【解決手段】情報処理装置は、複数のレースのうち何れかの比較元レースに対して対象者による投票券の購入内容を示す第1購入情報を取得する。情報処理装置は、第1購入情報と比較される第2購入情報を取得する。情報処理装置は、対象者のユーザ識別情報に対応付けて記憶手段に記憶された第3購入情報、及び結果情報記憶手段に記憶されたレースの結果情報に基づいて特定される、対象者の投票成績に基づいて、投票券の購入内容の変則度の基準値を決定する。情報処理装置は、第1購入情報及び第2購入情報に基づいて特定される購入内容の変則度と、基準値とに基づいて、第1購入情報が変則的な購入を示すか否かを判定する。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。以下に説明する実施の形態は、競馬においてインターネット投票によりユーザが馬券(勝馬投票券)を購入するための情報処理システムに対して本発明を適用した場合の実施形態である。レースに出場する競走馬は、本発明におけるレース対象の一例である。馬券は、本発明における投票券の一例である。なお、本発明が適用可能なレースは競馬に限られない。例えば、競輪、競艇、オートレース等の公営競技等に本発明が適用可能である。
【0023】
[1.第1実施形態]
[1−1.情報処理システムの構成及び機能概要]
先ず、本実施形態に係る情報処理システムSの構成について、
図1を用いて説明する。
図1は、本実施形態に係る情報処理システムSの概要構成の一例を示す図である。
【0024】
図1に示すように、情報処理システムSは、馬券発売代行サーバ1と、主催元サーバ2と、複数のユーザ端末3と、を含んで構成されている。そして、馬券発売代行サーバ1と主催元サーバ2と各ユーザ端末3とは、ネットワークNWを介して、例えば、通信プロトコルにTCP/IP等を用いて相互にデータの送受信が可能になっている。なお、ネットワークNWは、例えば、インターネット、専用通信回線(例えば、CATV(Community Antenna Television)回線)、移動体通信網(基地局等を含む)、及びゲートウェイ等により構築されている。
【0025】
馬券発売代行サーバ1は、競馬の主催者に代わって馬券を発売するための競馬サイトに関する各種処理を行うサーバ装置である。馬券発売代行サーバ1は、本発明における情報処理装置の一例である。馬券発売代行サーバ1は、主催者が発表するレースに関する情報を、主催元サーバ2から取得する。また、馬券発売代行サーバ1は、ユーザ端末3からの要求に応じて、ウェブページを送信する。これにより、馬券発売代行サーバ1は、レースに関する情報等を提供する。提供される情報としては、例えば、出馬表、オッズ、予想、レース結果等がある。また、馬券発売代行サーバ1は、例えば、馬券の購入を受け付ける処理を行ったり、的中した馬券に対する払い戻しの処理を行ったりする。
【0026】
また、馬券発売代行サーバ1は、ユーザ端末3からの要求に基づいて、ユーザによるレースの予想の投稿を受け付ける。ユーザは、予想を投稿するとき、着順が上位であると予想する競走馬として、本命(favorite)、対抗(rival)、単穴(dark horse)及び連下(lower level)を選択する。本命、対抗、単穴及び連下の何れかに選択された競走馬を、予想馬と称する。
【0027】
主催元サーバ2は、競馬の主催者がレースの情報を提供したり、馬券を発行したりするために設置されたサーバ装置である。主催元サーバ2は、レースに関する情報を馬券発売代行サーバ1へ送信する。
【0028】
ユーザ端末3は、馬券発売代行サーバ1により管理される競馬サイトを利用するユーザの端末装置である。ユーザ端末3は、ユーザからの操作に基づいて馬券発売代行サーバ1にアクセスすることにより、馬券発売代行サーバ1からウェブページを受信して表示する。ユーザ端末3には、ブラウザや電子メールクライアント等のソフトウェアが組み込まれている。ユーザ端末3としては、例えば、パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant)、スマートフォン等の携帯情報端末、携帯電話機等が用いられる。
【0029】
競馬サイトのユーザは、馬券を購入しようとするとき、投票するレース、買い目、購入金額(または購入枚数)等を選択する。投票されるレース、買い目、購入金額等は、購入内容を示す。買い目は、式別(投票法)、及び、投票対象としてユーザが選択した競走馬又は枠を含む。投票対象の競走馬又は枠は、馬番又は枠番で指定される。馬番の組み合わせだけではなく、着順をも的中させる式別の場合、買い目は、各投票対象の競走馬に対する着順も含む。ユーザが、レース、買い目、購入金額等を選択した後、馬券の購入の申込を選択する。すると、馬券発売代行サーバ1は、申し込まれた購入内容を示す購入情報を取得する。そして、馬券発売代行サーバ1は、今回の購入情報が異常であるか否かを判定する。具体的に、馬券発売代行サーバ1は、今回の購入情報が、通常の購入情報と比較して変則的な購入内容であるか否かを判定する。ここで、馬券の購入を申し込んだユーザを、対象ユーザという。また、対象ユーザが馬券の購入を申し込んだレースを、比較元レースという。比較元レースは、本発明における対象レースの一例である。比較元レースにおける対象ユーザからの購入情報、すなわち、異常であるか否かが判定される購入情報を比較元購入情報という。比較元購入情報は、本発明における第1購入情報の一例である。比較元購入情報と比較される購入情報を、比較先購入情報という。比較先購入情報は、本発明における第2購入情報の一例である。比較先購入情報は、例えば対象ユーザにより過去のレースの馬券の購入内容を示す購入情報であってもよいし、他のユーザによる比較元レースの馬券の購入内容を示す購入情報であってもよい。比較先購入情報が示す馬券が購入されたレースを、比較先レースという。比較先レースは、比較元レースと異なっていてもよいし、同一であってもよい。比較元購入情報が異常であると判定した場合、馬券発売代行サーバ1は、アラート情報をユーザ端末3に出力させる。比較元購入情報が異常である場合、対象ユーザは、例えば購入内容を間違えたのかもしれないし、冷静ではなかったのかもしれない。或いは、その他の理由で比較元購入情報が異常になってしまったのかもしれない。
【0030】
[1−2.馬券発売代行サーバの構成]
次に、馬券発売代行サーバ1の構成について、
図2及び
図3を用いて説明する。
【0031】
図2は、本実施形態に係る馬券発売代行サーバ1の概要構成の一例を示すブロック図である。
図2に示すように、馬券発売代行サーバ1は、通信部11と、記憶部12と、入出力インターフェース13と、システム制御部14と、を備えている。そして、システム制御部14と入出力インターフェース13とは、システムバス15を介して接続されている。
【0032】
通信部11は、ネットワークNWに接続してユーザ端末3等との通信状態を制御するようになっている。
【0033】
記憶部12は、本発明における記憶手段及び結果情報記憶手段の一例である。記憶手段及び結果情報記憶手段は同一のデバイスで構成されてもよいし、互いに異なるデバイスで構成されてもよい。記憶部12は、例えば、ハードディスクドライブ等により構成されている。この記憶部12には、会員情報DB12a、レース情報DB12b、馬券情報DB12c、購入情報DB12d、オッズ情報DB12e、操作履歴DB12f、レース結果DB12g等のデータベースが構築されている。「DB」は、データベースの略語である。
【0034】
図3(a)は、会員情報DB12aに登録される内容の一例を示す図である。会員情報DB12aには、競馬サイトに会員登録しているユーザに関する会員情報が、ユーザごとに対応付けて登録される。具体的に、会員情報DB12aには、ユーザID、パスワード、ニックネーム、氏名、生年月日、性別、郵便番号、住所、電話番号、電子メールアドレス、クレジットカード情報等のユーザの属性が対応付けて登録される。ユーザIDは、ユーザの識別情報である。ユーザIDは、本発明におけるユーザ識別情報の一例である。
【0035】
図3(b)は、レース情報DB12bに登録される内容の一例を示す図である。レース情報DB12bには、レースに関するレース情報が、レースごとに登録される。具体的に、レース情報DB12bには、レースID、レース名、グレード、競馬場ID、開催日、販売締切時刻、発走時刻、レース番号、馬場情報、出走馬情報、騎手情報、カテゴリーID等の情報が対応付けて登録される。レースIDは、レースの識別情報である。レースIDは、本発明におけるレース識別情報の一例である。競馬場IDは、レースが開催される競馬場の識別情報である。販売締切時刻は、馬券の販売が締め切られる時刻である。すなわち、販売締切時刻まで馬券の購入が可能である。発走時刻は、レースが開始される時刻である。馬場情報は、例えば、馬場状態等を含む。出走馬情報は、レースに出場する競走馬に関する情報である。例えば、出走馬情報には、出走馬の馬番、枠番、馬名、馬体重、前回のレースからの馬体重の増減、過去ノーレースのレースタイム、勝利数、勝率等が登録されている。騎手情報は、競走馬に騎乗する騎手に関する情報である。例えば、騎手情報には、騎乗する競走馬の馬番、騎手名、騎手の過去の成績、騎手変更の有無等が、競走馬ごとに登録される。
【0036】
カテゴリーIDは、レースの複数のカテゴリーのうちレースIDが示すレースが属するカテゴリーの識別情報である。カテゴリーは、本発明におけるレース区分の一例である。例えば、レースのグレード、競馬場、馬場の状態、コースのタイプ、レースの距離等でカテゴリーが区分されてもよい。また、カテゴリーは、複数の項目の組み合わせにより分けられてもよい。また、レースに出場する複数の競走馬の優劣の傾向でカテゴリーが区分されてもよい。優劣の傾向によって、そのレースが、大本命がいるレースであるか、混戦が予想されるレースであるか、又はこれらの中間のレースであるか等を特定することができる。競走馬の優劣を比較可能な情報の項目として、例えば、オッズ(単勝オッズ)、馬体重、馬体重の増減、過去のレースのレースタイム、勝利数、勝率等がある。これらの情報は、オッズ情報DB12e又はレース情報DB12bから取得可能である。オッズが低い競走馬ほど優位である。馬体重が軽い競走馬ほど優位である。馬体重の増減が小さい競走馬ほど優位である。レースタイムが短い競走馬ほど優位である。勝利数が多い競走馬ほど優位である。勝率が高い競走馬ほど優位である。システム制御部14は、例えばこれらの項目の情報のうち何れかの項目の情報を用いて、優劣の傾向を決定してもよい。
【0037】
システム制御部14は、各レースについて、相対的に優位な競走馬と相対的に劣位な競走馬とを特定する。このとき、システム制御部14は、相対的に優位な競走馬と相対的に劣位な競走馬との間の優位差が顕著な差となるように、相対的に優位な競走馬及び相対的に劣位な競走馬を特定する。優位差は、例えば、オッズの差、レースタイムの差、勝利数の差、勝率の差、馬体重の差、優位度の差等である。優劣差が顕著な差であると認められる条件は、例えば予め定められていてもよい。例えば、システム制御部14は、各競走馬の優劣順位を決定する。優劣順位は、優位な順に各出走馬の順位を決定したときの順位である。システム制御部14は、優劣順位が隣り合う競走馬間での優劣差を計算してもよい。そして、システム制御部14は、計算された優劣差の中で最大の優劣差を、顕著な優劣差に決定してもよい。相対的に優位な競走馬が1頭のみであるレースは、その競走馬が大本命であるレースである。相対的に優位な競走馬の数が多いレースであるほど、混戦が予想される。相対的に優位な競走馬の数を優位頭数という。システム制御部14は、例えば、優位頭数又は出走する競走馬の頭数に対する優位頭数の割合に応じたカテゴリーIDを決定する。そして、システム制御部14は、カテゴリーIDをレース情報DB12bに登録する。
【0038】
図3(c)は、馬券情報DB12cに登録される内容の一例を示す図である。馬券情報DB12cには、発売される馬券に関する馬券情報が、馬券ごとに登録されている。具体的に、馬券情報DB12cには、レースID、買い目情報等が対応付けて登録される。レースIDは、買い目情報が示す馬券が、どのレースの馬券であるかを示す。買い目情報は、馬券ID、式別及び投票対象の番号を含む。馬券IDは、馬券の識別情報である。式別として、例えば、単勝式、複勝式、枠番号二連勝複式(枠複)、枠番号二連勝単式(枠単)、馬番号二連勝単式(馬複)、馬番号二連勝単式(馬単)、拡大馬番号二連勝複式(ワイド)、馬番号三連勝複式(三連複)、番号三連勝単式(三連単)等がある。投票対象の番号は、馬番又は枠番である。投票対象の番号は、式別に応じて一又は複数登録されている。式別と投票対象の番号との組み合わせは、買い目を示す。
【0039】
図3(d)は、購入情報DB12dに登録される内容の一例を示す図である。購入情報DB12dには、ユーザによる競馬サイトにおける馬券の購入内容を示す馬券購入情報が、登録される。馬券購入情報は、馬券の購入履歴でもある。馬券購入情報は、本発明における購入情報の一例である。具体的に、購入情報DB12dには、ユーザID、購入日時、レースID、買い目情報、購入金額、期待値、検討時等が対応付けて登録される。ユーザIDは、馬券を購入したユーザを示す。購入日時は、馬券の購入が受け付けられた日時を示す。買い目情報は、ユーザが購入した馬券を示すとともに、投票対象としてユーザが選択した出走馬を示す。枠番を指定する式別の場合、枠番により、1頭又は複数頭の出走馬を指定したことになる。買い目情報と購入金額との組み合わせは、ユーザが一度に購入した馬券の馬券IDごとに登録される。期待値は、購入された1又は複数の馬券のうちの少なくとも1つが的中した場合における回収率である。複数の馬券が購入される場合、複数の馬券のそれぞれについて算出される回収率の代表値であってもよい。代表値は、例えば最低値、最大値、平均値、中央値等であってもよい。検討時間は、投票する競走馬を検討するためにユーザが要した時間である。
【0040】
ユーザが馬券の購入を申し込む操作を行うと、ユーザ端末3は、購入申込情報を馬券発売代行サーバ1へ送信する。購入申込情報は、例えば、馬券を購入するユーザのユーザID、指定されたレースのレースID、指定された買い目に応じた買い目情報、購入金額を含む。馬券発売代行サーバ1は、例えば受信した購入申込情報に、購入日時としての現在日時、期待値、及び検討時間を追加することにより、馬券購入情報を生成する。そして、馬券発売代行サーバ1は、馬券購入情報を購入情報DB12dに登録する。
【0041】
図3(e)は、オッズ情報DB12eに登録される内容の一例を示す図である。オッズ情報DB12eには、馬券のオッズに関するオッズ情報が、各馬券について所定時間間隔ごとに登録される。具体的に、オッズ情報DB12eには、レースID、馬券ID、更新日時、オッズ等が対応付けて登録される。オッズ情報は、主催元サーバ2から馬券発売代行サーバ1へ所定時間間隔(例えば、1分間隔等)で送信される。システム制御部14は、受信したオッズ情報をオッズ情報DB12eに登録する。更新日時は、馬券IDが示す馬券のオッズが主催元サーバ2により更新された日時を示す。
【0042】
図3(f)は、操作履歴DB12fに登録される内容の一例を示す図である。操作履歴DB12fには、競馬サイトにおけるユーザの操作履歴が登録される。競馬サイトにおいて、ユーザが何らかの操作をすると、ユーザ端末3は、操作に応じたリクエストを馬券発売代行サーバ1へ送信する。システム制御部14は、リクエストを受信するごとに、操作履歴を登録する。具体的に、操作履歴DB12fには、ユーザID、操作日時、履歴詳細等が登録される。ユーザIDは、操作を行ったユーザを示す。操作日時は、操作が行われた日時を示す。より具体的に、操作日時は、操作履歴DB12fに操作履歴が登録された日時である。履歴詳細は、操作に関する詳細な情報である。履歴詳細は、例えば、ユーザ端末3から送信されたリクエストに含まれるURL(Uniform Resource Locator)であってもよい。
【0043】
操作履歴のうち、ウェブページの閲覧の履歴を、閲覧履歴という。履歴詳細は、少なくとも操作区分を含む。システム制御部14は、操作区分から、操作履歴が閲覧履歴であるか否かを判定することができる。操作履歴が閲覧履歴である場合、操作日時はアクセス日時を示す。アクセス日時は、ウェブページの表示が開始された日時である。また、閲覧履歴の場合、履歴詳細は、更にレースID及び内容種別等を含む。レースIDは、閲覧されたウェブページがどのレースに関するウェブページかを示す。内容種別は、閲覧されたウェブページに表示される内容の種類を示す。例えば、内容種別は、出馬表ページ、オッズページ、レース分析ページ、予想一覧ページ等、閲覧されたウェブページの種類を示してもよい。
【0044】
図3(g)は、レース結果DB12gに登録される内容の一例を示す図である。レース結果DB12gには、レースの結果に関するレース結果情報が、レースごとに登録される。具体的に、レース結果DB12gには、レースID、着順情報、的中馬券情報等が対応付けて登録される。着順情報は、レースにおける各競走馬の着順を示す。例えば、着順情報には、着順と馬番とが競走馬ごとに対応付けて設定される。的中馬券情報は、的中した馬券に関する情報である。例えば、的中馬券情報には、的中した馬券の馬券ID及び最終オッズ等が馬券ごとに対応付けて設定される。主催元サーバ2は、レースが終了して、レースの結果が確定すると、対応するレース結果情報を馬券発売代行サーバ1へ送信する。馬券発売代行サーバ1は、受信したレース結果情報をレース結果DB12gに登録する。
【0045】
図3(h)は、投票成績DB12hに登録される内容の一例を示す図である。投票成績DB12hには、各ユーザの過去のレースにおける投票成績が、レースのカテゴリーごとに登録される。例えば、投票成績DB12hには、ユーザとカテゴリーとの組み合わせごとに、ユーザID、カテゴリーID及び投票成績が対応付けて登録される。投票成績は、ユーザが投票券を購入した過去のレースにおいて、そのユーザが払戻金を獲得した程度を示す。投票成績は、例えば、的中数、的中率、総払戻金額、回収率等であってもよい。的中数が大きいほど投票成績が良い。的中率が高いほど投票成績が良い。総払戻金額が大きいほど投票成績が良い。回収率が高いほど投票成績が良い。
【0046】
次に、記憶部12に記憶されるその他の情報について説明する。記憶部12には、ウェブページを表示するためのHTML文書、XML(Extensible Markup Language)文書、画像データ、テキストデータ、電子文書等の各種データが記憶されている。また、記憶部12には、各種の設定値、閾値、基準値、規定値、定数等が記憶されている。
【0047】
また、記憶部12には、オペレーティングシステム、WWW(World Wide Web)サーバプログラム、DBMS(Database Management System)、馬券発行代行管理プログラム等の各種プログラムが記憶されている。馬券発行代行管理プログラムは、馬券の購入の受け付け、払い戻し、予想の受け付け、比較元購入情報の異常判定等の処理を実行するためのプログラムである。馬券発行代行管理プログラムは、本発明における情報処理プログラムの一例である。なお、各種プログラムは、例えば、他のサーバ装置等からネットワークNWを介して取得されるようにしてもよいし、DVD(Digital Versatile Disc)等の記録媒体に記録されてドライブ装置を介して読み込まれるようにしてもよい。また、馬券発行代行管理プログラムは、プログラム製品であってもよい。
【0048】
入出力インターフェース13は、通信部11及び記憶部12とシステム制御部14との間のインターフェース処理を行うようになっている。
【0049】
システム制御部14は、CPU14a、ROM(Read Only Memory)14b、RAM(Random Access Memory)14c等により構成されている。CPU14は、プロセッサの一例である。なお、本発明は、CPUと異なる様々なプロセッサに対しても適用可能である。記憶部12、ROM14b及びRAM14cは、それぞれメモリの一例である。なお、本発明は、ハードディスク、ROM及びRAMと異なる様々なメモリに対しても適用可能である。
【0050】
なお、馬券発売代行サーバ1が、複数のサーバ装置で構成されてもよい。例えば、馬券の購入の受け付けや払い戻し等の処理を行うサーバ装置、予想の受け付けや予想の表示の制御等の処理を行うサーバ装置、比較元購入情報の異常判定を行うサーバ装置、ユーザ端末3からのリクエストに応じてウェブページを送信するサーバ装置、及びデータベースを管理するサーバ装置等が、互いにLAN等で接続されてもよい。
【0051】
[1−3.システム制御部の機能詳細]
次に、
図4及び
図5を用いて、システム制御部14の機能について説明する。
図4は、本実施形態に係る馬券発売代行サーバ1のシステム制御部14の機能ブロックの一例を示す図である。システム制御部14は、CPU14aが、馬券発行代行管理プログラム等のプログラムを読み出し実行することにより、
図4に示すように、投票成績特定部141、比較元購入情報取得部142、比較先購入情報取得部143、基準値決定部144、異常判定部145等として機能する。比較元購入情報取得部142は、本発明における第1取得手段の一例である。比較先購入情報取得部143は、本発明における第2取得手段の一例である。基準値決定部144は、本発明における決定手段、対象レース区分特定手段、レース区分特定手段の一例である。異常判定部145は、本発明における判定手段の一例である。
【0052】
システム制御部14は、対象ユーザからの比較元購入情報が異常であるか否かを判定するとき、比較元購入情報の変則度を計算する。変則度は、例えば比較元購入情報が示す購入内容が変則的である程度を示す。或いは、変則度は、例えば比較元購入申込情報が示す購入内容が、比較先購入情報の購入内容と乖離している程度を示してもよい。乖離している程度は、例えば差や比率等であってもよい。システム制御部14は、変則度が基準値を超える場合、比較元購入申込情報が異常であると判定する。この基準値を、変則度基準値という。このとき、システム制御部14は、比較元購入申込情報の異常を柔軟に判定するため、対象ユーザの過去の投票成績に基づいて、変則度基準値を決定する。
【0053】
投票成績特定部141は、各ユーザの過去のレースの投票成績を、レースのカテゴリーごとに特定する。具体的に、投票成績特定部141は、購入情報DB12dから、馬券購入情報を取得する。また、投票成績特定部141は、レース結果DB12gから、レース結果情報を取得する。そして、投票成績特定部141は、馬券購入情報及びレース結果情報に基づいて、投票成績を計算する。投票成績特定部141は、計算した投票成績を、ユーザID及びカテゴリーIDに対応付けて、投票成績DB12hに登録する。なお、投票成績特定部141は、例えば、馬券発売代行サーバ1がユーザ端末3から購入申込情報を受信したときに、対象ユーザの投票成績を特定してもよい。
【0054】
比較元購入情報取得部142は、馬券発売代行サーバ1がユーザ端末3から購入申込情報を受信したとき、購入申込情報により申し込まれた購入内容を示す比較元購入情報を取得する。比較元購入情報は、少なくとも購入申込情報を含む。比較元購入情報取得部142は、購入申込情報を通信部11を介して取得する。購入申込情報に含まれるユーザID及びレースIDは、対象ユーザ及び比較元レースを示す。
【0055】
また、比較元購入情報は、例えば期待値を含んでもよい。比較元購入情報取得部142は、購入申込情報及び最新のオッズ情報に基づいて、期待値を計算することができる。
【0056】
また、比較元購入情報は、例えば馬券を購入するための検討時間を含んでもよい。例えば、比較元購入情報取得部142は、比較元レースに関する情報が表示されるウェブページの閲覧履歴に基づいて、対象ユーザの検討時間を推定してもよい。閲覧履歴を用いる理由は、ユーザは、ウェブページの情報を見ながら、投票する競走馬を検討する蓋然性があるからである。比較元購入情報取得部142は、閲覧履歴からウェブページの閲覧時間を特定してもよい。閲覧時間は、ユーザがウェブページを閲覧した時間の長さを示す。閲覧時間は、例えば、ウェブページが継続して表示された時間であってもよい。また例えば、閲覧時間は、或るウェブページが表示されてから、次のウェブページが表示されるまでに経過した時間であってもよい。比較元購入情報取得部142は、閲覧時間の合計を検討時間に決定してもよい。また、比較元購入情報は、その他の購入内容を示す情報を含んでもよい。
【0057】
比較先購入情報取得部143は、比較元購入情報に比較される馬券購入情報を比較先購入情報として購入情報DB12dから取得する。比較先購入情報は、通常の購入内容を特定するために用いられる。例えば、比較先購入情報取得部143は、対象ユーザの過去の馬券購入情報を取得してもよい。この場合、比較先レースは比較元レースと異なる。このとき、比較先購入情報取得部143は、例えば、比較元レースのカテゴリーと同一のカテゴリーに属するレースの馬券購入情報のみを取得してもよい。また例えば、比較先購入情報取得部143は、比較元レースにおいて、対象ユーザと異なるユーザの馬券購入情報を取得してもよい。
【0058】
基準値決定部144は、対象ユーザの投票成績に基づいて、変則度基準値を決定する。このとき、基準値決定部144は、例えば購入情報に含まれる項目のうち、1又は複数の項目に対する変則度基準値を決定してもよい。変則度基準値が決定される項目は、例えば、購入金額、期待値、検討時間等であってもよい。比較元購入情報に含まれる購入金額が、比較先購入情報に含まれる期待値と比較して極めて高い場合、購入金額が異常である蓋然性がある。比較元購入情報に含まれる期待値が、比較先購入情報に含まれる期待値と比較して極めて高いか低い場合、期待値が異常である蓋然性がある。比較元購入情報に含まれる検討時間が、比較先購入情報に含まれる検討時間と比較して極めて短い場合、検討時間が異常である蓋然性がある。
【0059】
本実施形態においては、基準値決定部144は、比較元レースと同一のカテゴリーに属する過去のレースの投票成績を用いて、変則度基準値を決定する。具体的に、基準値決定部144は、比較元レースと同一のカテゴリーに属する過去のレースの投票成績が良いほど、変則度基準値を高くしてもよい。または、基準値決定部144は、比較元レースと同一のカテゴリーに属する過去のレースの投票成績が悪いほど、変則度基準値を低くしてもよい。或いは、基準値決定部144は、投票成績が良いほど変則度基準値を高くし、且つ、投票成績が悪いほど変則度基準値を低くしてもよい。投票成績が良いカテゴリーのレースは、対象ユーザが得意とするレースである。対象ユーザが得意とするレースの場合、馬券が的中する蓋然性又は利益を得られる蓋然性が相対的に高いので、変則度が或る程度大きい又はリスクが大きい購入内容でも問題がない可能性がある。また、得意なレースの場合、例えばユーザは敢えて通常よりも変則的な購入を行う可能性もある。例えば、ユーザは、冷静な判断に基づいて、購入内容を決定する場合がある。そのため、投票成績が良いほど変則度基準値が大きくなる。一方、ユーザが得意としないレースの場合、馬券が的中する蓋然性又は利益を得られる蓋然性が相対的に低いので、購入内容に起因するリスクは小さい方がよい。そのため、投票成績が悪いほど変則度基準値が小さくなる。
【0060】
異常判定部145は、比較元購入情報取得部142により取得された比較元購入情報、比較先購入情報取得部143により取得された比較先購入情報、及び基準値決定部144により決定された変則度基準値に基づいて、比較元購入情報が異常であるか否かを判定する。具体的に、異常判定部145は、比較元購入情報の変則度を計算する。購入情報の中で、異常であるか否かが判定される項目を、対象項目という。例えば、異常判定部145は、比較元購入情報から、対象項目の値を、比較元値として取得する。また、異常判定部145は、比較先購入情報から、対象項目の値を、比較先値として取得する。比較先購入情報が複数存在する場合、異常判定部145は、例えば、複数の比較先購入情報のそれぞれから取得された値の代表値を、比較先値として計算してもよい。代表値は、例えば平均値、中央値、最大値、最小値等であってもよい。異常判定部145は、例えば比較元値と比較先値との比率、又は比較元値と比較先値との差等を、変則度として計算してもよい。例えば、変則度基準値を超えて比較先値よりも大きい比較元値を異常と判定する場合、異常判定部145は、比較元値を比較先値で割ることにより、又は比較元値から比較先値を減算することなどにより、変則度を計算してもよい。また例えば、変則度基準値を超えて比較先値よりも小さい比較元値を異常と判定する場合、異常判定部145は、比較先値を比較元値で割ることにより、又は比較先値から比較元値を減算することなどにより、変則度を計算してもよい。また例えば、変則度基準値を超えて大きい比較元値及び変則度基準値を超えて小さい比較元値の両方を異常と判定する場合、異常判定部145は、2つの変則度を計算してもよい。次いで、異常判定部145は、変則度が変則度閾値よりも大きいか否かを判定する。異常判定部145は、変則度が変則度閾値よりも大きい場合には、比較元購入情報が変則的であると判定する。異常判定部145は、変則度が変則度閾値以下である場合には、比較元購入情報が変則的ではないと判定する。2つの変則度を計算した場合、異常判定部145は、2つの変則度のうち少なくとも何れか一方の変則度が変則度閾値よりも大きい場合には、比較元購入情報が変則的であると判定する。
【0061】
対象項目は複数存在してもよい。この場合、異常判定部145は、例えば全ての対象項目のそれぞれにおいて、変則度が変則度閾値よりも大きい場合のみ、比較元購入情報が変則的であると判定してもよい。また例えば、異常判定部145は、複数の対象項目のうち少なくとも1つの項目において、変則度が変則度閾値よりも大きい場合に、比較元購入情報が変則的であると判定してもよい。
【0062】
一例として、対象項目が購入金額及び検討時間である場合を説明する。例えば、異常判定部145は、比較元値の購入金額が、購入金額に対する変則度基準値を超えて比較先値の購入金額よりも大きく、且つ、比較元値の検討時間が、検討時間に対する変則度基準値を超えて比較先値の検討時間よりも短い場合にのみ、比較元購入情報が変則的であると判定してもよい。購入金額がたとえ通常よりも高額であったとしても、対象ユーザが時間をかけて検討した結果決定した購入金額であれば、その購入金額は異常な購入金額ではない蓋然性がある。具体的に、異常判定部145は、例えば比較元値としての購入金額を、比較先値としての購入金額で割ることにより、変則度を計算する。この変則度が、購入金額に対する変則度基準値以下である場合、異常判定部145は、比較元購入情報が変則的ではないと判定する。変則度が変則度基準値より大きい場合、異常判定部145は、例えば比較先値としての検討時間又は検討時間が属する検討時間枠に対応する値を、比較元値としての検討時間又は検討時間が属する検討時間枠に対応する値で割ることにより、変則度を計算する。この変則度が、検討時間に対する変則度基準値以下である場合、異常判定部145は、比較元購入情報が変則的ではないと判定する。変則度が変則度基準値より大きい場合、異常判定部145は、比較元購入情報が変則的であると判定する。検討時間枠に対応する値として、例えば、異常判定部145は、1分未満の検討時間枠に対して1、1分以上5分未満の検討時間枠に対して2、5分以上10分未満の検討時間枠に対して3、10分以上20分未満の検討時間枠に対して4、20分以上30分未満の検討時間枠に対して5、30分以上の検討時間枠に対して6をそれぞれ決定してもよい。また例えば、検討時間枠及び検討時間枠に対応する値は、ここで示した例とは異なってもよい。異常判定部145は、例えばユーザによるウェブページの閲覧時間に基づいて、検討時間枠を決定してもよい。
【0063】
なお、期待値、検討時間のうち、対象項目ではない項目の情報は、購入情報DB12dに登録される馬券購入情報に含まれなくてもよい。
【0064】
対象項目が複数存在する場合、基準値決定部144は、例えば全ての対象項目に対して、投票成績に基づき変則度基準値を決定してもよい。或いは、基準値決定部144は、例えば複数の対象項目のうちの一部に対して、投票成績に基づき変則度基準値を決定し、その他の項目に対しては、予め定められた変則度基準値を決定してもよい。
【0065】
異常判定部145は、比較元購入情報が変則的であるか否か判定結果を、ユーザ端末3に出力する。例えば、異常判定部145は、購入内容確認ページをユーザ端末3へ送信する。購入内容確認ページは、馬券の購入内容をユーザが確認するためのウェブページである。異常判定部145は、比較元購入情報が変則的であると判定した場合には、アラート情報を含む購入内容確認ページを送信し、比較元購入情報が変則的ではないと判定した場合には、アラート情報を含まない購入内容確認ページを送信する。アラート情報は、比較元購入情報が変則的であることを示す情報である。
【0066】
図5は、比較元購入情報が変則的である場合の購入内容確認ページの表示例を示す図である。
図5に示すように、比較元購入情報が変則的である場合の購入内容確認ページは、購入内容表示領域110、アラート情報120、投票ボタン130、及び修正ボタン140を含む。購入内容表示領域110には、馬券の購入内容が表示される。例えば、購入内容表示領域110には、馬券の式別、選択された馬番又は枠番、馬券に対応する現在のオッズ、購入金額、現在のオッズで馬券が的中した場合の回収率等が表示される。アラート情報120は、例えば、どの項目がどのように変則的であるかを示すメッセージであってもよい。例えば、購入金額が大きい場合、「購入金額が通常よりも大きくなっています。」と表示されてもよい。投票ボタン120は、現在の購入内容で馬券の購入を確定するためのボタンである。投票ボタン120が選択された場合、馬券発売代行サーバ1は、比較元購入情報に基づいて馬券購入情報を生成し、馬券購入情報を購入情報DB12dに登録する。修正ボタン130が選択されると、馬券発売代行サーバ1は、購入内容を修正するためのウェブページをユーザ端末3へ送信する。
【0067】
[1−4.情報処理システムの動作]
次に、情報処理システムSの動作について、
図6乃至
図8を用いて説明する。なお、以降においては、説明の便宜上、対象項目が1つである場合の動作例を説明する。
【0068】
図6は、本実施形態に係る馬券発売代行サーバ1のシステム制御部14による投票成績登録処理の一例を示すフローチャートである。例えば、システム制御部14は、1つのレースの結果が確定すると、システム制御部14は、主催元サーバ2から送信されてきたレース結果情報をレース結果DB12gに登録する。最後にレース結果情報が登録されたレースを、最新確定レースという。システム制御部14は、例えばレース結果情報を登録するたびに、最新確定レースに投票した各ユーザについて投票成績登録処理を実行してもよい。
【0069】
図6に示すように、投票成績特定部141は、投票成績の計算対象となるユーザのユーザID及び、最新確定レースのレースIDを取得する(ステップS11)。次いで、投票成績特定部141は、取得したレースIDに対応するカテゴリーIDを、レース情報DB12bから取得する(ステップS12)。次いで、投票成績特定部141は、取得したユーザIDに対応する購入情報を、購入情報DB12dから全て検索する(ステップS13)。次いで、投票成績特定部141は、検索された購入情報の中から、最新確定レースとカテゴリーが一致するレースの購入情報を抽出する(ステップS14)。具体的に、投票成績特定部141は、検索された各購入情報から、レースIDを取得する。次いで、投票成績特定部141は、取得したレースIDに対応するカテゴリーIDを、レース情報DB12bから取得する。そして、投票成績特定部141は、取得したカテゴリーIDが、ステップS12で取得されたカテゴリーIDと一致する購入情報を抽出する。次いで、投票成績特定部141は、抽出された各購入情報に含まれるレースIDに対応するレース結果情報を、レース結果DB12gからそれぞれ取得する(ステップS15)。
【0070】
次いで、投票成績特定部141は、抽出された購入情報、及びレース結果情報に基づいて、投票成績を計算する(ステップS16)。例えば、投票成績として回収率を計算する場合、投票成績特定部141は、購入情報に含まれる買い目情報ごとに、買い目情報が示す馬券が的中したか否かを判定する。馬券が的中している場合、投票成績特定部141は、その馬券の最終オッズに購入金額を掛けて、払戻金を計算する。次いで、投票成績特定部141は、全馬券の購入金額の合計と、全馬券の払戻金額の合計を計算する。そして、投票成績特定部141は、払戻金額の合計を購入金額の合計で割ることにより、回収率を計算する。投票成績特定部141は、計算した投票成績を、ステップS11で取得されたユーザIDと、ステップS12で取得されたカテゴリーIDとに対応付けて、投票成績DB12hに登録する(ステップS17)。投票成績特定部141は、ステップS17を終えると、投票成績登録処理を終了させる。
【0071】
図7は、本実施形態に係る馬券発売代行サーバ1のシステム制御部14による購入情報判定処理の一例を示すフローチャートである。馬券発売代行サーバ1がユーザ端末3から購入申込情報を受信したとき、システム制御部14は、購入情報判定処理を実行する。
【0072】
図7に示すように、比較元購入情報取得部142は、通信部11を介して購入申込情報を取得する。また、比較元購入情報取得部142は、購入申込情報から、対象ユーザのユーザID及び比較元レースのレースIDを取得する(ステップS21)。次いで、比較元購入情報取得部142は、購入申込情報に基づいて、対象項目の値を比較元値として取得する(ステップS22)。例えば、対象項目が購入金額である場合、対象購入情報取得部142は、購入申込情報から購入金額を取得する。
【0073】
対象項目が期待値である場合、比較元購入情報取得部142は、期待値を計算する。具体的に、比較元購入情報取得部142は、購入申込情報に含まれる買い目情報ごとに、比較元レースのレースID及び買い目情報に含まれる馬券IDに対応する最新のオッズをオッズ情報DB12eから取得する。次いで、比較元購入情報取得部142は、取得したオッズに購入金額を掛けることにより、馬券ごとの払戻金額を計算する。また、比較元購入情報取得部142は、購入申込情報に含まれる全ての購入金額の合計を計算する。そして、比較元購入情報取得部142は、計算した払戻金額のうち例えば最低値を購入金額の合計で割ることにより、期待値を計算する。
【0074】
対象項目が検討時間である場合、比較元購入情報取得部142は、検討時間を計算する。具体的に、比較元購入情報取得部142は、対象ユーザのユーザIDに対応する閲覧履歴を、操作履歴DB12fから検索する。次いで、比較元購入情報取得部142は、検索された閲覧履歴の中から、要求レースのレースIDに対応する閲覧履歴を抽出する。次いで、比較元購入情報取得部142は、要求レースの情報の総閲覧時間を計算する。例えば、比較元購入情報取得部142は、抽出した閲覧履歴から、ウェブページのアクセス日時を取得する。次いで、比較元購入情報取得部142は、検索された閲覧履歴に含まれるアクセス日時のうち、抽出した閲覧履歴から取得したアクセス日時の次に早いアクセス日時を取得する。次いで、比較元購入情報取得部142は、取得した2つのアクセス日時の差を、1つのウェブページの閲覧時間として計算する。比較元購入情報取得部142は、抽出した閲覧履歴ごとに閲覧時間を計算する。次いで、比較元購入情報取得部142は、閲覧時間の合計値を、検討時間として計算する。
【0075】
ステップS22を終えると、比較先購入情報取得部143は、購入情報DB12dから比較先購入情報を取得する(ステップS23)。例えば、比較先購入情報取得部143は、対象ユーザのユーザIDに対応する購入情報を、比較先購入情報として検索してもよい。また例えば、比較先購入情報取得部143は、比較元レースのレースIDに対応する購入情報を、比較先購入情報として検索してもよい。次いで、基準値決定部144は、基準値決定処理を実行する(ステップS24)。
【0076】
図8は、本実施形態に係る馬券発売代行サーバ1のシステム制御部14による基準値決定処理の一例を示すフローチャートである。
図8に示すように、基準値決定部144は、比較元レースのレースIDに対応するカテゴリーIDをレース情報DB12bから取得する(ステップS31)。次いで、基準値決定部144は、対象ユーザのユーザID及び取得されたカテゴリーIDに対応する投票成績を投票成績DB12hから取得する(ステップS32)。次いで、基準値決定部144は、取得した投票成績に基づいて、対象項目の変則度基準値を決定する(ステップS33)。このとき、基準値決定部144は、例えば投票成績が良いほど、高い変則度基準値を決定し、且つ、投票成績が悪いほど、低い変則度基準値を決定する。例えば、記憶部12に、投票成績と変則度基準値とを対応付けて格納したテーブルが予め記憶されてもよい。そして、基準値決定部144は、取得した投票成績に対応する変則度基準値をテーブルから取得してもよい。また例えば、変則度基準値は、投票成績に、記憶部12に記憶された係数を掛けることなどにより、変則度基準値を計算してもよい。ステップS33を終えると、基準値決定部144は、基準値決定処理を終了させる。
【0077】
基準値決定処理を終えると、異常判定部145は、取得した各比較先購入情報から対象項目の値を取得する。そして、異常判定部145は、対象項目の値の代表値を、比較先値として計算する(ステップS25)。例えば、異常判定部145は平均値等を計算する。次いで、異常判定部145は、比較先値に対する比較元値の変則度を計算する(ステップS26)。例えば、異常判定部145は、比較元値と比較先値との差、比率等を、変則度として計算してもよい。次いで、変則度が変則度基準値よりも大きいか否かを判定する(ステップS27)。このとき、異常判定部145は、変則度が変則度基準値よりも大きくはないと判定した場合には(ステップS27:NO)、ステップS28に進む。一方、異常判定部145は、変則度が変則度基準値よりも大きいと判定した場合には(ステップS27:YES)、ステップS29に進む。
【0078】
ステップS28において、異常判定部145は、アラート情報を含まない購入内容確認ページのHTML文書をユーザ端末3へ送信する。具体的に、異常判定部145は、比較元購入情報に基づいて、式別、買い目、購入金額等を取得する。異常判定部145は、取得した情報を含むHTML文書を生成する。そして、異常判定部145は、生成したHTML文書を送信する。ステップS29において、異常判定部145は、アラート情報を含む購入内容確認ページのHTML文書をユーザ端末3へ送信する。具体的に、異常判定部145は、ステップS28の場合と同様にHTML文書を生成する。次いで、異常判定部145は、ステップS27の判定結果及び対象項目に応じたアラート情報を記憶部12から取得する。異常判定部145は、取得したアラート情報をHTML文書に追加する。そして、異常判定部145は、HTML文書を送信する。異常判定部145は、ステップS28又はS29を終えると、購入情報判定処理を終了させる。
【0079】
以上説明したように、本実施形態によれば、システム制御部14が、複数のレースのうち何れかの比較元レースにおける対象ユーザの比較元購入情報を取得する。また、システム制御部14が、馬券購入情報をユーザIDとレースIDに対応付けて記憶する記憶部12から、比較元購入情報と比較される比較先購入情報を取得する。また、システム制御部14が、記憶部12に記憶された馬券購入情報のうち対象ユーザのユーザIDに対応付けて記憶された購入情報、及び記憶部12に記憶されたレース結果情報に基づいて、対象ユーザの過去の投票成績を特定する。また、システム制御部14が、特定された投票成績に基づいて、変則度基準値を決定する。そして、システム制御部14が、比較元購入情報及び比較先購入情報に基づいて特定される変則度と、変則度基準値とに基づいて、比較元購入情報が変則的な購入を示すか否かを判定する。従って、過去の投票成績に応じて変則度基準値が変わるので、レースの馬券の購入の異常を柔軟に判定することができる。
【0080】
また、システム制御部14が、比較元購入情報に含まれる複数の項目のうち少なくとも1つの項目の変則度基準値を決定してもよい。そのため、比較元購入情報に含まれる項目が異常であるか否かを柔軟に判定することができる。
【0081】
また、システム制御部14が、複数のレースのカテゴリーのうち比較元レースが属するカテゴリーを特定してもよい。そして、システム制御部14が、記憶部12に記憶された対象ユーザの馬券購入情報のうち、特定されたカテゴリーに属するレースのレースIDに対応する馬券購入情報に基づいて特定される投票成績が良いほど、変則度基準値を高くし、又はその投票成績が悪いほど変則度基準値を低くしてもよい。この場合、比較元レースが対象ユーザにとって得意なレースであるか否かに応じて比較元購入情報の異常を柔軟に判定することができる。
【0082】
[2.第2実施形態]
[2−1.馬券発売代行サーバ1の機能概要]
次に、第2実施形態における機能概要について説明する。本実施形態において、基準値決定部144は、比較元レースの開催日に当該比較元レースよりも後に開催されるレースと同一のカテゴリーに属する過去のレースの投票成績を用いて、変則度基準値を決定する。具体的に、基準値決定部144は、比較元レースよりも後に開催されるレースと同一のカテゴリーに属する過去のレースの投票成績が良いほど、変則度基準値を小さくしてもよい。または、基準値決定部144は、比較元レースよりも後に開催されるレースと同一のカテゴリーに属する過去のレースの投票成績が悪いほど、変則度基準値を大きくしてもよい。或いは、基準値決定部144は、投票成績が良いほど変則度基準値を小さくし、且つ投票成績が悪いほど変則度基準値を大きくしてもよい。
【0083】
上述したように、比較元レースよりも後に開催されるレースが対象ユーザが得意とするレースの場合、当該比較元レースよりも後に開催されるレースに対する馬券が的中する蓋然性又は利益を得られる蓋然性が相対的に高いので、当該比較元レースよりも後に開催されるレースについては変則度が或る程度大きい又はリスクが大きい購入内容でも問題がない可能性がある。従って、比較元レースに対するリスクを大きくするよりも、後に開催される得意なレースに対するリスクを大きくした方が、対象ユーザに有利になる可能性がある。そのため、比較元レースよりも後に開催されるレースが属するカテゴリーの投票成績が良いほど比較元レースの変則度基準値が小さくなる。一方、比較元レースよりも後に開催されるレースがユーザが不得意なレースである場合、当該比較元レースよりも後に開催されるレースに対するに対するリスクは小さくした方がよい。ユーザは、比較元レースよりも後に開催されるレースでリスクを大きくとる必要はないのであるから、比較元レースに対するリスクは大きくてもよい。そのため、比較元レースよりも後に開催されるレースが属するカテゴリーの投票成績が悪いほど比較元レースの変則度基準値が大きくなる。その他の点において、第2実施形態は第1実施形態と同様である。
【0084】
比較元レースの開催日に比較元レースよりも後に開催されるレースが複数存在する場合がある。この場合、基準値決定部144は、例えば比較元レースよりも後に開催されるレースのそれぞれのカテゴリーに基づいて、取得する投票成績のカテゴリーを決定してもよい。例えば、基準値決定部144は、比較元レースよりも後に開催されるレースのうち最多のレースが属するカテゴリーを、取得する投票成績のカテゴリーに決定してもよい。また例えば、基準値決定部144は、比較元レースよりも後に開催される複数のレースのそれぞれのカテゴリーの投票成績を取得してもよい。そして、基準値決定部144は、例えば取得した投票成績の代表値を計算し、代表値を用いて変則度基準値を決定してもよい。代表値は、例えば平均値、中央値、最大値、最小値等であってもよい。例えば、基準値決定部144は、カテゴリーごとに、比較元レースよりも後に開催されるレースのうちそのカテゴリーに属するレースの数を計算してもよい。そして、基準値決定部144は、例えばカテゴリーに属するレースの数に基づいて、投票成績の加重平均を計算してもよい。
【0085】
基準値決定部144は、例えば比較元レースよりも後に開催されるレースに基づいて、取得する投票成績のカテゴリー又は投票成績を決定してもよい。また例えば、比較元レースよりも後に開催されるレースのうち、比較元レースと同一の競馬場で開催されるレースに基づいて、取得する投票成績のカテゴリー又は投票成績を決定してもよい。また例えば、比較元レースよりも後に開催されるレースの中に、本日のメインレースが存在する場合がある。この場合、基準値決定部144は、例えばメインレースのみに基づいて、取得する投票成績のカテゴリー又は投票成績を決定してもよい。
【0086】
[2−2.情報処理システムの動作]
次に、情報処理システムSの動作について、
図9を用いて説明する。
図9は、本実施形態に係る馬券発売代行サーバ1のシステム制御部14による基準値決定処理の一例を示すフローチャートである。
【0087】
図9に示すように、基準値決定部144は、本日開催されるレースのうち比較元レースよりも後に開催されるレースのカテゴリーIDを取得する(ステップS41)。具体的に、基準値決定部144は、比較元レースのレースIDに対応する発走時刻をレース情報DB12bから取得する。次いで、基準値決定部144は、開催日が本日であるレース情報のうち、発走時刻が比較元レースの発走時刻よりも後であるレース情報をレース情報DB12bから検索する。そして、基準値決定部144は、検索されたレース情報からカテゴリーIDを取得する。
【0088】
次いで、基準値決定部144は、対象ユーザID及び取得されたカテゴリーIDに対応する投票成績を投票成績DB12hから取得する(ステップS42)。ステップS41で複数のカテゴリーIDが取得された場合、基準値決定部144は、例えば各カテゴリーIDに対応する投票成績を取得してもよい。そして、基準値決定部144は、例えば投票成績の代表値を計算することにより、変則度基準値の決定に用いる投票成績を決定してもよい。また例えば、基準値決定部144は、最も多いカテゴリーIDに対応する投票成績を取得してもよい。
【0089】
次いで、基準値決定部144は、取得した投票成績に基づいて、対象項目の変則度基準値を決定する(ステップS43)。このとき、基準値決定部144は、例えば投票成績が良いほど、低い変則度基準値を決定し、投票成績が悪いほど、高い変則度基準値を決定する。例えば、基準値決定部144は、投票成績と変則度基準値とを対応付けて格納したテーブルに基づいて変則度基準値を決定してもよいし、投票成績を所定値で割ることなどにより、変則度基準値を計算してもよい。ステップS43を終えると、基準値決定部144は、基準値決定処理を終了させる。
【0090】
以上説明したように、本実施形態によれば、システム制御部14が、複数のレースのカテゴリーのうち比較元レースよりも後に開催されるレースが属するカテゴリーを特定する。そして、システム制御部14が、記憶部12に記憶された対象ユーザの馬券購入情報のうち、特定されたカテゴリーに属するレースのレースIDに対応する馬券購入情報に基づいて特定される投票成績が良いほど、変則度基準値を低くし、又はその投票成績が悪いほど変則度基準値を高くする。この場合、比較元レースの開催日に比較元レースよりも後に開催されるレースが対象ユーザにとって得意なレースであるか否かに応じて比較元購入情報の異常を柔軟に判定することができる。
【0091】
[3.第3実施形態]
[3−1.馬券発売代行サーバ1の機能概要]
次に、第3実施形態における機能概要について説明する。本実施形態において、基準値決定部144は、比較元レースの開催日に開催されるレースの中で既に終了したレースの投票成績を用いて、変則度基準値を決定する。具体的に、基準値決定部144は、終了したレースの投票成績が良いほど、変則度基準値を高くしてもよい。または、基準値決定部144は、終了したレースの投票成績が悪いほど、変則度基準値を低くしてもよい。或いは、基準値決定部144は、投票成績が良いほど変則度基準値を高くし、且つ投票成績が悪いほど変則度基準値を低くしてもよい。対象ユーザの本日のこれまでの投票成績が良い場合、対象ユーザが今日馬券の購入に充てようとした資金が増えている蓋然性がある。従って、対象ユーザは余裕があるため、比較元レースに対するリスクは或る程度大きくなっても問題がない可能性がある。そのため、投票成績が良いほど変則度基準値が大きくなる。一方、本日のこれまでの投票成績が悪い場合、資金が減っている蓋然性があるので、比較元レースに対するリスクは小さくした方がよい。また、本日のこれまでの投票成績が悪い場合、対象ユーザは、購入内容を冷静に決定することができない場合があるかもしれない。そのため、投票成績が悪いほど変則度基準値が小さくなる。本実施形態においては、投票成績DB12hは不要である。その他の点において、第3実施形態は第1実施形態と同様である。
【0092】
[3−2.情報処理システムの動作]
次に、情報処理システムSの動作について、
図10を用いて説明する。
図10は、本実施形態に係る馬券発売代行サーバ1のシステム制御部14による基準値決定処理の一例を示すフローチャートである。
【0093】
図10に示すように、投票成績特定部141は、本日開催されるレースのうち比較元レースよりも前に開催されるレースにおける対象ユーザの馬券購入情報を取得する(ステップS51)。具体的に、投票成績特定部141は、比較元レースのレースIDに対応する発走時刻をレース情報DB12bから取得する。次いで、投票成績特定部141は、開催日が本日であるレース情報のうち、発走時刻が比較元レースの発走時刻よりも前であるレース情報をレース情報DB12bから検索する。次いで、投票成績特定部141は、検索された各レース情報からレースIDを取得する。次いで、投票成績特定部141は、取得したレースIDごとに、レースID及び対象ユーザのユーザIDに対応する馬券購入情報を、購入情報DB12dから検索する。次いで、投票成績特定部141は、検索によって発見された馬券購入情報を購入情報DB12dから取得する。
【0094】
次いで、投票成績特定部141は、馬券購入情報が発見されたレースIDごとに、レースIDに対応するレース結果情報をレース結果DB12gから取得する(ステップS52)。次いで、投票成績特定部141は、取得した馬券購入情報及びレース結果情報に基づいて、投票成績を計算する(ステップS53)。投票成績の計算方法は、
図6に示す投票成績登録処理のステップS16と同様である。次いで、基準値決定部144は、計算した投票成績に基づいて、対象項目の変則度基準値を決定する(ステップS54)。このとき、基準値決定部144は、例えば投票成績が良いほど、高い変則度基準値を決定し、且つ投票成績が悪い良いほど、低い変則度基準値を決定する。例えば、基準値決定部144は、投票成績と変則度基準値とを対応付けて格納したテーブルに基づいて変則度基準値を決定してもよいし、投票成績に係数を掛けることなどにより、変則度基準値を計算してもよい。ステップS54を終えると、基準値決定部144は、基準値決定処理を終了させる。
【0095】
以上説明したように、本実施形態によれば、システム制御部14が、記憶部12に記憶された対象ユーザの馬券購入情報のうち、比較元レースの開催日に比較元レースよりも前に開催されるレースのレースIDに対応する馬券購入情報に基づいて特定される投票成績が良いほど、変則度基準値を高くし、又はその投票成績が悪いほど変則度基準値を低くする。従って、比較元レースの開催日における対象ユーザのこれまでの投票成績に応じて購入情報の異常を柔軟に判定することができる。
【0096】
[4.第4実施形態]
[4−1.馬券発売代行サーバ1の機能概要]
次に、第4実施形態における機能概要について説明する。本実施形態において、基準値決定部144は、比較元レースの開催日に開催されるレースの中で既に終了したレースの投票成績と、比較元レースの開催日よりも前に開催されたレースの投票成績とを用いて、変則度基準値を決定する。具体的に、基準値決定部144は、本日のこれまでの投票成績が、比較元レースの開催日よりも前の投票成績と比較して良いほど、変則度基準値を高くしてもよい。または、基準値決定部144は、本日のこれまでの投票成績が、比較元レースの開催日よりも前の投票成績と比較して悪いほど、変則度基準値を低くしてもよい。或いは、基準値決定部144は、本日のこれまでの投票成績が、比較元レースの開催日よりも前の投票成績と比較して良いほど、変則度基準値を高くし、且つ、本日のこれまでの投票成績が、比較元レースの開催日よりも前の投票成績と比較して悪いほど、変則度基準値を低くしてもよい。すなわち、本日のこれまでの投票成績の良し悪しを、比較元レースの開催日よりも前の投票成績との比較により決定する点が、第3実施形態と異なる。その他の点において、第4実施形態は第3実施形態と同様である。
【0097】
[4−2.情報処理システムの動作]
次に、情報処理システムSの動作について、
図11を用いて説明する。
図11は、本実施形態に係る馬券発売代行サーバ1のシステム制御部14による基準値決定処理の一例を示すフローチャートである。
図11において、
図10と同様の処理については同様の符号が付されている。
【0098】
図11に示すように、ステップS51〜S53が実行される。次いで、投票成績特定部141は、比較元レースの開催日の前日以前に開催されるレースにおける対象ユーザの馬券購入情報を取得する(ステップS61)。具体的に、投票成績特定部141は、対象ユーザのユーザIDに対応する馬券購入情報を購入情報DB12dから検索する。次いで、投票成績特定部141は、検索された各馬券購入情報からレースIDを取得する。次いで、投票成績特定部141は、取得したレースIDに対応する開催日をレース情報DB12bから取得する。次いで、投票成績特定部141は、比較元レースのレースIDに対応する開催日をレース情報DB12bから取得する。次いで、投票成績特定部141は、検索された馬券購入情報のうち開催日が、比較元レースの開催日より前である馬券購入情報を取得する。
【0099】
次いで、投票成績特定部141は、取得した各馬券購入情報からレースIDを取得する。次いで、投票成績特定部141は、取得したレースIDに対応するレース結果情報をレース結果DB12gから取得する(ステップS62)。次いで、投票成績特定部141は、取得した馬券購入情報及びレース結果情報に基づいて、比較元レースの開催日より前の投票成績を計算する(ステップS63)。投票成績の計算方法は、
図6に示す投票成績登録処理のステップS16と同様である。次いで、基準値決定部144は、ステップS53及びステップS63で計算した投票成績に基づいて、対象項目の変則度基準値を決定する(ステップS64)。このとき、基準値決定部144は、例えばステップS53で計算された投票成績がステップS63で計算した投票成績よりも良いほど、高い変則度基準値を決定し、且つステップS53で計算された投票成績がステップS63で計算した投票成績よりも悪いほど、低い変則度基準値を決定する。例えば、基準値決定部144は、例えばステップS53で計算された投票成績をステップS63で計算した投票成績で割ることにより、またはステップS53で計算された投票成績をステップS63で計算した投票成績で減算することなどにより、成績度を計算する。例えば、記憶部12に、成績度と変則度基準値とを対応付けて格納したテーブルが予め記憶されてもよい。そして、基準値決定部144は、計算した成績度に対応する変則度基準値をテーブルから取得してもよい。また例えば、基準値決定部144は、成績度に、記憶部12に記憶された係数を掛けることなどにより、変則度基準値を計算してもよい。ステップS64を終えると、基準値決定部144は、基準値決定処理を終了させる。
【0100】
以上説明したように、本実施形態によれば、システム制御部14が、比較元レースの開催日に比較元レースよりも前に開催されるレースのレースIDに対応する馬券購入情報に基づいて特定される投票成績が、記憶部12に記憶された対象ユーザの馬券購入情報のうち、比較元レースの開催日よりも前に開催されたレースのレースIDに対応する馬券購入情報に基づいて特定される投票成績よりも良いほど、変則度基準値を高くし、又は比較元レースの開催日に比較元レースよりも前に開催されるレースのレースIDに対応する馬券購入情報に基づいて特定される投票成績が、比較元レースの開催日よりも前に開催されたレースのレースIDに対応する馬券購入情報に基づいて特定される投票成績よりも悪いほど変則度基準値を低くする。従って、比較元レースの開催日における対象ユーザのこれまでの投票成績の良し悪しを適切に特定することができる。
【0101】
なお、馬券発売代行サーバ1は、例えば第1実施形態〜第4実施形態で説明された変則度基準値の決定方法のうち2以上の決定方法を組み合わせて、変則度基準値を決定してもよい。
【0102】
また、上記実施形態においては、本発明の情報処理装置が、クライアントサーバシステムにおけるサーバ装置に適用されていた。しかしながら、本発明の情報処理装置が、サーバ装置以外の情報処理装置に適用されてもよい。例えば、本発明の情報処理装置がユーザ端末3等に適用されてもよい。そして、ユーザ端末3が備えるCPU等の制御部が本発明における手段として機能してもよい。この場合、ユーザ端末3は、例えば馬券発売代行サーバ1から比較元購入情報、比較先購入情報、投票成績等を取得してもよい。ユーザ端末3は、取得した情報に基づいて変則度基準値を決定し、変則度基準値に基づいて、比較元購入情報が異常であるか否かを判定してもよい。