【実施例】
【0016】
図1は、本発明に係るウォーターサーバー1の正面斜視図であり、2はサーバー本体、水道水Wを注入する最上部の給水タンク9には、蓋4が着脱自在に嵌め込まれており、その底部には濾過カートリッジ10を取り付けるための環状の支持スペーサー14が設けられ、この支持スペーサー15を介して貯水タンク8と連通されている。尚、給水タンク9に水道水Wを注入する方法としては、予め水差し容器等に入れた水を注入してもよいし、蛇口やホース等を介して直接水道管から注入するようにしてもよい。
【0017】
すなわち、ウォーターサーバー1用のタンク3は、上下に区画された水道水Wの給水タンク9と、この給水タンク9の底面に着脱自在に装着された貯水タンク8とから構成されており、濾材カートリッジ10は、その上部のドーム型セラミックフィルター12部分が給水タンク9内に下方から突出して連通するように支持スペーサー1を介して固定して搭載されている。尚、タンク3は、水道水給水タンク9と貯水タンク8を一体的に形成した兼用タンクであっても構わない。
【0018】
濾過カートリッジ10は、上下端が開口された円筒状をしており、その平面中央に上下に貫通する筒状の通水路13が穿設されると共に、後述する各種濾材を積層して内部に収納できるようにされると共に、貯水タンク8内に着脱可能に収納されている。そして、濾過カートリッジ10の下部には濾過カートリッジ10内に貯水を循環して通水させる循環手段としての水中ポンプ11が設けられている。
【0019】
上述の濾過用カートリッジ10の構造を詳述する。
図2に示すように、カートリッジ内は概ね下記のような複数種の濾材を用いてメッシュフィルター(図示せず)により濾材の種別のより区画して濾過層A、B及びCを成して構成されている。
第1濾材:抗菌性活性炭(天然ヤシ殻活性炭)(機能:脱塩素・減菌作用・水の濾過・不純物の吸着)
第2濾材:テラヘルツセラミック(機能:遠赤外線作用・水の活性化・水の浄化)
第3濾材:マグマセラミック(機能:微量ミネラル付与・水の活性化・水の弱アルカリ化)
第4濾材:アルミナ(ケイ酸アルミニウム)(機能:減菌作用・溶存有機物の分解・水の活性化)
第5濾材:酸化鉄(機能:減菌作用・溶存酸素の増加・溶存有機物の分解・水の活性化)
【0020】
以上の構成により濾過カートリッジ10は、概ね3つの濾過層A、B及びCに区分される。これらの濾過層に充填される濾材の組み合わせとしては種々検討できるが、本実施例においては、最上部の濾過層Aに第1濾材の活性炭10a、中間の濾過層Bに第2濾材のテラヘルツセラミックと第3濾材のマグマセラミック及びアルミナを混合したもの(10b,10c,10d)、最下部の濾過層Cに第5濾材の酸化鉄10cが充填されている。
【0021】
次に、本実施例の作用について説明する。先ず、浄水作用について説明すれば、
図2及び
図3中に矢示したように水が流れる。先ず、水道水の給水タンク9に注入された水道水Wは、濾過カートリッジ10のドーム型のセラミックフィルター12の細目(図示せず)及び濾過層A、B及びCを通過して、貯水タンク8の下部に流下する。次いで、この流下した水は濾過カートリッジ10の底部から通水路13内を上昇して再び濾過剤充填層A、B及びCを、すなわち、一度濾過層を下って浄水され水道水Wを循環させて再度濾過して貯留され、必要(水栓6又は7のの開栓)に応じて貯水タンク8底部の通水孔14を通ってウォーターサーバー本体2に送水される。
【0022】
このように、本発明では、一度浄化した貯水を水中ポンプ11で汲み上げ、再度濾過層内に循環させることにより、溶存酸素を増加させ、水道水を雑菌がなく腐食しない水質に改質することができる。すなわち、嫌気性菌を除去するための殺菌剤等も不要で安全な飲料水が得られる。
【0023】
以上のように構成した本発明のウォーターサーバー1は、温水及び冷水の2極タイプで、かかるコストは水道料金・電気代(温水・冷水使用)のみである。また、地域・エリアの水道水の水質状況に応じて、複数種の濾材を使用して、その種類と量を変えて調製することで、使用目的に適した性状のミネラルウォーターを精製することができる。
【0024】
本発明のウォーターサーバーで得られる活性浄化水は下記するような種々の使用方法及び効能がある。
(1)台所において
(a)野菜や果物の洗浄:ビタミン群が壊れにくい、鮮度が長持ちする。手荒れの軽減。
(b)コーヒーやお茶:味がまろやかで美味しい飲み物になる。
(c)炊飯や煮炊き:米がふっくら炊きあがり、食材そのものの味が生かせる。
(2)風呂やトイレにおいて
(a)浴槽や浴室トイレ:汚れが付き難く掃除が楽になる。鏡の汚れが軽減する。肌のかさつきやツッパリ感の軽減。洗顔水として利用できる。染髪の日持ちが良い。肌の張りと潤いが保たれる。
(3)洗濯や庭園への散水
(a)洗濯物:色物の色落ちが減少、生乾きの臭いも軽減。洗剤の使用量軽減。
(b)植物への対応:切花の比持ちが良くなる。植物のぬめりの軽減。花が活き活きする。
(4)その他の利用
(a)洗車:汚れが付き難く、水洗いのみで簡単処理。
(b)先面台:汚れが付き難く掃除が楽になる。
(5)肌への影響や臭い
(a)アトピーや手荒れ肌荒れが少なくなり改善される。
(b)加齢臭がなくなる。(部屋の臭いも気にならなくなる)。
(c)ペット等の臭いが大幅に軽減される。
(d)ビデ・トイレにおけるシャワー洗浄水として安心して使用できる。
【0025】
機能性:
(1)通水量:セラミック使用により通水量が豊富。
(2)濾過能力:逆洗浄機能により、大幅な濾過能力増。
(3)天然ミネラルが豊富で、溶存酸素が豊富な水は、溶解性、浸透性、熱伝導に優れ、老廃物を排泄して新陳代謝を活発にする。
(4)好気性菌は、遊離酸素の存在下で育成し、溶存酸素が豊富なセラミック内では嫌気性菌(編成好気菌)は生存できないため、細菌のいない環境を提供できる。
(5)酸化還元電位の数値が+200前後であり、一般的な美味しい水と称されるミネラル水を提供できる。
【0026】
本発明の浄水カートリッジ10により処理された水は、pH7の中性であり、酸化還元電位205mVに位置し、非常に錆び難い水となっている。一般に美味しい水と称される飲料水は、酸化還元電位が+100〜+300mV前後と言われている(市販のミネラルウォーターや海洋深層水、湧水等)。因みに、鉄の腐食は、鉄の原子が鉄イオンに移行するため、原子配列が崩れ鉄が溶解して腐食する。鉄は初期に反応し、反応生成物である不導体被膜を生成するため、錆が進行しない領域となる。
【0027】
ここで、酸化還元電位(ORP)とは、酸化還元電位の低い水や食品は、身体を酸化させる活性酸素(フリーラジカル)を分解、消去する力があると言われている。例えば、
人間の体液や臓器:+250〜−400〜500mV
水道水:+600〜900mV(酸化傾向)
水素水:−400mV
ミネラルウォーター:+200mV前後(美味しい水)
純水:+200mV
雨水:+800mV
※+250mVを基準とし、+250mV以上を酸化傾向、+250mV未満を還元傾向と位置付けられる。