【解決手段】検知対象を検知する検知部2を収納するケース7の開口部に、少なくとも検知部設置領域の全体を覆う第1カバー8と、その第1カバー8を覆う第2カバー9とが備えられている。
検知対象を検知する検知部を収納するケースの開口部に、少なくとも検知部設置領域の全体を覆う第1カバーと、その第1カバーを覆う第2カバーとが備えられている検知器。
前記ケースには、ランプ部が収納され、前記第1カバーには、前記ランプ部を覆う透明又は半透明なランプカバー部位が備えられ、前記第2カバーには、前記第1カバーの前記ランプカバー部位を外部に露出させるランプ露出部位が備えられている請求項1に記載の検知器。
前記ランプ部は、間隔を隔てて複数備えられ、前記第1カバーには、前記複数のランプ部の夫々に対応して前記ランプカバー部位が間隔を隔てて複数備えられ、前記ランプカバー部位同士の間には遮光部が備えられている請求項2に記載の検知器。
前記ケースと前記第1カバーとの間で支持される操作部が備えられ、前記第2カバーには、前記操作部を外部から操作自在に露出させる操作部露出部位が備えられている請求項1〜3の何れか1項に記載の検知器。
前記ケースには、前記ケースの開口部側箇所に電源としての電池が収納され、前記第1カバーは、前記電池を露出させる状態で前記ケースに装着され、前記第2カバーは、前記電池を覆う状態で装着される請求項1〜4の何れか1項に記載の検知器。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載の検知器では、上ケースに検知部を挿通させる挿通孔が形成され、その挿通孔を通して上ケースを上下方向に貫通する状態で検知部が備えられている。よって、検知部において上ケースを貫通する部位を覆う必要があり、化粧パネルの形状をその貫通部位を覆う形状に形成するか、又は、その貫通部位を覆うセンサガードを設けている。したがって、化粧パネルは、その形状が検知部の貫通部位を覆う形状に制限されてしまい、美観等を考慮した自由な形状にデザインできなくなる。また、新たにセンサガードを設ければ、部品点数の増大や構成の複雑化を招くことになる。
【0005】
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、デザイン性の向上、部品点数の低減、及び、構成の簡素化を図りながら、ケースに収納される検知部を適切に覆うことができる検知器を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1特徴構成は、検知対象を検知する検知部を収納するケースの開口部に、少なくとも検知部設置領域の全体を覆う第1カバーと、その第1カバーを覆う第2カバーとが備えられている点にある。
【0007】
本特徴構成によれば、第1カバーが少なくとも検知部設置領域の全体を覆うので、少なくとも検知部を第1カバーにて保護しながら、第2カバーの形状については、美観等を考慮した自由なデザインを採用することができる。また、例えば、検知部設置領域を覆うためのセンサガード等の別部材を設けなくてもよく、部品点数の低減及び構成の簡素化を図りながら、ケースに収納される検知部を適切に覆うことができる。
【0008】
本発明の第2特徴構成は、前記ケースには、ランプ部が収納され、前記第1カバーには、前記ランプ部を覆う透明又は半透明なランプカバー部位が備えられ、前記第2カバーには、前記第1カバーの前記ランプカバー部位を外部に露出させるランプ露出部位が備えられている点にある。
【0009】
本特徴構成によれば、第1カバーは、検知部設置領域の全体だけでなく、ランプカバー部位にてランプ部を覆うことができる。よって、第1カバーにてランプ部を覆う部材を兼用することができ、構成の簡素化を図ることができる。第2カバーにはランプ露出部位が備えられているので、第2カバーを装着した状態でも、ランプ部の光を外部から視認することができる。
【0010】
本発明の第3特徴構成は、前記ランプ部は、間隔を隔てて複数備えられ、前記第1カバーには、前記複数のランプ部の夫々に対応して前記ランプカバー部位が間隔を隔てて複数備えられ、前記ランプカバー部位同士の間には遮光部が備えられている点にある。
【0011】
本特徴構成によれば、第1カバーには、複数のランプ部の夫々に対してランプカバー部位が備えられているので、各ランプ部を適切に覆うことができる。そして、ランプカバー部位同士の間に遮光部を備えることで、複数のランプ部の光が混ざり合うのを防止して、どのランプ部が点灯しているのかを適切に把握することができる。
【0012】
本発明の第4特徴構成は、前記ケースと前記第1カバーとの間で支持される操作部が備えられ、前記第2カバーには、前記操作部を外部から操作自在に露出させる操作部露出部位が備えられている点にある。
【0013】
本特徴構成によれば、第2カバーを取り外した状態では、ケースと第1カバーとの間で操作部が支持されている。これにより、第2カバーには、操作部を支持する構成を備えなくてもよく、デザインの自由度を向上できる。また、ケースに収納される機器のうち、第2カバーを取り外して露出される機器の着脱作業等を行う際に、その作業者が操作部の支持をしなくてもよく、その着脱作業等を簡易に行うことができる。そして、第2カバーを装着した場合には、操作部露出部位にて外部から操作部を適切に操作することができる。
【0014】
本発明の第5特徴構成は、前記ケースには、前記ケースの開口部側箇所に電源としての電池が収納され、前記第1カバーは、前記電池を露出させる状態で前記ケースに装着され、前記第2カバーは、前記電池を覆う状態で装着される点にある。
【0015】
本特徴構成によれば、ケースの開口部側箇所に電池が収納されているので、その電池とケースにおいて開口部側とは反対側箇所との間に空間を形成することができる。そこで、例えば、ケースの内部に流入する空気の流通空間や他の機器の収納空間等としてその空間を有効に活用でき、限られたスペースを有効に活用して検知器のコンパクト化を図ることができる。第1カバーは、電池を露出させる状態でケースに装着されているので、第2カバーを取り外すだけで、他の機器を覆ったまま電池を露出させることができ、必要な際に電池の着脱作業を簡易に行うことができる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明に係る検知器の実施形態を図面に基づいて説明する。
この検知器は、
図1〜
図4に示すように、電源部1からの電力供給により検知対象を検知する検知部2と、その検知部2を収納するケーシング3とが備えられている。ケーシング3には、その上部に壁掛け用の取付孔4が備えられた係止部5が突出する状態で備えられている。これにより、ケーシング3は、室内の壁面等にビス6等の固定具を用いて取り付けられる。
【0018】
ここで、図中、X方向を「ケーシング3の上下方向」とし、Y方向を「ケーシング3の横幅方向」とし、Z方向を「ケーシング3の前後方向」として、以下、説明する。
【0019】
ケーシング3は、その内部の中空空間を検知部2の収納箇所とする直方体状に形成され、
図2〜
図4に示すように、収納箇所の正面側(前面側)を覆う第1被覆部位3aと、収納箇所の側面側を覆う第2被覆部位3bと、収納箇所の裏面側(後面側)を覆う第3被覆部位3cを有している。この実施形態では、第1被覆部位3a及び第3被覆部位3cの夫々が矩形状に形成され、第2被覆部位3bとして、上側面側を覆う部位と、下側面側を覆う部位と、左側面側を覆う部位と、右側面側を覆う部位との4つの第2被覆部位3bが備えられている。第3被覆部位3cは、第1被覆部位3aよりも正面視(前面視)での面積が小さく形成され、ケーシング3は、側面視において、第1被覆部位3aの外周部よりも第3被覆部位3cの外周部の方がケーシング3の内方側に位置する窄まり形状に形成されている。
【0020】
ケーシング3は、各種の機器を収納する第1ケース7(ケースに相当する)とその第1ケース7の前方開口部の一部を覆う第1カバー8とその第1カバー8を覆う第2カバー9とから構成されている。第1ケース7は、
図4に示すように正面視(前面視)で矩形状に形成され、その前方側が開口部となっており、その内部に検知部2を収納して、第3被覆部位3cと4つの第2被覆部位3bを構成している。第1カバー8と第2カバー9は、第1ケース7の前方開口部に備えられており、第2カバー9によって第1ケース7の開口部の全体を覆うことで第1被覆部位3aを構成している。
【0021】
検知部2は、例えば、火災により発生する煙や温度上昇、不完全燃焼により発生するCOガス、都市ガス等のガス漏れにより発生する漏洩ガス等を検知対象としており、このような検知対象を検知できるものであれば、各種の検知部を適用でき、その検知部2の数も適宜変更できる。この実施形態では、検知部2として、例えば、煙を検知する第1検知部2aとCOガスを検知する第2検知部2bと漏洩ガスを検知する第3検知部2cの3つの検知部が備えられている。
【0022】
検知部2は、ケーシング3の外部からケーシング3の内部に流入する空気から検知対象を検知しており、ケーシング3には、その空気をケーシング3内部に流入可能な流入部10が備えられている。流入部10は、4つの第2被覆部位3bの夫々に備えられた開口部からなり、ケーシング3の側面部の全周に亘ってケーシング3の外部からケーシング3の内部に空気を流入している。ケーシング3の第1ケース7には、
図1に示すように、正面視(前面視)で四隅の夫々に前後方向(Z方向)に延びる柱部7aが備えられ、その柱部7a同士の間に形成された開口部を流入部10としている。このように、ケーシング3の周方向では、ケーシング3の四隅に柱部7aが存在するだけであり、ケーシング3の側面部の全周に亘って大きな開口面積の流入部10を備えさせることができ、ケーシング3の内部への空気の流入を効果的に行うことができる。
【0023】
流入部10には、前後方向(Z方向)に延びる中間柱部12と、前後方向(Z方向)に直交する方向に延びる板状の区画部11とが備えられている。これにより、柱部7a同士の間の開口部が、中間柱部12及び区画部11によって区画され、誤って異物や使用者の手等がケーシング3の内部に挿入されるのを防止している。また、中間柱部12を備えることで、ケーシング3の強度を補強している。
【0024】
ケーシング3内には、
図4に示すように、検知部2に加えて、電源部としての電池1と、検知部2の検知動作やその検知状況に応じた警報動作の制御、電池1からの電力供給のオンオフ制御等、各種の制御を行うための制御回路を有する基板13(
図5参照)と、音声等により警報を行うスピーカ部14と、点灯表示等により警報を行うランプ部15(
図5参照)と、電源表示部16とが収納されている。
【0025】
各機器の配置位置については、
図4に示すように、正面視において、電池1が左上方側に配置され、電池1の下方側に第1検知部2aが配置され、電源表示部16が左下端部に配置されている。スピーカ部14が右上方側に配置され、スピーカ部14の下方側に第2検知部2bが配置され、第2検知部2bの下方側に第3検知部2cが配置されている。基板13は、
図5に示すように、第1ケース7に収納された第1検知部2aを覆う状態で取り付けられている。
【0026】
この検知器では、上述の如く、ケーシング3の側面部の全周に亘って流入部10を形成して、ケーシング3の側面部の全周に亘って空気をケーシング3の内部に流入しており、その流入した空気の流れを、他の機器にて阻害されることなく、検知部2(第1検知部2a)に対してケーシング3の側面部の全周に亘って流通させている。
【0027】
第1検知部2aに対する空気の流通について説明を加える。
図4に示すように、第1検知部2aは、正面視で左下方側に配置されており、第1検知部2aと下側面側及び左側面側の流入部10b、10cとの間に他の機器が存在しない。よって、
図2及び
図3の矢印にて示すように、左側面側の流入部10cから流入する空気、及び、下側面側の流入部10bから流入する空気は、その流れが他の機器にて阻害されることなく、第1検知部2aに流通させることができる。
【0028】
図4に示すように、第1検知部2aと右側面側の流入部10dとの間には、第2検知部2bと第3検知部2cが配置されている。第2検知部2bと第3検知部2cは、1つの収納部に上下方向(X方向)に並ぶ状態で収納され、
図3及び
図4に示すように、第1ケース7の開口部側であるケーシング3の前面側に配置されている。これにより、
図3の矢印に示すように、第2検知部2b及び第3検知部2cとケーシング3の第3被覆部位3cとの間に空間が形成され、この空間を通して右側面側の流入部10dから流入した空気を第1検知部2aに流通させることで、その空気の流れが第2検知部2b及び第3検知部2cにて阻害されることなく、第1検知部2aに空気を流通させることができる。
【0029】
図4に示すように、第1検知部2aと上側面側の流入部10aとの間には、電池1が配置されている。
図2に示すように、電池1は、第1ケース7の開口部側であるケーシング3の前面側に配置されている。これにより、
図2の矢印にて示すように、電池1とケーシング3の第3被覆部位3cとの間に空間が形成され、この空間を通して上側面側の流入部10aから流入した空気を第1検知部2aに流通させることで、その空気の流れを電池1にて阻害されることなく、第1検知部2aに空気を流通させることができる。このように、電池1を第1検知部2aよりもケーシング3の前面側に突出させて配置することで、電池1の後方側に空気の流通空間を十分に確保でき、流入部10dから流入する空気を電池1に邪魔されることなく第1検知部2aまで流通させている。
【0030】
上述の如く、第1ケース7内に収納される各機器をケーシング3の前後方向(Z方向)でずらして配置することで、第1検知部2aに対して、他の機器にて邪魔されることなく、ケーシング3の側面部の全周に亘って空気を流通させることができる。特に、電池1はケーシング3の前後方向(Z方向)での大きさがスピーカ部14よりも大きいので、電池1をケーシング3の前面側に配置し、その電池1とケーシング3の第3被覆部位3cとの間に空気流通空間を確保することで、第1検知部2aへの空気の流通を適切に行うことができ、検知器としての検知性能の向上を効果的に図ることができる。しかも、電池1を迂回して第1検知部2aに空気を流通させる空気流通路を形成しなくてもよく、ケーシング3の前後方向(Z方向)での大きさを小さくでき、ケーシング3のコンパクト化も図ることができる。
【0031】
第1検知部2aだけでなく、第2検知部2b及び第3検知部2cに対しても適切に空気を流通させることができる。つまり、
図4に示すように、第2検知部2b及び第3検知部2cは、正面視で右下方側に配置されており、第2検知部2b及び第3検知部2cと右側面側の流入部10dとの間に他の機器が存在しないことから、
図3の矢印にて示すように、右側面側の流入部10dから流入する空気は、その流れが他の機器にて阻害されることなく、第2検知部2b及び第3検知部2cに流通させることができる。
【0032】
ケーシング3は、
図5及び
図6に示すように、第1ケース7に対して、第1カバー8、第2カバー9の順に装着することで構成されている。第1カバー8は、第1ケース7に収納された3つの検知部2a、2b、2cの検知部設置領域の全体を覆う状態で装着され、第2カバー9は、第1カバー8を覆う状態で装着される。第1カバー8は、第1ケース7に収納される機器のうち、電池1のみを露出させ且つそれ以外の機器を覆う状態で装着され、第2カバー9は、電池1と第1カバー8の全体を覆う状態で装着されている。第1カバー8には、電池1と基板13をコネクタ等により接続するための接続用開口部8f(
図5及び
図7参照)が形成されており、第1カバー8を装着したままでも、この接続用開口部8fを通して電池1と基板13とを接続できる。これにより、第2カバー9を取り外すことで、その他の機器を第1カバー8にて覆ったまま電池1を露出させることができ、必要な際に電池1の着脱作業を簡易に行うことができるとともに、その着脱作業時に基板13等の他の機器に誤って触れてしまうことも防止できる。
【0033】
第1カバー8の装着は、ケーシング3の後面側からのビス止めにより第1ケース7に装着しており、第2カバー9は、複数の係合部が第1ケース7に備えられた被係合部に係合することで装着されている。これにより、第1カバー8が装着された状態の第1ケース7を壁面に取り付けたまま、第1ケース第2カバー9の係合部と第1ケース7の被係合部の係合を解除することで、第2カバー9を取り外すことができ、この点からも、電池1の着脱作業の簡素化を図ることができる。
【0034】
第1カバー8及び第2カバー9の夫々には、
図5及び
図6に示すように、スピーカ部14を覆う部位にスピーカ部14からの音声を外部に伝達するためのスピーカ用開口部8a、9aが形成されている。第1カバー8は、透明又は半透明に構成され、ランプ部15の光を透過する状態でランプ部15を覆うランプカバー部位8bが備えられている。第2カバー9には、第1カバー8のランプカバー部位8bを外部に露出させるランプ用開口部9b(ランプ部露出部位に相当する)が備えられ、ランプ部15の表示内容を外部から視認することができる。
【0035】
ランプ部15は、
図5に示すように、ケーシング3の横幅方向に並ぶ3つを1組として、ケーシング3の上下方向に間隔を隔てて2組備えられている。第1カバー8のランプカバー部位8bは、ケーシング3の上下方向に間隔を隔てて2組のランプ部15の夫々に対応して、ケーシング3の上下方向に間隔を隔てて2つ備えられている。ランプカバー部位8bは、
図2、
図7、
図8及び
図10に示すように、第1ケース7側(ケーシング3の後面側)に突出する第1突出部位8cと第2カバー9側(ケーシング3の前面側)に突出する第2突出部位8dを有している。
図2では、ランプ部15を省略している。第1突出部位8cは、
図7及び
図10に示すように、第1ケース7側(ケーシング3の後面側)ほど幅狭となる山形形状に形成されており、
図10(b)に示すように、3つのランプ部15の夫々に対応してケーシング3の横幅方向に間隔を隔てて3つ備えられている。第2突出部位8dは、ケーシング3の横幅方向で3つのランプ部15の配置箇所の全長に亘って一連に突出する山形形状に形成されている。第1突出部位8cをケーシング3の横幅方向に間隔を隔てているので、各ランプ部15の光は、それに対応する第1突出部位8c内を反射しながら進み、その上方側の第2突出部位8dを透過して外部まで到達している。これにより、各組における3つのランプ部15の光は、ケーシング3の横幅方向に隣接するランプ部15の光と混ざることなく、外部まで到達することになる。
【0036】
図10(a)に示すように、第1カバー8におけるランプカバー部位8b同士の間には遮光部21が備えられ、ケーシング3の上下方向において、上方側に位置する組のランプ部15の光と下方側に位置する組のランプ部15の光とが混ざり合うのを防止している。この遮光部21は、第1カバー8に形成された凹入溝部8eと第2カバー9に形成された突起部9eとから構成されている。凹入溝部8eは、
図7、
図8及び
図10に示すように、ランプカバー部位8b同士の間に形成され、ケーシング3の横幅方向でランプカバー部位8bの形成箇所の全長に亘って第1ケース側(ケーシング3の後面側)に凹入する形状に形成されている。この凹入溝部8eは、ランプカバー部位8bの第1突出部位8cの突出量と同じ又はそれよりも大きくなるように第1ケース側(ケーシング3の後面側)に凹入している。突起部9eは、
図8及び
図10に示すように、第2カバー9の後面側に備えられ、第1ケース側(ケーシング3の後面側)に突出する板状に形成されている。第2カバー9は、例えば、光を遮光する色や材料を採用して構成されており、突起部9eも、光を遮光する機能を有している。第2カバー9を装着することで、突起部9eが凹入溝部8e内に嵌り込んでランプカバー部位8b同士の間で遮光している。
【0037】
上述のランプ部15は、その数や配置箇所については適宜変更が可能であり、その変更に応じて、第1カバー8のランプカバー部位8bの数や形状も適宜変更可能である。また、複数のランプ部15の夫々がどのような色を点灯するかは適宜変更が可能である。この実施形態では、上方側に位置する組の3つランプ部15は同じ色を点灯し、下方側に位置する組の3つのランプ部15は異なる色を点灯している。この検知器には、上述のランプ部15の他に、電源表示部16が備えられている。第1カバー8は、透明又は半透明であるので、第2カバー9には、第1カバー8にて電源表示部16を覆う部位を外部に露出させる電源表示用開口部9dが備えられ、電源表示部16の表示内容を外部から視認することができる。
【0038】
この検知器には、
図4〜
図6に示すように、スピーカ部14及びランプ部15により警報動作が行われた際に、その警報動作を停止させるための警報停止用操作部20(操作部に相当する)が正面視で下方側中央部に配置されている。この警報停止用操作部20は、その下端部にケーシング3の横幅方向(Y方向)に沿う揺動軸心20aを有しており、その揺動軸心20a周りに揺動操作自在に備えられている。
図9に示すように、警報停止用操作部20が収納された第1ケース7に第1カバー8を装着することで、第1ケース7と第1カバー8との間で警報停止用操作部20が支持されている。警報停止用操作部20は、その揺動軸心20aがケーシング3の横幅方向に延びるように備えられており、第1カバー8には、その揺動軸心20aの延出部分を当接して支持する当接支持部8fが備えられている。この当接支持部8fは、
図7及び
図9に示すように、第1カバー8を装着することで、揺動軸心20aの延出部分を上方側から押さえ込んで支持している。これにより、第2カバー9を取り外した状態では、警報停止用操作部20が第1ケース7と第1カバー8にてしっかりと支持されており、電池1の着脱作業を容易に行うことができる。
【0039】
第2カバー9には、警報停止用操作部20を外部から操作自在に露出させる操作部用開口部9c(操作部露出部位に相当する)が備えられ、第2カバー9を装着した状態で外部から警報停止用操作部20を操作できる。
【0040】
この検知器は、電池1からの電力供給により検知部2の検知動作を行っており、
図1に示すように、電池1からの電力供給をオンとオフに切り換えるための電源切換操作体17が備えられている。基板13(
図5参照)に備えられた制御回路は、電源切換操作体17にてオン操作されると、電池1からの電力供給をオンして検知部2での検知動作を行い、電源切換操作体17にてオフ操作されると、電池1からの電力供給をオフして検知部2での検知動作を停止している。
【0041】
電源切換操作体17は、
図6に示すように、ケーシング3の第2被覆部位3bに配置されている。電源切換操作体17は、ケーシング3に対して着脱自在で、且つ、ケーシング3に対する装着姿勢を第1姿勢と第2姿勢とに変更自在に構成されている。この実施形態では、ケーシング3における左側面側の第2被覆部位3bに装着部18が形成され、その装着部18に電源切換操作体17を嵌め込むことで、電源切換操作体17をケーシング3に装着する。装着部18に装着された電源切換操作体17を引っ張り出すことで、電源切換操作体17をケーシング3から取り外す。
【0042】
第1姿勢と第2姿勢とは、電源切換操作体17を上下反転させてケーシング3に装着させた姿勢であり、第1姿勢では電源切換操作体17の上面側がケーシング3の前面側となる姿勢で装着され、第2姿勢では電源切換操作体17の下面側がケーシング3の前面側となる姿勢で装着されている。
【0043】
電源切換操作体17は、通常、第1姿勢にてケーシング3に装着されており、電池1からの電力供給がオンされて、検知部2の検知動作を行っている。第1姿勢にて装着された電源切換操作体17を一旦ケーシング3から取り外し、電源切換操作体17を上下反転させて第2姿勢に姿勢変更し、その第2姿勢にてケーシング3に装着することで、電池1からの電力供給をオフして、検知部2の検知動作を停止している。また、電池1からの電力供給をオフした場合には、スピーカ部14及びランプ部15が警報動作中であれば、その警報動作が停止され、電源表示部16も消灯される。そして、第2姿勢にて装着された電源切換操作体17を一旦ケーシング3から取り外し、電源切換操作体17を上下反転させて第1姿勢に姿勢変更し、その第1姿勢にてケーシング3に装着することで、電池1からの電力供給をオンして、検知部2の検知動作を行っている。
【0044】
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、遮光部21が第1カバー8の凹入溝部8eと第2カバー9の突起部9eとから構成しているが、例えば、単に、第1カバー8の後面側に第1ケース7側に突出する板状の突起部を備え、その突起部のみを遮光可能な色や材料として、その突起部を遮光部とすることもできる。
【0045】
(2)上記実施形態において、第1ケース7、第1カバー8及び第2カバー9の形状については適宜変更が可能であり、第1カバー8にて検知部2の検知部設置領域を覆うものであればよい。
【0046】
(3)上記実施形態において、ランプ部露出部位の構成として、開口部にて構成するものに限らず、例えば、該当箇所を透明又は半透明とすることで、ランプ部露出部位を構成することもできる。
【0047】
(4)上記実施形態では、電源部としての電池1をケーシング3に収納しているが、例えば、外部電源にコンセント等を接続してその外部電源から電力供給を受けるものでもよい。