【課題】通常プレイモードからフリープレイモードに移行する構成だけでなく、通常プレイモードからその他のプレイモードに移行する構成を採用することができるゲーム制御装置並びにそれを備えた景品獲得ゲーム装置及びゲーム装置を提供する。
【解決手段】ゲーム制御装置並びにそれを備えた景品獲得ゲーム装置及びゲーム装置は、通常プレイモードとリトライプレイモードとフリープレイモードとを備え、プレイを行ったクレジット数をカウントしてクレジット数のカウント値を算出し、通常プレイモードにおいてカウント値が第1基準カウント値に達した場合に通常プレイモードからリトライプレイモードに移行する第1設定と、通常プレイモードにおいてカウント値が第2基準カウント値に達した場合に通常プレイモードからフリープレイモードに移行する第2設定とのうち、何れか1つの設定の変更を可能とする構成とされている。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0020】
図1は、本発明の実施の形態に係るゲーム制御装置30を搭載した景品獲得ゲーム装置100を正面側の左斜め上方から視た概略斜視図である。
図2は、
図1に示す景品獲得ゲーム装置100における移動部20の一例の要部の構成を模式的に示す概略斜視図である。
図3は、
図1に示す景品獲得ゲーム装置100における作用部10の一例及び第2水平移動機構23の一例の要部の構成を模式的に示す概略斜視図である。
図4は、
図1に示す景品獲得ゲーム装置100において複数の景品Q〜Qを配置する構成の一例を説明するための概略正面図である。
図5は、
図1に示す景品獲得ゲーム装置100において移動部20により移動する作用部10の位置の一例を説明するための概略正面図である。
図5(a)は、作用部10が基本位置P1に位置している状態を示す図であり、
図5(b)は、作用部10が照準準備位置P2aに位置している状態を示す図であり、
図5(c)は、作用部10が照準位置P2に位置している状態を示す図である。
図6は、
図1に示す景品獲得ゲーム装置100におけるゲーム制御装置30のシステム構成の一例を概略的に示すブロック図である。また、
図7は、
図1に示す景品獲得ゲーム装置100において移動部20により移動する作用部10が景品側位置P3に位置している状態の一例を示す概略正面図である。
【0021】
なお、景品獲得ゲーム装置100は、一対の景品獲得ゲーム装置100a,100bで構成されており、一対の景品獲得ゲーム装置100a,100bにおいて、一方の景品獲得ゲーム装置100aと他方の景品獲得ゲーム装置100bとは実質的に同一の構成とされている。このため、
図2から
図7及び後述する
図8から
図15では、一方の景品獲得ゲーム装置100aを他方の景品獲得ゲーム装置100bに代表させて示している。
図3、
図5及び
図7において、遊技者が景品載置領域α(2,2)の景品Qを狙う場合を示している。また、
図5及び
図7において、景品Qが載置されていない状態を示している。
【0022】
本実施の形態では、ゲーム制御装置30(
図1及び
図6参照)をゲーム装置の一例である景品獲得ゲーム装置100に搭載した場合を例にとって説明する。
【0023】
ゲーム制御装置30は、この例では、景品獲得ゲーム装置100に備えられ、遊技者による予め定めた所定の遊技操作により該遊技者に遊技させる構成とされている。ゲーム制御装置30を備えた景品獲得ゲーム装置100は、遊技者による遊技操作により、景品Q(
図3及び
図4参照)を該遊技者に獲得させる構成とされている。景品Qとしては、それには限定されないが、例えば、ぬいぐるみ等の人形や玩具などの景品を挙げることができる。
【0024】
本実施の形態では、景品獲得ゲーム装置100は、遊技者が景品Qを狙う照準位置P2(
図3及び
図5(c)参照)で景品Qを押し出す景品押出ゲーム装置とされている。この例では、景品獲得ゲーム装置100は、互いに左右対称な構成とされた一対の景品獲得ゲーム装置100a,100bとされている。すなわち、一対の景品獲得ゲーム装置100a,100bは、景品獲得ゲーム装置100をそれぞれ単独で構成することができる。なお、ゲーム制御装置30は、この例では、一対の景品獲得ゲーム装置100a,100bにそれぞれ設けられ、それぞれのゲーム制御装置30,30が景品獲得ゲーム装置100a,100bを制御するが、単一のゲーム制御装置30が一対の景品獲得ゲーム装置100a,100bをそれぞれ制御するようになっていてもよい。
【0025】
一対の景品獲得ゲーム装置100a,100bは、左右対称な構成以外は互いに同一の構成であるから、以下、特に言及しない限り、一対の景品獲得ゲーム装置100a,100bを景品獲得ゲーム装置100としてまとめて説明する。
【0026】
[本体部]
景品獲得ゲーム装置100(100a,100b)は、景品Qを載置する空間である景品載置空間SP(
図1及び
図4参照)を有する本体部110(
図1参照)を備えている。
【0027】
本体部110は、景品載置空間SPを囲むガラスや透明樹脂などの透明板111(
図1参照)で覆われており、遊技者が景品載置空間SP内の景品Qを外部から透明板111を通して視認できる一方、触れることができないようになっている。
【0028】
本体部110は、景品Qを載置する載置台112(
図1、
図3、
図4、
図5及び
図7参照)と、載置台112から落下した景品Qを排出する排出部114(
図1参照)と、排出部114に排出された景品Qを払い出す景品払出口115(
図1参照)とを備えている。
【0029】
(載置台)
載置台112は、景品Qを載置するための水平又は略水平面な載置面112a(
図3及び
図4参照)を有している。載置台112は、第1水平方向X及び第2水平方向Yの双方に沿った板状の部材とされている。載置台112は、1個の景品Qを載置してもよいし、複数個の景品Q〜Qを載置してもよい。載置台112が複数個の景品Q〜Qを載置する場合、複数個の景品Q〜Qは、第2方向(この例では第1水平方向X)に沿って予め定めた所定の間隔をおいて1列に並設される(
図4参照)。また、載置台112は、1段であってもよいし、複数段であってもよい。載置台112が複数段である場合、複数段の載置台112〜112は、第1方向(この例では垂直方向Z)において予め定めた所定の間隔をおいて配設される。また、載置台112が複数段である場合、各段の載置台112〜112において、載置される景品Qの数が等しくてもよいし、互いに異なっていてもよい。
【0030】
そして、景品獲得ゲーム装置100(100a,100b)は、景品載置空間SPにおいて、1個の景品Qに対して1箇所の景品載置領域が確保されている。景品獲得ゲーム装置100(100a,100b)は、景品載置空間SPにおいて、1個の景品Q又は複数個の景品Q〜Qにそれぞれ対応して1箇所の景品載置領域α又は複数箇所の景品載置領域α(1,1)〜α(m,n)(
図4から
図7参照)が確保されている。ここで、α(1,1)〜α(m,n)は、配列を意味している。mは、1以上の整数である。後述するiは、1〜mの整数であって、景品載置空間SPに配設された1段の載置台112又は複数段の載置台112〜112に対する第1方向(この例では垂直方向Z)における一端(この例では下側)から他端(この例では上側)に向けて順に付した段番号を示している。nは、1以上の整数である。後述するjは、1〜nの整数であって、1段の載置台112又は複数段の載置台112〜112において載置される1個の景品Q又は複数個の景品Q〜Qに対する第2方向(この例では第1水平方向X)における一端(この例では左側)から他端(この例では右側)に向けて順に付した載置番号を示している。この例では、mの値及びnの値は、何れも3とされている。
【0031】
ここで、ゲーム制御装置30は、作用部10(
図1、
図2、
図3、
図5及び
図7参照)の基本位置(初期位置)P1(
図5(a)参照)からの垂直方向Zにおける一方側Z1への移動速度及び移動時間により作用部10の基本位置P1からの垂直方向Zにおける一方側Z1における移動距離を検出(認識)し、かつ、作用部10の照準準備位置P2a(
図5(b)参照)からの第1水平方向Xにおける一方側X1への移動速度及び移動時間により作用部10の照準準備位置P2aからの第1水平方向Xにおける一方側X1における移動距離を検出する。これにより、ゲーム制御装置30は、景品載置領域α(1,1)〜α(m,n)を検出(認識)することができる。なお、垂直移動機構21及び第1水平移動機構22にロータリエンコーダを設け、ゲーム制御装置30は、作用部10の基本位置(初期位置)P1及び照準準備位置P2aからの移動速度、移動時間及び移動距離を垂直移動機構21及び第1水平移動機構22に設けたロータリエンコーダによって検出するようになっていてもよい。
【0032】
載置台112〜112の景品載置領域α(1,1)〜α(m,n)には、作用部10を照準位置P2で停止させたときに景品Qを獲得することができる景品獲得領域β(
図3参照)を規制するために、作用部10における当接部10a(
図3、
図5(c)及び
図7参照)の第3方向における一方側(この例では第2水平方向Yにおける一方側Y1)(景品Qの押し出し方向)のへ移動を邪魔する邪魔部材113,113(
図1、
図3、
図4、
図5及び
図7参照)が設けられている。邪魔部材113,113は、景品Qの押し出し方向において載置台112〜112の景品Qの載置位置よりも上流側に第2方向(この例では第1水平方向X)に沿って予め定めた所定の照準間隔d1(
図3参照)をおいて載置台112に並設されている。ここで、照準間隔d1は、景品獲得領域βの第2方向(この例では第1水平方向X)におけるサイズであり、作用部10における当接部10aの第2方向におけるサイズd2(
図3参照)よりも若干(所定量、例えば2mm程度)大きくなっている。
【0033】
本実施の形態では、景品獲得ゲーム装置100(100a,100b)は、第1方向(この例では垂直方向Z)において所定の間隔をおいて配設された複数段(この例では3段)の載置台112〜112がそれぞれ複数個(この例では3個)の景品Q〜Qを載置し、かつ、複数個の景品Q〜Qが第2方向(この例では第1水平方向X)に沿って所定の間隔をおいて1列に並設されるようになっている。すなわち、この例では、景品獲得ゲーム装置100(100a,100b)において、一方の景品獲得ゲーム装置100aの3段の載置台112〜112にはそれぞれ3個の景品Q〜Qが載置されて9箇所の景品載置領域α(1,1)〜α(3,3)が確保され、他方の景品獲得ゲーム装置100bの3段の載置台112〜112にはそれぞれ3個の景品Q〜Qが載置されて9箇所の景品載置領域α(1,1)〜α(3,3)が確保されるようになっている。
【0034】
(排出部)
排出部114は、載置台112から落下した景品Qを景品払出口115に導くガイド部材114a(
図1参照)を有している。これにより、排出部114は、載置台112から落下した景品Qをガイド部材114aにより導いて景品払出口115に排出することができる。
【0035】
(景品払出口)
景品払出口115には、開閉カバー部材115a(
図1参照)が設けられている。開閉カバー部材115aは、自重により景品払出口115を閉じる一方、外力が加わることで景品払出口115を開放するように本体部110に開閉自在に設けられている。これにより、遊技者は、開閉カバー部材115aを開放して景品払出口115に払い出された景品Qを取り出すことができる。
【0036】
[作用部]
景品獲得ゲーム装置100(100a,100b)は、景品Qを遊技者に獲得させるために景品Qに対して作用させる作用部10をさらに備えている。
【0037】
ここで、作用部10としては、本実施の形態のように、景品獲得ゲーム装置が景品押出ゲーム装置である場合には、景品を押し出す景品押出部材(所謂プッシャー)を例示でき、例えば、景品獲得ゲーム装置がクレーンゲーム装置である場合には、景品をキャッチするキャッチャー機構を例示できる。
【0038】
本実施の形態では、作用部10は、景品Qを押し出す景品押出部材とされており、この例では、第2水平方向Yに延びた棒状部材とされている。作用部10の先端には、景品Qに当接する当接部10aが設けられている。
【0039】
[移動部]
景品獲得ゲーム装置100(100a,100b)は、遊技者による遊技操作により該遊技者が景品Qを狙う照準位置P2に作用部10を移動させる移動部20(
図2参照)をさらに備えている。従って、この例では、遊技操作は、移動部20に対する操作である。
【0040】
移動部20としては、作用部10を予め定めた所定の第1水平方向(X方向)に移動させる第1水平移動機構と、作用部10を第1水平方向に直交する予め定めた所定の第2水平方向(Y方向)に移動させる第2水平移動機構と、作用部10を予め定めた所定の垂直方向(Z方向)(鉛直方向)に移動させる垂直移動機構とのうち、少なくとも2つの移動機構を備えた移動部を例示できる。
【0041】
移動部20が垂直移動機構21(
図2参照)、第1水平移動機構22(
図2参照)及び第2水平移動機構23(
図2及び
図3参照)のうち何れか2つの移動機構を備える場合、何れか一方の移動機構への遊技操作により作用部10を照準位置に位置させた後、何れか他方の移動機構により遊技操作に関わらず(遊技操作に関係なく)作用部10を移動させる。また、本実施の形態のように、移動部20が垂直移動機構21、第1水平移動機構22及び第2水平移動機構23を備えている場合、何れか1つの移動機構(この例では垂直移動機構21)への遊技操作により作用部10を予め定めた所定の第1方向(この例では垂直方向Z)の照準準備位置P2aに位置させ、残った二つの移動機構(この例では第1水平移動機構22及び第2水平移動機構23)のうち何れか一方の移動機構(この例では第1水平移動機構22)への遊技操作により作用部10を予め定めた所定の第2方向(この例では第1水平方向X)の照準位置に位置させた後、残った他方の移動機構(この例では第2水平移動機構23)により遊技操作に関わらず(遊技操作に関係なく)作用部10を第3方向(この例では第2水平方向Y)に移動させる。
【0042】
このとき、作用部10により景品Qに狙い通りに作用させることができなければ、遊技者は景品Qの獲得に失敗する一方、作用部10により景品Qに狙い通りに作用させることができれば、遊技者は景品Qの獲得に成功する。
【0043】
(垂直移動機構)
垂直移動機構21は、第2水平移動機構23を垂直方向Zに往復移動自在に支持している。詳しくは、垂直移動機構21は、第2水平移動機構23を支持するスライド移動部21a(
図2参照)と、スライド移動部21aを垂直方向Zにスライド自在に往復移動させるスライド案内部21b(
図2参照)と、スライド案内部21bの垂直方向Zにおける両端部にそれぞれ設けられた一対のタイミングプーリー21c,21d(
図2参照)と、一対のタイミングプーリー21c,21dに架け渡されたタイミングベルト21e(歯付ベルト)(
図2参照)と、一対のタイミングプーリー21c,21dのうちの片方のタイミングプーリー(この例では一方のタイミングプーリー21c)を回転駆動する垂直移動用駆動部とを備えている。垂直移動用駆動部は、この例では垂直移動用駆動モータ21f(
図2及び
図6参照)とされている。
【0044】
スライド移動部21aは、ビス等の固定部材により第2水平移動機構23の第1水平方向Xにおける一端部(
図2に示す例では左端部)を固定している。スライド案内部21bには、垂直方向Zに沿った案内部21b1(
図2参照)が設けられている。スライド移動部21aには、案内部21b1に対して垂直方向Zに移動自在に摺動する摺動部21a1(
図2参照)が設けられている。そして、摺動部21a1は、ビス等の固定部材により第2水平移動機構23の第1水平方向Xにおける他方側X2の端部を固定している。
【0045】
垂直移動用駆動モータ21fは、回転軸21f1(
図2参照)が第2水平方向Yに沿うように景品獲得ゲーム装置100の本体フレーム101(
図1参照)に固定されている。
【0046】
一対のタイミングプーリー21c,21dのうちの一方のタイミングプーリー21cは、垂直移動用駆動モータ21fの回転軸21f1に固定されている。一対のタイミングプーリー21c,21dのうちの他方のタイミングプーリー21dは、回転軸21d1(
図2参照)が第2水平方向Yに沿うように景品獲得ゲーム装置100の本体フレーム101に軸受部材(図示せず)を介して回転自在に設けられている。そして、タイミングベルト21eは、ビス等の固定部材よりスライド移動部21aを固定している。
【0047】
かかる構成を備えた垂直移動機構21では、垂直移動用駆動モータ21fが予め定めた所定の第1回転方向A1に回転駆動することで、一対のタイミングプーリー21c,21d、タイミングベルト21e及びスライド移動部21aを介して第2水平移動機構23を垂直方向Zにおける一方側Z1(
図2に示す例では上方)に移動させることができる。また、垂直移動用駆動モータ21fが第1回転方向A1とは逆方向の第2回転方向A2に回転駆動することで、一対のタイミングプーリー21c,21d、タイミングベルト21e及びスライド移動部21aを介して第2水平移動機構23を垂直方向Zにおける他方側Z2(
図2に示す例では下方)に移動させることができる。
【0048】
なお、景品獲得ゲーム装置100(100a,100b)は、後述するように、垂直方向Zへの移動し過ぎを検出して垂直移動用駆動モータ21fの回転駆動を停止するようになっている。
【0049】
(第1水平移動機構)
第1水平移動機構22は、垂直移動機構21を第1水平方向Xに往復移動自在に支持している。詳しくは、第1水平移動機構22は、垂直移動機構21を支持するスライド移動部22a(
図2参照)と、スライド移動部22aを第1水平方向Xにスライド自在に往復移動させるスライド案内部22b(
図2参照)と、景品獲得ゲーム装置100の本体フレーム101の第1水平方向Xにおける両端部にそれぞれ設けられた一対のタイミングプーリー22c,22d(
図2参照)と、一対のタイミングプーリー22c,22dに架け渡されたタイミングベルト22e(歯付ベルト)(
図2参照)と、一対のタイミングプーリー22c,22dのうちの片方のタイミングプーリー(この例では一方のタイミングプーリー22c)を回転駆動する第1水平移動用駆動部とを備えている。第1水平移動用駆動部は、この例では、第1水平移動用駆動モータ22f(
図2及び
図6参照)及び駆動伝達機構22g(
図2参照)とされている。
【0050】
スライド移動部22aは、ビス等の固定部材により垂直移動機構21の垂直方向Zにおける一端部(
図2に示す例では上端部)を固定している。スライド案内部22bには、第1水平方向Xに沿った案内部22b1(
図2参照)が設けられている。スライド移動部22aには、案内部22b1に対して第1水平方向Xに移動自在に摺動する摺動部22a1(
図2参照)が設けられている。そして、摺動部22a1は、ビス等の固定部材によりスライド案内部21bの垂直方向における一方側Z1の端部を固定している。
【0051】
第1水平移動用駆動モータ22fは、回転軸22f1(
図2参照)が第2水平方向Yに沿うように景品獲得ゲーム装置100の本体フレーム101に固定されている。
【0052】
駆動伝達機構22gは、景品獲得ゲーム装置100の本体フレーム101の垂直方向Zにおける両端部にそれぞれ設けられた一対のタイミングプーリー22g1,22g2(
図2参照)と、一対のタイミングプーリー22g1,22g2に架け渡されたタイミングベルト22g3(歯付ベルト)(
図2参照)と、第1水平移動用駆動モータ22fからの回転駆動力を一対のタイミングプーリー22g1,22g2のうちの片方のタイミングプーリー(この例では一方のタイミングプーリー22g1)に伝達するギヤ列22g4(
図2参照)とを備えている。
【0053】
一対のタイミングプーリー22g1,22g2のうちの一方のタイミングプーリー22g1は、回転軸22g11(
図2参照)が第2水平方向Yに沿うように景品獲得ゲーム装置100の本体フレーム101に軸受部材(図示せず)を介して回転自在に設けられている。そして、回転軸22g11は、ギヤ列22g4を介して第1水平移動用駆動モータ22fの回転軸22f1に連結されている。この例では、ギヤ列22g4は、互いに噛合する2つのギヤ22g41,22g42(
図2参照)からなり、一方のギヤ22g41が第1水平移動用駆動モータ22fの回転軸22f1に固定され、かつ、他方のギヤ22g42が一方のタイミングプーリー22g1の回転軸22g11に固定されている。
【0054】
一対のタイミングプーリー22g1,22g2のうちの他方のタイミングプーリー22g2は、回転軸22g21(
図2参照)が第2水平方向Yに沿うように景品獲得ゲーム装置100の本体フレーム101に軸受部材(図示せず)を介して回転自在に設けられている。
【0055】
一対のタイミングプーリー22c,22dのうちの一方のタイミングプーリー22cは、一対のタイミングプーリー22g1,22g2のうちの他方のタイミングプーリー22g2の回転軸22g21に固定されている。一対のタイミングプーリー22c,22dのうちの他方のタイミングプーリー22dは、回転軸22d1(
図2参照)が第2水平方向Yに沿うように景品獲得ゲーム装置100の本体フレーム101に軸受部材(図示せず)を介して回転自在に設けられている。そして、タイミングベルト22eは、ビス等の固定部材よりスライド移動部22aを固定している。
【0056】
第1水平移動機構22は、垂直移動機構21の第1水平方向Xへの往復移動を補助する補助機構22h(
図2参照)をさらに備えている。補助機構22hは、景品獲得ゲーム装置100の本体フレーム101の第1水平方向Xにおける両端部にそれぞれ設けられた一対のタイミングプーリー22h1,22h2(
図2参照)と、一対のタイミングプーリー22h1,22h2に架け渡されたタイミングベルト22h3(歯付ベルト)(
図2参照)とを備えている。一対のタイミングプーリー22h1,22h2のうちの一方のタイミングプーリー22h1は、第1水平移動用駆動モータ22fの回転軸22f1に固定されている。そして、タイミングベルト22h3は、ビス等の固定部材よりスライド案内部21bの垂直方向Zにおける他方側Z2の端部を固定している。
【0057】
かかる構成を備えた第1水平移動機構22では、第1水平移動用駆動モータ22fが予め定めた所定の第1回転方向B1に回転駆動することで、駆動伝達機構22g、一対のタイミングプーリー(22c,22d),(22h1,22h2)、タイミングベルト22e,22h3及びスライド移動部22aを介して垂直移動機構21を第1水平方向Xにおける一方側X1(
図2に示す例では右側)に移動させることができる。また、第1水平移動用駆動モータ22fが第1回転方向B1とは逆方向の第2回転方向B2に回転駆動することで、駆動伝達機構22g、一対のタイミングプーリー(22c,22d),(22h1,22h2)、タイミングベルト22e,22h3及びスライド移動部22aを介して垂直移動機構21を第1水平方向Xにおける他方側X2(
図2に示す例では左側)に移動させることができる。
【0058】
なお、景品獲得ゲーム装置100(100a,100b)は、後述するように、第1水平方向Xへの移動し過ぎを検出して第1水平移動用駆動モータ22fの回転駆動を停止するようになっている。
【0059】
(第2水平移動機構)
第2水平移動機構23は、作用部10を第2水平方向Yに往復移動自在に支持している。詳しくは、第2水平移動機構23は、作用部10に設けられたラックギヤ23a(
図3参照)と、ラックギヤ23aと噛合するピニオンギヤ23b(
図3参照)と、ピニオンギヤ23bを回転駆動する第2水平移動用駆動モータ23c(
図3及び
図6参照)と、第2水平移動用駆動モータ23cの回転量、回転角度、回転位置を計測するためのロータリエンコーダ23d(
図3及び
図6参照)とを備えている。
【0060】
ラックギヤ23aは、作用部10の外周面の周方向における一部において第2水平方向Yに沿って配設されている。ピニオンギヤ23bは、第2水平移動用駆動モータ23cの回転軸23c1(
図3参照)に固定されている。ロータリエンコーダ23dは、光学式デジタルエンコーダとされており、第2水平移動用駆動モータ23cの回転軸23c1の回転と共に回転する可動スリット23d1(
図3参照)と、可動スリット23d1に対する光の透過状態を検知するフォトインタラプタ23d2(
図3参照)とを備えている。
【0061】
かかる構成を備えた第2水平移動機構23では、第2水平移動用駆動モータ23cが予め定めた所定の第1回転方向C1に回転駆動することで、ラックギヤ23a及びピニオンギヤ23bを介して作用部10を第2水平方向Yにおける一方側Y1(景品Qの押し出し方向)に移動させることができる。また、第2水平移動用駆動モータ23cが第1回転方向C1とは逆方向の第2回転方向C2に回転駆動することで、ラックギヤ23a及びピニオンギヤ23bを介して作用部10を第2水平方向Yにおける他方側Y2(景品Qを押し出す方向とは反対側)に移動させることができる。
【0062】
なお、景品獲得ゲーム装置100(100a,100b)は、作用部10の景品Qを押し出す押出位置及び押出位置から退避する退避位置を初期位置からのロータリエンコーダ23dの検知信号により検出するようになっている。また、第2水平移動用駆動モータ23c及びロータリエンコーダ23dは、一体となって第2水平方向Yに若干(所定量だけ)往復移動できるようになっている。そして、景品獲得ゲーム装置100(100a,100b)は、作用部10における当接部10aが隣り合う邪魔部材113,113の何れか一方に衝突した場合に、第2水平移動用駆動モータ23c及びロータリエンコーダ23dの第2水平方向Yにおける他方側Y2への一体的な移動をスイッチ等の検知部により検出して第2水平移動用駆動モータ23cの回転駆動を停止するようになっている。
【0063】
[操作部]
景品獲得ゲーム装置100(100a,100b)は、遊技者による遊技操作を受け付ける操作部120(
図1参照)をさらに備えている。操作部120は、本体部110の正面側の下部に設けられている。
【0064】
操作部120は、移動部20が垂直移動機構21、第1水平移動機構22及び第2水平移動機構23のうち何れか2つの移動機構を備える場合には、単一の操作スイッチを備え、本実施の形態のように、移動部20が垂直移動機構21、第1水平移動機構22及び第2水平移動機構23の何れも備える場合には、操作部120は、2つの操作スイッチ(第1操作スイッチ121及び第2操作スイッチ122)(
図1及び
図6参照)を備えている。
【0065】
第1操作スイッチ121及び第2操作スイッチ122は、遊技者による垂直移動機構21、第1水平移動機構22及び第2水平移動機構23のうち何れか2つの移動機構の作動及び/又は作動停止を指示するものである。
【0066】
この例では、第1操作スイッチ121は、垂直移動機構21の作動を指示し、第2操作スイッチ122は、第1水平移動機構22の作動及び作動停止を指示する。
【0067】
具体的には、第1操作スイッチ121は、遊技者によりオン操作されると、垂直移動機構21による第2水平移動機構23の第1方向(この例では垂直方向Z)の一方側(この例では上側)への移動を指示し、景品獲得ゲーム装置100(100a,100b)は、第1操作スイッチ121のオン操作毎に第2水平移動機構23における作用部10を各段の載置台112〜112毎の所定の照準準備位置P2aに自動的に停止させるようになっている。なお、第1操作スイッチ121は、オン操作が解除(オフ)されると、垂直移動機構21による第2水平移動機構23の第1方向(この例では垂直方向Z)の一方側(この例では上側)への移動停止を指示し、ゲーム制御装置30は、第1操作スイッチ121がオン操作されているときだけ、第2水平移動機構23の第1方向(この例では垂直方向Z)の一方側(この例では上側)へ移動させるようになっていてもよい。
【0068】
また、第2操作スイッチ122は、遊技者によりオン操作されると、第1水平移動機構22による垂直移動機構21の第2方向(この例では第1水平方向X)の一方側(
図2に示す例では右側)への移動及び移動停止を指示し、ゲーム制御装置30は、第2操作スイッチ122がオン操作されているときだけ、垂直移動機構21の第2方向(この例では第1水平方向X)の一方側(
図2に示す例では右側)へ移動させるようになっている。
【0069】
第1操作スイッチ121及び第2操作スイッチ122は、操作部120の上面の操作パネル120a(
図1参照)に設けられている。
【0070】
なお、第1操作スイッチ121及び第2操作スイッチ122は、この例では、何れも押しボタンスイッチとされている。但し、それに限定されるものではなく、第1操作スイッチ121及び第2操作スイッチ122は、例えば、個々にレバー操作を行うジョイスティックタイプのものであってもよいし、或いは、一体でレバー操作を行うジョイスティックタイプのものであってもよい。
【0071】
かかる構成を備えた景品獲得ゲーム装置100(100a,100b)では、通常プレイモードを実行する場合、次のように動作する。
【0072】
すなわち、先ず、遊技者が第1操作スイッチ121をオンオフ操作することで、移動部20における垂直移動機構21により作用部10が基本位置P1(初期位置)から第1方向である垂直方向Zにおける一方側Z1に移動し、複数段の載置台112〜112のうち目当ての景品Qを載置している載置台112の照準準備位置P2aに到来する。この例では、第1操作スイッチ121のオン操作毎に作用部10が各段の載置台112〜112毎の所定の照準準備位置P2aに自動的に停止する。
【0073】
次に、遊技者が第2操作スイッチ122をオンオフ操作することで(第2操作スイッチ122がオンされているときだけ)、移動部20における第1水平移動機構22により作用部10が照準準備位置P2aから第2方向である第1水平方向Xにおける一方側X1に移動し、載置台112に載置された複数の景品Q〜Qのうち目当ての景品Qの景品載置領域α(i,j)の照準位置P2に到来した後、第2水平移動機構23により作用部10が第3方向である第2水平方向Yにおける一方側Y1(景品Qの押し出し方向)に自動的に移動する。このとき、作用部10が景品Qに狙い通りに作用しないと(具体的には作用部10における当接部10aが邪魔部材113に衝突すると)、景品Qが載置台112から落下しないが、作用部10が景品Qに狙い通りに作用すると(具体的には作用部10における当接部10aが隣り合う邪魔部材113,113間の照準間隔d1を通過することにより作用部10が目当ての景品Qを押し出して押出位置に移動すると)、景品Qが第2水平方向Yにおける一方側Y1に押し出されて載置台112から落下する。載置台112から落下した景品Qは、排出部114に導かれて景品払出口115に到来する。これにより、遊技者は、景品払出口115から景品Qを取り出すことができる。
【0074】
その後、作用部10が第2水平移動機構23により第3方向である第2水平方向Yにおける他方側Y2の退避位置に自動的に戻りながら、第1水平移動機構22により第2方向である第1水平方向Xにおける他方側X2に自動的に移動すると共に、垂直移動機構21により第1方向である垂直方向Zにおける他方側Z2に自動的に移動し、基本位置P1(初期位置)に戻る。
【0075】
[ゲーム制御装置]
そして、ゲーム制御装置30は、予め定めた所定のクレジットのクレジット数(例えば100円/回)を1プレイとして(有料で)遊技者に遊技させる通常プレイモードと、クレジット数(例えば100円/回)を1プレイとして(有料で)通常プレイモードの難易度とは異なる難易度で遊技者に遊技させるリトライプレイモードと、クレジット数に関わらず(無料で)通常プレイモードの難易度とは異なる難易度で遊技者に遊技させるフリープレイモードとを備える構成とされている。
【0076】
ゲーム制御装置30を備えた景品獲得ゲーム装置100は、通常プレイモードでは、クレジット数を1プレイとして(有料で)遊技者に遊技操作させて景品Qを獲得させ、リトライプレイモードでは、クレジット数を1プレイとして(有料で)通常プレイモードの難易度とは異なる難易度で遊技者に遊技操作させて景品Qを獲得させ、フリープレイモードでは、クレジット数に関わらず(無料で)通常プレイモードの難易度とは異なる難易度で遊技者に遊技操作させて景品Qを獲得させる。
【0077】
ここで、「クレジット数」とは、1プレイの遊技を行うためのプレイポイントに相当するものであって、ゲームを達成したとき(成功させたとき)又はゲームを失敗したときの1回分の価値を意味し、或いは、ゲーム中であっても予め定めた所定の制限時間を過ぎたときの1回分の価値を意味している。
【0078】
また、「クレジット」としては、代表的には、通貨(例えば硬貨)を挙げることができ、この他、遊技施設内でのみ使用できる「メダル」や「プリペイドカード」といった通貨に相当する代用通貨、トークン決済や電子マネー決済といった電子的な決済に用いられる通貨に相当する電子通貨などを例示できる。
【0079】
通常プレイモード及びリトライプレイモードでは、クレジット数(例えば100円/回)のクレジットが支払われるまでプレイの開始を禁止する一方、クレジット数(例えば100円/回)のクレジットが支払われるとプレイの開始を許容することにより、クレジット数(例えば100円/回)を1プレイとして遊技者に遊技操作させることができる。
【0080】
操作部120における操作パネル120aには、クレジットを支払うクレジット支払口123(
図1参照)が設けられている。
【0081】
この例では、「クレジット」は、硬貨とされており、「クレジット数」は、金額とされている。従って、クレジット支払口123は、硬貨を投入する硬貨投入口とされている。
【0082】
図6に示すように、第1操作スイッチ121及び第2操作スイッチ122は、ゲーム制御装置30の入力系に電気的に接続されており、第1指示信号及び第2指示信号をそれぞれゲーム制御装置30に送信するようになっている。これにより、ゲーム制御装置30は、第1指示信号及び第2指示信号により遊技者が第1操作スイッチ121及び第2操作スイッチ122にて遊技操作したことをそれぞれ検出(認識)することができる。
【0083】
景品獲得ゲーム装置100(100a,100b)は、クレジット検知部131、景品検知部132、第1限界位置検知部133、第2限界位置検知部134、第3限界位置検知部135及び第4限界位置検知部136を備えている。
【0084】
クレジット検知部131は、クレジット支払口123にて支払われたクレジットのクレジット数を検知する。具体的には、クレジット検知部131は、クレジット支払口123を通過するクレジット(この例では硬貨)のクレジット数(例えば金額)を検知する検知センサとされている。クレジット検知部131は、ゲーム制御装置30の入力系に電気的に接続されており、クレジット数を示すクレジット数検知信号をゲーム制御装置30に送信するようになっている。これにより、ゲーム制御装置30は、クレジット数検知信号によりクレジット数を検出(認識)することができる。
【0085】
景品検知部132は、景品払出口115に景品Qが払い出されたか否かを検知する。具体的には、景品検知部132は、排出部114を通過する景品Qを検知する検知スイッチとされている。景品検知部132は、ゲーム制御装置30の入力系に電気的に接続されており、景品Qの払い出しの有無を示す景品検知信号をゲーム制御装置30に送信するようになっている。これにより、ゲーム制御装置30は、景品検知信号により景品Qが払い出されたか否かを検出(認識)することができる。
【0086】
垂直移動用駆動モータ21fは、ゲーム制御装置30の出力系に電気的に接続されており、正転を示す正転信号及び逆転を示す逆転信号がゲーム制御装置30から送信されるようになっている。これにより、ゲーム制御装置30は、正転信号又は逆転信号により垂直移動用駆動モータ21fを第1回転方向A1又は第2回転方向A2に回転駆動することで、第2水平移動機構23(ひいては作用部10)を垂直方向Zの一方側(
図2に示す例では上方)又は他方側(
図2に示す例では下方)へ移動させることができる。
【0087】
第1水平移動用駆動モータ22fは、ゲーム制御装置30の出力系に電気的に接続されており、正転を示す正転信号及び逆転を示す逆転信号がゲーム制御装置30から送信されるようになっている。これにより、ゲーム制御装置30は、正転信号又は逆転信号により第1水平移動用駆動モータ22fを第1回転方向B1又は第2回転方向B2に回転駆動することで、垂直移動機構21(ひいては作用部10)を第1水平方向Xの一方側(
図2に示す例では右側)又は他方側(
図2に示す例では左側)へ移動させることができる。
【0088】
第2水平移動用駆動モータ23cは、ゲーム制御装置30の出力系に電気的に接続されており、正転を示す正転信号及び逆転を示す逆転信号がゲーム制御装置30から送信されるようになっている。これにより、ゲーム制御装置30は、正転信号又は逆転信号により第2水平移動用駆動モータ23cを第1回転方向C1又は第2回転方向C2に回転駆動することで、作用部10を第2水平方向Yの一方側(この例では奥側)又は他方側(この例では手前側)へ移動させることができる。
【0089】
第1限界位置検知部133及び第2限界位置検知部134は、垂直移動機構21による第2水平移動機構23の垂直方向Zにおける一方側Z1及び他方側Z2(具体的にはスライド案内部21bの一端部及び他端部)の第1限界位置及び第2限界位置をそれぞれ検知する。第1限界位置検知部133及び第2限界位置検知部134は、ゲーム制御装置30の入力系に電気的に接続されており、第1限界位置及び第2限界位置をそれぞれ示す第1限界位置検知信号及び第2限界位置検知信号をゲーム制御装置30に送信するようになっている。これにより、ゲーム制御装置30は、第1限界位置検知信号及び第2限界位置検知信号により第2水平移動機構23が第1限界位置及び第2限界位置に位置していることをそれぞれ検出(認識)することができる。この例では、第2限界位置が垂直方向Zにおける基本位置P1(初期位置)とされている。なお、第1限界位置が第1水平方向Xにおける基本位置P1(初期位置)とされていてもよい。
【0090】
第3限界位置検知部135及び第4限界位置検知部136は、第1水平移動機構22による垂直移動機構21の第1水平方向Xにおける一方側X1及び他方側X2(具体的にはスライド案内部22bの一端部及び他端部)の第3限界位置及び第4限界位置をそれぞれ検知する。第3限界位置検知部135及び第4限界位置検知部136は、ゲーム制御装置30の入力系に電気的に接続されており、第3限界位置及び第4限界位置をそれぞれ示す第3限界位置検知信号及び第4限界位置検知信号をゲーム制御装置30に送信するようになっている。これにより、ゲーム制御装置30は、第3限界位置検知信号及び第4限界位置検知信号により垂直移動機構21が第3限界位置及び第4限界位置に位置していることをそれぞれ検出(認識)することができる。この例では、第4限界位置が第1水平方向Xにおける基本位置P1(初期位置)とされている。なお、第3限界位置が第1水平方向Xにおける基本位置P1(初期位置)とされていてもよい。
【0091】
ロータリエンコーダ23dは、ゲーム制御装置30の入力系に電気的に接続されており、可動スリット23d1によるフォトインタラプタ23d2からのオンオフ信号をゲーム制御装置30に送信するようになっている。これにより、ゲーム制御装置30は、ロータリエンコーダ23dからのオンオフ信号により、第2水平移動用駆動モータ23cの回転量、回転角度、回転位置を検出することができる。従って、ゲーム制御装置30は、作用部10における当接部10aが邪魔部材113に当接して景品Qの獲得に失敗したのか、或いは、作用部10における当接部10aが隣り合う邪魔部材113,113を通過して景品Qの獲得に成功したのかを検出(認識)することができる。
【0092】
ゲーム制御装置30は、CPU(Central Processing Unit)等のマイクロコンピュータからなる処理部31と、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリ、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリを含む記憶部32と、時間を計測するタイマー機能33とを有している。ゲーム制御装置30は、処理部31が記憶部32のROMに予め格納された制御プログラムを記憶部32のRAM上にロードして実行することにより、各種構成要素の作動制御を行うようになっている。記憶部32のRAMは、処理部31に対して作業用のワークエリアを提供する。記憶部32における不揮発性メモリには、景品獲得ゲーム装置100の動作パラメータや設定データなどの各種システム情報が格納されている。
【0093】
[本実施の形態について]
(第1実施形態)
第1実施形態では、ゲーム制御装置30は、
図6に示すように、カウント値算出手段M1と、設定変更手段M2と、設定実行手段M3とを備える構成とされている。
【0094】
カウント値算出手段M1は、プレイを行ったクレジット数(例えば100円/回)をカウントしてクレジット数のカウント値CTを算出する。例えば、1プレイのクレジット数が100円である場合、10回プレイすると、カウント値CTは、10回×100円/回=1000円となる。
【0095】
設定変更手段M2は、第1設定ST1及び第2設定ST2のうち、何れか1つの設定の変更を可能とする。第1設定ST1は、通常プレイモードにおいて同一箇所の景品Qに対するカウント値CT(この例では同一箇所の景品Qに対してプレイを重ねた金額)が予め定めた所定の第1基準カウント値CT1(例えば1000円)に達した場合(CT≧CT1)に通常プレイモードからリトライプレイモードに移行する設定である。第2設定ST2は、通常プレイモードにおいて同一の景品Qに対するカウント値CT(この例では同一の景品Qに対してプレイを重ねた金額)が予め定めた所定の第2基準カウント値CT2(例えば2000円)に達した場合(CT≧CT2)に通常プレイモードからフリープレイモードに移行する設定である。
【0096】
設定実行手段M3は、第1設定ST1及び第2設定ST2のうち、設定変更手段M2にて設定された設定を実行する。
【0097】
この例では、カウント値算出手段M1は、プレイを行ったクレジット数を加算してカウント値CT(加算値)を景品載置領域α(1,1)〜α(m,n)毎に算出する。カウント値算出手段M1は、算出したカウント値CT(1,1)〜CT(m,n)を景品載置領域α(1,1)〜α(m,n)毎に記憶部32に記憶しておく。設定実行手段M3は、第1設定ST1及び第2設定ST2のうち、設定変更手段M2にて設定された設定を景品載置領域α(1,1)〜α(m,n)毎に実行する。
【0098】
ここで、第1基準カウント値CT1と第2基準カウント値CT2とは、同じ値(CT1=CT2)であってもよいし、互いに異なった値(CT1≠CT2)であってもよい。第1基準カウント値CT1と第2基準カウント値CT2とが互いに異なった値である場合には、第1基準カウント値CT1が第2基準カウント値CT2よりも大きい値(CT1>CT2)であってもよいが、リトライプレイモードではクレジット数を1プレイとして(有料で)遊技者に遊技させるのに対して、フリープレイモードではクレジット数に関わらず(無料で)遊技者に遊技させるという観点から、第1基準カウント値CT1を第2基準カウント値CT2よりも小さい値(CT1<CT2)にすることが好ましい。
【0099】
また、第1基準カウント値CT1及び第2基準カウント値CT2は、記憶部32に予め設定(記憶)されている。ゲーム制御装置30は、第1基準カウント値CT1及び第2基準カウント値CT2の設定の変更が可能とされている。
【0100】
第1実施形態によれば、プレイを行ったクレジット数(例えば100円/回)をカウントしたカウント値CTが通常プレイモードにおいて第1基準カウント値CT1(例えば1000円)に達した場合(CT≧CT1)に通常プレイモードからリトライプレイモードに移行する第1設定ST1と、通常プレイモードにおいてカウント値CTが第2基準カウント値CT2(例えば2000円)に達した場合(CT≧CT2)に通常プレイモードからフリープレイモードに移行する第2設定ST2とのうち、何れか1つの設定の変更を可能とする構成とされているので、通常プレイモードから、クレジット数に関わらず(無料で)遊技者に遊技させるフリープレイモードに移行する構成と、通常プレイモードから、クレジット数を1プレイとして(有料で)遊技者に遊技させるリトライプレイモードに移行する構成とを任意に(例えば工場出荷時に及び/又は遊技施設側で)選択することができる。従って、通常プレイモードからフリープレイモードに移行する構成だけでなく、通常プレイモードからその他のプレイモードに移行する構成を採用することが可能となる。
【0101】
(第2実施形態)
第2実施形態において、設定実行手段M3は、通常プレイモードでは、予め定めた所定の第1難易度で遊技者に遊技させ、リトライプレイモードでは、第1難易度よりも低い予め定めた所定の第2難易度で遊技者に遊技させ、フリープレイモードでは、第1難易度よりも低い予め定めた所定の第3難易度で遊技者に遊技させる構成とされている。
【0102】
ここで、リトライプレイモードの第2難易度と、フリープレイモードの第3難易度とは、同じ難易度であってもよいし、互いに異なった難易度であっていてもよい。すなわち、第2難易度と第3難易度とが互いに異なった難易度である場合には、第2難易度を第3難易度よりも高く(難しく)してもよいし、第2難易度を第3難易度よりも低く(易しく)してもよい。
【0103】
難易度としては、第1水平移動用駆動モータ22fの第1回転方向B1の回転速度(ひいては作用部10の第1水平方向Xにおける一方側X1への移動速度)の増減や、隣り合う邪魔部材113,113を第1水平方向Xに自動的に往復移動させる移動駆動機構による隣り合う邪魔部材113,113間の照準間隔d1の広狭、又は、当接部10aの第1水平方向Xにおけるサイズd2を自動的に広狭させる移動駆動機構による当接部10aの第1水平方向Xにおけるサイズd2の広狭を挙げることができる。詳しくは、作用部10の第1水平方向Xにおける一方側X1への移動速度が遅くなるに従って、また、邪魔部材113,113間の照準間隔d1が広くなるに従って、或いは、当接部10aの第1水平方向Xにおけるサイズd2が狭くなるに従って、難易度を低く(易しく)することができる。
【0104】
この例では、リトライプレイモードの第2難易度とフリープレイモードの第3難易度とが同じ難易度とされている。具体的には、リトライプレイモード及びフリープレイモードでの作用部10の第1水平方向Xにおける一方側X1への移動速度を通常プレイモードに比べて半分(1/2)程度の速度にしている。
【0105】
なお、景品獲得ゲーム装置が、例えば、クレーンゲーム装置である場合には、難易度は、景品をキャッチするキャッチャー機構の移動速度の増減や、キャッチャー機構に設けられて景品を把持するアームの把持力の強弱を挙げることができる。すなわち、キャッチャー機構の移動速度を遅くするに従って、また、アームの把持力の強くするに従って、難易度を低く(易しく)することができる。
【0106】
第2実施形態によると、リトライプレイモード及びフリープレイモードにおいて、遊技者にゲームを成功させる可能性(景品獲得ゲーム装置100では景品Qを獲得させる可能性)を大きくすることができ、これにより、遊技者のゲームに対する意欲(景品獲得ゲーム装置100では遊技者の景品Qに対する獲得意欲)をさらに掻き立てることができる。
【0107】
(第3実施形態)
第3実施形態において、設定変更手段M2は、第1設定ST1と、第2設定ST2と、カウント値CTに応じて通常プレイモードからリトライプレイモード及びフリープレイモードに移行する第3設定ST3のうち、何れか1つの設定の変更を可能とする。
【0108】
設定実行手段M3は、第1設定ST1、第2設定ST2及び第3設定ST3のうち、設定変更手段M2にて設定された設定を実行する。
【0109】
この例では、設定実行手段M3は、第1設定ST1、第2設定ST2及び第3設定ST3のうち、設定変更手段M2にて設定された設定を景品載置領域α(1,1)〜α(m,n)毎に実行する。
【0110】
ここで、カウント値CTに応じて通常プレイモードからリトライプレイモード及びフリープレイモードに移行する移行パターンとしては、カウント値CTが大きくなるに従って通常プレイモードからリトライプレイモードへ移行した後にリトライプレイモードからフリープレイモードへ移行する移行パターンや、カウント値CTが大きくなるに従って通常プレイモードからフリープレイモードへ移行した後にフリープレイモードからリトライプレイモードへ移行する移行パターンを例示できる。
【0111】
第3実施形態によると、各モードの移行パターンのバリエーションを増やすことができ、これにより、遊技者のゲームに対する意欲(景品獲得ゲーム装置100では遊技者の景品Qに対する獲得意欲)をより一層掻き立てることができる。
【0112】
この例では、第3設定は、通常プレイモードにおいてカウント値CTが予め定めた所定の第3基準カウント値CT3(例えば800円)に達した場合(CT≧CT3)に通常プレイモードからリトライプレイモードに移行し、かつ、リトライプレイモードにおいてカウント値CTが第3基準カウント値CT3(例えば800円)よりも大きい予め定めた所定の第4基準カウント値CT4(例えば1500円)に達した場合(CT≧CT4>CT3)にリトライプレイモードからフリープレイモードに移行する設定である。
【0113】
ここで、第3基準カウント値CT3及び第4基準カウント値CT4は、記憶部32に予め設定(記憶)されている。ゲーム制御装置30は、第3基準カウント値CT3及び第4基準カウント値CT4の設定の変更が可能とされている。
【0114】
かかる構成では、第3基準カウント値CT3(例えば800円)を基準に、通常プレイモードからリトライプレイモードに移行し、さらに、第4基準カウント値CT4(例えば1500円)を基準に、リトライプレイモードからフリープレイモードに移行することができ、これにより、遊技者はゲームを達成するための(景品獲得ゲーム装置100では景品Qを獲得するための)励みにすることができる。
【0115】
(第4実施形態)
第4実施形態において、設定実行手段M3は、予め定めた所定のプレイ完了条件を満たすまでリトライプレイモード及び/又はフリープレイモードを継続し、プレイ完了条件を満たすと、カウント値CTをリセットして通常プレイモードに戻る。
【0116】
ここで、プレイ完了条件としては、例えば、ゲームを達成したか否かの条件を挙げることができる。この場合、ゲームを達成するまでリトライプレイモード及び/又はフリープレイモードを継続し、ゲームを達成すると、カウント値CTをリセット(0に)して通常プレイモードに戻る態様を例示できる。
【0117】
景品獲得ゲーム装置100では、設定実行手段M3は、遊技者に景品Qを獲得させるまでリトライプレイモード及び/又はフリープレイモード(具体的にはリトライプレイモード及びフリープレイモードの双方)を継続し、遊技者に景品Qを獲得させると(具体的には景品検知部132にて景品Qが払い出されたか否かを検知すると)、カウント値CTをリセット(0に)して通常プレイモードに戻る構成とされている。
【0118】
この例では、設定実行手段M3は、景品載置領域α(1,1)〜α(m,n)毎にプレイ完了条件を満たすまでリトライプレイモード及び/又はフリープレイモード(具体的にはリトライプレイモード及びフリープレイモードの双方)を継続し、プレイ完了条件を満たすと、景品載置領域α(1,1)〜α(m,n)毎にカウント値CT(1,1)〜CT(m,n)をリセット(0に)して通常プレイモードに戻る。
【0119】
第4実施形態によると、遊技者はプレイ完了条件を満たすまではリトライプレイモード及び/又はフリープレイモードを行うことができ、遊技者にゲームを成功させる機会を大きくすることができ、これにより、遊技者のゲームに対する意欲をより一層掻き立てることができる。
【0120】
また、景品獲得ゲーム装置100では、遊技者に景品Qを獲得させるまではリトライプレイモード及び/又はフリープレイモードを行うことができ、景品Qを獲得させる機会を大きくすることができ、これにより、遊技者の景品Qに対する獲得意欲をより一層掻き立てることができる。
【0121】
(第5実施形態)
ところで、ゲーム制御装置30では、リトライプレイモード及び/又はフリープレイモードにおいて、同一の遊技者が連続してプレイしているのか、或いは、異なる複数の遊技者が途中で代わってプレイしているのかを区別することができない。そして、フリープレイモードにおいて、遊技者が途中で代わっても、クレジット数(例えば100円/回)に関わらず(無料で)プレイの開始を許容してしまうと、任意の遊技者にクレジット数に関わらず(無料で)プレイさせてしまうことになる。従って、任意の遊技者にクレジット数に関わらず(無料で)プレイさせてしまうことを回避することが望まれる。
【0122】
そこで、第5実施形態において、設定実行手段M3は、フリープレイモードであっても、遊技者によるプレイの終了後にプレイしない状態が予め定めた所定の待機時間T(例えば12秒)継続すると、該遊技者が連続プレイを放棄したと認識し、クレジット数(例えば100円/回)のクレジットが支払われるまで次のプレイの開始を禁止する一方、クレジット数のクレジットが支払われると次のプレイの開始を許容する。ここで、ゲーム制御装置30は、待機時間Tの設定の変更が可能とされている。
【0123】
第5実施形態によると、フリープレイモードにおいて、遊技者が連続プレイを放棄したと認識した場合には、クレジット数のクレジットが支払われるまで次のプレイの開始を禁止することができ、これにより、任意の遊技者にクレジット数に関わらず(無料で)プレイさせてしまうことを回避することができる。
【0124】
(第6実施形態)
第6実施形態において、景品獲得ゲーム装置100は、景品Qを遊技者に獲得させるために景品Qに対して作用させる作用部10と、遊技者による遊技操作により該遊技者が景品Qを狙う照準位置P2に作用部10を移動させる移動部20とをさらに備えている。
【0125】
第6実施形態によると、遊技者による移動部20の遊技操作により、遊技者が景品Qを狙う照準位置P2に作用部10を移動させて景品Qを遊技者に獲得させることができ、遊技者の景品Qに対する獲得意欲をより一層掻き立てることができる。
【0126】
(第7実施形態)
ところで、本実施の形態では、通常プレイモードにおいて、移動部20により作用部10を予め定めた所定の基本位置P1に位置させた状態でプレイを開始するが、この場合、リトライプレイモード及び/又はフリープレイモードにおいても、同様に、移動部20により作用部10を基本位置P1に位置させた状態でプレイを開始すると、遊技者に対して、もどかしさを感じさせることになり、遊技者の景品Qに対する獲得意欲を減退させる恐れがある。従って、遊技者に対して、もどかしさを感じさせることをなくすことができ、遊技者の景品Qに対する獲得意欲の減退を回避することが望まれる。
【0127】
そこで、第7実施形態において、設定実行手段M3は、通常プレイモードでは、移動部20により作用部10を予め定めた所定の基本位置P1(初期位置)に位置させた状態でプレイを開始する一方、リトライプレイモード及び/又はフリープレイモード(この例ではリトライプレイモード及びフリープレイモードの双方)では、景品Qまでの作用部10の移動距離(移動経路)が基本位置P1から景品Qまでの作用部10の移動距離(移動経路)よりも短い(基本位置P1よりも景品Qに近い)予め定めた所定の景品側位置P3(
図7参照)に作用部10を位置させた状態でプレイを開始する。
【0128】
この例では、景品側位置P3は、照準準備位置P2aから景品Qまでの作用部10の移動距離よりも景品Qに近い位置とされている。詳しくは、景品側位置P3は、景品Qの近傍の位置、例えば、景品Qを獲得することができる予め設定された景品位置Pq(
図7参照)から予め定めた所定の離間距離d3(
図7参照)だけ離れた位置とされている。具体的には、景品側位置P3は、第1水平方向Xにおける一方側X1において、照準準備位置P2aよりも下流側、かつ、景品位置Pqよりも上流側の位置とされている。ここで、ゲーム制御装置30は、離間距離d3の設定の変更が可能とされている。所定の離間距離d3は、作用部10の移動時間を気にすることなく、プレイを開始することができる程度の距離であり、例えば、1cm〜30cm程度を例示できる。離間距離d3が1cmよりも小さいと、プレイの面白みに欠け易く、離間距離d3が30cmよりも大きいと、次のプレイへの待ち時間が気になり易い。
【0129】
第7実施形態によると、移動部20により作用部10を基本位置P1よりも景品Qに近い景品側位置P3からプレイを開始することができ、これにより、遊技者に対して、もどかしさを感じさせることをなくすことができ、遊技者の景品Qに対する獲得意欲の減退を回避することができる。
【0130】
(第8実施形態)
ところで、ゲーム制御装置30では、既述のとおり、リトライプレイモード及び/又はフリープレイモードにおいて、同一の遊技者が連続してプレイしているのか、或いは、異なる複数の遊技者が途中で代わってプレイしているのかを区別することができない。従って、ゲーム制御装置30は、同一の遊技者が連続してプレイしているのか、或いは、異なる複数の遊技者が途中で代わってプレイしているのかを区別することが望まれる。
【0131】
そこで、第8実施形態において、設定実行手段M3は、リトライプレイモード及び/又はフリープレイモード(この例ではリトライプレイモード及びフリープレイモードの双方)では、遊技者によるプレイの終了後にプレイしない状態が予め定めた所定の待機時間T(例えば12秒)継続すると、該遊技者が連続プレイを放棄したと認識し、一旦、移動部20により作用部10を基本位置P1に位置させる。ここで、ゲーム制御装置30は、待機時間Tの設定の変更が可能とされている。なお、第8実施形態の待機時間Tは、この例では、第5実施形態の待機時間Tと等しいが、異なっていてもよい。
【0132】
第8実施形態によると、ゲーム制御装置30は、連続するプレイ間において待機時間Tをおかずにプレイしている場合には、同一の遊技者が連続してプレイしていると認識する一方、遊技者によるプレイの終了後にプレイしない状態が待機時間T継続した場合には、該遊技者が連続プレイを放棄したと認識し、一旦、移動部20により作用部10を基本位置P1に位置させることができる。これにより、同一の遊技者が連続してプレイしているのか、或いは、異なる複数の遊技者が途中で代わってプレイしているのかを区別することが可能となる。
【0133】
(第9実施形態)
ところで、遊技者がゲーム中の各段階で次にどのような遊技操作をすればよいのか(例えば操作部120をどのように遊技操作すればよいか)が分からないことがある。また、遊技者がゲーム中にプレイがどういう状況になっているのか(例えば現在通常プレイモードなのか或いはリトライプレイモード又はフリープレイモードに入っているのか否か)が分からないことがある。また、遊技者がゲーム中にプレイの意欲を失う(例えばゲームに失敗して落胆してしまう或いはゲームに成功してプレイをやめてしまう)ことがある。従って、次にどのような遊技操作をすればよいのかを遊技者に知らせることが望まれ、プレイがどういう状況になっているのかを遊技者に知らせることが望まれ、遊技者がプレイの意欲を失うことを防止することが望まれる。
【0134】
この点、第9実施形態において、ゲーム制御装置30は、前述した制御構成に関わらず、ゲーム中にプレイを説明する音声メッセージ、ゲーム中にプレイの状態を知らせる音声メッセージ、及び、ゲーム中にプレイを応援する(例えば励ます及び賞賛する)音声メッセージのうち少なくとも1つを発生させる音声メッセージ発生制御手段M4(
図6参照)を備える構成とされている。なお、音声メッセージは、景品獲得ゲーム装置100に設けられたスピーカー24(
図1及び
図6参照)から発するようになっている。
【0135】
第9実施形態によると、ゲーム中にプレイを説明する音声メッセージを発生させることで、次にどのような遊技操作をすればよいのか(例えば操作部120をどのように遊技操作すればよいか)を遊技者に知らせることができ、或いは/さらに、ゲーム中にプレイの状態を知らせる音声メッセージを発生させることで、プレイがどういう状況になっているのか(例えば現在通常プレイモードなのか或いはリトライプレイモード又はフリープレイモードに入っているのか否か)を遊技者に知らせることができ、或いは/さらに、ゲーム中にプレイを応援する音声メッセージを発生させることで、遊技者がプレイを達成する励みにすることができ、これにより遊技者がプレイの意欲を失うことを効果的に防止すること(例えばゲームに失敗しても遊技者に気力を奮い立たせること或いはゲームに成功しても遊技者に再度トライさせること)が可能となる。
【0136】
この例では、音声メッセージ発生制御手段M4は、遊技操作に応じた音声メッセージと、ゲームの成否に応じた音声メッセージと、通常プレイモード、リトライプレイモード及びフリープレイモードの何れか1つプレイモードから他のプレイモードへの移行動作に応じた音声メッセージとのうち少なくとも1つを発生させる制御構成を含む。
【0137】
詳しくは、音声メッセージ発生制御手段M4は、遊技者によるゲーム中の操作部120の遊技操作(この例では作用部10を上側に移動させる第1操作スイッチ121の遊技操作及び作用部10を右側に移動させる第2操作スイッチ122の遊技操作)に応じてプレイを誘導する音声メッセージを発生させる制御構成と、遊技者がゲームを失敗したときに励ます音声メッセージ、及び、遊技者がゲームを成功したときに賞賛する音声メッセージを発生させる制御構成と、通常プレイモードからリトライプレイモード又はフリープレイモードへ移行した状況、リトライプレイモード又はフリープレイモードからフリープレイモード又はリトライプレイモードへ移行した状況、及び、リトライプレイモード又はフリープレイモードから通常プレイモードへ移行した状況を知らせる音声メッセージを発生させる制御構成とを含む。
【0138】
ところで、同一項目(例えば第2操作スイッチ122により作用部10を右側に移動させる遊技操作等の同一項目)の音声メッセージとして、何度も同じ音声メッセージが発せられると、同一項目の音声メッセージに対する新鮮味に欠け、遊技者を飽きせてしまう。従って、同一項目の音声メッセージに関し、遊技者を飽きさせてしまうことを回避することが望まれる。
【0139】
この点、第9実施形態では、音声メッセージ発生制御手段M4は、同一項目の音声メッセージとして互いに異なる複数種類の音声メッセージのうち何れか1つをランダムで選択し、選択した音声メッセージを発生させる制御構成を含む。
【0140】
こうすることで、同一項目の音声メッセージに対する新鮮味を遊技者に感じさせることができ、これにより、同一項目の音声メッセージに関し、遊技者を飽きさせてしまうことを回避することができる。
【0141】
(第10実施形態)
第10実施形態において、第1設定ST1、第2設定ST2及び第3設定ST3の設定変更手段、第1基準カウント値CT1、第2基準カウント値CT2、第3基準カウント値CT3及び第4基準カウント値CT4の設定変更手段、離間距離d3の設定変更手段、並びに、待機時間Tの設定変更手段としては、スイッチを切り換える等のハードウェア的な設定変更手段や、操作パネル120aにおける操作画面上で操作する等のソフトウェア的に記憶部32に記憶(設定)する設定変更手段を例示できる。この例では、かかる設定変更手段は、ソフトウェア的に記憶部32に記憶(設定)する設定変更手段とされており、ゲーム制御装置30は、工場出荷時及び/又は遊技施設側で、テストモード状態にされて、かかる設定変更がなされるようになっている。
【0142】
[ゲーム制御装置の制御動作]
次に、ゲーム制御装置30により遊技者がプレイする制御動作について
図8から
図15を参照しながら以下に説明する。
【0143】
図8から
図14は、ゲーム制御装置30により遊技者がプレイするときの制御動作の一例を示すフローチャートである。
【0144】
図8は、ゲーム制御装置30による制御動作の一例を示すメインルーチンであり、
図9は、第1設定を実行する制御動作の一例を示す第1設定のサブルーチンS10であり、
図10は、通常プレイモードを実行する制御動作の一例を示す通常プレイモードのサブルーチンS100であり、
図11は、リトライプレイモードを実行する制御動作の一例を示すリトライプレイモードのサブルーチンS200であり、
図12は、第2設定を実行する制御動作の一例を示す第2設定のサブルーチンS20であり、
図13は、フリープレイモードを実行する制御動作の一例を示すフリープレイモードのサブルーチンS300であり、また、
図14は、第3設定を実行する制御動作の一例を示す第3設定のサブルーチンS30である。
【0145】
図8から
図14に示す制御動作において、クレジットとして硬貨を採用し、第1設定、第2設定及び第3設定の何れかが設定される一方の景品獲得ゲーム装置100aを例にとって以下に説明する。
【0146】
なお、
図8から
図14に示す制御動作で用いる待機時間フラグFL(1,1)〜FL(m,n)(
図6参照)は、記憶部32の予め定めた格納領域に確保されている。
【0147】
(メインルーチン)
図8に示すメインルーチンでは、ゲーム制御装置30は、先ず、カウント値CT(1,1)〜CT(m,n)をリセット(0に)し(ステップS1)、待機時間フラグFL(1,1)〜FL(m,n)をオフに(0にセット)する(ステップS2)。
【0148】
次に、ゲーム制御装置30は、硬貨が投入されたか否かを判断し(ステップS3)、硬貨が投入されるまで(ステップS3:No)待機する一方、硬貨が投入されると(ステップS3:Yes)、該投入された硬貨の金額からプレイ回数を算出する(ステップS4)。例えば、ゲーム制御装置30は、硬貨(例えば100円硬貨)がk1枚投入された場合(但しk1は1以上の整数)、1枚の硬貨の額(例えば100[円])をk2、1回当たりプレイの額(例えば100[円/回])をk3とすると、プレイ回数cは、c=k1×k2/k3の式で算出することができる。例えば、k1=3枚の場合、プレイ回数cは、3枚×100[円]/100[円/回]=3回となる。
【0149】
次に、ゲーム制御装置30は、プレイ回数cが1回以上であるか否かを判断し(ステップS5)、プレイ回数cが1回以上である場合には(ステップS5:Yes)、ステップS6に移行する一方、プレイ回数cが0回である場合には(ステップS5:No)、ステップS3に移行する。
【0150】
次に、ゲーム制御装置30は、設定変更手段M2で設定された設定状態が第1設定ST1の状態であるか否か、或いは、第2設定ST2の状態であるか否かを判断し(ステップS6,S7)、設定状態が第1設定ST1の状態であると場合には(ステップS6:Yes)、第1設定ST1のサブルーチンS10に移行し、設定状態が第2設定ST2の状態である場合には(ステップS6:No、ステップS7:Yes)、第2設定ST2のサブルーチンS20に移行し、設定状態が第3設定ST3の状態である場合には(ステップS6:No、ステップS7:No)、第3設定ST3のサブルーチンS30に移行し、ステップS5〜S7、ステップS10,S20,S30の処理を繰り返す。
【0151】
(第1設定のサブルーチン)
図9に示す第1設定のサブルーチンS10では、ゲーム制御装置30は、先ず、カウント値CT(i,j)にクレジット数(例えば100円/回)を加算する(ステップS11)。
【0152】
次に、ゲーム制御装置30は、カウント値CT(i,j)が第1基準カウント値CT1(例えば1000円)に達しているか否かを判断する(ステップS12)。
【0153】
ゲーム制御装置30は、カウント値CT(i,j)が第1基準カウント値CT1(例えば1000円)に達していない場合には(ステップS12:No)、通常プレイモードのサブルーチンS100に移行し、サブルーチンS100の処理後、プレイ回数cから1回を減算(c=c−1)し(ステップS13)、
図8に示す処理に戻る一方、カウント値CT(i,j)が第1基準カウント値CT1(例えば1000円)に達している場合には(ステップS12:Yes)、リトライプレイモードのサブルーチンS200に移行し、サブルーチンS200の処理後、待機時間フラグFL(i,j)がオンであるか(1にセットされているか)否か(0にセットされているか)を判断する(ステップS14)。
【0154】
ゲーム制御装置30は、待機時間フラグFL(i,j)がオフである場合には(ステップS14:No)、プレイ回数cから1回を減算(c=c−1)し(ステップS13)、
図8に示す処理に戻る一方、待機時間フラグFL(i,j)がオンである場合には(ステップS14:Yes)、リトライプレイモードのサブルーチンS200に移行する。
【0155】
(通常プレイモードのサブルーチン)
図10に示す通常プレイモードのサブルーチンS100では、ゲーム制御装置30は、先ず、作用部10を基本位置P1に位置させる(ステップS101)。
【0156】
次に、ゲーム制御装置30は、遊技者による第1操作スイッチ121への遊技操作により作用部10の第1方向(この例では垂直方向Zにおける一方側Z1)への移動が停止するまで(ステップS102:No)待機する一方、該移動が停止した場合(ステップS102:Yes)、作用部10の第2方向(この例では第1水平方向Xにおける一方側X1)への移動速度を通常プレイモードの第1移動速度に設定する(ステップS103)。
【0157】
次に、ゲーム制御装置30は、遊技者による第2操作スイッチ122への遊技操作により作用部10の第2方向(この例では第1水平方向Xにおける一方側X1)への移動が停止するまで(ステップS104:No)待機する一方、該移動が停止した場合(ステップS104:Yes)、作用部10を第3方向(この例では第2水平方向Yにおける一方側Y1)に移動させ(ステップS105)、
図9に示す処理に戻る。
【0158】
(リトライプレイモードのサブルーチン)
図11に示すリトライプレイモードのサブルーチンS200では、ゲーム制御装置30は、先ず、待機時間フラグFL(i,j)がオンであるか否かを判断し(ステップS201)、待機時間フラグFL(i,j)がオンである場合には(ステップS201:Yes)、作用部10を基本位置P1に位置させる(ステップS101)。
【0159】
次に、ゲーム制御装置30は、遊技者による第1操作スイッチ121への遊技操作により作用部10の第1方向(この例では垂直方向Zにおける一方側Z1)への移動が停止するまで(ステップS102:No)待機する一方、該移動が停止した場合(ステップS102:Yes)、ステップS203に移行する。
【0160】
一方、ゲーム制御装置30は、待機時間フラグFL(i,j)がオフである場合には(ステップS201:No)、作用部10を景品側位置P3に位置させ(ステップS202)、ステップS203に移行する。
【0161】
次に、ゲーム制御装置30は、作用部10の第2方向(この例では第1水平方向Xにおける一方側X1)への移動速度を第1移動速度とは異なる第2移動速度(この例では第1移動速度の半分(1/2)程度)に設定する(ステップS203)。
【0162】
次に、ゲーム制御装置30は、遊技者による第2操作スイッチ122への遊技操作により作用部10の第2方向(この例では第1水平方向Xにおける一方側X1)への移動が停止するまで(ステップS104:No)、かつ、プレイしない状態が所定の待機時間T継続するまで(ステップS209:No)待機し、該移動が停止した場合(ステップS104:Yes)、作用部10を第3方向(この例では第2水平方向Yにおける一方側Y1)に移動させ(ステップS105)、待機時間フラグFL(i,j)をオフに(0にセット)する(ステップS206)。さらに、ゲーム制御装置30は、景品検知部132にて景品Qを検出したか否かを判断し(ステップS207)、景品Qを検出した場合(ステップS207:Yes)、カウント値CT(i,j)をリセット(0に)し(ステップS208)、
図9に示す処理に戻る一方、景品Qを検出していない場合(ステップS207:No)、そのまま
図9に示す処理に戻る。
【0163】
一方、ゲーム制御装置30は、プレイしない状態が所定の待機時間T継続した場合(ステップS209:Yes)、待機時間フラグFL(i,j)がオンであるか否かを判断し(ステップS210)、待機時間フラグFL(i,j)がオンである場合には(ステップS210:Yes)、ステップS201に移行する一方、待機時間フラグFL(i,j)がオフである場合には(ステップS210:No)、待機時間フラグFL(i,j)をオンに(1にセット)し(ステップS211)、
図9に示す処理に戻る。
【0164】
(第2設定のサブルーチン)
図12に示す第2設定のサブルーチンS20は、
図9に示す第1設定のサブルーチンS10において、ステップS12の処理をステップS22の処理に、リトライプレイモードのサブルーチンS200の処理をフリープレイモードのサブルーチンS300の処理に、また、ステップS14の処理をステップS24の処理に代えたものである。
【0165】
図12に示す第2設定のサブルーチンS20において、
図9に示す第1設定のサブルーチンS10と同じ処理には同一符号を付し、
図9に示す第1設定のサブルーチンS10とは異なる点を中心に以下に説明する。
【0166】
ゲーム制御装置30は、ステップS22では、カウント値CT(i,j)が第2基準カウント値CT2(例えば2000円)に達しているか否かを判断する。
【0167】
ゲーム制御装置30は、カウント値CT(i,j)が第2基準カウント値CT2(例えば2000円)に達していない場合(ステップS22:No)、通常プレイモードのサブルーチンS100に移行する一方、カウント値CT(i,j)が第2基準カウント値CT2(例えば2000円)に達している場合(ステップS22:Yes)、フリープレイモードのサブルーチンS300に移行し、サブルーチンS300の処理後、待機時間フラグFL(i,j)がオフであるか否かを判断する(ステップS24)。ゲーム制御装置30は、待機時間フラグFL(i,j)がオンである場合には(ステップS24:No)、ステップS13に移行する一方、待機時間フラグFL(i,j)がオフである場合には(ステップS24:Yes)、フリープレイモードのサブルーチンS300に移行する。
【0168】
(フリープレイモードのサブルーチン)
図13に示すフリープレイモードのサブルーチンS300は、
図11に示すリトライプレイモードのサブルーチンS200において、ステップ203の処理をステップS303の処理に代えたものである。
【0169】
図13に示すフリープレイモードのサブルーチンS300において、
図11に示すリトライプレイモードのサブルーチンS200と同じ処理には同一符号を付し、
図11に示すリトライプレイモードのサブルーチンS200とは異なる点を中心に以下に説明する。
【0170】
ゲーム制御装置30は、ステップS303では、作用部10の第2方向(この例では第1水平方向Xにおける一方側X1)への移動速度を第1移動速度とは異なる第3移動速度(この例では第1移動速度の半分(1/2)程度)に設定する。
【0171】
(第3設定のサブルーチン)
図14に示す第3設定のサブルーチンS30は、
図9に示す第1設定のサブルーチンS10及び
図12に示す第2設定のサブルーチンS20を組み合わせたものであって、
図9に示す第1設定のサブルーチンS10において、ステップS12の処理をステップS32の処理及びステップS33の処理に代えると共に、
図12に示す第2設定のサブルーチンS20におけるフリープレイモードのサブルーチンS300の処理及びステップS24の処理を追加したものである。
【0172】
図14に示す第3設定のサブルーチンS30において、
図9に示す第1設定のサブルーチンS10及び
図12に示す第2設定のサブルーチンS20と同じ処理には同一符号を付し、
図9に示す第1設定のサブルーチンS10及び
図12に示す第2設定のサブルーチンS20とは異なる点を中心に以下に説明する。
【0173】
ゲーム制御装置30は、ステップS32では、カウント値CT(i,j)が第3基準カウント値CT3(例えば800円)に達しているか否かを判断する。ゲーム制御装置30は、カウント値CT(i,j)が第3基準カウント値CT3(例えば800円)に達していない場合(ステップS32:No)、通常プレイモードのサブルーチンS100に移行する一方、カウント値CT(i,j)が第3基準カウント値CT3(例えば800円)に達している場合(ステップS32:Yes)、ステップS33に移行する。
【0174】
ゲーム制御装置30は、ステップS33では、カウント値CT(i,j)が第4基準カウント値CT4(例えば1500円)に達しているか否かを判断する。
【0175】
ゲーム制御装置30は、カウント値CT(i,j)が第4基準カウント値CT4(例えば1500円)に達していない場合(ステップS33:No)、リトライプレイモードのサブルーチンS200に移行する一方、カウント値CT(i,j)が第4基準カウント値CT4(例えば1500円)に達している場合(ステップS33:Yes)、フリープレイモードのサブルーチンS300に移行する。
【0176】
なお、以上説明した処理例では、第1設定、第2設定及び第3設定の何れか1つが設定される場合を例示したが、第1設定及び第2設定の何れか1つが設定されるようになっていてもよい。この場合、
図8の処理例において、ステップS7及び第3設定のサブルーチンS30を除去することができる。
【0177】
〔音声メッセージを発生させる制御動作について〕
図15は、音声メッセージを発生させる制御動作の一例を示すフローチャートである。
図15に示す制御例において、音声メッセージを示す音声データ及び効果音を示す音データは、記憶部32に予め記憶(設定)されている。
【0178】
図15に示すフローチャートでは、先ず、ゲーム制御装置30は、硬貨が投入されたか否かを判断し(ステップS401)、硬貨が投入されたと判断した場合(ステップS401:Yes)、硬貨投入用効果音を発生させ(ステップS402)、ステップS403に移行する。このとき、同一項目の効果音として「チャリーン」、「ジョリリーン」、「ピロリーン」といった互いに異なる複数種類(この例では3種類)の硬貨投入用効果音のうちメモリースイッチで予め設定された何れか1つの硬貨投入用効果音をスピーカー24から発する。なお、ゲーム制御装置30は、互いに異なる複数種類の硬貨投入用効果音のうち何れか1つをランダムで選択し、選択した硬貨投入用効果音を発するようになっていてもよい。
【0179】
次に、ゲーム制御装置30は、ゲーム開始用音声メッセージを発生させ(ステップS403)、ステップS404に移行する。このとき、ゲーム制御装置30は、同一項目の音声メッセージとして「ゲームが始まったわ。上へ動かしてね」、「さあ、始めましょう。上へ移動してくださるかしら」といった互いに異なる複数種類(この例では2種類)のゲーム開始用音声メッセージのうち何れか1つをランダムで選択し、選択したゲーム開始用音声メッセージをスピーカー24から発する。
【0180】
次に、ゲーム制御装置30は、第1操作スイッチ121の遊技操作(この例では上側操作)が有ったか否かを判断し(ステップS404)、第1操作スイッチ121の遊技操作が有ったと判断した場合(ステップS404:Yes)、第1操作スイッチ用音声メッセージを発生させる(ステップS405)。このとき、ゲーム制御装置30は、1段目の載置台112の場合には「ここは1階よ。上に行く?もう右に行っちゃう?」といった1種類の第1操作スイッチ用音声メッセージをスピーカー24から発する。また、ゲーム制御装置30は、2段目の載置台112の場合には、同一項目の音声メッセージとして「2階に到着したわ、もっと上に行く?それとも……右?」、「ここでいいかしら?」、「本当にこの階でいいていうのね?」といった互いに異なる複数種類(この例では3種類)の第1操作スイッチ用音声メッセージのうち何れか1つをランダムで選択し、選択した第1操作スイッチ用音声メッセージをスピーカー24から発する。また、ゲーム制御装置30は、3段目の載置台112の場合には「最上階に到着、もう上には行けないわよ。右に……行って」といった1種類の第1操作スイッチ用音声メッセージをスピーカー24から発する。
【0181】
次に、ゲーム制御装置30は、第2操作スイッチ122の遊技操作(この例では右側操作)が有ったか否かを判断し(ステップS406)、第2操作スイッチ122の遊技操作が有ったと判断した場合(ステップS406:Yes)、第2操作スイッチ用音声メッセージを発生させる(ステップS407)。このとき、ゲーム制御装置30は、同一項目の音声メッセージとして「右に動かして、お目当ての景品の前で止めてね」、「右に行けるわよ。好きな景品に合わせてね」、「さあ、右へ移動して!お好みの景品を狙って頂戴」といった互いに異なる複数種類(この例では3種類)の第2操作スイッチ用音声メッセージのうち何れか1つをランダムで選択し、選択した第2操作スイッチ用音声メッセージをスピーカー24から発する。
【0182】
次に、ゲーム制御装置30は、遊技者が景品Qの獲得に失敗したか否かを判断し(ステップS408)、失敗したと判断した場合(ステップS408:Yes)、ゲーム失敗用効果音を発生させる(ステップS409)。このとき、ゲーム制御装置30は、同一項目の効果音として「ガーン」(ピアノで鳴らした残念な音)、「タラタラララーン」(クイズを不正解したときのような音)、「チャララーン」(ベートーヴェン運命の1フレーズ)といった互いに異なる複数種類(この例では3種類)のゲーム失敗用効果音のうち何れか1つをランダムで選択し、選択したゲーム失敗用効果音をスピーカー24から発する。その後、ゲーム制御装置30は、ゲーム失敗用音声メッセージを発生させる(ステップS410)。このとき、ゲーム制御装置30は、同一項目の音声メッセージとして「惜しい!惜しかったわ、ナイストライ」、「あー、あとちょっとだったわ。ナイスプレイよ」、「ズレちゃったわね。でももう少しだわ、この調子で頑張って!」といった互いに異なる複数種類(この例では3種類)のゲーム失敗用音声メッセージのうち何れか1つをランダムで選択し、選択したゲーム失敗用音声メッセージをスピーカー24から発する。
【0183】
次に、ゲーム制御装置30は、遊技者が景品Qの獲得に成功したか否かを判断し(ステップS411)、成功したと判断した場合(ステップS411:Yes)、ゲーム成功用効果音を発生させる(ステップS412)。このとき、ゲーム制御装置30は、同一項目の効果音として「ジャジャーン」、「パパパーン」(ファンファーレ音)、「タタターン」(ラッパ音)といった互いに異なる複数種類(この例では3種類)のゲーム成功用効果音のうち何れか1つをランダムで選択し、選択したゲーム成功用効果音をスピーカー24から発する。その後、ゲーム制御装置30は、ゲーム成功用音声メッセージを発生させる(ステップS413)。このとき、ゲーム制御装置30は、同一項目の音声メッセージとして「すっごーっい!入ったわ、ほらほら!みんな見て!当たり、当たりが出たよ!」、「あぁ!当たったわ!景品が……下に落ちたわ!」、「きゃ!すごい、まさか本当に当たるなんて……あなた、もしかして天才?」といった互いに異なる複数種類(この例では3種類)のゲーム成功用音声メッセージのうち何れか1つをランダムで選択し、選択したゲーム成功用音声メッセージをスピーカー24から発する。その後、ゲーム制御装置30は、ゲーム終了用音声メッセージを発生させる(ステップS414)。このとき、ゲーム制御装置30は、同一項目の音声メッセージとして「おめでとう!取り出し口の景品を忘れずに持って帰ってね!」、「景品ゲットおめでとう!取り出し口の景品を忘れずにね!」、「おめでとう!またのお越しをお待ちしているわ」といった互いに異なる複数種類(この例では3種類)のゲーム終了用音声メッセージのうち何れか1つをランダムで選択し、選択したゲーム終了用音声メッセージをスピーカー24から発する。
【0184】
次に、ゲーム制御装置30は、リトライプレイモード又はフリープレイモードに入ったか否かを判断し(ステップS415)、リトライプレイモード又はフリープレイモードに入ったと判断した場合(ステップS415:Yes)、リトライプレイモード又はフリープレイモード用音声メッセージを発生させる(ステップS416)。このとき、ゲーム制御装置30は、同一項目の音声メッセージとして「あなたにとんでもないチャンスが訪れたわ、これは……軌跡!」、「キター!!今やらなくていつやるの……今でしょ!……って、言わせないでよ!」、「こ、これは……なんてことなの!千載一遇の機会だわ!」といった互いに異なる複数種類(この例では3種類)のリトライプレイモード又はフリープレイモード用音声メッセージのうち何れか1つをランダムで選択し、選択したリトライプレイモード又はフリープレイモード用音声メッセージをスピーカー24から発する。
【0185】
次に、ゲーム制御装置30は、処理が終了するまで(ステップS417:No)、ステップS401〜S417の処理を繰り返す。ここで、ゲーム制御装置30は、ステップS404〜S407,S411〜S414,S415〜S416において、それぞれ、互いに異なる複数種類(この例では3種類)の音楽(BGM)のうちメモリースイッチで予め設定された何れか1つの音楽を流す。なお、ゲーム制御装置30は、ステップS404〜S407,S411〜S414,S415〜S416において、それぞれ、互いに異なる複数種類の音楽のうち何れか1つをランダムで選択し、選択した音楽を流すようになっていてもよい。また、ゲーム制御装置30において、ステップS401〜S403の処理、ステップS404〜S407の処理、ステップS408〜S410の処理、ステップS411〜S414の処理及びステップS415〜S416の処理のうち少なくとも1つの処理を行うようにしてもよい。
【0186】
(その他の実施の形態)
本実施の形態では、ゲーム制御装置30は、景品獲得ゲーム装置100に適用したが、遊技者による遊技操作により該遊技者に遊技させるものであれば、何れのゲーム装置に適用してもよい。
【0187】
また、本実施の形態では、景品獲得ゲーム装置100を景品押出ゲーム装置としたが、景品獲得ゲーム装置100は、景品押出ゲーム装置に限定されるものではなく、遊技者による遊技操作により景品を該遊技者に獲得させるものであれば、何れの景品獲得ゲーム装置であってもよい。例えば、景品獲得ゲーム装置100は、遊技者による遊技操作により該遊技者が景品を狙う照準位置で景品を吊り上げるクレーンゲーム装置であってもよい。
【0188】
本発明は、以上説明した実施の形態に限定されるものではなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、かかる実施の形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。