特開2016-72639(P2016-72639A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ダイレクトコンシューマサービスの特許一覧

<>
  • 特開2016072639-着信管理システム 図000003
  • 特開2016072639-着信管理システム 図000004
  • 特開2016072639-着信管理システム 図000005
  • 特開2016072639-着信管理システム 図000006
  • 特開2016072639-着信管理システム 図000007
  • 特開2016072639-着信管理システム 図000008
  • 特開2016072639-着信管理システム 図000009
  • 特開2016072639-着信管理システム 図000010
  • 特開2016072639-着信管理システム 図000011
  • 特開2016072639-着信管理システム 図000012
  • 特開2016072639-着信管理システム 図000013
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-72639(P2016-72639A)
(43)【公開日】2016年5月9日
(54)【発明の名称】着信管理システム
(51)【国際特許分類】
   H04M 3/42 20060101AFI20160404BHJP
   H04M 1/663 20060101ALI20160404BHJP
【FI】
   H04M3/42 E
   H04M1/663
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2014-196351(P2014-196351)
(22)【出願日】2014年9月26日
(71)【出願人】
【識別番号】314012515
【氏名又は名称】株式会社ダイレクトコンシューマサービス
(74)【代理人】
【識別番号】100081673
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100141483
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 生吾
(74)【代理人】
【識別番号】100166659
【弁理士】
【氏名又は名称】楠 和也
(72)【発明者】
【氏名】今村 眞一
【テーマコード(参考)】
5K127
5K201
【Fターム(参考)】
5K127AA22
5K127BB27
5K127BB34
5K127GA25
5K127GB33
5K127GC09
5K127GC25
5K127GC27
5K127HA03
5K127HA23
5K127JA43
5K201AA07
5K201BC05
5K201BC24
5K201CB01
5K201CB05
5K201CB09
5K201DC02
5K201EC03
(57)【要約】
【課題】発信者から対象者への電話を受付けて該対象者の電話着信を管理するにあたり、対象者が操作に不慣れな場合でも、ブラックリスト又はホワイトリストの編集を適切に行い、対象者への不適切な電話を効率的に防止できる着信管理システムを提供することを課題とする。
【解決手段】対象者への電話の着信を受付ける着信手段19と、ブラックリスト24,26又はホワイトリスト27,28を記憶する記憶装置29と、前記着信手段19によって着信を受付けた場合、前記ブラックリスト24,26又はホワイトリスト27,28に基づいて、対象者への転送の有無を決定して処理を行う処理手段21と、発信者への着信を監視する監視者の情報端末9を介した上記ブラックリスト24,26又はホワイトリスト27,28の編集を可能とする入出力手段42とを備えた。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
管理対象となる対象者への発信者からの電話を受付けて該対象者の電話着信を管理する着信管理システムであって、
対象者への電話の着信を受付ける着信手段と、
対象者への転送を許可しない発信者の電話リストであるブラックリスト又は転送を許可する発信者の電話リストであるホワイトリストを記憶する記憶装置と、
前記着信手段によって着信を受付けた場合、上記記憶装置に記憶された前記ブラックリスト又はホワイトリストに基づいて、対象者への転送の有無を決定して処理を行う処理手段と、
発信者への着信を監視する監視者の情報端末を介した上記ブラックリスト又はホワイトリストの編集を可能とする入出力手段とを備えた
ことを特徴とする着信管理システム。
【請求項2】
管理対象となっている対象者が複数存在し、
前記ブラックリストとして、対象者毎に設けた個別ブラックリストと、全対象者共通で設けた共通ブラックリストとを有し、
前記ホワイトリストとして、対象者毎に設けた個別ホワイトリストと、全対象者共通で設けた共通ホワイトリストとを有し、
前記入出力手段は、監視者の情報端末に対して、個別ブラックリスト及び個別ホワイトリストの編集を可能とする
請求項1に記載の着信管理システム。
【請求項3】
前記処理手段は、発信者からの着信を前記着信手段によって受付けた場合、該発信者の電話番号が、発信者が発信した対象者の個別ブラックリスト又は個別ホワイトリスト、或は共通ブラックリスト又は共通ホワイトリストの何れにも登録されていない場合には、監視者又は対象者への通知を行う通知手段を介して、該対象者への着信を監視する監視者又は該対象者自身に通知を行うか、或は該着信をコールセンタに転送する
請求項2に記載の着信管理システム。
【請求項4】
前記処理手段は、電話番号が不明な発信者からの着信を前記着信手段によって受付けた場合、該着信を拒否して切断処理を行う
請求項1乃至3の何れかに記載の着信管理システム。
【請求項5】
前記処理手段は、予め定めた所定の時間帯である受付時間帯の以外の時間帯に、発信者から着信を受付けた場合、該着信を、発信者が発信した対象者又は該対象者の監視者の電話に転送する
請求項1乃至4の何れかに記載の着信管理システム。
【請求項6】
発信者からの電話の着信を受付ける電話交換機と、
前記着信手段、記憶装置及び処理手段を有する管理者側施設とを備え、
前記電話交換機は、発信者から対象者への着信を受付ける着信手段と、発信者からの着信を該着信手段によって受付けた場合に管理者側施設に転送する処理手段とを有し、
前記管理者側施設は、電話交換機から転送されてくる発信者からの着信を、自身の着信手段によって受付ける
請求項1乃至5の何れかの記載の着信管理システム。
【請求項7】
対象者への転送を許可しない発信者の電話リスト又は転送を許可する発信者の電話リストを記憶する記憶装置を、前記電話交換機に設け、
該電話交換機は、自身の着信手段によって受付けた着信の発信者の電話番号が、自身の記憶装置に記憶された電話リストに登録されていない場合、管理者側施設に転送する
請求項6に記載の着信管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理対象となる対象者への発信者からの電話を受付けて該対象者の電話着信を管理する着信管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
振込み詐欺や、悪質商法や、電話セールス等に関連した迷惑電話の対策として、管理対象となる対象者への発信者からの電話を受付けて該対象者の電話着信を管理する種々の着信管理システムが開発され、公知になっている。
【0003】
その一例として、対象者への電話の着信を受付ける着信手段と、対象者への転送を許可しない発信者の電話リストであるブラックリスト又は転送を許可する発信者の電話リストであるホワイトリストを記憶する記憶装置と、前記着信手段によって着信を受付けた場合、上記記憶装置に記憶された前記ブラックリスト又はホワイトリストに基づいて、対象者への転送の有無を決定して処理を行う処理手段とを備え、ブラックリスト又はホワイトリストを適切に作成することにより、迷惑電話等、対象者への不適切な電話を効率的に防止できる着信管理システムが公知になっている(例えば、特許文献1に参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−160029号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記文献の着信管理システムでは、発信者からの電話を対象者に転送するか否かについて問合せた際に、該対象者が電話機を操作することによって、ブラックリスト又はホワイトリストの編集を行うため、対象者が操作に不慣れな高齢者等の場合、ブラックリスト又はホワイトリストの編集を適切に行うことができず、迷惑電話による被害を効率的に防止することができないケースがある。
【0006】
本発明は、発信者から対象者への電話を受付けて該対象者の電話着信を管理するにあたり、対象者が操作に不慣れな場合でも、ブラックリスト又はホワイトリストの編集を適切に行い、対象者への不適切な電話を効率的に防止できる着信管理システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、第1に、管理対象となる対象者への発信者からの電話を受付けて該対象者の電話着信を管理する着信管理システムであって、対象者への電話の着信を受付ける着信手段と、対象者への転送を許可しない発信者の電話リストであるブラックリスト又は転送を許可する発信者の電話リストであるホワイトリストを記憶する記憶装置と、前記着信手段によって着信を受付けた場合、上記記憶装置に記憶された前記ブラックリスト又はホワイトリストに基づいて、対象者への転送の有無を決定して処理を行う処理手段と、発信者への着信を監視する監視者の情報端末を介した上記ブラックリスト又はホワイトリストの編集を可能とする入出力手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
第2に、管理対象となっている対象者が複数存在し、前記ブラックリストとして、対象者毎に設けた個別ブラックリストと、全対象者共通で設けた共通ブラックリストとを有し、前記ホワイトリストとして、対象者毎に設けた個別ホワイトリストと、全対象者共通で設けた共通ホワイトリストとを有し、前記入出力手段は、監視者の情報端末に対して、個別ブラックリスト及び個別ホワイトリストの編集を可能とすることを特徴とする。
【0009】
第3に、前記処理手段は、発信者からの着信を前記着信手段によって受付けた場合、該発信者の電話番号が、発信者が発信した対象者の個別ブラックリスト又は個別ホワイトリスト、或は共通ブラックリスト又は共通ホワイトリストの何れにも登録されていない場合には、監視者又は対象者への通知を行う通知手段を介して、該対象者への着信を監視する監視者又は該対象者自身に通知を行うか、或は該着信をコールセンタに転送することを特徴とする。
【0010】
第4に、前記処理手段は、電話番号が不明な発信者からの着信を前記着信手段によって受付けた場合、該着信を拒否して切断処理を行うことを特徴とする。
【0011】
第5に、前記処理手段は、予め定めた所定の時間帯である受付時間帯の以外の時間帯に、発信者から着信を受付けた場合、該着信を、発信者が発信した対象者又は該対象者の監視者の電話に転送することを特徴とする。
【0012】
第6に、発信者からの電話の着信を受付ける電話交換機と、前記着信手段、記憶装置及び処理手段を有する管理者側施設とを備え、前記電話交換機は、発信者から対象者への着信を受付ける着信手段と、発信者からの着信を該着信手段によって受付けた場合に管理者側施設に転送する処理手段とを有し、前記管理者側施設は、電話交換機から転送されてくる発信者からの着信を、自身の着信手段によって受付けることを特徴とする。
【0013】
第7に、対象者への転送を許可しない発信者の電話リスト又は転送を許可する発信者の電話リストを記憶する記憶装置を、前記電話交換機に設け、該電話交換機は、自身の着信手段によって受付けた着信の発信者の電話番号が、自身の記憶装置に記憶された電話リストに登録されていない場合、管理者側施設に転送することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
情報端末の操作に慣れた監視者が対象者への着信を監視すれば、対象者が高齢者等で操作に不慣れな場合でも、監視者が入出力手段によってブラックリスト又はホワイトリストを適切に編集できるため、対象者への不適切な電話を効率的に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明を適用した着信管理システムの構成を示す説明図である。
図2】電話交換機の構成を示すブロック図である。
図3】電話リストの構成を示す一覧表である。
図4】電話交換機の処理手段の処理フロー図である。
図5】着信側管理サーバの構成を示すブロック図である。
図6】対象者リストのデータ構造を示す一覧表である。
図7】着信側管理サーバの処理手段の処理フロー図である。
図8】コールセンタ側管理サーバの構成を示すブロック図である。
図9】別実施形態の着信管理システムの構成を示す説明図である。
図10図9に示す電話交換機の構成を示すブロック図である。
図11図9に示す電話交換機の処理手段の処理フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、本発明を適用した着信管理システムの構成を示す説明図である。同図に示す本着信管理システムは、管理対象となっている一又は複数(本例では複数、さらに具体的には多数)の対象者への電話の着信を管理する管理者の施設である管理者側施設1と、上記対象者及び該対象者に電話を発信する発信者に対して電話通信網(電話通信サービス)を提供する通信業者の施設である通信業者側施設2とを備えている。
【0017】
上記発信者は、固定式又は携帯式の電話端末(発信者側端末)3によって、通信業者側施設2が提供される電話通信網を介して、通話を希望する対象者の固定式又は携帯式の電話端末(対象者側端末)4に対して通話を試みる。
【0018】
上記通信業者側施設2は、電話交換機6を有している。この電話交換機6は、上記発信者側端末3からの電話を着信すると、この電話をそのまま対象者側端末4に転送(接続)するか、或は、管理者側施設1に転送する。
【0019】
上記管理者側施設1は、通信業者側施設2を介して転送されてくる発信者側端末3からの電話の着信を受付けて所定の処理を行う着信側管理サーバ7と、着信側管理サーバ7からコールセンタに転送されてくる該電話の着信を受付けて所定の処理を行うコールセンタ側管理サーバ8とを有している。
【0020】
着信側管理サーバ7は、通信業者側施設2から転送されてくると、この電話を発信者が接続を希望する対象者(対象者側端末4)に転送するか否かを決定し、転送しない場合には、状況に応じて、該対象者の着信を監視する監視者の情報端末9への通知や、コールセンタへの転送の処理を行う。
【0021】
また、監視者は、対象者毎に定められ、対象者の電話端末への着信を監視する。監視者の情報端末9は、電話網や、インタネット等のグローバルネットワークを介して管理者側施設1と通信可能に接続されるスマートフォンやPC等の通信端末である。
【0022】
ちなみに、対象者としては、例えば、電子機器の操作に不慣れな高齢者等が想定され、監視者としては、対象者の子供や親戚で、成人であって且つ電気機器の操作に精通した者が想定されるが、これに限定されるものではない。
【0023】
以下、上述した電話交換機6、着信側管理サーバ7及びコールセンタ側管理サーバ8の構成について、詳述する。
【0024】
図2は、電話交換機の構成を示すブロック図である。電話交換機6は、発信者側端末3(発信者)から対象者側端末4(対象者)への電話の着信を受付ける着信手段11と、各種処理を行う処理手段12と、着信手段11によって着信した電話を、管理者側施設1の着信側管理サーバ7に転送するか、或は該電話の発信者が接続を希望する対象者側端末4(対象者)にそのまま転送(接続)する転送手段13と、対象者への転送を許可しない発信者の電話リストであるブラックリスト14又は転送を許可する発信者の電話リストであるホワイトリスト16の一方又は両方(図示する例では、両方)を記憶する記憶装置17と、対象者の対象者側端末4を介して上記電話リスト14,16の少なくとも一部の編集を可能とする入出力手段18とを備えている。
【0025】
図3は、電話リストの構成を示す一覧表である。図2に示すブラックリスト14の構成する電話リスト及びホワイトリスト16を構成する電話リストは、発信者の電話番号毎に重複しないように付与されるリスト番号等である「電話ID」と、発信者の電話番号が登録される「電話番号」とをデータフィールドとして有している。ホワイトリスト16に登録されている電話番号を有する発信者側端末3から対象者への転送は許可される一方、ブラックリスト14に登録されている電話番号を有する発信者側端末3から対象者への転送は拒否される。
【0026】
このブラックリスト14としては、全対象者共通で設けたグローバルブラック(共通ブラックリスト)14Aと、対象者毎に設けられた個別ブラックリスト14Bとが設けられ、ある対象者用に設けられた個別ブラックリスト14Bは、該対象者以外の対象者には適用されないが、グローバルブラックリスト14Aは、全ての対象者に例外無く適用される。
【0027】
一方、上記ホワイトリスト16としては、全対象者共通で設けたグローバルホワイトリスト(共通ホワイトリスト)16Aと、対象者毎に設けられた個別ホワイトリスト16Bとが設けられ、ある対象者用に設けられた個別ホワイトリスト16Bは、該対象者以外の対象者には適用されないが、グローバルホワイトリスト16Aは、全ての対象者に例外無く適用される。
【0028】
図2に示す通り、上記電話リスト14,16は記憶装置17に記憶され、この電話リスト14,16の中で、各対象者用に個別に設けられた個別ブラックリスト14B及び個別ホワイトリスト16Bは、入出力手段18を介して、該個別ブラックリスト14B及び個別ホワイトリスト16Bが適用される対象者の対象者側端末4により、編集可能である。ちなみに、入出力手段18は、ホームページ環境を提供し、このホームページ上で電話リスト14,16を編集させるようにしてもよい。
【0029】
一方、グローバルブラックリスト14A及びグローバルホワイトリスト16Aは、通信業者が適宜編集する。ちなみに、上記グローバルブラックリスト14Aには、過去の悪質商法等に利用された電話番号や振込み詐欺に利用された電話番号等が列挙され、外部の警察組織等からそのリストを入手してもよい。上記グローバルホワイトリスト16Aには、例えば、警察や消防施設や病院や学校等の公的機関等の電話が列挙され、外部の警察組織や役所等からそのリストを入手してもよい。
【0030】
図4は、電話交換機の処理手段の処理フロー図である。上記処理手段12は、発信者の発信者側端末3から対象者側端末4(対象者)への電話を、着信手段11によって着信すると、ステップS1から処理を開始する。ステップS1では、この対象者が自分向けの電話を転送設定しているか否かを確認し、転送設定をしていれば、ステップS2に進む。
【0031】
ステップS2では、共通のグローバルホワイトリスト16A及び該対象者の個別ホワイトリスト16Bに、上記発信者側端末3の電話番号が記載されているか否かを確認し、何れにも記載されていなければ、ステップS3に進む。ステップS3では、共通のグローバルブラックリスト14A及び該対象者の個別ブラックリスト14Bに、上記発信者側端末3の電話番号が記載されているか否かを確認し、何れにも記載されていなければ、ステップS4に進む。ステップS4では、処理を管理者に委ねる目的で、上記着信した電話を転送手段13によって管理者側施設1に転送し、処理を終了させる。
【0032】
ちなみに、管理者への電話の転送設定は、転送先の電話番号の設定も含めて、最初は、対象者側で行うことが望ましく、この設定は、入出力手段18を介して行ってもよく、転送の有無及び転送先の電話番号は、記憶装置17に記憶される。
【0033】
また、ステップS1において、転送設定がされてないことが確認された場合、ステップS5に進む。ステップS5では、発信者が接続を希望する対象者の対象者側端末4にそのまま転送(接続)し、処理を終了させる。
【0034】
また、ステップS2において、着信電話の発信元の発信者が接続を希望する対象者の個別ホワイトリスト16B又はグローバルホワイトリスト16Aの一方若しくは両方に、該発信者の電話番号が記載されている場合には、ステップS5に進む。
【0035】
さらに、ステップS3において、着信電話の発信元の発信者が接続を希望する対象者の個別ブラックリスト14B又はグローバルブラックリスト14Aの一方若しくは両方に、該発信者の電話番号が記載されている場合には、ステップS6に進む。ステップS6では、発信者に対して、予め定めた所定のメッセージを伝えた後、該発信者との電話を切断して、処理を終了させる。
【0036】
この他、通信業者側施設2から対象者の設定によって管理者側施設1に転送されてくる電話は、所定条件下で、該対象者に転送されるが、この対象者への転送の際に、再び通信業者側施設2が介在することになる。この際、管理者側施設1の電話番号が、個別ホワイトリスト16Bに登録されていない場合や、個別ブラックリスト14Bに登録されている場合には、ステップS2→ステップS3→ステップS4と処理が進み、管理者側施設1に再び転送されるか、或いはステップS2→ステップS3→ステップS6と処理が進み、切断されるため、管理者側施設1への転送設定をする際には、これと併せて、管理者側施設1の電話番号を、個別ホワイトリスト16Bに登録するとともに、個別ブラックリスト14Bに登録しないように注意する必要がある。
【0037】
なお、ブラックリスト14を省略して、ホワイトリスト16のみで対応する場合には、ステップS3の処理を省略して、ステップS2からステップS3に進む処理を、ステップS2からステップS4に進む処理に変更すればよい。一方、ホワイトリスト16を省略して、ブラックリスト14のみで対応する場合には、ステップS2の処理を省略して、ステップS1からステップS2に進む処理を、ステップS1からステップS3に進む処理に変更すればよい。
【0038】
図5は、着信側管理サーバの構成を示すブロック図である。着信側管理サーバ7は、電話交換機としても機能するものである。この着信側管理サーバ7は、発信者(発信者側端末3)から対象者(対象者側端末4)への電話の着信が電話交換機6から転送された場合に、該転送されてきた電話の着信を受付ける着信手段19と、各種処理を行う処理手段21と、着信手段19によって着信した電話を、コールセンタ側管理サーバ8に転送するか、或は上記対象者にそのまま転送する転送手段22と、監視者(監視者の情報端末9)への通知を行う通知手段23と、対象者への転送を許可しない発信者の電話リストであるブラックリスト24,26及び転送を許可する発信者の電話リストであるホワイトリスト27,28の両方を記憶する記憶装置29と、着信手段19によって着信した電話の発信者の通話内容を録音して記憶装置29の録音データ(録音データベース)31に録音する録音手段32と、該記憶装置29の記憶内容を、コールセンタ側管理サーバ8の記憶装置33と同期させる同期手段34とを備えている。
【0039】
記憶装置33には、上述したブラックリスト24,26、ホワイトリスト27,28及び録音データ31の他、通知手段23等の通信履歴若しくはログ情報や着信手段19による着信履歴若しくは通話履歴などが格納される履歴データ(履歴データベース)36と、管理する対象となっている対象者に関する情報が格納される対象者リスト37とが記憶されている。
【0040】
この内、コールセンタ側管理サーバ8の記憶装置33と同期の対象となるものは、ブラックリスト24,26と、ホワイトリスト27,28であり、その他、状況に応じて、履歴データ36や対象者リスト37を同期対象としてもよい。この同期処理は定期的に実行され、これによって、該記憶装置33にも、ブラックリスト24,26と、ホワイトリスト27,28とが記憶され、両管理サーバ7,8の間で、情報が最新に保持される。
【0041】
ブラックリスト24,26としては、全対象者が共通で適用されるグローバルブラックリスト(共通ブラックリスト)24と、対象者毎に用意される個別ブラックリスト26とが設けられ、これらのブラックリスト24,26のデータ構造は、図3に示す通りであり、このブラックリスト24,26に登録されている電話番号を有する発信者からの着信は、対象者への転送が禁止される。
【0042】
ホワイトリスト27,28としては、全対象者が共通で適用されるグローバルホワイトリスト(共通ホワイトリスト)27と、対象者毎に用意される個別ホワイトリスト28とが設けられ、これらのホワイトリスト27,28のデータ構造は、図3に示す通りであり、このホワイトリスト27,28に登録されている電話番号を有する発信者からの着信は、対象者への転送が許可される。
【0043】
また、このグローバルブラックリスト24及びグローバルホワイトリスト27のデータ構造は、上述したグローバルブラックリスト14A及びグローバルホワイトリスト16Aと同種である。
【0044】
さらに、着信側管理サーバ7及びコールセンタ側管理サーバ8で互いに最新に保持される上記4種類の電話リスト24,26,27,28のデータ構造は、通信業者側施設2の電話リスト14,16と同一又は略同一であるが、互いの管理はそれぞれ独立して行われ、基本的には、別個のデータベースとして扱われる。
【0045】
図6は、対象者リストのデータ構造を示す一覧表である。対象者リスト37は、対象者毎に重複しないように付与されるリスト番号等である「対象者ID」と、対象者の名前が登録される「名前」と、対象者の電話番号を登録する「電話番号」と、上記リスト24,26,27,28の何れにも登録されていない電話番号を有する発信者からの電話に対する処理の内容を予め設定して登録する「設定処理」と、該発信者との通話内容の録音の有無を登録する「録音」と、通知手段23を介して対象者の監視者への通知の具体的手段を登録する「通知手段」とを、データフィールドとして有し、これらの項目は、対象者毎に登録される。
【0046】
対象者リスト37の「電話番号」に登録された電話番号を確認することにより、該対象者を識別可能になる。
【0047】
「設定処理」に登録可能な処理は、図示する例では、上記リスト24,26,27,28の何れにも登録されていない電話番号を有する発信者からの電話を着信した場合に、コールセンタのコールセンタ側管理サーバ8側に転送するセンタ転送と、対象者の監視者(監視者の情報端末9)に通知する通知との2つがある。
【0048】
「録音」では、「設定処理」で通知の処理を選択した場合に、発信者からの電話を受付けて、自動音声ガイダンス等によって、録音手段32を介し、通話内容を録音するか否かを、有と無の何れか一方で設定する。
【0049】
「通知手段」は、「設定処理」で通知の処理を選択した場合に、その具体的な通知手段を登録するものであり、本例では、伝言メッセージを残す伝言と、SMS等のメッセージを送信するSMSとがある他、それ以外にはPCの電子メールへの送信や携帯電話へのメール送信のような通知手段を選択肢として用意してもよい。
【0050】
ちなみに、通話を録音手段32によって録音している場合に、「通知手段」で伝言の処理内容を予め登録していると、監視者に情報端末9を介して伝言メッセージを聞かせる際に、録音内容も併せて聞かせる一方で、「通知手段」でSMS(或は電子メール等)の処理内容を予め登録していると、SMSや電子メールに録音データを添付するか、或は録音データにアクセスするためのURL等のアドレスを、SMSや電子メールに記載して送信する。
【0051】
図7は、着信側管理サーバの処理手段の処理フロー図である。上記処理手段21は、発信者の発信者側端末3から対象者側端末4(対象者)への電話であって且つ通信業者側施設2から転送されてきた電話を、着信手段19によって着信すると、ステップS11から処理を開始する。
【0052】
ステップS11では、着信した時刻が、予め定めた時間帯(具体的には、コールセンタ業務時間内であり、例えば、平日の午前9時〜午後5時)であるか否かを確認し、予め定めた時間帯の範囲内であれば、ステップS12に進む。
【0053】
ステップS12では、上記発信者の電話の電話番号が非通知であるか否かを確認し、非通知でなくて電話番号が取得できる場合には、ステップS13に進む。
【0054】
ステップS13では、グローバルブラックリスト24に発信者の電話番号があるか否かを確認し、電話番号がない場合には、ステップS14に進む。ステップS14では、上記対象者の個別ブラックリスト26に発信者の電話番号があるか否かを確認し、電話番号がない場合には、ステップS15に進む。
【0055】
ステップS15では、グローバルホワイトリスト27に発信者の電話番号があるか否かを確認し、電話番号がない場合には、ステップS16に進む。ステップS16では、上記対象者の個別ホワイトリスト28に発信者の電話番号があるか否かを確認し、電話番号がない場合には、ステップS17に進む。
【0056】
ステップS17では、4つの電話リスト24,26,27,28の何れにも発信者の電話番号が無い状態であるため、上記対象者の予め定めた処理を実行するため、対象者リスト37の該対象者「設定処理」、「録音」及び「通知手段」への登録内容を読込み、その登録内容の通りに、処理を実行し、処理を終了する。ちなみに、その処理内容は、上述した通りである。
【0057】
ステップS11において、発信者からの電話の着信が、上記予め定めた時間帯の範囲内でない場合には、ステップS18に進む。ステップS18では、対象者のその対応を委ねるべく、その電話をそのまま上記対象者(対象者側端末4)に転送し、処理を終了させる。
【0058】
ステップS12において、上記発信者の電話の電話番号が非通知で、電話番号が取得できない場合には、ステップS19に進む。ステップS19では、該発信者の発信者側端末3に対して、非通知を解除して電話番号を開示するようにメッセージを送り、ステップS20に進む。ステップS20では、発信者との電話通信を切断して、処理を終了させる。
【0059】
ステップS13において、グローバルブラックリスト24に発信者の電話番号がある場合には、ステップS18に進み、該電話を切断する。また、ステップS14において、上記対象者の個別ブラックリスト26に発信者の電話番号がある場合にも、ステップS20に進み、該電話を対象者に転送する。
【0060】
ステップS15において、グローバルホワイトリスト27に発信者の電話番号がある場合には、ステップS18に進み、該電話を対象者に転送する。また、ステップS16において、上記対象者の個別ホワイトリスト28に発信者の電話番号がある場合にも、ステップS18に進み、該電話を対象者に転送する。
【0061】
以上の処理によれば、4種類の電話リスト24,26,27,28の何れにも電話番号が登録されていない発信者からの電話は、例えば、「設定処理」として、センタ転送が設定されていれば、そのままコールセンタ(コールセンタ側管理サーバ8)に転送される一方で、通知が設定されていれば、伝言メッセージやSMSや電子メールによって、監視者に通知が行われ、監視者は、情報端末9を介して、これらの通知を受取る。この他、「録音」が有に設定されていれば、上述した通り、この通知には、発信者との通話内容が含まれる場合もある。
【0062】
図8は、コールセンタ側管理サーバの構成を示すブロック図である。同図に示すコールセンタ側管理サーバ8は、電話交換機としても機能するものである。このコールセンタ側管理サーバ8は、上記記憶装置33の他、着信側管理サーバ7からコールセンタに転送されてくる電話を着信する着信手段38と、着信手段38によって着信した該電話を、コールセンタにいる複数のオペレータの内、手の空いている(通話中でない)オペレータに転送する転送手段39と、電子メールや伝言メッセージ等で、監視者への通知を行う通知手段41と、記憶装置33に記憶された情報を出力するとともに記憶装置33に情報を記憶するために該情報を入力する入出力手段42と、各対象者の安否確認を電話等により行う安否確認手段43とを備えている。
【0063】
オペレータは、固定式又は携帯式の電話端末44と、ネットワークを介してコールセンタ側管理サーバ8と通信可能なPCやタブレット端末等の情報端末46とを操作し、各種対応を行う。
【0064】
例えば、発信者からの電話が転送されていた場合、オペレータは、発信者との通話によって、問題のありそうな場合には、判断を監視者に委ねるべく、通知手段41を介して、監視者の情報端末9に、SMSや電子メールや伝言メッセージで通知してもよい他、転送手段39を介した監視者との通話によって、その問合せを行ってもよい。この際、転送手段39や通知手段41により問合せについて、対象者又は対象者の監視者により許可が貰えていなければ、この発信者からの電話を、オペレータの判断によって、切断してもよい。
【0065】
また、オペレータは、発信者からの電話を着信して、通話した後、その通話内容から、緊急性が高いと判断した場合、転送手段39を介して、監視者に転送し、発信者との話に参加してもらうようにしてもよい。ただし、この場合、この緊急時に転送について、対象者又は対象者の監視者から事前に同意を貰っておくことが必要である。
【0066】
なお、発信者とオペレータとの通話内容は、録音することが可能であり、その録音データは、オペレータの電話端末44又は情報端末46から、入出力手段42を介して、記憶装置33に記憶され、この記憶された通話内容は、必要に応じて、監視者に伝えられる。具体的には、通知手段41又は入出力手段42によって上記通話内容を監視者に伝えてもよいが、この他、転送手段39による監視者との通話によって、通話内容を、オペレータが直接監視者に伝えても良い。
【0067】
入出力手段42は、オペレータの電話端末44及び情報端末46の一方又は両方と、監視者の情報端末9とに対して、記憶装置33に記載された情報の閲覧や編集及び記憶装置33への情報の記憶を可能とするものである。具体的には、ウェブサーバや暗号化されたSSHサーバ等によって、この入出力手段42を実現させる。この入出力手段42によって情報が変更されると、上述した同期手段34によって、着信側管理サーバ7の情報も最新のものに変更される。
【0068】
言換えると、この入出力手段42は、コールセンタ側管理サーバ8の記憶装置33の情報を追加、変更、削除等する機能を有する他、着信側管理サーバ7の記憶装置33の情報を追加、変更、削除等する機能も有する。
【0069】
監視者は、情報端末9を介して、入出力手段42により、自身の監視する対象者の個別ブラックリスト26及び個別ホワイトリスト28を編集することが可能になる。対象者が高齢で電子機器の操作に不慣れな場合、対象者の親戚で、電子機器の操作に慣れた者が、その対象者の監視者になれば、個別ブラックリスト26及び個別ホワイトリスト28の適切な編集が可能になり、迷惑電話等を効率的に防止できる。
【0070】
このため、例えば、監視者は、情報端末9を介して、着信側管理サーバ7の通知手段23又はコールセンタ側管理サーバ8の通知手段41から通知を受取るか、或いは、オペレータからの電話説明若しくは発信者との直接通話によって、その発信者を個別ブラックリスト26又は個別ホワイトリスト28に加えるべきであると判断した場合、自身の情報端末9を介し、入出力手段42によって、該発信者を、個別ブラックリスト26又は個別ホワイトリスト28に加える。また、監視者は、対象者の状況の変更に応じて、自主的に個別ブラックリスト26又は個別ホワイトリスト28の編集を行ってもよい。
【0071】
一方、オペレータは、電話端末44又は情報端末46を介して、全ての電話リスト24,26,27,28の編集を可能としてもよく、或いは、個別ブラックリスト26及び個別ホワイトリスト28のみを編集可能としてもよい。
【0072】
オペレータは、管理者施設1側の都合によって、電話リスト24,26,27,28の編集を、行うことがある他、転送手段39を介した監視者又は対象者からの電話での編集依頼によっても、その監視者の対象者の個別ブラックリスト26又は個別ホワイトリスト28の編集を行うことがある。
【0073】
安否確認手段43は、転送手段39を介して、対象者(対象者側端末4)毎に、電話を発信し、対象者からの着信がない場合には、これを所定間隔毎(本例では15分毎若しくは30分毎)に、複数回繰返し、この結果を、通知手段41を介して、電子メールや伝言メッセージにより、対象者の監視者(情報端末9)に通知する。通知の内容は、対象者から着信があった場合には、その通話内容から、該対象者の体調報告とし、対象者から着信がなかった場合には、発信時間の時刻報告とする。この安否確認を行う時間帯は、対象者や、該対象者の監視者が適宜設定可能である。
【0074】
なお、この安否確認は、安否確認手段43によって、自動的に実行してもよいが、オペレータによって、該安否確認手段42等を介し、電話端末44又は情報端末46により、手動的に行ってもよい。
【0075】
以上のように構成される着信管理システムによれば、管理者側施設1と通信業者側施設2の両方で、独立して、電話リスト14,16,24,26,27,28が管理されるため、二重管理が可能なり、柔軟で強化なシステムを構築することが可能になる他、例えば、既存の設備として、通信業者側施設2のみが存在しているような場合、通信業者側施設2の設定を殆ど変更することなく、管理者側施設1を組込みことが可能になりため、既存のサービスにも適用させ易く、利便性も高い。
【0076】
また、着信時間帯によって、転送の有無を切換える上記ステップS11の処理によって、コールセンタを24時間体制とする必要性が無く、人の手で温かみのある対応を可能としつう、業者の負担も軽減することが可能になる。
【0077】
なお、通信業者側施設2の入出力手段18を介した個別ホワイトリスト16Bへのアクセスを、対象者のみならず、監視者にも許可して、監視者が情報端末9を介して編集できるようにしてもよい。
【0078】
また、ステップS11によって、時間外となった場合の電話の転送先を、対象者ではなく、監視者としてもよい他、着信側管理サーバ7の通知手段23による通知を、監視者のみならず、対象者に対して行ってもよい。
【0079】
さらに、入出力手段42による記憶装置29,33に記憶された個別ブラックリスト26及び個別ホワイトリスト28の編集を、監視者のみならず、その監視者が監視する対象者に行わせることが可能なようにしてもよい他、コールセンタ側管理サーバ8の通知手段41による通知を、対象者本人に対して行ってもよい。
【0080】
また、発信者からの電話の転送を、対象者の監視者ではなく、対象者本人に転送してもよい。
【0081】
また、管理者施設1の2つの管理サーバ7,8の機能を、1つの管理サーバにまとめて、構成を簡略化さてもよい。
【0082】
次に、図9乃至図11に基づいて、本発明の別実施形態につき、上述の形態と異なる点を説明する。
【0083】
図9は、別実施形態の着信管理システムの構成を示す説明図であり、図10は、図9に示す電話交換機の構成を示すブロック図であり、図11は、図9に示す電話交換機の処理手段の処理フロー図である。これの図面に示す形態では、電話交換機6が上述の電話リスト14,16を有しておらず、対象者毎に、転送の有無と、転送先の電話番号とを保持する機能のみを有している。
【0084】
このため、上述した通り、通信業者施設2を介して、管理者側施設1に転送されてきた発信者からの電話を、さらに、通信業者施設2を介して、対象者に転送しようとした場合、電話リスト14,16を有していないため、該対象者の転送設定より、該電話が、再び、管理者側施設1に転送され、転送がループしてしまう。
【0085】
このため、本実施形態では、対象者が、電話端末4として、通信業者側施設2での転送対象となる転送対象電話端末4Aと、管理者側施設1から転送されてくる電話を受付ける管理者側受付電話端末4Bとの2つの電話端末4A,5Bを保有し、これによって、上記ループの問題を解決する。
【0086】
この際の電話交換機6は、図10に示す通り、上記着信手段11、処理手段12、転送手段13を備え、その処理フローは、図11に示す通りである。具体的には、この処理手段12は、発信者の発信者側端末3から対象者側端末4(対象者)への電話を、着信手段11によって着信すると、ステップS31から処理を開始する。ステップS31では、この対象者が自分向けの電話を転送設定しているか否かを確認し、転送設定をしていれば、ステップS32に進む。ステップS32では、処理を管理者に委ねる目的で、転送手段13により着信した電話を管理者側施設3に転送し、処理を終了させる。
【0087】
また、ステップS31において、転送設定がされてないことが確認された場合、ステップS33に進む。ステップS33では、発信者が接続を希望する対象者の電話端末4Aにそのまま転送(接続)し、処理を終了させる。
【0088】
このように、通信業者の転送機能が制限される状況下でも、本システムは適用可能であり、汎用性は高い。
【符号の説明】
【0089】
1 管理者側施設
2 通信業者側施設
3 発信者側端末(電話端末)
4 対象者側端末(電話端末)
6 電話交換機
7 着信側管理サーバ
8 コールセンタ側管理サーバ
9 情報端末
11 着信手段
12 処理手段
13 転送手段
14 ブラックリスト
14A グローバルブラックリスト(共通ブラックリスト)
14B 個別ブラックリスト
16 ホワイトリスト
16A グローバルホワイトリスト(共通ホワイトリスト)
16B 個別ホワイトリスト
17 記憶装置
18 入出力手段
19 着信手段
21 処理手段
22 転送手段
23 通知手段
24 グローバルブラックリスト(共通ブラックリスト,ブラックリスト)
26 個別ブラックリスト(ブラックリスト)
27 グローバルホワイトリスト(共通ホワイトリスト,ホワイトリスト)
28 個別ホワイトリスト(ホワイトリスト)
29 記憶装置
31 録音データ(録音データベース)
32 録音手段
33 記憶装置
34 同期手段
36 履歴データ(履歴データベース)
37 対象者リスト
38 着信手段
39 転送手段
41 通知手段
42 入出力手段
43 安否確認手段
44 電話端末
46 情報端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11