特開2016-8186(P2016-8186A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-8186(P2016-8186A)
(43)【公開日】2016年1月18日
(54)【発明の名称】皮膚外用剤
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/97 20060101AFI20151215BHJP
   A61Q 19/08 20060101ALI20151215BHJP
   A61K 36/00 20060101ALI20151215BHJP
   A61P 17/16 20060101ALI20151215BHJP
【FI】
   A61K8/97
   A61Q19/08
   A61K35/78 W
   A61P17/16
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2014-128846(P2014-128846)
(22)【出願日】2014年6月24日
(71)【出願人】
【識別番号】000135324
【氏名又は名称】株式会社ノエビア
(72)【発明者】
【氏名】宮地 伸幸
(72)【発明者】
【氏名】新垣 健太
(72)【発明者】
【氏名】川口屋 幸
【テーマコード(参考)】
4C083
4C088
【Fターム(参考)】
4C083AA082
4C083AA111
4C083AA112
4C083AA122
4C083AB032
4C083AB232
4C083AB242
4C083AB312
4C083AB332
4C083AB352
4C083AB432
4C083AC012
4C083AC022
4C083AC072
4C083AC102
4C083AC122
4C083AC242
4C083AC302
4C083AC352
4C083AC422
4C083AC432
4C083AC442
4C083AC482
4C083AC582
4C083AC712
4C083AD042
4C083AD092
4C083AD112
4C083AD152
4C083AD222
4C083AD282
4C083AD302
4C083AD352
4C083AD492
4C083AD572
4C083CC04
4C083CC05
4C083CC07
4C083CC12
4C083CC22
4C083CC23
4C083CC25
4C083DD08
4C083DD12
4C083DD27
4C083DD31
4C083DD32
4C083DD41
4C083EE12
4C088AB12
4C088AB26
4C088AB29
4C088AB40
4C088AB57
4C088AB64
4C088AC01
4C088BA08
4C088MA63
4C088NA14
4C088ZA89
4C088ZC21
(57)【要約】
【課題】
表皮ターンオーバーの改善、表皮バリア機能改善などの効果が相乗的に向上し、高い保湿効果、老化防止効果が得られる皮膚外用剤を提供する。
【解決手段】
サクラソウ科サクラソウ属(Primula L.)植物の抽出物と、
エーデルワイス抽出物、ヨモギ属植物抽出物、オオウメガサソウ抽出物、オリーブ抽出物、ホホバ抽出物、ゴレンシ抽出物、チョウジ抽出物、カミツレ抽出物、カロット抽出物、ヒナギク抽出物から選択される1種または2種以上の抽出物を含有する皮膚外用剤。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サクラソウ科サクラソウ属(Primula L.)植物の抽出物と、
エーデルワイス抽出物、ヨモギ属植物抽出物、オオウメガサソウ抽出物、オリーブ抽出物、ホホバ抽出物、ゴレンシ抽出物、チョウジ抽出物、カミツレ抽出物、カロット抽出物、ヒナギク抽出物から選択される1種または2種以上の抽出物を含有する皮膚外用剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サクラソウ科サクラソウ属(Primula L.)植物の抽出物と、特定の植物抽出物を併用してなる皮膚外用剤に関する。
【背景技術】
【0002】
サクラソウ科サクラソウ属植物の抽出物を含有する皮膚外用剤が、老化防止および表皮恒常性回復に有効であること、抗菌作用を有することが知られている(特許文献1、2特開2003−252740号公報、特開2005−336109号公報)。
特許文献3(特開2008−031049号公報)にはプリムラ・シッキメンシスの抽出物と、ローズ水、ウメ果実水、レモン果実水、及びオレンジ果実水から選択される1種もしくは2種以上を有効成分とする抗アクネ菌組成物が開示されている。
また、植物抽出物を併用して皮膚外用剤に配合することも数多く検討されている。しかしながら、植物抽出物は単に併用すれば効果が相乗的に向上するものではなく、相加的に効果が向上するもの、効果を相殺するものなど、その併用による効果は、予測不可能な効果であり、より少量で、より高い効果の得られる植物抽出物の併用に関するニーズは非常に高い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−252740号公報
【特許文献2】特開2005−336109号公報
【特許文献3】特開2008−031049号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
植物抽出物を皮膚外用剤にて併用して配合することによる効果を最大限に発揮する植物抽出物の組み合わせを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、サクラソウ科サクラソウ属(Primula L.)植物の抽出物と、
エーデルワイス抽出物、ヨモギ属植物抽出物、オオウメガサソウ抽出物、オリーブ抽出物、ホホバ抽出物、ゴレンシ抽出物、チョウジ抽出物、カミツレ抽出物、カロット抽出物、ヒナギク抽出物から選択される1種または2種以上の抽出物を含有する皮膚外用剤を提供する。
【発明の効果】
【0006】
本発明の皮膚外用剤は、サクラソウ属植物の抽出物と特定の植物抽出物を併用して配合することにより、表皮ターンオーバーの改善、表皮バリア機能改善などの効果が相乗的に向上し、高い保湿効果、老化防止効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、プリムラシッキメンシス抽出物とオオウメガサソウ抽出物を併用することにより、ターンオーバー改善及び表皮バリア機能改善に関連する遺伝子の発現が相乗的に向上することを示す図である。
図2図2は、プリムラシッキメンシス抽出物とエーデルワイス抽出物を併用することにより、ターンオーバー改善及び表皮バリア機能改善に関連する遺伝子の発現が相乗的に向上することを示す図である。
図3図3は、プリムラシッキメンシス抽出物とエーデルワイス抽出物を併用することにより、表皮バリア機能改善に関連する遺伝子の発現が、プリムラシッキメンシス抽出物とヨモギ抽出物を併用することにより、ターンオーバー改善に関連する遺伝子の発現が、それぞれ相乗的に向上することを示す図である。
図4図4は、プリムラシッキメンシス抽出物とヨモギ抽出物を併用することにより、ターンオーバー改善並びに表皮バリア機能改善に関連する遺伝子の発現が相乗的に向上することを示す図である。
図5図5は、プリムラシッキメンシス抽出物とヨモギ抽出物を併用することにより、表皮バリア機能改善に関連する遺伝子の発現が相乗的に向上することを示す図である。
図6図6は、プリムラシッキメンシス抽出物とヨモギ抽出物を併用することにより、表皮バリア機能改善に関連する遺伝子の発現が相乗的に向上することを示す図である。
図7図7は、プリムラシッキメンシス抽出物とオリーブ抽出物を併用することにより、ターンオーバー改善に関連する遺伝子の発現が相乗的に向上することを示す図である。
図8図8は、プリムラシッキメンシス抽出物とオリーブ抽出物を併用することにより、表皮バリア機能改善に関連する遺伝子の発現が相乗的に向上することを示す図である。
図9図9は、プリムラシッキメンシス抽出物とオリーブ抽出物を併用することにより、表皮バリア機能改善に関連する遺伝子の発現が相乗的に向上することを示す図である。
図10図10は、プリムラシッキメンシス抽出物とオリーブ抽出物を併用することにより、表皮バリア機能改善に関連する遺伝子の発現が、プリムラシッキメンシス抽出物とホホバ抽出物を併用することにより、ターンオーバー改善に関連する遺伝子の発現が、それぞれ相乗的に向上することを示す図である。
図11図11は、プリムラシッキメンシス抽出物とホホバ抽出物を併用することにより、ターンオーバー改善及び表皮バリア機能改善に関連する遺伝子の発現が相乗的に向上することを示す図である。
図12図12は、プリムラシッキメンシス抽出物とホホバ抽出物を併用することにより、表皮バリア機能改善に関連する遺伝子の発現が相乗的に向上することを示す図である。
図13図13は、プリムラシッキメンシス抽出物とホホバ抽出物を併用することにより、表皮バリア機能改善に関連する遺伝子の発現が相乗的に向上することを示す図である。
図14図14は、プリムラシッキメンシス抽出物とホホバ抽出物を併用することにより、表皮バリア機能改善に関連する遺伝子の発現が相乗的に向上することを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下本発明を実施するための形態を説明する。
【0009】
本発明の皮膚外用剤に配合するサクラソウ属(Primula L.)の植物としては、プリムラシッキメンシス(P.sikkimensis Hook.オウカホウシュン(黄花報春))、プリムラファベリ(P.faberi Oliv.ガビホウシュン(峨眉報春))、プリムラパテンス(P.patens Turcz.スイナンホウシュン(翠南報春))、プリムラシノデンティクラタ(P.sinodenticulata Balf. f.テンホクキュウカホウシュン(てん北球花報春))、プリムラヴィッタータ(P.vittata Bur. et Franch.ジョウモンホウシュン(条紋報春))、プリムラカピタータ(P.capitata Hook.ヒマラヤサクラソウ)や、その他、プリムラデンティクラタ(P.denticulata)、プリムラストゥアルティイ(P.stuartii)、プリムラオブリカ(P.obliqa)、プリムラマクロフィラ(P.macrophylla)、プリムラコンキナ(P.concinna)、プリムラウォラストニイ(P.wollastonii)、プリムラクロキフォリア(P.crocifolia)、プリムラコックブルニアナ(P.cockburniana)、プリムラプロリフェラ(P.prolifera)、プリムラプルヴェルレンタ(P.pulverulenta)、プリムラサクシティリス(P.saxtilis)、プリムラコルツソイデス(P.cortusoides)、 プリムラヴィアリイ(P.vialii)等が好適に用いられるが、これらの種に限定するものではない。これらの植物は、主としてシベリアから中国内陸部を経てヒマラヤに至る高原地帯の冷涼な気候の地域に分布・自生する植物である。本発明においてはその効果の点から、プリムラシッキメンシスを用いることが好ましい。
【0010】
本発明の抽出物は、サクラソウ属植物の花、実、種子、葉、茎、根等の何れの部分を用いても良く、さらにはその全草を用いても良い。好ましくは開花後の花穂を用いる。
【0011】
本発明において使用する上記サクラソウ属植物の抽出物を調製する方法について以下に述べるが、これらの抽出溶媒および抽出方法に限定されるものではない。水、エタノール、メタノール、イソプロパノール、イソブタノール、n−ヘキサノール、メチルアミルアルコール、2−エチルブタノール、n−オクチルアルコールなどのアルコール類、グリセリン、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ヘキシレングリコール等の多価アルコール又はその誘導体、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−n−プロピルケトンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸イソプロピルなどのエステル類、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、n−ブチルエーテル等のエーテル類などの極性溶媒から選択される1種又は2種以上の混合溶媒が好適に使用でき、また、リン酸緩衝生理食塩水を用いることができる。或いは、石油エーテル、n−ヘキサン、n−ペンタン、n−ブタン、n−オクタン、シクロヘキサン、スクワラン等の炭化水素類、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、トリクロロエチレン、ベンゼン、トルエンなどの低極性もしくは無極性溶媒から選択される1種又は2種以上の混合溶媒も好適に使用することもできる。さらには、水や二酸化炭素、エチレン、プロピレン、エタノール、メタノール、アンモニアなどの1種または2種以上の超臨界流体や亜臨界流体も用いることもできる。
【0012】
抽出方法としては、常圧、若しくは加圧,減圧下で、室温、冷却又は加熱した状態で含浸させて抽出する方法、水蒸気蒸留などの蒸留法を用いて抽出する方法、サクラソウ属植物を圧搾して抽出物を得る圧搾法などが例示され、これらの方法を単独で、又は2種以上を組み合わせて抽出を行うこともできる。
【0013】
このようにして得られたサクラソウ属植物の抽出物は、抽出物をそのまま用いることもできるが、その効果を失わない範囲で、脱臭、脱色、濃縮などの精製操作を加えたり、さらにはカラムクロマトグラフィーなどを用いて分画物として用いてもよい。これらの抽出物や精製物、分画物は、これらから溶媒を除去することによって乾固物とすることもでき、さらに、アルコールなどの溶媒に可溶化した形態、或いは乳剤の形態で用いることができる。
【0014】
本発明においては、サクラソウ属植物のエタノール水溶液抽出物を用いることが好ましい。
【0015】
本発明の皮膚外用剤に配合する、エーデルワイス(Leontopodium alpinum)は、キク科ウスユキソウ属に分類される高山植物であり、栽培されたものを用いる。抽出部位は皮膚外用剤に配合し得るものであれば特に限定されないが、エーデルワイスの全草、茎、花、葉、根から選択される1種又は2種以上の部位を用いることが好ましく、さらに好ましくは根を除いた全草である。抽出溶媒、抽出方法としては、上述のサクラソウ属植物の場合と同様である。好ましい抽出溶媒としてはエタノール水溶液を挙げることができる。
【0016】
本発明の皮膚外用剤に配合する、ヨモギ属植物抽出物としては、皮膚外用剤に配合し得るものであれば特に限定されない。ヨモギ属植物の具体的な種としては、オウシュウヨモギ(Artemisia vulgaris)、カワラヨモギ(Artemisia capillaris)、ニガヨモギ(Artemisia absinthium)、モウコヨモギ(Artemisia mongolia)、ヤマヨモギ(Artemisia montana)、ヨモギギク(Tanacetum vulgare)などが例示されるが、本発明の効果の点からヤマヨモギを用いることが好ましい。抽出部位は、葉、茎、花、全草、地上部位全草から選択される1種又は2種以上の部位を用いることが好ましく、さらに好ましくは葉である。抽出溶媒、抽出方法としては、上述のサクラソウ属植物の場合と同様である。好ましい抽出溶媒としてはエタノール水溶液を挙げることができる。
【0017】
本発明の皮膚外用剤に配合するオオウメガサソウ(Chimaphila umbellata)抽出物としては、皮膚外用剤に配合し得るものであれば特に限定されない。抽出部位はオオウメガサソウの全草、茎、花、葉から選択される1種又は2種以上の部位を用いることが好ましく、さらに好ましくは全草である。抽出溶媒、抽出方法としては、上述のサクラソウ属植物の場合と同様である。好ましい抽出溶媒としてはエタノール水溶液を挙げることができる。
【0018】
本発明の皮膚外用剤に配合するオリーブ(Olea europaea)抽出物としては、皮膚外用剤に配合し得るものであれば特に限定されない。抽出部位はオリーブの葉、花、実から選択される1種又は2種以上の部位を用いることが好ましく、さらに好ましくは葉である。抽出溶媒、抽出方法としては、上述のサクラソウ属植物の場合と同様である。好ましい抽出溶媒としてはエタノール水溶液を挙げることができる。
【0019】
本発明の皮膚外用剤に配合するホホバ(Simmondsia chinensis)抽出物としては、皮膚外用剤に配合し得るものであれば特に限定されない。抽出部位はホホバの葉、花、実から選択される1種又は2種以上の部位を用いることが好ましく、さらに好ましくは葉である。抽出溶媒、抽出方法としては、上述のサクラソウ属植物の場合と同様である。好ましい抽出溶媒としてはエタノール水溶液を挙げることができる。
【0020】
本発明の皮膚外用剤に配合する、ゴレンシ(Averrhoa carambola)抽出物としては、皮膚外用剤に配合し得るものであれば特に限定されない。抽出部位はゴレンシの葉、花、果実から選択される1種又は2種以上の部位を用いることが好ましく、さらに好ましくは葉である。抽出溶媒、抽出方法としては、上述のサクラソウ属植物の場合と同様である。好ましい抽出溶媒としてはエタノール水溶液を挙げることができる。
【0021】
本発明の皮膚外用剤に配合する、チョウジ(Eugenia caryophyllus,Syzygium aromaticum)抽出物としては、皮膚外用剤に配合し得るものであれば特に限定されない。抽出部位はチョウジのつぼみを用いることが好ましい。抽出溶媒、抽出方法としては、上述のサクラソウ属植物の場合と同様である。好ましい抽出溶媒としてはエタノール水溶液を挙げることができる。
【0022】
本発明の皮膚外用剤に配合する、カミツレ(Chamomilla Recutita)抽出物としては、皮膚外用剤に配合し得るものであれば特に限定されない。抽出部位はカミツレの葉、茎、花から選択される1種又は2種以上の部位を用いることが好ましく、さらに好ましくは葉及び/又は花である。抽出溶媒、抽出方法としては、上述のサクラソウ属植物の場合と同様である。好ましい抽出溶媒としてはエタノール水溶液を挙げることができる
【0023】
本発明の皮膚外用剤に配合する、カロット(Daucus carota var. sativa)抽出物としては、皮膚外用剤に配合し得るものであれば特に限定されない。抽出部位はカロットの根を用いることが好ましい。抽出溶媒、抽出方法としては、上述のサクラソウ属植物の場合と同様である。好ましい抽出溶媒としては1,3−ブチレングリコール水溶液,1,2−ペンタンジオール水溶液、プロピレングリコール水溶液、エタノール水溶液、水から選択される1種又は2種以上を用いることができ、さらには、1,3−ブチレングリコール水溶液を用いることが最も好ましい。
【0024】
本発明の皮膚外用剤に配合する、ヒナギク(Bellis perennis)抽出物としては、皮膚外用剤に配合し得るものであれば特に限定されない。抽出部位はヒナギクの全草、葉、茎、花、実から選択される1種又は2種以上の部位を用いることが好ましく、さらに好ましくは花である。抽出溶媒、抽出方法としては、上述のサクラソウ属植物の場合と同様である。好ましい抽出溶媒としては水、エタノール水溶液、1,3−ブチレングリコール水溶液,1,2−ペンタンジオール水溶液、プロピレングリコール水溶液から選択される1種又は2種以上を用いることができ、さらには、水抽出物を用いることが最も好ましい。
【0025】
本発明の皮膚外用剤には上述の必須成分の他に、必要に応じて通常皮膚外用剤に配合される、水性成分、油性成分、保湿剤、色素、界面活性剤、紫外線吸収剤、増粘剤、美容成分、香料、高分子物質、防菌防微剤、アルコール類、粉体、スクラブ剤、生体由来成分等を適宜配合することができる。
【0026】
本発明の皮膚外用剤は、例えば、ローション剤、乳剤、軟膏の剤型で用いることができる。また、本発明の皮膚外用剤は、製造方法を問わない。
【実施例】
【0027】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、これにより本発明の範囲が限定されるものではない。なお、配合量は特に断りのない限り質量%である。
【0028】
まず、使用した各植物の抽出物の調製例を示す。
【0029】
[プリムラシッキメンシス抽出物]
プリムラシッキメンシスの開花期の花穂を乾燥後細切し、20質量倍量の50質量%エタノール水溶液に浸漬し、ろ過後ろ液を採取し、溶媒を留去した。得られた抽出物を50質量%エタノール水溶液に溶解後熟成し、再度ろ過したものを、プリムラシッキメンシス抽出物とした。
【0030】
[エーデルワイス抽出物]
エーデルワイスの地上部部位全草を乾燥後細切し、10質量倍量の50質量%エタノール水溶液に浸漬し、ろ過後ろ液を採取し、溶媒を留去した。得られた抽出物をグリセリン、エタノール水溶液に溶解後熟成し、再度ろ過したものをエーデルワイス抽出物とした。
【0031】
[ヨモギ抽出物]
ヤマヨモギの葉を乾燥後細切し、10質量倍量の50質量%エタノール水溶液に浸漬し、ろ過後ろ液を採取し、溶媒を留去した。得られた抽出物を50質量%1,3−ブチレングリコール水溶液に溶解後熟成し、再度ろ過したものをヤマヨモギ抽出物とした。
【0032】
[オオウメガサソウ抽出物]
オオウメガサソウの葉を乾燥後細切し、10質量倍量の50質量%エタノール水溶液に浸漬し、ろ過後ろ液を採取し、溶媒を留去した。得られた抽出物を50質量%1,3−ブチレングリコール水溶液に溶解後熟成し、再度ろ過したものをオオウメガサソウ抽出物とした。
【0033】
[オリーブ抽出物]
オリーブの葉を乾燥後細切し、10質量倍量の50質量%エタノール水溶液に浸漬し、ろ過後ろ液を採取し、溶媒を留去した。得られた抽出物を50質量%1,3−ブチレングリコール水溶液に溶解後熟成し、再度ろ過したものをオリーブ抽出物とした。
【0034】
[ホホバ抽出物]
ホホバの葉を乾燥後細切し、10質量倍量の50質量%エタノール水溶液に浸漬し、ろ過後ろ液を採取し、溶媒を留去した。得られた抽出物を50質量%1,3−ブチレングリコール水溶液に溶解後熟成し、再度ろ過したものをホホバ抽出物とした。
【0035】
[ゴレンシ抽出物]
ゴレンシの葉を乾燥後細切し、10質量倍量の80質量%エタノール水溶液に浸漬し、ろ過後ろ液を採取し、溶媒を留去した。得られた抽出物を30質量%1,3−ブチレングリコール水溶液に溶解後熟成し、再度ろ過したものをゴレンシ抽出物とした。
【0036】
[チョウジ抽出物]
チョウジのつぼみを乾燥後細切し、10質量倍量の50質量%エタノール水溶液に浸漬し、ろ過後ろ液を採取し、溶媒を留去した。得られた抽出物を50質量%エタノール水溶液に溶解後熟成し、再度ろ過したものをチョウジ抽出物とした。
【0037】
[カミツレ抽出物]
カミツレの花を乾燥後細切し、10質量倍量の50質量%1,3−ブチレングリコール水溶液に浸漬し、ろ過後ろ液を採取し、溶媒を留去した。得られた抽出物を50質量%1,3−ブチレングリコール水溶液に溶解後熟成し、再度ろ過したものをカミツレ抽出物とした。
【0038】
[カロット抽出物]
ニンジンの根を洗浄後ペースト状とし、熟成後20質量%1,3−ブチレングリコール水溶液に浸漬し、ろ過後ろ液を採取し、再度熟成後、ろ過したものをカロット抽出物とした。
【0039】
[ヒナギク抽出物]
ヒナギクの花を乾燥後細切し、水に浸漬し、ろ過後ろ液を採取し、溶媒を留去した。得られた抽出物を水に溶解後熟成し、再度ろ過したものをヒナギク抽出物とした。
【0040】
[実施例1]クリーム
(1)スクワラン 10.0(質量%)
(2)ステアリン酸 2.0
(3)水素添加パーム核油 0.5
(4)水素添加大豆リン脂質 0.1
(5)セタノール 3.6
(6)親油型モノステアリン酸グリセリン 2.0
(7)グリセリン 10.0
(8)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(9)アルギニン(20質量%水溶液) 15.0
(10)精製水 全量を100とする量
(11)カルボキシビニルポリマー(1質量%水溶液) 15.0
(12)プリムラシッキメンシス抽出物 0.5
(13)表1に示す抽出物 0.5
製法:(1)〜(6)の油相成分を80℃にて加熱溶解する。一方(7)〜(10)の水相成分を80℃にて加熱溶解する。これに前記油相成分を攪拌しながら加え、ホモジナイザーにより均一に乳化する。乳化終了後、(11)を加え、冷却を開始し、40℃にて(12)、(13)を加え、均一に混合する。
【0041】
[比較例1]クリーム
(1)スクワラン 10.0(質量%)
(2)ステアリン酸 2.0
(3)水素添加パーム核油 0.5
(4)水素添加大豆リン脂質 0.1
(5)セタノール 3.6
(6)親油型モノステアリン酸グリセリン 2.0
(7)グリセリン 10.0
(8)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(9)アルギニン(20質量%水溶液) 15.0
(10)精製水 全量を100とする量
(11)カルボキシビニルポリマー(1質量%水溶液) 15.0
(12)表1に示す抽出物 1.0
製法:(1)〜(6)の油相成分を80℃にて加熱溶解する。一方(7)〜(10)の水相成分を80℃にて加熱溶解する。これに前記油相成分を攪拌しながら加え、ホモジナイザーにより均一に乳化する。乳化終了後、(11)を加え、冷却を開始し、40℃にて(12)を加え、均一に混合する。
【0042】
[保湿性評価]
男女パネラー15名を一群として表1に示した実施例及び、対応する比較例をブラインドにて同時に使用させ、30分後の保湿効果が高く感じるほうを回答させた。実施例のほうが比較例より高い保湿効果を感じる場合を「+1」、同程度である「±0」、比較例のほうが実施例より高い保湿効果を感じる場合を「−1」として、それぞれの評価点の和を算出した。◎:15〜8点、○:7〜0点、×:−1点以下として、結果を表1に示した。
【0043】
【表1】
【0044】
本発明の実施例のクリームは、プリムラシッキメンシス抽出物と特定の植物抽出物を併用して配合することにより、特定の植物抽出物を単独で配合した比較例のクリームより、非常に高い保湿効果を発揮するものであった。
【0045】
[実施例2]乳液
(1)スクワラン 10.0(質量%)
(2)メチルフェニルポリシロキサン 4.0
(3)水素添加パーム核油 0.5
(4)水素添加大豆リン脂質 0.1
(5)モノステアリン酸ポリオキシエチレン
ソルビタン(20E.O.) 1.3
(6)モノステアリン酸ソルビタン 1.0
(7)グリセリン 4.0
(8)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(9)カルボキシビニルポリマー 0.15
(10)精製水 全量を100とする量
(11)アルギニン(1質量%水溶液) 20.0
(12)プリムラシッキメンシス抽出物 0.3
(13)表2に示す抽出物 0.3
製法:(1)〜(6)の油相成分を80℃にて加熱溶解する。一方(7)〜(10)の水相成分を80℃にて加熱溶解する。これに前記油相成分を攪拌しながら加え、ホモジナイザーにより均一に乳化する。乳化終了後、冷却を開始し、(11)〜(13)を順次加え、均一に混合する。
【0046】
【表2】
【0047】
[実施例3]化粧水
(1)エタノール 15.0(質量%)
(2)ポリオキシエチレン(40E.O.)硬化ヒマシ油 0.3
(3)香料 0.1
(4)精製水 全量を100とする量
(5)クエン酸 0.02
(6)クエン酸ナトリウム 0.1
(7)グリセリン 1.0
(8)ヒドロキシエチルセルロース 0.1
(9)プリムラシッキメンシス抽出物 0.3
(10)表2に示す抽出物 0.3
製法:(1)に(2)及び(3)を溶解する。溶解後、(4)〜(8)を順次添加した後、十分に攪拌し、(9)、(10)を加え、均一に混合する。
【0048】
[実施例4]美容液
(1)精製水 全量を100とする量
(2)グリセリン 10.0(質量%)
(3)ショ糖脂肪酸エステル 1.3
(4)カルボキシビニルポリマー(1質量%水溶液) 17.5
(5)アルギン酸ナトリウム(1質量%水溶液) 15.0
(6)モノラウリン酸ポリグリセリル 1.0
(7)マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリル 3.0
(8)N-ラウロイル-L-グルタミン酸
ジ(フィトステリル−2−オクチルドデシル) 2.0
(9)硬化パーム油 2.0
(10)スクワラン(オリーブ由来) 1.0
(11)ベヘニルアルコール 0.75
(12)ミツロウ 1.0
(13)ホホバ油 1.0
(14)1、3−ブチレングリコール 10.0
(15)L−アルギニン(10質量%水溶液) 2.0
(16)プリムラシッキメンシス抽出物 0.2
(17)エーデルワイス抽出物 0.2
(18)オオウメガサソウ抽出物 0.2
(19)ヨモギ抽出物 0.2
(20)ホホバ抽出物 0.2
製法:(1)〜(6)の水相成分を混合し、75℃にて加熱溶解する。一方、(7)〜(14)の油相成分を混合し、75℃にて加熱溶解する。次いで、上記水相成分に油相成分を添加して予備乳化を行った後、ホモミキサーにて均一に乳化する。乳化終了後に冷却を開始し、50℃にて(15)を加える。さらに40℃まで冷却し、(16)〜(20)を加え、均一に混合する。
【0049】
[実施例5]水性ジェル
(1)カルボキシビニルポリマー 0.5(質量%)
(2)精製水 全量を100とする量
(3)水酸化ナトリウム(10質量%水溶液) 0.5
(4)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(5)プリムラシッキメンシス抽出物 0.3
(6)オオウメガサソウ抽出物 0.3
(7)エタノール 10.0
(8)香料 0.1
(9)ポリオキシエチレン(60E.O.)硬化ヒマシ油 0.1
製法:(1)を(2)に加え、均一に攪拌した後、(3)を加える。均一に攪拌した後、(4)〜(9)を加え、均一に攪拌混合する。
【0050】
[実施例6]クレンジング料
(1)スクワラン 81.0(質量%)
(2)イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル 15.0
(3)精製水 全量を100とする量
(4)プリムラシッキメンシス抽出物 0.5
(5)オリーブ抽出物 0.5
製法:(1)と(2)を均一に溶解する。これに、(3)〜(5)を順次加え、均一に混合する。
【0051】
[実施例7]洗顔フォーム
(1)ステアリン酸 16.0(質量%)
(2)ミリスチン酸 16.0
(3)親油型モノステアリン酸グリセリン 2.0
(4)グリセリン 20.0
(5)水酸化ナトリウム 7.5
(6)ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン 1.0
(7)精製水 全量を100とする量
(8)プリムラシッキメンシス抽出物 0.4
(9)エーデルワイス抽出物 0.4
製法:(1)〜(4)の油相成分を80℃にて加熱溶解する。一方(5)〜(7)の水相成分を80℃にて加熱溶解し、油相成分と均一に混合撹拌する。冷却を開始し、40℃にて(8)、(9)を加え、均一に混合する。
【0052】
[実施例8]メイクアップベースクリーム
(1)スクワラン 10.0(質量%)
(2)セタノール 2.0
(3)グリセリントリ−2−エチルヘキサン酸エステル 2.5
(4)親油型モノステアリン酸グリセリル 1.0
(5)プロピレングリコール 11.0
(6)ショ糖脂肪酸エステル 1.3
(7)精製水 全量を100とする量
(8)酸化チタン 1.0
(9)ベンガラ 0.1
(10)黄酸化鉄 0.4
(11)香料 0.1
(12)プリムラシッキメンシス抽出物 0.2
(13)ヨモギ抽出物 0.1
(14)オリーブ抽出物 0.1
製法:(1)〜(4)の油相成分を混合し、75℃にて加熱溶解する。一方、(5)〜(7)の水相成分を混合し、75℃にて加熱溶解し、これに(8)〜(10)の顔料を加え、ホモミキサーにて均一に分散させる。この水相成分に前記油相成分を加え、ホモミキサーにて乳化する。乳化終了後に冷却を開始し、40℃にて(11)〜(14)の成分を加え、均一に混合する。
【0053】
[実施例9]乳液状ファンデーション
(1)メチルポリシロキサン 2.0(質量%)
(2)スクワラン 5.0
(3)ミリスチン酸オクチルドデシル 5.0
(4)セタノール 1.0
(5)ポリオキシエチレン(20E.O.)
ソルビタンモノステアリン酸エステル 1.3
(6)モノステアリン酸ソルビタン 0.7
(7)1、3−ブチレングリコール 8.0
(8)キサンタンガム 0.1
(9)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(10)精製水 全量を100とする量
(11)酸化チタン 9.0
(12)タルク 7.4
(13)ベンガラ 0.5
(14)黄酸化鉄 1.1
(15)黒酸化鉄 0.1
(16)香料 0.1
(17)プリムラシッキメンシス抽出物 0.2
(18)オオウメガサソウ抽出物 0.1
(19)ヨモギ抽出物 0.1
(20)オリーブ抽出物 0.1
(21)ホホバ抽出物 0.1
製法:(1)〜(6)の油相成分を混合し、75℃にて加熱溶解する。一方、(7)〜(10)の水相成分を混合し、75℃にて加熱溶解し、これに(11)〜(15)の顔料を加え、ホモミキサーにて均一に分散する。油相成分を加え、乳化を行う。乳化終了後に冷却を開始し、40℃にて(16)〜(21)の成分を順次加え、均一に混合する。
【0054】
[実施例10]油中水型エモリエントクリーム
(1)流動パラフィン 30.0(質量%)
(2)マイクロクリスタリンワックス 2.0
(3)ワセリン 5.0
(4)ジグリセリンオレイン酸エステル 5.0
(5)塩化ナトリウム 1.3
(6)塩化カリウム 0.1
(7)プロピレングリコール 3.0
(8)1、3−ブチレングリコール 5.0
(9)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(10)プリムラシッキメンシス抽出物 0.2
(11)チョウジ抽出物 0.1
(12)オリーブ抽出物 0.1
(13)精製水 全量を100とする量
(14)香料 0.1
製法:(5)と(6)を(13)の一部に溶解して50℃とし、50℃に加熱した(4)に撹拌しながら徐々に加える。これを混合した後、70℃にて加熱溶解した(1)〜(3)に均一に分散する。これに(7)〜(12)を(13)の残部に70℃にて加熱溶解したものを撹拌しながら加え、ホモミキサーにて乳化する。乳化終了後に冷却を開始し、40℃にて(14)を加え、均一に混合する。
【0055】
[実施例11]パック
(1)精製水 全量を100とする量
(2)ポリビニルアルコール 12.0(質量%)
(3)エタノール 17.0
(4)グリセリン 5.0
(5)ポリエチレングリコール(平均分子量1000) 2.0
(6)プリムラシッキメンシス抽出物 0.2
(7)ホホバ抽出物 0.2
(8)エーデルワイス抽出物 0.2
(9)ヨモギ抽出物 0.2
(10)香料 0.1
製法:(2)と(3)を混合し、80℃に加温した後、80℃に加温した(1)に溶解する。均一に溶解した後、(4)と(5)を加え、攪拌しながら冷却を開始する。40℃まで冷却し、(6)〜(10)を加え、均一に混合する。
【0056】
[実施例12]入浴剤
(1)香料 0.3(質量%)
(2)プリムラシッキメンシス抽出物 0.2
(3)エーデルワイス抽出物 0.2
(4)炭酸水素ナトリウム 50.0
(5)硫酸ナトリウム 49.3
製法:(1)〜(5)を均一に混合する。
【0057】
[実施例13]シート状パック
(1)香料 0.1(質量%)
(2)1,3−ブチレングリコール 5.0
(3)グリセリン 5.0
(4)エタノール 3.0
(5)プリムラシッキメンシス抽出物 0.2
(6)オオウメガサソウ抽出物 0.2
(7)精製水 全量を100とする量
製法:(1)〜(7)を均一に混合したのち、不織布性のシートに含浸させる。
【0058】
[相乗効果の確認]
プリムラシッキメンシス抽出物と特定の植物抽出物を皮膚外用剤に併用して用いることにより、表皮ターンオーバーの改善、表皮バリア機能改善、抗酸化などの効果が相乗的に向上することを、下記の手順で確認した。
ヒト表皮角化細胞を3×105個/ウェルとなるように6ウェルプレートに播種し、5%FBSを含むDMEM培地にて一晩培養した。植物抽出物を溶解した培地に交換し、37℃、5% CO2インキュベーター内で24時間培養した。細胞からのTotal RNA抽出はTrizol reagentを用い、ライフテクノロジーズ社のプロトコールに従って調製した。cDNA合成後に下記表のプライマーを使用してリアルタイムPCRにより遺伝子発現を確認した。内部標準として下記表3のGAPDHを使用した。また、植物抽出物の培地への添加量は、単独の添加で細胞毒性を示さない濃度を単独添加時の添加量とし、併用の場合は、それぞれ単独添加時の添加量の半量とした。
【0059】
【表3】
【0060】
図1図14に示した通り、本発明の皮膚外用剤は、プリムラシッキメンシス抽出物と、特定の植物抽出物を併用することにより、表皮ターンオーバーの改善、表皮バリア機能改善などの効果が相乗的に向上し、高い保湿効果、老化防止効果が得られた。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14