【解決手段】支持装置10は、可動体11の移動範囲の中で隣り合うリンク機構部20,30,40のリンク23,33,43のなす角度が90度をなすとき、各リンク機構部20,30,40のアーム22,32,42とリンク23,33,43とがなす角度が90度を取り得るように構成されている。さらに、Z軸リンク機構部40は、3本のリンク43を有している。よって、可動体11に加わる各軸方向の外力を、各軸のリンク23,33,43及びアーム22,32,42によって受承し易くなる。そして、例えば、従来技術のように、Z軸リンク機構部40を構成するリンク43が2本である場合に比べて、3本のリンク43によって、ビット11cを対象物に押し付ける押し付け力を維持する剛性が高められる。
前記3本以上のリンクが設けられたリンク機構部のアームは、前記駆動部である駆動軸に揺動可能に連結される一対の揺動部と、固定軸に揺動可能に連結される一対の揺動部と、一体の連結部とを含む平行四辺形リンク機構を構成する一対のアーム部を有し、その一辺が前記駆動軸と前記固定軸とからなり、対辺が前記連結部からなり、前記連結部を介して前記3本以上のリンクが接続されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の支持装置。
前記3本のリンクとは異なるリンクを有する2つのリンク機構部のうちの少なくとも1つのリンクにおける前記可動体に対する接続位置を、前記3本のリンクが一致可能な前記X軸、前記Y軸及び前記Z軸のいずれかの方向から見たとき、前記接続位置が前記二等辺三角形の内部に位置していることを特徴とする請求項5に記載の支持装置。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、可動体を支持する支持装置を具体化した一実施形態を
図1〜
図10にしたがって説明する。
図1に示すように、支持装置10は、可動体11を支持している。可動体11は、回転工具(保持対象物)である電動ドライバ11aを保持している。支持装置10は、可動体11の移動範囲の中で、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向のいずれかの方向にそれぞれ対応して可動体11をそれぞれ支持可能な3つのリンク機構部20,30,40を有している。そして、支持装置10は、3つのリンク機構部20,30,40を用いて、可動体11におけるZ軸回り、X軸回り及びY軸回りの回転がそれぞれ規制された状態で、可動体11の姿勢を一定な状態に維持しながら、所定の移動範囲内において移動可能に支持している。なお、以下の説明では、説明の便宜上、X軸方向に可動体11を支持可能なリンク機構部を「X軸リンク機構部20」とし、Y軸方向に可動体11を支持可能なリンク機構部を「Y軸リンク機構部30」とし、Z軸方向に可動体11を支持可能なリンク機構部を「Z軸リンク機構部40」と記載することもある。
【0016】
支持装置10は、XY平面に沿って延びる略四角枠状の土台フレーム12と、土台フレーム12からZ軸方向に立設される複数の立設部13と、各立設部13に支持される略四角箱状の筐体14とを備えている。筐体14におけるXZ平面に沿って延びる側面14aからは、駆動源であるX軸用サーボモータ(図示せず)の駆動部である駆動軸21がY軸方向に沿って突出している。駆動軸21は、側面14aにおいて、立設部13寄りの角部に位置している。駆動軸21は、X軸用サーボモータの駆動によって回転して、X軸リンク機構部20を揺動させる。
【0017】
筐体14におけるYZ平面に沿って延びる側面14bからは、駆動源であるY軸用サーボモータ(図示せず)の駆動部である駆動軸31がX軸方向に沿って突出している。駆動軸31は、側面14bにおいて、立設部13寄りに位置している。また、駆動軸31は、Z軸方向において、X軸用サーボモータの駆動軸21よりも立設部13から離れた位置に配置されている。駆動軸31は、Y軸用サーボモータの駆動によって回転して、Y軸リンク機構部30を揺動させる。
【0018】
さらに、筐体14の側面14aからは、駆動源であるZ軸用サーボモータ(図示せず)の駆動部である駆動軸41がY軸方向に沿って突出している。駆動軸41は、側面14aにおいて、立設部13とは反対側の縁部寄りに位置している。駆動軸41は、Z軸用サーボモータの駆動によって回転して、Z軸リンク機構部40を揺動させる。
【0019】
X軸用サーボモータの駆動軸21は、支持装置10のX軸方向の最端部に設けられている。Y軸用サーボモータの駆動軸31は、支持装置10のY軸方向の最端部に設けられている。Z軸用サーボモータの駆動軸41は、支持装置10のZ軸方向の最端部に設けられている。各駆動軸21,31,41は、一つの筐体14にまとめて設けられている。可動体11は、支持装置10の各軸方向において、各駆動軸21,31,41とは反対側の最端部に配置されている。
【0020】
次に、X軸リンク機構部20について説明する。
図2に示すように、X軸リンク機構部20は、駆動軸21に連結されるアーム22と、アーム22に一端が連結されるとともに可動体11に他端が連結され、可動体11の移動範囲の中でX軸に一致可能に延びる2本のリンク23とを有している。具体的には、アーム22は、駆動軸21に固定されており、駆動軸21の回転に伴って、駆動軸21の中心軸線を揺動中心として駆動軸21と一体的に揺動する。2本のリンク23は同じ長さである。アーム22は、直線状に延びるとともに一端が駆動軸21を揺動中心として揺動可能に駆動軸21に連結される揺動部22aと、揺動部22aの他端から二股に枝分かれして互いに離間する方向へ延びる一対の支持部22bとから構成されている。各支持部22bの端部には、円孔状の貫通孔22cが形成されている。両支持部22bの貫通孔22c同士は、Y軸方向において互いに向き合っている。
【0021】
また、X軸リンク機構部20は、駆動軸21と平行に延びる回転軸24を有している。回転軸24は、両支持部22bの貫通孔22cに挿通されており、両支持部22bに回転可能に両持ち支持されている。回転軸24の両端部は、一対の平面部24aを有する二面幅形状になっている。回転軸24の両端部において、一対の平面部24aには、回転軸24の軸方向に平行な平面(XY平面)内で回転軸24に対して揺動可能な板状の接続部25が接続されている。2本のリンク23のうち1本の一端は、回転軸24の一端部に接続された2枚の接続部25に挟み込まれた状態で各接続部25に接続されている。2本のリンク23の残りの1本の一端は、回転軸24の他端部に接続された2枚の接続部25に挟み込まれた状態で各接続部25に接続されている。
【0022】
図3に示すように、X軸リンク機構部20は、可動体11に回転可能に支持された一対の回転軸26を有している。各回転軸26は、駆動軸21と平行に延びている。各回転軸26の両端部は、一対の平面部26aを有する二面幅形状になっている。各回転軸26の一対の平面部26aには、回転軸26の軸方向に平行な平面(XY平面)内で回転軸26に対して揺動可能な板状の接続部27がそれぞれ接続されている。2本のリンク23のうち1本の他端は、一対の回転軸26の一方の端部に接続された2枚の接続部27に挟み込まれた状態で各接続部27に接続されている。2本のリンク23の残りの1本の他端は、一対の回転軸26の他方の端部に接続された2枚の接続部27に挟み込まれた状態で各接続部27に接続されている。
【0023】
各リンク23は、アーム22に対して、回転軸24を揺動中心に揺動可能であり、且つXY平面内で回転軸24に対して接続部25を介して揺動可能である。2本のリンク23は、互いに平行な状態を維持しながら移動する。
【0024】
次に、Y軸リンク機構部30について説明する。
図4に示すように、Y軸リンク機構部30は、駆動軸31に連結されるアーム32と、アーム32に一端が連結されるとともに可動体11に他端が連結され、可動体11の移動範囲の中でY軸に一致可能に延びる1本のリンク33とを有している。具体的には、アーム32は、駆動軸31に固定されており、駆動軸31の回転に伴って、駆動軸31の中心軸線を揺動中心として駆動軸31と一体的に揺動する。アーム32は、直線状に延びるとともに一端が駆動軸31を揺動中心として揺動可能に駆動軸31に連結される揺動部32aと、揺動部32aの他端から二股に枝分かれして互いにZ軸方向に沿って延びる一対の支持部32bとから構成されている。各支持部32bの端部には、円孔状の貫通孔32cが形成されている。両支持部32bの貫通孔32c同士は、X軸方向において互いに向き合っている。
【0025】
また、Y軸リンク機構部30は、駆動軸31と平行に延びる回転軸34を有している。回転軸34は、両支持部32bの貫通孔32cに挿通されており、両支持部32bに回転可能に両持ち支持されている。回転軸34の中央部は、一対の平面部34aを有する二面幅形状になっている。一対の平面部34aには、回転軸34の軸方向に平行な平面(XY平面)内で回転軸34に対して揺動可能な板状の接続部35が接続されている。1本のリンク33の一端は、2枚の接続部35に挟み込まれた状態で各接続部35に接続されている。
【0026】
図3に示すように、Y軸リンク機構部30は、可動体11に回転可能に支持された回転軸36を有している。回転軸36は、駆動軸31と平行に延びている。回転軸36の中央部は、一対の平面部36aを有する二面幅形状になっている。一対の平面部36aには、回転軸36の軸方向に平行な平面(XY平面)内で回転軸36に対して揺動可能な板状の接続部37が接続されている。リンク33の他端は、2枚の接続部37に挟み込まれた状態で各接続部37に接続されている。リンク33は、アーム32に対して、回転軸34を揺動中心に揺動可能であり、且つXY平面内で回転軸34に対して接続部35を介して揺動可能である。
【0027】
次に、Z軸リンク機構部40について説明する。
図5、
図6及び
図7に示すように、Z軸リンク機構部40は、駆動軸41に連結されるアーム42と、アーム42に一端が連結されるとともに可動体11に他端が連結され、可動体11の移動範囲の中でZ軸に一致可能に延びる3本のリンク43とを有している。3本のリンク43は同じ長さである。アーム42は、後述する固定軸44、連繋部45、一対の揺動部47、回転軸48、一対の揺動部49、回転軸50、連結部51を含む。
【0028】
固定軸44は、筐体14の側面14aからY軸方向に沿って突出し、駆動軸41と平行に延びている。固定軸44における側面14aからの突出位置は、駆動軸41の側面14aからの突出位置と、Z軸方向で同一直線上に位置している。連繋部45は、駆動軸41の突出方向の端部と固定軸44の突出方向の端部とを繋ぐ。駆動軸41は、連繋部45に対して回転可能に支持されている。よって、連繋部45は、駆動軸41の軸受けとして機能している。連繋部45は、支持部46を介して筐体14の側面14aに支持されている。そして、支持部46を介して筐体14の側面14aに支持された連繋部45を介して駆動軸41及び固定軸44が連結されているため、駆動軸41及び固定軸44における軸方向の剛性が高められており、互いに平行な状態が維持されている。
【0029】
一対の揺動部47は、直線状に延びるとともに一端が駆動軸41に連結されている。一対の揺動部47は、駆動軸41に固定されており、駆動軸41の回転に伴って、駆動軸41の中心軸線を揺動中心として駆動軸41と一体的に揺動する。一対の揺動部47は互いに平行に延びている。各揺動部47の他端には、貫通孔47aが形成されている。一対の揺動部47の貫通孔47a同士は、Y軸方向において互いに向き合っている。Y軸方向において、連繋部45と一対の揺動部47のうち連繋部45側の揺動部47との間には、円筒状のスリーブ45aが設けられている。このスリーブ45aによって連繋部45と揺動部47が離間した状態に維持されている。
【0030】
回転軸48は、駆動軸41と平行に延びて、両揺動部47の貫通孔47aに挿通され、両揺動部47に回転可能に両持ち支持されている。一対の揺動部49は、直線状に延びるとともに一端が固定軸44の中心軸線を揺動中心として揺動可能に固定軸44に連結されている。一対の揺動部49は互いに平行に延びている。各揺動部49の他端には、貫通孔49aが形成されている。一対の揺動部49の貫通孔49a同士は、Y軸方向において互いに向き合っている。回転軸50は、駆動軸41(固定軸44)と平行に延びて、両揺動部49の貫通孔49aに挿通され、両揺動部49に回転可能に両持ち支持されている。
【0031】
連結部51は、両回転軸48,50同士を連結している。連結部51は、両回転軸48,50における一対の揺動部47,49の一方寄りの部位同士を繋ぐ第1連繋部51aと、両回転軸48,50における一対の揺動部47,49の他方寄りの部位同士を繋ぐ第2連繋部51bと、第1連繋部51aと第2連繋部51bとを繋ぐ第3連繋部51cとを有する。第3連繋部51cは、両回転軸48,50の間でY軸方向に沿って延びている。連結部51はX軸方向から見るとH型である。両回転軸48,50は、第1連繋部51a及び第2連繋部51bに対して回転可能に支持されている。
【0032】
Y軸方向において、第1連繋部51aと一対の揺動部47のうち第1連繋部51a側の揺動部47との間、及び第2連繋部51bと一対の揺動部47のうち第2連繋部51b側の揺動部47との間には、円筒状のスリーブ47bがそれぞれ設けられている。このスリーブ47bによって第1連繋部51aと揺動部47との間、及び第2連繋部51bと揺動部47との間がそれぞれ離間した状態に維持されている。
【0033】
Y軸方向において、第1連繋部51aと一対の揺動部49のうち第1連繋部51a側の揺動部49との間、及び第2連繋部51bと一対の揺動部49のうち第2連繋部51b側の揺動部49との間には、円筒状のスリーブ49bがそれぞれ設けられている。このスリーブ49bによって第1連繋部51aと揺動部49との間、及び第2連繋部51bと揺動部49との間がそれぞれ離間した状態に維持されている。
【0034】
駆動軸41の中心軸線と回転軸48の中心軸線との距離と、固定軸44の中心軸線と回転軸50の中心軸線との距離とが一致し、且つ、両回転軸48,50の中心軸線の間の距離と、駆動軸41の中心軸線と固定軸44の中心軸線との距離とが一致するように、両回転軸48,50が第1連繋部51a及び第2連繋部51bによって連結されている。さらに、第3連繋部51cによって互いが連結された第1連繋部51a及び第2連繋部51bを介して両回転軸48,50が連結されているため、両回転軸48,50における軸方向の剛性が高められており、互いに平行な状態が維持されている。
【0035】
駆動軸41、固定軸44及び連繋部45は、X軸方向から見ると、長方形を構成しており、この長方形の変形剛性を高めている。両回転軸48,50、第1連繋部51a及び第2連繋部51bは、X軸方向から見ると、長方形を構成しており、この長方形の変形剛性を高めている。一対の揺動部47,49、連繋部45及び連結部51は、Y軸方向から見ると、平行四辺形(長方形)を構成している。さらに、駆動軸41、一対の揺動部47及び回転軸48は、Z軸方向から見ると、長方形を構成しており、この長方形の変形剛性を高めている。また、固定軸44、一対の揺動部49及び回転軸50は、Z軸方向から見ると、長方形を構成しており、この長方形の変形剛性を高めている。
【0036】
そして、一対の揺動部47,49、連繋部45、連結部51、固定軸44、両回転軸48,50によって、駆動軸41に揺動可能に連結される平行四辺形リンク機構を構成する一対のアーム部42Aが構成されている。アーム部42Aは、その一辺が駆動軸41と固定軸44とからなり、対辺が一体の連結部51からなり、3本のリンク43は連結部51を介して接続されている。よって、アーム42は、一対のアーム部42Aを有している。一対のアーム部42Aは、それぞれのアーム部42Aの一部を構成する連結部51を介して一体になっている。
【0037】
連結部51は、一対のアーム部42Aの間に延びる延設部52を有している。延設部52は、第3連繋部51cに一体的に設けられている。よって、延設部52を含む連結部51は、Y軸方向及びZ軸方向から見るとT型である。延設部52の先端部には、X軸方向に沿って延びる回転軸53が設けられている。回転軸53は、延設部52に対して回転可能に支持されている。回転軸53の先端部は、一対の平面部53aを有する二面幅形状になっている。一対の平面部53aには、回転軸53の軸方向に平行な平面(XZ平面)内で回転軸53に対して揺動可能な板状の接続部54が接続されている。3本のリンク43のうち1本である第1のZ軸リンク43aの一端は、2枚の接続部54に挟まれた状態で各接続部54に接続されている。
【0038】
また、回転軸48の両端部は、一対の平面部48aを有する二面幅形状になっている。回転軸48の両端部において、一対の平面部48aには、回転軸48の軸方向に平行な平面(YZ平面)内で回転軸48に対して揺動可能な板状の接続部55が接続されている。3本のリンク43のうち残りの2本のうち1本である第2のZ軸リンク43bの一端は、回転軸48の一端部に接続された2枚の接続部55に挟み込まれた状態で各接続部55に接続されている。3本のリンク43のうち残りの1本である第3のZ軸リンク43cの一端は、回転軸48の他端部に接続された2枚の接続部55に挟み込まれた状態で各接続部55に接続されている。
【0039】
図8に示すように、Z軸リンク機構部40は、可動体11に回転可能に支持されるとともに、Z軸方向において回転軸53に対向配置される回転軸56を有している。両回転軸53,56は互いに平行に延びている。回転軸56の端部は、一対の平面部56aを有する二面幅形状になっている。一対の平面部56aには、回転軸56の軸方向に平行な平面(XZ平面)内で回転軸56に対して揺動可能な板状の接続部57が接続されている。第1のZ軸リンク43aの他端は、2枚の接続部57に挟み込まれた状態で各接続部57に接続されている。
【0040】
また、Z軸リンク機構部40は、可動体11に回転可能に支持されるとともに、Z軸方向において回転軸48の両端部にそれぞれ対向配置される一対の回転軸58を有している。各回転軸58は、駆動軸41と平行に延びている。各回転軸58の端部は、一対の平面部58aを有する二面幅形状になっている。各回転軸58の一対の平面部58aには、回転軸58の軸方向に平行な平面(YZ平面)内で回転軸58に対して揺動可能な板状の接続部59がそれぞれ接続されている。第2のZ軸リンク43bの他端は、一対の回転軸58の一方の端部に接続された2枚の接続部59に挟み込まれた状態で各接続部59に接続されている。第3のZ軸リンク43cの他端は、一対の回転軸58の他方の端部に接続された2枚の接続部59に挟み込まれた状態で各接続部59に接続されている。
【0041】
3本のリンク43(第1のZ軸リンク43a、第2のZ軸リンク43b及び第3のZ軸リンク43c)は、アーム42に対して、回転軸48を揺動中心に第2のZ軸リンク43b及び第3のZ軸リンク43cが揺動すると、第1のZ軸リンク43aがXZ平面内で回転軸53に対して接続部54を介して揺動可能である。また、第2のZ軸リンク43b及び第3のZ軸リンク43cが、YZ平面内で回転軸48に対して接続部55を介して揺動すると、第1のZ軸リンク43aが、回転軸53が回転することにより回転軸53を揺動中心に揺動可能である。よって、延設部52の先端部に、回転軸53を介して揺動可能に連結された3本のリンクのうち1本である第1のZ軸リンク43aが、回転軸53を介して二方向に揺動可能に連結されている。アーム42は、3本のリンク43をそれぞれ平行な状態に維持させながら移動させる。3本のリンク43は、回転軸50,53を介して連結部51に接続されているため、連結部51が姿勢を維持した動きをすることから、各リンク43におけるアーム42に対する接続位置の相対位置関係を維持したまま移動する。
【0042】
図9(a)及び(b)に示すように、Z軸方向において、第1のZ軸リンク43aにおけるアーム42に対する接続位置は、第2のZ軸リンク43b及び第3のZ軸リンク43cにおけるアーム42に対する接続位置よりも可動体11寄りである。そして、3本のリンク43は同じ長さであるため、Z軸方向において、第1のZ軸リンク43aにおける可動体11に対する接続位置は、第2のZ軸リンク43b及び第3のZ軸リンク43cにおける可動体11に対する接続位置よりもアーム42とは離れた位置にある。
【0043】
また、X軸リンク機構部20の2本のリンク23における可動体11に対する接続位置それぞれは、第2のZ軸リンク43b及び第3のZ軸リンク43cの接続位置それぞれと、Z軸方向で同一直線上に位置し、且つ第2のZ軸リンク43b及び第3のZ軸リンク43cの接続位置それぞれに対して、Z軸方向において筐体14とは反対側に位置している。
【0044】
図10に示すように、Z軸リンク機構部40の3本のリンク43における可動体11に対する接続位置を、Z軸方向から見たとき、各接続位置が二等辺三角形T1を構成する位置にある。また、Y軸リンク機構部30のリンク33における可動体11に対する接続位置を、Z軸方向から見たとき、接続位置が二等辺三角形T1の内部に位置している。電動ドライバ11aは、電動ドライバ11aの出力軸11bの軸方向がZ軸方向に一致した状態で、可動体11に保持されている。出力軸11bは、Z軸方向から見たとき、二等辺三角形T1の辺上に位置しており、本実施形態では、第2のZ軸リンク43bにおける可動体11に対する接続位置と第3のZ軸リンク43cにおける可動体11に対する接続位置とを結ぶ直線上に位置している。
【0045】
支持装置10は、可動体11の移動範囲の中で隣り合うリンク機構部20,30,40のリンク23,33,43のなす角度が90度を取り得るように構成されている。そして、例えば、
図1に示すように、可動体11の移動範囲の中で隣り合うリンク機構部20,30,40のリンク23,33,43のなす角度が90度をなすとき、各リンク機構部20,30,40のアーム22,32,42(揺動部22a,32a,47)とリンク23,33,43とがなす角度が90度を取り得るように構成されている。
【0046】
支持装置10において、図示しないコンピュータに対し、可動体11を移動させる位置情報が入力されると、その情報に応じた指令信号がコントローラからX軸用サーボモータ、Y軸用サーボモータ及びZ軸用サーボモータへ出力される。すると、指令信号に基づいて、各駆動軸21,31,41が回転し、各リンク機構部20,30,40のアーム22,32,42がそれぞれ駆動軸21,31,41に対して揺動する。そして、アーム22,32,42の揺動に連動して、各リンク23,33,43が、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向にそれぞれ移動する。その結果、可動体11は、X軸回り、Y軸回り及びZ軸回りの回転がそれぞれ規制された状態で、可動体11の姿勢を一定な状態に維持しながらX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向へ移動する。この可動体11の移動に伴って、電動ドライバ11aが可動体11と一体的に移動する。本実施形態では、電動ドライバ11aの出力軸11bの軸方向がZ軸方向に一致した状態を維持しながら、可動体11が所定の移動範囲を移動可能になっている。本実施形態において、Z軸リンク機構部40のアーム42は、可動体11の移動範囲の中で、可動体11の姿勢を一定な状態に維持し、且つ3本のリンク43をそれぞれ平行な状態に維持させながら移動させる移動機構を構成している。
【0047】
次に、本実施形態の作用について説明する。
ところで、電動ドライバ11aを用いたねじ締め作業は、電動ドライバ11aの出力軸11bに取り付けられるビット11c(先端工具)をねじ締めの対象物に対してZ軸方向に押し付けながら行われる。このとき、例えば、従来技術のように、Z軸リンク機構部40を構成するリンク43が2本である場合に比べて、駆動軸41側の接続部位の互いの姿勢が維持された3本のリンク43によって、ビット11cを対象物に押し付ける押し付け力を維持する剛性が高められている。具体的には、3本のリンク43によって、可動体11を3点で面支持することになるため、受け面の支持剛性が高まる。Z軸方向から見ると、3本のリンクにおける可動体11に対する接続位置が三角形となり、3本の平行なリンク43による三角柱(3つの四角形)が構成され、X軸、Y軸に回転する力をZ軸の3本のリンク43のみで剛性高く保持できる。
【0048】
さらに、3本のリンク43は、アーム42のアーム部42Aを構成する連結部51により位置決めされるとともに、姿勢維持されるため、剛性高く保持される。より詳細には、2本のリンク43b,43cは一対の揺動部47で受承される。1本のリンク43aは連結部51の延設部52に作用する。各リンク43a,43b,43c間での力の差異は、連結部51へのモーメントとして作用するが、アーム部42Aの揺動部47の引張り、及び揺動部49の圧縮に変換され、力の平衡によりキャンセルされる。このように3本のリンク43の互いの位置関係が変動することなく維持される。したがって、Z軸方向のリンク43の剛性が十分に確保されている。
【0049】
可動体11に加わるX軸方向の外力は、X軸リンク機構部20の2本のリンク23及びアーム22で直接受承される。アーム22とリンク23とがなす角度は、可動体11の移動範囲の中で隣り合うリンク機構部20,30,40のリンク23,33,43のなす角度が90度をなすとき、90度を取り得る。このため、可動体11に加わるX軸方向の外力は、X軸リンク機構部20の2本のリンク23及びアーム22で受承し易くなっている。
【0050】
可動体11に加わるY軸方向の外力は、Y軸リンク機構部30の1本のリンク33及びアーム32で直接受承される。アーム32とリンク33とがなす角度は、可動体11の移動範囲の中で隣り合うリンク機構部20,30,40のリンク23,33,43のなす角度が90度をなすとき、90度を取り得る。このため、可動体11に加わるY軸方向の外力は、Y軸リンク機構部30の1本のリンク33及びアーム32で受承し易くなっている。
【0051】
可動体11に加わるZ軸方向の外力は、Z軸リンク機構部40の3本のリンク43及びアーム42で直接受承される。アーム42とリンク43とがなす角度は、可動体11の移動範囲の中で隣り合うリンク機構部20,30,40のリンク23,33,43のなす角度が90度をなすとき、90度を取り得る。このため、可動体11に加わるZ軸方向の外力は、Z軸リンク機構部40の3本のリンク43及びアーム42で受承し易くなっている。
【0052】
上記実施形態では以下の効果を得ることができる。
(1)支持装置10は、可動体11の移動範囲の中で隣り合うリンク機構部20,30,40のリンク23,33,43のなす角度が90度をなすとき、各リンク機構部20,30,40のアーム22,32,42とリンク23,33,43とがなす角度が90度を取り得るように構成されている。さらに、Z軸リンク機構部40は、3本のリンク43を有している。アーム42は、可動体11の移動範囲の中で、可動体11の姿勢を一定な状態に維持し、且つ、3本のリンク43をそれぞれ平行な状態に維持させながら移動させる。これによれば、可動体11に加わる各軸方向の外力を、各軸のリンク23,33,43及びアーム22,32,42によって受承し易くなる。そして、例えば、従来技術のように、Z軸リンク機構部40を構成するリンク43が2本である場合に比べて、3本のリンク43によって、面で支持することにより、ビット11cを対象物に押し付ける押し付け力を維持する剛性を高めることができる。また、3本のリンク43の駆動軸41側の接続部位は、位置関係と姿勢が維持されて移動する機構である。したがって、Z軸方向のリンク43の剛性を十分に確保することができる。
【0053】
(2)リンク23,33は、アーム22,32に対して、回転軸24,34を揺動中心に揺動可能であり、且つ回転軸24,34の軸方向に平行な平面内で回転軸24,34に対して接続部25,35を介して揺動可能である。これによれば、可動体11の移動を精度良く行うことができる。また、3本のリンク43のうち、第2のZ軸リンク43b及び第3のZ軸リンク43cは、アーム42に対して、回転軸48を揺動中心に揺動可能であり、且つ回転軸48の軸方向に平行な平面内で回転軸48に対して接続部55を介して揺動可能である。これによれば、駆動軸41からの駆動力がアーム42を介して第2のZ軸リンク43b及び第3のZ軸リンク43cに直接作用するため、回転モーメント等の外乱となる力が生じず、保持剛性を高くすることができる。これにより、高精度の移動や、大きな負荷への対応が可能となる。
【0054】
(3)Z軸リンク機構部40のアーム42は、駆動軸41に連結される平行四辺形リンク機構を構成する一対のアーム部42Aを有する。一対のアーム部42Aは連結部51を介して一体になっている。これによれば、一対のアーム部42Aを一体として立体的に構成することができ、さらには、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向のいずれの方向から見ても強固な四角形構造を構成するため、高い保持剛性を実現できるとともに、Z軸方向のリンク43の移動の精度を向上させることができる。よって、アーム42とリンク43との接続部位での捩じりに対する剛性、特に、Z軸方向に垂直な面内での捩じりに対する剛性が高まる。このため、重量のある電動ドライバ11aを動かしたり、高い移動精度を実現したりすることができる。
【0055】
(4)Z軸リンク機構部40のアーム42は、一対のアーム部42Aの間に延びる延設部52を有する。延設部52の先端部には、回転軸53を介して揺動可能に連結された3本のリンクのうち1本である第1のZ軸リンク43aが、回転軸53を介して二方向に揺動可能に連結されている。これによれば、平行四辺形リンク機構を構成するアーム部42Aにより、連結部51が一定姿勢を保ったまま移動し、第3連繋部51cにより一体となった延設部52も同じ姿勢を保ったまま移動する。3本のリンク43の駆動軸41側の接続部位は、三角形の位置関係を保ったまま移動できる。
【0056】
(5)Z軸リンク機構部40の3本のリンク43における可動体11及びアーム42に対する接続位置は、Z軸方向から見たとき、各接続位置が二等辺三角形T1を構成する位置にある。これによれば、支持装置10をコンパクトにすることができるとともに、Z軸方向のリンク43の剛性を十分に確保し易くなる。
【0057】
(6)Y軸リンク機構部30のリンク33における可動体11に対する接続位置は、Z軸方向から見たとき、接続位置が二等辺三角形T1の内部に位置している。これによれば、Y軸リンク機構部30のリンク33における可動体11に対する接続位置が、Z軸方向から見たときに、二等辺三角形T1の外部に位置している場合に比べて、支持装置10をコンパクトにすることができる。また、Z軸方向のリンク43の剛性を確保し易くなる。
【0058】
(7)X軸リンク機構部20の2本のリンク23における可動体11に対する接続位置それぞれは、第2のZ軸リンク43b及び第3のZ軸リンク43cの接続位置それぞれと、Z軸方向で同一直線上に位置し、且つ第2のZ軸リンク43b及び第3のZ軸リンク43cの接続位置それぞれに対して、Z軸方向において筐体14とは反対側に位置している。これによれば、支持装置10をコンパクトにすることができるとともに、Z軸方向のリンク43の剛性を十分に確保し易くなる。
【0059】
(8)電動ドライバ11aの出力軸11bは、Z軸方向から見たとき、第2のZ軸リンク43bにおける可動体11に対する接続位置と第3のZ軸リンク43cにおける可動体11に対する接続位置とを結ぶ直線上に位置している。これによれば、ビット11cを対象物に押し付ける押し付け力を維持するための剛性を確保し易くすることができる。特に、ビット11cを対象物に押し付ける押し付け力の反力が、第2のZ軸リンク43b及び第3のZ軸リンク43cを介してアーム42に直接伝わり、第1のZ軸リンク43aが姿勢を保つ役割をするため、高い剛性を実現することができる。
【0060】
(9)3本のリンク43によって、可動体11を3点で面支持することになるため、受け面の支持剛性が高まる。Z軸方向から見ると、3本のリンクにおける可動体11に対する接続位置が三角形となり、3本の平行なリンク43による三角柱(3つの四角形)が構成され、X軸、Y軸に回転する力をZ軸の3本のリンク43のみで剛性高く保持できる。
【0061】
(10)3本のリンク43は、アーム42のアーム部42Aを構成する連結部51により位置決めされる。これによれば、3本のリンク43が姿勢維持されるため、剛性高く保持される。より詳細には、2本のリンク43b,43cは一対の揺動部47で受承される。1本のリンク43aは連結部51の延設部52に作用する。各リンク43a,43b,43c間での力の差異は、連結部51へのモーメントとして作用するが、アーム部42Aの揺動部47の引張り、及び揺動部49の圧縮に変換され、力の平衡によりキャンセルされる。このように3本のリンク43の互いの位置関係が変動することなく維持される。
【0062】
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・
図11(a)及び(b)に示すように、駆動軸41と固定軸44との位置関係が逆であってもよい。そして、延設部52を含む連結部51が、Y軸方向から見るとL型であってもよい。Z軸方向において、第1のZ軸リンク43aにおけるアーム42に対する接続位置は、第2のZ軸リンク43b及び第3のZ軸リンク43cにおけるアーム42に対する接続位置と同じ位置にある。3本のリンク43は同じ長さであるため、Z軸方向において、第1のZ軸リンク43aにおける可動体11に対する接続位置は、第2のZ軸リンク43b及び第3のZ軸リンク43cにおける可動体11に対する接続位置と同じ位置にある。
【0063】
・
図12に示すように、延設部52が、一対のアーム部42Aの間とは反対側(支持装置10の外側)に延びていてもよい。なお、
図12に示す実施形態では、延設部52を含む連結部51が、Y軸方向から見るとL型である構成を一例として挙げているが、連結部51は、Y軸方向から見るとT型である構成であってもよい。
【0064】
・
図13(a)及び(b)に示すように、Z軸リンク機構部40は、駆動部であるステージ60を有していてもよい。ステージ60は、駆動源からの駆動力によってZ軸方向に直線運動する。Z軸リンク機構部40は、ステージ60に連結されるアーム42を有する。3本のリンク43は、ステージ60が直線運動することにより、それぞれが平行な状態に維持されながらZ軸方向へ移動可能である。
【0065】
・
図14(a)及び(b)に示すように、固定軸44に代えて、回転軸44Aを設け、駆動軸41と回転軸44Aとを、例えば、タイミングベルトやチェーン等の連結部材61により連結し、駆動軸41と回転軸44Aとの回転を、連結部材61を介して機械的に同期させることにより、各揺動部47,49を揺動させるようにしてもよい。
【0066】
・
図15(a)及び(b)に示すように、各揺動部47,49を連結リンク62により連結し、各揺動部47,49の揺動を、連結リンク62を介して同期させるようにしてもよい。
【0067】
・
図16(a)及び(b)に示すように、揺動部49がサーボモータの駆動軸63に連結されており、各駆動軸41,63の回転を同期させるように、各駆動軸41,63のサーボモータを電気的に制御することにより、各揺動部47,49を揺動させるようにしてもよい。
【0068】
・
図17に示すように、支持装置10を二つ設け、二つの支持装置10を、それぞれの可動体11が近接して1箇所に集約して配置可能となるように、YZ平面に対して面対称に設置するようにしてもよい。これによれば、各可動体11に保持された回転工具による作業を1箇所で集中して行うことが可能となる。その結果として、同じ種類の回転工具を両方に保持して効率を上げたり、異なる種類の回転工具や把持機構を保持して複雑な作業を可能としたりすることができる。
【0069】
・ 実施形態において、電動ドライバ11aが、電動ドライバ11aの出力軸11bの軸方向が、例えば、X軸方向に一致した状態で、可動体11に保持されていてもよい。この場合、X軸リンク機構部20が、3本のリンク23を有する必要がある。要は、3つのリンク機構部20,30,40のうちのいずれかのリンク23,33,43が3本以上設けられていればよい。これによれば、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向のうち少なくとも一方向のリンク23,33,43の剛性を十分に確保することができる。
【0070】
・ 実施形態において、X軸リンク機構部20のリンク23が、1本であってもよいし、3本以上設けられていてもよい。要は、X軸リンク機構部20のリンク23は、1本以上設けられていればよい。
【0071】
・ 実施形態において、Y軸リンク機構部30のリンク33が、2本以上設けられていてもよい。要は、Y軸リンク機構部30のリンク33は、1本以上設けられていればよい。
【0072】
・ 実施形態において、Z軸リンク機構部40のリンク43が、4本以上設けられていてもよい。要は、Z軸リンク機構部40のリンク43は、3本以上設けられていればよい。
【0073】
・ 実施形態において、例えば、X軸リンク機構部20のリンク23が1本であり、Y軸リンク機構部30のリンク33が1本であり、Z軸リンク機構部40のリンク43が3本である構成であってもよい。この場合、X軸リンク機構部20のリンク23における可動体11に対する接続位置と、Y軸リンク機構部30のリンク33における可動体11に対する接続位置とを、Z軸方向から見たとき、二等辺三角形T1の内部に位置していることが好ましい。これによれば、可動体11に加わる各軸方向の外力を、各軸のリンク23,33,43によって受承し易くなる。
【0074】
・ 実施形態において、電動ドライバ11aの出力軸11bが、Z軸方向から見たとき、第2のZ軸リンク43bにおける可動体11に対する接続位置と第3のZ軸リンク43cにおける可動体11に対する接続位置とを結ぶ直線上に位置していなくてもよい。例えば、電動ドライバ11aの出力軸11bが、Z軸方向から見たとき、二等辺三角形T1の内部に位置していてもよい。
【0075】
・ 実施形態において、X軸リンク機構部20の2本のリンク23における可動体11に対する接続位置それぞれが、第2のZ軸リンク43b及び第3のZ軸リンク43cの接続位置それぞれと、Z軸方向で同一直線上に位置していなくてもよい。
【0076】
・ 実施形態において、Y軸リンク機構部30のリンク33における可動体11に対する接続位置が、Z軸方向から見たときに、二等辺三角形T1の外部に位置していてもよい。
【0077】
・ 実施形態において、Z軸リンク機構部40の3本のリンク43における可動体11に対する接続位置を、Z軸方向から見たとき、各接続位置が二等辺三角形T1を構成する位置になくてもよい。
【0078】
・ 実施形態において、例えば、アーム22,32,42とリンク23,33,43とをボールジョイントによって接続する構成にしてもよい。実施形態のリンク本数の構成(3本以上、2本以上、1本以上)においては、アーム22,32,42とリンク23,33,43とを接続する構成は、特に限定されるものではない。
【0079】
・ 実施形態において、可動体11の保持対象物が、例えば、電動ドリル等の他の回転工具や、半田鏝等の加熱工具等といった非回転の工具であってもよい。要は、可動体11の保持対象物は特に限定されるものではない。