特開2016-78847(P2016-78847A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ヴァレオ システム デシュヤージュの特許一覧

特開2016-78847フロントガラスワイパーを構成するワイパーブレードと支持体との間の固定装置
<>
  • 特開2016078847-フロントガラスワイパーを構成するワイパーブレードと支持体との間の固定装置 図000003
  • 特開2016078847-フロントガラスワイパーを構成するワイパーブレードと支持体との間の固定装置 図000004
  • 特開2016078847-フロントガラスワイパーを構成するワイパーブレードと支持体との間の固定装置 図000005
  • 特開2016078847-フロントガラスワイパーを構成するワイパーブレードと支持体との間の固定装置 図000006
  • 特開2016078847-フロントガラスワイパーを構成するワイパーブレードと支持体との間の固定装置 図000007
  • 特開2016078847-フロントガラスワイパーを構成するワイパーブレードと支持体との間の固定装置 図000008
  • 特開2016078847-フロントガラスワイパーを構成するワイパーブレードと支持体との間の固定装置 図000009
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-78847(P2016-78847A)
(43)【公開日】2016年5月16日
(54)【発明の名称】フロントガラスワイパーを構成するワイパーブレードと支持体との間の固定装置
(51)【国際特許分類】
   B60S 1/38 20060101AFI20160411BHJP
【FI】
   B60S1/38 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
【外国語出願】
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-203793(P2015-203793)
(22)【出願日】2015年10月15日
(31)【優先権主張番号】1459930
(32)【優先日】2014年10月16日
(33)【優先権主張国】FR
(71)【出願人】
【識別番号】512092737
【氏名又は名称】ヴァレオ システム デシュヤージュ
【氏名又は名称原語表記】VALEO SYSTEMES D’ESSUYAGE
(74)【代理人】
【識別番号】100117787
【弁理士】
【氏名又は名称】勝沼 宏仁
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100150717
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 和也
(72)【発明者】
【氏名】グザビエ、ブセ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】フロントガラスワイパーブレードをフロントガラスワイパーブレード支持体上に固定するための装置であって、使いやすくより信頼性のある装置を提供する。
【解決手段】第1の部分20および第2の部分は、取り外し可能な連結手段54、56によって連結され、第2の部分は、ワイパーブレード12の相補的な部分18の挿入であって、第1の方向の移動による挿入のための第2の溝26を含み、固定装置10は、溝26内にワイパーブレード12を、第1の方向の移動を固定化するための手段を備え、固定化手段は、第2の溝26内での前記ブレードの相補的な部分18の変位を可能にする引き込み位置と、第2の溝26内でのワイパーブレード12の相補的な部分18の移動を固定化する位置との間で、第1の方向に実質的に垂直な移動において、第2の部分上で摺動するように取り付けられた、少なくとも1つの固定化要素を含んでいる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フロントガラスワイパーを構成するワイパーブレード(12)とワイパーブレード支持体(14)との間の固定装置(10)であって、
当該装置(10)は、
当該支持体(14)上に固着されるために適切な第1の部分(20)と、
当該ブレード上に固着されるために適切な第2の部分(22)と、を備え、
当該第1の部分(20)および当該第2の部分(22)は、取り外し可能な連結手段(52、54、56)によって連結され、
当該第2の部分(22)は、当該ブレード(12)の相補的な部分(18)の挿入であって、第1の方向の移動による挿入のための溝(26)を含み、
当該装置(10)は、当該溝内に当該ブレードを、当該第1の方向の移動を固定化するための手段を備え、
当該固定化手段は、当該溝(26)内での前記ブレードの当該相補的な部分(18)の変位を可能にする引き込み位置と、当該溝(26)内での前記ブレードの当該相補的な部分(18)の移動を固定化する位置との間で、当該第2の部分(22)上で摺動するように取り付けられた、少なくとも1つの固定化要素(28)を含んでいることを特徴とする装置(10)。
【請求項2】
前記固定化要素(28)は、当該引き込み位置と当該固定化位置との間で、当該第1の方向に実質的に垂直な移動において、当該第2の部分(22)上で摺動するように取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の装置(10)。
【請求項3】
当該第1の部分(20)および当該第2の部分(22)の少なくとも一方は、プラスチック材料で作られていることを特徴とする請求項1または2に記載の装置(10)。
【請求項4】
当該第2の部分(22)は、前記固定化要素(28)上にオーバーモールドされていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の装置(10)。
【請求項5】
前記固定化要素(28)は、金属で作られていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の装置(10)。
【請求項6】
2つの固定化要素(28)であって、それぞれが、当該溝(26)の両側に配置された2つの固定化要素(28)を備えていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の装置(10)。
【請求項7】
前記固定化要素(28)は、実質的に平面形態であり、前記固定化要素(28)が前記固定化位置にあるとき、前記ブレード(12)内に食い込むように意図された少なくとも1つの歯(32)を関連付ける端部(30)を含んでいることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の装置(10)。
【請求項8】
当該第2の部分(22)および前記固定化要素(28)は、前記固定化位置に前記固定化要素(28)を保持するための相補的な手段(38、40、46)を含んでいることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の装置(10)。
【請求項9】
前記相補的な保持手段は、スナップ嵌め手段(38、40、46)の形態で作製されていることを特徴とする請求項8に記載の装置(10)。
【請求項10】
当該第2の部分(22)および前記固定化要素(28)は、前記引き込み位置に前記固定化要素(28)を保持するための相補的な手段(42、48)を含んでいることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の装置(10)。
【請求項11】
当該第1の部分(20)および当該第2の部分(22)を連結するための当該取り外し可能な手段は、スナップ嵌め手段(52、54、56)の形態で作製されていることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の装置(10)。
【請求項12】
当該第1の部分(20)は、挿入によって当該支持体(14)上に固着されるために適切であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の装置(10)。
【請求項13】
フロントガラスワイパーを構成するワイパーブレード(12)と、支持体(14)と、を備えたフロントガラスワイパーであって、
当該ブレード(12)は、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の装置(10)によって、当該支持体(14)上に固定されていることを特徴とするフロントガラスワイパー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車の窓を拭き取るための器具の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、自動車には、フロントガラスの拭き取りおよび洗浄を確実にするために、少なくとも1つのフロントガラスワイパーが設けられている。
【0003】
知られているフロントガラスワイパーは、ある角度範囲にわたる往復動作を行う駆動アームと、エラストマーをベースとした材料で作られたワイパーブレードを含む細長状のワイパーと、を含んでいる。
【0004】
ワイパーおよび駆動アームは、通常、コネクタおよびアダプタと呼ばれる関節軸に関節結合された2つの連結部材を含む関節手段によって連結されている。
【0005】
ワイパーは、ワイパーブレードに加えて、強化背骨部とも呼ばれる、少なくとも1つのブレード強化要素を含む半剛性アセンブリを含んでいる。ブレード強化要素の機能は、ブレードの全長にわたって、ブレードのフロントガラスへの接触を確実にすることである。
【0006】
アームは、往復動作のある角度範囲においてワイパーを駆動し、フロントガラスに擦り付けるブレードは、運転者の視界からフロントガラスに存在する水を払う。
【0007】
拭き取りの質が低下したとき、ワイパーブレードは交換される。このため、ブレードの容易な交換を可能にする手段で、半剛性アセンブリにワイパーブレードを固定することが望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】国際公開第2007/031260号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
このため、フロントガラスワイパーブレードのための支持体を形成する装置が、国際公開第2007/031260号公報により知られている。この装置は、フロントガラスワイパーの構成支持体を備えており、支持体は、ブレードの相補的な部分の挿入であって、いわゆる長手方向の移動における挿入のための第1の溝を形成されている。この装置は、ブレード固定化部材およびフロントガラスワイパーの構成支持体を含む連結手段を含む第1の部分をも備えている。この固定化部材は、第1の部分に連結するための手段であって、ブレードの相補的な部分の挿入であって、長手方向の移動における挿入のための第2の溝を形成された手段を含む本体を含んでいる。この第2の溝は、第1の溝の延長線上に延びている。この手段は、第2の溝内にブレードの移動を固定化するためのものである。固定化部材およびブレードの移動を固定化するための手段は金属で作られており、この部材は、部材の変形によってブレード上にクランプされている。しかしながら、この装置は比較的製造が複雑であり、ブレード上での装置のクランピングは、必ずしも正確に行われるとは限らない可能性がある。
【0010】
本発明の目的は、フロントガラスワイパーブレードをフロントガラスワイパーブレード支持体上に固定するための装置であって、使いやすくより信頼性のある装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この目的のために、本発明の主題は、フロントガラスワイパーを構成するワイパーブレードとワイパーブレード支持体との間の固定装置であって、装置は、支持体上に固着されるために適切な第1の部分と、ブレード上に固着されるために適切な第2の部分と、を備え、第1の部分および第2の部分は、取り外し可能な連結手段によって連結され、第2の部分は、ブレードの相補的な部分の挿入であって、第1の方向の移動による挿入のための溝を含み、装置は、溝内にブレードを、第1の方向の移動を固定化するための手段を備え、固定化手段は、溝内でのブレードの相補的な部分の変位を可能にする引き込み位置と、溝内でのブレードの相補的な部分の移動を固定化する位置との間で、第2の部分上で摺動するように取り付けられた、少なくとも1つの固定化要素を含んでいる。
【0012】
このため、使いやすい装置が得られる。実際、固定装置の第2の部分内でのブレードの移動の固定化は、引き込み位置と固定化位置との間の固定化要素の単純な変位によって得られる。
【0013】
一旦、固定化要素が固定化位置に位置すると、ブレードは、固定装置の第2の部分に対して移動を固定化される。
【0014】
さらに、固定装置の第2の部分は、装置の第1の部分に連結するための手段を含み、第1の部分は、フロントガラスワイパーを構成する支持体に連結するための手段を含んでいる。一旦、これらの異なる連結手段が作動し、固定化要素が固定化位置に位置すると、フロントガラスワイパーブレードは、単純かつ確実にフロントガラスワイパーブレードの構成支持体に固定される。
【0015】
本発明による装置は、単独または組み合わせで採用される1つ若しくは複数の以下の特徴を更に備えている。
−第2の部分の挿入のための溝は、ワイパーブレードの相補的な部分を直接に維持するように構成されている。好ましくは、挿入のための溝は、ワイパーブレードの相補的な部分のための維持フックを構成する、「L」字形の断面を含む互いに対向する2つの隆起部を含んでいる。
−固定化要素は、引き込み位置と固定化位置との間で、第1の方向に実質的に垂直な移動において、第2の部分上で摺動するように取り付けられている。
−第1の部分および第2の部分の少なくとも一方は、プラスチック材料で作られている。このため、これらは成形され、望まれたジオメトリが容易に与えられ得る。
−第2の部分は、固定化要素上にオーバーモールドされている。第2の部分が固定化要素上にオーバーモールドされているという事実により、固定化要素は型内に直接に位置付けられ、本体の成形後、2つのパーツがフロントガラスワイパーブレード上に合わせられる。作業は単純であり、フロントガラスワイパーブレードを交換するときに、パーツを紛失する危険性がない。
−固定化要素は、金属で作られている。これは、一般的にエラストマーベース材料で作られるフロントガラスワイパーブレード内に、比較的容易に突き通ることによって、その固定化位置を想定し得ることを意味している。
−装置は、溝の両側に配置された2つの固定化要素を備えている。このため、これらの各々が、これらの固定化位置を想定するとき、固定化要素は、これらの間のフロントガラスワイパーブレードを挟持し、ブレードは、第2の部分の溝内での移動を固定化される。
−固定化要素は、実質的に平面形態であり、固定化要素が固定化位置にあるとき、ブレード内に食い込むように意図された少なくとも1つの歯を関連付ける端部を含んでいる。好ましくは、長手方向に垂直に配向された、この歯または複数の歯は、固定化要素がワイパーブレード内に食い込むこと、および第2の部分に対して、ブレードの任意の移動動作を固定化することを可能にする。
−第2の部分および固定化要素は、固定化位置に固定化要素を保持するための相補的な手段を含んでいる。
【0016】
このようにして、一旦、固定化要素が固定化位置に位置したとき、もはやその引き込み位置を想定し得ない。このため、ブレードは、取り外せないように第2の部分に固定される。
−固定化位置に保持するための相補的な保持手段は、スナップ嵌め手段である。これらの手段は作製が単純であり、効果的な手段である。例えば、固定化要素は、第2の部分に形成された切り欠きと協働するキーが設けられたタブを含んでいる。好適には、固定化要素は2つのタブを含んでおり、各タブには、対応する切り欠きと協働するキーが設けられている。
−固定装置の第2の部分および固定化要素は、引き込み位置に固定化要素を保持するための相補的な手段を含んでいる。このため、固定装置の第2の部分を取り扱うとき、特に、ブレードの挿入の前、フロントガラスワイパーの構成支持体と固定化要素との分離の危険性が大いに減少する。
−本体を第1の部分に連結するための手段は、スナップ嵌め手段の形態で作製されている。これらは、例えば、第1の部分に形成された窓と協働する第2の部分によって関連付けられる弾性タブを含んでいる。
−固定装置の第1の部分をフロントガラスワイパーの構成支持体に連結するための手段は、スナップ嵌め手段である。
【0017】
本発明は、また、すでに明示された装置を備えているフロントガラスワイパーに関する。
【0018】
発明の範囲の非限定的な例として単に与えられた以下の記載を読むことおよび図面を参照することにより、本発明はよりよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、本発明による装置の端部を上方から示す斜視図である。
図2図2は、図1の装置の端部を下方から示す斜視図である。
図3図3は、固定化要素が引き込み位置にあるときの、本発明による連結装置の第2の部分を下方から示す斜視図である。
図4図4は、固定化要素が引き込み位置にあるときの、連結装置の第2の部分とブレードの挿入前のフロントガラスワイパーブレードとを示す底面図である。
図5図5は、ブレードが溝内に挿入され、固定化要素が固定化位置にあるときの、連結装置の第2の部分とブレードとを示す底面図である。
図6図6は、連結装置の第2の部分の本体によって関連付けられた固定化要素(図示せず)を、引き込み位置に保持するための相補的な手段を示す連結装置の第2の部分の本体を示す部分拡大図である。
図7】固定化要素(ここでは図示せず)を固定化位置に保持するための相補的な手段を示す図5の細部のより拡大した図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1および図2は、フロントガラスワイパーブレード12のための支持体を形成する装置10の端部を示している。この装置10は、ブレード12の相補的な部分18の、長手方向の移動による挿入のための、第1の溝と呼ばれる溝16を形成されたフロントガラスワイパー14の構成支持体を備えている。装置10は、第1の部分20をも備えている。この第1の部分20は、この例では、フロントガラスワイパーを構成する支持体14を含む解放可能な連結手段を含んでいる。
【0021】
装置10は、第2の部分を更に備えている。この第2の部分は、図3に示すように、ブレード12の相補的な部分18の、長手方向の移動による挿入のための、第2の溝と呼ばれる溝26を形成された本体24を含んでいる。第2の溝26は第1の溝の延長線上に延びている。第2の部分22は、第2の溝26内にブレード12の移動を固定化するための手段をも含んでいる。この例では、移動固定化手段は、長手方向に実質的に垂直な移動において、本体24上で摺動するように取り付けられた2つの固定化要素28を含んでいる。変形例として、1つの要素28が設けられ得る。
【0022】
図2においては、固定化要素28は、ブレード12の相補的な部分18の固定化の位置で示されており、一方、図3においては、固定化要素28は、第2の溝26内でのブレードの相補的な部分18の変位を可能にする引き込み位置で示されている。
【0023】
以下、図3乃至図7を参照して、第2の部分22をより詳細に説明する。
【0024】
この例示的な実施の形態では、各固定化要素28は、4つの端部で画定される実質的に平面および長方形の形態であり、複数の歯32を関連付ける1つの端部30を含んでいる。示された例では、端部30は長手方向に垂直に配向された4つの歯を関連付けている。固定化要素28が固定化位置にあるとき、歯32は少なくとも部分的にブレード12内に食い込むように意図されている。端部30に対向した固定化要素28の端部34は、2つの切り欠き36を含んでいる。対向した端部30および34は、互いに平行かつ要素28の変位の方向に平行な2つの端部31、33によって連結されている。これらの端部31、33は、本体24上、より詳細には、本体24内に形成された開口部Eの側面の端部に形成された相補的な案内手段と協働する要素28の移動を案内するための手段を形成している。各切り欠き36は、固定化要素の端部31、33の1つを含むタブ38を画定している。各タブ38は、固定化位置に固定化要素28を保持するための手段を形成するキー40を含んでいる。固定化要素28は、引き込み位置に固定化要素28を保持するための手段を形成する楕円形の孔42をも含んでいる。この例では、固定化要素28は、金属で作られている。
【0025】
本体24は、実質的に平行6面体の形態であり、例えば本体24のオーバーモールドによって固定化要素28上にプラスチック材料で作製されている。
【0026】
それは、中央部分に第2の溝26を含み、フロントガラスワイパーの強化背骨部を受容するように意図された実質的に平行6面体の形態の凹部44をも含んでいる。第2の溝26および凹部44は、長手方向に配向されている。なお、第2の溝26の両側において、本体24は対応する固定化要素28を受容する開口部Eを含んでいる。
【0027】
図6に示すように、各開口部Eは、各横方向端部において、要素28によって関連付けられたキー40と相補的である、固定化位置に固定化要素を保持するための手段を形成する切り欠き46を含んでいる。
【0028】
本体24は、部分的に開口部Eを閉じる本体24の残りの部分に一体化して作製されたクランプ50をも含んでいる。クランプ50は、本体24上での摺動動作において、長手方向に垂直での固定化要素28の自由度を維持しながら、開口部E内に固定化要素28を保持し得る。
【0029】
開口部Eは、引き込み位置に固定化要素を保持するための手段をも含んでいる。この例では、引き込み位置に保持するための手段は、固定化要素28の楕円形の孔42の形態と相補的になる形態の突起48を含んでいる。
【0030】
このため、固定化要素28は、固定化要素28および本体24、すなわち、それぞれ楕円形の窓42および突起48によって関連付けられた、引き込み位置に保持するための相補的な手段の協働により、本体24の開口部E内の引き込み位置に保持されている。このため、特に、第2の溝26内へのブレード12の挿入前において、本体24および固定化要素28の分離の危険性が大いに減少する。
【0031】
固定化位置においては、固定要素28および本体24によって関連付けられた固定化位置に保持するための相補的な手段の協働、すなわち、それぞれタブ38によって支持された各キー40と切り欠き46との協働は、固定化要素28がもはや偶然にもその引き込み位置に戻り得ないように、固定化要素28を固定化位置に固定し得る。このため、固定化位置に保持するためのこれらの相補的な手段は、この例ではスナップ嵌め手段である。
【0032】
本体24は、弾性タブ52を更に含んでいる。この弾性タブ52は、その自由端において、第1の部分20の窓56と協働するように意図されたキー54を、支持している。タブ52、キー54および窓56は、この場合、窓56内のキー54のスナップ嵌めによって、本体24を第1の部分20に連結する解放可能な手段を形成している。
【0033】
有利には、第2の部分22を作製するために、固定化要素28は金属で作製され、それらは本体24の射出成型金型内に配置され、本体24は固定化要素28上にプラスチック材料でオーバーモールドされる。この方法は、実行することを容易にするとともに、固定化要素28および本体24が別々に作製されたときの固定化要素28および本体24の組立の工程を回避し得る。
【0034】
上述の例によるフロントガラスワイパーを構成する支持体14上に、新しいフロントガラスワイパーブレード12を固定するための手順は、以下のとおりである。
【0035】
ブレード12の相補的な部分18は、支持体14の第1の溝16内に、長手方向の移動によって挿入される。次に、ブレード12の相補的な部分18は、第2の部分22の第2の溝26内に移動によって挿入され、固定化要素28は引き込み位置に位置するようになる。一旦、適切な道具を使用して、ブレード12が第2の溝26内に正確に挿入されると、固定化要素28は、この例では長手方向に垂直な本体24上の移動での、それらを摺動することによる移動において、ブレードの固定化の位置に切り替えられる。これにより、歯32が少なくとも部分的にブレード12内に食い込み、固定化要素28がそれらの間でブレード12を挟持し、第2の部分22内のブレード12の移動動作をも防ぐ。各固定化要素28のタブ38によって支持されたキー40が、実際に本体24のそれぞれの切り欠き46と協働することを確認することによって、固定化要素28が固定化位置にあることを確認することは容易である。次に、本体24を第1の部分20に連結するための手段を形成するスナップ嵌め手段が互いに協働するように、第1の部分20は、第2の部分22に加えられる。次に、第1の部分20を支持体14に連結するための手段が作動するように、第1の部分20は支持体14に加えられる。このため、新しいブレード12は支持体14に固定される。
【0036】
このため、本発明の装置により、新しいブレード12の支持体14への固定は、単純かつ確実に行われることが理解されるであろう。
【0037】
本発明は、提示された実施の形態に限定されることなく、他の実施の形態は、当業者にとって明らかになるであろう。特に、支持体14の第1の溝16内にブレード12を挿入する前に、第2の部分22内にブレード12の移動を固定化し得る。なお、本体24を第1の部分20に連結するための上述した手段は、例えば、スナップ嵌めによって形成されていたが、この例には限られない。同じことが、固定化位置または引き込み位置に固定化要素を保持するための相補的な手段にも適用される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【外国語明細書】
2016078847000001.pdf