【解決手段】床面保護シート(1)は、通気性及び通水性を有する表面層シート(3)と、吸水性及び通気性を有し、吸水と乾燥との繰り返しが可能な中間層シート(5)と、透湿防水性を有する裏面層シート(7)と、が積層されてなり、表面層シート(3)と裏面層シート(7)とは、平面形状における四辺のうちの一辺又は対向する二辺を開放した状態で、中間層シート(5)の外側で接着されており、中間層シート(5)は、表面層シート(3)と裏面層シート(7)との接着部の内側に内包されている。
前記中間層シートの平面形状において、前記特定物品の前方の二つの支持脚が上に載らないように、両側辺と前辺との各延長線上の交点に形成され得る二つの角が落とされており、
前記落とされている二つの角領域の各々少なくとも一部で、前記表面層シートと前記裏面層シートとが接着されている、
請求項5に記載の床面保護シート。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に挙げる実施形態は例示であり、本発明は以下の実施形態の構成に限定されない。
【0014】
[概要]
まず、本発明の実施形態における床面保護シートの構造について、
図1から
図4を用いて説明する。本実施形態における床面保護シートは、床面の上に敷かれ、水による劣化、腐食、汚れ等から床面を保護する。床面保護シートは、例えば、水回りの床面の上に敷かれてもよいし、特定水物品と床面との間に敷かれてもよい。
【0015】
図1は、本発明の実施形態における床面保護シート1の一部の断面を示す図である。
図1に示されるように、本実施形態にける床面保護シート1は、表面層シート3、中間層シート5及び裏面層シート7が積層されて形成されている。
【0016】
表面層シート3は、通気性及び通水性を有する。表面層シート3は、水回り又は特定水物品から出た水を受け、その通水性能によりその水を透過させる。表面層シート3には、化学繊維、天然繊維、ガラス繊維、合成繊維などを用いた不織布、織布若しくは抄紙、又は多孔質性を有する樹脂シートを用いることができる。本発明は、通気性及び通水性を有する資材であれば、表面層シート3の資材を限定しない。
【0017】
中間層シート5は、吸水性及び通気性を有し、吸水と乾燥との繰り返しが可能である。中間層シート5は、表面層シート3を透過してきた水を吸う。そして、吸水した中間層シート5は、また乾燥し、再度、吸水可能となる。中間層シート5には、綿布、綿にポリエステル、ポリウレタン等の他の繊維を混ぜて利用した速乾性の優れた布シートを用いることができる。本発明は、吸水性及び通気性を有する資材であれば、中間層シート5の資材を限定しない。
【0018】
裏面層シート7は、透湿防水性を有する。裏面層シート7は、中間層シート5で吸水された水分及び中間層シート5で吸水されなかった水分が床面に移動することを遮断しつつ、透湿性により通気性を確保する。裏面層シート7には、建築資材などとして広く普及している一般的な透湿防水シートを利用することができる。透湿防水シートには、ポリエステル、ポリエチレン、ポロプロピレンなどの不織布又は多孔質フィルムなどを用いることができる。また、透湿防水性を有するシートとして、合成繊維からなる織布などに撥水加工が施されたシートを利用することもできる。本発明は、透湿防水性を有する資材であれば、裏面層シート7の資材を限定しない。
【0019】
このように、床面保護シート1上に落ちた水は、表面層シート3を透過し、中間層シート5に吸収される。そして、中間層シート5に吸収された水又は吸収されなかった水は、裏面層シート7の防水性により、床面へ到達しない。これにより、本実施形態における床面保護シート1によれば、水回り又はその上に載置される特定水物品からの水による、床面の劣化、腐食、汚れなどを防ぐことができる。
【0020】
また、表面層シート3、中間層シート5及び裏面層シート7の各層の通気性が、中間層シート5に吸水された水分が早く気化するよう作用する。
更に、表面層シート3と裏面層シート7とは、平面形状における四辺のうちの一辺又は対向する二辺を開放した状態で、中間層シート5の外側で接着されており、中間層シート5は、表面層シート3と裏面層シート7との接着部の内側に内包されている。
【0021】
表面層シート3及び裏面層シート7における「一辺」とは、表面層シート3及び裏面層シート7の平面形状の外周の一部を形成する一つの線分を意味する。表面層シート3及び裏面層シート7の平面形状が多角形(四角形以上)である場合、当該「一辺」は、近接する二つの頂点を結ぶ線分である。
図2に例示されるように当該平面形状が角が落とされた形状である場合には、外周の一部を形成する一つの直線状の線分である。但し、「一辺」は、完全な直線でなくてもよい。
「開放した状態」とは、表面層シート3及び裏面層シート7それぞれの一辺又は対向する二辺が全体的に接着されている状態ではない状態を意味する。よって、「開放した状態」には、辺全部が接着されていない状態のみならず、辺の両端の一部が接着されており辺の残りの中央部分が開放されている状態も含むものとする。
【0022】
図2は、本発明の実施形態における床面保護シート1の平面図である。
図3は、
図2のA−A線で切断した断面を示す図である。
図4は、
図2のB−B線で切断した断面を示す図である。
図2から
図4の例では、表面層シート3と裏面層シート7とは、平面形状の外周に四辺9r、9l、9u及び9dを含み、四辺9r、9l、9u及び9dのうちの、対向する二辺9u及び9dを開放した状態で、表面層シート3と裏面層シート7とが中間層シート5の外側で接着されている(接着部8r及び8l)。これにより、中間層シート5は、表面層シート3と裏面層シート7との接着部8の内側に内包されている(介在している)。
【0023】
図2の例では、開放状態とされている二辺9u及び9dは、各辺の全てが接着されておらず開放されているが、各辺の両端の一部が接着されており、残りの中央部分が開放状態とされていてもよい。また、
図2の例では、開放状態とされている辺9u及び9dにおいても、中間層シート5は、表面層シート3と裏面層シート7とに内包されているが、接着部がない辺9u及び9dにおいては、中間層シート5は、外側に張り出していてもよいし、表面層シート3及び裏面層シート7と辺を共有してもよい。
【0024】
上述のように、本実施形態における床面保護シート1では、表面層シート3、中間層シート5及び裏面層シート7の全ての層において通気性が確保されているだけでなく、表面層シート3と裏面層シート7との一辺又は対向する二辺において開放状態とされている。これにより、全ての辺で接着されている構造に比べて、中間層シート5への通気性能を更に上げ、中間層シート5の乾き速度を向上させることができる。従って、一度吸水した中間層シート5が、素早く、再度、吸水機能を復活させることができるため、本実施形態における床面保護シート1は、長期間継続的に使用することができる。
更に、中間層シート5が、表面層シート3と裏面層シート7との接着部8の内側に内包されることで、中間層シート5の位置ずれが抑止されている。この点においても、床面保護シート1の長期間継続利用を可能としている。
【0025】
[具体例]
以下、具体例を挙げ、上述の実施形態について更に詳述する。但し、本発明は、以下の具体例のみに限定されるものではない。また、上述の実施形態の内容は、以下の具体例でもそのまま踏襲され、以下の説明では、上述の実施形態と同じ内容については適宜割愛される。
【0026】
図5は、具体例における床面保護シート1の利用形態を示す斜視図である。
本具体例では、
図5に示されるように、床面保護シート1は、特定水物品としての洗濯機20と床面との間に敷かれ、洗濯機20から出る水から床面を保護する。洗濯機20は、4つの支持脚21f、21g、21r及び21sを有し、直接的には、これら4つの支持脚が床面保護シート1上に載る。本具体例では、説明の便宜のため、洗濯機20が例示されるが、床面保護シート1上に載置される特定水物品は、支持脚を有する、冷蔵庫、水槽など、他の特定水物品であってもよい。
【0027】
なお、以下の説明では、洗濯機20のユーザの視点を基準に、方向を指し示すものとする。具体的には、洗濯機20の正面に向かって左右方向及び前後方向並びに上下方向を指し示す。言い換えれば、左右方向は、洗濯機20の幅方向と一致し、前後方向は、洗濯機20の奥行方向と一致し、上下方向は、洗濯機20の高さ方向と一致する。
【0028】
図6は、
図5に示される利用形態における正面図である。
床面保護シート1の積層方向(高さ方向)の厚みは、通気性を確保するためには薄ければ薄いほうが好ましい。洗濯機20の支持脚21f、21g、21r及び21sに押しつぶされた箇所以外は、床面保護シート1の元の厚みが残るため、その厚みで洗濯機20の底面スペースがうまると、通気性が悪くなるからである。一方で、床面保護シート1は、吸水量を確保できるだけの厚みも必要となる。
そこで、床面保護シート1の積層方向の厚みは、特定水物品(洗濯機20)の底面スペース高さの半分以下とされる。ここで、特定水物品(洗濯機20)の「底面スペース高さ」とは、支持脚により底上げされている、床面30からの特定水物品の底面の高さを意味する。特定水物品の中でも冷蔵庫や洗濯機20などのように、外枠がその物品の底面よりも下側にせり出している物品が存在する。そのような特定水物品の底面は、外枠の最下端ではなく、本体部の底面となる。
例えば、床面保護シート1の積層方向の厚みは、3mm以上5mm以下とされ、中間層シート5の厚みは、床面保護シート1の全体の厚みの6割以上とされることが望ましい。
【0029】
図7は、
図5に示される利用形態における透視平面図である。
図7では、洗濯機20は図示されておらず、洗濯機20及び支持脚21f、21g、21r及び21sの載置位置が長鎖線により示されている。また、表面層シート3の平面上における中間層シート5の配置位置が破線により示されている。
【0030】
図7に示されるとおり、本具体例では、中間層シート5は、表面層シート3と裏面層シート7とに全体が覆われている。そして、表面層シート3と裏面層シート7とは、平面形状における後辺9uを開放した状態で、両側辺9r及び9l並びに前辺9dの縁内部、かつ、中間層シート5の外側で接着されている。
図7では、表面層シート3と裏面層シート7との接着部8がパターンで塗りつぶされて表されている。本具体例では、両側辺9r及び9l並びに前辺9の三方の接着部8により、中間層シート5の位置ずれが抑制されている。
【0031】
また、
図7の例では、表面層シート3と裏面層シート7とは、後辺9uでは全体的に接着されておらず、後辺9uすべてが開放されている。このように、後辺9uの開放部で通気性が確保されており、中間層シート5が乾きやすい構造となっている。
更に、中間層シート5は、表面層シート3及び裏面層シート7のいずれにも接着されていない。これにより、中間層シート5が表面層シート3又は裏面層シート7と接着している構造と比べて、中間層シート5への通気性が高められている。
【0032】
洗濯機20などの特定水物品から出る水は、漏水や水蒸気の液化など、特定水物品の底面から生じる場合が多い。そこで、平面形状における中間層シート5の面積は、特定水物品(洗濯機20)の平面外周内の面積以下にされる。即ち、
図7において長鎖線で示される洗濯機20の平面形状における外周より内側に、破線で示される中間層シート5の平面が配置可能となっている。これにより、中間層シート5が不必要に大きくなるのを防ぎ、床面保護シート1のコスト低減を実現できる。
【0033】
加えて、中間層シート5の平面形状において、特定水物品(洗濯機20)の前方の二つの支持脚21f及び21gが上に載らないように、両側辺11r及び11lと前辺11dとの各延長線上の交点に形成され得る二つの角が落とされている。そして、落とされている二つの角の領域の各々少なくとも一部で、表面層シート3と裏面層シート7とが接着される。
図7の例では、落とされている二つの角の全領域が接着されている。
【0034】
中間層シート5において支持脚で押しつぶされた領域の通気性は、押しつぶされる前に比べて、劣化する。更に、その周辺領域も少なからず押圧力が及ぶため、各層の密着度が高まり、通気性が悪化する。よって、上述のような構造により、中間層シート5において、洗濯機20の支持脚で押しつぶされる領域を最小限に抑えることで、結果として、中間層シート5への通気性を維持することができる。また、落とされる角の領域の面積は、支持脚の平面の面積に近似することが望ましい。落とされる角の領域を小さくすればするほど、吸水性を高く維持することができるからである。
【0035】
また、床面保護シート1の前後方向の長さ、即ち表面層シート3及び裏面層シート7の前後方向の長さは、特定水物品(洗濯機20)の前後方向の長さよりも長く、かつ、特定水物品(洗濯機20)の背面後方で上方に折り曲げ利用可能な長さに設定されている。洗濯機20や冷蔵庫や水槽等、特定水物品は、建物の壁面に近づけて、設置されることが多いため、このような長さによれば、床面保護シート1の後端(後辺9u)を、洗濯機20の背面奥の壁面に沿って、上方に折り曲げて利用することができる。一方で、床面保護シート1の前後方向の長さを洗濯機20と同程度の長さとした場合、当該後端(後辺9u)の端面が壁面に当接する可能性がある。この場合、後辺9uの開放部が壁面で邪魔され、通気口として作用し難くなる可能性がある。よって、上述の長さによれば、通気口及び通気路を確実に確保することができ、中間層シート5への通気性を確実に維持することができる。
【0036】
また、中間層シート5の前辺11dと、表面層シート3及び裏面層シート7の前辺9dとの距離が、中間層シート5の後辺11uと、表面層シート3及び裏面層シート7の後辺9uとの距離よりも短い位置に、中間層シート5が配置されている。言い換えれば、中間層シート5が介在しない領域が前方より後方のほうが広くなるように、中間層シート5が配置されている。この配置により、床面保護シート1の前後方向が利用者に認識し易くなる。中間層シート5が介在しない領域の広いほうが洗濯機20の後方で、その領域の狭いほうが洗濯機20の前方であると、利用者は容易に認識することができる。この認識をより容易にするために、表面層シート3は、中間層シート5が透けて見える薄さ及び材質、又は中間層シート5の存在が凹凸で確認可能な薄さ又は材質で形成されることが望ましい。例えば、表面層シート3の厚みは、中間層シート5の厚みの15%以下にされる。
結果、床面保護シート1の誤った利用を防ぎ、床面保護シート1の後端を洗濯機20の後方に確実に配置させることができる。
【0037】
このように、本具体例における床面保護シート1は、中間層シート5の吸水性を維持しながら、中間層シート5への通気性を維持又は向上させる様々な構造を持ち、中間層シート5が乾燥と吸水とを安定して繰り返すことができるようにしている。結果、本具体例における床面保護シート1によれば、水による床面の汚れや腐食などを防ぎながら、或る程度の期間、継続して利用することができる。従って、利用者は、安心して、床面保護シート1を洗濯機20の下に敷くことができる。
【0038】
ところで、各層のシートには、次のような資材(素材)が利用される。表面層シート3には、例えば、通気性及び通水性を有し、裏面層シート7が溶化しない所定温度で裏面層シート7と熱接着可能な、不織布基材の片面接着芯が用いられる。中間層シート5には、例えば、通気性及び吸水性を有する綿100%布が用いられる。裏面層シート7には、例えば、建築資材として普及している一般的な透湿防水シートが用いられる。
【0039】
この場合、表面層シート3の上面から、裏面層シート7が溶化しない所定温度で加熱することで、表面層シート3の接着面(裏面)と裏面層シート7の表面とが熱接着され、上述の接着部8を形成することができる。このように、表面層シート3に上述のように片面接着芯を用いることで、床面保護シート1の製造コストを低減することができる。また、表面層シート3に不織布を用いることで、表面層シート3の表面に埃を捕集することができ、床面保護シート1に埃捕集機能を持たせることができる。
【0040】
表面層シート3と裏面層シート7との接着方法は、このような例に限定されない。表面層シート3又は裏面層シート7に接着剤を塗布することで、接着してもよいし、熱融着性のある素材を含む表面層シート3又は裏面層シート7を用いることで、接着剤を用いることなく、表面層シート3と裏面層シート7とを熱融着させてもよい。なお、用いられる接着剤は、両シート間を接着でき、耐水性を備えていれば、二液性接着剤、ホットメルトタイプ、溶剤タイプなど、限定されない。
【0041】
[変形例]
上述の具体例では、中間層シート5は、表面層シート3及び裏面層シート7の両方と接着されていなかったが、通気性が大きく妨げられない程度であれば、表面層シート3又は裏面層シート7と一部で接着されていてもよい。但し、中間層シート5と表面層シート3又は裏面層シート7との接着部は小さくかつ少ないほうが望ましい。
【0042】
また、上述の具体例では、床面保護シート1の後辺9uのみが開放されていたが、前辺9dも開放されていてもよい。この構造によれば、通気性をより向上させることができる。前辺9dが開放されたとしても、中間層シート5における角が落とされた領域の辺と洗濯機20の支持脚21f及び21gが当接することで、中間層シート5の位置ずれは抑止され得る。
また、中間層シート5は、前方の2つの角が落とされていない、長方形又は正方形の形状を有していてもよい。この構造では、上述の具体例と比較すれば、通気性は落ちるものの、後辺9uの開放、又は、後辺9u及び前辺9dの開放により、必要な通気性は確保できる。
【0043】
また、上述の具体例では、表面層シート3と裏面層シート7との表面形状が同じであったが、接着部8で両シートが接着可能であれば、両シートの表面形状は完全に同一ではなくてもよい。
【実施例】
【0044】
以下に実施例を挙げ、上述の実施形態及び具体例を更に詳細に説明する。本発明は以下の実施例から何ら限定を受けない。本発明者は、以下に示される実施例における床面保護シート1を用いて二か月間試験を行い、上述の作用効果を実証した。
【0045】
本実施例における床面保護シート1では、表面層シート3には、日本バイリーン株式会社製の不織布薄地の片面接着芯が利用され、中間層シート5には、綿100%薄地布が利用され、裏面層シート7には、デュポン社(米国)製のタイベックが利用された。そして、表面層シート3の表面にアイロンを所定温度で所定秒押し当て、表面層シート3と裏面層シート7とを熱接着させることで、床面保護シート1が形成された。この所定温度及び所定秒については、本発明者による実験の繰り返しにより見出された。
【0046】
図8は、実施例における床面保護シート1の平面図である。
本実施例では、
図8に示されるとおり、方形の中間層シート5が利用され、中間層シート5の全体が表面層シート3及び裏面層シート7に内包されている。更に、表面層シート3及び裏面層シート7が、後辺9uが開放された状態で、両側編9r及び9l並びに前辺9dの縁内部かつ中間層シート5の外側で接着されている。
表面層シート3及び裏面層シート7の幅が58cmであり、それらの前後方向の長さが70cmであり、中間層シート5の幅が50cmであり、中間層シート5の前辺11dが、床面保護シート1の前辺9dより4cm内側に位置し、中間層シート5の両側辺11r及び11lが、床面保護シート1の両側辺9r及び9lより4cm内側に位置するように、中間層シート5が配置された。
図8には示されていないが、中間層シート5の前後方向の長さは、一般的な洗濯機の奥行の長さに設定された場合と、66cmに設定された場合(表面層シート3、中間層シート5及び裏面層シート7の後辺が共通)との両タイプについて試行された。
【0047】
本発明者は、理容室の洗髪場の下に実施例における床面保護シート1を置いて、二か月間の試験を行った。この試験により、床面保護シート1(両タイプとも)が、水による床の汚れ等を防ぎ、かつ、メンテナンスなしで、継続的にその保護機能を発揮して使えることを確認した。更に、毎朝、床面保護シート1の状態を確認し、床面保護シート1、特に中間層シート5が乾燥していることも確認され、結果、中間層シート5が吸水と乾燥とを反復継続可能であることも確認された。