【解決手段】コンベア1が、搬送台25と、一部が搬送台25の上面に沿って掛け渡された一対の無端チェーン36と、無端チェーン36を周回駆動する駆動機構と、無端チェーン36間に掛け渡された複数の搬送40棒と、搬送台25の上面から上に離間し、搬送台の幅方向片側に寄って配設された磁石50と、磁石50に棒状物品2が引き寄せられたことを検出する検出機構60と、を備える。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
【0012】
図1は、コンベア1の概略側面図である。
図2は、
図1に示すII−IIに沿う断面を矢印方向に見た断面図である。
図3は、棒状物品2の側面図である。
【0013】
コンベア1は、横になった状態の棒状物品2の長手方向(
図1の紙面に垂直な方向)に直交する方向に棒状物品2を連続的に包装装置に搬送することによって、これら棒状物品2を1本ずつ包装装置に供給する装置である。ここで、このコンベア1の下流側(
図1の紙面において右側)には包装装置の搬送機8が設けられており、棒状物品2がこのコンベア1の幅方向(
図1の紙面に垂直な方向)に横にされた状態でこのコンベア1によって搬送機8に送られる。このコンベア1から搬送機8に送られた棒状物品2は、搬送機8によって
図1の紙面の垂直方向に搬送され、搬送機8によって搬送される過程において包装材にパッケージされる。
【0014】
図3に示すように、棒状物品2は一端部に磁性体3を有するものである。より具体的には、棒状物品2はボールペン又はシャープペンシルであり、非磁性体の樹脂製軸筒4の一端部に磁性体3が設けられている。ここで、棒状物品2がボールペンである場合、ボールペンリフィルが樹脂製軸筒4内に収容されており、ボールペンリフィルの一端部に設けられた金属製のボールペンチップが磁性体3である。棒状物品2がシャープペンシルの場合、樹脂製軸筒4の先端部に内蔵された芯繰出機構が磁性体3である。
【0015】
図1及び
図2に示すように、コンベア1は機枠11、供給台20、搬送台25、支持ガイド29、一対のスプロケット31〜35、一対の無端チェーン36、複数の搬送棒40及び制御部90等を備える。また、このコンベア1は、横になった状態で搬送される棒状物品2の向きが逆向きであることを検出する逆向き検出装置を有する。この逆向き検出装置は磁石50、検出機構60及び制御部90を有し、制御部90はコンベア1の制御部と逆向き検出装置の制御部を兼ねている。
【0016】
供給台20は、その上面21が下流側に向かって下り勾配になるように設けられている。この供給台20上には、例えば作業者によって、複数の棒状物品2が横にされた状態で且つその磁性体3がコンベア1の幅方向片側(例えば、
図1の紙面の手前側)に向けた状態でこれら棒状物品2が供給される。供給台20上に供給された棒状物品2が供給台20の傾斜面21を下る際に、棒状物品2の軸方向が供給台20の幅方向(
図1の紙面の垂直方向)に対してほぼ平行になる。
【0017】
搬送台25は、曲げ加工された板状部材により構成されていて、機枠11に取り付けられている。この搬送台25は、下流側に向かって上りに傾斜した上り勾配部26と、上り勾配部26の上端から下流側に向かって水平に延出した水平部27と、水平部27の下流側端部から下方に向かって円弧状に延出した半筒部28と、を有する。上り勾配部26及び水平部27の上面や半筒部28の外周面が棒状物品2の搬送経路となる。
【0018】
搬送台25の上流側では、上り勾配部26の下部が供給台20の傾斜面21の下端から後述の搬送棒40の直径にほぼ等しい距離だけ離れた状態で、この供給台20と搬送台25が互いに組み付けられている。一方、搬送台25の下流側では、支持ガイド29が水平部27の下流側部位の上方から半筒部28の下方にかけて水平部27の下流側部位及び半筒部28を囲うように設けられている。そして、支持ガイド29は水平部27の下流側部位及び半筒部28から径方向外側に離れるようにして機枠11に取り付けられており、この支持ガイド29の下端が搬送機8の上方に配置されている。また、水平部27の下流側部位及び半筒部28から支持ガイド29までの間隔は1本の棒状物品2が通過できるように設定されている。具体的には、棒状物品2の太さが一様でないので、水平部27の下流側部位及び半筒部28から支持ガイド29までの間隔も一様ではなく、棒状物品2ががたつかないように水平部27の下流側部位及び半筒部28と支持ガイド29との間に挿入される。
【0019】
一対のスプロケット31は、幅方向(
図1の紙面の垂直方向)に間隔を置いて同軸となった状態で、搬送台25の両側において機枠11に回転可能に取り付けられている。スプロケット32〜35についても同様である。
【0020】
スプロケット31が上り勾配部26の下部の両側に配設され、スプロケット32が上り勾配部26と水平部27との角部の両側に配設され、スプロケット33が水平部27の下流側端部の両側に配設されている。このスプロケット33は搬送機8の上方に配置されている。スプロケット33の軸が半筒部28の軸線に重なっており、その半筒部28がスプロケット33の軸に関して周方向に延在している。スプロケット34,35が水平部27の下方に配設されている。
【0021】
スプロケット31〜35には無端チェーン36が掛け渡されている。無端チェーン36はスプロケット31によって折り返され、無端チェーン36のうちスプロケット31からスプロケット32までの部位が上り勾配部26の上面に沿って上りに傾斜している。無端チェーン36のうちスプロケット32からスプロケット33までの部位が水平部27の上面に沿って水平に設けられている。スプロケット33によって無端チェーン36が折り返されている。スプロケット31〜35の何れかに搬送モータ37が接続され、駆動モータ37によって無端チェーン36が周回される。無端チェーン36の周回の向きは、スプロケット31からスプロケット32を経由してスプロケット33に向かう向きである。なお、スプロケット31〜35及び駆動モータ37からなる機構が、無端チェーン36を周回駆動する駆動機構である。
【0022】
駆動モータ37は制御部90によって制御される。制御部90は例えばプログラマルロジックコントローラ(PLC)及びモータードライバ等を有する制御回路によって構成される。
【0023】
無端チェーン36には、複数本の搬送棒40が取り付けられている。これら搬送棒40は、無端チェーン36の連続方向に等間隔で配列されるように、両側の無端チェーン36の間に掛け渡されている。隣り合う搬送棒40の間隔は、それら搬送棒40の間の空間に1本の棒状物品2が収容されるように設定されている。従って、無端チェーン36の周回によって搬送棒40が供給台20の傾斜面21の下端と上り勾配部26との間を上へ通過する毎に、傾斜面21上の棒状物品2がその通過した搬送棒40と次の搬送棒40との空間に収容される。隣り合う搬送棒40の間に収容された棒状物品2は搬送棒40に対して平行になっている。
【0024】
無端チェーン36の周回によって、搬送棒40はスプロケット31からスプロケット32に向かって上り勾配部26上を移動する。従って、搬送棒40の間に収容された棒状物品2が上り勾配部26によってガイドされて、上り勾配部26を上るように下流側へ搬送される。
【0025】
また、無端チェーン26の周回によって、搬送棒40はスプロケット32からスプロケット33に向かって水平部27上を移動する。従って、上り勾配部26の上端まで搬送された棒状物品2が水平部27によってガイドされて、水平部27上を下流側へ搬送される。
【0026】
また、無端チェーン26の周回によって、搬送棒40は半筒部28の周りを下方へ移動する。従って、水平部27の下流側端部まで搬送された棒状物品2が半筒部28と支持ガイド29との間を通って支持ガイド29の下端まで搬送される。支持ガイド29及び半筒部28の下端まで搬送された棒状物品2は搬送機8に落下する。落下した棒状物品2は搬送機8によって搬送される。
【0027】
ところで、上述のように棒状物品2の太さが一様ではなく、水平部27の下流側部位及び半筒部28から支持ガイド29までの間隔も一様ではない。そのため、棒状物品2がその磁性体3をコンベア1の幅方向片側(
図1の紙面の手前側)に向けた状態で供給台20上に供給されるべきであるのに、棒状物品2が誤ってその磁性体3を反対の片側(
図1の紙面の奥側)に向けた状態で供給台20上に供給されてしまうと、その逆向きの棒状物品2が半筒部28と支持ガイド29との間に詰まってしまう虞がある。そこで、逆向きの棒状物品2が逆向き検出装置によって検出されるべく、逆向きの棒状物品2の磁性体3が磁石50によって引き寄せられ、その棒状物品2が磁石50に引き寄せられたことが検出機構60によって検出されるようになっている。
【0028】
以下に、
図2及び
図4〜
図7を参照して、逆向き検出機構の磁石50及び検出機構60等について詳細に説明する。
図4及び
図5は
図1に示すIV領域の拡大図であり、
図6及び
図7は搬送台25の水平部27の斜め上から見て示した斜視図である。ここで、
図4及び
図6は棒状物品2を検出していない状態を示し、
図5及び
図7は逆向きの棒状物品2を検出した状態を示す。
【0029】
機枠11には、左右一対の支柱51がそれぞれ水平部27の両側に立設された状態で取り付けられている。支柱51の上部間がガイド棒52によって連結されている。ガイド棒52が支持ブロック53に通されており、支持ブロック53に設けられた固定具(例えば、ねじ)によって支持ブロック53がガイド棒52に固定されている。この固定具の固定が解除されると、支持ブロック53がガイド棒52に沿って幅方向に移動可能になるので、支持ブロック53の位置を調整することができる。
【0030】
支持ブロック53には支持棒54が上下に貫通するように設けられ、支持ブロック53に設けられた第二固定具(例えば、ねじ)によって支持棒54が支持ブロック53に固定されている。支持棒54の下端には磁石50が取り付けられることによって、この磁石50が搬送台25の水平部27の上方に配置されている。第二固定具の固定が解除されると、支持棒54が上下に移動可能になり、磁石50の高さを調整することができる。
【0031】
図2に示すように、支持ブロック53及び磁石50は、水平部27の幅方向(
図1の紙面に垂直な方向)の片側に寄って配置されている。具体的には、支持ブロック53及び磁石50は
図1の紙面の奥側に配置されている。
【0032】
棒状物品2の磁性体3を
図1、
図4及び
図5の紙面の手前側に向けた状態で棒状物品2を供給台20上に供給した場合、棒状物品2が磁石50の下方を下流側へ通過する際にはその棒状物品2の磁性体3が磁石50から幅方向へずれているので、
図4及び
図6に示すように、磁性体3が磁石50に引き寄せられることはない。
【0033】
一方、棒状物品2の磁性体3を誤って
図1、
図4及び
図5の紙面の奥側に向けた状態で棒状物品2を供給台20上に供給した場合、棒状物品2が磁石50の下方を下流側へ通過する際にはその棒状物品2の磁性体3が磁石50の直下を移動するので、
図5及び
図7に示すように、磁性体3が磁石50に引き寄せられる。そうすると、棒状物品2が水平部27から浮き上がる。
【0034】
図2、
図4及び
図5に示すように、棒状物品2が磁石50に引き寄せられたことを検出する検出機構60は、支柱61、シャフト62、回転ブロック63、検出レバー64、第二回転ブロック71、作用レバー72、ブラケット73及び近接センサ74を備える。
【0035】
左右一対の支柱61は、支柱51の上流側に立設された状態で、機枠11に取り付けられている。支柱61の上部にはシャフト62が回転可能に連結されている。このシャフト62が回転ブロック63に通されており、回転ブロック63に設けられた第三固定具(例えば、ねじ)によって回転ブロック63がシャフト62に固定されている。この第三固定具の固定が解除されると、回転ブロック63がシャフト62に沿って幅方向に移動可能になるので、回転ブロック63の位置を調整することができる。
【0036】
回転ブロック63には検出レバー64の上端部が連結され、この検出レバー64は回転ブロック63から下方且つ下流側に向かって延出している。シャフト62が回転可能に設けられているので、検出レバー64がこのシャフト62周りに揺動可能に設けられている。シャフト62がトーションばね等の弾性部材によって所定の回転角に保持されており、これにより検出レバー64の姿勢が保持され、検出レバー64の先端部が搬送台25の水平部27及び搬送棒40から上に離間している(
図4及び
図6参照)。このようなシャフト62、回転ブロック63及び検出レバー64の状態を以下では自然状態という。
検出レバー64の先端が弾性部材の弾性力に抗して押し上げられると、検出レバー64がシャフト62を中心に振り上げられるとともに回転ブロック63がシャフト62周りに回転する(
図5及び
図7参照)。
検出レバー64の先端部の押上が解除されると、弾性部材の弾性力によって検出レバー64がシャフト62を中心に振り下げられ、検出レバー64及び回転ブロック63が自然状態に戻る。
【0037】
図2に示すように、検出レバー64及び回転ブロック63は、支持ブロック53及び磁石50よりも中央寄りに配置されている。また、
図4及び
図5に示すように、棒状物品2の搬送方向における検出レバー64の先端部の位置と磁石50の位置はほぼ揃っている。
【0038】
図2、
図4及び
図5に示すように、シャフト62の端部には、第二回転ブロック71が固定されている。この第二回転ブロック71には作用レバー72の端部が連結されて、この作用レバー72が第二回転ブロック71から上流側へ延出している。シャフト62が回転可能に設けられているので、作用レバー72が検出レバー64と一体的にシャフト62周りに揺動可能に設けられていることなる。
【0039】
支柱61の上部には、ブラケット73が下流側に延出するように取り付けられている。このブラケット73の先端部には近接センサ(具体的には、近接スイッチ)74が設けられている。この近接センサ74は作用レバー72の先端部の上方に配置されている。近接センサ74は、例えば誘導形近接センサ、静電容量形近接センサ又は磁気式近接センサである。
【0040】
シャフト62、回転ブロック63及び検出レバー64が自然状態である場合、作用レバー72の先端部が近接センサ74に近接しており、その旨の信号(例えばローレベルの信号)が近接センサ74から制御部90に出力される。検出レバー64の先端部が振り上げられた状態である場合、作用レバー72の先端部が近接センサ74から離間しており、その旨の信号(例えばハイレベルの信号)が近接センサ74から制御部90に出力される。駆動モータ37の動作中、制御部90が近接センサ74の出力信号を監視する。
なお、近接センサ74の代わりに、光センサ、接触センサ、自己復帰型プッシュスイッチ(モーメンタリ動作型プッシュスイッチ)その他のスイッチ(開閉器)であってもよい。
【0041】
上述のように、棒状物品2の磁性体3を
図1、
図4及び
図5の紙面の手前側に向けた状態で棒状物品2を供給台20上に供給した場合、検出レバー64の先端部及び磁石50の下方を下流側へ通過する棒状物品2の磁性体3は磁石50に引き寄せられない(
図4及び
図6参照)。このため、棒状物品2は検出レバー64の先端部に軟接触或いはその先端部から下方に離れているので、作用レバー72の先端部が近接センサ74に近接している。よって、作用レバー72の先端部が近接センサ74に近接している旨の信号が近接センサ74から制御部90に出力されるので、駆動モータ37が継続して制御部90によって駆動される。
【0042】
一方、棒状物品2の磁性体3を誤って
図1、
図4及び
図5の紙面の奥側に向けた状態で棒状物品2を供給台20上に供給した場合、検出レバー64の先端部及び磁石50の下方を下流側へ通過する棒状物品2の磁性体3は磁石50に引き寄せられる(
図5及び
図7参照)。そうすると、棒状物品2が水平部27から浮き上がって、検出レバー64の先端部が棒状物品2によって押されて振り上げられる。そのため、作用レバー72の先端部が近接センサ74から離間し、その旨の信号が近接センサ74から制御部90に出力されるので、駆動モータ37が制御部90によって停止される。この際、制御部90に接続された警報器(例えば、警報灯や警報スピーカ)が制御部90によって作動されてもよい。
【0043】
以上に説明したように、本実施形態によれば、逆向きの棒状物品2を検出することができる。特に、棒状物品2の直径が搬送棒40の直径よりも短い場合には、水平部27上を搬送される棒状物品2の周面と搬送棒40の周面との間に段差が形成されるが、そのような場合でも、逆向きの棒状物品2が磁石50によって搬送棒40の間から引き出されるので、逆向きの棒状物品2を検出することができる。
一方、シャフト62、回転ブロック63及び検出レバー64が自然状態である場合、検出レバー64の先端部が搬送棒40から上に離間しているので、搬送棒40よりも大径の棒状物品2が検出レバー64の先端部の下を通過する際に、検出レバー64の先端部が棒状物品2によって押し上げられることがない。よって、正常な向きの大径の棒状物品2が逆向きと誤検出されることもない。
よって、このコンベア1は、様々な径の棒状物品2の搬送に対応したものとなる。
【0044】
近接センサ74が磁石50から離れて設置されているので、近接センサ74が磁石50の磁場の影響を受けず、近接センサ74が正常に動作する。
【0045】
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、上記実施形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を上記実施形態に限定して解釈するものではない。また、本発明の趣旨を逸脱することなく、上記実施形態から変更或いは改良してもよく、本発明にはその等価物も含まれる。以下に、上記実施形態からの変更点について幾つか説明するが、以下に説明する幾つかの変更点を可能な限り組み合わせてもよい。
【0046】
(1) 上記実施形態では、棒状物品2がその磁性体3を
図1、
図4及び
図5の紙面の手前側に向けた状態で供給台20上に供給されるのが正常であり、支持ブロック53及び磁石50は
図1、
図4及び
図5の紙面の奥側に配置されていた(
図2参照)。それに対して、棒状物品2がその磁性体3を
図1、
図4及び
図5の紙面の奥側に向けた状態で供給台20上に供給されるのが正常であれば、支持ブロック53及び磁石50は
図1、
図4及び
図5の紙面の手前側に配置されている。この場合、回転ブロック63及び検出レバー64が
図1、
図4及び
図5の紙面の手前側に寄って配置されているが、検出レバー64の先端部は磁石50よりも搬送台25の幅方向の中央寄りに配置されている。
【0047】
(2) 上記実施形態の無端チェーン36を無端ベルト又は無端ワイヤーに変更し、スプロケット31〜35をプーリーに変更してもよい。
【0048】
(3) 上記実施形態では、シャフト62、回転ブロック63及び検出レバー64が自然状態である場合に、近接センサ74が作用レバー72の先端部の上からその先端部に近接するようにしてブラケット73の先端部に取り付けられていた。それに対して、シャフト62、回転ブロック63及び検出レバー64が自然状態である場合に、近接センサ74が作用レバー72の先端部から下方に離間するようにしてブラケット73の先端部に取り付けられてもよい。この場合、棒状物品2の向きが逆向きであると、棒状物品2の搬送中に棒状物品2の磁性体3が磁石50に引き寄せられることによって検出レバー64の先端部が棒状物品2によって振り上げられると、作用レバー72の先端部が近接センサ74に近接し、これにより制御部90が駆動モータ37を停止させる。
【0049】
(4) 棒状物品2の磁性体3が磁石50に引き寄せられたことを検出する検出機構として、上述のような検出機構60とは別の検出機構を採用してもよい。例えば、シャフト62の外周面に電気的な第一接点が設けられ、電気的な第二接点が第一接点から周方向に離れた位置において支柱61に設けられ、棒状物品2の磁性体3が磁石50に引き寄せられたことによって検出レバー64の先端部が振り上げられると、第一接点と第二接点が接触するようにしてもよい。第一接点をホール素子に変更し、第二接点を磁石に変更してもよい。逆に、第一接点を磁石に変更し、第二接点をホール素子に変更してもよい。
また、別例として、投光器及び受光器からなる光センサを搬送台25の水平部27の上方に設け、棒状物品2の磁性体3が磁石50に引き寄せられた場合にその棒状物品2を光センサによって検出し、磁石50から棒状物品2が離間している場合にはその棒状物品2が光センサによって検出されないようにしてもよい。
【0050】
(5) 上記実施形態では、検出機構60が検出レバー64及び作用レバー72を採用したレバー様式であったが、ロッドを採用したロッド様式であってもよい。ロッド様式の一例としては、ロッドが磁石50よりも中央寄りにおいて昇降可能に設けられ、ロッドの上端部に近傍に近接センサが設けられている。そして、ロッドがばね等の弾性部材によって下降した状態に保たれており、その状態ではロッドの下端が搬送棒40から上方に離れているとともに、ロッドの上端が近接センサから下方に離れている。そして、棒状物品2の磁性体3を誤って
図1、
図4及び
図5の紙面の奥側に向けた状態で棒状物品2を供給台20上に供給した場合、ロッドの下方を下流側へ通過する棒状物品2の磁性体3が磁石50に引き寄せられ、その棒状物品2によってロッドが押し上げられ、ロッドの上端が近接センサに近接し、その旨が近接センサによって検出される。
【0051】
(6) 上記実施形態では、搬送棒40が両側の無端チェーン36の間に架設されるように設けられていたが、搬送棒40の代わりに搬送トレイ(バケット)が両側の無端チェーン36の間に架設されるように設けられていてもよい。搬送トレイは、棒状物品2が収容される収容凹部を有する。
【0052】
(7) 上記実施形態では、磁石50が永久磁石であったが、これを電磁石に変更してもよい。
【0053】
(8) 供給台20の代わりにベルトコンベアが設置されてもよい。このベルトコンベアの下流側端部が上り勾配部26の下部から搬送棒40の直径にほぼ等しい距離だけ離れた状態で、そのベルトコンベアが設置されている。そうすると、棒状物品がベルトコンベアによってベルトコンベアの下流側端部まで搬送されると、その棒状物品がベルトコンベアから隣り合う搬送棒40の間に移動される。