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特開2016-91281河川設備点検用装置及び河川設備点検用プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-91281(P2016-91281A)
(43)【公開日】2016年5月23日
(54)【発明の名称】河川設備点検用装置及び河川設備点検用プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20160418BHJP
   E02B 3/00 20060101ALI20160418BHJP
【FI】
   G06Q50/10 130
   E02B3/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-224667(P2014-224667)
(22)【出願日】2014年11月4日
(71)【出願人】
【識別番号】514266507
【氏名又は名称】テクノクラート株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094190
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 清路
(74)【代理人】
【識別番号】100151644
【弁理士】
【氏名又は名称】平岩 康幸
(74)【代理人】
【識別番号】100151127
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 勝雅
(72)【発明者】
【氏名】櫻井 立也
(72)【発明者】
【氏名】櫻井 悟美
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC15
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ダムゲート等の河川設備の点検を点検者に確実に行わせ、その点検結果を、無線通信回線を介して管理サーバに送信する河川設備点検用装置及び河川設備点検用プログラムを提供する。
【解決手段】点検内容を教示するための点検ガイド及び合否基準を含む点検管理情報を記憶する点検管理情報取得手段21と、点検結果情報を記憶する点検結果記憶手段30と、点検ガイド情報を表示すると共に、点検項目を選択させる点検ガイド手段41と、点検の結果を点検結果情報として記憶させる点検結果入力手段42と、合否基準に基づいて判定し、合格でない場合には確認操作をさせる点検結果判定手段51と、点検の実施状態を撮影した証明用画像を点検結果情報として記憶させる証明用画像取得手段61と、管理サーバ9と通信可能であるかを監視し、通信可能な状態のときに点検結果情報を送信する点検結果情報送信手段22と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
河川設備の点検を行う点検者が携帯し、前記河川設備に関する情報を蓄積して記憶する管理サーバと無線通信回線を介して接続可能な河川設備点検用装置であって、
前記河川設備について、全ての点検項目、画像を含み前記点検項目毎の点検内容を教示するための点検ガイド、及び前記点検項目毎の合否基準、を含む点検管理情報を前記管理サーバから取得して記憶する点検管理情報取得手段と、
前記点検項目毎の点検結果の情報を前記点検項目に関連づけて点検結果情報として記憶する点検結果記憶手段と、
前記点検者の操作に応じて前記点検ガイド情報を表示器に表示すると共に、実施する前記点検項目を選択させる点検ガイド手段と、
前記点検ガイド手段を用いて選択された前記点検項目について、前記点検者に点検を実施した結果を入力させ、入力された点検の結果を前記点検結果情報として記憶させる点検結果入力手段と、
前記点検の結果を前記点検管理情報に含まれる前記合否基準に基づいて判定し、前記点検の結果が合格でない場合には前記点検者に対して確認操作をさせる点検結果判定手段と、
所定の前記点検項目について、前記点検者が撮影手段を用いて点検の実施状態を撮影した証明用画像を取得し、取得した証明用画像を前記点検結果情報として記憶させる証明用画像取得手段と、
全ての前記点検項目について点検が終了した後に、前記管理サーバと通信可能であるかを監視し、通信可能な状態のときに前記点検結果記憶手段に記憶されている前記点検結果情報を管理サーバに送信する点検結果情報送信手段と、
を備えることを特徴とする河川設備点検用装置。
【請求項2】
前記点検ガイド手段は、選択された前記点検項目の点検の実施結果を入力するための入力欄と前記証明用画像の要否とを前記表示器に表示し、
前記点検結果入力手段は、入力された点検の結果を前記入力欄に表示し、
前記点検結果判定手段は、前記点検の結果が前記合否基準に合格でない場合には前記表示器に警告を表示し、
前記点検結果情報送信手段は、未実施の前記点検項目があるときに前記点検者が前記河川設備の点検を終了させようとした場合には、未実施の前記点検項目を前記表示器に表示して確認操作をさせる請求項1記載の河川設備点検用装置。
【請求項3】
所定の前記点検項目の前記合否基準には、前記点検結果判定手段による判定のための合格数値範囲を含む請求項1又は2に記載の河川設備点検用装置。
【請求項4】
河川設備の点検を行う点検者が携帯し、前記河川設備に関する情報を蓄積して記憶する管理サーバと無線通信回線を介して接続可能なコンピュータに組み込まれる河川設備点検用プログラムであって、
前記河川設備について、全ての点検項目、画像を含み前記点検項目毎の点検内容を教示するための点検ガイド、及び前記点検項目毎の合否基準、を含む点検管理情報を前記管理サーバから取得して記憶する点検管理情報取得機能と、
前記点検項目毎の点検結果の情報を前記点検項目に関連づけて点検結果情報として記憶する点検結果記憶機能と、
前記点検者の操作に応じて前記点検ガイド情報を表示器に表示すると共に、実施する前記点検項目を選択させる点検ガイド機能と、
前記点検ガイド機能を用いて選択された前記点検項目について、前記点検者に点検を実施した結果を入力させ、入力された点検の結果を前記点検結果情報として記憶させる点検結果入力機能と、
前記点検の結果を前記点検管理情報に含まれる前記合否基準に基づいて判定し、前記点検の結果が合格でない場合には前記点検者に対して確認操作をさせる点検結果判定機能と、
所定の前記点検項目について、前記点検者が撮影手段を用いて点検の実施状態を撮影した証明用画像を取得し、取得した証明用画像を前記点検結果情報として記憶させる証明用画像取得機能と、
全ての前記点検項目について点検が終了した後に、前記管理サーバと通信可能であるかを監視し、通信可能な状態のときに前記点検結果記憶機能によって記憶されている前記点検結果情報を管理サーバに送信する点検結果情報送信機能と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする河川設備点検用プログラム。
【請求項5】
前記点検ガイド機能は、選択された前記点検項目の点検の実施結果を入力するための入力欄と前記証明用画像の要否とを前記表示器に表示し、
前記点検結果入力機能は、入力された点検の結果を前記入力欄に表示し、
前記点検結果判定機能は、前記点検の結果が前記合否基準に合格でない場合には前記表示器に警告を表示し、
前記点検結果情報送信機能は、未実施の前記点検項目があるときに前記点検者が前記河川設備の点検を終了させようとした場合には、未実施の前記点検項目を前記表示器に表示して確認操作をさせる請求項4記載の河川設備点検用プログラム。
【請求項6】
所定の前記点検項目の前記合否基準には、前記点検結果判定機能による判定のための合格数値範囲を含む請求項4又は5に記載の河川設備点検用プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、河川設備点検用装置及び河川設備点検用プログラムに関し、詳しくは、ダムゲート、用水ポンプ、排水ポンプ等の河川設備の点検を点検者に確実に行わせ、その点検結果を、無線通信回線を介して管理サーバに送信する河川設備点検用装置及び河川設備点検用プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ダム等の放水を制御するためのゲート設備は、例えば、油圧ポンプやモータ、配管、開閉機構、安全装置、制御盤等、多数の装置・機器から構成されている。そのようなダムゲートの他、用水ポンプ、排水ポンプ等の河川設備は、点検者が定期的に点検を行い、その点検結果を正確に記録する必要がある。設備毎に点検の実施項目は数が多く、点検の時期によって実施項目が異なる場合もある。また、検査方法は、測定、目視、聴診、打診等、検査対象毎に多様である。
従来、それらの点検結果は点検時に点検者によって記録され、管理センター等において所定の形式で電子データ化される例が多かった。このため、点検者の点検結果を電子データとして取得し、その処理を効率的に行う情報システムが望まれていた。
【0003】
例えば、河川監視等の現場管理を効率的にすることを目的とした現場点検支援システムが開示されている(特許文献1参照)。この現場点検支援システムは、現場で使用する端末装置、その端末装置とネットワークを介して接続される管理サーバ等からなり、端末装置には、写真撮影機能、点検項目入力機能等が備えられている。そして、端末措置は画像データ及び点検項目データを管理サーバに送信し、点検項目について前回データと比較した増減データが、端末装置から管理サーバに送られ又は管理サーバで生成されるので、前回巡視から変化した情報を容易に把握できるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012−173891号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ダムゲート等の河川設備の点検においては、点検者が携帯し、その点検作業を支援するための端末機器を用いるのが便利である。その場合、たとえ点検を行う者が熟練していなくても、その端末機器を用いて点検者が多数の点検項目について漏れなく検査を行うことができるようにし、点検者によって点検結果が誤りなくデータ化されるようにすることが必要である。そのためには、対象河川設備において、端末機器により点検者に必要な全ての項目の点検を指示すると共に、点検結果が通常の内容でない場合等には直ちに確認等できることが求められる。しかし、例えば特許文献1に記載されている従来の点検支援システムでは、点検項目データが管理サーバに蓄積されて点検報告書が作成される等、点検業務の効率化を図ることができるものの、点検の漏れやデータ化の誤り等が生じるという問題を解決するものではない。
また、非熟練者が河川設備の点検に当たる場合も少なくない。このため、対象河川設備における点検箇所や点検手順、点検内容、点検方法等を、必要に応じて手引き可能であることが求められている。
更に、点検方法は、計器の読み取り、測定、目視、聴診、打診等、点検対象毎に異なるため、一様にデータ化することが困難であるという問題がある。また、必要な場合には、点検の実施状態や点検データについて理解を助けたり証拠としたりするための画像を添付することが求められる。
その他、河川設備の点検においては、端末機器は点検データを蓄積するサーバ装置(管理サーバ)と通信可能であるとは限らないという問題がある。河川設備の設置場所はインターネット等の通信手段が設置されていないことがある。特に、ダム等の内部は鉄筋コンクリートによって囲まれており、携帯電話回線等の無線通信手段が利用できないことが多い。このような事情から、河川設備の設置場所においてサーバの機能を利用することができず、点検データをサーバに即座に送信できない場合がある。
【0006】
本発明は、上記現状に鑑みてなされたもので、ダムゲート等の河川設備の点検を点検者に確実に行わせ、その点検結果を、無線通信回線を介して管理サーバに送信する河川設備点検用装置及び河川設備点検用プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1.河川設備の点検を行う点検者が携帯し、前記河川設備に関する情報を蓄積して記憶する管理サーバと無線通信回線を介して接続可能な河川設備点検用装置であって、
前記河川設備について、全ての点検項目、画像を含み前記点検項目毎の点検内容を教示するための点検ガイド、及び前記点検項目毎の合否基準、を含む点検管理情報を前記管理サーバから取得して記憶する点検管理情報取得手段と、
前記点検項目毎の点検結果の情報を前記点検項目に関連づけて点検結果情報として記憶する点検結果記憶手段と、
前記点検者の操作に応じて前記点検ガイド情報を表示器に表示すると共に、実施する前記点検項目を選択させる点検ガイド手段と、
前記点検ガイド手段を用いて選択された前記点検項目について、前記点検者に点検を実施した結果を入力させ、入力された点検の結果を前記点検結果情報として記憶させる点検結果入力手段と、
前記点検の結果を前記点検管理情報に含まれる前記合否基準に基づいて判定し、前記点検の結果が合格でない場合には前記点検者に対して確認操作をさせる点検結果判定手段と、
所定の前記点検項目について、前記点検者が撮影手段を用いて点検の実施状態を撮影した証明用画像を取得し、取得した証明用画像を前記点検結果情報として記憶させる証明用画像取得手段と、
全ての前記点検項目について点検が終了した後に、前記管理サーバと通信可能であるかを監視し、通信可能な状態のときに前記点検結果記憶手段に記憶されている前記点検結果情報を管理サーバに送信する点検結果情報送信手段と、
を備えることを特徴とする河川設備点検用装置。
2.前記点検ガイド手段は、選択された前記点検項目の点検の実施結果を入力するための入力欄と前記証明用画像の要否とを前記表示器に表示し、
前記点検結果入力手段は、入力された点検の結果を前記入力欄に表示し、
前記点検結果判定手段は、前記点検の結果が前記合否基準に合格でない場合には前記表示器に警告を表示し、
前記点検結果情報送信手段は、未実施の前記点検項目があるときに前記点検者が前記河川設備の点検を終了させようとした場合には、未実施の前記点検項目を前記表示器に表示して確認操作をさせる前記1.記載の河川設備点検用装置。
3.所定の前記点検項目の前記合否基準には、前記点検結果判定手段による判定のための合格数値範囲を含む前記1.又は2.に記載の河川設備点検用装置。
4.河川設備の点検を行う点検者が携帯し、前記河川設備に関する情報を蓄積して記憶する管理サーバと無線通信回線を介して接続可能なコンピュータに組み込まれる河川設備点検用プログラムであって、
前記河川設備について、全ての点検項目、画像を含み前記点検項目毎の点検内容を教示するための点検ガイド、及び前記点検項目毎の合否基準、を含む点検管理情報を前記管理サーバから取得して記憶する点検管理情報取得機能と、
前記点検項目毎の点検結果の情報を前記点検項目に関連づけて点検結果情報として記憶する点検結果記憶機能と、
前記点検者の操作に応じて前記点検ガイド情報を表示器に表示すると共に、実施する前記点検項目を選択させる点検ガイド機能と、
前記点検ガイド機能を用いて選択された前記点検項目について、前記点検者に点検を実施した結果を入力させ、入力された点検の結果を前記点検結果情報として記憶させる点検結果入力機能と、
前記点検の結果を前記点検管理情報に含まれる前記合否基準に基づいて判定し、前記点検の結果が合格でない場合には前記点検者に対して確認操作をさせる点検結果判定機能と、
所定の前記点検項目について、前記点検者が撮影手段を用いて点検の実施状態を撮影した証明用画像を取得し、取得した証明用画像を前記点検結果情報として記憶させる証明用画像取得機能と、
全ての前記点検項目について点検が終了した後に、前記管理サーバと通信可能であるかを監視し、通信可能な状態のときに前記点検結果記憶機能によって記憶されている前記点検結果情報を管理サーバに送信する点検結果情報送信機能と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする河川設備点検用プログラム。
5.前記点検ガイド機能は、選択された前記点検項目の点検の実施結果を入力するための入力欄と前記証明用画像の要否とを前記表示器に表示し、
前記点検結果入力機能は、入力された点検の結果を前記入力欄に表示し、
前記点検結果判定機能は、前記点検の結果が前記合否基準に合格でない場合には前記表示器に警告を表示し、
前記点検結果情報送信機能は、未実施の前記点検項目があるときに前記点検者が前記河川設備の点検を終了させようとした場合には、未実施の前記点検項目を前記表示器に表示して確認操作をさせる前記4.記載の河川設備点検用プログラム。
6.所定の前記点検項目の前記合否基準には、前記点検結果判定機能による判定のための合格数値範囲を含む前記4.又は5.に記載の河川設備点検用プログラム。
【発明の効果】
【0008】
本発明の河川設備点検用装置によれば、河川設備の点検を行う点検者が携帯し、河川設備に関する情報を蓄積して記憶する管理サーバと無線通信回線を介して接続可能な河川設備点検用装置であって、河川設備について、全ての点検項目、画像を含み前記点検項目毎の点検内容を教示するための点検ガイド、及び前記点検項目毎の合否基準、を含む点検管理情報を前記管理サーバから取得して記憶する点検管理情報取得手段と、点検項目毎の点検結果の情報を点検項目に関連づけて点検結果情報として記憶する点検結果記憶手段と、点検者の操作に応じて前記点検ガイド情報を表示器に表示すると共に、実施する点検項目を選択させる点検ガイド手段と、選択された点検項目について、点検者に点検を実施した結果を入力させ、入力された点検の結果を前記点検結果情報として記憶させる点検結果入力手段と、点検の結果を前記点検管理情報に含まれる合否基準に基づいて判定し、点検の結果が合格でない場合には点検者に対して確認操作をさせる点検結果判定手段と、所定の点検項目について、点検者が撮影手段を用いて点検の実施状態を撮影した証明用画像を取得し、取得した証明用画像を前記点検結果情報として記憶させる証明用画像取得手段と、を備えるため、点検者に対して点検箇所や点検手順、点検内容、点検方法等を分かり易い形態で表示することができ、その項目の点検結果を容易に入力させることができる。また、全ての点検項目を漏れなく点検させることができ、点検項目によって計器の読取り、目視、聴診、打診など点検方法が異なっていても、点検場所において一様にデータ化することができる。そして、点検者によって入力された点検結果が異常と判断される場合には、その場で確認や再点検をさせることができる。更に、必要な場合には、点検の実施状態や点検データについて理解を助けたり証拠としたりするための撮影画像を添付させることができる。本河川設備点検用装置に撮影手段が備えられていれば、作業者は手間なく迅速に撮影することが可能になる。
また、全ての点検項目について点検が終了した後に、前記管理サーバと通信可能であるかを監視し、通信可能な状態のときに前記点検結果記憶手段に記憶されている前記点検結果情報を管理サーバに送信する点検結果情報送信手段を備えるため、管理サーバとの間で通信を行うことなく河川設備の点検を実施し、点検結果を管理サーバに自動的に送信することができる。これにより、ダムゲート等の河川設備が鉄筋コンクリートによって囲まれて無線通信が利用できないダム内部に設置されていたり、周囲に無線局がない場合であったりしても、本河川設備点検用装置を用いて全ての点検結果を得ることが可能である。
【0009】
前記点検ガイド手段は、選択された点検項目の点検の実施結果を入力するための入力欄と証明用画像の要否とを表示器に表示し、前記点検結果入力手段は、入力された点検の結果を前記入力欄に表示し、前記点検結果判定手段は、点検の結果が合否基準に合格でない場合には表示器に警告を表示し、前記点検結果情報送信手段は、未実施の点検項目があるときに点検者が河川設備の点検を終了させようとしたときには、未実施の点検項目を表示器に表示して確認操作をさせる場合には、より分かり易く点検者を手引きして点検作業の漏れを防止することができる。また、誤って異常な点検結果を入力したような場合にはその場で気づかせることができる。
所定の点検項目の合否基準には、前記点検結果判定手段による判定のための合格数値範囲を含む場合は、点検者によって入力された点検結果が予め設定された数値範囲であるかどうかを的確に判定することができる。
【0010】
本発明の河川設備点検用プログラムによれば、一般に用いられる小型コンピュータを用いてダムゲート等の河川設備の点検を点検者に容易且つ確実に行わせることができ、その点検結果を、無線通信回線を介して管理サーバに送信させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本発明について、本発明による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述によって更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部品を示す。
図1】河川設備点検用装置の構成を説明するためのブロック図である。
図2】河川設備点検用装置によって処理される情報の構成を説明するための図である。
図3】点検ガイド情報の表示、点検項目の選択及び点検結果の入力画面の例を表す図である。
図4】河川設備点検用装置の制御方法を説明するためのフローチャートである。
図5】河川設備の点検項目と合否基準の例を表す表である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図を参照しながら、本発明を詳しく説明する。
ここで示される事項は例示的なもの及び本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
【0013】
(河川設備点検用装置及び河川設備点検用プログラムの構成)
本実施形態に係る河川設備点検用装置は、ダムゲート、用水ポンプ、排水ポンプ等の河川設備の点検作業を行う点検者が携帯可能な装置であって、河川設備に関する情報を蓄積して記憶する管理サーバと無線通信回線を介して接続可能とされる。
【0014】
ダムの放水を制御するためダムゲートは、例えば、油圧ポンプやモータ、配管、開閉機構、安全装置、制御盤等、多数の装置及び機器から構成されている。このようなダムゲートの他、用水ポンプ、排水ポンプ等の河川設備は、定期的に事業者によって所定の項目の点検が行われ、その点検結果が記録される。本河川設備点検用装置において点検項目は特に限定されないが、一般に、定められる点検項目は、図5に示されるように多数に及ぶ。
点検項目には、例えば、機器温度、潤滑油量、潤滑油温、電動機の回転数、吐き出し量、接触抵抗、圧力など、点検者が計器を読み取ったり測定したりして、点検結果が数値として表される項目がある。また、例えば、ポンプの作動有無、ブレーキ作動有無など、対象装置や機器の動作又は停止の状態を確かめる点検項目がある。更に、各部の摩耗や腐食、異音、油漏れ、振動、緩みなど、点検者の目視、聴診、打診などによって、その有無や程度を検査する項目もある。
【0015】
図1は本河川設備点検用装置の構成、図2は河川設備点検用装置によって処理される情報の構成を表している。河川設備点検用装置(1)は、河川設備に関する情報を蓄積して記憶する管理サーバ(9)と無線通信回線を介して接続可能に構成されている。そして、点検対象の河川設備について、全ての点検項目、点検項目毎の点検内容を教示するための点検ガイド、及び点検項目毎の合否基準を含む点検管理情報を前記管理サーバから取得して記憶する点検管理情報取得手段(21)と、点検項目毎の点検結果の情報を点検項目に関連づけて点検結果情報として記憶する点検結果記憶手段(30)と、点検者の操作に応じて点検ガイド情報を表示器(40)に表示すると共に、実施する点検項目を選択させる点検ガイド手段(41)と、選択された点検項目について、点検者に点検を実施した結果を入力させ、入力された点検の結果を点検結果情報として記憶させる点検結果入力手段(42)と、点検の結果を前記合否基準に基づいて判定し、点検の結果が合格でない場合には点検者に対して確認操作をさせる点検結果判定手段(51)と、所定の点検項目について、点検者が撮影手段(60)を用いて点検の実施状態を撮影した証明用画像を取得し、取得した証明用画像を前記点検結果情報として記憶させる証明用画像取得手段(61)と、全ての点検項目について点検が終了した後に、管理サーバ(9)と通信可能であるかを監視し、通信可能な状態のときに点検結果記憶手段(30)に記憶されている前記点検結果情報を管理サーバ(9)に送信する点検結果情報送信手段(22)と、を備えている。
【0016】
前記管理サーバ9の具体的な構成や情報処理機能は、特に問わない。管理サーバ9は、1又は2以上の河川設備の点検を管理するための点検管理情報(河川設備毎の点検項目、点検ガイド情報、合否基準等)や、河川設備毎の点検結果情報等を蓄積して記憶するように構成することができる。また、必要に応じて、管理サーバ9により所定の点検報告書を作成するように構成される。
【0017】
前記各手段を備える河川設備点検用装置1は、ダムゲート等の河川設備内まで携行することができるコンピュータであり、管理サーバ9と無線通信回線を介して適宜通信可能であればよく、その具体的な形態や構成は特に問わない。例えば、河川設備点検用装置1は、タブレットコンピュータ、スマートフォン、ノートPC等のコンピュータ(端末機器)上に、上記各手段の機能を実現させる河川設備点検用プログラムを組み込むことにより構成することができる。
【0018】
上記のような端末機器には、通常、無線通信用の通信手段(20)が備えられているか接続可能とされている。河川設備点検用装置1で用いる無線通信回線は特に問わず、公知の無線通信方式及び通信手段20を使用することができる。また、河川設備点検用装置1と管理サーバ9とは、複数の通信ネットワークによって接続されていてもよい。通信ネットワークの構成や相互の接続方法は特に限定されない。
また、端末機器には表示器及び操作手段(40)が備えられている。更に、カメラが備えられている場合には、それを撮影手段60として使用することができる。撮影手段60は、外部のカメラ等の画像データを取得可能であるように構成されていてもよい。
【0019】
前記点検管理情報取得手段21は、河川設備について、全ての点検項目、点検の流れや点検項目毎の点検内容等を点検者に教示するための点検ガイド、及び点検項目毎の合否基準、を含む点検管理情報を管理サーバ9から取得して、河川設備点検用装置1内に記憶する手段である。点検管理情報は上記に限らず、任意の情報とすることができる。例えば、河川設備の名称、所在地、連絡先等の情報を含む河川設備情報を更に備えることができる。
前記点検ガイドは、点検の全体や手順、点検項目毎の点検内容及び点検方法等を、点検者に教示するための情報である。点検ガイドには、テキスト(文字)の他、静止画像、動画像、音声、音響等のデータを含むことができる。
【0020】
前記合否基準は、点検者によってなされた点検結果が正常であるか否か、誤りの可能性があるか否か等を判定するための基準となる情報である。点検項目により、点検結果が圧力、電気量、位置等と、数値として表される場合には、正常な数値又はその範囲(例えば、合格数値範囲、合格上限値、合格下限値)を基準値とすることができる。また、点検結果が、装置等の作動有無や、摩耗、腐食、異音、油漏れ、振動、緩み等の有無や程度として表される場合には、それぞれに対応した基準(例えば、評価点)を設けておくことができる。合否基準の例として、図5に示すように、点検項目の過熱に合否基準において、計測した温度が合格下限値未満とすることが挙げられる。また、他の例として、点検項目の全般の外観における合否基準において、異物がない状態を正常な基準とすることが挙げられる。
合否基準は、点検項目毎に設定されてもいし、複数の関連する点検項目を組み合わせて点検結果を判定するように設定されてもよい。
【0021】
前記点検結果記憶手段30は、点検項目毎の点検結果の情報を点検項目に関連づけて点検結果情報として記憶する手段である。点検結果情報には、点検者名、点検日時、点検結果を表す任意のデータ(数値、テキスト、静止画像、動画像、音声、音響等)を含むことができる。
【0022】
前記点検ガイド手段41は、表示器及び操作手段40を用いて、点検者の操作に応じて点検ガイド情報を表示器に表示すると共に、実施する点検項目を選択させる手段である。
点検ガイド情報の表示や点検項目選択のための表示、それらを組み合わせた表示は、任意の画面構成により行うことができる。例えば、点検ガイド情報の表示や点検項目選択のための表示を点検者の操作に応じて切り替えて表示してもよいし、任意の画面構成で同時に表示しても良い。また、全部の点検項目から各点検項目に到るまでの表示及び表示切替え操作等も、任意に設計されればよい。
【0023】
前記点検結果入力手段42は、点検ガイド手段41を用いて選択された点検項目について、点検者に点検を実施した結果を操作手段40により入力させ、入力された点検の結果を前記点検結果情報として点検結果記憶手段30に記憶させる手段である。
点検項目により、点検結果入力手段42は、点検対象となる機器等に接続して、当該機器等から受信された情報を点検結果情報とするように構成されてもよい。また、撮影手段60により対象機器の状態を撮影し、その撮影画像を点検結果情報としてもよいし、対象機器の状態(例えば、計器表示等)を画像処理することによって点検結果を求めるように構成することもできる。
【0024】
前記点検結果判定手段51は、点検の結果を前記点検管理情報に含まれる合否基準に基づいて判定し、点検の結果が合格でない場合には点検者に対して確認操作をさせる手段である。合否判定の方法は適宜設定しておくことができる。例えば、入力された点検結果が、正常な数値である基準値から所定の割合以上離れた数値であったり、合格数値範囲を超えていたり、合格上限値を上回る又は合格下限値を下回ったりしたような場合には、点検の結果が合格でない(正常でない)と判定することができる。また、点検項目によっては、点検結果が正常な状態を示していなかったり、所定の評価点に達していなかったりするような場合に、正常でないと判定することができる。
当該点検結果の入力欄の強調表示を行う入力された点検結果が正常でない場合には、注意又は警告の表示や音等、適宜の手段によって点検者に報知するように構成することができる。当該点検結果の入力欄の色を変化させるなどの強調表示、点滅等を行ってもよい。これらによって、点検者に確認操作や再点検をさせるように構成することができる。
【0025】
前記証明用画像取得手段61は、所定の点検項目について、点検者が撮影手段60を用いて点検の実施状態を撮影した証明用画像を取得し、取得した証明用画像を前記点検結果情報として点検結果記憶手段30に記憶させる手段である。証明用画像は、管理サーバ9により作成される所定の点検報告書に点検結果の証拠として添付される撮影画像の他、点検の実施状態や、点検データについて理解を助けるための撮影画像等、任意の撮影画像を含むことができる。また、静止画像に限られず、動画像であってもよい。更に、撮影時の音声や音響データ等が含まれてもよい。
【0026】
前記点検結果情報送信手段22は、全ての点検項目について点検が終了した後に、管理サーバ9と通信可能であるかを監視し、通信可能な状態のときに点検結果記憶手段30に記憶されている点検結果情報を管理サーバ9に送信する手段である。
点検結果情報送信手段22は、未実施の点検項目があるときに点検者が河川設備の点検を終了させようとした場合には、未実施の点検項目を表示器40に表示して確認操作をさせるように構成することができる。
【0027】
ダムゲート等の河川設備は、コンクリート等によって囲まれた場所にあり、通常は無人である。このためコンクリート等に電波が遮られ、無線による外部との通信が困難である。そこで、点検を行うときは河川設備点検用装置1内の記憶手段に点検結果等を記憶しておき、その後無線通信が可能となったときに管理サーバ9へ送信することで、手作業でサーバに転送する操作を行う必要がない。
【0028】
以上に説明した河川設備点検用装置1に好適な機能をコンピュータ上に実現するプログラムとして、河川設備点検用プログラムを構成することができる。すなわち、河川設備の点検を行う点検者が携帯し、1又は2以上の河川設備に関する情報を蓄積して記憶する管理サーバと無線通信回線を介して接続可能なコンピュータ(端末機器)に組み込まれる河川設備点検用プログラムであって、前記点検管理情報取得手段21による処理を実行させる点検管理情報取得機能と、前記点検結果記憶手段30による処理を実行させる点検結果記憶機能と、前記点検ガイド手段41による処理を実行させる点検ガイド機能と、前記点検結果入力手段42による処理を実行させる点検結果入力機能と、前記点検結果判定手段51による処理を実行させる点検結果判定機能と、前記証明用画像取得手段61による処理を実行させる証明用画像取得機能と、前記点検結果情報送信手段22による処理を実行させる点検結果情報送信機能と、を備えて構成することができる。
【0029】
(河川設備点検用装置及び河川設備点検用プログラムの動作)
図4は、河川設備点検用装置及び河川設備点検用プログラムの動作と機能を説明するためのフローチャートである。
河川設備点検用装置1(点検管理情報取得手段21)は、点検対象とする河川設備を点検者に選択させ(ステップS11)、管理サーバ9と通信可能な任意のタイミングで、その河川設備について点検管理情報を取得する(ステップS12)。点検対象とする河川設備の点検管理情報は、別途の方法で河川設備点検用装置1内に格納されるようにしてもよい。
【0030】
河川設備の点検を開始するときには、点検者の操作に応じて、点検ガイド手段41は図3に例示するように、点検項目の一覧表81と点検ガイド88を表示することができる(ステップS41)。点検者は、表示器及び操作手段40を介した操作によって、河川設備点検用装置1に選択や指示等を与えることができる。表示器上の点検項目の一覧表81の表示態様は任意であり、全点検項目から装置区分やグループ毎に、また点検項目毎まで操作に従って切り替えて表示するようにすることができる。また、点検ガイドの表示態様も任意とすることができ、操作に応じて分かり易く点検内容・手順の説明、画像、動画等が表示されればよい。説明等は音声によってなされてもよい。
【0031】
点検者が一覧表81から適宜点検項目を選択すると(ステップS42)、点検ガイド手段41はその点検項目の点検結果入力欄を表示するようにすることができる(ステップS43)。点検結果入力欄は、その点検項目に応じて、数値、選択肢等の適切な様式とすることができる。必要な場合には文字(テキスト)により入力されるようにしてもよい。また、選択された点検項目の点検結果入力欄と共に、当該点検項目についての点検ガイド88や証明用画像の要否等を表示するようにすることができる。
図3は、以上のような操作画面の表示の例を表している。点検結果入力手段42は、点検者が点検を行ってその結果を入力すると、点検結果入力欄82に表示されるようにすることができる(ステップS45)。
【0032】
河川設備点検用装置1(点検結果判定手段51)は、点検者によって入力された点検結果を、点検管理情報として受け取った合否基準に照らして適切性を判定することができる(ステップS51、S52)。そして点検結果が合格でない(適切ではない)と判定された場合には、異常として表示や音声、警告音等によって点検者に知らせる(ステップS53)。異常として判定した内容や理由を表示することもできる。例えば、点検結果判定手段51は、入力された数値が点検項目毎の基準値となる所定範囲に収まっているかを判定し、点検結果が所定範囲内(合格)であれば入力欄の色を通常の色とし、範囲外(異常)であれば図3に例示するように点検結果入力欄82の色を赤色等の異常を示す色に変更することができる。
点検者は、点検結果の入力に誤りがあるか否かを確認し、誤りがあった場合には訂正することができる。また、点検結果判定手段51は、点検者に再点検を促すようにすることができる(ステップS54)。これによって、点検や入力の誤りを防止し、異常な状態をその場で確認することが可能になる。
【0033】
また、河川設備点検用装置1(証明用画像取得手段61)は、証明が必要とされる点検項目についてはその旨を表示して、証明用画像の撮影等をするように指示することができる。そして撮影された画像等を取得して(ステップS61)、点検結果と共に点検結果記憶手段に格納しておくことができる(ステップS62)。
【0034】
1つの点検項目について点検が終了したとき、河川設備点検用装置1は対象河川設備の全ての点検が終了したか否かを判断し、未点検の点検項目がある場合には前記ステップ41以下を繰り返す(ステップS71)。
対象河川設備の全ての点検が終了したときは、河川設備点検用装置1(点検結果情報送信手段22)は点検結果情報を管理サーバ9に送信する準備を行う。未実施の点検項目が残っているときに点検者が河川設備の点検を終了させようとした場合には、未実施の点検項目を表示する等して、点検者に確認操作をさせることができる。これによって、意図しない点検漏れを防止することが可能になる。
【0035】
点検終了後、点検結果情報送信手段22は管理サーバ9と通信可能な状態であるか否かを監視し、通信が可能になるまで待機する(ステップS72)。通信状態の監視は、一定時間毎に管理サーバ9との接続を試みる等の方法で行われ、接続に成功したら、点検結果記憶手段30に記憶されている点検結果情報を管理サーバ9に送信する(ステップS73)。管理サーバ9との接続が途絶えたときは、接続確認を再度繰り返すようにすることができる。
ダムゲート等の河川設備は、有線ネットワークが設けられておらず、しかも無線ネットワークも電波の到達範囲外であることが多く、常時サーバと通信して点検に必要な情報を受け取ったり、点検結果を送信したりすることができない。そのような場合であっても、本河川設備点検用装置によって、漏れのない適切な点検の実施を支援し、全ての点検結果を管理サーバ9に送信することが可能となる。
【0036】
尚、本発明においては、以上に示した実施形態に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した態様とすることができる。
【符号の説明】
【0037】
1;河川設備点検用装置、20;通信手段、21;点検管理情報取得手段、22;点検結果情報送信手段、30;点検結果記憶手段、40;表示器及び操作手段、41;点検ガイド手段、42;点検結果入力手段、51;点検結果判定手段、60;撮影手段、61;証明用画像取得手段、81;一覧表、82;点検結果入力欄、88;点検ガイド、9;管理サーバ。
図1
図2
図3
図4
図5