【解決手段】コンバイナ13は、第1の透過度を有する第1領域14と、第1領域14における透過度より低い第2の透過度を有する第2領域15とを備え、表示装置12は、第1領域14に画像光を投射する第1の表示モードと、第2領域15に画像光を投射する第2の表示モードとを有し、第1の表示モードと第2の表示モードとを切り換え可能とした。
前記制御部は、前記明るさ検出装置により検出された明るさ検出値が所定のしきい値より低い場合は、前記第1の表示モードとし、明るさ検出値が所定のしきい値より高い場合は、前記第2の表示モードとすることを特徴とする請求項2に記載の車両用ヘッドアップディスプレイ装置。
前記制御部は、前記明るさ検出装置により検出された明るさ検出値が所定のしきい値より低い状態が一定時間続いた場合に、前記第1の表示モードとし、明るさ検出値が所定のしきい値より高い状態が一定時間続いた場合に、前記第2の表示モードとすることを特徴とする請求項2に記載の車両用ヘッドアップディスプレイ装置。
前記表示装置による画像光の投射領域を変化させることで、前記第1の表示モードと前記第2の表示モードとを切り換えることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の車両用ヘッドアップディスプレイ装置。
前記表示装置による画像光の投射角度を変化させることで、前記第1の表示モードと前記第2の表示モードとを切り換えることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の車両用ヘッドアップディスプレイ装置。
前記制御部は、前記第1の表示モードまたは前記第2の表示モードのいずれか一方で表示するための画像パーツを用い、この画像パーツを表示モードに応じて、拡大または縮小して表示させることを特徴とする請求項2から請求項6のいずれか一項に記載の車両用ヘッドアップディスプレイ装置。
前記コンバイナの前記第1領域は透明に形成され、前記第2領域はグレーに形成されていることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の車両用ヘッドアップディスプレイ装置。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明に係る車両用ヘッドアップディスプレイ装置の実施形態を示す概略斜視図である。
【0009】
図1に示すように、車両用ヘッドアップディスプレイ装置1は、装置本体10を備えている。装置本体10の一端部分には、上方に突出する投射部11が一体に配設されている。投射部11の装置本体10における内側の面は、中央部分がわずかに窪んだ形状を有しており、この投射部11の内側の面の中央部分には、表示装置12が設置されている。本実施形態においては、この表示装置12として、液晶表示装置が用いられている。
なお、表示装置12としては、これに限定されるものではなく、例えば、蛍光表示管を用いた表示装置12や、光透過型の液晶表示パネルに光を照射するか、または、レーザなどのビーム光をMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラー、ガルバノミラー、ポリゴンミラーあるいは、これらの走査手段を複数組み合わせて用いた走査手段により二次元状に走査させて画像を形成する、いわゆるプロジェクター式の表示装置12を用いるようにしてもよい。
【0010】
また、装置本体10の他端部分には、表示装置12から画像光が投射されるコンバイナ13が立設されている。本実施形態においては、コンバイナ13は、例えば、樹脂やガラスなどからなるハーフミラーで構成されており、所定の曲率をもって曲面状に形成されている。
図2はコンバイナ13の詳細を示す概略側面図である。本実施形態においては、コンバイナ13は、コンバイナ13の上方に設けられた第1の透過度を有する第1領域14と、コンバイナ13の下方に設けられた第1領域14における透過度より低い第2の透過度を有する第2領域15とを備えている。具体的には、コンバイナ13の第1領域14は、透過度が高くなるようにほぼ透明に形成されており、コンバイナ13の第2領域15は、透過度が低くなるように、例えば、半透明のグレーに着色して形成されている。
【0011】
本実施形態においては、
図2(a)に示すように、コンバイナ13は、透明な第1領域14を構成する部材と、グレーに着色された第2領域15を構成する部材とを、接着することにより形成されている。なお、
図2(b)に示すように、コンバイナ13の全体を透明な部材により構成するとともに、第2領域15に相当する箇所の裏面に、グレーに着色された部材15aを貼着することにより、第2領域15を形成するようにしてもよい。
そして、車両用ヘッドアップディスプレイ装置1は、表示装置12から投射された画像光をコンバイナ13に投射することにより、コンバイナ13の前方に虚像Vを表示させ、使用者のアイポイントEから視認することができるように構成されている。
なお、本実施形態においては、第1領域14は、第2領域15より大きく形成されているが、これに限定されるものではない。例えば、第1領域14と第2領域15とを同一の大きさに形成するようにしてもよいし、第1領域14を第2領域15より小さく形成するようにしてもよい。
【0012】
図3は表示装置12からコンバイナ13に画像光を投射した状態を示す概略図である。
図3に示すように、表示装置12は、上部に配置した第1領域用表示部16と、下部に配置した第2領域用表示部17とを備えている。そして、
図3(a)に示すように、表示装置12の第1領域用表示部16からコンバイナ13の第1領域14に画像光を投射し、
図3(b)に示すように、表示装置12の第2領域用表示部17からコンバイナ13の第2領域15に画像光を投射するように構成されている。
このように、表示装置12による画像光の投射領域を変化させることにより、コンバイナ13の第1領域14または第2領域15に画像光を投射することができるものである。
【0013】
なお、本実施形態においては、表示装置12に、コンバイナ13の第1領域14に画像光を投射する第1領域用表示部16と、コンバイナ13の第2領域15に画像光を投射する第2領域用表示部17とを設けるようにしているが、表示装置12を傾けて画像光の投射角度を変化させることにより、第1領域14または第2領域15に画像光を投射するようにしてもよい。
図4は表示装置12による画像光の投射角度を変化させる機構の例を示す概略図である。
図4に示すように、表示装置12は、その基端部20を中心として揺動自在に設置され、表示装置12の先端部分には、揺動アーム21の一端部が回動自在に取り付けられている。また、表示装置12の近傍には、移動レール22が図において左右方向に移動自在に配置されている。揺動アーム21の他端部は、移動レール22の一端部に回動自在に接続されており、移動レール22の上面には、ラックギア(図示せず)が形成されており、このラックギアには、駆動モータ23の出力ギア24に噛合する駆動ギア25が噛合されている。
【0014】
そして、駆動モータ23の出力ギア24を回転駆動させることにより、駆動ギア25およびラックギアを介して移動レール22を移動させる。移動レール22が
図4において左方向に移動した場合は、揺動アーム21が同方向に引っ張られ、表示装置12を反時計方向に揺動させて、第2領域15に画像光を投射するように位置させることができる。一方、移動レール22が
図4において右方向に移動した場合は、揺動アーム21が同方向に押し込まれ、表示装置12を時計方向に揺動させて、第1領域14に画像光を投射するように位置させることができる。
このように、駆動モータ23の駆動により、表示装置12を、
図4中実線で示すように、第1領域14に表示する位置と、
図4中破線で示すように、第2領域15に表示する位置とに切り換えるものである。
なお、表示装置12による画像光の投射角度を変化させる機構としては、これに限定されるものではなく、公知の揺動機構を用いてもよい。
本実施形態における以下の説明では、表示装置12は、第1領域用表示部16と第2領域用表示部17とを備えた表示装置12を用いた態様で説明する。
【0015】
図5は、車両用ヘッドアップディスプレイ装置1を車両に搭載した状態を示す概略図である。
図5に示すように、車両用ヘッドアップディスプレイ装置1は、使用者のアイポイントEから見て、コンバイナ13の第2領域15が、車両のボンネット26やダッシュボード27に重なり、第1領域14が、車両のボンネット26やダッシュボード27に重ならないように設置することが好ましい。このように設置することで、透過度の低い第2領域15により車両前方の視界を妨げてしまうことがない。
また、コンバイナ13を高さ調整可能に構成してもよい。すなわち、コンバイナ13の高さを調整可能とすることにより、使用者のアイポイントEが変わった場合に、コンバイナ13の第2領域15が、車両のボンネット26やダッシュボード27に重なるように設置することが可能となる。
【0016】
次に、本実施形態における制御構成について、
図6を参照して説明する。
車両用ヘッドアップディスプレイ装置1は、各機器を総括的に制御する制御部30を備えている。メモリ31には、制御部30のプログラムおよび画像データが記憶されている。画像データとしては、表示させる画像のパーツや画像の表示位置を設定した表示位置データなどがある。
画像パーツとしては、例えば、案内方向矢印画像、速度表示画像、目的地までの距離表示画像、目的地までの所要時間画像などがある。
ここで、画像のパーツは、例えば、コンバイナ13の第1領域14に表示するための画像パーツと、コンバイナ13の第2領域15に表示するための画像パーツとを、それぞれ別個の画像パーツとしてメモリ31に記憶させるようにしてもよい。また、第1領域14または第2領域15のいずれか一方に表示するための画像パーツをメモリ31に記憶させておき、この画像パーツを表示する領域に応じて拡大または縮小することにより、画像を表示させるようにしてもよい。このように、第1領域14または第2領域15のいずれか一方に表示するための画像パーツをメモリ31に記憶させるようにすれば、メモリ31の使用領域を低減させることができる。
表示位置データは、各画像パーツを第1領域14または第2領域15のどの位置に表示させるかを設定するものであり、画像表示位置データおよび画像パーツに基づいて、第1領域14または第2領域15に画像光を投射するように制御するものである。
【0017】
車両用ヘッドアップディスプレイ装置1は、車両のバッテリ(図示せず)などから電源が供給される電源部32を備えている。
また、制御部30には、外部のナビゲーション装置33の情報およびスマートフォン34の情報が送られるようになっている。なお、スマートフォン34の代わりに通信可能な携帯電話を用いるようにしてもよい。
【0018】
また、車両のダッシュボード27や車両前部などには、車両の前方における明るさを検出する明るさ検出装置35が設けられており、明るさ検出装置35は、外光の光量や前方に位置する車両の色などに基づいて車両前方における明るさを検出するものである。明るさ検出装置35としては、例えば、光量センサやカメラにより撮影された車両前方の画像に基づいて明るさを検出する装置などが用いられる。
【0019】
制御部30は、明るさ検出装置35により検出された明るさを分析する明るさ分析部36を備えている。明るさ分析部36は、明るさ検出装置35による明るさ検出値に基づいて、明るさ検出値と所定のしきい値と比較し、明るさ検出値がしきい値より低い場合は、第1領域14に画像光を投射する第1の表示モードであると判断し、しきい値より高い場合は、第2領域15に画像光を投射する第2の表示モードであると判断する。
すなわち、コンバイナ13の第1の領域は、透明に形成されていることから、外光の影響を受けやすく、周囲の明るさが所定のしきい値より高い場合には、第1領域14に画像光を投射しても視認しづらくなるので、このような場合には、第2領域15に画像光を投射するようにしている。第2領域15は、透過度が低く形成されているので、外光の影響を受けにくく、周囲が明るい場合でも、視認が容易となる。
【0020】
この場合に、第1の表示モードであるか、または第2の表示モードであるかを判断するためのしきい値は、表示装置12の輝度などに応じて設定されるものである。例えば、表示装置12の輝度が低い場合には、外光などの影響を受けて虚像を視認しにくくなることから、しきい値を低く設定して、明るさ検出値が低くても第2の表示モードにすると判断するようにすればよい。逆に、表示装置12の輝度が高い場合には、外光などの影響を受けにくくなることから、しきい値を高く設定して、明るさ検出値が高くても第1の表示モードにすると判断するようにすればよい。
【0021】
また、例えば、車両が昼間晴れの時に走行している際に、トンネル内に入ったり、建物の影に入ったりした場合など、明るさ検出装置35による明るさ検出値が一時的にしきい値より低くなることがある。逆に、夜間走行中に明るい照明の領域に入った場合など、明るさ検出装置35による明るさ検出値が一時的にしきい値より高くなることがある。
このような場合に、第1領域14に表示する第1の表示モードであるか、第2領域15に表示する第2の表示モードであるかを逐次判断すると、表示領域の頻繁な切換により視認性が悪化するおそれがある。そのため、本実施形態においては、明るさ検出値が、一定時間、しきい値より高いかまたは低くなった場合にのみ、所定の表示モードであると判断するようにしている。
【0022】
なお、本実施形態においては、明るさ検出装置35により明るさを検出して、自動的に表示領域の切り換えを行うようにしているが、例えば、図示しないが切り換えスイッチを設けておき、使用者が切り換えスイッチを操作することにより、表示領域を切り換えるようにしてもよい。さらに、例えば、スモールライトまたはヘッドライトの点灯操作が行われた場合に、この点灯操作に連動して表示領域を切り換えるようにしてもよい。この場合は、スモールライトまたはヘッドライトの点灯操作が行われた場合には、周囲が暗くなってきたものと判断して、第2の表示モードから第1の表示モードに表示モードを切り換えるものである。
【0023】
明るさ分析部36は、描画処理部37に第1の表示モードであるか、第2の表示モードであるかの判断結果を送るように構成されている。
描画処理部37は、外部のナビゲーション装置33から送られる目的地までの経路情報、スマートフォン34などのインターネットを利用したメール情報や、携帯電話あるいはスマートフォン34による携帯メール情報、車両からの車両速度情報などの各種情報を取得する。描画処理部37は、これら取得した情報に基づいて、メモリ31の画像パーツを選択して読み込む。描画処理部37は、明るさ分析部36により判断された第1の表示モードまたは第2の表示モードに応じて、メモリ31から表示位置データを読み込み、表示装置12により表示させる画像データを作成する。この画像データを表示装置12に送ることで、表示装置12は、画像データに基づいて、コンバイナ13の第1領域14および第2領域15に画像光を投射するものである。
なお、本実施形態においては、外部のナビゲーション装置33から経路情報などを取得するようにしたが、例えば、ナビゲーション用アプリケーションが搭載されたスマートフォン34を用いて、このスマートフォン34からのナビゲーション情報を取得するようにしてもよい。
【0024】
すなわち、明るさ分析部36により第1の表示モードと判断した場合は、描画処理部37は、目的地までの経路情報、メール情報、車両からの車両速度情報などの各種情報を取得し、これら取得した情報に基づいて、メモリ31の第1の表示モード用の画像パーツを選択して読み込む。
そして、メモリ31から第1の表示モードにおける表示位置データを読み込み、表示装置12により表示させる画像データを作成して表示装置12に送り、表示装置12の第1領域用表示部16から、画像データに基づいてコンバイナ13の第1領域14に画像光を投射する。同様に、明るさ分析部36により第2の表示モードと判断した場合は、描画処理部37は、目的地までの経路情報、メール情報、車両からの車両速度情報などの各種情報を取得し、これら取得した情報に基づいて、メモリ31の第2の表示モード用の画像パーツを選択して読み込む。そして、メモリ31から第2の表示モードにおける表示位置データを読み込み、表示装置12により表示させる画像データを作成して表示装置12に送り、表示装置12の第2領域用表示部17から、画像データに基づいてコンバイナ13の第2領域15に画像光を投射する。
なお、描画処理部37は、表示する画像データについて、例えば、表示画像の拡大・縮小補正、投射画像の歪み補正などの各種補正を行うようにしてもよい。
【0025】
本実施形態においては、第1領域14に対して第2領域15の表示領域が狭く設定されていることから、第1領域14に表示させる画像をそのまま第2領域15で表示させることができない。
そこで、本実施形態においては、コンバイナ13の第1領域14に表示することができる画像に、あらかじめ優先順位を付けておき、第2領域15での表示を行う際に、優先順位の高い方からあらかじめ設定された数の画像のみを表示させるようにしている。
【0026】
図7は表示装置12からコンバイナ13に投射される画像の例を示す説明図である。
図7(a)は第1の表示モードにおける画像の例を示したものであり、例えば、コンバイナ13の第1領域14に、「方向矢印50」、「現在の車両速度51」、「メール受信案内52」の3つの画像がそれぞれ表示されている状態を示している。この表示画像に対して、あらかじめ「方向矢印50」、「メール受信案内52」、「現在の車両速度51」の順で、優先順位を付けておき、第2領域15での表示を行う場合、上位2つの画像のみを表示させるようになっている。
図7(b)は、第2の表示モードにおける画像の例を示したものであり、第2領域15において、「方向矢印50」、「メール受信案内52」の2つの画像がそれぞれ表示されている状態を示している。この場合に、「方向矢印50」は、第1の表示モードで表示する場合に比べて、小さな「方向矢印50」とされている。
このように構成することで、第1領域14に比べて表示領域が狭い第2領域15においても、必要な画像を表示させることが可能となる。
【0027】
なお、例えば、夜間など、第1の表示モードで表示することが可能な場合に、描画処理部37は、第1領域14および第2領域15を1つの領域として、コンバイナ13の全体に画像光を表示させるようにしてもよい。
【0028】
次に、本実施形態の動作について、
図8に示すフローチャートを参照して説明する。
本実施形態においては、電源をONにすると、明るさ検出装置35により周囲の明るさを検出し(ST1)、この明るさ検出値に基づいて、明るさ分析部36により、明るさ検出値と所定のしきい値と比較する(ST2)。
制御部30は、明るさ検出値がしきい値より低い場合は(ST2:YES)、さらに、一定時間、このしきい値が低い状態が続いたか否か判断し(ST3)、一定時間、しきい値が低い状態が続いた場合は(ST3:YES)、第1の表示モードであると判断する(ST4)。一方、制御部30は、一定時間、しきい値が低い状態が続かない場合には(ST3:NO)、再び、明るさ検出装置35により明るさ検出を継続して行う(ST1)。
そして、制御部30は、第1の表示モードであると判断した場合には、描画処理部37により、第1の表示モードで、表示装置12を動作させ、コンバイナ13の第1領域14に画像を表示させる(ST5)。
【0029】
また、明るさ検出装置35による明るさ検出値がしきい値より高い場合は(ST2:NO)、さらに、制御部30は、一定時間、このしきい値が高い状態が続いたか否か判断し(ST6)、一定時間、しきい値が高い状態が続いた場合は(ST7:YES)、第2の表示モードであると判断する(ST7)。一方、制御部30は、一定時間、しきい値が高い状態が続かない場合には(ST7:NO)、再び、明るさ検出装置35により明るさ検出を継続して行う(ST1)。
そして、制御部30は、第2の表示モードであると判断した場合には、描画処理部37により、第2の表示モードで、表示装置12を動作させ、コンバイナ13の第2領域15に画像を表示させる(ST8)。
【0030】
以上説明したように、本実施形態に係る車両用ヘッドアップディスプレイ装置1は、表示装置12は、第1領域14に画像光を投射する第1の表示モードと、第2領域15に画像光を投射する第2の表示モードとを有し、第1の表示モードと第2の表示モードとを切り換え可能とした。
この実施形態によれば、表示装置12を第1の表示モードと第2の表示モードとに切り換えることで、輝度の低い表示装置12を用いた場合でも、周囲の明るさに応じて視認性の高い表示を行うことができる。
【0031】
また、本実施形態は、周囲の明るさを検出する明るさ検出装置35を備え、明るさ検出装置35により検出された明るさ検出値に基づいて、第1の表示モードと第2の表示モードとを切り換える制御部30を備えている。
この実施形態によれば、制御部30により、明るさ検出装置35により検出された明るさ検出値に基づいて、第1の表示モードと第2の表示モードとを切り換えるので、輝度の低い表示装置12を用いた場合でも、周囲の明るさに応じて視認性の高い表示を行うことができる。
【0032】
また、本実施形態は、制御部30は、明るさ検出装置35により検出された明るさ検出値が所定のしきい値より低い場合は、第1の表示モードとし、明るさ検出値が所定のしきい値より高い場合は、第2の表示モードとする。
この実施形態によれば、明るさ検出装置35による明るさ検出値がしきい値より高いか、低いかによって、第1の表示モードと第2の表示モードとを切り換えるようにしているので、輝度の低い表示装置12を用いた場合でも、周囲の明るさに応じて視認性の高い表示を行うことができる。
【0033】
また、本実施形態は、制御部30は、明るさ検出装置35により検出された明るさ検出値が所定のしきい値より低い状態が一定時間続いた場合に、第1の表示モードとし、明るさ検出値が所定のしきい値より高い状態が一定時間続いた場合に、第2の表示モードとする。
この実施形態によれば、制御部30により、明るさ検出装置35により検出された明るさ検出値がしきい値より一定時間高い状態が続いたか、または一定時間低い状態が続いたかによって、第1の表示モードと第2の表示モードとを切り換えるようにしているので、表示モードの頻繁な切り換えを防止して、視認性の高い表示を行うことができる。
【0034】
また、本実施形態は、第1の表示モードと第2の表示モードとは、表示装置12による画像光の投射領域を変化させることで切り換える。
この実施形態によれば、表示装置12による画像光の投射領域を変化させることで、表示装置12により第1の表示モードと第2の表示モードとを容易に切り換えることができる。
【0035】
また、本実施形態は、第1の表示モードと第2の表示モードとは、表示装置12による画像光の投射角度を変化させることで切り換える。
この実施形態によれば、表示装置12による画像光の投射角度を変化させることで、表示装置12により第1の表示モードと第2の表示モードとを容易に切り換えることができる。
【0036】
また、本実施形態は、第1領域14は、第2領域15より大きく形成され、制御部30は、第1の表示モードで用いる画像パーツのうち、あらかじめ設定された画像パーツのみを、第2の表示モードで表示させる。
この実施形態によれば、制御部30により、第1の表示モードで用いる画像パーツのうち、あらかじめ設定された画像パーツのみを第2の表示モードで表示させるようにしているので、第1領域14に比べて表示領域が狭い第2領域15においても、必要な画像を表示させることができる。
【0037】
また、本実施形態は、制御部30は、第1の表示モードまたは第2の表示モードのいずれか一方で表示するための画像パーツを用い、この画像パーツを表示モードに応じて、拡大または縮小して表示させる。
この実施形態によれば、第1の表示モードまたは第2の表示モードのいずれか一方で表示するための画像パーツを用い、この画像パーツを表示モードに応じて、拡大または縮小して表示させるようにしたので、画像パーツを記憶させるメモリ31の記憶領域を低減させることができる。
【0038】
また、本実施形態は、コンバイナの第1領域14は透明に形成され、第2領域15はグレーに形成されている。
この実施形態によれば、周囲の明るさに応じて視認性の高い表示を行うことができる。
【0039】
なお、前記実施形態においては、表示装置12とコンバイナ13とが一体とされたヘッドアップディスプレイ装置1について説明したが、表示装置12(制御部30を含む)とコンバイナ13とを別体に構成したヘッドアップディスプレイ装置1に適用してもよい。
また、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能である。