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  • 特開2016096800-育苗箱 図000003
  • 特開2016096800-育苗箱 図000004
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-96800(P2016-96800A)
(43)【公開日】2016年5月30日
(54)【発明の名称】育苗箱
(51)【国際特許分類】
   A01G 9/02 20060101AFI20160425BHJP
【FI】
   A01G9/02 602
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-238303(P2014-238303)
(22)【出願日】2014年11月26日
(71)【出願人】
【識別番号】514146302
【氏名又は名称】株式会社イノベタス
(74)【代理人】
【識別番号】100074273
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 英夫
(74)【代理人】
【識別番号】100173222
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 英二
(74)【代理人】
【識別番号】100151149
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 幸城
(72)【発明者】
【氏名】北島 正裕
(72)【発明者】
【氏名】佐野 大輔
【テーマコード(参考)】
2B327
【Fターム(参考)】
2B327NC02
2B327NC05
2B327NC14
2B327NC24
2B327ND03
2B327NE01
2B327NE09
2B327QA05
2B327QB03
2B327QB25
2B327RA11
2B327RA26
2B327SA02
2B327TA22
2B327UA03
2B327UA09
2B327UA13
2B327UA21
(57)【要約】
【課題】省スペース化を確実に図ることのできる育苗箱を提供すること。
【解決手段】底壁1と、該底壁1の縁部から立ち上がる側壁2とを具備した育苗箱であって、該育苗箱を複数並べたときに隣り合う育苗箱どうしが雄雌嵌合するように、前記底壁の縁部に嵌合部3が設けられ、また、該育苗箱を複数並べたときに隣り合う育苗箱の境界部分に前記側壁2の存在しない領域が形成されるように、前記側壁2は一部が切り欠かれた形状に形成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
底壁と、該底壁の縁部から立ち上がる側壁とを具備した育苗箱であって、
該育苗箱を複数並べたときに隣り合う育苗箱どうしが雄雌嵌合するように、前記底壁の縁部に嵌合部が設けられ、
また、該育苗箱を複数並べたときに隣り合う育苗箱の境界部分に前記側壁の存在しない領域が形成されるように、前記側壁は一部が切り欠かれた形状に形成されていることを特徴とする育苗箱。
【請求項2】
前記嵌合部は、前記側壁の一部によっても構成されている請求項1に記載の育苗箱。
【請求項3】
湛液型栽培に用いられる請求項1又は2に記載の育苗箱。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、湛水・潅水両用型とすることのできる育苗箱に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の育苗箱としては、平面視矩形状の底壁を有し、底壁の四辺から側壁が立ち上がっているものがよく使用されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そして、上記従来の育苗箱に関しては、複数の育苗箱を並べる場合において、更なる省スペース化が望まれている。
【0004】
本発明は上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、省スペース化を確実に図ることのできる育苗箱を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明に係る育苗箱は、底壁と、該底壁の縁部から立ち上がる側壁とを具備した育苗箱であって、該育苗箱を複数並べたときに隣り合う育苗箱どうしが雄雌嵌合するように、前記底壁の縁部に嵌合部が設けられ、また、該育苗箱を複数並べたときに隣り合う育苗箱の境界部分に前記側壁の存在しない領域が形成されるように、前記側壁は一部が切り欠かれた形状に形成されている(請求項1)。
【0006】
上記育苗箱において、前記嵌合部は、前記側壁の一部によっても構成されている、とすることもできる(請求項2)。また、上記育苗箱を、湛液型栽培に用いてもよい(請求項3)。
【発明の効果】
【0007】
本願発明では、省スペース化を確実に図ることのできる育苗箱が得られる。
【0008】
すなわち、本願の各請求項に係る発明の育苗箱では、底壁の縁部に嵌合部を設け、育苗箱を複数並べたときに隣り合う育苗箱どうしが雌雄嵌合するようにしているので、このように雌雄嵌合しない従来の育苗箱に比べて、複数の育苗箱を並べたときの省スペース化の点で有利となり、並べる育苗箱の数が多くなるほど、この省スペース化の利点は顕著となる。また、育苗箱を複数並べたときに隣り合う育苗箱の境界部分に側壁の存在しない領域が形成されるので、この領域を介して通水性能の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】(A)〜(H)は本発明の一実施の形態に係る育苗箱の構成を概略的に示す図であり、(A)は背面図、(B)は左側面図、(C)は平面図、(D)は(C)のD−D線断面図、(E)は底面図、(F)は(C)のF−F線断面図、(G)は正面図、(H)は(C)のH部拡大図である。
図2】前記育苗箱が載置される栽培ベッドの構成を概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら以下に説明する。
【0011】
本実施の形態に係る育苗箱は、湛水・潅水両用型とすることのできるものであり、図1(A)〜(H)に示すように、平面視略矩形状の底壁1と、底壁1の縁部から立ち上がる側壁2とを具備している。
【0012】
そして、育苗箱を複数並べたときに隣り合う育苗箱どうしが雄雌嵌合するように、底壁1の縁部に嵌合部3が設けられている。詳述すると、図1(E)に示すように、底壁1の対向する二辺(本例では長辺)のうちの一方には外側方に向かって突出する凸部4が、他方には内側方に向かって凹入する凹部5が設けられ、これら凸部4及び凹部5によって嵌合部3が構成されている。
【0013】
また、凸部4の両端内側に設けられた側壁2Aと、凹部5の両端外側に設けられた側壁2Bとは、凸部4及び凹部5が嵌合するときに同じく嵌合するように構成されている。すなわち、嵌合部3は、側壁2の一部(側壁2A、2B)によっても構成されている。
【0014】
そして、図1(C)に示すように、側壁2は、底壁1の四辺のうち、凸部4及び凹部5の無い二辺(短辺)には全体にわたって設けられているが、凸部4及び凹部5の有る二辺(長辺)には部分的(外側方に突出している部分のみ)にしか設けられていない。そのため、底壁1の四辺全体にわたって側壁2が設けられている従来の育苗箱では、複数の育苗箱を並べたときに隣り合う育苗箱の境界部分に必ず存在する二つ(二重)の側壁がデッドスペースとなるが、本例の育苗箱は、複数の育苗箱を並べたときに少なくとも雌雄嵌合する部分(長辺)では側壁2の二重化を回避して省スペース性の向上を図ることができ、並べる育苗箱の数が多くなるほど、この省スペース化の利点は顕著となる。
【0015】
また、本例の育苗箱は、内部に図外の固形培地(例えばウレタン培地、ロックウール培地等)が載置された状態とされ、例えば、上面全体が防水フィルム6で覆われた栽培ベッド7(図2参照)内に複数並べられて用いられる。そして、このように育苗箱を用いる場合、育苗箱に高い通水性能が求められることがある。
【0016】
この点、本例の育苗箱では、育苗箱を複数並べたときに隣り合う育苗箱の境界部分に側壁2の存在しない領域が形成されるように、側壁2は一部が切り欠かれた形状に形成されている(底壁1の四辺全体にわたっては側壁2を設けていない)ので、複数並んだ状態の育苗箱間の通水が滞りなく行われることになる。
【0017】
また、本例の育苗箱の底壁1には複数の透孔8が設けられている上、底壁1の底面には下向きに突出する複数の脚部9が設けられているので、底壁1の底面を地面(栽培ベッド7の載置面)から浮かせることができ、これにより、底壁1の底面から上面にかけての通水性能の向上も図ることができる。
【0018】
そして、このような通水性能の向上により、例えば本例の育苗箱を用いて湛液型栽培(湛液で発芽工程等を行う栽培)を実施する場合には、溶存酸素濃度や栄養成分が全体的に平準化され、苗の生育のばらつきが低減するという効果をも見込むことができる。
【0019】
ところで、上記従来の育苗箱では、底壁の中央部にある苗は旺盛に育ち、周縁部の苗は小さくなる傾向にある。この傾向について、底壁1の周縁部では植物の競争効果があまり働かないことが原因になっていると考えることができる。あるいは、上記傾向について、底壁1の周縁部では、側壁2による輻射熱や反射熱の影響を受け、底壁1の中央部よりも熱が蓄積し易いことが原因になっていると考えることもできる。そして、いずれのように考えても、本例の育苗箱では、側壁2が底壁1の四辺全体にわたって存在することはないようにしてあるので、それだけ広範囲にわたる苗の旺盛な繁茂を期待することができる。そして、この旺盛な繁茂に対する期待は、側壁2全体を低く(1〜2cm程度の高さに)してあることによっても高まることになる。
【0020】
本例の育苗箱は硬質発泡スチロールによって成形してあるが、育苗箱の素材は、その用途等に応じて適したものを選択すればよく、合成樹脂に限らず、金属等で育苗箱を成形してもよい。また、本例の育苗箱をポット育苗に対応させるようにしてもよい。
【0021】
なお、本発明は、上記の実施の形態に何ら限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々に変形して実施し得ることは勿論である。例えば、以下のような変形例を挙げることができる。
【0022】
図1に示す例では、底壁1の長辺のみに嵌合部3を設けてあるが、これに限らず、底壁1の短辺のみに嵌合部3を設けたり、底壁1の長辺、短辺の両方に嵌合部3を設けたりしてもよい。また、嵌合部3を設ける位置も、底壁1の各辺の端部付近に限らず、例えば底壁1の各辺の中央部付近としてもよい。
【0023】
また、図1に示す例では、底壁1の二つの長辺の一方に一つの凸部4が存在し、他方に一つの凹部5が存在する例を示したが、これに限らず、例えば、各辺に二つ以上の凸部4あるいは凹部5を設けたり、凸部4と凹部5の両方を設けたりしてもよい。
【0024】
また、図1に示す例では、底壁1の二つの短辺の全体にわたって側壁2を設けているが、これに限らず、底壁1の短辺に設ける側壁2を部分的に切り欠いた形状としてもよい。
【0025】
なお、上記変形例どうしを適宜組み合わせてもよいことはいうまでもない。
【符号の説明】
【0026】
1 底壁
2 側壁
2A 側壁
2B 側壁
3 嵌合部
4 凸部
5 凹部
6 防水フィルム
7 栽培ベッド
8 透孔
9 脚部

図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2016年1月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、湛水・潅水両用型とすることのできる育苗箱に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の育苗箱としては、平面視矩形状の底壁を有し、底壁の四辺から側壁が立ち上がっているものがよく使用されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そして、上記従来の育苗箱に関しては、複数の育苗箱を並べる場合において、更なる省スペース化が望まれている。
【0004】
本発明は上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、省スペース化を確実に図ることのできる育苗箱を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明に係る育苗箱は、底壁と、該底壁の縁部から立ち上がる側壁とを具備した育苗箱であって、該育苗箱を複数並べたときに隣り合う育苗箱どうしが隣り合う育苗箱の境界部分を介して雄雌嵌合するように、前記底壁の縁部に嵌合部が設けられ、また、該育苗箱を複数並べたときに隣り合う育苗箱の境界部分に前記側壁の存在しない領域が形成されるように、前記側壁は一部が切り欠かれた形状に形成されており、さらに、前記底壁における前記境界部分のうちの一方には外側方に向かって突出する凸部が、他方には内側方に向かって凹入する凹部が設けられ、これら凸部及び凹部によって前記嵌合部が構成されているとともに、前記底壁には複数の透孔が設けられている一方、前記底壁の底面には下向きに突出する複数の脚部が設けられており、前記透孔は雌雄嵌合する方向に沿って長く形成された長孔で構成されている(請求項1)。
【0006】
上記育苗箱を、湛液型栽培に用いてもよい(請求項)。
【発明の効果】
【0007】
本願発明では、省スペース化を確実に図ることのできる育苗箱が得られる。
【0008】
すなわち、本願の各請求項に係る発明の育苗箱では、底壁の縁部に嵌合部を設け、育苗箱を複数並べたときに隣り合う育苗箱どうしが雌雄嵌合するようにしているので、このように雌雄嵌合しない従来の育苗箱に比べて、複数の育苗箱を並べたときの省スペース化の点で有利となり、並べる育苗箱の数が多くなるほど、この省スペース化の利点は顕著となる。また、育苗箱を複数並べたときに隣り合う育苗箱の境界部分に側壁の存在しない領域が形成されるので、この領域を介して通水性能の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】(A)〜(H)は本発明の一実施の形態に係る育苗箱の構成を概略的に示す図であり、(A)は背面図、(B)は左側面図、(C)は平面図、(D)は(C)のD−D線断面図、(E)は底面図、(F)は(C)のF−F線断面図、(G)は正面図、(H)は(C)のH部拡大図である。
図2】前記育苗箱が載置される栽培ベッドの構成を概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら以下に説明する。
【0011】
本実施の形態に係る育苗箱は、湛水・潅水両用型とすることのできるものであり、図1(A)〜(H)に示すように、平面視略矩形状の底壁1と、底壁1の縁部から立ち上がる側壁2とを具備している。
【0012】
そして、育苗箱を複数並べたときに隣り合う育苗箱どうしが雄雌嵌合するように、底壁1の縁部に嵌合部3が設けられている。詳述すると、図1(E)に示すように、底壁1の対向する二辺(本例では長辺)のうちの一方には外側方に向かって突出する凸部4が、他方には内側方に向かって凹入する凹部5が設けられ、これら凸部4及び凹部5によって嵌合部3が構成されている。
【0013】
また、凸部4の両端内側に設けられた側壁2Aと、凹部5の両端外側に設けられた側壁2Bとは、凸部4及び凹部5が嵌合するときに同じく嵌合するように構成されている。すなわち、嵌合部3は、側壁2の一部(側壁2A、2B)によっても構成されている。
【0014】
そして、図1(C)に示すように、側壁2は、底壁1の四辺のうち、凸部4及び凹部5の無い二辺(短辺)には全体にわたって設けられているが、凸部4及び凹部5の有る二辺(長辺)には部分的(外側方に突出している部分のみ)にしか設けられていない。そのため、底壁1の四辺全体にわたって側壁2が設けられている従来の育苗箱では、複数の育苗箱を並べたときに隣り合う育苗箱の境界部分に必ず存在する二つ(二重)の側壁がデッドスペースとなるが、本例の育苗箱は、複数の育苗箱を並べたときに少なくとも雌雄嵌合する部分(長辺)では側壁2の二重化を回避して省スペース性の向上を図ることができ、並べる育苗箱の数が多くなるほど、この省スペース化の利点は顕著となる。
【0015】
また、本例の育苗箱は、内部に図外の固形培地(例えばウレタン培地、ロックウール培地等)が載置された状態とされ、例えば、上面全体が防水フィルム6で覆われた栽培ベッド7(図2参照)内に複数並べられて用いられる。そして、このように育苗箱を用いる場合、育苗箱に高い通水性能が求められることがある。
【0016】
この点、本例の育苗箱では、育苗箱を複数並べたときに隣り合う育苗箱の境界部分に側壁2の存在しない領域が形成されるように、側壁2は一部が切り欠かれた形状に形成されている(底壁1の四辺全体にわたっては側壁2を設けていない)ので、複数並んだ状態の育苗箱間の通水が滞りなく行われることになる。
【0017】
また、本例の育苗箱の底壁1には複数の透孔8が設けられている上、底壁1の底面には下向きに突出する複数の脚部9が設けられているので、底壁1の底面を地面(栽培ベッド7の載置面)から浮かせることができ、これにより、底壁1の底面から上面にかけての通水性能の向上も図ることができる。
【0018】
そして、このような通水性能の向上により、例えば本例の育苗箱を用いて湛液型栽培(湛液で発芽工程等を行う栽培)を実施する場合には、溶存酸素濃度や栄養成分が全体的に平準化され、苗の生育のばらつきが低減するという効果をも見込むことができる。
【0019】
ところで、上記従来の育苗箱では、底壁の中央部にある苗は旺盛に育ち、周縁部の苗は小さくなる傾向にある。この傾向について、底壁1の周縁部では植物の競争効果があまり働かないことが原因になっていると考えることができる。あるいは、上記傾向について、底壁1の周縁部では、側壁2による輻射熱や反射熱の影響を受け、底壁1の中央部よりも熱が蓄積し易いことが原因になっていると考えることもできる。そして、いずれのように考えても、本例の育苗箱では、側壁2が底壁1の四辺全体にわたって存在することはないようにしてあるので、それだけ広範囲にわたる苗の旺盛な繁茂を期待することができる。そして、この旺盛な繁茂に対する期待は、側壁2全体を低く(1〜2cm程度の高さに)してあることによっても高まることになる。
【0020】
本例の育苗箱は硬質発泡スチロールによって成形してあるが、育苗箱の素材は、その用途等に応じて適したものを選択すればよく、合成樹脂に限らず、金属等で育苗箱を成形してもよい。また、本例の育苗箱をポット育苗に対応させるようにしてもよい。
【0021】
なお、本発明は、上記の実施の形態に何ら限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々に変形して実施し得ることは勿論である。例えば、以下のような変形例を挙げることができる。
【0022】
図1に示す例では、底壁1の長辺のみに嵌合部3を設けてあるが、これに限らず、底壁1の短辺のみに嵌合部3を設けたり、底壁1の長辺、短辺の両方に嵌合部3を設けたりしてもよい。また、嵌合部3を設ける位置も、底壁1の各辺の端部付近に限らず、例えば底壁1の各辺の中央部付近としてもよい。
【0023】
また、図1に示す例では、底壁1の二つの長辺の一方に一つの凸部4が存在し、他方に一つの凹部5が存在する例を示したが、これに限らず、例えば、各辺に二つ以上の凸部4あるいは凹部5を設けてもよい。
【0024】
また、図1に示す例では、底壁1の二つの短辺の全体にわたって側壁2を設けているが、これに限らず、底壁1の短辺に設ける側壁2を部分的に切り欠いた形状としてもよい。
【0025】
なお、上記変形例どうしを適宜組み合わせてもよいことはいうまでもない。
【符号の説明】
【0026】
1 底壁
2 側壁
2A 側壁
2B 側壁
3 嵌合部
4 凸部
5 凹部
6 防水フィルム
7 栽培ベッド
8 透孔
9 脚部
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
底壁と、該底壁の縁部から立ち上がる側壁とを具備した育苗箱であって、該育苗箱を複数並べたときに隣り合う育苗箱どうしが隣り合う育苗箱の境界部分を介して雄雌嵌合するように、前記底壁の縁部に嵌合部が設けられ、また、該育苗箱を複数並べたときに隣り合う育苗箱の境界部分に前記側壁の存在しない領域が形成されるように、前記側壁は一部が切り欠かれた形状に形成されており、さらに、前記底壁における前記境界部分のうちの一方には外側方に向かって突出する凸部が、他方には内側方に向かって凹入する凹部が設けられ、これら凸部及び凹部によって前記嵌合部が構成されているとともに、前記底壁には複数の透孔が設けられている一方、前記底壁の底面には下向きに突出する複数の脚部が設けられており、前記透孔は雌雄嵌合する方向に沿って長く形成された長孔で構成されていることを特徴とする育苗箱。
【請求項2】
湛液型栽培に用いられる請求項1に記載の育苗箱。