技術分野
構造物のモルタル塗布面に設置される下地金網と、下地金網をモルタル塗布面に固定する固定手段とから形成されたモルタル塗布面に対する下地金網固定構造
要約特許出願時に添付された[要約書]
【課題】経験を必要とせず、手間を要せず短時間に効率よく下地金網をモルタル塗布面に固定することができる下地金網固定構造を提供する。
【解決手段】下地金網固定構造10Aは、モルタル塗布面12に設置されるワイヤーメッシュ14と、ワイヤーメッシュ14をモルタル塗布面12に固定する固定手段とから形成されている。固定手段は、モルタル塗布面12とワイヤーメッシュ14との間に位置するスペーサ18と、ワイヤーメッシュ14とスペーサ18との間に位置する第1押さえ板19と、ワイヤーメッシュ14の外側に位置してワイヤーメッシュ14の線条を第1スペーサ19とともに挟み込む第2押さえ板20と、スペーサ18と第1および第2押さえ板19,20とをモルタル塗布面12に固定するPレスアンカー21とから形成されている。
【選択図】図2
発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋
モルタル下地用ラスとPレスアンカーとを結束線(針金)を利用して連結するには、モルタル下地用ラスの縦線材や横線材に結束線を通すとともに、モルタル下地用ラスの縦線材や横線材をPレスアンカーの頭部に位置させつつ、Pレスアンカーの頭部に結束線を巻き付けた後、結束線の端部どうしを結ぶ。このように、モルタル下地用ラスとPレスアンカーとを結束線(針金)を介して連結するには相当の経験を要するとともに、熟練した作業者であっても、全てのPレスアンカーにモルタル下地用ラスを連結するには多くの手間と時間とを必要としている。また、モルタル塗布面に対するモルタルの被りを確保するため、モルタル下地用ラスをモルタル塗布面から所定寸法離間させた状態でモルタル塗布面に固定するが、Pレスアンカーの外壁へのねじ込み深さを調節することで、モルタル塗布面に対するモルタル下地用ラスの離間寸法を調節しなければならず、ねじ込み深さの調節に手間を要するのみならず、ねじ込み深さの調節を作業者の経験や勘、目測に頼らざるを得ず、モルタル塗布面に対するモルタル下地用ラスの離間寸法が部分的に不均一になる場合があり、モルタルの被りを均一にすることができない。
本発明の目的は、経験を必要とせず、手間を要せず短時間に効率よく下地金網をモルタル塗布面に固定することができる下地金網固定構造を提供することにある。本発明の他の目的は、作業者の経験や勘に頼ることなく、モルタル塗布面に対する下地金網の離間寸法を均一にすることができ、モルタル塗布面に対するモルタルの被りを均一にすることができる下地金網固定構造を提供することにある。
課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋
前記課題を解決するための本発明の前提は、構造物のモルタル塗布面に設置される下地金網と、下地金網をモルタル塗布面に固定する固定手段とから形成されたモルタル塗布面に対する下地金網固定構造である。
【発明の効果】
本発明にかかる下地金網固定構造によれば、下地金網とスペーサとの間に位置する第1押さえ板と下地金網の外側に位置する第2押さえ板とで下地金網の線条を挟み込み、固定ビスによってスペーサと第1および第2押さえ板とがモルタル塗布面に固定されるから、結束線(針金)を利用して下地金網を固定ビスの頭部に連結する必要はなく、結束線を利用して下地金網と固定ビスとを連結する熟練の作業者でなくても、下地金網をモルタル塗布面に容易に固定することができ、作業者が手間を要せず短時間に効率よく下地金網をモルタル塗布面に固定することができる。下地金網固定構造は、スペーサによってモルタル塗布面に対する下地金網の離間寸法が確保されるから、固定ビスのねじ込み深さを調節する必要はなく、作業者の経験や勘、目測に頼らずに、モルタル塗布面に対する下地金網の離間寸法を均一にすることができ、モルタル塗布面に対するモルタルの被りを均一にすることができる。下地金網固定構造は、下地金網をモルタル塗布面に固定し、下地金網固定構造を含むモルタル塗布面にモルタルを塗布することで、構造物のモルタル塗布面(コンクリート表面)を増厚することができるとともに、モルタル塗布面と一体になったモルタルの強度や耐久性、耐荷性を向上させることができる。
第1押さえ板がスペーサと一体になってスペーサの下地金網に対向する対向端部から径方向外方へ延びている下地金網固定構造は、第1押さえ板がスペーサと一体となることで、スペーサをモルタル塗布面と下地金網との間に配置すると、第1押さえ板もスペーサとともに下地金網の内側に配置されるから、下地金網の内側にスペーサと第1押さえ板とを別々に配置する場合と比較し、それらを配置する手間を省くことができ、スペーサと一体の第1押さえ板と第2押さえ板とで下地金網の線条を確実に挟み込むことができる。下地金網固定構造は、固定ビスによってスペーサと一体の第1押さえ板と第2押さえ板とをモルタル塗布面に固定することで、第1押さえ板と第2押さえ板とで下地金網の線条を確実に挟み込むことができるから、熟練の作業者でなくても、下地金網をモルタル塗布面に手間を要せず容易に固定することができる。
スペーサと第1押さえ板とが固定ビスを挿通する第1挿通孔を有し、第2押さえ板が第2挿通孔の周縁から第1押さえ板に向かって延びていてスペーサおよび第1押さえ板の第1挿通孔に回転可能に挿入する挿入凸部を有する下地金網固定構造は、下地金網を挟んで第1押さえ板と第2押さえ板とを重ね合わせるときに、スペーサおよび第1押さえ板の第1挿通孔に第2押さえ板の挿入凸部を挿入することで、第1押さえ板に対する第2押さえ板のずれ動きを防ぐことができるから、第1押さえ板の位置に第2押さえ板を容易に配置することができ、第1押さえ板と第2押さえ板とで下地金網の線条を確実に挟み込むことができる。下地金網固定構造は、固定ビスによってスペーサと第1および第2押さえ板とをモルタル塗布面に固定することで、第1押さえ板と第2押さえ板とによって下地金網の線条を挟み込むことができるから、熟練の作業者でなくても、下地金網をモルタル塗布面に手間を要せず容易に固定することができる。
スペーサおよび第1押さえ板が案内溝と案内凸条とのいずれか一方が形成されて固定ビスの螺子部を挿通する第1挿通孔を有し、第2押さえ板が第2挿通孔の周縁から第1押さえ板に向かって延びていてスペーサおよび第1押さえ板の第1挿通孔に嵌合する嵌合凸部を有し、案内溝と案内凸条とのいずれか他方が第2押さえ板および嵌合凸部に形成され、スペーサおよび第1押さえ板の案内溝と案内凸条とのいずれか一方に第2押さえ板および嵌合凸部の案内溝と案内凸条とのいずれか他方を嵌入させ、スペーサおよび第1押さえ板の第1挿通孔に第2押さえ板の嵌合凸部を嵌合させることで、第1押さえ板の対向面全域と第2押さえ板の対向面全域とが当接しつつ、第1および第2押さえ板が回転不能に重なり合う下地金網固定構造は、下地金網を挟んで第1押さえ板と第2押さえ板とを重ね合わせるときに、スペーサおよび第1押さえ板の第1挿通孔の案内溝と案内凸条とのいずれか一方に第2押さえ板および嵌合凸部の案内溝と案内凸条とのいずれか他方が嵌入しつつ、スペーサおよび第1押さえ板の第1挿通孔に第2押さえ板の嵌合凸部が嵌合することで、第1押さえ板に対して第2押さえ板が回転不能になり、第1押さえ板の対向面全域と第2押さえ板の対向面全域とを一致(当接)させた状態で第1および第2押さえ板を重ね合わせることができ、第1および第2押さえ板で下地金網の線条を確実に挟み込むことができる。下地金網固定構造は、モルタル塗布面に対する第1および第2押さえ板の影を最小限にすることができるから、モルタル塗布面と第1および第2押さえ板との間の空間にモルタルを確実に充填することができる。
第2押さえ板が固定ビスと一体になって固定ビスの頭部から径方向外方へ延びている下地金網固定構造は、第2押さえ板が固定ビスと一体となることで、固定ビスをモルタル塗布面から構造物にねじ込んで行くと、固定ビスとともに第2押さえ板が第1押さえ板に密着し、固定ビスによってスペーサと第1および第2押さえ板とがモルタル塗布面に固定されるから、第2押さえ板を第1押さえ板に重ね合わせる手間を省くことができるとともに、第1押さえ板と固定ビスと一体の第2押さえ板とで下地金網の線条を確実に挟み込むことができる。下地金網固定構造は、第1押さえ板と固定ビスと一体の第2押さえ板とをモルタル塗布面に固定することで、第1押さえ板と第2押さえ板とで下地金網の線条を確実に挟み込むことができるから、熟練の作業者でなくても、下地金網をモルタル塗布面に手間を要せず容易に固定することができる。
第1および第2押さえ板の平面形状が同形同大であって四角形、楕円形、円形のいずれかである下地金網固定構造は、固定ビスによって第1押さえ板と第2押さえ板とがモルタル塗布面に固定されたときに、同形同大であって平面形状が四角形、楕円形、円形のいずれかである第1および第2押さえ板によって下地金網の線条が確実に挟み込まれるから、第1押さえ板と第2押さえ板とを利用して下地金網をモルタル塗布面に確実に固定することができ、作業者が下地金網をモルタル塗布面に手間を要せず容易に固定することができる。
第1および第2押さえ板が下地金網の隣接する線条の2〜3本に当接することが可能な長さ寸法または面積を有する下地金網固定構造は、固定ビスによって第1押さえ板と第2押さえ板とがモルタル塗布面に固定されたときに、下地金網の隣接する線条の2〜3本に当接することが可能な長さ寸法または面積を有する同形同大の第1および第2押さえ板によって下地金網の線条が確実に挟み込まれるから、第1押さえ板と第2押さえ板とを利用して下地金網をモルタル塗布面に確実に固定することができ、作業者が下地金網をモルタル塗布面に手間を要せず容易に固定することができる。
複数個のスペーサがモルタル塗布面と下地金網との間に配置され、スペーサの個数を調節することで、モルタル塗布面に対する下地金網の離間寸法を調節するとともに、モルタル塗布面に対するモルタルの被りを調節する下地金網固定構造は、モルタル塗布面と下地金網との間に配置するスペーサの個数によってモルタル塗布面に対する下地金網の離間寸法を自由に調節することができ、固定ビスのねじ込み深さを調節する必要はなく、作業者の経験や勘、目測に頼らずに、モルタル塗布面に対する下地金網の離間寸法を容易に調節することができるとともに、モルタル塗布面に対するモルタルの被りを調節することができる。下地金網固定構造は、モルタル塗布面と下地金網との間に配置するスペーサの個数を統一することで、モルタル塗布面に対する下地金網全体の離間寸法を均一にすることができ、モルタル塗布面に対するモルタル全体の被りを均一にすることができる。
スペーサの軸方向の長さ寸法を調節することで、モルタル塗布面に対する下地金網の離間寸法を調節するとともに、モルタル塗布面に対するモルタルの被りを調節する下地金網固定構造は、モルタル塗布面と下地金網との間に配置するスペーサの軸方向の長さ寸法を調節することによってモルタル塗布面に対する下地金網の離間寸法を自由に調節することができ、固定ビスのねじ込み深さを調節する必要はなく、作業者の経験や勘、目測に頼らずに、モルタル塗布面に対する下地金網の離間寸法を容易に調節することができるとともに、モルタル塗布面に対するモルタルの被りを調節することができる。下地金網固定構造は、モルタル塗布面と下地金網との間に配置するスペーサの軸方向の長さ寸法を統一することで、モルタル塗布面に対する下地金網全体の離間寸法を均一にすることができ、モルタル塗布面に対するモルタル全体の被りを均一にすることができる。
モルタルがモルタル塗布面に吹き付ける樹脂モルタルまたはポリマーセメントモルタルであり、下地金網が縦線条と横線条とから形成されたワイヤーメッシュである下地金網固定構造は、モルタルがモルタル塗布面に吹き付ける樹脂モルタルまたはポリマーセメントモルタルであったとしても、第1押さえ板と第2押さえ板とを利用してワイヤーメッシュをモルタル塗布面に固定することで、モルタル塗布面に吹き付けられた樹脂モルタルまたはポリマーセメントモルタルの強度や耐久性、耐荷性を向上させることができ、モルタル塗布面からの樹脂モルタルまたはポリマーセメントモルタルの剥落を防止することができるとともに、モルタル塗布面に吹き付けられた樹脂モルタルまたはポリマーセメントモルタルのひび割れを防止することができる。下地金網固定構造は、それをモルタル塗布面に固定し、それに樹脂モルタルまたはポリマーセメントモルタルを吹き付けることで、構造物のモルタル塗布面(コンクリート表面)を確実に増厚することができる。
この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]
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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋
【図1】一例として示す下地金網固定構造の斜視図。
【図2】下地金網固定構造の側面図。
【図3】下地金網固定構造の各構成部材を示す分解斜視図。
【図4】他の一例として示す下地金網固定構造の側面図。
【図5】図4の下地金網固定構造の各構成部材を示す分解斜視図。
【図6】他の一例として示す下地金網固定構造の側面図。
【図7】図6の下地金網固定構造の各構成部材を示す分解斜視図。
【図8】他の一例として示す下地金網固定構造の側面図。
【図9】図8の下地金網固定構造の各構成部材を示す分解斜視図。
【図10】図8の下地金網固定構造の各構成部材を示す分解側面図。
【図11】一例として示す下地金網固定構造の斜視図。
【図12】図11の下地金網固定構造の側面図。
【図13】図11の下地金網固定構造の各構成部材を示す分解斜視図。
【図14】図11の下地金網固定構造の各構成部材を示す分解側面図。
【図15】一例として示す下地金網固定構造の各構成部材を示す分解斜視図。
10A 下地金網固定構造
10B 下地金網固定構造
10C 下地金網固定構造
10D 下地金網固定構造
10E 下地金網固定構造
10F 下地金網固定構造
11 構造物
12 モルタル塗布面
13 モルタル
14 ワイヤーメッシュ(下地金網)
15 縦線条
16 横線条
17 開口
18 スペーサ
19 第1押さえ板
20 第2押さえ板
21 Pレスアンカー(固定ビス)
22 挿通孔または螺着孔(第1挿通孔)
23 挿通孔または螺着孔(第1挿通孔)
24 挿通孔または螺着孔(第2挿通孔)
25 螺子部
26 頭部
27 アンカー孔
28 挿入凸部
29 挿通孔(第2挿通孔)
30 案内溝
31 嵌合凸部
32 挿通孔(第2挿通孔)
33 案内凸条
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