(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-72979(P2016-72979A)
(43)【公開日】2016年5月9日
(54)【発明の名称】免許不要帯域における伝送を扱う装置及び方法
(51)【国際特許分類】
H04W 28/04 20090101AFI20160404BHJP
H04W 16/14 20090101ALI20160404BHJP
H04W 74/04 20090101ALI20160404BHJP
H04W 72/04 20090101ALI20160404BHJP
【FI】
H04W28/04 110
H04W16/14
H04W74/04
H04W72/04 111
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【外国語出願】
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2015-188158(P2015-188158)
(22)【出願日】2015年9月25日
(31)【優先権主張番号】62/055,668
(32)【優先日】2014年9月26日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/862,160
(32)【優先日】2015年9月23日
(33)【優先権主張国】US
(71)【出願人】
【識別番号】502160992
【氏名又は名称】宏達國際電子股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】葉 向榮
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ 之堯
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ 志祥
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA26
5K067BB21
5K067CC02
5K067CC06
5K067DD24
5K067EE02
5K067EE10
(57)【要約】
【課題】免許不要帯域における伝送を扱う装置及び方法を提供する。
【解決手段】免許不要帯域における伝送を扱うための通信装置は、命令を記憶するための記憶装置と、記憶装置に連結される処理手段とを備える。処理手段は、記憶装置に記憶される命令を実行するように構成される。命令は、ネットワークに対して、免許不要帯域の第1のサブフレームにおいて、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)プロセスを使用して第1の伝送を実行する命令と、ネットワークから、第1の伝送に応答して、免許不要帯域の第2のサブフレームにおける第1の制御チャネルにおいて、HARQプロセスのための第1のDCIを受信する命令であって、第1のサブフレームと第2のサブフレームとの間の距離が4サブフレームより大きい、命令と、ネットワークに対して、第1のDCIに従って、免許不要帯域の第3のサブフレームにおいて、HARQプロセスを使用して第2の伝送を実行する命令とを含む。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
免許不要帯域における伝送を扱うための通信装置であって、
ネットワークに対して、免許不要帯域の第1のサブフレームにおいて、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)プロセスを使用して第1の伝送を実行する命令と、
前記ネットワークから、前記第1の伝送に応答して、前記免許不要帯域の第2のサブフレームにおける第1の制御チャネルにおいて、前記HARQプロセスのための第1のDCIを受信する命令であって、前記第1のサブフレームと前記第2のサブフレームとの間の距離が4サブフレームより大きい、命令と、
前記ネットワークに対して、前記第1のDCIに従って、前記免許不要帯域の第3のサブフレームにおいて、前記HARQプロセスを使用して第2の伝送を実行する命令とを記憶するための記憶装置と、
前記記憶装置に連結されるとともに、前記記憶装置に記憶される前記命令を実行するように構成される処理手段とを備える、通信装置。
【請求項2】
前記第1のDCIが、前記HARQプロセスを識別するためのHARQプロセス識別子(ID)を含む、請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記HARQプロセスIDが、新しいアップリンク(UL)DCIフォーマットを有する前記第1のDCIのフィールドにより表されるか、又は現行のDCIフォーマットを有する前記第1のDCIの少なくとも1ビットにより表される、請求項2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記距離が、前記ネットワークにより設定されるか、又はあらかじめ設定された値である、請求項1に記載の通信装置。
【請求項5】
前記第1の伝送が、前記第1のサブフレームの物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)によって実行されるとともに、前記第2の伝送が、前記第3のサブフレームのPUSCHによって実行される、請求項1に記載の通信装置。
【請求項6】
前記記憶装置が、
前記ネットワークに対して、免許必要帯域の第4のサブフレームにおいて、別のHARQプロセスを使用して第3の伝送を実行する命令と、
前記ネットワークから、前記第3の伝送に応答して、前記免許必要帯域の第5のサブフレームにおける第2の制御チャネルにおいて、前記別のプロセスのための第2のDCIを受信する命令であって、前記第4のサブフレームと前記第5のサブフレームとの間の距離が4サブフレームである、命令と、
前記ネットワークに対して、前記第2のDCIに従って、前記免許必要帯域の第6のサブフレームにおいて、前記別のプロセスを使用して第4の伝送を実行する命令とを更に記憶する、請求項1に記載の通信装置。
【請求項7】
前記免許不要帯域における前記第1の伝送及び前記第2の伝送が、前記ネットワークの第1のセルによって実行されるとともに、前記免許必要帯域における前記第3の伝送及び前記第4の伝送が、前記ネットワークの第2のセルによって実行される、請求項6に記載の通信装置。
【請求項8】
前記第1のセル及び前記第2のセルが、前記ネットワークの同じ基地局又は異なる基地局に属する、請求項7に記載の通信装置。
【請求項9】
前記記憶装置が、
前記免許不要帯域の第7のサブフレームにおける第3の制御チャネルにおいて、第3のDCIを受信する命令であって、前記第3のDCIが次の伝送は同期しているということを表す、命令を更に記憶する、請求項1に記載の通信装置。
【請求項10】
前記第1のサブフレームが、間欠受信(DRX)周期のオン期間にあり、前記第2のサブフレームが、前記DRX周期のオフ期間にあるとともに、前記距離が、前記ネットワークにより送信されるメッセージに従って設定されるか、又はあらかじめ設定される、請求項1に記載の通信装置。
【請求項11】
再伝送を中止するためのネットワークであって、
第1のサブフレームにおいて、通信装置からの受信を実行する命令と、
もし前記ネットワークが首尾よく前記受信を検出しないならば、再伝送を中止するために、前記通信装置に対して、第2のサブフレームにおいて、肯定応答(ACK)を送信する命令と、
前記通信装置に対して、第3のサブフレームにおける制御チャネルにおいて、DCIを送信する命令であって、前記DCIが再伝送を実行するべき前記通信装置を表す、命令とを記憶するための記憶装置と、
前記記憶装置に連結されるとともに、前記記憶装置に記憶される前記命令を実行するように構成される処理手段とを備える、ネットワーク。
【請求項12】
ダウンリンク(DL)制御情報(DCI)を認識するための通信装置であって、
ネットワークに対して、第1のサブフレームにおいて、伝送を実行する命令と、
前記ネットワークから、前記伝送に応答して、第2のサブフレームにおける制御チャネルにおいて、インジケータを含むダウンリンク(DL)制御情報(DCI)を受信する命令と、
前記インジケータに従って前記伝送が成功したかどうかを判定する命令とを記憶するための記憶装置と、
前記記憶装置に連結されるとともに、前記記憶装置に記憶される前記命令を実行するように構成される処理手段とを備える、通信装置。
【請求項13】
前記インジケータに従って前記伝送が成功したかどうかを判定する前記命令が、
もし前記インジケータが第1の値に設定されるならば、前記伝送が成功したと判定することと、
もし前記インジケータが第2の値に設定されるならば、前記伝送が成功しなかったと判定することとを含む、請求項12に記載の通信装置。
【請求項14】
前記記憶装置が、
もし前記インジケータが前記第1の値に設定されるとともに、新規データインジケータ(NDI)が前記DCIにおいてトグルされないならば、前記伝送は成功したとともに、新しい伝送は許可されないと判定する命令を更に記憶する、請求項13に記載の通信装置。
【請求項15】
免許不要帯域における物理ダウンリンク(DL)制御チャネル(PDCCH)を受信するための通信装置であって、
ハイブリッド自動再送要求(HARQ)プロセスのためのカウンタの値を、当該通信装置が前記HARQプロセスのために予定された第1のサブフレームにおいてPDCCHを受信するとともに、前記PDCCHが新しいアップリンク(UL)伝送を要求する場合に、リセットする命令と、
当該通信装置が前記HARQプロセスのために予定された第2のサブフレームにおいて前記PDCCHを受信しない場合に、前記カウンタの前記値を増やす命令と、
前記カウンタがある値に達する場合に、又は当該通信装置の媒体アクセス制御(MAC)レイヤがリセットされる場合に、前記PDCCHを受信することを中止する命令とを記憶するための記憶装置と、
前記記憶装置に連結されるとともに、前記記憶装置に記憶される前記命令を実行するように構成される処理手段とを備える、通信装置。
【請求項16】
前記値が、ネットワークにより設定されるか、又はあらかじめ設定された値である、請求項15に記載の通信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システム及び関連の通信装置において使用される方法に関し、より詳細には、免許不要帯域における伝送を扱う方法、及び関連の通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ロングタームエボリューション(LTE)システムは、ユーザの増加するニーズを満たすために、第3世代パートナシッププロジェクト(3GPP)によって開発される。LTEシステムは、高いデータ転送速度、少ない待ち時間、パケット最適化、並びに、改善されたシステム容量及びサービスエリアを提供する、新しい無線通信インタフェース及び新しい無線ネットワークアーキテクチャを含む。LTEシステムにおいて、進化型ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(E−UTRAN)として知られている無線アクセスネットワークは、複数のユーザ装置(UE)と通信するための複数の進化型NodeB(eNB)を含む。名前が意味するように、LTE−アドバンスト(LTE−A)システムは、LTEシステムの発展形である。LTE−Aシステムは、ピークのデータ転送速度及びスループットを増加させるとともに、キャリアアグリゲーション(carrier aggregation:CA)、LTEライセンス補助アクセス(Licensed-Assisted Access using LTE:LTEを使用したライセンス補助アクセス、LTEを使用したLAA)などのような先進の技術を含む。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】3GPP TS 36.321 V12.3.0 (2014-09)、Technical Specification 3rd Generation Partnership Project;Technical Specification Group Radio Access Network;Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA);Medium Access Control (MAC) protocol specification (Release 12)
【非特許文献2】3GPP TSG RAN Meeting #65、RP-141664、Edinburgh, Scotland, 9-12 September 2014、revision of RP-141646、Source:Ericsson, Qualcomm, Huawei, Alcatel-Lucent、Title:Study on Licensed-Assisted Access using LTE、Document for:Approval、Agenda Item:14.1.1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ネットワークオペレータは、ネットワークトラフィックの負荷を緩和するために、LTE/LTE−Aシステムのネットワークトラフィックを免許不要帯域にオフロードすることを提案する。例えば、eNBは、免許不要帯域によってUEにサービスを提供する。しかしながら、キャリアが使用中であるか又は占有されていることが原因で、eNBにとって、HARQフィードバックを免許不要帯域のキャリアで送信するために、ある時刻に免許不要帯域のリソースは利用可能ではないので、UEは、免許不要帯域において、その時刻にHARQフィードバックを受信することができない。すなわち、免許不要帯域におけるUEの動作は、免許不要帯域のリソースの不確実性のために規則正しく行われないかもしれない。同様に、キャリアが使用中であるか又は占有されていることが原因で、UEがある時刻に新しい伝送又は再伝送を免許不要帯域のキャリアで送信することができないので、eNBは、免許不要帯域において、HARQフィードバックに対応するその時刻に、新しい伝送及び再伝送を受信することができず、eNBの動作は、同様に、影響を受ける。
【0005】
したがって、免許不要帯域における、HARQフィードバックの送信/受信、及び対応する(再)伝送を解決する方法は、解決されるべき重要な問題である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、したがって、上記の問題を解決するために、免許不要帯域における伝送を扱う方法、及び関連の通信装置を提供する。
【0007】
免許不要帯域における伝送を扱うための通信装置は、命令を記憶するための記憶装置と、記憶装置に連結される処理手段とを備える。処理手段は、記憶装置に記憶される命令を実行するように構成される。命令は、ネットワークに対して、免許不要帯域の第1のサブフレームにおいて、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)プロセスを使用して第1の伝送を実行する命令と、ネットワークから、第1の伝送に応答して、免許不要帯域の第2のサブフレームにおける第1の制御チャネルにおいて、HARQプロセスのための第1のDCIを受信する命令であって、第1のサブフレームと第2のサブフレームとの間の距離が4サブフレームより大きい、命令と、ネットワークに対して、第1のDCIに従って、免許不要帯域の第3のサブフレームにおいて、HARQプロセスを使用して第2の伝送を実行する命令とを含む。
【0008】
再伝送を中止するためのネットワークは、命令を記憶するための記憶装置と、記憶装置に連結される処理手段とを備える。処理手段は、記憶装置に記憶される命令を実行するように構成される。命令は、第1のサブフレームにおいて、通信装置からの受信を実行する命令と、もしネットワークが首尾よく受信を検出しないならば、再伝送を中止するために、通信装置に対して、第2のサブフレームにおいて、肯定応答(ACK)を送信する命令と、通信装置に対して、第3のサブフレームにおける制御チャネルにおいて、DCIを送信する命令であって、DCIが再伝送を実行するべき通信装置を表す、命令とを含む。
【0009】
ダウンリンク(DL)制御情報(DCI)を認識するための通信装置は、命令を記憶するための記憶装置と、記憶装置に連結される処理手段とを備える。処理手段は、記憶装置に記憶される命令を実行するように構成される。命令は、ネットワークに対して、第1のサブフレームにおいて、伝送を実行する命令と、ネットワークから、伝送に応答して、第2のサブフレームにおける制御チャネルにおいて、インジケータを含むダウンリンク(DL)制御情報(DCI)を受信する命令と、インジケータに従って伝送が成功したかどうかを判定する命令とを含む。
【0010】
免許不要帯域における物理ダウンリンク(DL)制御チャネル(PDCCH)を受信するための通信装置は、命令を記憶するための記憶装置と、記憶装置に連結される処理手段とを備える。処理手段は、記憶装置に記憶される命令を実行するように構成される。命令は、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)プロセスのためのカウンタの値を、当該通信装置がHARQプロセスのために予定された第1のサブフレームにおいてPDCCHを受信するとともに、PDCCHが新しいアップリンク(UL)伝送を要求する場合に、リセットする命令と、当該通信装置がHARQプロセスのために予定された第2のサブフレームにおいてPDCCHを受信しない場合に、カウンタの値を増やす命令と、カウンタがある値に達する場合に、又は当該通信装置の媒体アクセス制御(MAC)レイヤがリセットされる場合に、PDCCHを受信することを中止する命令とを含む。
【0011】
本発明のこれら及び他の目的は、様々な図表及び図面において例示される好ましい実施例の下記の詳細な説明を読んだあとで、当業者に疑いなく明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実例による無線通信システムの概略図である。
【
図2】本発明の実例による通信装置の概略図である。
【
図3】本発明の実例による処理のフローチャートである。
【
図4】本発明の実例による免許不要帯域における伝送の概略図である。
【
図5】本発明の実例による免許不要帯域における伝送の概略図である。
【
図6】本発明の実例による処理のフローチャートである。
【
図7】本発明の実例による免許不要帯域における伝送の概略図である。
【
図8】本発明の実例による処理のフローチャートである。
【
図9】本発明の実例による処理のフローチャートである。
【
図10】本発明の実例による免許不要帯域における伝送の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実例による無線通信システム10の概略図である
図1を参照する。手短に言えば、無線通信システム10は、ネットワーク、及び複数の通信装置を含む。ネットワーク及び通信装置は、(複数の)免許必要帯域及び/又は(複数の)免許不要帯域のうちの1つ又は複数のキャリアによって、相互に通信し得る。ネットワーク及び通信装置は、1次セル(例えば、主成分キャリア)と1つ又は複数の2次セル(例えば、二次成分キャリア)とを含む複数のセル(複数のキャリア)によって、同時に相互に通信し得る。上記のセルは、同じ又は異なる二重化(デュプレキシング)モード、すなわち周波数分割複信(FDD)及び時分割複信(TDD)において運用され得る。例えば、1次セルは、免許が必要なキャリアで運用されることができ、一方2次セルは、免許が不要なキャリアで運用されることができる。
【0014】
図1において、ネットワーク及び通信装置は、単に無線通信システム10の構造を例示するために利用される。実質的には、ネットワークは、ロングタームエボリューション(LTE)システム、LTE−アドバンスト(LTE−A)システム、若しくはLTE−Aシステムの発展形における少なくとも1つの進化型NB(eNB)及び/又は少なくとも1つの中継装置を含む、進化型UTRAN(E−UTRAN)であり得る。eNB又は中継装置は、基地局と呼ばれるかもしれない。
【0015】
通信装置は、ユーザ装置(UE)、低コスト装置(例えば、機械タイプ通信(MTC)装置)、デバイスツーデバイス(D2D)装置、携帯電話、ラップトップ、タブレットコンピュータ、電子ブック、ポータブルコンピュータシステム、乗物、又はその組み合わせであり得る。さらに、ネットワーク及び通信装置は、方向(すなわち、伝送方向)に従って送信器又は受信器と見なされることができ、例えば、アップリンク(UL)に関して、通信装置は送信器であり、そしてネットワークは受信器であるとともに、ダウンリンク(DL)に関して、ネットワークは送信器であり、そして通信装置は受信器である。
【0016】
図2は、本発明の実例による通信装置20の概略図である。通信装置20は、
図1において示された通信装置又はネットワークであり得るが、しかし、これに限定されない。通信装置20は、マイクロプロセッサ又は特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)のような処理手段200、記憶装置210、及び通信インタフェース装置220を含み得る。記憶装置210は、処理手段200によってアクセスされて実行されるプログラムコード214を記憶し得るあらゆるデータ記憶装置であり得る。記憶装置210の例は、加入者識別モジュール(Subscriber Identity Module:“SIM”)、読出し専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD−ROM)、デジタル多目的ディスク−ROM(DVD−ROM)、ブルーレイディスク−ROM(BD−ROM)、磁気テープ、ハードディスク、光学データ記憶装置、不揮発性記憶装置、非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体(例えば、有形の媒体)などを含むが、しかしそれらに限定されない。通信インタフェース装置220は、好ましくはトランシーバであり、そして処理手段200の処理結果に従って信号(例えば、データ、メッセージ、及び/又はパケット)を送信及び受信するために使用される。簡素化のために、UEが、下記の実施例における通信装置の一例として採用される。本発明の範囲がUEに限定されないことに注意するべきである。
【0017】
図3は、本発明の実例による処理30のフローチャートである。処理30は、免許不要帯域における伝送を扱うために、
図1において示されたUEで利用され得る。処理30は、プログラムコード214にコンパイルされ得るとともに、下記のステップを含む。
【0019】
ステップ302:ネットワークに対して、免許不要帯域の第1のサブフレームにおいて、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)プロセスを使用して第1の伝送を実行する。
【0020】
ステップ304:ネットワークから、第1の伝送に応答して、免許不要帯域の第2のサブフレームにおける制御チャネルにおいて、HARQプロセスのためのDCIを受信し、ここで、第1のサブフレームと第2のサブフレームとの間の距離は4サブフレームより大きい。
【0021】
ステップ306:ネットワークに対して、DCIに従って、免許不要帯域の第3のサブフレームにおいて、HARQプロセスを使用して第2の伝送を実行する。
【0023】
処理30によれば、UEは、ネットワークに対して、免許不要帯域の(例えば、第1のキャリア上の)第1のサブフレームにおいて、HARQプロセスを使用して第1の伝送(例えば、パケット)を実行することができる。それから、UEは、ネットワークから、第1の伝送に応答して、免許不要帯域の(例えば、第2のキャリア上の)第2のサブフレームにおける制御チャネルにおいて、HARQプロセスのための(例えば、使用するための)DCIを受信することができ、ここで、第1のサブフレームと第2のサブフレームとの間の距離は4サブフレームより大きい。その結果、UEは、ネットワークに対して、DCIに従って、免許不要帯域の(例えば、第1のキャリア上の)第3のサブフレームにおいて、HARQプロセスを使用して第2の伝送を実行することができる。第2の伝送が、HARQプロセスのための再伝送又は新しい伝送であるかもしれない点に注意が必要である。換言すれば、UEは、HARQプロセスの伝送がサブフレームnにおいて実行されたあと、HARQプロセスの伝送に応答して、サブフレーム(n+k)(ここで、k>4、例えばk=7)において、DCIを受信することができ、すなわち、オリジナルの(n+4)規則は使用されない。その場合に、HARQプロセスの再伝送(又は、新しい伝送)は、サブフレーム(n+k+4)において実行され得る。第1のキャリア及び第2のキャリアは、同じであるかもしれないし、又は異なるかもしれない。したがって、免許不要帯域の不確実性は克服されることができる。
【0024】
一例において、処理30におけるDCIは、第1の伝送及び第2の伝送を実行するためのHARQプロセスを識別するためのHARQプロセス識別子(ID)を含み得る。さらに、HARQプロセスIDは、新しいUL DCIフォーマットを有するDCIのフィールドにより表され得るか、又は現行のDCIフォーマットを有するDCIの少なくとも1ビットにより表され得る。一例において、DCIは、第2の伝送が、新しい伝送であるか又は第1の伝送に対応する再伝送であることを表すための新規データインジケータ(NDI)を含み得る。一例において、DCIは、第2の伝送を実行するためのリソースを表すためのULグラントを含み得る。すなわち、HARQプロセスID、NDI、及び/又はULグラントは、第2の伝送を実行するUEのためにDCIに含まれ得る。DCIのおかげで、ネットワークは、ネットワークにより免許不要帯域の免許不要キャリア上で受信された伝送に肯定応答するか又は否定応答するために、HARQフィードバックチャネル(例えば、物理ハイブリッドARQインジケータチャネル(PHICH))において、HARQフィードバックを送信しない。言い換えれば、UEは、免許不要キャリアの伝送に対してHARQフィードバックを受信するように構成されない。
【0025】
一例において、距離は、ネットワークにより動的に判定され得る。ネットワークは、LBT(listen-before-talk:リッスンビフォアトーク)の結果に従って距離を判定し得る。すなわち、ネットワークは、免許不要帯域のキャリアが使用中でないか又は占有されていないことをネットワークが検知する場合に、DCIが免許不要帯域のキャリアで送信されるサブフレームを判定する。限定はされないが、処理30における距離の最大値は、(例えば、信号伝達によって)ネットワークにより設定され得るか、又は(例えば、3GPP標準において指定される)あらかじめ設定された値になり得る。一例において、制御チャネルは、物理DL制御チャネル(PDCCH)、若しくは拡張型PDCCH(EPDCCH)を含み得る(か、又は、単に物理DL制御チャネル(PDCCH)、若しくは拡張型PDCCH(EPDCCH)であり得る)。すなわち、UEは、第2のサブフレームの制御チャネルのいずれかにおいて、DCIを受信し得る。一例において、第1の伝送は、第1のサブフレームの物理UL共有チャネル(PUSCH)により実行され得るとともに、第2の伝送は、第3のサブフレームのPUSCHにより実行される。すなわち、上記で言及された(再)伝送は、PUSCHによって送信されたパケットであり得る。
【0026】
一例において、UEは、ネットワークに対して、免許必要帯域の(例えば、第3のキャリア上の)第4のサブフレームにおいて、別のHARQプロセスを使用して第3の伝送を更に実行し得る。その場合に、UEは、ネットワークから、第3の伝送に応答して、免許必要帯域の(例えば、第4のキャリア上の)第5のサブフレームにおける別の制御チャネル(例えば、PDCCH又はEPDCCH)において、他のHARQプロセスのための別のDCIを受信することができ、ここで、第4のサブフレームと第5のサブフレームとの間の距離は4サブフレームである。第3のキャリア及び第4のキャリアは、同じであるかもしれないし、又は異なるかもしれない。他のDCIは、他のHARQプロセスを識別するためのHARQプロセスIDを含まないかもしれない。その代りに、UEは、ネットワークから、第3の伝送に応答して、免許必要帯域の第5のサブフレームにおけるHARQフィードバックチャネルにおいて、否定応答を受信することができ、ここで、第4のサブフレームと第5のサブフレームとの間の距離は4サブフレームである。その結果、UEは、ネットワークに対して、他のDCI又は否定応答に従って、免許必要帯域の(例えば、第3のキャリア上の)第6のサブフレームにおいて、他のHARQプロセスを使用して他のHARQプロセスのための第4の伝送を実行することができる。換言すれば、UEは、伝送がサブフレームnにおいて実行されたあと、伝送に応答して、サブフレーム(n+4)において、他のDCI又は否定応答を受信することができ、すなわち、オリジナルの(n+4)規則が使用される。言い換えれば、免許必要帯域において他のDCIを受信するための規則は、免許不要帯域のために使用される規則と異なり得る。さらに、免許不要帯域における第1の伝送及び第2の伝送は、ネットワークの第1のセルによって実行され得るとともに、免許必要帯域における第3の伝送及び第4の伝送は、ネットワークの第2のセルによって実行され得る。第1のセル及び第2のセルは、ネットワークの同じ基地局若しくは異なる基地局に属し得る(か、又はネットワークの同じ基地局若しくは異なる基地局により制御され得る)。
【0027】
現在の3GPP標準において定義されたUL伝送は同期伝送スキームに属することに注意するべきである。一方、非同期伝送スキームが処理30におけるUL伝送に提供される。非同期伝送は、無線リソース制御(RRC)メッセージ(例えば、RRCConnectionReconfiguration)又は新しいUL DCIフォーマットによって、ネットワークによりUEに対して設定され得る。
【0028】
一例において、UEは、免許不要帯域の別のサブフレームにおける別の制御チャネル(例えば、PDCCH)において、第3のDCIを受信することができ、ここで、第3のDCIは次の伝送が同期しているということを表す。すなわち、たとえUEが前のサブフレームにおいて非同期伝送を実行したとしても、ネットワークは、DCIを使用することにより、将来のサブフレームのための同期伝送に伝送のタイプを変更することができ、すなわち、伝送のタイプは、DCIにより再定義される。
【0029】
一例において、処理30における第1のサブフレームは、間欠受信(DRX)周期のオン期間にあり得るとともに、第2のサブフレームは、DRX設定に従って、DRX周期のオフ期間にある。その場合に、距離は、4サブフレームに等しいか、又は4サブフレームより大きいとともに、ある値より小さい。すなわち、UEは、(例えば、その値から1を引いた)特定数のサブフレームが渡されるまで、UEはオフ期間にDCIを受信するためにウェイクアップする必要がある。サブフレームの数は、ネットワークにより送信されるメッセージに従って設定され得るか、又は標準に従ってあらかじめ設定され得る。関連の実例が
図5において示される。
【0030】
図4は、本発明の実例による免許不要帯域における伝送の概略図である。
図4において示されたように、UEは、フレーム(n−1)のサブフレーム0のPDCCHにおいてDCIを受信し、そしてHARQプロセスID3と関連付けられた新しい伝送がDCIで承諾される。その結果、UEは、フレーム(n−1)のサブフレーム4のPUSCHにおいて新しい伝送を実行する。ネットワークは、首尾よく伝送を受信せず、そしてその伝送が成功しなかったことを表すために、DCIをフレーム(n−1)のサブフレーム9のPDCCHにおいて送信する。DCIは、HARQプロセスID3、再伝送を表すNDI、及び/又は再伝送を実行するためのリソースを表すULグラントを含み得る。新しい伝送のサブフレームと再伝送を表すDCIのサブフレームとの間の距離は、4より大きい5である。その場合に、UEは、DCI(及び、オリジナルの(n+4)規則)に従って、フレームnのサブフレーム3のPUSCHにおいて再伝送を実行する。ネットワークは、首尾よく伝送を受信し、そして別の新しい伝送を表すために、フレームnのサブフレーム9のPDCCHにおいてDCIを送信する。DCIは、HARQプロセスID3、新しい伝送を表すNDI、及び/又は新しい伝送を実行するためのリソースを表すULグラントを含み得る。この場合もやはり、再伝送のサブフレームと新しい伝送を表すDCIのサブフレームとの間の距離は、4より大きい6である。その場合に、UEは、DCI(及び、オリジナルの(n+4)規則)に従って、フレーム(n+1)のサブフレーム3のPUSCHにおいて新しい伝送を実行する。
【0031】
図5は、本発明の実例による免許不要帯域における伝送の概略図である。
図5において示されたように、UEは、サブフレームnのPUSCHにおいて、伝送(例えば、新しい伝送又は再伝送)を実行する。その場合に、UEは、たとえネットワークにより設定されたオフ期間に達していたとしても、ネットワークがサブフレームにおいてDCIを送信し得るサブフレームに関して、DRX周期のオフ期間に移行しない。UEは、ネットワークからDCIを受信するために、オフ期間における(y−1)サブフレームの範囲内ではウェイクアップする必要がある。すなわち、UEは、サブフレーム(n−1)のあとのyサブフレームの範囲内でDCIを受信する(すなわち、検出する)ために、PDCCHを監視する必要がある。値yは、4に等しいか又は4より大きいかもしれないとともに、ネットワークにより設定され得るか又は3GPP標準においてあらかじめ設定され得る。値yは、UEの受信機がスリープモードに移行し得るように、ある値(例えば、オフ期間の長さ)より小さいかもしれない。
【0032】
図6は、本発明の実例による処理60のフローチャートである。処理60は、再伝送を中止するために、
図1において示されたネットワークで利用され得る。処理60は、プログラムコード214にコンパイルされ得るとともに、下記のステップを含む。
【0034】
ステップ602:第1のサブフレームにおいて、UEからの受信を実行する。
【0035】
ステップ604:もしネットワークが首尾よく受信を検出しないならば、再伝送を中止するために、UEに対して、第2のサブフレームにおいて、肯定応答(ACK)を送信する。
【0036】
ステップ606:UEに対して、第3のサブフレームにおける制御チャネルにおいて、DCIを送信し、ここで、DCIは再伝送を実行するべきUEを表す。
【0038】
処理60によれば、ネットワークは、第1のサブフレームにおいて、UEからの受信(例えば、パケット)を実行し得る。もしネットワークが首尾よく受信を検出しないならば、ネットワークは、再伝送を中止するために、UEに対して、第2のサブフレームにおいて、肯定応答(ACK)を送信し得る。そのあとで、ネットワークは、UEに対して、第3のサブフレームにおける制御チャネルにおいて、DCIを送信することができ、ここで、DCIは、例えばネットワークがチャネル品質は例えばあるしきい値以上で容認できる状態になったと判定する場合に、再伝送を実行するべきUEを表す。すなわち、ネットワークは、再伝送を中止するために、UEをだます。したがって、チャネル品質による多数の不成功の再伝送は回避されることができるとともに、UEは、不成功の再伝送の数が限界値より大きいことに起因して伝送のHARQプロセスを中止することはないであろう。さらに、UEは、ACKを受け取ったあとでバッファをクリアしない(すなわち、伝送のデータは保持される)ので、再伝送はもう一度再開されることができる。その結果、HARQプロセスが上位のプロトコルレイヤに渡されないことになるとともに、通信の効率が改善されることができる。
【0039】
一例において、第1のサブフレーム、第2のサブフレーム、及び第3のサブフレームは、免許不要帯域にあり得る。上記で言及された送信/受信(例えば、処理60における受信及び再伝送)は、3GPP標準において定義された同期伝送であり得る。同期伝送は、RRCメッセージ(例えば、RRCConnectionReconfiguration)又は新しいUL DCIフォーマットによって、ネットワークによりUEに対して設定され得る。
【0040】
図7は、本発明の実例による免許不要帯域における伝送の概略図である。
図7において示されたように、UEは、フレーム(n−1)のサブフレーム0のPDCCHにおいてDCIを受信する。その結果、UEは、フレーム(n−1)のサブフレーム4のPUSCHにおいて新しい伝送を実行する。ネットワークは、首尾よく伝送を受信しない。しかしながら、ネットワークは、例えば容認できないチャネル品質に起因する再伝送を中止するために、フレーム(n−1)のサブフレーム8のPDCCHにおいてACKを送信する。UEは、ACK(及び、オリジナルの(n+4)規則)に従って、フレームnのサブフレーム2のPUSCHにおける再伝送を中止する。そのあとで、ネットワークは、チャネル品質が容認できる状態になったと判定し得るとともに、再伝送を要求するためにフレームnのサブフレーム6のPDCCHにおいてDCIを送信する。UEは、DCI(及び、オリジナルの(n+4)規則)に従って、フレーム(n+1)のサブフレーム0のPUSCHにおいて、再伝送を実行する。ネットワークは、首尾よく伝送を受信し、そして別の新しい伝送を表すために、フレーム(n+1)のサブフレーム4のPDCCHにおいて、別のACKを送信する。
【0041】
図8は、本発明の実例による処理80のフローチャートである。処理80は、DCIを認識するために、
図1において示されたUEで利用され得る。処理80は、プログラムコード214にコンパイルされ得るとともに、下記のステップを含む。
【0043】
ステップ802:ネットワークに対して、第1のサブフレームにおいて、伝送を実行する。
【0044】
ステップ804:ネットワークから、伝送に応答して、第2のサブフレームにおける制御チャネルにおいて、インジケータを含むDCIを受信する。
【0045】
ステップ806:インジケータに従って伝送が成功したかどうかを判定する。
【0047】
処理80によれば、UEは、ネットワークに対して、第1のサブフレームにおいて、伝送を実行し得るとともに、ネットワークから、伝送に応答して、第2のサブフレームにおける制御チャネルにおいて、インジケータを含むDCIを受信し得る。その場合に、UEは、インジケータに従って伝送が成功したかどうかを判定し得る。すなわち、インジケータは、伝送が成功したか否かを表すためにDCIに新しく追加され得る。一方、従来技術によれば、DCIにおけるNDIは、新しい伝送か又は再伝送かのみを表し、そして、UEは、NDIにより、伝送が成功したか否かを知ることができない。
【0048】
一例において、処理80におけるUEは、インジケータが第1の値(例えば、ビット“1”)に設定されるならば、伝送が成功したと判定し得るとともに、インジケータが第2の値(例えば、ビット“0”)に設定されるならば、伝送が成功しなかったと判定し得る。すなわち、ネットワークは、伝送が成功したかどうかを表すために、単一のビットを使用し得る。さらに、UEは、もしインジケータが第1の値に設定されるとともに、NDIがDCIにおいてトグルされないならば、伝送は成功したとともに、新しい伝送は許可されないと判定し得る。すなわち、インジケータ及びNDIは、より多くの情報を表すために、一緒に使用され得る。
【0049】
一例において、処理80における第1のサブフレーム及び第2のサブフレームは、免許不要帯域にあり得る。一例において、再伝送は、3GPP標準において定義された同期伝送であり得るか、又はRRCメッセージ(例えば、RRCConnectionReconfiguration)若しくは新しいUL DCIフォーマットによって、ネットワークによりUEに対して設定され得る。
【0050】
図9は、本発明の実例による処理90のフローチャートである。処理90は、免許不要帯域におけるPDCCHを受信するために、
図1において示されたUEで利用され得る。処理90は、プログラムコード214にコンパイルされ得るとともに、下記のステップを含む。
【0052】
ステップ902:HARQプロセスのためのカウンタの値を、UEがHARQプロセスのために予定された第1のサブフレームにおいてPDCCHを受信するとともに、PDCCHが新しいUL伝送を要求する場合に、リセットする。
【0053】
ステップ904:UEがHARQプロセスのために予定された第2のサブフレームにおいてPDCCHを受信しない場合に、カウンタの値を増やす。
【0054】
ステップ906:カウンタがある値に達する場合に、又はUEの媒体アクセス制御(MAC)レイヤがリセットされる場合に、PDCCHを受信することを中止する。
【0056】
処理90によれば、UEがHARQプロセスのために予定された第1のサブフレームにおいてPDCCHを受信するとともに、PDCCHが新しいUL伝送を要求する場合に、UEは、HARQプロセスのためのカウンタの値をリセットし得る。UEがHARQプロセスのために予定された第2のサブフレームにおいてPDCCHを受信しない場合に、UEは、カウンタの値を増やし得る。そして、カウンタがある値に達する場合に、又はUEのMACレイヤがリセットされる場合に、UEは、PDCCHを受信することを中止し得る。すなわち、UEはPDCCHを監視し、もし条件のうちの1つが満たされているならば、その値には達せず、そしてMACレイヤはリセットされない。そうでなければ、UEは、PDCCHを監視することを中止する。一例において、その値(例えば、最大値)は、(例えば、信号伝達によって)ネットワークにより設定され得る。別の例において、その値は、(例えば、3GPP標準において指定される)あらかじめ設定された値になり得る。したがって、UEの電力消費は削減されることができる。
【0057】
図10は、本発明の実例による免許不要帯域における伝送の概略図である。
図10において示されたように、UEは、フレーム(n−1)のサブフレーム0のPDCCHにおいてDCIを受信する。その結果、UEは、フレーム(n−1)のサブフレーム4のPUSCHにおいて新しい伝送を実行する。ネットワークは、首尾よく伝送を受信せず、そしてネットワークは、オリジナルの(n+4)規則に基づいたフレーム(n−1)のサブフレーム8のPHICHにおいてNACKを送信しない。従って、UEは、伝送に対応するHARQプロセスのためのカウンタを(例えば、1だけ)増やす。オリジナルの(n+4)規則によれば、UEが、フレーム(n−1)のサブフレーム1〜7及び9におけるPDCCH、及びフレームnのサブフレーム0〜5におけるPDCCHを監視しないかもしれない点に注意が必要である。UEは、フレーム(n−1)のサブフレーム8、及びフレームnのサブフレーム6のPDCCHのみを監視し得る。そのあとで、ネットワークは、再伝送を要求するために、フレームnのサブフレーム6のPDCCHにおいてDCIを送信し得る。UEは、DCIを受信した後でカウンタをリセットする。
【0058】
当業者は、上記の説明及び実例に関して、組み合わせ、修正、及び/又は変更を容易に行うはずである。例えば、当業者は、容易に、UEの実施例及び実例に基づいて、ネットワークの新しい実施例を構成するとともに、ネットワークの実施例及び実例に基づいて、UEの新しい実施例を構成する。上記の記述、ステップ、及び/又は、提案されたステップを含む処理は、ハードウェア、ソフトウェア、(ハードウェア装置とハードウェア装置上の読み取り専用ソフトウェアとして存在するコンピュータ命令及びデータとの組み合わせとして知られている)ファームウェア、電子システム、又はその組み合わせであり得る手段により実現され得る。手段の実例は、通信装置20であり得る。
【0059】
総括すると、本発明は、免許不要帯域における、HARQフィードバックの送信/受信、及び対応する(再)伝送を解決するための方法及び通信装置を提供する。したがって、免許不要帯域の不確実性は克服されることができる。
【0060】
当業者は、本発明の教示を保持しながら装置並びに方法の多くの修正及び変更が行われ得ることに容易に気づくことになる。したがって、上記の開示は、添付された特許請求の範囲の境界及び範囲によってのみ限定されると解釈されるべきである。
【外国語明細書】