【解決手段】操作誘導画面の表示と取引入力操作の受け付けとが可能な接客部23と、取引入力操作に応じて操作誘導画面の表示を切り替える顧客誘導制御を行いつつ取引入力操作の流れに基づいて取引を行う制御手段と、を有し、接客部23の周辺での指先Fの動きを検出するモーションセンサ24を備え、制御手段は、顧客誘導制御として、通常操作誘導画面の表示を含む通常顧客誘導制御を行い、モーションセンサ24の検出結果から操作者が不慣れであると判断した場合には、通常操作誘導画面よりも詳細に操作誘導を行うための詳細操作誘導画面の表示を含む詳細顧客誘導制御に切り替える。
前記制御手段は、前記モーションセンサが操作者の指先を検出している状態で、予め設定された所定時間が経過しても前記取引入力操作がなされない場合に、操作者が不慣れであると判断することを特徴とする請求項1記載の顧客操作型取引装置。
前記制御手段は、前記モーションセンサの検出結果から操作者が不慣れであると判断して前記詳細顧客誘導制御を行っている最中に、予め設定された所定時間が経過しても前記取引入力操作がなされない場合には、係員に通報することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の顧客操作型取引装置。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の一実施形態に係る顧客操作型取引装置を図面を参照して以下に説明する。
図1に示す本実施形態の顧客操作型取引装置10は、金融機関のロビーに設置されて主として顧客によって使用されるロビー入金機である。顧客操作型取引装置10には、これを監視するためのモニタ用PC11が接続されており、モニタ用PC11は金融機関の係員スペースに設置されて係員により操作される。
【0016】
本実施形態の顧客操作型取引装置10は、外部から投入された紙幣の入金処理を行う紙幣入金部21と、外部から投入された硬貨の入金処理を行う硬貨入金部22と、顧客に向けた操作誘導画面の表示と顧客による取引入力操作の受け付けとが可能な接客部23と、接客部23の周辺での指先の動きを検出するモーションセンサ24と、これらを制御する
図2に示す装置制御部25(制御手段)とを備えている。
【0017】
図1に示すように、紙幣入金部21には、外部から入金紙幣が投入される紙幣入金口31が設けられており、紙幣入金口31には、これを開閉する紙幣入金口シャッタ32と紙幣入金口シャッタ32を開閉作動させる
図2に示す紙幣入金口シャッタ駆動部33とが設けられている。
図1に示すように、紙幣入金口シャッタ32は閉状態を待機状態としており、この閉状態から開状態になることで、紙幣入金口31が外部から投入される紙幣を受け入れ可能となる。
【0018】
紙幣入金口31は、受け入れた紙幣を、紙幣入金口シャッタ32を閉状態としてから一枚ずつ分離して装置内に繰り出す。紙幣入金部21は
図2に示す紙幣処理装置部34に接続されている。紙幣処理装置部34は、図示は略すが、
図1に示す紙幣入金口31から繰り出された紙幣を識別しつつ計数する紙幣識別計数部と、紙幣識別計数部で識別計数後の紙幣を一時貯留させる紙幣一時貯留部と、紙幣一時貯留部に一時貯留させた紙幣をさらに収納する紙幣収納部とを有している。
【0019】
硬貨入金部22には、外部から入金硬貨が投入される硬貨入金口41が設けられており、硬貨入金口41には、これを開閉する硬貨入金口シャッタ42と硬貨入金口シャッタ42を開閉作動させる
図2に示す硬貨入金口シャッタ駆動部43とが設けられている。
図1に示すように、硬貨入金口シャッタ42は閉状態を待機状態としており、この閉状態から開状態になることで、硬貨入金口41が外部から投入される硬貨を受け入れ可能となる。
【0020】
硬貨入金口41は、受け入れた硬貨を、硬貨入金口シャッタ42を閉状態としてから一枚ずつ分離して装置内に繰り出す。硬貨入金部22は
図2に示す硬貨処理装置部44に接続されている。硬貨処理装置部44は、図示は略すが、
図2に示す硬貨入金口41から繰り出された硬貨を識別しつつ計数する硬貨識別計数部と、硬貨識別計数部で識別計数後の硬貨を一時貯留させる硬貨一時貯留部と、硬貨一時貯留部に一時貯留させた硬貨をさらに収納する硬貨収納部とを有している。
【0021】
図3に示すように、接客部23には、操作誘導画面を表示する表示モニタ51と、表示モニタ51の表面に設けられたタッチパネル52と、キャッシュカードの口座番号および顧客名を含むID情報を読み取るカードリーダ53と、受付番号が表示された受付票を作成して発行するプリンタ54と、顧客および係員により操作される操作部55とを有している。
【0022】
操作部55には、
図4に示すキーボード61と、キーボード61を覆う
図3,
図5に示すように開閉可能なキーボードカバー62と、キーボードカバー62を閉状態でロックしロック解除ボタン63が操作されるとロックを解除する図示略のロック機構とが設けられている。
【0023】
図4に示すように、キーボード61には、完了キー61a、確認キー61b、入金開始キー61c、テンキー61d、CEキー61e、オペ解除キー61f、計数ストップキー61g、実行キー61h、取消キー61i、係員呼出キー61j、前ページキー61k、次ページキー61m、上移動キー61n、左移動キー61o、右移動キー61pおよび下移動キー61qが設けられている。
【0024】
図5に示すように、キーボードカバー62は、開状態とされることにより、キーボード61の全体を露出させるようになっており、閉状態とされるとキーボード61の一部を被覆する。具体的に、
図3に示すようにキーボードカバー62には、閉状態にあっても、完了キー61a、確認キー61bおよび入金開始キー61cを露出させる開口部64と、係員呼出キー61jを露出させる開口部65とが形成されている。よって、キーボードカバー62が閉じられた状態でも、完了キー61a、確認キー61b、入金開始キー61cおよび係員呼出キー61jは、操作可能となっている。
【0025】
操作部55は、顧客により使用される状態では、キーボードカバー62が閉じられた状態とされる。また、係員が使用する際には、
図5に示すようにロック解除ボタン63を操作してロック機構のロックを解除してキーボードカバー62を開き、キーボード61の全体を露出させる。
【0026】
図3に示すように、モーションセンサ24は、接客部23よりも装置前面側に設けられており、接客部23のタッチパネル52およびキーボード61よりも低い位置に設置されている。モーションセンサ24は、装置前面側に立って接客部23を操作する際にモーションセンサ24よりも上側の空間で移動する顧客の指先Fの3次元空間座標を検出し、その結果、顧客の指先Fの動きを検出する。
【0027】
図1に示すモニタ用PC11は、画面表示を行うPC表示部71と、操作入力を受け付けるPC操作部72と、
図2に示すPC制御部73とを有している。
【0028】
次に、顧客操作型取引装置10の装置制御部25による制御内容について説明する。装置制御部25は、接客部23のタッチパネル52、カードリーダ53および操作部55へ入力された取引入力操作に応じて表示モニタ51に表示させる操作誘導画面の表示を切り替える顧客誘導制御を行いつつ、タッチパネル52、カードリーダ53および操作部55への取引入力操作の流れに基づいて入金取引を実行し、またはキャンセルする。
【0029】
装置制御部25は、顧客誘導制御として、基本的には、通常操作誘導画面の表示を含む通常顧客誘導制御を行う。まず、この通常顧客誘導制御について説明する。
【0030】
装置制御部25は、待機状態にあるとき、表示モニタ51に、通常操作誘導画面として
図6に示す待機画面81を表示させている。この待機画面81は、歓迎の表示とキャッシュカードの挿入を促す表示とを有する表示領域81aと、顧客操作型取引装置10を示す表示領域81bと、顧客操作型取引装置10におけるカードリーダ53の位置を示すとともにキャッシュカードをカードリーダ53の左端に挿入しカードリーダ53の右端にスライドさせる操作を案内する表示領域81cと、キャッシュカードをカードリーダ53の右端に挿入したままの状態に維持することを案内する表示領域81dとを有している。
【0031】
装置制御部25は、待機状態で、取引入力操作としてカードリーダ53にキャッシュカードが挿入されスライドされると、この取引入力操作をカードリーダ53でキャッシュカードの口座番号および顧客名を含むID情報を読み取ることで検出する。すると、装置制御部25は、紙幣入金口シャッタ駆動部33を駆動して紙幣入金口シャッタ32を開き、硬貨入金口シャッタ駆動部43を駆動して硬貨入金口シャッタ42を開くとともに、表示モニタ51に通常操作誘導画面として
図7に示す通常入金画面82を表示させる通常入金開始判定状態となる。
【0032】
通常入金画面82は、紙幣、硬貨の入金口への投入および入金開始キー61cの押下を促す表示と、入金額と、完了キー61a、確認キー61bおよび入金開始キー61cを示す表示領域82aと、顧客操作型取引装置10を示す表示領域82bと、顧客操作型取引装置10における紙幣入金口31の位置を示すとともに紙幣の投入の仕方を示す表示領域82cと、顧客操作型取引装置10における硬貨入金口41の位置を示すとともに硬貨の投入の仕方を示す表示領域82dと、入金取引を行わずに終了する際には完了キー61aの押下を促す表示領域82eとを有している。
【0033】
装置制御部25は、通常入金開始判定状態で、取引入力操作として入金開始キー61cが押下操作されたことを検出すると、紙幣入金口シャッタ駆動部33を駆動して紙幣入金口シャッタ32を閉じ、硬貨入金口シャッタ駆動部43を駆動して硬貨入金口シャッタ42を閉じるとともに、表示モニタ51に、通常操作誘導画面として
図8に示す計数中画面83を表示させる入金計数状態となる。この入金計数状態で装置制御部25は、紙幣入金口31の紙幣を紙幣処理装置部34に向け繰り出し紙幣処理装置部34の紙幣識別計数部で計数しつつ紙幣一時貯留部に一時貯留させ、硬貨入金口41の硬貨を硬貨処理装置部44に向け繰り出し硬貨処理装置部44の硬貨識別計数部で計数しつつ硬貨一時貯留部に一時貯留させる入金計数動作を実行する。
【0034】
計数中画面83は、待機の案内と、入金額と、完了キー61a、確認キー61bおよび入金開始キー61cとを示す表示領域83aと、顧客操作型取引装置10を示す表示領域83bと、顧客操作型取引装置10における紙幣入金口31の位置を示すとともに紙幣の計数中であることを示す表示領域83cと、顧客操作型取引装置10における硬貨入金口41の位置を示すとともに硬貨の計数中であることを示す表示領域83dとを有している。なお、入金計数動作が終了すると、装置制御部25は、表示領域83aの入金額に、紙幣識別計数部および硬貨識別計数部の計数結果を表示する。
【0035】
入金計数動作が終了すると、装置制御部25は、表示モニタ51に、通常操作誘導画面として
図9に示す通常入金額確認画面84を表示させる通常入金額確認待状態となる。通常入金額確認画面84は、入金額の確認を促す表示と、入金額と、完了キー61a、確認キー61bおよび入金開始キー61cとを示す表示領域84aと、入金金額を承認する場合であれば完了キー61aの押下を促す表示と、追加で入金する場合であれば入金開始キー61cの押下を促す表示と、入金を取り消す場合であれば係員呼出キー61jの押下を促す表示とを含む表示領域84bとを有している。
【0036】
装置制御部25は、通常入金額確認待状態で、取引入力操作として完了キー61aが押下操作されたことを検出すると、表示モニタ51に、通常操作誘導画面として
図10に示す完了処理中画面85を表示させる完了処理中状態となる。完了処理中状態になると、装置制御部25は、紙幣処理装置部34で紙幣一時貯留部に一時貯留させた紙幣を紙幣収納部に収納するとともに、硬貨処理装置部44で硬貨一時貯留部に一時貯留させた硬貨を硬貨収納部に収納する収納動作を行うとともに、受付番号を採番しこれと計数結果と口座番号および顧客名を含むID情報とを関連づけて店舗内サーバに記憶させる。
【0037】
完了処理中画面85は、処理の待機を促す表示と、入金額と、完了キー61a、確認キー61bおよび入金開始キー61cとを示す表示領域85aと、入金金額を承認する場合であれば完了キー61aの押下を促す表示と、追加で入金する場合であれば入金開始キー61cの押下を促す表示と、入金を取り消す場合であれば係員呼出キー61jの押下を促す表示とを含む表示領域85bとを有している。なお、表示領域85bは、表示領域84bと同じ内容であるものの、明るさが暗くなって、操作不可であることを示している。
【0038】
収納動作が終了すると、装置制御部25は、表示モニタ51に、通常操作誘導画面として
図11に示す入金終了画面86を表示させるとともにプリンタ54で受付番号が表示された受付票を作成して発行する入金終了状態となる。入金終了画面86は、キャッシュカードの取り外しおよび受付票の取得と窓口への移動とを促す表示領域86aと、顧客操作型取引装置10を示す表示領域86bと、顧客操作型取引装置10におけるカードリーダ53の位置を示すとともにキャッシュカードの取り忘れを警告する表示領域86cと、顧客操作型取引装置10におけるプリンタ54の位置を示すとともに受付票の取り忘れを警告する表示領域86dとを有している。
【0039】
装置制御部25は、カードリーダ53からキャッシュカードが取り外されたことと、プリンタ54の位置を示すとともに受付票が取り出されたこととを検出すると、待機状態に戻る。顧客は、受付票を持って窓口に行き、受付票に記載された受付番号が呼び出されると、窓口でその後の処理を行ってもらうことになる。
【0040】
装置制御部25は、
図9に示す通常入金額確認画面84を表示させる通常入金額確認待状態で、取引入力操作として入金開始キー61cが押下操作されたことを検出すると、紙幣入金口シャッタ駆動部33を駆動して紙幣入金口シャッタ32を開き、硬貨入金口シャッタ駆動部43を駆動して硬貨入金口シャッタ42を開くとともに、表示モニタ51に通常操作誘導画面として
図7に示す通常入金画面82を表示させる通常入金開始判定状態に再びなる。
【0041】
装置制御部25は、
図9に示す通常入金額確認画面84を表示させる通常入金額確認待状態で、取引入力操作として係員呼出キー61jが押下操作されたことを検出すると、表示モニタ51に、通常操作誘導画面として
図12に示す係員呼出中画面87を表示させるとともに、係員が使用するモニタ用PC11のPC制御部73に通報を行う通報中状態となる。すると、モニタ用PC11のPC制御部73はPC表示部71に、顧客操作型取引装置10で顧客の呼び出しがあったことを報知する。
【0042】
係員呼出中画面87は、係員の呼び出し待機を促す表示領域87aを有している。モニタ用PC11の報知を見て係員は、顧客操作型取引装置10に出向き、紙幣処理装置部34の紙幣一時貯留部から紙幣を取り出し、硬貨処理装置部44の硬貨一時貯留部から硬貨を取り出して、顧客に返却する。このときは、係員の操作により待機状態に戻る。なお、係員への通報は、モニタ用PC11への通報以外にも、係員が常時携帯する端末装置への通報、顧客操作型取引装置10の上部に設けられた警告灯による通報等を採用でき、さらに、複数の通報を組み合わせることも可能となっている。
【0043】
装置制御部25は、
図7に示す通常入金画面82を表示させる通常入金開始判定状態で、取引入力操作として完了キー61aが押下操作されたことを検出すると、装置制御部25は、表示モニタ51に、通常操作誘導画面として
図11に示す入金終了画面86を表示させる入金終了状態となる。入金終了状態で、装置制御部25は、カードリーダ53からキャッシュカードが取り外されたことを検出すると、待機状態に戻る。
【0044】
以上の通常顧客誘導制御中に、装置制御部25は、モーションセンサ24の検出結果から操作者が不慣れであると判断した場合には、通常操作誘導画面よりも詳細に操作誘導を行うための詳細操作誘導画面の表示を含む詳細顧客誘導制御に切り替える。詳細顧客誘導制御は、各詳細操作誘導画面が二者択一となる顧客問いかけ型の顧客誘導制御になっている。
【0045】
装置制御部25は、通常顧客誘導制御において、表示モニタ51に通常操作誘導画面として
図7に示す通常入金画面82を表示させる上記した通常入金開始判定状態になると、その時点からモーションセンサ24により操作者の指先Fの検出を開始させる。そして、通常入金開始判定状態中に、取引入力操作として入金開始キー61cおよび完了キー61aのいずれも押下操作されない状態であり、且つモーションセンサ24が操作者の指先Fを検出している状態で、予め設定された所定時間が経過すると、操作者が不慣れであると判断する。つまり、モーションセンサ24が操作者の指先Fを検出している状態で、予め設定された所定時間が経過しても取引入力操作がなされない場合に、操作者が不慣れであると判断する。
【0046】
ここでは、モーションセンサ24が連続して操作者の指先Fを検出している状態が所定時間続くと操作者が不慣れであると判断するが、モーションセンサ24が断続的に操作者の指先Fを検出しても、操作者の指先Fを検出している状態の合計時間が所定時間に達すると、操作者が不慣れであると判断するようにしても良い。
【0047】
装置制御部25は、モーションセンサ24の検出結果から操作者が不慣れであると判断した場合には、上記した通常顧客誘導制御の通常入金開始判定状態から詳細顧客誘導制御に切り替える。詳細顧客誘導制御では、まず、表示モニタ51に、詳細操作誘導画面として
図13に示す詳細入金第1画面91を表示させる詳細入金開始判定第1状態となる。詳細入金第1画面91は、入金を行うかの問いかけを表示する表示領域91aを有しており、この表示領域91a内には「はい」の表示領域91bと、「いいえ」の表示領域91cとが含まれている。表示領域91aは
図7に示す通常入金画面82の表示領域82b〜82eの上に重ねて表示される。
【0048】
装置制御部25は、詳細入金開始判定第1状態で、取引入力操作として表示領域91aの「はい」の表示領域91bが押下操作されたことをタッチパネル52によって検出すると、表示モニタ51に、詳細操作誘導画面として
図14に示す詳細入金第2画面92を表示させる詳細入金開始判定第2状態になる。詳細入金第2画面92は、紙幣、硬貨の入金口への投入および「入金開始」の押下を促す表示を行う表示領域92aを有しており、この表示領域92a内には「入金開始」の表示領域92bが含まれている。表示領域92aも、
図7に示す通常入金画面82の表示領域82b〜82eの上に重ねて表示される。
【0049】
装置制御部25は、詳細入金開始判定第2状態で、取引入力操作として表示領域92aの「入金開始」の表示領域92bが押下操作されたことをタッチパネル52によって検出すると、表示モニタ51に、
図8に示す計数中画面83を表示させる入金計数状態となって通常顧客誘導制御に戻る。
【0050】
装置制御部25は、
図13に示す詳細入金第1画面91を表示させる詳細入金開始判定第1状態で、取引入力操作として表示領域91aの「いいえ」の表示領域91cが押下操作されたことをタッチパネル52によって検出すると、表示モニタ51に、詳細操作誘導画面として
図15に示す詳細入金第3画面93を表示させる詳細入金開始判定第3状態になる。詳細入金第3画面93は、取引を終了するかの問いかけを表示する表示領域93aを有しており、この表示領域93a内には「はい」の表示領域93bと、「いいえ」の表示領域93cとが含まれている。表示領域93aは
図7に示す通常入金画面82の表示領域82b〜82eの上に重ねて表示される。
【0051】
装置制御部25は、詳細入金開始判定第3状態で、取引入力操作として表示領域93aの「はい」の表示領域93bが押下操作されたことをタッチパネル52によって検出すると、表示モニタ51に、
図11に示す入金終了画面86を表示させる上記した入金終了状態となる。また、装置制御部25は、詳細入金開始判定第3状態で、取引入力操作として表示領域93aの「いいえ」の表示領域93cが押下操作されたことをタッチパネル52によって検出すると、表示モニタ51に、詳細操作誘導画面として
図13に示す詳細入金第1画面91を表示させる詳細入金開始判定第1状態となる。
【0052】
また、装置制御部25は、モーションセンサ24の検出結果から操作者が不慣れであると判断して詳細顧客誘導制御を開始する場合には、これに合せて、無操作時間タイマの計時を開始する。なお、装置制御部25は、詳細入金開始判定第1状態で「はい」の表示領域91bが押下された場合と、詳細入金開始判定第1状態で「いいえ」の表示領域91cが押下された場合と、詳細入金開始判定第3状態で「いいえ」の表示領域93cが押下された場合とについては、無操作時間タイマの計時時間を0にリセットして再度計時を開始する。また、装置制御部25は、詳細入金開始判定第2状態で「入金開始」の表示領域92bが押下された場合と、詳細入金開始判定第3状態で「はい」の表示領域93bが押下された場合とについては無操作時間タイマの計時時間を0にリセットして計時を終了する。
【0053】
そして、装置制御部25は、無操作時間タイマの計時時間が予め設定された所定時間が経過した場合、つまり、モーションセンサ24の検出結果から操作者が不慣れであると判断して詳細顧客誘導制御を行っている最中に、予め設定された所定時間が経過しても取引入力操作がなされない場合には、表示モニタ51に、
図12に示す係員呼出中画面87を表示させるとともに、係員が使用するモニタ用PC11のPC制御部73に通報を行う通報中状態となる。すると、モニタ用PC11のPC制御部73はPC表示部71に、顧客操作型取引装置10で顧客の呼び出しがあったことを報知する。モニタ用PC11の報知を見て係員は、顧客操作型取引装置10に出向き顧客の取引入力操作を補助する。このときは、係員が操作して顧客操作型取引装置10を例えば
図7に示す通常入金画面82を表示させる上記した通常入金開始判定状態に戻す。なお、係員への通報は、上記と同様の変更および組み合わせが可能である。
【0054】
また、装置制御部25は、通常顧客誘導制御において、表示モニタ51に通常操作誘導画面として
図9に示す通常入金額確認画面84を表示させる上記した通常入金額確認待状態になると、その時点からモーションセンサ24により操作者の指先Fの検出を開始させる。そして、通常入金額確認待状態中に、取引入力操作として完了キー61a、入金開始キー61cおよび係員呼出キー61jがいずれも押下操作されない状態であり、且つモーションセンサ24が操作者の指先Fを検出している状態で、予め設定された所定時間が経過すると、操作者が不慣れであると判断する。ここでも、モーションセンサ24が連続して操作者の指先Fを検出している状態が所定時間続くと操作者が不慣れであると判断することになるが、モーションセンサ24が断続的に操作者の指先Fを検出しても、操作者の指先Fを検出している状態の合計時間が所定時間に達すると、操作者が不慣れであると判断するようにしても良い。
【0055】
装置制御部25は、モーションセンサ24の検出結果から操作者が不慣れであると判断した場合には、上記した通常顧客誘導制御の通常入金額確認待状態から詳細顧客誘導制御に切り替える。詳細顧客誘導制御では、まず、表示モニタ51に、詳細操作誘導画面として
図16に示す詳細入金額確認第1画面101を表示させる詳細入金額確認第1状態となる。詳細入金額確認第1画面101は、追加の入金を行うかの問いかけを表示する表示領域101aを有しており、この表示領域101a内には「はい」の表示領域101bと、「いいえ」の表示領域101cとが含まれている。表示領域101aは
図9に示す通常入金額確認画面84の表示領域84bの上に重ねて表示される。
【0056】
装置制御部25は、詳細入金額確認第1状態で、取引入力操作として表示領域101aの「はい」の表示領域101bが押下操作されたことをタッチパネル52によって検出すると、紙幣入金口シャッタ駆動部33を駆動して紙幣入金口シャッタ32を開き、硬貨入金口シャッタ駆動部43を駆動して硬貨入金口シャッタ42を開くとともに、表示モニタ51に
図7に示す通常入金画面82を表示させる通常入金開始判定状態になって通常顧客誘導制御に戻る。
【0057】
装置制御部25は、詳細入金額確認第1状態で、取引入力操作として表示領域101aの「いいえ」の表示領域101cが押下操作されたことをタッチパネル52によって検出すると、表示モニタ51に、詳細操作誘導画面として
図17に示す詳細入金額確認第2画面102を表示させる詳細入金額確認第2状態になる。詳細入金額確認第2画面102は、金額が適正であるかの問いかけを表示する表示領域102aを有しており、この表示領域102a内には「はい」の表示領域102bと、「いいえ」の表示領域102cとが含まれている。表示領域102aは
図9に示す通常入金額確認画面84の表示領域84bの上に重ねて表示される。つまり、詳細入金額確認第2画面102は、入金額を表示する表示領域84aを含んでいる。
【0058】
装置制御部25は、詳細入金額確認第2状態で、取引入力操作として表示領域102aの「はい」の表示領域102bが押下操作されたことをタッチパネル52によって検出すると、
図10に示す完了処理中画面85を表示させる完了処理中状態となって通常顧客誘導制御に戻る。
【0059】
装置制御部25は、詳細入金額確認第2状態で、取引入力操作として表示領域102aの「いいえ」の表示領域102cが押下操作されたことをタッチパネル52によって検出すると、表示モニタ51に、詳細操作誘導画面として
図18に示す詳細入金額確認第3画面103を表示させる詳細入金額確認第3状態になる。詳細入金額確認第3画面103は、入金を取り消すかの問いかけを表示する表示領域103aを有しており、この表示領域103a内には「はい」の表示領域103bと、「いいえ」の表示領域103cとが含まれている。表示領域103aは
図9に示す通常入金額確認画面84の表示領域84bの上に重ねて表示される。つまり、詳細入金額確認第3画面103は、入金額を表示する表示領域84aを含んでいる。
【0060】
装置制御部25は、詳細入金額確認第3状態で、取引入力操作として表示領域103aの「はい」の表示領域103bが押下操作されたことをタッチパネル52によって検出すると、表示モニタ51に、
図12に示す係員呼出中画面87を表示させるとともに、係員が使用するモニタ用PC11のPC制御部73に通報を行う。すると、モニタ用PC11のPC制御部73はPC表示部71に、顧客操作型取引装置10で顧客の呼び出しがあったことを報知する。モニタ用PC11の報知を見て係員は、顧客操作型取引装置10に出向き、紙幣処理装置部34の紙幣一時貯留部から紙幣を取り出し、硬貨処理装置部44の硬貨一時貯留部から硬貨を取り出して、顧客に返却して、装置制御部25を待機状態に戻す。なお、係員への通報は、上記と同様の変更および組み合わせが可能である。
【0061】
装置制御部25は、詳細入金額確認第3状態で、取引入力操作として表示領域103aの「いいえ」の表示領域103cが押下操作されたことをタッチパネル52によって検出すると、表示モニタ51に、
図16に示す詳細入金額確認第1画面101を表示させる詳細入金額確認第1状態となる。
【0062】
以上に述べた本実施形態の顧客操作型取引装置10によれば、装置制御部25が、接客部23の周辺での指先Fの動きを検出するモーションセンサ24の検出結果から操作者が不慣れであると判断した場合には、通常操作誘導画面よりも詳細に操作誘導を行うための詳細操作誘導画面の表示を含む詳細顧客誘導制御に切り替える。このように接客部23の周辺での指先Fの動きを検出するモーションセンサ24を用いるため、操作者が不慣れであることを良好に判断して、その取引入力操作を支援することができる。
【0063】
また、装置制御部25は、モーションセンサ24が操作者の指先Fを検出している状態で、予め設定された所定時間が経過しても取引入力操作がなされない場合に、操作者が不慣れであると判断するため、操作者が不慣れであることを簡単且つ良好に判断することができる。
【0064】
また、詳細顧客誘導制御が、顧客問いかけ型の顧客誘導制御であることから、不慣れであると判断した顧客に対して、その取引入力操作を良好に支援することができる。
【0065】
また、装置制御部25が、モーションセンサ24の検出結果から操作者が不慣れであると判断して詳細顧客誘導制御を行っている最中に、予め設定された所定時間が経過しても取引入力操作がなされない場合には、係員に通報するため、詳細顧客誘導制御によっても取引入力操作を支援することができない顧客に対して、迅速に係員に対応させることができる。