商品によって避難通路の確保が出来ない事態などの問題があり、且つ破損による損害も甚大である。
【0005】
この改善策として、棚自体を建物或は箱形状物とか固定支柱とかに一体固定されている状況をなくし、棚の固定物と棚との間に空間を設け、棚自体を落下防護されていない面側に向けて上向き傾斜で取付ける方法である、一定の高さを有した底台2に右面側1A、背面側1B、左面側1Cの3面に格子形状の支持材1を取付、前面側は商品出し入れの為支持材1は取付しない、この支持材1にハシゴ形状の固定具3を半分に折り曲げた形状で挟み込む状態にて任意に取付でき、この固定具3の穴に防振材5付きで平板状変形N型の棚受具4を挿入固定する、この固定具3と棚受具4の組合せは支持材1のどの位置にも任意に取付ができ、棚平板部は傾斜とし全ての端を垂直に折り曲げた傾斜棚6を設け、棚平板部はV型に変形し全ての端を垂直に折り曲げたV型傾斜棚7を設け、傾斜棚6は大型商品用として用いV型傾斜棚7は小型商品用などに用いる、この傾斜棚6とV型傾斜棚7は必要に合わせ任意の組合せを行い、前面側に向けて上向き傾斜を保ち固定具3と棚受具4とで取付位置を決め其々の傾斜棚6並びにV型傾斜棚7をのせて構成する、棚平板部は傾斜加工をした固定傾斜台8或は棚平板部はV型加工した固定V型傾斜台9を設け底台2若しくは平台に必要に合わせて任意に取付、其々の棚は任意の高さに組合せができ、且つ棚は棚受具4の防振材5の上にのせる状態の為振動並びに揺れは緩和できる、其々の棚は落下防護されていない前面側から背面側1Bに向けて下降傾斜取付とする為商品は振動並びに揺れにより背面側1Bに移動する動きで落下は起きずらい状態となる、棚に伝わる振動並びに揺れの緩和と振動並びに揺れにより商品が背面側1Bに移動する動きにより商品の落下が防止できる耐震棚である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2013−94398号公報
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】(株)岡村製作所 オカムラ 2014年度版総合カタログ
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
地震などで発生する大きな振動並びに揺れによって、棚にのせられている多くの商品に対して振動並びに揺れの伝わり方を如何に削減出来るかと、且つこの振動並びに揺れによって商品が落下する事態を削減若しくは無くす事で物的被害並びに損害そして人的被害をも削減する事である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
地震により発生する振動並びに揺れを其々の棚に伝わる事を軽減する事である、即ち其々の棚と支持材1とは空間を設け直接固定支持を避ける事である、そこで底台2に右面側1A、背面側1B、左面側1Cの3面に格子形状で構成し支持材1を取付、支持材1の格子形状で水平部にハシゴ形状の固定具3を半分に折り曲げた形状で挟み込み固定、ハシゴ形状の固定具3自体も格子形状をなす為この空間に平板状変形N型の棚受具4を挿入し固定する、この棚受具4には防振材5が取付されている、この防振材5の上に棚がのる為支持材1とは直接に触れる事が無く防振材5により振動は軽減される、棚平板部は傾斜とし全ての端を垂直に折り曲げた傾斜棚6を設け、棚平板部はV型に変形し全ての端を垂直に折り曲げたV型傾斜棚7を設けとし前記の棚を防振材5部分にのせる、傾斜棚6並びにV型傾斜棚7は落下防護されていない前面側から背面側1Bに向けて下降傾斜取付とし取付位置、取付数、取付間隔は固定具3と棚受具4の取付位置変更で任意に可変できる、傾斜棚6並びにV型傾斜棚7は防振材5の上にのせられ振動が軽減でき、背面側1Bに向けて下降傾斜取付の為其々の棚上の商品は振動並びに揺れにより背面側1Bに移動する動きで落下を防ぎ、棚平板部は傾斜加工をした固定傾斜台8若しくは棚平板部はV型に変形加工した固定V型傾斜台9を設け底台2若しくは平台に必要に合わせて其々を選び固定する、前記の棚と同じく背面側1Bに下降傾斜取付の為落下を防ぐ事を最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
棚にのせてある商品が落下する事を防止できる為、この耐震棚は商品をのせ移動する事も容易にできる、箱形状内に耐震棚を設置の場合は商品を降ろさず耐震棚の出し入れができ、或は商店等の陳列の配置替えとか車に乗せて運搬などが行え、支持材1自体3面を分割した状態で箱形状物内に取付とか壁面に取付ができるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は耐震棚の組付状況を示した詳細説明図である。(実施例1)
図2図2は傾斜棚の組付状況を示した詳細説明図である。(実施例2)
図3図3はV型傾斜棚の組付状況を示した詳細説明図である。(実施例3)
図4図4は固定具と棚受具の組付状況の詳細説明図である。(実施例4)
図5図5は固定傾斜台と固定V型傾斜台の詳細説明図である。(実施例5)
【発明を実施するための形態】
【0012】
地震の振動並びに揺れであらゆる物は様々な方向に移動する動きが発生する、この様々な方向に移動する動きを出来る限り一方向に動きに変える事である、一方向に向けて動かすには傾斜を設ける方法である、即ち商品の重心が傾斜の下降方向に傾く為商品は傾斜に沿って下降する動きとなり、棚の商品もこの方法を用いる事で一方向に動き落下防止ができ、且つ棚に伝わる振動並びに揺れを軽減する事が更に商品に伝わる事も軽減となり落下防止できる耐震棚を実現した。
【実施例1】
【0013】
一定の高さを有した底台2に右面側1A、背面側1B、左面側1Cの3面に格子形状の支持材1を取付ける、棚平板部は傾斜とし全ての端を垂直に折り曲げた傾斜棚6を設け、棚平板部はV型に変形し全ての端を垂直に折り曲げたV型傾斜棚7を設ける、格子形状の支持材1に前記の棚を取付ける為に必要な数のハシゴ形状の固定具3を半分に折り曲げた形状で支持材1の水平部分に挟み込み取付、この固定具3の格子形状の空間に平板状変形N型の棚受具4を挿入固定する、棚受具4には防振材5が取付けられこの上に其々の棚がのせられる、その為支持材1とは直接固定が無く防振材5の上にのる為振動並びに揺れの伝わりが軽減できる、其々の棚は自由に取付位置、取付数など任意に可変できる、棚は落下防護がなされていない前面側に向けて上向き傾斜で取付ける、棚平板部は傾斜加工をした固定傾斜台8を設け若しくは棚平板部はV型に変形加工した固定V型傾斜台9を設け底台2に必要に合わせて其々を選び前記に合わせ前面側に向けて上向き傾斜で取付ける、落下防護がなされていない前面側以外にも例えば右側面1Aとか左面側1Cとが増えても其々落下防護なされていない面側に向かって上向き傾斜で棚を取付る事も可能でる、又一部分の棚で落下防護が出来ていない箇所がある場合においても棚自体一部変形をした形状を作り上向き傾斜取付等で対応可能である。
【実施例2】
【0014】
棚平板部は傾斜とし全ての端を垂直に折り曲げた傾斜棚6を設け、この傾斜棚6は大型商品10をのせる棚として用いるとよい、格子形状をした支持材1の水平部分にハシゴ形状の固定具3を半分に折り曲げた形状で棚取付に必要な数を挟み込み、この固定具3も格子形状をなし且つ格子形状内の空間に平板状変形N型の棚受具4を挿入固定する、棚受具4には防振材5を取付この防振材5の上に傾斜棚6をのせる、傾斜棚6は落下防護がなされていない前面側に向けて上向き傾斜で取付とされ、支持材1と傾斜棚6とは直接接触が無く振動並びに揺れの伝わりが防振材5で軽減され、棚上の大型商品10は振動並びに揺れにより背面側1Bに向かって下降傾斜に沿って移動する動きとなり棚から商品の落下は防止できる。
【実施例3】
【0015】
棚平板部はV型に変形し全ての端を垂直に折り曲げたV型傾斜棚7を設け、このV型傾斜棚7は小型商品11をのせる棚として用いる、小型商品11を棚上に置く場合は商品が取出しずらく並びに商品が見えずらくその為一部傾斜を反対にする、格子形状をした支持材1の水平部分にハシゴ形状の固定具3を半分に折り曲げた形状で棚取付に必要な数を挟み込み、この固定具3も格子形状をなし且つ格子形状内の空間に平板状変形N型の棚受具4を挿入固定する、棚受具4には防振材5を取付この防振材5の上にV型傾斜棚7をのせる、V型傾斜棚7は落下防護がなされていない前面側に向けて上向き傾斜で取付とされ、支持材1とV型傾斜棚7とは直接接触が無く振動並びに揺れの伝わりが防振材5で軽減される、棚上の小型商品11は振動並びに揺れにより一部背面側に向かって傾斜があり移動する動きとなり、且つ逆の傾斜で前面側に向かって移動する動きで互いに商品が干渉するがV型折り曲げ7Aの角部分で動きは止まり棚から商品の落下は防止できる。
【実施例4】
【0016】
格子形状の支持材1にハシゴ形状した固定具3を半分に折り曲げた形状で支持材1の水平部分に挟み込み固定する、この固定具3の格子形状の空間に平板状変形N型の棚受具4を挿入固定する、固定具3は支持材1の水平部分を移動できる事と固定具3の空間部分に挿入の棚受具4を上下差替えする事で棚を支持する微小位置の変更も容易にできる、棚受具4には防振材5が取付てある為固定具3からの伝わりと、棚受具4と其々の棚との伝わりは防振材5で軽減され支持材1に伝わった振動並びに揺れを其々の棚には軽減して伝へる事となる。
【実施例5】
【0017】
棚平板部に傾斜加工をした固定傾斜台8若しくは棚平板部にV型に変形加工したV型角加工9Aを有し固定V型傾斜台9を設け底台2若しくは平台に必要に合わせて其々を選び前面側に向けて上向きでビス止め或は接着剤などで傾斜取付とする、底台2とか平台などの平らな部分をも有効活用し商品の落下を防止できる。
【産業上の利用可能性】
【0018】
振動並びに揺れによる商品落下が防止できる為、棚自体に商品をのせた状態での移動もでき、運搬作業においての道具としての使い方、或は棚板が固定されていない為、生産ラインの部品供給用に活用できる等自動化において製品を供給する用途にも適用できる。
【符号の説明】
【0019】
1 支持材
1A 右面側
1B 背面側
1C 左面側
2 底台
3 固定具
4 棚受具
5 防振材
6 傾斜棚
7 V型傾斜棚
7A V型折り曲げ
8 固定傾斜台
9 固定V型傾斜台
9A V型角加工
10 大型商品
11 小型商品
図1
図2
図3
図4
図5