特開2017-104067(P2017-104067A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特開2017-104067どじょう加工食品、及び、どじょう加工食品の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-104067(P2017-104067A)
(43)【公開日】2017年6月15日
(54)【発明の名称】どじょう加工食品、及び、どじょう加工食品の製造方法
(51)【国際特許分類】
   A23L 17/00 20160101AFI20170519BHJP
【FI】
   A23L1/325 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2015-241801(P2015-241801)
(22)【出願日】2015年12月11日
(71)【出願人】
【識別番号】515345274
【氏名又は名称】山内 登
(74)【代理人】
【識別番号】100137394
【弁理士】
【氏名又は名称】横井 敏弘
(72)【発明者】
【氏名】山内 登
【テーマコード(参考)】
4B042
【Fターム(参考)】
4B042AC06
4B042AC09
4B042AC10
4B042AD10
4B042AD24
4B042AG13
4B042AH01
4B042AP02
4B042AP30
4B042AW10
(57)【要約】
【課題】 蒲焼を真空パックから取り出すときに、たれに粘度があるため、身崩れしやすく、かつ、身が外れやすい。また、蒲焼を真空パックに格納して冷凍保存した場合、解凍することにより、身崩れしやすい。さらに、解凍した蒲焼を真空パックから取り出すときに、より身崩れしやすく、身が外れやすい。そこで、身崩れしにくく、身が外れにくいどじょう加工食品を提供する。
【解決手段】
串に刺され、かつ、加熱調理されたどじょうの蒲焼を包装容器に格納し、包装容器を真空状態で密封する。また、真空状態で包装容器に格納されたどじょうの蒲焼を10℃以上30℃以下の範囲で保存する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
串と、
前記串に刺され、かつ、加熱調理されたどじょうと、
前記どじょうを格納した包装容器と
を有し、
前記格納容器は、真空状態で密封される
どじょう加工食品。
【請求項2】
前記串、前記どじょう、及び、前記包装容器は、10℃以上30℃以下の範囲である
請求項1に記載のどじょう加工食品。
【請求項3】
串に刺され、かつ、加熱調理されたどじょうを包装容器に格納するステップと、
前記包装容器を真空状態で密封するステップと
を有する
どじょう加工食品製造方法。
【請求項4】
前記串、前記どじょう、及び、前記包装容器を10℃以上30℃以下の範囲で保存するステップ
をさらに有する
請求項3に記載のどじょう加工食品製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、どじょう加工食品、及び、どじょう加工食品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、うなぎの内臓を取り除いて背中または腹の部分で開く工程と、うなぎの表面に焦目ができる様に適度に焼く工程と、うなぎをたれに浸す工程と、うなぎを所定の容器に真空パック処理する工程と、うなぎの冷凍保存加工を行なう工程と、によって、うなぎを冷凍保存食品に加工することを特徴としたうなぎの冷凍保存食品の製造方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平8−23929
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
蒲焼を真空パックから取り出すときに、たれに粘度があるため、身崩れしやすく、身が外れやすい。また、蒲焼を真空パックに格納して冷凍保存した場合、解凍することにより、身崩れしやすい。さらに、解凍した蒲焼を真空パックから取り出すときに、より身崩れしやすく、身が外れやすい。そこで、身崩れしにくく、身が外れにくいどじょう加工食品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るどじょう加工食品は、串と、前記串に刺され、かつ、加熱調理されたどじょうと、前記どじょうを格納した状態で、真空状態で密封された包装容器とを有する。
【0006】
好適には、前記串、前記どじょう、及び、前記包装容器は、10℃以上30℃以下の範囲である。
【0007】
また、本発明に係るどじょう加工食品製造方法は、串に刺され、かつ、加熱調理されたどじょうを包装容器に格納するステップと、前記包装容器を真空状態で密封するステップとを有する。
【0008】
好適には、前期どじょう加工食品製造方法は、前記串、前記どじょう、及び、前記包装容器を10℃以上30℃以下の範囲で保存するステップをさらに有する。
【発明の効果】
【0009】
身崩れしにくく、かつ、身が外れにくい、一定期間保存可能などじょう加工食品を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】どじょうの真空パック詰め1の模式図である。
図2】どじょうの真空パック詰め製造処理(S30)のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は、どじょうの真空パック詰め1の模式図である。
図1に例示するように、どじょうの真空パック詰め1は、串5と、加熱調理されたどじょう10と、包装容器20とを有する。どじょう10は串5に刺されている(どじょうの蒲焼15)。また、1又は複数のどじょうの蒲焼15は、包装容器20に格納され、包装容器20は真空状態で密封される(真空パック)。本例において、3本のどじょうの蒲焼15A〜15Cが真空容器20に真空状態で密封される。ここで、真空状態とは、包装容器20内の空気を真空引きすることにより、包装容器20内部の空気が減圧された状態をいう。
また、どじょうの真空パック詰め1は常温、又は、冷蔵で保存される。例えば、どじょうの真空パック詰め1は10℃以上30℃以下の範囲で保存される。本例において、どじょうの真空パック詰め1を常温で保存する形態を具体例として説明する。
【0012】
図2は、どじょうの真空パック詰め製造処理(S30)のフローチャートである。
図2に例示するように、ステップ300(S300)において、作業者は、どじょう10を下処理した後に、1又は複数のどじょう10を串5に刺す。
どじょう10が串5に刺されることにより、どじょう10は、身崩れしにくくなる。
【0013】
ステップ305(S305)において、作業者は、串5に刺されたどじょう10を加熱調理する。
例えば、作業者は、どじょう10を串5に刺して焼く。
より具体的には、作業者は、串5に刺されたどじょう10を蒲焼にし、どじょうの蒲焼15を作成する。ここで、蒲焼とは、どじょうなどを開いて骨をとり、串に刺すなどして、たれをつけながら焼いた料理のことをいう。なお、作業者は、串5に刺されたどじょう10を白焼きにしてもよい。
【0014】
ステップ310(S310)において、作業者は、どじょうの蒲焼15を、包装容器20に格納する。
例えば、作業者は、どじょうの蒲焼15を常温になるまで放置し、その後、包装容器20に格納する。なお、作業者は、どじょうの蒲焼15を包装容器20に格納した後、どじょうの蒲焼15を、常温になるまで放置しもよい。また、ステップ315(S315)において、どじょうの蒲焼15を包装容器20を真空状態で密封した後に常温になるまで放置してもよい。
【0015】
ステップ315(S315)において、作業者は、どじょうの蒲焼15が格納された包装容器20を真空状態で密封する(真空パック処理する)。
【0016】
ステップ320(S320)において、作業者は、包装容器20に格納されたどじょうの蒲焼15を常温で保存する。
これにより、冷凍保存されたどじょうの蒲焼15を解凍する時に身崩れを起こしやすいが、常温又は冷蔵で保存されたどじょうの蒲焼15は身崩れしにくい。さらに、解凍したどじょうの蒲焼15を包装容器20から取り出す時に、身崩れしやすく、かつ、身が外れやすいが、常温又は冷蔵で保存されたどじょうの蒲焼15は身崩れしにくく、かつ、身が外れにくい。
【0017】
以上により、身崩れしにくく、かつ、身が外れにくいどじょう加工食品を提供できる。また、どじょうの蒲焼15は、うなぎ、あなご、及び、はも等の蒲焼に比べ小さいので、包装容器20との接触面積が小さく、包装容器20から取り出すときに、より身崩れしにくく、かつ、身が外れにくい。
【0018】
(試験結果)
上記実施形態のどじょうの真空パック詰め1は、食品細菌検査の結果、10℃で60日間以上保存可能であり、30℃で60日間以上保存可能である。
【符号の説明】
【0019】
1…どじょうの真空パック詰め
5…串
10…どじょう
15…どじょうの蒲焼
20…格納容器
図1
図2