特開2016-53899(P2016-53899A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特開2016-53899携帯型情報処理装置、表示制御方法、及びコンピュータが実行可能なプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-53899(P2016-53899A)
(43)【公開日】2016年4月14日
(54)【発明の名称】携帯型情報処理装置、表示制御方法、及びコンピュータが実行可能なプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/048 20130101AFI20160318BHJP
【FI】
   G06F3/048 654A
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-180284(P2014-180284)
(22)【出願日】2014年9月4日
(71)【出願人】
【識別番号】505205731
【氏名又は名称】レノボ・シンガポール・プライベート・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(74)【代理人】
【識別番号】100132595
【弁理士】
【氏名又は名称】袴田 眞志
(72)【発明者】
【氏名】徳野 真弘
(72)【発明者】
【氏名】菊池 伸一
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA23
5E555AA52
5E555AA53
5E555BA03
5E555BA04
5E555BA05
5E555BA06
5E555BB03
5E555BB04
5E555BB05
5E555BB06
5E555BC04
5E555BC16
5E555BC19
5E555CB44
5E555CC19
5E555DB25
5E555DB41
5E555DB49
5E555DC27
5E555DC35
5E555EA16
5E555FA02
(57)【要約】
【課題】他人に見られたくない情報を入力して表示する場合に、他人に見られたくない情報の覗き見を防止すること。
【解決手段】携帯型情報処理装置は、表示情報の元となるソース情報を解析して、その入力エリアを判別するソース情報解析手段と、前記ソース情報解析手段で判別された入力エリアに入力される情報が見え難くなるように前記ソース情報を加工するソース情報加工手段と、前記ソース情報加工手段で加工されたソース情報に基づいた表示情報を表示画面に表示させる表示制御手段と、を備えている。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示情報の元となるソース情報を解析して、その入力エリアを判別するソース情報解析手段と、
前記ソース情報解析手段で判別された入力エリアに入力される情報が見え難くなるように前記ソース情報を加工するソース情報加工手段と、
前記ソース情報加工手段で加工されたソース情報に基づいた表示情報を表示画面に表示させる表示制御手段と、
を備えたことを特徴とする携帯型情報処理装置。
【請求項2】
前記ソース情報は、HTML情報であり、
前記ソース情報解析手段は、HTML情報のタグを解析して、前記入力エリアを判別することを特徴とする請求項1に記載の携帯型情報処理装置。
【請求項3】
前記ソース情報加工手段は、前記入力エリアに背景を表示するように前記ソース情報を加工することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の携帯型情報処理装置。
【請求項4】
前記ソース情報加工手段は、前記入力エリアに入力される文字がカラーで表示されるように、前記ソース情報を加工することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の携帯型情報処理装置。
【請求項5】
前記ソース情報加工手段は、前記入力エリアに入力される文字が小さく表示されるように、前記ソース情報を加工することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の携帯型情報処理装置。
【請求項6】
表示情報の元となるソース情報を解析して、その入力エリアを判別するソース情報解析工程と、
前記ソース情報解析工程で判別された入力エリアに入力される情報が見え難くなるように前記ソース情報を加工するソース情報加工工程と、
前記ソース情報加工工程で加工されたソース情報に基づいた表示情報を表示画面に表示させる表示制御工程と、
を含むことを特徴とする表示制御方法。
【請求項7】
携帯型情報処理装置に搭載されるプログラムであって、
表示情報の元となるソース情報を解析して、その入力エリアを判別するソース情報解析工程と、
前記ソース情報解析工程で判別された入力エリアに入力される情報が見え難くなるように前記ソース情報を加工するソース情報加工工程と、
前記ソース情報加工工程で加工されたソース情報に基づいた表示情報を表示画面に表示させる表示制御工程と、
をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータが実行可能なプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯型情報処理装置、表示制御方法、及びコンピュータが実行可能なプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近時、ノートPC,タブレット端末、スマートフォン端末、携帯電話端末、及びPDA端末等の携帯型情報処理装置はその普及に伴い、室内で使用されるほか、屋外、電車・バス等の車内など、不特定多数の人間が密集する場所でも使用される。例えば、電車・バス等の車内で携帯型情報処理装置を使用する場合は、隣席や斜め後方にいる第三者により、携帯型情報処理装置の表示画面を覗き見される可能性がある。
【0003】
特に、パスワードや個人情報等を入力するための入力フォームは、白い背景で黒文字のフォントを使って入力するのが一般的であるため、覗き見されやすい状況にある。そのため、携帯型情報処理装置に、パスワードや個人情報などの秘匿性の高い情報を入力する場合には、秘匿性の高い情報を保護するため、表示画面を覗き見されるのを防止することが望まれる。
【0004】
携帯型情報処理装置の表示画面の覗き見を防止する方法として、例えば、表示画面に、
視界を制限するプライバシー保護シールを貼る方法がある。保護シールは、着色された半透明の樹脂等で形成されているため、表示画面を見え難くすることができる。しかしながら、保護シールは接着剤により表示画面に貼り付けるので、一般に何度も張ったり剥がしたりすることができず、一度貼り付けるとずっと貼り付けられたままとなる。また、画面全体に保護シールが貼られるため、使用者にとって、表示画像のうち、覗き見を防止したい部分以外の部分も見え難くなってしまう。
【0005】
また、プライバシーフィルターソフトを使用して、表示画面全体に色フィルタをかけたように暗く又は明るくし、隣席や斜め後方にいる第三者により、表示画面を覗き見されることを防止する方法がある。しかしながら、画面全体にフィルタをかけるため、使用者にとって、表示画像のうち、覗き見を防止したい部分以外の部分も見え難くなってしまうという。
【0006】
そのため、他人に見られたくない情報のみを見え難くし、それ以外については通常の表示を行うことが望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−34192号公報
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】http://www.forest.impress.co.jp/docs/serial/okiniiri/20091112_328201.htmlのURL情報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、他人に見られたくない情報を入力して表示する場合に、他人に見られたくない情報の覗き見を防止することが可能な携帯型情報処理装置、表示制御方法、及びコンピュータが実行可能なプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、表示情報の元となるソース情報を解析して、その入力エリアを判別するソース情報解析手段と、前記ソース情報解析手段で判別された入力エリアに入力される情報が見え難くなるように前記ソース情報を加工するソース情報加工手段と、前記ソース情報加工手段で加工されたソース情報に基づいた表示情報を表示画面に表示させる表示制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
また、本発明の好ましい態様によれば、前記ソース情報は、HTML情報であり、前記ソース情報解析手段は、HTML情報のタグを解析して、前記入力エリアを判別することが望ましい。
【0012】
また、本発明の好ましい態様によれば、前記ソース情報加工手段は、前記入力エリアに背景を表示するように前記ソース情報を加工することが望ましい。
【0013】
また、本発明の好ましい態様によれば、前記ソース情報加工手段は、前記入力エリアに入力される文字がカラーで表示されるように、前記ソース情報を加工することが望ましい。
【0014】
また、本発明の好ましい態様によれば、前記ソース情報加工手段は、前記入力エリアに入力される文字が小さく表示されるように、前記ソース情報を加工することが望ましい。
【0015】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、表示情報の元となるソース情報を解析して、その入力エリアを判別するソース情報解析工程と、前記ソース情報解析工程で判別された入力エリアに入力される情報が見え難くなるように前記ソース情報を加工するソース情報加工工程と、前記ソース情報加工工程で加工されたソース情報に基づいた表示情報を表示画面に表示させる表示制御工程と、を含むことを特徴とする。
【0016】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、携帯型情報処理装置に搭載されるプログラムであって、表示情報の元となるソース情報を解析して、その入力エリアを判別するソース情報解析工程と、前記ソース情報解析工程で判別された入力エリアに入力される情報が見え難くなるように前記ソース情報を加工するソース情報加工工程と、前記ソース情報加工工程で加工されたソース情報に基づいた表示情報を表示画面に表示させる表示制御工程と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、他人に見られたくない情報を入力して表示する場合に、他人に見られたくない情報の覗き見を防止することが可能になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1図1は、本実施の形態に係る携帯型情報処理装置の概念図である。
図2図2は、本実施の形態に係る携帯型情報処理装置を適用したノートPCの概略の外観図である。
図3図3は、図2のノートPCの概略のハードウェア構成例を示す図である。
図4図4は、図3のノートPCの入力エリアの難視化処理に関する概略の機能構成を示す図である。
図5図5は、図4のノートPCの入力エリアの難視化処理の概略を説明するためのフローチャートである。
図6-1】図6−1は、入力エリアの難視化処理を説明するための表示例を示す図である。
図6-2】図6−2は、入力エリアの難視化処理を説明するための表示例を示す図である。
図6-3】図6−3は、入力エリアの難視化処理を説明するための表示例を示す図である。
図7-1】図7−1は、入力エリアの難視化処理を説明するための表示例を示す図である。
図7-2】図7−2は、入力エリアの難視化処理を説明するための表示例を示す図である。
図7-3】図7−3は、入力エリアの難視化処理を説明するための表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、この発明に係る携帯型情報処理装置、表示制御方法、及びコンピュータが実行可能なプログラムを図面に基づいて詳細に説明する。本発明の構成要素は、本明細書の図面に一般に示してあるが、様々な構成で広く多様に配置し設計してもよいことは容易に理解できる。したがって、本発明の装置、システム及び方法の実施形態についての以下のより詳細な説明は、特許請求の範囲に示す本発明の範囲を限定するものではなく、単に本発明の選択した実施形態の一例を示すものであって、本明細書の特許請求の範囲に示す本発明と矛盾無く装置、システム及び方法についての選択した実施形態を単に示すものである。当業者は、特定の細目の1つ以上が無くても、又は他の方法、部品、材料でも本発明を実現できることが理解できる。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの又は実質的に同一のものが含まれる。
【0020】
(実施の形態)
図1は、本実施の形態に係る携帯型情報処理装置の概念図である。図1に示す携帯型情報処理装置は、ハードウェアやソフトウェアのモジュール、又は、その組み合わせで構成することができる。携帯型情報処理装置は、図1に示すように、ソース情報解析手段1と、ソース情報加工手段2と、表示制御手段3と、及び表示部4等を備えている。
【0021】
表示部4は、例えば、LCDや有機ELで構成されており、表示画面に表示情報を表示するためのものである。
【0022】
ソース情報解析手段1は、表示情報の元となるソース情報を取得し、その入力エリアを判別する。ソース情報は、例えば、HTML等のマークアップ言語等である。例えば、ソース情報解析手段2は、ソース情報がHTML情報である場合には、HTML情報のタグを解析して、入力エリアを判別することにしてもよい。
【0023】
ソース情報加工手段2は、ソース情報解析手段2で判別された入力エリアに入力される情報が見え難くなるようにソース情報を加工する。例えば、第1の方法として、ソース情報加工手段2は、入力エリアに入力される情報(例えば、文字)が見え難くなるように、入力エリアに背景(例えば、模様やモザイク等)を表示するようにソース情報を加工することにしてもよい。第2の方法として、ソース情報加工手段2は、入力エリアに入力される文字が見え難くなるように、入力エリアに入力される文字がカラー(例えば、黄色や灰色)で表示されるようにソース情報を加工することにしてもよい。第3の方法として、ソース情報加工手段2は、入力エリアに入力される文字が見え難くなるように、入力エリアに入力される文字のサイズが小さく表示されるようにソース情報を加工することにしてもよい。第1〜第3の方法は単独で実行してもよく、また、組み合わせて実行してもよい。
【0024】
表示制御手段3は、ソース情報加工手段2で加工されたソース情報に基づいた表示情報を表示部4の表示画面に表示させる。例えば、表示制御手段3は、ソース情報加工手段2で加工されたソース情報を表示情報に変換して、変換した表示情報を表示部4に出力して表示させる。
【0025】
本実施の形態によれば、表示情報の元となるソース情報を解析して、その入力エリアを判別するソース情報解析手段1と、ソース情報解析手段1で判別された入力エリアに入力される情報が見え難くなるようにソース情報を加工するソース情報加工手段2と、ソース情報加工手段2で加工されたソース情報に基づいた表示情報を表示画面に表示させる表示制御手段3と、を備えているので、他人に見られたくない情報を入力して表示する場合に、他人に見られたくない情報の覗き見を防止することが可能となる。
【0026】
また、ソース情報は、HTML情報であり、ソース情報解析手段1は、HTML情報のタグを解析して、入力エリアを判別することとしたので、ブラウザ等でHTML情報に基づいて表示を行う場合に、判別した入力エリアに入力される情報を見え難くすることが可能となる。
【0027】
また、ソース情報加工手段2は、入力エリアに背景を表示するようにソース情報を加工することとしたので、入力エリアに模様やモザイク等の背景を表示して、入力エリアに入力される情報を見え難くすることが可能となる。
【0028】
また、ソース情報加工手段2は、入力エリアに入力される文字がカラーで表示されるように、ソース情報を加工することとしたので、入力エリアに入力される文字を黄色や灰色等のカラーで表示して、入力エリアに入力される情報を見え難くすることが可能となる。
【0029】
また、ソース情報加工手段2は、入力エリアに入力される文字が小さく表示されるように、ソース情報を加工することとしたので、入力エリアに入力される文字を小さなサイズで表示して、入力エリアに入力される情報を見え難くすることが可能となる。
【0030】
(実施例)
図2は、上記実施の形態に係る携帯型情報処理装置を適用したノートPCの概略の外観図である。図2に示すように、ノートPC10は、いずれも略直方体である本体側筐体12及びディスプレイ側筐体13を備える。本体側筐体12は、キーボード及びタッチパッド等を有する入力部14と、マイクロフォン15と、スピーカ16a、16bとを備える。ディスプレイ側筐体13は、表示部17と、表示部17の表示面側にその上方の略中央に配置され、前方の被写体を撮像可能なカメラ18とを備える。
【0031】
本体側筐体12及びディスプレイ側筐体13は、それぞれの端部で左右の一対の連結部(ヒンジ部)19a、19bによって連結されており、連結部19a、19bは、これらの筐体を開閉自在に支持している。
【0032】
図3は、図2のノートPC10の概略のハードウェア構成例を示す図である。ノートPC1は、同図に示すように、CPU31、ROM32、メモリ33、HDD(ハードディスク)34、表示部17、入力部14、カメラ装置25、オーディオデバイス27、通信デバイス21、バッテリ22、DC−DCコンバータ23,ACアダプタ24、USBポート39を備えており、各部はバスを介して直接又は間接的に接続されている。
【0033】
CPU31は、バスを介して接続されたHDD34に格納されたOS41によりノートPC10全体の制御を行うとともに、HDD34に格納された各種のプログラムに基づいて処理を実行する機能を司る。ROM32は、BIOS(Basic Input/Output System:基本入出力システム)32aやデータ等を格納している。
【0034】
メモリ33は、キャッシュメモリやRAMで構成されており、CPU31の実行プログラムの読み込み領域として、実行プログラムの処理データを書き込む作業領域として利用される書き込み可能メモリである。
【0035】
HDD(ハードディスク)34は、例えば、Windows(登録商標) XP、Vista、7、8,8.1、Android(登録商標)、MacOS(登録商標)、iOS(登録商標)等のノートPC10全体の制御を行うためのOS41、周辺機器類をハードウェア操作するための各種のドライバ42、ユーティリティプログラム43,Webサイトをブラウジングするためのブラウザアプリケーション44、特定業務に向けられた他のアプリプログラム45等を記憶する機能を有する。他のアプリケーションプログラムは、例えば、メール、ワープロ、表計算、及び電話会議等のプログラムである。
【0036】
OS41は、ノートPC10の基本的な動作を制御しているものであり、各種資源を管理し、例えば、アプリケーションプログラムが発生した命令を、各種ドライバ42やBIOS32aに伝える。OS41は、マルチタスク機能及びマルチウィンドウ機能を有し、アプリケーションプログラムの実行コンテキスト(あるアプリケーションプログラムが利用しているレジスタセットやメインメモリイメージ、ファイルハンドルなど)やGUIの部品などのソフトウェア資源の管理も行うように構成されている。
【0037】
各種ドライバ42は、例えば、OS41の指示に従って表示部17を制御する表示ドライバ、OS41の指示に従ってカメラ装置25を制御するカメラドライバ、OS41の指示に従ってオーディオデバイス27を制御するオーディオドライバ、OS41の指示に従って通信デバイス21を制御する通信ドライバ等である。
【0038】
ブラウザアプリケーション44は、通常のブラウザアプリケーションの機能に加えて、入力エリアの難視化処理(難読化処理)を実行する機能を有する。入力エリアの難視化処理では、例えば、HTMLのソースコードを解析して、入力エリアを検出し、その入力エリアに入力されて表示される情報が見え難くなうように、HTMLのソースコードを加工することにしてもよい。
【0039】
表示部17は、CPU31の制御に従って、表示情報をビデオ信号に変換し、変換したビデオ信号に応じた各種情報を表示画面に表示する。
【0040】
なお、本実施の形態では、ディスプレイとしてLCDを使用することにしているが、本発明はこれに限られるものではなく、有機ELディスプレイやCRT等の他のディスプレイを使用することにしてもよい。
【0041】
入力部14は、ユーザが入力操作を行うためのユーザインターフェースであり、文字、コマンド等を入力する各種キーより構成されるキーボードや、画面上のカーソルを移動させたり、各種メニューを選択するタッチパッド等を備えている。
【0042】
カメラ装置25は、例えば、USBポート39を介して、システム本体10a(ホスト装置とも称する)に接続される。カメラ装置25を接続するためのインターフェースは、USBに限られるものではなく、I2CやMIPI等の他のインターフェースを使用することにしてもよい。カメラ装置25は、カメラ18と、カメラ処理回路26とを備えている。カメラ18は、レンズや撮像部(CCDやCMOS)を備えており、レンズは被写体光を結像し、撮像部は結像された被写体光をR,G,Bの画像信号として出力する。カメラ処理回路26は、A/D変換器、画像処理用LSI、メモリ等を備え、撮像部の駆動タイミングや露出制御等を行うと共に、撮像部で得られたRGBの画像信号をデータ処理(A/D変換等)して、CPU31に出力する。カメラ装置25は、その電源がONされると、ホワイトバランス調整や露出調整等の初期処理を行って、撮像条件や信号処理が安定した後に撮像画像を出力するように構成されている。
【0043】
オーディオデバイス27は、マイクロフォン15と、スピーカ16a、16bと、音声処理回路28とを備えている。マイクロフォン25は、音声を集音して音声データを音声処理回路28に出力する。スピーカ16a、16bは、音声処理回路28から出力される音声データに応じた音声を出力する。音声処理回路28は、A/D変換器、D/A変換器、音声処理用LSI、メモリ等を備えており、マイクロフォン15から入力される音声データをデータ処理(A/D変換等)し、データ処理後の音声データ(デジタルデータ)をCPU11に出力したり、CPU31から入力される音声データ(デジタル)をD/A変換して、スピーカ16a、16bから放音させる。
【0044】
通信デバイス21は、ネットワークを介してデータの送受信を行うためのものであり、画像データ及び音声データをネットワークに送信し、また、ネットワークを介して送信されてくる画像データ及び音声データを受信する。なお、通信デバイス21は、画像データ及び音声データをコード化して送信することにしてもよく、また、コード化された画像データ及び音声データを受信した場合には、デコードすることにしてもよい。
【0045】
ACアダプタ24は、商用電源に接続して、AC電圧をDC電圧に変換してDC−DCコンバータ23に出力する。DC−DCコンバータ23は、ACアダプタ24から供給されるDC電圧を所定の電圧に変換して各部に電力を供給し、また、バッテリ22の充電を行う。バッテリ22は、DC−DCコンバータ23により充電され、充電した電圧を各部に供給する。バッテリ23は、ACアダプタ24が商用電源に接続されていない場合に使用される。
【0046】
図4は、図3のノートPC10の入力エリアの難視化(難読化)処理に関する概略の機能構成を示す図である。図4においては、入力エリアの難視化処理に関係する主要な部分のみを示している。図4において、ブラウザアプリケーション44は、通信デバイス21及びネットワーク200を介してWebサーバ100に接続されている。ブラウザアプリケーション44は、Webサーバ100のURLにアクセスしてHTMLのソースコードを取得して、そのHTMLソースコードを表示情報に変換して、OS41等を介して、表示部17に表示するためのアプリケーションである。
【0047】
本実施の形態のブラウザアプリケーション44は、通常のブラウザアプリケーションの機能に加えて、入力エリアの難視化処理を実行する機能を有する。ブラウザアプリケーション44は、例えば、HTML解析部51,HTML加工部52,HTML変換部53等を備えている。
【0048】
HTML解析部51は、ブラウザアプリケーション44がWebサーバ100から取得したHTMLのソースコードのタグを解析して、その入力エリアを判別する。例えば、解析の対象となるのは、Webページで各種個人情報の入力フォームを含んでいる場合、インターネットメール等である。また、例えば、入力エリアは、<textarea>のタグで区切られたエリアは広義の意味で情報を入力するためのエリアであり、入力エリアを含んだエリアを判断でき、また、input type=text,name,password,mailaddress、sex、birthday、Form、checkbox等で入力エリアを判別することができる。
【0049】
HTML加工部52は、HTML解析部51で判別された入力エリアに入力される情報が見え難くなるようにHTMLのソースコードを加工する。例えば、第1の方法として、HTML加工部52は、入力エリアに入力される情報(例えば、文字)が見え難くなるように、入力エリアに背景(例えば、模様やモザイク等)を表示するようにHTMLのソースコードを加工することにしてもよい。第2の方法として、HTML加工部52は、入力エリアに入力される文字が見え難くなるように、入力エリアに入力される文字がカラー(例えば、黄色や灰色)で表示されるようにHTMLのソースコードを加工することにしてもよい。
【0050】
第3の方法として、HTML加工部52は、入力エリアに入力される文字が見え難くなるように、入力エリアに入力される文字のサイズが小さく表示されるようにHTMLのソースコードを加工することにしてもよい。第1〜第3の方法は単独で実行してもよく、また、組み合わせて実行してもよい。なお、入力エリアに入力される文字の色を変えたり、サイズを小さくする処理は、OS41等の他のプログラムが行ってもよい。
【0051】
HTML変換部53は、HTML加工部52で加工されたHTMLのソースコードを表示情報に変換し、OS41等を介して、表示部17の表示画面に表示させる。入力部14は、表示部17の表示画面に表示された入力エリアに文字(情報)を入力する。この入力エリアに入力された文字は、上述した第1〜第3の方法により、表示部17の表示画面で見え難くなる。
【0052】
図5は、ブラウザアプリケーション44による入力エリアの難視化処理の一例を説明するためのフローチャートである。図5において、まず、ブラウザアプリケーション44は、Webサーバ100からHTMLのソースコードを取得する(ステップS1)。ブラウザアプリケーション44のHTML解析部51は、HTMLのソースコードを解析して、入力エリアを検出する(ステップS2)。ブラウザアプリケーション44は、その入力エリアに入力されて表示される情報が見え難くなうように、HTMLのソースコードの入力エリアを加工する(ステップS3)。ブラウザアプリケーション44のHTML変換部53は、加工したHTMLのソースコードを表示情報に変換する(ステップS4)。ブラウザアプリケーション44は、OS41等を介して、表示情報を表示部17の表示画面に表示させる。
【0053】
図6−1〜図7−3を参照して、入力エリアの難視化処理に係る表示例を説明する。図6−1は、本実施の形態に係る入力エリアの難視化処理を行っていない場合の個人情報の入力画面(第1の例)の表示例を示す図である。図6−2は、図6−1の個人情報の入力画面の元となるHTMLのソースコードの一部を示す図である。図6−3は、本実施の形態に係る入力エリアの難視化処理(入力エリアに模様の背景を表示する処理)を行った場合の個人情報の入力画面の表示例を示す図である。
【0054】
図6−1に示すように、個人情報の入力画面の入力エリアは、通常、白の背景で黒文字のフォントを使用して入力するのが一般的であるため、覗き見されやすい状態である。本実施の形態では、図6−2に示すように、HTMLのソースコードを解析し、例えば、input type=text,password,checkbox等で入力エリアを検出することができる。図6−3に示すように、本実施の形態では、入力エリアの難視化処理を行って、入力エリアに模様の背景を表示して、入力エリアに入力されて表示される文字を見え難くしている。
【0055】
図7−1は、本実施の形態に係る入力エリアの難視化処理を行っていない場合の個人情報の入力画面(第2の例)の表示例と、この個人情報の入力画面の元となるHTMLのソースコードを示す図である。図7−2は、本実施の形態に係る入力エリアの難視化処理(入力エリアに入力される文字の表示サイズを小さくする処理)を行った場合の個人情報の入力画面の表示例を示す図である。図7−3は、本実施の形態に係る入力エリアの難視化処理(入力エリアに入力される文字の色をカラーとする処理)を行った場合の個人情報の入力画面の表示例を示す図である。
【0056】
図7−1に示すように、個人情報の入力画面の入力エリアは、通常、白の背景で黒文字のフォントを使用して入力するのが一般的であるため、覗き見されやすい状態である。本実施の形態では、HTMLのソースコードを解析し、例えば、input type=password、name、text等で入力エリアを検出することができる。そして、本実施の形態では、例えば、図7−2に示すように、入力エリアに入力される文字の表示サイズを小さくする処理を行って、入力エリアに入力されて表示される文字を見え難くする。また、例えば、図7−3に示すように、入力エリアに入力される文字を灰色や黄色等のカラーで表示する処理を行って、入力エリアに入力されて表示される文字を見え難くする。
【0057】
なお、本実施の形態では、ブラウザアプリケーション44が入力エリアの難視化処理を行うことにしたが、これに限られるものではなく、OS41等の他のプログラムがその一部又は全部を実行してもよい。
【0058】
なお、上記実施例では、携帯型情報処理装置としてノートPCを例示したが、本発明はこれに限られるものではなく、タブレット端末、スマートフォン端末、携帯電話端末、及びPDA端末等の他の携帯型情報処理装置にも適用可能である。
【符号の説明】
【0059】
1 ソース情報解析手段
2 ソース情報加工手段
3 表示制御手段
4 表示部
10 ノートPC
12 本体側筐体
13 ディスプレイ側筐体
14 入力部
15 マイクロフォン
16a、16b スピーカ
17 LCD(液晶ディスプレイ)
18 カメラ
19a、19b 連結部(ヒンジ部)
25 カメラ装置
26 カメラ処理回路
31 CPU
32 ROM
33 メモリ
34 HDD(ハードディスク)
41 OS
42 ドライバ
43 ユーティリティプログラム
44 ブラウザアプリケーション
45 他のアプリケーション
51 HTML解析部
52 HTML加工部
53 HTML変換部
図1
図2
図3
図4
図5
図6-1】
図6-2】
図6-3】
図7-1】
図7-2】
図7-3】