【実施例】
【0052】
以下、参考例、実施例及び試験例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、これらは本発明を限定するものではなく、また本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
【0053】
以下の参考例及び実施例においてカラムクロマトグラフィーを使用して精製した際の「KP−Sil」にはBiotage社SNAPCartridge KP−Sil、「HP−Sil」にはBiotage社SNAPCartridge HP−Sil、「SNAP Ultra」にはBiotage社SNAPCartridge SNAP Ultra、「KP−NH」にはBiotage社SNAPCartridge KP−NH、「Grace」にはGrace社Reveleris Silica Flash Cartridge、「Grace NH」にはGrace社Reveleris Amino Flash Cartridgeを使用した。
【0054】
以下の参考例及び実施例の後処理操作の際の「ISOLUTE Phase Separator」にはBiotage社ISOLUTE Phase Separatorを使用した。
【0055】
以下の参考例および実施例において、分取高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による精製は以下の条件により行った。ただし、塩基性官能基を有する化合物の場合、本操作でトリフルオロ酢酸を用いたときには、フリー体を得るための中和操作等を行う場合がある。
機械:Gilson社 preparative HPLC system
カラム:資生堂 Capcelpak C18 MGII 5μm 20×150mm
溶媒:A液;0.1%トリフルオロ酢酸含有水、B液;0.1%トリフルオロ酢酸含有アセトニトリル
グラジエント:0分(A液/B液=90/10)、22分(A液/B液=20/80)、25分(A液/B液=10/90)
流速:20mL/min、検出法:UV 254nm
【0056】
以下の参考例および実施例において、高速液体クロマトグラフィーマススペクトル(LCMS)は以下の3種類の条件のいずれかにより測定した。
条件1
測定機械:MicroMass社 Platform LCおよびAgilent社 Agilent1100
カラム:Waters社 SunFire C18 2.5μm4.6x50mm
溶媒:0.1%トリフルオロ酢酸含有水、B液;0.1%トリフルオロ酢酸含有アセトニトリル
グラジエント:0分(A液/B液=90/10)、0.5分(A液/B液=90/10)、5.5分(A液/B液=20/80)、6.0分(A液/B液=1/99)、6.3分(A液/B液=1/99)
流速:1mL/min、検出法:254nm
イオン化法:エレクトロンスプレー法(ESI:Electron Spray Ionization)
条件2
測定機械:SHIMADZU社 LCMS−2010EV
カラム:SHIMADZU社 Shimpack XR−ODS 2.2μm 2.0x30mm
溶媒:A液0.1%ギ酸含有水、B液;0.1%ギ酸含有アセトニトリル
グラジエント:0分(A液/B液=90/10)、3.0分(A液/B液=0/100)
流速:0.6mL/min、検出法:254nm
イオン化法:エレクトロンスプレー法(ESI:Electron Spray Ionization)及び大気圧化学イオン法(APCI:Atomospheric Pressure Chemical Ionization)
条件3
測定機械:Agilent社 Agilent2900及びAgilent6150
カラム:Waters社 Acquity CSH C18 1.7μm 2.1x50mm
溶媒:A液;0.1%ギ酸含有水、B液;0.1%ギ酸含有アセトニトリル
グラジエント:0分(A液/B液=80/20)、1.2〜1.4分(A液/B液=1/99)
流速:0.8mL/min、検出法:UV 254nm
イオン化法:電子衝撃イオン化法(ESI:Electron Spray Ionization)
【0057】
以下の参考例および実施例において、マススペクトル(MS)は以下の条件により測定した。
MS測定機器:島津社LCMS−2010EVあるいはmicromass社 Platform LC
以下の参考例および実施例において、化合物名はACD/Name (ACD/Labs 12.01, Advanced Chemistry Development Inc.)により命名した。
【0058】
参考例及び実施例中、以下の用語及び試薬は下記のように表記した。
MeOH(メタノール)、THF(テトラヒドロフラン)、DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)、MeCN(アセトニトリル)、EtOAc(酢酸エチル)、CHCl
3(クロロホルム)、HATU[O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート]、Pd(PPh
3)
4[テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)]、brine(飽和食塩水)、DIPEA(N,N−ジイソプロピルエチルアミン)、TEA(トリエチルアミン)、TBME(tert−ブチルメチルエーテル)。
【0059】
参考例1 5−(3−フルオロフェニル)−2−メチル−1,3−チアゾール−4−カルボン酸
【0060】
【化20】
【0061】
3−フルオロベンズアルデヒド(10.0g、80.6mmol)とメチルジクロロアセテート(10.8ml、104mmol)のTBME(60ml)溶液にナトリウムメトキシド(5.44g、101mmol)を少量ずつ加えた後、65℃で7時間、75℃で14.5時間攪拌した。室温で放冷後、反応液に水を加え、酢酸エチルを用いて抽出した。有機層をbrineで洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去した。得られた残渣のアセトニトリル溶液(60ml)にチオアセトアミド(2.42g、32.2mmol)を加えた後、70℃で2時間攪拌した。室温で放冷後、析出物を濾取し、アセトニトリルで洗浄、減圧加熱乾燥した。得られた固体のメタノール(30ml)懸濁溶液を75℃で2時間攪拌した。そこに1mol/L水酸化ナトリウム(90ml)水溶液を加え、50℃で1.5時間攪拌した。室温で放冷後、反応液を減圧下溶媒留去した。得られた溶液に1mol/L塩酸を加えて、pH=3〜4に調整し、析出物を濾取、水で洗浄、減圧加熱乾燥することにより表題化合物(4.46g)を得た(無色固体)。
MS (ESI pos.) m/z : 238 [M+H]+
【0062】
参考例2〜5を参考例1と同様の方法により得た。得られた化合物の構造式、化合物名、MSデータを表1に示す。
【0063】
【表1】
【0064】
参考例6 5−ブロモ−2−メチル−1,3−チアゾール−4−カルボン酸
【0065】
【化21】
【0066】
2−メチル−1,3−チアゾール−4−カルボン酸エチル(3.0g、17.5mmol)のアセトニトリル(50ml)溶液にN−ブロモスクシイミド(4.7g、26.3mmol)を加え、加熱還流して2時間攪拌した。さらにN−ブロモスクシイミド(1.6g、8.8mmol)を加え、加熱還流して6時間攪拌した。室温で放冷後、反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルを用いて抽出した。有機層をbrineで洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(KP−Sil 100g、hexane/EtOAc=80/20〜30/70)にて精製することにより5−ブロモ−2−メチル−1,3−チアゾール−4−カルボン酸エチル(1.50g)を得た。得られた5−ブロモ−2−メチル−1,3−チアゾール−4−カルボン酸エチル(1.0g、3.9mmol)のエタノール(10m)溶液に2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(5ml)を加え、室温で1時間攪拌した。反応液を減圧下溶媒留去後、得られた残渣に1.2mol/L塩酸を加え、酢酸エチルを用いて抽出した。有機層をbrineで洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去することにより表題化合物(0.6g)を得た(黄色固体)。
MS (ESI pos.) m/z : 222 [M+H]+
【0067】
参考例7 2−メチル−5−(ピリミジン−2−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸
【0068】
【化22】
【0069】
参考例6で中間体として得られた5−ブロモ−2−メチル−1,3−チアゾール−4−カルボン酸エチル(0.3g、1.20mmol)のDMF(15ml)溶液に2−(トリブチルスタンナニル)ピリミジン(0.58g、1.20mmol)、Pd(PPh
3)
4(0.14g、0.12mmol)、ヨウ化銅(0.022g、0.12mmol)とフッ化セシウム(0.37g、2.40mmol)を加え、マイクロウェーブ照射下130℃で0.5時間加熱撹拌した。反応混合物にフッ化カリウム水溶液を加え、酢酸エチルを用いて抽出した。有機層をフッ化カリウム水溶液、水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(HP−Sil 10g、hexane/EtOAc=80/20〜0/100)にて精製することにより2−メチル−5−(ピリミジン−2−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸エチル(0.17g)を得た。得られた2−メチル−5−(ピリミジン−2−イル)−1,3−チアゾール−4−カルボン酸エチルのエタノール(5ml)溶液に2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(1ml)を加え、80℃で1時間攪拌した。室温で放冷後、反応液を減圧下溶媒留去した。得られた残渣に水、酢酸エチルを加え、しばらく攪拌後、水層のみ取り出した。水層に1.2mol/L塩酸を加え、pH=1〜2に調整後、酢酸エチルを用いて2回抽出した。有機層をbrineで洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去することにより表題化合物(0.020g)を得た(橙色固体)。
MS (ESI pos.) m/z : 222 [M+H]+
【0070】
参考例8 5−メチル−2−(ピリジン−2−イル)安息香酸メチル
【0071】
【化23】
【0072】
5−メチル−2−ヨード安息香酸メチル(0.50g、1.81mmol)、2−(トリブチルスタンナニル)ピリジン(0.87g、2.35mmol)を出発原料として参考例7と同様の方法により表題化合物(0.47g)を得た(淡黄色油状物)。
MS (ESI pos.) m/z : 228 [M+H]+
【0073】
参考例9 5−メチル−2−(ピリジン−2−イル)安息香酸
【0074】
【化24】
【0075】
参考例9で得られた5−メチル−2−(ピリジン−2−イル)安息香酸メチル(0.47g、2.07mmol)のトルエン(5ml)溶液に濃塩酸(2.5ml)を加え、100℃で2日間攪拌した。室温で放冷後、反応液を減圧下溶媒留去することにより表題化合物(0.44g)を得た(紫色油状物)。
MS (ESI pos.) m/z : 214 [M+H]+
【0076】
参考例10 3−(2−フルオロフェニル)−6−メチルピリジン−2−カルボニトリル
【0077】
【化25】
【0078】
3−ブロモ−6−メチルピリジン−2−カルボニトリル(0.20g、1.02mmol)のトルエン(1.5ml)溶液に2−フルオロフェニルボロン酸(0.17g、1.22mmol)、Pd(PPh
3)
4(0.059g、0.051mmol)、2mol/L炭酸ナトリウム水溶液(1.5ml、3.06mmol)を加え、90℃で23時間攪拌した。室温で放冷後、水を加え、酢酸エチルを用いて抽出した。有機層をbrineで洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(KP−NH 11g、hexane/EtOAc=95/5)にて精製することにより表題化合物(0.050g)を得た(無色固体)。
MS (ESI pos.) m/z : 213 [M+H]+
【0079】
参考例11 3−(2−フルオロフェニル)−6−メチルピリジン−2−カルボン酸
【0080】
【化26】
【0081】
参考例9で得られた3−(2−フルオロフェニル)−6−メチルピリジン−2−カルボニトリル(0.050g、0.24mmol)のエタノール(2ml)溶液に1mol/L水酸化カリウム水溶液(2.5ml、2.50mmol)を加え、90℃で42時間攪拌した。室温で放冷後、反応液を減圧下溶媒留去した。得られた残渣に水、酢酸エチルを加え、しばらく攪拌後、水層のみ取り出した。水層に1mol/L塩酸を加え、pH=3〜4に調整後、クロロホルム:メタノール=9:1を用いて5回抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去することにより表題化合物(0.033g)を得た(無色固体)。
MS (ESI pos.) m/z : 232 [M+H]+
【0082】
参考例12 4−(3−フルオロフェニル)−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン
【0083】
【化27】
【0084】
カルバジン酸エチル(5.0g、48.0mmol)にオルトギ酸エチル(50ml)を加え、90℃で3日間攪拌した。室温で放冷後、反応液を減圧下溶媒留去した。得られた残渣をジエチルエーテルで再結晶することにより2−(エトキシメチリデン)ヒドラジンカルボン酸エチル(3.6g)を得た。3−フルオロアニリン(0.4g、3.6mmol)のエタノール(40ml)溶液に得られた2−(エトキシメチリデン)ヒドラジンカルボン酸エチル(2.9g、18.0mmol)を加え、50℃で4時間攪拌した。そこにメタノール(20ml)、28%ナトリウムメトキシド−メタノール溶液(10ml)を加え、75℃で4時間攪拌した。室温で放冷後、反応液を減圧下溶媒留去した。得られた残渣に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルを用いて抽出した。有機層をbrineで洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去した。得られた残渣にジエチルエーテルを加え、室温でしばらく攪拌後、析出した固体を濾取、減圧加熱乾燥することにより表題化合物(0.29g)を得た(無色固体)。
MS (ESI pos.) m/z : 180 [M+H]+
【0085】
参考例13〜19を参考例12と同様の方法により得た。得られた化合物の構造式、化合物名、MSデータを表2に示す。
【0086】
【表2】
【0087】
参考例20 2−フェニル−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン
【0088】
【化28】
【0089】
フェニルヒドラジン(5.0g、46.0mmol)のtert−ブチルアルコール(20ml)溶液に氷冷下、36%ホルムアルデヒド水溶液(4.0g、49.0mmol)、酢酸(0.01ml、0.18mmol)を加え、15分間攪拌した。次に反応液に氷冷下、シアン酸カリウム(4.1g、51.0mmol)の水溶液(10ml)、酢酸(3.4ml、61.2mmol)を順次滴下し、室温に昇温後、2時間攪拌した。再度氷冷した後、10%次亜塩素酸ナトリウム水溶液(35g)を滴下して1時間攪拌、室温に昇温して5時間攪拌した。析出した固体を濾別後、濾液は酢酸エチルを用いて抽出した。有機層をbrineで洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去した。濾別した固体と濾液から得られた残渣をカラムクロマトグラフィーにて精製することにより表題化合物(1.0g)を得た(褐色固体)。
MS (ESI pos.) m/z : 162 [M+H]+
【0090】
参考例21 2−(4−フルオロフェニル)−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン
【0091】
【化29】
【0092】
4−フルオロフェニルヒドラジン1塩酸塩(5.0g、30.8mmol)を原料として参考例20と同様の方法により表題化合物(1.05g)を得た(褐色固体)。
MS (ESI neg.) m/z : 178 [M-H]-
【0093】
参考例22 3−(4−フルオロフェニル)ピラジン−2(1H)−オン
【0094】
【化30】
【0095】
2−アミノ−2−(4−フルオロフェニル)アセトアミド(2.69g、16.0mmol)のメタノール(27ml)溶液に6mol/L水酸化ナトリウム水溶液(4.0ml、24.0mmol)を加えた後、氷冷下、40%グリオキサール水溶液(2.8ml、24.0mmol)を滴下した。室温に昇温後、24時間攪拌した。反応液を減圧下溶媒留去後、得られた残渣に水を加え、クロロホルムを用いて抽出した。有機層はISOLUTE Phase Separatorを通し、減圧下溶媒留去した。得られた残渣をジエチルエーテルで洗浄、濾取、減圧加熱乾燥することにより表題化合物(0.38g)を得た(無色固体)。
MS (ESI pos.) m/z : 191 [M+H]+
【0096】
参考例23 5−クロロ−4−フェニルピリダジン−3(2H)−オン
【0097】
【化31】
【0098】
マグネシウム(1.3g、53.5mmol)にジエチルエーテル(30ml)とジブロモエタン(5滴)を加えて室温で30分間激しく攪拌した。そこに氷冷下、ブロモベンゼン(5.7g、36.3mmol)のジエチルエーテル(20ml)溶液を加え、1.5時間攪拌してフェニルマグネシウムブロミド溶液(グリニャール試薬)を調製した。4,5−ジクロロ−3(2H)−ピリダジノン(2.0g、12.1mmol)のTHF(30ml)溶液に氷冷下、調製したフェニルマグネシウムブロミド溶液を滴下し、氷冷下で5分間、室温に昇温して30分間攪拌した。反応液に氷冷下、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を1mol/L塩酸、水、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(KP−Sil 25g、hexane/EtOAc=80/20〜50/50)にて精製することにより表題化合物(1.28g)を得た(淡黄色固体)。
MS (ESI pos.) m/z : 207[M+H]+
【0099】
参考例24 5−クロロ−4−(4−フルオロフェニル)ピリダジン−3(2H)−オン
【0100】
【化32】
【0101】
4−フルオロヨードベンゼン(3.89g、17.5mmol)と4,5−ジクロロ−3(2H)−ピリダジノン(1.45g、8.76mmol)を原料として参考例23と同様の方法により表題化合物(0.28g)を得た(淡黄色固体)。
MS (ESI pos.) m/z : 225[M+H]+
【0102】
参考例25 4−フェニルピリダジン−3(2H)−オン
【0103】
【化33】
【0104】
参考例23で得られた5−クロロ−4−フェニルピリダジン−3(2H)−オン(0.69g、3.35mmol)のDMF(2.0ml)溶液に水酸化ナトリウム(0.34g、8.38mmol)の水溶液(9.2ml)、10%パラジウム−炭素(0.070g)を加え、水素雰囲気下、室温で13時間攪拌した。反応液をセライト(登録商標)ろ過し、濾液を1mol/L塩酸でpH=5〜6に調整後、酢酸エチルを用いて抽出した。有機層をbrineで洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(KP−Sil 10g、hexane/EtOAc=70/30〜25/75)にて精製することにより表題化合物(0.45g)を得た(無色固体)。
MS (ESI pos.) m/z : 173[M+H]+
【0105】
参考例26 4−(4−フルオロフェニル)ピリダジン−3(2H)−オン
【0106】
【化34】
【0107】
参考例24で得られた5−クロロ−4−(4−フルオロフェニル)ピリダジン−3(2H)−オン(0.28g、1.26mmol)を原料として参考例25と同様の方法により表題化合物(0.31g)を得た(無色固体)。
MS (ESI pos.) m/z : 191[M+H]+
【0108】
参考例27 [5−(2−フルオロフェニル)−2−メチル−1,3−チアゾール−4−イル][(2S)−2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−イル]メタノン
【0109】
【化35】
【0110】
(S)−ピロリジンメタノール(0.81g、8.03mmol)のDMF(15ml)溶液に5−(2−フルオロフェニル)−2−メチル−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(1.40g、5.90mmol)、DIPEA(2.1ml、11.8mmol)、HATU(2.47g、8.83mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。反応液に水を加え、ジエチルエーテルを用いて抽出した。有機層をbrineで洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去することにより表題化合物(1.89g)を得た(無色油状物)。
MS (ESI pos.) m/z : 321[M+H]+
【0111】
参考例28〜32を参考例27と同様の方法により得た。得られた化合物の構造式、化合物名、MSデータを表3に示す。
【0112】
【表3】
【0113】
参考例33 4−(3−フルオロフェニル)−2−[(2S)−ピロリジン−2−イルメチル]−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン 塩酸塩
【0114】
【化36】
【0115】
N−tert−ブトキシカルボニル−L−プロリノール(13g、64.6mmol)のクロロホルム(200ml)溶液に氷冷下、トリエチルアミン(13.5ml、96.9mmol)、メタンスルホニルクロライド(5.2ml、67.8mmol)を加え、室温に昇温後、4時間攪拌した。反応液に水を加え、クロロホルムを用いて抽出した。有機層をbrineで洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去することにより(2S)−2−{[(メチルスルホニル)オキシ]メチル}ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(19g)を得た。参考例12で得られた4−(3−フルオロフェニル)−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン(0.29g、1.60mmol)のDMF(15ml)溶液に炭酸セシウム(1.29g、4.00mmol)、得られた(2S)−2−{[(メチルスルホニル)オキシ]メチル}ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.5g、1.8mmol)のDMF(5ml)溶液を加え、80℃で15時間攪拌した。室温で放冷後、反応液に水を加え、酢酸エチルを用いて抽出した。有機層をbrineで洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(KP−Sil 10g、hexane/EtOAc=90/10〜0/100)にて精製することにより(2S)−2−{[4−(3−フルオロフェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル]メチル}ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.51g)を得た。得られた(2S)−2−{[4−(3−フルオロフェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル]メチル}ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.51g、1.40mmol)のクロロホルム(5ml)溶液に4mol/L塩酸−酢酸エチル溶液(5ml)を加え、室温で1時間攪拌した。反応溶液を減圧下溶媒留去後、得られた残渣をジエチルエーテル中で攪拌洗浄、濾取、減圧加熱乾燥することにより表題化合物(0.34g)を得た(無色固体)。
MS (ESI pos.) m/z : 263[M+H]+
【0116】
参考例34〜55を参考例33と同様の方法により得た。得られた化合物の構造式、化合物名、MSデータを表4−1〜4−3に示す。
【0117】
【表4-1】
【0118】
【表4-2】
【0119】
【表4-3】
【0120】
参考例56 {2−[4−(4−フルオロフェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル]エチル}カルバミン酸tert−ブチル
【0121】
【化37】
【0122】
N−(2−ブロモエチル)カルバミン酸tert−ブチル(0.24g、1.07mmol)のDMF(5ml)溶液に4−(4−フルオロフェニル)−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン(0.19g、1.07mmol)、炭酸セシウム(0.35g、1.07mmol)を加え、80℃で3時間攪拌した。室温で放冷後、反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層をbrineで洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(KP−Sil 10g、hexane/EtOAc=70/30〜30/70)にて精製することにより表題化合物(0.27g)を得た(無色固体)。
MS (ESI pos.) m/z : 345[M+Na]+
【0123】
参考例57 (シクロプロピルメチル){2−[4−(4−フルオロフェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル]エチル}カルバミン酸tert−ブチル
【0124】
【化38】
【0125】
参考例56で得られた{2−[4−(4−フルオロフェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル]エチル}カルバミン酸tert−ブチル(0.14g、0.44mmol)のDMF(2ml)懸濁溶液に氷冷下、水素化ナトリウム(0.026g、0.66mmol)を加え、15分間攪拌した。次に氷冷下、反応液にブロモメチルシクロプロパン(0.089g、0.66mmol)のDMF(1ml)溶液を加え、氷冷下で30分間、室温で70分間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルを用いて抽出した。有機層をbrineで洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(KP−NH 11g、hexane/EtOAc=90/10〜70/30)にて精製することにより表題化合物(0.13g)を得た(無色固体)。
MS (ESI pos.) m/z : 399[M+Na]+
【0126】
参考例58 (シクロプロピルメチル){(2S)−1−[4−(4−フルオロフェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル]プロパン−2−イル}カルバミン酸tert−ブチル
【0127】
【化39】
【0128】
N−tert−ブトキシカルボニル−L−アラニノール(0.5g、2.90mmol)のクロロホルム(10ml)溶液に氷冷下、トリエチルアミン(0.61ml、4.40mmol)、メタンスルホニルクロライド(0.23ml、3.00mmol)を加え、15分間攪拌した。反応液に水を加え、クロロホルムを用いて抽出した。有機層をbrineで洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去することによりメタンスルホン酸 (2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピル(0.72g)を得た。4−(4−フルオロフェニル)−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン(0.26g、1.40mmol)のDMF(10ml)溶液に炭酸セシウム(0.90g、2.80mmol)と得られたメタンスルホン酸 (2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピル(0.36g、1.40mmol)のDMF(2ml)溶液を加え、80℃で4時間攪拌した。室温で放冷後、反応液に水を加え、酢酸エチルを用いて抽出した。有機層をbrineで洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(KP−Sil 10g、hexane/EtOAc=80/20〜20/80)にて精製することにより{(2S)−1−[4−(4−フルオロフェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル]プロパン−2−イル}カルバミン酸 tert−ブチル(0.33g)を得た。得られた{(2S)−1−[4−(4−フルオロフェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル]プロパン−2−イル}カルバミン酸 tert−ブチル(0.045g、0.13mmol)のDMF(1ml)溶液に氷冷下、水素化ナトリウム(0.010g、0.20mmol)を加え、20分間攪拌した。次に反応液にブロモメチルシクロプロパン(0.027g、0.20mmol)を加え、氷冷下で70分間、室温で2.5時間、50℃で30分間攪拌した。室温で放冷後、反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルを用いて抽出した。有機層をbrineで洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(KP−NH 11g、hexane/EtOAc=90/10〜80/20)にて精製することにより表題化合物(0.028g)を得た(無色固体)。
MS (ESI pos.) m/z : 413[M+Na]+
【0129】
参考例59 {(2S)−1−[4−(4−フルオロフェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル]プロパン−2−イル}メチルカルバミン酸tert−ブチル
【0130】
【化40】
【0131】
参考例58で中間体として得られた{(2S)−1−[4−(4−フルオロフェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル]プロパン−2−イル}カルバミン酸 tert−ブチル(0.10g、0.297mmol)を原料としてヨウ化メチルを用い、参考例58と同様の方法により表題化合物(0.11g)を得た(淡黄色固体)。
MS (ESI pos.) m/z : 373[M+Na]+
【0132】
参考例60 2−{2−[(シクロプロピルメチル)アミノ]エチル}−4−(4−フルオロフェニル)−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン 塩酸塩
【0133】
【化41】
【0134】
参考例58で得られた(シクロプロピルメチル){2−[4−(4−フルオロフェニル)−5−オキソ−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル]エチル}カルバミン酸tert−ブチル(0.13g、0.35mmol)のメタノール(4ml)溶液に4mol/L塩酸−1,4−ジオキサン溶液(4ml)を加え、室温で3.5時間攪拌した。反応溶液を減圧下溶媒留去することにより表題化合物(0.10g)を得た(無色固体)。
MS (ESI pos.) m/z : 277[M+H]+
【0135】
参考例61、62を参考例60と同様の方法により得た。得られた化合物の構造式、化合物名、MSデータを表5に示す。
【0136】
【表5】
【0137】
参考例63 1−[2−(メチルアミノ)エチル]−3−フェニルピリジン−2(1H)−オン 塩酸塩
【0138】
【化42】
【0139】
2−ヒドロキシ−3−フェニルピリジン(0.50g、2.92mmol)のDMF(10ml)溶液に炭酸セシウム(1.90g、5.80mmol)、N−(2−ブロモエチル)カルバミン酸tert−ブチル(0.72g、3.21mmol)を加え、60℃で4時間、攪拌した。室温で放冷後、反応液に水を加え、ジエチルエーテルで抽出した。有機層をbrineで洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(KP−Sil、hexane/EtOAc=50/50〜0/100)で精製することにより[2−(2−オキソ−3−フェニルピリジン−1(2H)−イル)エチル]カルバミン酸 tert−ブチル(0.61g)を得た。得られた[2−(2−オキソ−3−フェニルピリジン−1(2H)−イル)エチル]カルバミン酸 tert−ブチル(0.20g、0.64mmol)のDMF(2ml)溶液に水素化ナトリウム(0.031g、0.76mmol)を加え、室温で20分間攪拌した。そこにヨウ化メチル(0.079ml、1.27mmol)を加え、30分間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、ジエチルエーテルで抽出した。有機層をbrineで洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去した。得られた残渣に4mol/L塩酸−酢酸エチル溶液(3ml)を加え、室温で3時間攪拌した。反応液を減圧下溶媒留去することにより表題化合物(0.26g)を得た(淡黄色油状物)。
MS (ESI pos.) m/z : 229[M+H]+
【0140】
参考例64 1−[2−(シクロプロピルアミノ)エチル]−3−フェニルピリジン−2(1H)−オン 塩酸塩
【0141】
【化43】
【0142】
シクロプロピル−(2−ヒドロキシエチル)−カルバミン酸tert−ブチル(1.0g、4.97mmol)のクロロホルム(15ml)溶液に氷冷下、トリエチルアミン(1.4ml、10.0mmol)、メタンスルホニルクロライド(0.4ml、5.22mmol)を加え、3時間攪拌した。反応液を減圧下溶媒留去後、水を加え、酢酸エチルを用いて抽出した。有機層をbrineで洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去することによりメタンスルホン酸 2−[(tert−ブトキシカルボニル)(シクロプロピル)アミノ]エチル(1.39g)を得た。2−ヒドロキシ−3−フェニルピリジン(0.34g、1.97mmol)のDMF(5ml)溶液に炭酸セシウム(1.17g、3.60mmol)、得られたメタンスルホン酸 2−[(tert−ブトキシカルボニル)(シクロプロピル)アミノ]エチル(0.50g、1.79mmol)を加え、100℃で4時間攪拌した。室温で放冷後、反応液に水を加え、ジエチルエーテルで抽出した。有機層をbrineで洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(KP−Sil 25g)で精製することによりシクロプロピル[2−(2−オキソ−3−フェニルピリジン−1(2H)−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルを得た。得られたシクロプロピル[2−(2−オキソ−3−フェニルピリジン−1(2H)−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルに4mol/L塩酸−酢酸エチル溶液(1.5ml)を加え、室温で3時間攪拌した。反応液を減圧下溶媒留去後、ジエチルエーテルで洗浄、濾取、減圧加熱乾燥することにより表題化合物(0.10g)を得た(褐色固体)。
MS (ESI pos.) m/z : 255[M+H]+
【0143】
参考例65 2−({(2S)−1−[(5−ブロモ−2−メチル−1,3−チアゾール−4−イル)カルボニル]ピロリジン−2−イル}メチル)−4−(4−フルオロフェニル)−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン
【0144】
【化44】
【0145】
参考例6で得られた5−ブロモ−2−メチル−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(0.41g、1.84mmol)のDMF(50ml)溶液に参考例34で得られた4−(4−フルオロフェニル)−2−[(2S)−ピロリジン−2−イルメチル]−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン 塩酸塩(0.50g、1.67mmol)、DIPEA(1.70ml、10.0mmol)、HATU(0.95g、2.50mmol)を加え、室温で6時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルを用いて抽出した。有機層をbrineで洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(KP−NH 28g、hexane/EtOAc=90/10〜0/100)にて精製することにより表題化合物(0.64g)を得た(黄色アモルファス)。
MS (ESI pos.) m/z : 466[M+H]+
【0146】
参考例66〜68を参考例65と同様の方法により得た。得られた化合物の構造式、化合物名、MSデータを表6に示す。
【0147】
【表6】
【0148】
参考例69 2−{[(2S)−1−{[5−(シクロヘキサ−1−エン−1−イル)−2−メチル−1,3−チアゾール−4−イル]カルボニル}ピロリジン−2−イル]メチル}−4−(4−フルオロフェニル)−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン
【0149】
【化45】
【0150】
参考例65で得られた2−({(2S)−1−[(5−ブロモ−2−メチル−1,3−チアゾール−4−イル)カルボニル]ピロリジン−2−イル}メチル)−4−(4−フルオロフェニル)−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン(0.10g、0.21mmol)のエタノール(1ml)、トルエン(3ml)混合溶液に1−シクロヘキセン−1−イル−ボロン酸(0.041g、0.32mmol)、Pd(PPh
3)
4(0.024g、0.021mmol)、2mol/L炭酸ナトリウム水溶液(1.0ml)を加え、マイクロウェーブ照射下130℃で0.5時間加熱撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルを用いて抽出した。有機層をbrineで洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(KP−Sil 25g、EtOAc/MeOH=100/0〜95/5)にて精製することにより表題化合物(0.050g)を得た(無色非晶質)。
MS (ESI pos.) m/z : 468[M+H]+
【0151】
実施例1 2−{[(2S)−1−{[5−(2−フルオロフェニル)−2−メチル−1,3−チアゾール−4−イル]カルボニル}ピロリジン−2−イル]メチル}−4−フェニル−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン
【0152】
【化46】
【0153】
5−(2−フルオロフェニル)−2−メチル−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(0.085g、0.36mmol)のDMF(3ml)溶液に参考例46で得られた4−フェニル−2−[(2S)−ピロリジン−2−イルメチル]−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン 塩酸塩(0.10g、0.36mmol)、DIPEA(0.37ml、2.14mmol)、HATU(0.15g、0.39mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。反応液に水を加え、ジエチルエーテルを用いて抽出した。有機層をbrineで洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(KP−Sil、hexane/EtOAc=50/50〜0/100)で精製することにより表題化合物(0.13g)を得た(無色油状物)。
LCMS retention time 4.93 min.(条件1)
MS (ESI pos.) m/z : 464 [M+H]+
【0154】
実施例2〜47を実施例1と同様の手法により得た。得られた化合物の構造式、化合物名及びLCMSデータを表7−1〜7−6に示す。
【0155】
【表7-1】
【0156】
【表7-2】
【0157】
【表7-3】
【0158】
【表7-4】
【0159】
【表7-5】
【0160】
【表7-6】
【0161】
実施例48 4−(2−フルオロフェニル)−2−{[(2S)−1−{[5−(2−フルオロフェニル)−2−メチル−1,3−チアゾール−4−イル]カルボニル}ピロリジン−2−イル]メチル}−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン
【0162】
【化47】
【0163】
参考例27で得られた[5−(2−フルオロフェニル)−2−メチル−1,3−チアゾール−4−イル][(2S)−2−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−1−イル]メタノン(1.42g、4.43mmol)のクロロホルム(15ml)溶液に氷冷下、トリエチルアミン(1.80ml、13.3mmol)、メタンスルホニルクロライド(0.34ml、4.43mmol)を加え、3時間攪拌した。反応液を減圧下溶媒留去後、水を加え、酢酸エチルを用いて抽出した。有機層をbrineで洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去した。得られた残留物(0.078g、0.20mmol)のDMF(3ml)溶液に4−(2−フルオロフェニル)−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン(0.035g、0.20mmol)、炭酸セシウム(0.13g、0.39mmol)を加え、80℃で3時間攪拌した。室温で放冷後、反応液に水を加え、ジエチルエーテルで抽出した。有機層をbrineで洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィーで2回(KP−NH、hexane/EtOAc=80/20〜0/100)、(KP−Sil、hexane/EtOAc=80/20〜0/100)精製する事により表題化合物(0.023g)を得た(無色アモルファス)。
LCMS retention time 4.94 min.(条件1)
MS (ESI pos.) m/z : 482 [M+H]+
【0164】
実施例49〜65を実施例48と同様の手法により得た。得られた化合物の構造式、化合物名及びLCMSデータを表8−1〜8−2に示す。
【0165】
【表8-1】
【0166】
【表8-2】
【0167】
実施例66 3−(2−メチルフェニル)−1−{[(2S)−1−{[5−(2−フルオロフェニル)−2−メチル−1,3−チアゾール−4−イル]カルボニル}ピロリジン−2−イル]メチル}ピリジン−2(1H)−オン
【0168】
【化48】
【0169】
参考例66で得られた3−ブロモ−1−{[(2S)−1−{[5−(2−フルオロフェニル)−2−メチル−1,3−チアゾール−4−イル]カルボニル}ピロリジン−2−イル]メチル}ピリジン−2(1H)−オン(0.10g、0.21mmol)の1,4−ジオキサン(3ml)溶液に2−メチルフェニルボロン酸(0.034g、0.25mmol)、Pd(PPh
3)
4(0.024g、0.021mmol)、2M 炭酸ナトリウム水溶液(0.4ml、0.63mmol)を加え、マイクロウェーブ照射下、130℃で0.5時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルを用いて2回抽出した。有機層をbrineで洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(KP−NH 11g、hexane/EtOAc=80/20〜0/100)にて精製することにより表題化合物(0.096g)を得た(無色アモルファス)。
LCMS retention time 5.62 min.(条件1)
MS (ESI pos.) m/z : 488 [M+H]+
【0170】
実施例67〜79を実施例66と同様の手法により得た。得られた化合物の構造式、化合物名及びLCMSデータを表9−1〜9−2に示す。
【0171】
【表9-1】
【0172】
【表9-2】
【0173】
実施例80 4−(4−フルオロフェニル)−2−{[(2S)−1−{[2−メチル−5−(ピリジン−2−イル)−1,3−チアゾール−4−イル]カルボニル}ピロリジン−2−イル]メチル}−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン
【0174】
【化49】
【0175】
参考例65で得られた2−({(2S)−1−[(5−ブロモ−2−メチル−1,3−チアゾール−4−イル)カルボニル]ピロリジン−2−イル}メチル)−4−(4−フルオロフェニル)−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン(0.10g、0.21mmol)のDMF(3ml)溶液に2−(トリブチルスタンナニル)ピリジン(0.10g、0.28mmol)、Pd(PPh
3)
4(0.024g、0.021mmol)、ヨウ化銅(0.004g、0.021mmol)とフッ化セシウム(0.064g、0.42mmol)を加え、マイクロウェーブ照射下130℃で0.5時間加熱撹拌した。反応混合物にフッ化カリウム水溶液を加え、酢酸エチルを用いて抽出した。有機層をフッ化カリウム水溶液、水、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(KP−NH 10g、EtOAc)にて精製することにより表題化合物(0.020g)を得た(無色アモルファス)。
LCMS retention time 4.00 min.(条件1)
MS (ESI pos.) m/z : 465 [M+H]+
【0176】
実施例81 1−{[(2S)−1−{[5−(2−フルオロフェニル)−2−メチル−1,3−チアゾール−4−イル]カルボニル}ピロリジン−2−イル]メチル}−3−(ピリミジン−2−イル)ピリジン−2(1H)−オン
【0177】
【化50】
【0178】
参考例66で得られた3−ブロモ−1−{[(2S)−1−{[5−(2−フルオロフェニル)−2−メチル−1,3−チアゾール−4−イル]カルボニル}ピロリジン−2−イル]メチル}ピリジン−2(1H)−オン(0.10g、0.21mmol)と2−(トリブチルスタンナニル)ピリミジン(0.10g、0.27mmol)を用いて実施例80と同様の方法により表題化合物(0.023g)を得た(無色アモルファス)。
LCMS retention time 3.37 min.(条件1)
MS (ESI pos.) m/z : 476 [M+H]+
【0179】
実施例82 2−({(2S)−1−[(5−シクロヘキシル−2−メチル−1,3−チアゾール−4−イル)カルボニル]ピロリジン−2−イル}メチル)−4−(4−フルオロフェニル)−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン
【0180】
【化51】
【0181】
参考例69で得られた2−{[(2S)−1−{[5−(シクロヘキサ−1−エン−1−イル)−2−メチル−1,3−チアゾール−4−イル]カルボニル}ピロリジン−2−イル]メチル}−4−(4−フルオロフェニル)−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン(0.050g、0.11mmol)のエタノール(2ml)溶液にパラジウム−炭素(0.010g)を加え、水素雰囲気下、室温で3日間攪拌した。窒素置換後、セライト(登録商標)ろ過し、濾液を減圧下溶媒留去することにより、表題化合物(0.040g)を得た。
LCMS retention time 5.65 min.(条件1)
MS (ESI pos.) m/z : 470 [M+H]+
【0182】
実施例83 1’−{[(2S)−1−{[5−(2−フルオロフェニル)−2−メチル−1,3−チアゾール−4−イル]カルボニル}ピロリジン−2−イル]メチル}−2,3’−ビピリジン−2’(1’H)−オン
【0183】
【化52】
【0184】
N−tert−ブトキシカルボニル−L−プロリノール(2.0g、9.94mmol)のクロロホルム(20ml)溶液に氷冷下、トリエチルアミン(1.66ml、11.9mmol)、メタンスルホニルクロライド(0.81ml、10.4mmol)を加え、室温に昇温後、3時間攪拌した。反応液に水を加え、クロロホルムを用いて抽出した。有機層をbrineで洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去することにより(2S)−2−{[(メチルスルホニル)オキシ]メチル}ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルを得た。2−ヒドロキシ−3−ピリジルピリジン(0.16g、0.93mmol)のDMF(5ml)溶液に炭酸セシウム(0.67g、2.10mmol)、得られた(2S)−2−{[(メチルスルホニル)オキシ]メチル}ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.29g、1.03mmol)を加え、85℃で4時間攪拌した。室温で放冷後、反応液に水を加え、ジエチルエーテルを用いて抽出した。有機層をbrineで洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(KP−Sil 10g、hexane/EtOAc=50/50〜0/100)にて精製することにより(2S)−2−[(2’−オキソ−2,3’−ビピリジン−1’(2’H)−イル)メチル]ピロリジン−1−カルボン酸 tert−ブチル(0.22g)を得た。得られた(2S)−2−[(2’−オキソ−2,3’−ビピリジン−1’(2’H)−イル)メチル]ピロリジン−1−カルボン酸 tert−ブチル(0.21g、0.61mmol)に4mol/L塩酸−酢酸エチル溶液(2ml)を加え、室温で3時間攪拌した。反応溶液を減圧下溶媒留去後、得られた残渣をジエチルエーテル中で攪拌洗浄、濾取、減圧加熱乾燥することにより1’−[(2S)−ピロリジン−2−イルメチル]−2,3’−ビピリジン−2’(1’H)−オン 2塩酸塩(0.19g)を得た。得られた1’−[(2S)−ピロリジン−2−イルメチル]−2,3’−ビピリジン−2’(1’H)−オン 2塩酸塩(0.09g、0.27mmol)のDMF(3ml)溶液に5−(2−フルオロフェニル)−2−メチル−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(0.059g、0.25mmol)、DIPEA(0.28ml、1.65mmol)、HATU(0.12g、0.30mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。反応液に水を加え、ジエチルエーテルを用いて抽出した。有機層をbrineで洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(KP−Sil 10g、EtOAc/MeOH=100/0〜90/10)にて精製することにより表題化合物(0.034g)を得た(無色油状物)。
LCMS retention time 3.38 min.(条件1)
MS (ESI pos.) m/z : 475 [M+H]+
【0185】
実施例84〜91を実施例83と同様の手法により得た。得られた化合物の構造式、化合物名及びLCMSデータを表10に示す。
【0186】
【表10】
【0187】
実施例92 5−(2−フルオロフェニル)−2−メチル−N−[2−(2−オキソ−3−フェニルピリジン−1(2H)−イル)エチル]−1,3−チアゾール−4−カルボキサミド
【0188】
【化53】
【0189】
2−ヒドロキシ−3−フェニルピリジン(0.50g、2.92mmol)のDMF(10ml)溶液に炭酸セシウム(1.90g、5.80mmol)、N−(2−ブロモエチル)カルバミン酸tert−ブチル(0.72g、3,21mmol)を加え、60℃で4時間攪拌した。N−(2−ブロモエチル)カルバミン酸tert−ブチル(0.080g)をさらに加え、80℃で4時間攪拌した。室温で放冷後、反応液に水を加え、ジエチルエーテルを用いて抽出した。有機層をbrineで洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(KP−Sil 、hexane/EtOAc=50/50〜0/100)にて精製することにより[2−(2−オキソ−3−フェニルピリジン−1(2H)−イル)エチル]カルバミン酸 tert−ブチル(0.61g)を得た。得られた[2−(2−オキソ−3−フェニルピリジン−1(2H)−イル)エチル]カルバミン酸 tert−ブチル(0.12g、0.38mmol)に4mol/L塩酸酢酸エチル溶液(3ml)を加え、室温で3時間攪拌後、減圧下溶媒留去した。得られた残渣のDMF(2ml)溶液に5−(2−フルオロフェニル)−2−メチル−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(0.023g、0.10mmol)、DIPEA(0.051ml、0.29mmol)、HATU(0.080g、0.21mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。反応液に水を加え、ジエチルエーテルを用いて抽出した。有機層をbrineで洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(KP−Sil、hexane/EtOAc=0/100)にて精製することにより表題化合物(0.038g)を得た(無色油状物)。
LCMS retention time 5.33 min.(条件1)
MS (ESI pos.) m/z : 434 [M+H]+
【0190】
実施例93 N−エチル−5−(2−フルオロフェニル)−2−メチル−N−[2−(2−オキソ−3−フェニルピリジン−1(2H)−イル)エチル]−1,3−チアゾール−4−カルボキサミド
【0191】
【化54】
【0192】
実施例92で中間体として得られた[2−(2−オキソ−3−フェニルピリジン−1(2H)−イル)エチル]カルバミン酸 tert−ブチル(0.10g、0.32mmol)のDMF(2ml)溶液に水素化ナトリウム(60%)(0.019g、0.48mmol)を加えて10分間攪拌した後、ヨウ化エチル(0.051ml、0.64mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、ジエチルエーテルで抽出した。有機層をbrineで洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去した。得られた残渣に4mol/L塩酸−酢酸エチル溶液(1.5ml)を加え、室温で3時間攪拌した。反応液を減圧下溶媒留去することにより1−[2−(エチルアミノ)エチル]−3−フェニルピリジン−2(1H)−オン 塩酸塩を得た。得られた1−[2−(エチルアミノ)エチル]−3−フェニルピリジン−2(1H)−オン 塩酸塩(0.060g、0.22mmol)のDMF(2ml)溶液に5−(2−フルオロフェニル)−2−メチル−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(0.046g、0.19mmol)、DIPEA(0.187ml、1.08mmol)、HATU(0.090g、0.24mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。反応液に水を加え、ジエチルエーテルを用いて抽出した。有機層をbrineで洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、乾燥剤を濾別し、減圧下溶媒留去した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(KP−Sil、hexane/EtOAc=50/50〜0/100)にて精製することにより表題化合物(0.060g)を得た(無色油状物)。
LCMS retention time 5.47 min.(条件1)
MS (ESI pos.) m/z : 462 [M+H]+
【0193】
試験例 (オレキシン拮抗活性の測定)
試験化合物のヒトオレキシン1型受容体(hOX1R)、オレキシン2型受容体(hOX2R)に対する拮抗活性は文献(Toshikatsu Okumura et al., Biochemical and Biophysical Research Communications 280, 976−981, 2001)に記載された方法を改変して行った。hOX1R、hOX2Rを強制発現させたChinese hamster ovary(CHO)細胞を96wellのBlack clear bottomプレート(Nunc)の各ウェルに24,000個となるように播種し、0.1mM MEM非必須アミノ酸、0.5mg/ml G418、10% 牛胎児血清を含むHam’s F−12培地(以上インビトロジェン)で、37℃、5% CO
2の条件下で16時間培養した。培地を除去後、0.5μM Fluo−3AM エステル(同仁)を含むアッセイ用緩衝液(25mM HEPES(同仁)、Hanks’ balanced salt solution(インビトロジェン)、0.1% 牛血清アルブミン、2.5mM プロベネシド、200μg/ml Amaranth(以上Sigma−Aldrich)、pH7.4)を100μL添加し60分間、37℃、5% CO
2にインキュベートした。Fluo−3AM エステルを含むアッセイ用緩衝液を除去したのち、試験化合物は10mMとなるようにジメチルスルホキシドで溶解してアッセイ用緩衝液で希釈後、150μLを添加し、30分間インキュベートした。
リガンドであるヒトオレキシン−Aの2アミノ酸を置換したペプチド(Pyr−Pro−Leu−Pro−Asp−Ala−Cys−Arg−Gln−Lys−Thr−Ala−Ser−Cys−Arg−Leu−Tyr−Glu−Leu−Leu−His−Gly−Ala−Gly−Asn−His−Ala−Ala−Gly−Ile−Leu−Thr−Leu−NH2;ペプチド研究所)はhOX1Rに対しては終濃度500pM、hOX2Rに対しては1nMとなるようにアッセイ用緩衝液で希釈し、このリガンド溶液50μLを添加して反応を開始した。反応はFunctional Drug Screening System(FDSS;浜松ホトニクス社製)を用いて各wellの蛍光値を1秒毎に3分間測定し、最大蛍光値を細胞内Ca2+濃度の指標として拮抗活性を求めた。試験化合物の拮抗活性は希釈緩衝液のみを添加したウェルの蛍光値を100%、リガンドおよび化合物を含まない緩衝液を添加したウェルの蛍光値を0%として算出し、種々の濃度の試験化合物を添加した際の蛍光値から、50%阻害濃度(IC
50値)を求めた。本発明化合物のIC
50値を表11に示す。
【0194】
【表11】