【解決手段】巻取体Rから緩衝材用シート11を巻き出す巻出部2が、鉛直な回転軸まわりに回転可能な回転支持部材20を有し、かかる回転支持部材20に、軸方向の一方の端部側を下にして巻取体Rを支持することで、軸まわりに回転する巻取体Rから緩衝材用シート11を鉛直に巻き出し可能とする。
長手方向に沿って空気室が並設された長尺な緩衝材用シートがロール状に巻き取られた巻取体から、前記緩衝材シートを巻き出しながら前記空気室内に空気を封入してエアー緩衝材を製造するエアー緩衝材製造装置であって、
前記巻取体から前記緩衝材シートを巻き出す巻出部と、
前記空気室に空気を供給する空気供給部と、
前記空気室の給気口を熱融着によって封止する熱融着部と
を備え、
前記巻出部が、鉛直な回転軸まわりに回転可能な回転支持部材を有し、
前記巻取体の軸方向の一方の端部側を下にして、前記巻取体を前記回転支持部材に支持することで、軸まわりに回転する前記巻取体から前記緩衝材用シートを鉛直に巻き出し可能としたことを特徴とするエアー緩衝材製造装置。
前記回転支持部材が、前記緩衝材用シートの巻き出し操作に従動して回転する際の回転を制動する制動機構を有する請求項1〜3のいずれか一項に記載の緩衝材製造装置。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
なお、
図1は、本実施形態に係るエアー緩衝材製造装置の概略を示す斜視図であり、
図2は、同平面図である。
【0011】
本実施形態に係るエアー緩衝材製造装置1は、長手方向に沿って空気室12が並設された長尺な緩衝材用シート11がロール状に巻き取られた巻取体Rから、緩衝材用シート11を巻き出しながら、その空気室12内に空気を封入して枕状に膨らんだピロー型のエアー緩衝材を製造するためのものである。
【0012】
ここで、本実施形態で用いられる緩衝材用シート11の一例を
図3に示す。
図3に示す緩衝材用シート11は、幅方向の一方の端部側に長手方向に沿って袋とじ状に形成された被ガイド部13を設けるとともに、被ガイド部13と連通する給気口12aを有する複数の空気室12が長手方向に沿って並設されている。このような緩衝材用シート11は、重ね合されたフィルム材の所定の部位を熱融着することによって形成することができ、隣接する空気室12の間には、空気室12内に空気を封入した後に、これらを容易に分離できるようにミシン目14を形成するのが好ましい。
【0013】
緩衝材用シート11は、紙管などの筒状の巻芯10に巻き取るなどして、ロール状に巻き取られた巻取体Rとされる。エアー緩衝材製造装置1は、かかる巻取体Rから緩衝材用シート11を巻き出す巻出部2と、巻き出された緩衝材用シート11の空気室12に空気を供給する空気供給部3と、空気が供給されて膨らんだ空気室12の給気口12aを熱融着によって封止する熱融着部4とを備えている。
【0014】
本実施形態において、エアー緩衝材製造装置1が備える巻出部2は、鉛直な回転軸まわりに回転可能となるように、基台5上に水平に設置された回転支持部材20を有している。回転支持部材20は、円板状の支持部21と、その回転軸と同心状に突出する円柱部22とを有しており、円柱部22の寸法は、緩衝材用シート11の巻き取りに用いる巻芯10の筒内に嵌入可能となるように適宜設計する。
【0015】
これにより、巻取体Rの軸方向の一方の端部側を下にして、巻芯10の筒内に円柱部22を嵌入させることで、軸方向が鉛直となるように巻取体Rを縦置きとした状態で、巻取体Rが回転支持部材20に支持されるようにしてある。このようにすることで、回転支持部材20に縦置きに支持されて軸まわりに回転する巻取体Rから、緩衝材用シート11を鉛直に巻き出し可能とすることができる。
その結果、本実施形態によれば、緩衝材用シート11が巻き取られた巻取体Rを軸方向が水平となるように横置きに支持して緩衝材用シート11を水平に巻き出す場合に比べて、装置の設置面積をより小さくすることができる。
【0016】
すなわち、巻取体Rを横置きに支持したのでは、緩衝材用シート11の幅方向の長さに応じて横幅が確保されるように装置を設計しなければならず、例えば、梱包箱内の隙間を埋める際の充填効率が高い、より大きなエアー緩衝材が製造できるように、幅方向の長さを長くした緩衝材用シート11にも対応可能とすると、装置が大型化してしまい、その設置面積が大きくなってしまう。
これに対して、本実施形態では、巻取体Rの軸方向の一方の端部側を下にして、緩衝材用シート11を鉛直に巻き出し可能となるように、巻取体Rを縦置きに支持するようにしたので、緩衝材用シート11の幅方向の長さの長短によらずに、装置の小型化が可能となり、設置面積を小さくして省スペース化を図ることができる。
【0017】
このようにして巻取体Rから鉛直に巻き出された緩衝材用シート11は、空気供給部3に搬送されて空気室12に空気が供給される。空気供給部3は、基台5から鉛直に立ち上るエアーノズル30と、緩衝材用シート11の幅方向の一方の端部側に長手方向に沿って設けられた被ガイド部13に挿入され、緩衝材用シート11をガイドするガイド部材31とを有する構成とすることができる。
【0018】
本実施形態において、エアーノズル30は、緩衝材用シート11の搬送方向に沿った横長のブロック状に形成されるとともに、その上面には、図示しない送風機から送られてきた空気が上方に噴き出すように吐出口30aが設けられている。そして、このようなエアーノズル30には、緩衝材用シート11の搬送方向の上流側に突出するようにガイド部材31が取り付けられている。
これにより、被ガイド部13に挿入されたガイド部材31によって、緩衝材用シート11の空気室12の給気口12aがエアーノズル30の上面に開口する吐出口30aの上方を通過するように、緩衝材用シート11がガイドされながら搬送されるようにしている(
図3参照)。
【0019】
ガイド部材31は、緩衝材用シート11の被ガイド部13に挿入しやすいように、先端が円錐状とされた、断面円形状の部材とすることができる。
また、ガイド部材31は、中実な棒状の部材としてもよいが、本実施形態では、中空の円筒状の部材としてある。そして、その円筒状の内部をエアーノズル30内の送風路と連通させるとともに、上面側に孔31aを穿って、かかる孔31aからも空気が噴き出すようにしてある。これにより、空気が噴き出す範囲を広くして、緩衝材用シート11の搬送方向のより上流側の位置からも、空気室12に空気を効率良く供給できるようにしている。
鉛直に巻き出された緩衝材用シート11は、空気室12に空気が供給されると鉛直方向に立ち上るように自立可能になることから、このような態様は、鉛直に巻き出された緩衝材用シート11の鉛直方向上端側の垂れ下がりを抑止して、支え無しで緩衝材用シート11を鉛直に巻き出すことができるようにする上でも好ましい。
【0020】
また、ガイド部材31を被ガイド部13に挿入して緩衝材用シート11をガイドするにあたり、被ガイド部13は袋とじ状に形成するのが好ましいが、被ガイド部13が袋とじ状のままだと、基台5から鉛直に立ち上るエアーノズル30に引っ掛って、緩衝材用シート11の搬送が妨げられてしまう。このため、本実施形態では、ガイド部材31の下方に、被ガイド部13を搬送方向に沿って切り開く切断刃32を取り付けてあり、これによって、緩衝材用シート11の搬送が妨げられないようにしている。
【0021】
なお、被ガイド部13の長手方向に沿ってミシン目を設けるなどして、エアーノズル30に押し当てられた被ガイド部13が、その押圧力によって切り開かれるようにしてもよく、この場合には、切断刃32を省略することもできる。
【0022】
このような構成とされた空気供給部3において、緩衝材用シート11は、その長手方向に沿って並設された空気室12のそれぞれに、順次、給気口12aを介して空気が供給されながら熱融着部4に搬送されていく。熱融着部4では、空気室12の給気口12aが熱融着によって封止され、空気室12内に空気が封入される。
【0023】
本実施形態において、熱融着部4は、空気供給部3に対して、緩衝材用シート11の搬送方向の下流側に設置されており、空気室12に空気が供給された緩衝材用シート11を挟んだ状態で搬送する一対の搬送ベルト41a,41bを有している。搬送ベルト41a,41bは、基台5上に取り付けられた図示しない支持フレームに軸支された駆動ローラ42a,42b、従動ローラ43a,43b、付勢ローラ44a,44bに張架され、それぞれの支持フレームを近接、離間することによって、搬送ベルト41a,41bの対向面の間隙を調整できるようにしてある。
また、一方の搬送ベルト41aを駆動する駆動ローラと42a、他方の搬送ベルト41bを駆動する駆動ローラ42bは、特に図示しないが、一つのモータに複数の歯車を介して接続するなどして、それぞれの搬送ベルト41a,41bが同期して駆動するようにしてある。
【0024】
また、それぞれの搬送ベルト41a,41bの背面側には、加熱ブロック45a,45bが配置されている。加熱ブロック45a,45bは、平面視した形状が長円状の基体47a,47bを有しており、かかる基体47a,47bの側面に、帯状の発熱体46a,46bが巻き付けられるようにして取り付けられている。そして、発熱体46a,46bの両端は、基体47a,47bの搬送ベルト41a,41bに向き合う面とは反対側の面で電極48a,48bに接続されており、通電によるジュール熱によって発熱体46a,46bが発熱するようにしてある。
【0025】
空気室12に空気が供給されて搬送されてきた緩衝材用シート11は、搬送ベルト41a,41bで搬送されながら、搬送ベルト41a,41bを介して加熱ブロック45a,45bにより加熱されて、空気室12の給気口12aが熱融着によって封止される。これによって、空気室12内に空気が封入されるが、このとき、発熱体46a,46bの幅や取り付け位置は、
図3において、二つの二点鎖線の間の部分が熱融着されるように適宜調整する。
【0026】
このようなエアー緩衝材製造装置1を用いてエアー緩衝材を製造するには、まず、緩衝材用シート11がロール状に巻き取られた巻取体Rを、巻出部2の回転支持部材20に縦置きに支持させる。次に、作業者が、緩衝材用シート11の端部側をつかんで巻取体Rから巻き出して、巻き出された緩衝材用シート11を案内ロール51,52に巻き付けながら、被ガイド部13にガイド部材31を挿入するとともに、被ガイド部13を切断刃32で切り開きつつ、緩衝材用シート11の端部側を搬送ベルト41a,41bに挟持させる。
【0027】
このようにして緩衝材用シート11がセットされた装置を始動すると、緩衝材用シート11が巻取体Rから巻き出されながら空気供給部3、熱融着部4へと順次搬送されていき、その長手方向に沿って並設された空気室12のそれぞれに空気が供給され、次いで、空気室12の給気口12aが熱融着によって封止され、これによって、空気室12内に空気が封入されて枕状に膨らんだピロー型のエアー緩衝材が製造される。
【0028】
なお、空気室12の給気口12aを熱融着によって封止するにあたり、上記したようにして発熱体46a,46bからの伝熱によって熱融着するに限らず、超音波融着、高周波融着などを利用して熱融着することもできる。
【0029】
以上のように、本実施形態では、巻取体Rから緩衝材用シート11を鉛直に巻き出しながら、その空気室12内に空気を封入してエアー緩衝材を製造するが、緩衝材用シート11は、搬送ベルト41a,41bによって引っ張られるようにして巻き出される。そして、この巻き出し操作に従動して回転支持部材20が回転するようになっている。
【0030】
このため、緩衝材用シート11が巻き残ったまま装置を停止すると、回転支持部材20に支持されて回転する巻取体Rが慣性により回転し続けて、装置停止後にも緩衝材用シート11が不必要に巻き出されてしまい、巻出部2と空気供給部3との間で弛んでしまうという不具合が懸念される。エアー緩衝材製造装置1を梱包作業現場に設置して、必要なタイミングで、必要な量だけエアー緩衝材を製造して梱包に供しようとすると、多くの場合、装置の停止と再始動を繰り返す間欠運転になるため、このような場合に特に、上記のような不具合を考慮する必要がある。
【0031】
なお、巻取体Rに巻き取られた全ての緩衝材用シート11を使い切ってエアー緩衝材を製造し、緩衝材用シート11が無くなったら、新たな巻取体Rをセットしてエアー緩衝材の製造を再開するというように、エアー緩衝材を連続的に量産する場合には、上記のような不具合を考慮する必要はない。
また、巻取体Rを横置きに支持した場合には、巻取体Rの自重が、巻取体Rの回転を止めるように作用する。このため、装置停止後に不必要に巻き出されてしまう緩衝材用シート11は少なくて済み、また、緩衝材用シート11の弛みは幅方向両端で同程度であり、装置を再始動する際の動作上の妨げにもなり難い。このような場合にも、上記のような不具合は特に問題にならない。
【0032】
本実施形態のように、巻取体Rを縦置きに支持した場合には、巻取体Rの重量が回転軸を中心として釣り合っているため、装置を間欠運転すると、装置停止時に、巻取体Rが独楽のように回転し続けてしまう。そうすると、装置を停止する度に、緩衝材用シート11が不必要に巻き出されて弛んでしまい、その弛み量も多くなってしまう。しかも、鉛直に巻き出された緩衝材用シート11に弛みが生じると、その鉛直方向上端側が垂れ下がってしまい、装置を再始動する際に、弛んだ緩衝材用シート11を巻き直さなければ、装置の動作に支障を来たしてしまう虞もある。
【0033】
このため、本実施形態にあっては、装置を間欠運転する際の緩衝材用シート11の弛みを抑制するために、回転支持部材20が、緩衝材用シート11の巻き出し操作に従動して回転する際の回転を制動する制動機構を有しているのが好ましい。
【0034】
かかる制動機構としては、摩擦抵抗体を回転支持部材20に押し付けるなどして、機械的な摩擦力で制動力を得る摩擦ブレーキや、磁石によって渦電流を発生させ、磁石の磁場と渦電流の磁場との相互作用によって制動力を得る渦電流ブレーキなどを利用できるが、異物の混入を嫌う梱包作業現場では、摩擦粉が発生する摩擦ブレーキは不利である。
【0035】
また、巻取体Rは、緩衝材用シート11が巻き出されていくにしたがって巻径が減少するだけでなく、巻き取る緩衝材用シート11の巻き数によっても巻径が変動する。そして、緩衝材用シート11の搬送速度が一定となるように、緩衝材用シート11を巻取体Rから巻き出そうとすると、巻取体Rの巻径が小さくなるほど、巻取体Rの回転速度が速くなる。このため、装置を停止した際に慣性で回転する巻取体Rの回転速度はまちまちであり、摩擦ブレーキでは制動距離を一定に制御するのは困難であるという不利もある。
【0036】
一方、渦電流ブレーキは摩擦粉が発生せず、また、制動トルクが回転速度に比例して生じ、巻取体Rの巻径の変動に関らずに制動距離を一定に制御することが容易であるとともに、巻取体Rの回転に適度の抵抗を与えて緩衝材用シート11の巻き出しムラを防いで、緩衝材用シート11の弛みをより有効に抑制できることから、渦電流ブレーキがより好ましい。渦電流ブレーキには、電磁石を利用する電磁石式渦電流ブレーキと、永久磁石を利用する永久磁石式渦電流ブレーキがあるが、装置を小型にして省スペース化を図る上で、永久磁石式渦電流ブレーキが特に好ましい。
【0037】
これらの理由から、本実施形態では、永久磁石式渦電流ブレーキを採用するものとし、その一例について以下に説明する。
なお、回転支持部材20が有する制動機構はこれに限定されず、上記した何れかの制動機構を適宜選択して採用することができるのはいうまでもない。
【0038】
前述したように、回転支持部材20は、鉛直な回転軸まわりに回転可能となるように基台5上に水平に設置されるが、基台5と回転支持部材20との間には、導電性の非磁性材料からなる台座6を介在させる。そして、かかる台座6に、回転支持部材20を回転可能に取り付ける。
台座6を形成する導電性の非磁性材料としては、例えば、アルミニウム、銅、又はこれらの合金などを用いることができるが、これらのなかでも軽量であることから、アルミニウム、又はアルミニウム合金が好ましい。
【0039】
一方、回転支持部材20は、プラスチック、又は非磁性金属(例えば、アルミニウム)などの非磁性材料を用いて形成され、台座6と対向する底面側に永久磁石Mが配設されている。永久磁石Mとしては、例えば、ネオジム磁石等の希土類磁石、又はフェライト磁石などを用いることができるが、これらに限定されない。
【0040】
本実施形態では、厚み方向に磁化方向を有するように円柱状に成形された複数の永久磁石Mを用いて、かかる永久磁石Mを、その磁極面が台座6に対向し、かつ、台座6に対向する磁極面の磁極が互い違いとなるように、回転軸と同心状に周方向に沿って配設してある(
図5参照)。図示する例にあっては、回転支持部材20の裏面に永久磁石Mを接着剤で接触しており、このため、台座6の上面には、回転支持部材20の裏面から突出する永久磁石Mとの接触を避けるための凹溝60を周方向に沿って設けてある(
図6及び
図7参照)。
なお、永久磁石Mは、回転支持部材20の裏面側に磁極面が面一となるように埋設してもよく、この場合、台座6に設けた凹溝60は省略することができる。
【0041】
このようにすることで、回転支持部材20の回転によって台座6に渦電流が発生し、回転支持部材20に配設した永久磁石Mの磁場と、台座6に発生した渦電流の磁場との相互作用による制動力を得ることができる。これにより、回転支持部材20に支持された巻取体Rが、装置停止時に慣性で回転するのを抑制し、装置停止後に緩衝材用シート11が不必要に巻き出されて弛まないようにすることができる。
【0042】
また、本実施形態において、回転支持部材20などが設置される基台5は、通常、ステンレス鋼板を用いて形成されるが、マルテンサト系、フェライト系などの強磁性ステンレス鋼板を用いて基台5を形成するのが好ましい。このようにすることで、回転支持部材20に配設した永久磁石Mと基台5とが磁力で引き合うようになり、これによっても回転支持部材20の回転を制動することができる。
【0043】
ただし、回転支持部材20に配設した永久磁石Mと基台5とが引き合う力が大き過ぎると、回転支持部材20の回転が妨げられて、緩衝材用シート11の巻き出しに支障を来たしてしまう。このため、台座6の厚みを適宜調整するなどして、回転支持部材20に配設した永久磁石Mが、基台5から適当な距離だけ離間するようにして回転支持部材20を設置し、永久磁石Mと基台5とが磁力で引き合う力を適度に弱めて、回転支持部材20の回転が妨げられないようにする。
【0044】
渦電流ブレーキを利用した制動力は、回転支持部材20の回転速度が遅くなると弱まってくるが、これを補って、巻取体Rが慣性によって回転してしまうのをより確実に抑制する上で、上記のような態様はより好ましい。
【0045】
以上、本発明について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明は、前述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
【0046】
すなわち、巻出部2が、鉛直な回転軸まわりに回転可能な回転支持部材20を有し、巻取体Rの軸方向の一方の端部側を下にして、巻取体Rを回転支持部材20に支持することで、軸まわりに回転する巻取体Rから緩衝材用シート11を鉛直に巻き出し可能となっており、巻き出された緩衝材用シート11の空気室12に空気が封入できるようになっていれば、これ以外の細部の構成は、前述した実施形態に限定されることなく適宜変更することができる。また、前述した実施形態で説明した細部の構成を適宜取捨選択して組み合わせることもできる。