【実施例】
【0075】
以下、本発明を実施例及び比較例を挙げてさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0076】
(実施例1)
(下記一般式による化合物101の合成)
【化26】
【0077】
50mlのナスフラスコにN−メチルエタノールアミン 1.1gとビニルホスホン酸ジメチル 2.0gをとり、6mlのメタノールを加えて、室温で一晩撹拌した。反応終了後、溶剤を減圧下留去し目的物を3.1g得た。
得られた化合物について、NMR測定を行った。測定溶媒はCDCl
3を使用し、基準物質は、
1H NMRにおいてはTMSとした。
1H NMR δ=3.75(6H,d), 3.62(2H,t), 2.72(2H,tt), 2.53(2H,t), 2.28(3H,s), 2.00(2H,tt),
31P NMR δ= 34.96
なお、
31P NMRの測定結果においては、単一ピークのみが観察されたことから、不純物は実質的に存在しない。
【0078】
(実施例2)
(上記反応によって得られた化合物101を原料とする下記一般式による化合物102の合成)
【化27】
【0079】
50mlのナスフラスコに化合物101 1.7gと無水メタクリル酸 1.3gをとり、ついでテトラヒドロフラン 5mlとトリエチルアミン 1gを加え、室温で一晩撹拌した。反応終了後、イオン交換水に反応混合物を注ぎ、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を合わせてイオン交換水で2回洗浄した後、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させてセライト濾過した。得られた有機層の溶媒を減圧下留去し目的物を2.0g得た。
得られた化合物について、NMR測定を行った。測定溶媒はCDCl
3を使用し、基準物質は、
1H NMRにおいてはTMSとした。
1H NMR δ= 6.11(1H,s), 5.57(1H,s), 4.25(2H,t), 3.74(6H,d), 2.76(2H,m), 2.71(2H,t), 2.32(3H,s), 1.98(2H,m), 1.95(3H,s)
31P NMR δ= 33.80
なお、
31P NMRの測定結果においては、単一ピークのみが観察されたことから、不純物は実質的に存在しない。
【0080】
(実施例3)
(下記一般式による化合物103の合成)
【化28】
【0081】
50mlのナスフラスコにN−エチルエタノールアミン 3.9gとビニルホスホン酸ジメチル 6.0gをとり、15mlのメタノールを加えて、室温で一晩撹拌した。反応終了後、溶剤を減圧下留去し目的物を8.9g得た。
得られた化合物について、NMR測定を行った。測定溶媒はCDCl
3を使用し、基準物質は、
1H NMRにおいてはTMSとした。
1H NMR =3.75(6H,d), 3.59(2H,t), 2.81(2H,m), 2.57(4H,m), 1.96(2H,tt), 1.04(3H,t),
31P NMR = 34.82
なお、
31P NMRの測定結果においては、単一ピークのみが観察されたことから、不純物は実質的に存在しない。
【0082】
(実施例4)
(上記反応によって得られた化合物103を原料とする下記一般式による化合物104の合成)
【化29】
【0083】
50mlのナスフラスコに化合物103 1.7gと無水メタクリル酸 1.2gをとり、ついでテトラヒドロフラン 5mlとトリエチルアミン 0.9gを加え、室温で一晩撹拌した。反応終了後、イオン交換水に反応混合物を注ぎ、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を合わせてイオン交換水で2回洗浄した後、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させてセライト濾過した。得られた有機層の溶媒を減圧下留去し目的物を2.2g得た。
得られた化合物について、NMR測定を行った。測定溶媒はCDCl
3を使用し、基準物質は、
1H NMRにおいてはTMSとした。
1H NMR 6.10(1H,s), 5.57(1H,s), 4.21(2H,t), 3.74(6H,d), 2.85(2H,m), 2.75(2H,t), 2.58(2H,q), 1.95(5H,m), 1.04(3H,t)
31P NMR δ=34.02
なお、
31P NMRの測定結果においては、単一ピークのみが観察されたことから、不純物は実質的に存在しない。
【0084】
(実施例5)
(上記反応によって得られた化合物103を原料とする下記一般式による化合物105の合成)
【化30】
【0085】
50mlのナスフラスコに化合物103 1.0gと無水メタクリル酸 0.6gをとり、ついでテトラヒドロフラン 2mlとトリエチルアミン 0.5gを加え、室温で一晩撹拌した。反応終了後、イオン交換水に反応混合物を注ぎ、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を合わせてイオン交換水で2回洗浄した後、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させてセライト濾過した。得られた有機層の溶媒を減圧下留去し目的物105を0.8g得た。
得られた化合物について、NMR測定を行った。測定溶媒はCDCl
3を使用し、基準物質は、
1H NMRにおいてはTMSとした。
1H NMR δ=6.41(1H,d), 6.13(1H,q), 5.83(1H,d), 4.22(2H,t), 3.74(6H,d), 2.84(2H,q), 2.74(2H,t), 2.58(2H,q), 1.94(2H,tt), 1.04(3H,t)
31P NMR δ= 34.05
なお、
31P NMRの測定結果においては、単一ピークのみが観察されたことから、不純物は実質的に存在しない。
【0086】
(実施例6)
(下記一般式による化合物106の合成)
【化31】
【0087】
50mlのナスフラスコに1−ピペラジンエタノール 1.0gとビニルホスホン酸ジメチル 1.0gをとり、3mlのメタノールを加えて、室温で一晩撹拌した。反応終了後、溶剤を減圧下留去し目的物105を1.9g得た。
得られた化合物について、NMR測定を行った。測定溶媒はCDCl
3を使用し、基準物質は、
1H NMRにおいてはTMSとした。
1H NMR δ= 3.75(6H,d), 3.62(2H,t), 2.66(2H,q), 2.54(10H,m), 1.98(2H,tt)
31P NMR δ= 33.75
なお、
31P NMRの測定結果においては、単一ピークのみが観察されたことから、不純物は実質的に存在しない。
【0088】
(実施例7)
(上記反応によって得られた化合物106を原料とする下記一般式による化合物107の合成)
【化32】
【0089】
50mlのナスフラスコに化合物106 1.9gと無水メタクリル 1.2gをとり、ついでテトラヒドロフラン 5mlとトリエチルアミン0.9gを加え、室温で一晩撹拌した。反応終了後、イオン交換水に反応混合物を注ぎ、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を合わせてイオン交換水で2回洗浄した後、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させてセライト濾過した。得られた有機層の溶媒を減圧下留去し目的物を2.3g得た。
得られた化合物について、NMR測定を行った。測定溶媒はCDCl
3を使用し、基準物質は、
1H NMRにおいてはTMSとした。
1H NMRδ=6.11(1H,s), 5.57(1H,s), 4.25(2H,t), 3.74(6H,d), 2.76(2H,m), 2.71(2H,t), 2.32(3H,s), 1.98(2H,m), 1.95(3H,s)
31P NMR δ= 33.80
なお、
31P NMRの測定結果においては、単一ピークのみが観察されたことから、不純物は実質的に存在しない。
【0090】
(実施例8)
(化合物108の合成)
【化33】
【0091】
50mlのナスフラスコに2−(2−アミノエチルアミノ)エタノール0.3gとビニルホスホン酸ジメチル 1.0gをとり、3mlのメタノールを加えて、室温で一晩撹拌した。反応終了後、溶剤を減圧下留去し目的物を0.4g得た。
得られた化合物について、NMR測定を行った。測定溶媒はCDCl
3を使用し、基準物質は、
1H NMRにおいてはTMSとした。
1H NMR δ= 3.75(18H,d), 3.56(2H,t), 2.83(6H,m), 2.56(6H,m), 1.95(6H,m),
31P NMR δ=34.13
なお、
31P NMRの測定結果においては、単一ピークのみが観察されたことから、不純物は実質的に存在しない。
【0092】
(実施例9)
(上記反応によって得られた化合物108を原料とする下記一般式による化合物109の合成)
【化34】
【0093】
50mlのナスフラスコに化合物108 0.4gと無水メタクリル酸 0.1gをとり、ついでテトラヒドロフラン5mlとトリエチルアミン0.1gを加え、室温で一晩撹拌した。反応終了後、イオン交換水に反応混合物を注ぎ、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を合わせてイオン交換水で2回洗浄した後、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させてセライト濾過した。得られた有機層の溶媒を減圧下留去し目的物を0.4g得た。
得られた化合物について、NMR測定を行った。測定溶媒はCDCl
3を使用し、基準物質は、
1H NMRにおいてはTMSとした。
1H NMR δ=6.10(1H,s), 5.58(1H,s), 4.19(2H,t), 3.74(18H,d), 2.85(2H,m), 2.76(4H,m), 2.59(2H,m), 2.52(2H,m), 1.95(9H,m)
31P NMR δ= 33.64
なお、
31P NMRの測定結果においては、単一ピークのみが観察されたことから、不純物は実質的に存在しない。
【0094】
(実施例10)
(化合物110の合成)
【化35】
【0095】
50mlのナスフラスコにジエタノールアミン 0.8gとビニルホスホン酸ジメチル 1.0gをとり、3mlのメタノールを加えて、室温で一晩撹拌した。反応終了後、溶剤を減圧下留去し目的物を1.8g得た。
得られた化合物について、NMR測定を行った。測定溶媒はCDCl
3を使用し、基準物質は、
1H NMRにおいてはTMSとした。
1H NMR δ= 3.78(6H,d), 3.60(4H,q), 2.85(2H,m), 2.63(4H,q), 1.97(2H,m),
31P NMR δ=35.79
なお、
31P NMRの測定結果においては、単一ピークのみが観察されたことから、不純物は実質的に存在しない。
【0096】
(実施例11)
(上記反応によって得られた化合物110を原料とする下記一般式による化合物111の合成)
【化36】
【0097】
50mlのナスフラスコに化合物110 1.8gと無水メタクリル 1.2gをとり、ついでテトラヒドロフラン 5mlとトリエチルアミン 0.5gを加え、室温で一晩撹拌した。反応終了後、イオン交換水に反応混合物を注ぎ、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を合わせてイオン交換水で2回洗浄した後、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させてセライト濾過した。得られた有機層の溶媒を減圧下留去し目的物を1.6g得た。
得られた化合物について、NMR測定を行った。測定溶媒はCDCl
3を使用し、基準物質は、
1H NMRにおいてはTMSとした。
1H NMR δ=6.09(2H,s), 5.57(2H,s), 4.21(4H,t), 3.74(6H,d), 2.90(2H,m), 2.84(2H,m), 1.99(2H,m), 1.94(6H,s),
31P NMR δ= 33.46
なお、
31P NMRの測定結果においては、単一ピークのみが観察されたことから、不純物は実質的に存在しない。
【0098】
(重合反応)
冷却管・温度計・窒素封入管を備えた4つ口の50mlフラスコに実施例5で得られた化合物0.5gとメタクリル酸メチル4.5gをとり、ついでメチルイソブチルケトン7.0mlを加え、窒素を封入しながら30分間室温で撹拌した後70℃に加温した。次に、V-59(和光純薬(株)製;重合開始剤)0.15gをメチルイソブチルケトン0.5mlに溶解し、フラスコ内に投入し、70℃で5時間反応させた。反応終了後、得られたポリマー溶液をn-ヘキサン中に滴下し、ポリマーの再沈殿操作を実施した。沈殿したポリマーを濾別により回収し、更にn-ヘキサンにて洗浄を行いポリマーに付着している未反応モノマーを除去した。得られたポリマーについて、
31PNMR測定を行い、Pのピークを検出した。このことから、ポリマー中にPの導入を確認したと同時に重合性の確認も同時に実施できた。なお、測定溶媒はCDCl
3を使用した。