特開2016-73183(P2016-73183A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特開2016-73183太陽光発電システムの疑似系統連系システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-73183(P2016-73183A)
(43)【公開日】2016年5月9日
(54)【発明の名称】太陽光発電システムの疑似系統連系システム
(51)【国際特許分類】
   H02J 9/06 20060101AFI20160404BHJP
   H02J 3/38 20060101ALI20160404BHJP
   H02J 7/35 20060101ALI20160404BHJP
【FI】
   H02J9/06 120
   H02J3/38 130
   H02J7/35 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】書面
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2014-224679(P2014-224679)
(22)【出願日】2014年9月30日
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成25年度独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構共同研究「太陽光発電多用途化実証プロジェクト/太陽光発電多用途化可能性検討事業/コミュニティ型ベランダソーラーの研究開発」、産業技力強化法第19条の規定の適用を受ける特許出願
(71)【出願人】
【識別番号】513161195
【氏名又は名称】みんな電力株式会社
(72)【発明者】
【氏名】大石 英司
(72)【発明者】
【氏名】松井 景樹
(72)【発明者】
【氏名】梅野 正義
【テーマコード(参考)】
5G015
5G066
5G503
【Fターム(参考)】
5G015HA15
5G015JA21
5G015JA34
5G015JA52
5G066HA11
5G066HB06
5G503AA06
5G503BA01
5G503BB01
5G503GB06
(57)【要約】      (修正有)
【課題】太陽光発電システムにおいて、疑似的に電力系統と連系して特定負荷に対して常時給電するシステムを提供する。
【解決手段】太陽光発電システム(PVG)13の発生電力が低下したときは不足電圧継電器(UVR)11が働き、切り換え開閉器(COS)12により電力系統15に接続し、瞬断を除き常時負荷LOAD14に給電する。太陽光発電システム(PVG)13の発生電力が上昇したときは、電力系統15から太陽光発電システム(PVG)13に切り替えて給電する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽電池からインバータを介して特定負荷に給電される太陽光発電システムにおいて夜間や曇天・雨天時など発生電力が低下する場合は低下状態を検知し、切り換え開閉器を動作させ、電力系統に直ちに接続替えして瞬断を除き常時特定負荷に給電できるようにした太陽光発電システム。
【請求項2】
電力系統側から特定負荷に給電される太陽光発電システムにおいて昼間など発生電力が上昇する場合は上昇電圧を検知し、切り換え開閉器を動作させ、特定負荷側を太陽電池側(PVG)に直ちに接続替えして瞬断を除き常時特定負荷に給電できるにようにした太陽光発電システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
独立して特定負荷を運転する太陽光発電システム(PVG)において、発生電力が低減したときはPVGから切り離し特定負荷を配電線に接続し、PVGの発生電力が上昇したときはこれより受電するように開閉器を用いて切り替え、わずかな瞬断はあるが、瞬時に切り替えることにより、擬似的に系統連系を行い特定負荷を常時給電する。
【従来の問題点】
【0002】
PVにより発生する電力を系統に連系する場合、波形歪や位相ずれの問題などが生じるため、従来は系統に連系する場合は厳しい法規制をクリヤする必要があるため、高調波検出装置、位相検出装置などを設置する必要があり、系統連系ではこれが大幅なコスト増の要因となっていた。これを避けるため、数百W以下のような極めて小容量の太陽光発電システムを設置する場合は系統と連系しない独立給電システムを設置するのが多くのケースであった。従って、これに接続される負荷は限定されたものとなり、非常用電源などに限られ従ってバッテリを付設するシステムが提供されたが、バッテリの管理・補修などコスト高のため使用頻度は低くなり、しだいに使用されなくなるケースが多かった。
この発明では従来PV発電システム(PVG)13は負荷(LOAD)14に接続されているが、PVの電圧低下時には不足電圧継電器(UVR)11が働き、切り換え開閉器(COS)12により電力系統15に接続され、切り替え時の瞬断を除き負荷には常時給電される。
【産業上の利用分野】
【0003】
この発明は、太陽光発電システムにおいて疑似的に電力系統と連系して特定負荷に対し常時給電できるシステムである。
【従来の対応技術】
【0004】
図2は具体的な負荷や、太陽電池などで、従来小容量太陽光発電による特定負荷電力給電システムを示している。対象の発電電力は小容量の400W前後の電力であるため、接続される特定負荷も限られてくる。極小容量であることなどから設置コストに比べ売電電力量も少なく殆どすべてが独立運転方式であった。効果的に使用するにはバッテリ付属方式が有効であろうが、バッテリの維持管理に大きなコストが必要となり設置後の満足度は小さく、持続的使用はなされず、従って普及の程度は低かった。
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般に給電されるに必要な負荷は太陽光の日射しの有無にかかわらず夜間といえども給電されることを要するものが多く、これにはバッテリを備え、必要な時間に必要な電力を給電できるようにする必要があった。このためにはバッテリの容量も充分に満たされなくてはならない。したがって、システムを設計するにはそのバッテリ容量も充分に余裕をみて設計する必要があり、低コストで容易にシステムを構成することはできなかった。これらの技術が不十分なため、ユーザーも満足した使用状況に到ることはできず、これらの障壁が大幅な普及を阻んでいた。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の問題点を解決する方法を図3の詳しい図面をもとに説明する。太陽
光発電電力が低下し、特定負荷の給電が停止した時は、これをUVRで検出し、COSを直ちに系統側に切り換える。特定負荷は1,2サイクルの時間遅れで再度電力が投入されるため瞬断による給電性能の低下は生じない。無視できる程度の瞬断時間を経て特定負荷には切れ目なく給電される。太陽光発電電力が上昇した時はUVRが働きCOSを直ちにPV側に切り替える。このように切り替えの瞬断を除き特定負荷には晴天・雨天あるいは昼夜を問わず電力が供給される。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図4に発明を実施するための形態例を示す。太陽光発電システムに接続された接続ケーブル23は不足電圧継電器(UVR)と切り換えスイッチ(COS)を内蔵する接続箱21に入り、UVRやCOSに接続される。一方切り替え接続箱よりでた接続ケーブル22は配電線に接続される。必要な特定負荷に接続されるケーブル26は差込プラグ25により接続箱の差込口に接続される。最小の設置工事で済むように接続端子が構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の小容量太陽光発電システムの構成図である。
図2】具体的な負荷や、太陽電池などで、従来小容量太陽光発電による特定負荷電力給電システムの図である。
図3】特定負荷の接続例や配置される実際の詳細な構成を示したものである。
図4】切り換え開閉器と不足電圧継電器を内蔵した切り換え接続箱の実施例である。
【符号の説明】
11 不足電圧継電器
12 切り換え開閉器
13 太陽光発電システム
14 負荷
15 電力系統
16 切り換え開閉器
17 不足電圧継電器
18 電力系統
19 太陽光発電システム
20 負荷群
21 切り換え開閉器(UVRとCOS内蔵)
22 接続ケーブル(電力系統と切り換え接続箱間)
23 接続ケーブル(PVパネルと切り換え接続箱間)
24 差し込みプラグ(電力系統に接続)
25 差し込みプラグ(特定負荷に接続)
26 接続コード(切り換え接続箱・特定負荷間)
図1
図2
図3
図4