特開2016-71767(P2016-71767A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-71767(P2016-71767A)
(43)【公開日】2016年5月9日
(54)【発明の名称】ステージ選択方式PLCラダー回路
(51)【国際特許分類】
   G05B 19/05 20060101AFI20160404BHJP
【FI】
   G05B19/05 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-202775(P2014-202775)
(22)【出願日】2014年10月1日
(71)【出願人】
【識別番号】714009201
【氏名又は名称】高橋 良成
(72)【発明者】
【氏名】高橋 良成
【テーマコード(参考)】
5H220
【Fターム(参考)】
5H220BB15
5H220CC05
5H220CX01
5H220DD04
5H220EE01
5H220JJ03
5H220JJ31
5H220JJ42
(57)【要約】      (修正有)
【課題】複雑な処理が必要なPLCラダー回路を作成する場合、各種PLCの命令がラダー回路のあちらこちらに記述されない様に、回路の構成が時系列で1箇所にまとめて配置し、ラダー回路を見やすく、理解しやすくなる様にする。
【解決手段】複雑な処理が必要なPLCラダー回路の作成において、同一タイミングで必要な処理のPLC命令を記述した回路をひとつのステージ35として独立して作成し、処理順にこのステージ35を複数作成する。この複数作成されたそれぞれのステージ35の先頭に回路割付数値34を割付け、この回路割付数値34の数値とステージ選択用データメモリ32に格納された数値との一致を条件にステージ35を選択させこのステージ35のラダー回路を処理をする。そしてこのステージ選択用データメモリ32に格納する数値を順次変更していくことにより複数の各ステージ35のラダー回路を順次処理していく。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複雑な処理が必要なPLCラダー回路の作成において、同一タイミングで必要な処理のPLC命令を記述した回路をひとつのステージとして独立して作成し、処理順にこのステージを複数作成する。この複数作成されたそれぞれのステージの先頭に数値を割付け、この数値とステージ選択用データメモリに格納された数値との一致を条件にステージを選択させこのステージのラダー回路を処理をする。そしてこのステージ選択用データメモリに格納する数値を順次変更していくことにより各ステージのラダー回路を順次処理していくことを特徴とするステージ選択方式PLCラダー回路。
【請求項2】
上記それぞれのステージの先頭に割付けられたデータとステージ選択用データメモリに格納するデータが、文字、ビットなどのいずれのデータでも、比較、一致を判定することでき、これによりステージが選択することが可能である請求項1のステージ選択方式PLCラダー回路。
【請求項3】
上記ステージ選択用データメモリが、カウンタなど、数値が格納でき、比較、一致を判定することでき、これによりステージを選択することが可能である請求項1のステージ選択方式PLCラダー回路。
【請求項4】
上記ステージ選択用データメモリが、インデックス用メモリなど、数値が格納でき、比較、一致を判定することでき、これによりステージを選択することが可能である請求項1のステージ選択方式PLCラダー回路。
【請求項5】
上記ステージ選択用データメモリが、各種レジスタなど、数値が格納でき、比較、一致を判定することでき、これによりステージを選択することが可能である請求項1のステージ選択方式PLCラダー回路。
【請求項6】
上記それぞれのステージ選択用データメモリの代わりに、ステージの先頭に補助リレーなどのリレーの接点を使用して、その接点のONを条件としてステージを選択することが可能である請求項1のステージ選択方式PLCラダー回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラマブルコントローラ(PLC)のプログラム作成言語であるラダー回路の作成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
生産ライン、生産装置、検査装置などは、必要な動作をさせるために、リレー(継電器)を複数組み合わせて電気の制御回路を作りその制御を行っているが、この回路を作成するにあたってはコストや性能の関係で、現在の多くはPLCを使用している。
このPLCを使用するにあたってはほとんどの場合、30年以上も前から電気の制御回路の設計やメンテナンスを行ってきた人達が多くたずさわってきたので馴染みやすいということを理由に現在でもラダー回路を使用して作成することが主流となっている。
【0003】
一般的には、PLCのラダー回路を作成する場合、複数ある出力のそれぞれのラダー回路の下方近くに、種々の命令による補助回路が作成され、他の同様に作られた複数の出力のそれぞれの補助回路と接点信号の受け渡しやインターロックを取りながらラダー回路を作成する。
各々の回路が上記の様な構成であり、ラダー回路全体としてみると回路の構成が時系列に1箇所にまとめることが出来ないため、このラダー回路の作成後や作成中においても完全に理解することは非常にむづかしいことも多く、作成者でない人が理解することはさらに難解なことである。
従って、ラダー回路が複雑になればなるほど、多くの設計時間と設計期間を必要とし、ある程度の回路の作成ミスもまぬがれず、試運転時のデバック、修正にも多くの時間と期間が必要となる。
また、ラダー回路の作成中や完成後において、装置の仕様変更があった場合などは、個人差はあるものの、回路の全体の理解には限界もあり、ある程度のあいまいさを持って修正し、デバックを行うことになることが多いのでさらに多くの時間と期間が加算されることになる。
そして、フローチャートを作成して解決しようとするが、複雑な回路になると上記と同様、フローチャートそのものも理解し難いものとなってしまうというのが現状である。
【0004】
また、装置の試運転や実運転中にセンサーやアクチュエーターなどの故障、その他装置の機械部分にトラブルが発生した場合においても、PLCのモニター機能を使用して動作状態を見ることでトラブルを判断しようとすることが多いが、その回路の読み難さから原因究明に時間がかかり、そのため、長い時間ラインや装置を停止することになり、その停止時間が各企業おける大きな損失となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般的には、PLCのラダー回路を作成する場合、複数ある出力のそれぞれのラダー回路の下方近くに、種々の命令による補助回路が作成され、他の複数の出力のそれぞれの補助回路との接点信号の受け渡しやインターロックを取りながらラダー回路を作成する。
各々の回路が上記の様な構成であり、ラダー回路全体としてみると回路の構成が時系列に1箇所にまとめることが出来ないため、このラダー回路の作成後や作成中においても完全に理解することは非常にむづかしくなる。
また、実運転時のメンテナンスなどでラダー回路作成者以外の者がラダー回路を見なければいけない状況が発生した場合はさらに難解となる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
複雑な処理が必要なPLCラダー回路の作成において、同一タイミングで必要な処理のPLC命令を記述した回路をひとつのステージとして独立して作成し、処理順に続けてこのステージを複数作成する。
この複数作成されたそれぞれのステージはそれぞれ独立していて時系列に並び、これらがひとかたまりとして一箇所に配置することで、構成が簡単で理解しやすいラダー回路となる。
これらの複数作成されたステージは、必要なタイミングで順次選択し、そのステージのラダー回路の処理を行う。
【発明の効果】
【0007】
本発明のステージ選択方式PLCラダー回路を複雑な制御部分のラダー回路に使用した場合次のような効果がある。
1.同一タイミングの処理のラダー回路がステージとして独立しており、時系列に並んでいて、複数のステージ全部がひとかたまりとして一箇所に配置されているので回路が理解しやすく、回路作成が容易となる。
2.回路が理解しやすく、回路作成も容易なため、設計時間と納期を大幅に短縮する事ができる。
3.回路の作成方法を変えることのみで、回路の構成が簡単で、理解しやすい回路を作成することができ、新たな言語を理解することなく、PLCのラダー回路の一部として、本考案のステージ選択方式PLCラダー回路を取り入れるという形で扱えるため、PLCのラダー回路を主に作成してきた人にとっても非常に導入しやすい。
4.ラダー回路の作成終了後の仕様変更においても、各ステージごとに独立していて修正個所が見つけやすく、回路の追加、修正が容易となる。
5.トラブルの発生に対しても、トラブル時のステージ選択用データメモリの数値を確認することで容易にステージの位置がわかり、その回路により原因を容易に究明することができ、試運転においては立上げ時間の短縮、実運転においては早期復旧により生産ロスの軽減となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施例1で説明のラダー回路作成用の自動運転時動作タイムチャートを示す。
図2図2は、実施例1で説明の操作盤外形図を示す。
図3図3は、実施例1で説明のPLC入出力割付表1(入力側)を示す。
図4図4は、実施例1で説明のPLC入出力割付表2(出力側)を示す。
図5図5は、実施例1で説明の図1の自動運転時の動作タイムチャートから作成したステージ選択方式PLCラダー回路作成例1/6(自動運転起動・停止回路)を示す。
図6図6は、実施例1で説明の図1の自動運転時の動作タイムチャートから作成したステージ選択方式PLCラダー回路作成例2/6を示す。
図7図7は、実施例1で説明の図1の自動運転時の動作タイムチャートから作成したステージ選択方式PLCラダー回路作成例3/6を示す。
図8図8は、実施例1で説明の図1の自動運転時の動作タイムチャートから作成したステージ選択方式PLCラダー回路作成例4/6を示す。
図9図9は、実施例1で説明の図1の自動運転時の動作タイムチャートから作成したステージ選択方式PLCラダー回路作成例5/6を示す。
図10図10は、実施例1で説明の図1の自動運転時の動作タイムチャートから作成したステージ選択方式PLCラダー回路作成例6/6を示す。
図11図11は、実施例1で説明のソレノイドバルブ出力PLCラダー回路1/4(手動操作回路含む)を示す。
図12図12は、実施例1で説明のソレノイドバルブ出力PLCラダー回路2/4(手動操作回路含む)を示す。
図13図13は、実施例1で説明のソレノイドバルブ出力PLCラダー回路3/4(手動操作回路含む)を示す。
図14図14は、実施例1で説明のソレノイドバルブ出力PLCラダー回路4/4(手動操作回路含む)を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、複雑な処理が必要なPLCラダー回路の作成において、その回路の作成方法を変えることのみで、回路の構成が簡単で、理解しやすい回路を作成することができるという目的を実現した。
【実施例1】
【0010】
実施例として、図1に示すソレノイドバルブ2を有する装置の自動運転動作タイムチャート1のラダー回路の作成において、本考案のステージ選択方式PLCラダー回路を使用した場合を例にとって説明する。
ソレノイドバルブ2に電圧を印可することによりエアーシリンダを介して各メカ部が動作するものとし、その一連のメカ部の動きを時系列にあらわしたものが、自動運転動作タイムチャート1であり、時間軸t17の矢印方向に時間の流れを示す。
各メカ部が動作することによりそれぞれの作動端でリミットスイッチ(LS1〜14)15がONするものとする。
この上記の場合のPLCに接続する入出力としては、図1のソレノイドバルブ2に接続する出力やこれらの動作による位置の確認用リミットスイッチ(LS1〜14)15の入力があり、さらにこれらにより図2の操作盤18としてそれぞれのソレノイドバルブ2を手動操作するためのソレノイドバルブ手動操作用押ボタンスイッチ22、運転モード手動/自動切替スイッチ19、自動運転起動用押ボタンスイッチ20、および自動運転停止押ボタンスイッチ21などの入力が必要となるのが一般的である。
上記より必要なPLCの入力を図3のPLC入力割付表23に、また出力を図4のPLC出力割付表25のとおり示す。図3のPLC入力割付番号24は、X000〜の記号で内部ラダー回路で押ボタンスイッチやリミットスイッチの入力接点として使用し、図4のPLCの出力割付番号26は、Y000〜の記号で内部ラダー回路でそれぞれ外部への出力として使用され、それぞれのソレノイドバルブ2に接続される。
【0011】
本考案のステージ選択方式PLCラダー回路を使用して作成したラダー回路を図6、7、8、9、10のステージ選択方式PLCラダー回路作成例42に示し、順を追って説明する。ここで、図5のPLC各種命令30と図6のPLC各種命令47に今回使用している各種命令の説明を示すが、これらは各メーカーのPLCに一般的に使用可能な命令ばかりであり、特殊な命令は使用していない。
1.図6のステージ選択用データメモリ32のD000は数値を扱う事が出来るデータメモリで、自動運転停止中、初期値は数値の“0”が格納されており、ステージNo0は存在しないので、いずれのステージも選択されず、初めは何もしない。
2.ここで、図5の自動運転起動/停止ラダー回路27で、自動運転起動押ボタンスイッチ20が押されると、自動運転起動時初期処理ラダー回路28でステージ選択用データメモリ32のD000に数値の“1”が格納される。
3.図6のステージ選択方式PLCラダー回路作成例42のD000=1判断33で、この数値と比較した結果一致するので43のステージNo1が下記のとおり処理される。
補助リレーM300のコイル36をONすると同時に補助リレーM400のコイル37をOFFする。つづいて、補助リレーM300のコイル36の接点は、図11のステージ選択方式PLCラダー回路作成例のM300のコイルの接点信号50に使用され、これにより図11の55のチャック閉ソレノイドバルブ55をONし、補助リレーM400のコイル37の接点は、図11のステージ選択方式PLCラダー回路作成例のM400のコイルの接点信号51に使用され、これにより図11のチャック開ソレノイドバルブ56をOFFにする。そして、図6のこのステージの最後に、ステージ選択用データメモリ32のD000をインクリメント(+1)し、D000に格納される値は数値の“2”となる。
4.同様に、図6のステージ選択方式PLCラダー回路42のD000=2判断38で、この数値と比較した結果一致するので45のステージNo2が下記のとおり処理される。
この45のステージNo2で、LS1状態判断39がONするのを待ちONになると、補助リレーM303のコイル40をONすると同時に補助リレーM403のコイル41をOFFする。つづいて、補助リレーM303のコイル40の接点は、図12のステージ選択方式PLCラダー回路作成例のM303のコイルの接点信号52に使用され、これによりストッパー出ソレノイドバルブ57をONし、補助リレーM403のコイル41の接点は、図12のステージ選択方式PLCラダー回路作成例のM303のコイルの接点信号53に使用され、これによりストッパー戻ソレノイドバルブ58をOFFにする。つづいて、タイマーのセット46で、T000(図1のチャック遅延タイマー14)に500msecの値をセットする。そして、このステージの最後に、ステージ選択用データメモリ32のD000をインクリメント(+1)し、D000に格納される値は数値の“3”となる。
5. 以降、同様にステージ選択用データメモリ32のD000が16になるまで順次各ステージが処理される。
6.ステージ16の最後で、ステージ選択用データメモリ32のD000に数値の“1”を格納するとこれにより、再度43のステージNo1のステージからの自動運転を繰り返し行う。
【0012】
ここで、ステージ選択用データメモリ32のD000に格納するデータを任意の数値にすることにより、任意のステージより実行することが可能であり、ソレノイドバルブ手動操作用押ボタンスイッチ22にて必要な装置の状態を準備することで、自動運転動作タイムチャート1の任意の位置からの自動運転の起動が可能となる特徴を持つ。
【0013】
本考案のステージ選択方式PLCラダー回路を使用して作成したステージ選択方式PLCラダー回路作成例42のフローチャートをフローチャート31に示す。判断、各処理ともに1対1で完全に対応していることに特徴を持つ。このことは、逆に本考案のステージ選択方式PLCラダー回路に対応したフローチャートを作成すれば、誰もが簡単に本考案のステージ選択方式PLCラダー回路が作成できることを意味し、フローチャートが正確であればラダー回路も間違いがなく、初心者であっても複雑なラダー回路を作成することが可能であるという特徴を持つ。
【0014】
この様にフローチャート31からラダー回路42を簡単に作成することができ、同一タイミングの処理のラダー回路が時系列に並んでいて、複数のステージ全部がひとかたまりとして一箇所に配置されているので回路を理解しやすく、回路作成も容易となり、完成後の修正も新規作成時と同じ設計レベルで行えることを特徴に持つ。
【0015】
複雑な制御部分を本発明のステージ選択方式PLCラダー回路は、動作タイミングチャートからフローチャートが非常に描きやすい回路の構成となっている特徴を持つ。
【0016】
デバック時やメンテナンス時にも異常が発生して動作しない場合、ステージ番号を確認すれば、フローチャート31やステージ選択方式PLCラダー回路作成例42のどのステージで先に進まないかが一目瞭然であるという特徴を持つ。
【0017】
また、試運転や実運転時にトラブルが発生し動作が設計通りでない場合、この作成したラダー回路の動作待ちのステージ選択用データメモリ32のD000に格納された数値でステージの位置がわかり、このステージのラダー回路を確認することで容易にトラブルの内容を判断することができる特徴を持つ。
【0018】
上記のステージ選択用データメモリ32のD000は、D001でもD002でもメーカーから用意されているデータメモリ番号が使用可能である。
【0019】
また、上記のステージ選択用データメモリ32は、数値が格納可能なメモリであり、メーカーによりアルファベットの記号が異なる場合もあるがいづれも同様の効果が得られる。
【0020】
また、ステージ選択用データメモリ32に格納するデータは、数値、文字、ビットなどのどの様なデータでも、比較一致、差が0など、いずれも選択条件として扱えるものであれば可能であり、同様の効果が得られる。
【0021】
ステージ選択用データメモリ32は、カウンタ、インデックス用メモリ、データレジスタ、または今後新たに追加されるデータ格納、比較可能なものであれば、いずれも使用可能であり、同様の効果が得られる。
【0022】
また、ステージ選択用データメモリ32の代わりに補助リレーなどのその接点を使用し、ONを条件としてステージ35を順次選択しても同様の効果は得られる。ただし、このス場合、ステージの数のを補助リレーを使用し、選択するステージの補助リレーのみONにするという処理が必要となる。
【0023】
この実施例1は、自動運転回路を例にとって説明したが、複雑な計算他、複雑なデータ処理他、複雑なラダー回路になる場合にも同様の効果が得られる。
【0024】
本考案のステージ選択方式PLCラダー回路は、1スキャンにおいて、選択された1ステージのラダー回路のみの処理なので、PLCのCPUの負荷としては非常に軽いという特徴を持つ。
【0025】
本考案のステージ選択方式PLCラダー回路は、いくつ作成してもよく、複数実行することが可能で、必要に応じて分岐したり、サブルーチンとして使うことで、より高度な処理が可能となる特徴を持つ。
【産業上の利用可能性】
【0026】
複雑な処理が必要なPLCラダー回路の作成において回路の構成が簡単で理解しやすくなることで、現在まで難しい回路を苦労して設計してきた人達の大きな助けとなると共に、より少ない時間と短納期でラインや装置を製造することが可能となるため、コスト的にもより安く、またラインや装置の立ち上がりも早くなる。
【0027】
また、これらのラインや装置を実運転で使用する場合において、回路の構成が簡単で理解しやすくなることでメンテンス性が良くなるため、センサーやアクチュエーターなどの故障、その他機械装置のトラブルが発生した場合などのトラブル発生時において、短時間で復旧することが可能になるため、生産ロスが減り、産業全体の生産性の向上に大きく貢献する。
【符号の説明】
【0028】
1 自動運転動作タイムチャート
2 ソレノイドバルブ
3 自動運転時指令用補助コイル
4 チャック閉ソレノイドバルブ
5 チャック開ソレノイドバルブ
6 ストッパー出ソレノイドバルブ
7 ストッパー戻ソレノイドバルブ
8 チャック閉自動指令補助コイル
9 チャック開自動指令補助コイル
10 ストッパー出自動指令補助コイル
11 ストッパー戻自動指令補助コイル
12 チャック閉端リミットスイッチ
13 チャック開端リミットスイッチ
14 遅延タイマー(T000)
15 リミットスイッチ(LS1〜14)
16 遅延タイマー(T000〜T004)
17 時間軸t
18 操作盤
19 運転モード手動/自動切替スイッチ
20 自動運転起動押ボタンスイッチ
21 自動運転停止押ボタンスイッチ
22 ソレノイドバルブ手動押用ボタンスイッチ
23 PLC入力割付表
24 PLC入力割付番号
25 PLC出力割付表
26 PLC出力割付番号
27 自動運転起動/停止ラダー回路
28 自動運転起動時初期処理ラダー回路
29 自動運転停止時終了処理ラダー回路
30 PLC各種命令
31 フローチャート
32 ステージ選択用データメモリ
33 D000=1判断
34 回路割付数値
35 ステージ
36 補助リレーM300のコイル
37 補助リレーM400のコイル
38 D000=2判断
39 LS1状態判断
40 補助リレーM303のコイル
41 補助リレーM403のコイル
42 ステージ選択方式PLCラダー回路作成例
43 ステージNo1
44 D000の内容のインクリメント
45 ステージNo2
46 タイマーのセット
47 PLC各種命令
48 手動ラダー回路
49 自動ラダー回路
50 ステージ選択方式PLCラダー回路作成例M300のコイルの接点信号
51 ステージ選択方式PLCラダー回路作成例M400のコイルの接点信号
52 ステージ選択方式PLCラダー回路作成例M303のコイルの接点信号
53 ステージ選択方式PLCラダー回路作成例M403のコイルの接点信号
54 ステージ選択方式PLCラダー回路作成例のコイルの接点信号
55 チャック閉ソレノイドバルブ
56 チャック開ソレノイドバルブ
57 ストッパー出ソレノイドバルブ
58 ストッパー戻ソレノイドバルブ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14