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  • 特開2016076195-パーソナルコンピューターの入力方式 図000003
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-76195(P2016-76195A)
(43)【公開日】2016年5月12日
(54)【発明の名称】パーソナルコンピューターの入力方式
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/02 20060101AFI20160408BHJP
   G06F 3/023 20060101ALI20160408BHJP
   H03M 11/14 20060101ALI20160408BHJP
【FI】
   G06F3/02 310D
   G06F3/023 320A
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】書面
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2014-216671(P2014-216671)
(22)【出願日】2014年10月7日
(71)【出願人】
【識別番号】500299942
【氏名又は名称】佐竹 靖彦
(72)【発明者】
【氏名】佐竹 靖彦
【テーマコード(参考)】
5B020
【Fターム(参考)】
5B020AA04
5B020DD11
5B020DD29
5B020FF31
(57)【要約】      (修正有)
【課題】パーソナルコンピューターのシフト鍵(新鍵盤呼出鍵)が、字母入力鍵盤の枠内に置かれている、タッチタイピングに適した入力方式を提供する。
【解決手段】タッチタイピングに適した3行10列の鍵盤を用いて、3行10列の鍵盤の枠内にシフト鍵(新鍵盤呼出鍵)を置く。また、3行10列の鍵盤を用いて、短音、複合、内音、の3種の母音鍵を設定した和文入力方式において、シフト鍵(新鍵盤呼出鍵)によって呼び出される鍵盤に、ァ、ィ、ゥ、ェ、ォ、ュ、と長音記号、V鍵、W鍵を設定して、カタカナ語の全面的な入力を可能にする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
3行10列の鍵盤において、基本的な字母入力鍵盤(時には字母・記号入力鍵盤)には置きえなかった字母あるいは記号を設定した鍵盤を呼び出すためのシフト鍵(新鍵盤呼出鍵)を、3行10列の鍵盤の枠内に置いたパーソナルコンピューターの入力方式。
【請求項2】
請求項1に記載の、3行10列の鍵盤において、基本的な字母入力鍵盤(時には字母・記号入力鍵盤)には置きえなかった字母あるいは記号を設定した鍵盤を呼び出すためのシフト鍵(新鍵盤呼出鍵)を、3行10列の鍵盤の枠内に置いたパーソナルコンピューターの入力方式において、これを、和文入力において実施する場合に、その母音鍵盤に、AI、UI、UU、EI、OU、A、I、U、E、O、ANN、INN、UNN、ENN、ONNの入力を担当する鍵を、その子音鍵盤において、K、S、T、N、H、M、Y、R、W、G、Z、D、B、P、の入力を担当する鍵を、それぞれ設定した和文入力方式において、シフト鍵(新鍵盤呼出鍵)の1回の打鍵によって呼び出される新しい字母あるいは記号を設定する鍵盤に、ア行の小型の字母である、ァ、ィ、ゥ、ェ、ォ、とヤ行の小型の字母である、ュ、ならびに長音記号を入力する鍵を設定した、パーソナルコンピューターの入力方式。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パーソナルコンピューターの入力方式、およびそのなかの日本語入力中のカタカナ語の入力方式に関するものである。
【背景技術】
【0002】
本発明の中心的課題は、3行10列のパーソナルコンピューターのヒューマンインターフェイスの改善と、日本語の音韻体系を全面的に反映するパーソナルコンピューターの入力方式の確立にある。
【0003】
一般的に言って、日本語の音韻体系を反映する電子機器の入力方式としては、パーソナルコンピューターの場合のNECの森田方式と、一般的な携帯電話の場合における通常の五十音図に基づいた入力方式の2種類がある。
【0004】
欧米諸国の携帯電話でのメール使用は低調であり、わが国の盛行とは対照的である。
【0005】
このような事情の背景には、携帯電話における日本語入力が五十音図を基礎として組み立てられているという事実がある。
【0006】
言い換えれば、携帯電話における日本語入力は日本語の音韻体系を反映する形で行われているのであり、このことが、その良好なヒューマンインターフェイスを保障しているのである。
【0007】
このような、携帯電話の入力方式は、3行3列の鍵盤に配置された9個の鍵と別の1個の鍵を使用する形で行われるいわゆるテンキー方式である。
【0008】
この優れた方式は、それにもかかわらず、いくつかの問題点を抱えている。
【0009】
その主要な問題点は、五十音の各行の入力が、標準的な場合に最低1回から5回、小型の字形を含む「あ行」の場合には、最低1回から10回の鍵の押し下げが必要であり、総計で80種類のキーストロークが必要であり、これをアルファベットによる英文入力の場合の26種類のキーストロークに対して、単に機械的物理的な面から見ると著しく煩瑣である点があげられる。
【0010】
わが国の携帯電話の五十音に基づく入力が、このような問題点を持ちながら、そして不当にもガラパゴス的と嘲笑されながら、圧倒的な実用性を誇っているのは、それが五十音という日本語の音韻体系を反映する入力方式となっているからである。
【0011】
一方、問題のパーソナルコンピューターにおいては、かつてのNECの森田方式がその力を失ってからは、日本語の音韻体系を反映する入力方式はそれにふさわしい市場を持つことが無くなった。
【0012】
しかし、森田方式は、五十音を基礎とした入力方式としては、現今の携帯電話のそれに先立った優れた方式であり、現在、森田方式の達成点と失敗点を確認することは、重要な意味を持っている。
【0013】
まず、森田方式がその優れた発想と優れた成果にも係わらず、市場に受け入れられなかった理由を外的な面と内的な面から考察する。
【0014】
まず、外的な面から言えば、当時はいわゆるqwerty方式の普遍性に対する信頼が過度に強く、これとは別に日本語入力鍵盤を構想することがはばかられるとともに、欧文と日本語に対して異なった入力方式を採用することが不経済であると感じられていたことがあげられる。
【0015】
しかし、携帯電話においては、すでに日本語と英文の入力方式を別に構想することが当然となっており、その背景には、五十音という日本語の音韻体系を反映するその入力方式の方法的優越性があった。
【0016】
してみると、森田方式の普及を阻んだ外的理由は、いまやその力を失ったと言えよう。
【0017】
森田方式の特色は、五十音の重視と省鍵打法という2点にまとめられる。
【0018】
前者は、本発明が受け継ぎ、さらに発展させようとする重要なポイントであるが、後者には重要な問題点が隠されている。
【0019】
端的に言えば、それは日本語の音韻体系との照応という優れた観点と、単純な物理的機械的な観点に立ってヒューマンインターフェイスを無視する方法が混在している点に表現されている。
【0020】
森田方式が、省打鍵とするのは、第一に、ai、ei、ouの3個の鍵を正規の鍵盤に置いて、たとえば第一というときの第の字を、d+aiの2打鍵で入力し、正規というときの正の字をs+eiの2打鍵で入力し、省打鍵というときの省の字を、s+y+ouの3打鍵で入力し、その結果、一般的な入力に対して1打鍵を省略するというものである。
【0021】
第二は、子音シフト鍵(新鍵盤呼出鍵)によって呼び出される、ann、inn、unn、enn、onnの鍵を子音シフト鍵(新鍵盤呼出鍵)と同時に押し下げることで、たとえば鍵盤の盤をb+annの2打鍵で、音韻の韻をinnの1打鍵で、英文の文をb+unnの2打鍵で、鍵盤の鍵をk+ennの2打鍵で、日本の本をh+onnの2打鍵で入力し、その結果、一般的な入力に対して2打鍵を省略するというものである。
【0022】
第三は、子音シフト鍵(新鍵盤呼出鍵)によって呼び出される、aku、iku、uku、eki、oku、atu、itu、utu、etu、otuの鍵を子音シフト鍵(新鍵盤呼出鍵)と同時に押し下げることで、たとえば、確実の確をk+aku、大陸の陸をr+iku、幸福の福をh+uku、適当の適をt+eki、特別の特をt+oku、一月の月をg+atu、喫煙の喫をk+itu、憂鬱の鬱をutu、一列の列をr+etu、突然の突をt+otuで入力することができ、その結果、一般的な入力に対して2打鍵を省略するというものである。
【0023】
第四は、母音シフト鍵(新鍵盤呼出鍵)によって呼び出される拗音の入力の要素を、この母音シフト鍵(新鍵盤呼出鍵)と正規の鍵盤に置かれた、k、s、t、n、h、m、r、p、g、z、d、b、の鍵を同時に押さげることによって、一般的な入力の場合のyの鍵の入力を省略して、その結果、一般的な入力に対して1打鍵を省略するというものである。
【0024】
この第一の方式によって、1打鍵を省略するという森田方式の主張は、そのまま受け入れることができるが、この場合には、同様にui、uu、の2個の鍵を正規の鍵盤に置いて、たとえば、一対というときの対の字を、t+uiの2打鍵で入力し、普通というときの通の字を、t+uuの2d打鍵で入力することが可能なのに、なぜそうしなかったのかという問題がのこる。
【0025】
第二の母音+「ん」の字の入力については、微妙で重要な問題が残されている。
【0026】
一般的な入力においては、字母鍵盤に置かれた字母入力鍵を、たとえば、kenn、bannと入力するのであって、その入力はルーティンな順次4打鍵の操作であるのに対して、森田方式が主張する方法は、字母鍵盤以外の場所に置かれたシフト鍵(新鍵盤呼出鍵)を、字母鍵盤の打鍵と同時に打鍵するというものである。
【0027】
これは、単に機械的物理的な操作としては、2打鍵の省略になるが、ヒューマンインターフェイスの観点から言えば、シフト鍵(新鍵盤呼出鍵)を押し下げるのには1打鍵が必要である上、一般的には順次の打鍵をこの場合に限って同時に打鍵するというのは入力のリズムを狂わせる相当に重い負担であり、さらに打鍵の場所が通常の字母打鍵の鍵盤以外の場所であることは、その負担をさらに増加させるものである。
【0028】
ヒューマンインターフェイスの観点から言えば、字母入力を字母鍵盤で順次行うということは、一種の閉じられたシステムを構成するのであって、この問題については、森田方式はこの人間的心理的システムを機械的物理的な観点から否定しているのである。
【0029】
ただし、森田方式がここで「ん」が、必ず単母音と結びつき、またすべての単母音と結びつくとして、ann、inn、unn、enn、onn、の5個の鍵を広義の母音鍵として設定していることには、大きな意味がある。
【0030】
第三の、aku、iku、uku、eki、oku、atu、itu、utu、etu、otuの鍵の設定についても、長所短所の双方が見られる。
【0031】
まず、長所としては、これらの鍵がいわゆるフクツチキすなわち旧仮名遣いで、フクツチキで終わる2字音字母を包括的に対象としていることがあげられる。
【0032】
ただし、本来のフクツチキのフの音は、旧かなづかいでは、たとえば急(キフ)集(シフ)入(ニフ)が、新仮名遣いでは、それぞれキュウ、シュウ、ニュウとなるように、先に間題にした二重母音となるので、ここで扱われるのは、クツチキの場合である。
【0033】
ここでの問題は、二つの側面をもっている。
【0034】
第一は、さきに「ん」の扱いで言及したことと同様に、このaku、iku、uku、eki、oku、atu、itu、utu、etu、otuの鍵は、子音シフト鍵(新鍵盤呼出鍵)との同時打鍵によって呼び出されるという問題であり、こうした方式は一見2打鍵のように見えるが、ヒューマンインターフェイスの観点から言えば、実は通常の4打鍵より負担が大きいという問題である。
【0035】
第二は、森田方式がここであげている10個の鍵では、すべてのクツチキの例を網羅できないという問題である。
【0036】
たとえば、儀式と入力する場合、ikiの音は森田方式では扱うことができない。
【0037】
また、一、七、八等の漢数字を入力する場合も同様に、iti、ati、の音は森田方式では扱うことができない。
【0038】
これらの問題は、呉音と漢音の問題と関係している。
【0039】
儀式の式以外にも、馬力の力、色彩の色、知識の識なども同様であるが、じつはこれらの場合のikiの音は、漢音なのであって、もしこれらを呉音にしたがってokuの音で読めば、森田方式でも問題は解決するのであるが、そのような能力を持った入力者の数は限られている。
【0040】
一、七、八の場合は逆に、itiが呉音でatuが漢音であり、もしこれらを漢音にしたがってatuの音で読めば、森田方式でも問題は解決するのであるが、そのような能力を持った入力者の数もまた限られている。
【0041】
第四のシフトキーとの同時打鍵による拗音の入力の問題についても、第二、第三の場合について指摘したように、一見2打鍵のように見えるが、ヒューマンインターフェイスの観点から言えば、実は通常の順次打鍵の3打鍵より負担が大きいという問題がある。
【0042】
以上によって、森田方式の2側面である五十音への対応と省打鍵のうち、前者はきわめて優れた発想でありながら、いくつかの不完全さを残し、実用面では問題があること、後者は機械的物理的観点から心理的観点を否定する負の発想であることがわかった
【0043】
そもそも字母入力とは、人間文化の中核をなす言語を字母体系を通じて電子機器にinputする行為であり、字母入力の設計は、言語と字母の体系に対応する形でなされるべき問題であり、こうしてinputされた内容が機械言語に書き換えられる過程で、機械的物理的な要素が中核となるべきである状態とは、次元が異なっているのであって、この点への意識的対応が字母入力方式の核心である。
【0044】
これまでの電子機器の入力方式のなかで、森田方式は現在一般的な携帯電話の入力方式と並んで、言語と字母の体系に注意を集中したもっとも優れた方式であったが、なおこの点への配慮を欠く面がその欠陥となっているのである。
【0045】
この森田方式のその後の展開は、特許文献3と特許文献4に見られる。
【0046】
この特許文献3に見られる日本語入力方式は、3行10列の鍵盤を二分し、片方の母音入力鍵盤を、AI、II、UU、EI、OU、A、I、U、E、O、ANN、INN、UNN、ENN、ONNの15鍵から構成し、もう一方の子音入力鍵盤を、M、Y、R、W、P、K、S、T、N、H、G、Z、D、 、B、の15鍵から構成するものである。
【0047】
この方式において、二重母音IIを設定している点が、日本語の漢語の語音の体系と一致せず、これを、特許文献1、2、によって、IIではなくUIを設定すれば日本語中のあらゆる1音節の漢語に対応することができ、日本語の音韻構造に完全に対応する入力方式となる。
【0048】
特許文献4は、この特許文献3の入力方式の弱点となる記号入力の問題を解決する発明である。
【0049】
すなわちこの特許文献4の明細書の〔0008〕には、この発明の目的は、「子音母音分離方式を採用する日本語入力装置において、記号入力用キー群を特別に設けることなしに」、記号入力を容易に実現することであるとしている。
【0050】
そして、この特許文献4の明細書の〔0009〕には、上記の「日本語入力装置において、母音と重複して記号が割り当てられた母音入力用キー群と、この母音入力用キー群を母音入力用とするか記号入力用とするかを切り替える記号シフトキーとを具備することを特徴とする」入力方式が提起されている。
【0051】
ここで設定される記号は、+、−、*、/、=、|、!、?、−、「、・、,、.、」、の15種類である。
【0052】
この記号入力方式とセットになることによって、森田方式に始まる日本語の音韻構造に対応した日本語入力方式は、一応の完成を迎えた。
【0053】
しかし、この発明には、シフト鍵(新鍵盤呼出鍵)の設定とその設定の仕方、およびこのシフト鍵(新鍵盤呼出鍵)を用いて呼び出される記号の内容とその内容の設定の仕方の2点において、重要な問題点が残されている。
【0054】
シフト鍵(新鍵盤呼出鍵)について言えば、字母入力鍵(この場合には母音入力鍵)と記号シフト鍵(新鍵盤呼出鍵)の「同時押下によってのみ記号の入力が行われる」のであり、これを「同時押下方式」と名付けている。
【0055】
この字母鍵とシフト鍵(新鍵盤呼出鍵)の「同時押下方式」は、森田方式以来、省鍵打法すなわち打鍵を省略する打法として認識され続けてきた。
【0056】
これは、2個の鍵を同時に押し下げれば、その間に時間差が無いので、1打鍵と同じだという理解であるが、このようなとらえ方は、ヒューマンインターフェイスの観点から見れば大きな問題点があることについては、すでに述べたとおりである。
【0057】
たしかに、問題を単に物理的に理解すると森田方式のような考え方が成立するが、すでに触れたように、パソコンの打鍵を行うのは通常人間であり、その打鍵行為はたとえばこの特許の方式を採用した日本語入力の場合には、通常3行10列の鍵盤の順次入力行為として行われる。
【0058】
そこで、この順次入力の過程で、この3行10列に限定された入力システムの外のシフト鍵(新鍵盤呼出鍵)を打鍵するのは、通常の1打鍵以上の負担になり、しかも、これを通常の順次打鍵とは異なる同時打鍵という枠組みの中で行うのは、さらにその負担を加重するものである。
【0059】
また、この発明において、記号入力を担う鍵盤を母音入力鍵盤に限っているが、それは、その〔図1〕において、記号シフト鍵(新鍵盤呼出鍵)を、子音鍵盤の直下に設定していることと関係するのではないかと推測される。
【0060】
このような位置関係では、記号シフト鍵(新鍵盤呼出鍵)を打鍵しながら、その直上の鍵盤を「同時打鍵する」のは、困難であるからである。
【0061】
次に、このシフト鍵(新鍵盤呼出鍵)を用いて呼び出される記号の内容とその内容の設定の仕方についての問題点がある。
【0062】
すなわち、この森田方式をさらに発展させたこの特許文献3、4、の入力方式においては、日本語中の和語と漢語の入力は理想的に行われるが、同様に日本語中において無視できない比重を持つカタカナ語の入力に対する配慮が欠けているという問題である。
【0063】
たとえば、「ここにフィットするアルファベットのフォントをチェックする」というような表現もまた立派な日本語なのであって、これらの小型のアルファベット字体は、通常のパソコンの場合であれば、ファ、フィ、フェ、フォ、の場合はF鍵を打鍵したのちに母音を入力する形で、より一般的な場合にはL鍵を打鍵した後に母音鍵を打鍵することによって簡単に入力できるが、日本語の音韻構造に対応した入力方式であるはずの、森田方式あるいはその展開形態の発明においては、和文入力の場合にはF鍵とL鍵の設定がないため、それが不可能なのである。
【先行技術文献】
【特許文献1】特許4761234
【特許文献2】特開昭56−149631
【特許文献3】特開平4−352217
【特許文献4】特開平5−298284
【特許文献5】特願平05−216575
【特許文献6】特願平06−043986
【特許文献7】特願平06−067777
【特許文献8】特願平09−190253
【特許文献9】特願2014−37450
【発明の概要】
【発明が解決しようとする問題】
【0064】
以上によって、本発明の課題は、森田方式と〔特許文献3、4〕の長所を受け継ぎ、その短所を補正して、カタカナ語を含めて、日本語の音韻体系に全面的に照応する入力方式を設計することである。
【0065】
そこで、森田方式あるいはそれを一層展開させた〔特許文献3、4〕の方式において、日本語の中の漢語の音韻構造を全面的に検討して、和語、漢語を合わせた日本語の合理的な入力方式が追求されたのと同様に、日本語の中のカタカナ語の音韻構造を全面的に検討する必要が生じる。
【0066】
本発明が、この点の検討に際して採用した資料は、(1)角川書店、角川外来語辞典第2版44刷、1981.9.10、(2)ぎょうせい、現代実用外来語辞典第4版、1986:3.20.(3)柏書房、宛字外来語辞典新装版第1刷、1991.2.25.(4)小学館、例文で読むカタカナ語の辞典第2版第1刷、(5)自由国民社、カタカナ 外来語 略語辞典(現代用語の基礎知識)第5版第1刷、の5種の辞典である。
【0067】
これらの辞典のなかで、(3)柏書房、宛字外来語辞典が最も古い形のカタカナ語を記録しており、(5)自由国民社、カタカナ 外来語 略語辞典(現代用語の基礎知識)が最も新しい形のカタカナ語を記録している。
【0068】
これらの辞典を通観すると、日本語のカタカナ語の表記は、外来語の表記を完全に従来の日本語表記の枠内にとどめようとする1954年の国語審議会報告の「外来語の表記」を一つの軸としながら、もう一つの軸に原語の音韻あるいは音韻表記により忠実であろうとする傾向を置いて展開してきたことが観察される。
【0069】
たとえば、(1)角川書店、角川外来語辞典の凡例によれば、イ、撥音は「ン」と書き表した。ロ、拗音は小さく「ゃ」「ゅ」「ょ」を書き添えて示した。ハ、長音は「―」をもって示した。ニ、「テュ」「デュ」「ファ、フィ、フェ、フォ」「フュ、ヴュ」「ヴァ、ヴィ、ヴ、ヴェ、ヴォ」「ティ」「ディ」などは、原則として、それぞれ「チュ、ジュ」「ハ、ヒ、ヘ、ホ」「ヒュ、ビュ」「バ、ビ、ブ、ベ、ボ」「チジ」を主見出しとし、前者は副見出しとして忝えて示した。とある。
【0070】
この角川版辞典が依拠する国語審議会の報告は、外来語の音韻概念に拗音、撥音等の日本語の音韻認識を示す言葉をそのまま採用する点に明瞭に現れているように、また、外来語の原語の音韻に忠実であろうとする、「テュ、デュ」「ファ、フィ、フェ、フォ」「フュ、ヴュ」「ヴァ、ヴィ、ヴ、ヴェ、ヴォ」「ティ、ディ」などの表記を退け、これをカタカナ語以外の日本語表記の常道である「チュ、ジュ」「ハ、ヒ、ヘ、ホ」「ヒュ、ビュ」「バ、ビ、ブ、ベ、ボ」「チジ」の表記に変えようとする点に見られるように、カタカナ語の表記を日本語の音韻体系に従属させて表記しようとするものである。
【0071】
一方、このような国語審議会の報告とは別に、実際の日本語のなかのカタカナ語の表記としては、(3)柏書房、宛字外来語辞典には旧かなづかいにのみ使用されるワ行のイ段、エ段の表記がWilliam等のカタカナ語の場合に使用されており、ヴァ、ヴィ、ヴ、ヴェ、ヴォ、等のVを一種の母音とみなす表記も見えている。
【0072】
また、(4)小学館、例文で読むカタカナ語の辞典等では、国語審議会の報告に敬意を払いながらも、その見出し語に「ファ、フィ、フェ、フォ」の表記を使用している。
【0073】
そこで、森田方式とその展開における入力方法では、国語審議会の報告に完全に忠実なカタカナ語ならば表記できるが、この表記原則に従わない表記も相当に有力であり、そもそもパソコンの入力は、現実に存在しているカタカナ語のすべての表記を許容すべきものであるから、「テュ、デュ」「ファ、フィ、フェ、フォ」「フュ、ヴュ」「ヴァ、ヴィ、ヴ、ヴェ、ヴォ」「ティ」「ディ」などの表記を可能にするものでなければならない。
【0074】
そこで、あらためて日本語中のカタカナ語の場合に、和語(大和言葉)漢語(中国漢字由来の日本語)の表記原則によっては包括できない点を確定する。
【0075】
まず、いわゆる長音記号がある。
【0076】
これは、今では時にはカタカナ語でない日本語の表記にまで用いられることがあるが、本来、カタカナ語以前には無かった表記方式である。
【0077】
今ひとつは、「ファ、フィ、フェ、フォ」「ヴァ、ヴィ、ヴ、ヴェ、ヴォ」「ティ」「ディ」の例に見られるような小型のあ行音、ぁ、ぃ、ぅ、ぇ、ぉの表記の採用あるいは表記への対応である。
【0078】
第三に、「ヴァ、ヴィ、ヴ、ヴェ、ヴォ」の場合のV行の音の表記がある。
【0079】
第四に、さきに述べた旧かなづかいにのみ使用されるワ行のイ段、エ段の表記の問題があり、さらに(4)小学館、例文で読むカタカナ語の辞典等が許容する
クヮルテットの表記に見られるような小型のワ行音の問題もある。
【0080】
第五に、「テュ、デュ」「フュ、ヴュ」の問題がある。国語審議会の報告は、この「ゅ」をも拗音の範疇でとらえているが、入力方式として見た場合は、たとえばTYUの打鍵では「チュ」の音しか生まれないし、HYUでは同じく「ヒュ」の音しかうまれないので、日本語の拗音の入力方法では、これらの小型のヤ行音は入力できないのである。
【0081】
ここで、あらためて先行技術の長所と問題点を整理しておきたい。
【0082】
まず、第一の長所は、これらの技術がパソコンの字母・記号入力鍵盤を3行10列の形に限定していることである。
【0083】
これは、単に物理的な観点からパソコンの入力を考えがちな一般的傾向に対して、かならずしも自覚的ではないにしろ、ヒューマンインターフェイスの観点を取り入れたものとして注目すべきである。
【0084】
なぜなら、人間の指の動きと人間の脳の指の運動への統制能力からして、左右の片手に3行5列の入力を、両手にあわせて3行10列の入力を受け持たせた閉じられたシステムを構成するのが、パソコンの入力方法としてもっとも合理的であり、現行の一般的なパソコンの入力が、第1行12列、第2行12列、第3行11列の字母・記号入力鍵盤を使用しているのは、明らかにヒューマンインターフェイスへの配慮を欠いているからである。
【0085】
すでに見たように、特許文献3に見られる日本語入力方式の改良型としての、3行10列の鍵盤を二分し、片方の母音入力鍵盤を、AI、UI、UU、EI、OU、A、I、U、E、O、ANN、INN、UNN、ENN、ONNの15鍵から構成し、もう一方の子音入力鍵盤を、M、Y、R、W、P、K、S、T、N、H、G、Z、D、 、B、の15鍵から構成する方式は、和語と漢語を合わせた日本語の母音入力のもっとも優れた方式である。
【0086】
しかし、この方式は、すでに触れたように日本語中のカタカナ語の入力への配慮を欠いており、また、鍵盤切替のためのシフト鍵(新鍵盤呼出鍵)をこの3行5列の範囲外に設定しているのは、ヒューマンインターフェイスへの配慮を欠いているのであり、本発明がこれらの先行技術の3行5列の鍵盤の採用が自覚的ではないと考えるゆえんである。
【0087】
そこで、本発明は、特許文献3に見られる日本語入力方式の改良型の子音入力鍵盤の、M、Y、R、W、P、K、S、T、N、H、G、Z、D、 、B、の15鍵のうちの「、」の入力に当てられている鍵に「、」ではなく、字母・記号鍵盤を呼び出すシフト鍵(新鍵盤呼出鍵)を設定し、呼び出された鍵盤に、日本語中のカタカナ語の入力に必要な鍵を設定することによって、字母・記号の入力を3行10列のシステムの枠内にとどめながら、この困難を解決する。
【0088】
すなわち、この鍵を打鍵すると呼び出される新鍵盤に、3行10列の鍵盤のなかのこの鍵以外の29鍵にカタカナ語の入力に必要な字母・記号を設定することができる。
【0089】
この呼び出された鍵盤中の必要な鍵を打鍵するとこれらの字母や記号が入力され、入力後、鍵盤は通常の基本的な字母入力鍵盤にもどるのであるが、この呼び出された鍵盤には、さらにそれ以外にも必要な字母と記号を設定することができる。
【0090】
また、この字母・記号鍵盤を呼び出すシフト鍵(新鍵盤呼出鍵)を連続複数回打鍵することにより、1回につき29個の新しい字母あるいは記号を呼び出すように設定することもできる。
【0091】
先のカタカナ語辞典の検討から知りうる、日本語中のカタカナ語の全面的な入力のために必要とされる字母(記号)は、まず第一に長音記号、小型のア行の字母、すなわち、ァ、ィ、ゥ、ェ、ォ、である。
【0092】
さらに、国語審議会の報告は、ュを一般的に拗音の扱いにしているが、「テュ、デュ」の場合の「ュ」は、TYUと打鍵する一般的は拗音入力の方法では呼びだせないし、ヴァ、ヴィ、ヴ、ヴェ、ヴォ、の音を入力するためには、Vの入力が必要である。
【0093】
また、古いカタカナ語の中には、(3)柏書房、宛字外来語辞典に見えるような旧かなづかいにのみ見られるワ行のイ段、エ段、の字母を使用するものもあるので、これに対応するためには、特別なWの入力が必要になる。
【0094】
そこで、本発明においては、3行10列の字母入力鍵盤の枠内に置いたシフト鍵(新鍵盤呼出鍵)によって呼び出される鍵盤に、小型のア行音を入力するための「ァ」「ィ」「ゥ」「ェ」「ォ」の鍵、ヴ行の音、ヴァ、ヴィ、ヴ、ヴェ、ヴォを入力するための「V」の鍵、「テュ、デュ」等の場合の小型のユの音を入力するための「ュ」の鍵、旧かな遣いのワ行のイ段、エ段、の音を入力するための「W」の鍵、ならびに長音を入力するための「―」の鍵を置くことにする。
【0095】
これまで何度も引用してきた国語審議会の報告にもかかわらず、現実のカタカナ語は、(4)小学館、例文で読むカタカナ語の辞典の表記に典型的に見られるように、前記の「ここにフィットするアルファベットのフォントをチェックする」というような表現にみえる「ィ」「ァ」「ォ」「ェ」やプロデュース等の表現に見える「ュ」が標準的な表記とされている。
【0096】
本発明においては、これらの「ァ」「ィ」「ゥ」「ェ」「ォ」「ュ」を入力する場合には、3行10列の基本的な字母入力鍵盤の枠内に置いたシフト鍵(新鍵盤呼出鍵)を1回打鍵し、そうして呼び出されたこれらの小型字母入力のための鍵を1回打鍵すれば、その入力が可能となる。
【0097】
すなわち、一般的な子音+母音の場合の2打鍵と全く同様の手間で、これらの小型字母が入力できるのである。
【0098】
一方、ヴァ、ヴィ、ヴ、ヴェ、ヴォを入力するための「V」の鍵、旧かな遣いのワ行のイ段、エ段、の音を入力するための「W」の鍵、の場合には、上記のシフト鍵(新鍵盤呼出鍵)を1回打鍵して字母・記号鍵盤に入り、そこで「V」「W」の入力を済ませたのち、本来の字母鍵盤にもって母音を入力するので、一般的な打鍵よりは1回打鍵数が多くなるが、これらの表記が必要になる場面はそう多くはないので、ア行の母音および広義の母音の入力が1打鍵、カ行以下の子音+母音および広義の母音の結合音の入力が2打鍵、ァ、ィ、ゥ、ェ、ォ、等の小型の母音や小型のュ、が同様に2打鍵となり、1打鍵と2打鍵を基調とする特許文献3を引き継いだ本発明の入力のリズムに大きく影響することはない。また、一層特殊な場合としてのクヮルテットの場合の「ヮ」を入力する場合には、まず基本的な字母鍵盤で「K」を入力したあと、シフト鍵(新鍵盤呼出鍵)を1回打鍵し呼び出した「W」を入力し、ふたたび基本的な字母鍵盤にもどって母音鍵「A」を打鍵することによって入力するようにする。
【0099】
この本発明が設定する字母・記号鍵盤には、これらの「−」「ァ」「ィ」「ゥ」「ェ」「ォ」「ュ」「V」「W」の9個の鍵以外に、29−9=20、の式によって、20個の記号を設定することができる。
【0100】
これらの記号については、〔図1〕の(2)に示すことにする。
【0101】
また、先にも本発明のシフト鍵(新鍵盤呼出鍵)を連続打鍵することにより、1打鍵ごとに新しい29個の字母あるいは記号の入力の設定ができることに触れたが、たとえば、このシフト鍵(新鍵盤呼出鍵)を連続2回打鍵して呼び出される字母・記号鍵盤に直前に入力した仮名文字を小型化する機能を持つ鍵を設定すれば、あらゆるカタカナ語(場合によっては、平仮名語)を小型化することができる。
【0102】
このような機能は、一般的な日本語入力の役に立たないが、学術的な必要からの特殊な小型字母の使用や、最近の劇画等に見える、あらゆる小型化した字母を使用して特殊な効果を狙う手法にも対応することができる。
【0103】
こうした、本発明のシフト鍵(新鍵盤呼出鍵)の打鍵によって呼び出される字母・記号鍵盤、とくに連続打鍵によって呼び出される字母・記号鍵盤については、これらの鍵盤を呼び出すのと同時に画面にその鍵盤を表示するようにすることによって、紛れなく入力することができる。
【0104】
以上のように、本発明はヒューマンインターフェイスの観点から、パソコンにおける字母・記号の入力を、3行10列の範囲に限ることが、最も合理的であるという判断に立って、この3行10列の範囲内に収まらない字母、記号を含む鍵盤を呼び出すシフト鍵(新鍵盤呼出鍵)を、基本的な字母を入力する鍵盤の枠内に置く方式を提案する。
【0105】
そして、3行10列の鍵盤による和文入力の場合には、特許文献3の母音鍵群を「短音型、複合型、内音型」の3種から構成する方式の改良型を最良の入力方式であると考え、この方式の欠点であったカタカナ語入力の不備を、上記シフト鍵(新鍵盤呼出鍵)を打鍵して呼び出す字母・記号鍵盤に、長音記号「―」および小型のア行音「ァ」「ィ」「ゥ」「ェ」「ォ」「ュ」を入力する鍵と、「ヴァ」「ヴィ」「ヴ」「ヴェ」「ヴォ」を入力するための「V」鍵、および旧仮名づかいで使用されるW行のイ段とエ段の音を入力するための「W」鍵を置くことによって克服しようとするものである。
【0106】
以上の本発明の和文入力方式においては、基本的な字母入力鍵盤において、必要な字母を設定したのちに残された鍵に、シフト鍵(新鍵盤呼出鍵)を設定したが、このような方式は、和文のみならず、3行10列の鍵盤においてアルファベット26字母を設定したのちに残された鍵に、シフト鍵(新鍵盤呼出鍵)を設定することによって、西欧諸語あるいはその他のアルファベット表記を採用する諸語に適用することができるし、あるいはより一般的に、入力に必要な基本的字母が29個以下の諸語において適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0106】
図1】(1)は、本発明が継承する森田方式の展開としての3行10列の和文入力鍵盤内における本発明が設定するシフト鍵(新鍵盤呼出鍵)すなわち新しい字母・記号鍵盤を呼出す鍵の配置を示す示意図である。(2)は、このシフト鍵(新鍵盤呼出鍵)を押し下げることによって呼び出される記号・字母入力鍵盤の字母と記号の配置を示す示意図である。
【発明を実施するための形態】
【0107】
パーソナルコンピューター等、3行10列の鍵盤を持つ電子機器。
【産業上の利用可能性】
【0108】
本発明は、漢語、和語のみならずカタカナ語を含めて全面的に日本語の音韻体系に照応する入力方式であり、鍵盤アレルギーを解消し、自然なスタンスに立つ、思考しながら、感じながらの入力を可能にするので、パーソナルコンピューターの市場の拡大に貢献する。
図1
【手続補正書】
【提出日】2015年2月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
3行10列の鍵盤において、基本的な字母入力鍵盤(時には字母・記号入力鍵盤)には置きえなかった字母あるいは記号を設定した鍵盤を呼び出すためのシフト鍵(新鍵盤呼出鍵)を、3行10列の基本的字母入力鍵盤の枠内に置いたパーソナルコンピューターの入力方式。
【請求項2】
請求項1に記載の、3行10列の鍵盤において、基本的な字母入力鍵盤(時には字母・記号入力鍵盤)には置きえなかった字母あるいは記号を設定した鍵盤を呼び出すためのシフト鍵(新鍵盤呼出鍵)を、3行10列の鍵盤の枠内に置いたパーソナルコンピューターの入力方式において、これを、和文入力において実施する場合に、その母音鍵盤に、AI、UI、UU、EI、OU、A、I、U、E、O、ANN、INN、UNN、ENN、ONNの入力を担当する鍵を、その子音鍵盤において、K、S、T、N、H、M、Y、R、W、G、Z、D、B、P、の入力を担当する鍵を、それぞれ設定した和文入力方式において、シフト鍵(新鍵盤呼出鍵)の1回の打鍵によって呼び出される新しい字母あるいは記号を設定する鍵盤に、ア行の小型の字母である、ァ、ィ、ゥ、ェ、ォ、ならびに長音記号のみならず、ヤ行の小型の字母である、ュ、とVとWの入力を担当する鍵を設定した、パーソナルコンピューターの入力方式。
【手続補正書】
【提出日】2015年6月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
3行10列の鍵盤において、その母音鍵盤部分に、AI、UI、UU、EI、OU、A、I、U、E、O、ANN、INN、UNN、ENN、ONNの入力を担当する鍵を、その子音鍵盤部分において、K、S、T、N、H、M、Y、R、W、G、Z、D、B、P、の入力を担当する鍵を、それぞれ設定した和文入力方式において、上記の鍵盤には置きえなかった字母あるいは記号を設定した鍵盤を呼び出すためのシフト鍵(新鍵盤呼出鍵)を、3行10列の鍵盤の枠内に置いたパーソナルコンピューターの入力方式。
【請求項2】
請求項1に記載の、3行10列の鍵盤において、その字母入力鍵盤には置きえなかった字母あるいは記号を設定した鍵盤を呼び出すためのシフト鍵(新鍵盤呼出鍵)を、3行10列の鍵盤の枠内に置いたパーソナルコンピューターの入力方式において、シフト鍵(新鍵盤呼出鍵)の1回の打鍵によって呼び出される新しい字母あるいは記号を設定する鍵盤に、ア行の小型の字母である、ァ、ィ、ゥ、ェ、ォ、とヤ行の小型の字母である、ュ、ならびに長音記号を入力する鍵を設定した、パーソナルコンピューターの入力方式。