【解決手段】表面から所定の距離にある第1の位置及び表面に接触する第2の位置を含むジェスチャを検出して、センサ信号を送信するように構成されるタッチセンサ208とタッチセンサと通信するプロセッサ202を含み、センサ信号を受信して、センサ信号に少なくとも部分的に基づいて1つ以上の触覚効果を決定するように構成される。1つ以上の触覚効果は、ジェスチャの間中、実質的に連続的な触覚フィードバックを提供するように構成される。プロセッサは、1つ以上の触覚効果に少なくとも部分的に基づいて1つ以上の触覚信号を生成して、1つ以上の触覚信号を送信するように更に構成さる。また、1つ以上の触覚信号を受信して、1つ以上の触覚効果を出力するための触覚出力装置218を含む。
ジェスチャを検出し且つ前記ジェスチャに関係付けられるセンサ信号を送信するように構成されるセンサであって、前記ジェスチャは少なくとも2つの位置を含み、前記少なくとも2つの位置のうち第1の位置は表面からの距離を含み、前記少なくとも2つの位置のうち第2の位置は前記表面との接触を含むセンサと、
前記センサと通信するプロセッサであって、
前記センサから前記センサ信号を受信し、
前記センサ信号に少なくとも部分的に基づいて1つ以上の触覚効果を決定し、前記1つ以上の触覚効果は前記ジェスチャの間中、実質的に連続的な触覚フィードバックを提供するように構成され、
前記1つ以上の触覚効果に少なくとも部分的に基づいて1つ以上の触覚信号を生成し、且つ
前記1つ以上の触覚信号を送信する
ように構成されるプロセッサと、
前記プロセッサと通信する触覚出力装置であって、前記1つ以上の触覚信号を受信し且つ前記1つ以上の触覚効果を出力するように構成される触覚出力装置と
を備える、システム。
センサからジェスチャに関係付けられるセンサ信号を受信するステップであって、前記ジェスチャは少なくとも2つの位置を含み、前記少なくとも2つの位置のうち第1の位置は表面からの距離を含み、前記少なくとも2つの位置のうち第2の位置は前記表面との接触を含むステップと、
前記センサ信号に少なくとも部分的に基づいて1つ以上の触覚効果を決定するステップであって、前記1つ以上の触覚効果は前記ジェスチャの間中、実質的に連続的な触覚フィードバックを提供するように構成されるステップと、
前記1つ以上の触覚効果に少なくとも部分的に基づいて1つ以上の触覚信号を生成するステップと、
前記1つ以上の触覚信号を触覚出力装置に送信するステップであって、前記触覚出力装置は前記1つ以上の触覚信号を受信し且つ前記1つ以上の触覚効果を出力するように構成されるステップと
を含む、方法。
前記少なくとも2つの位置のうち1つの位置に少なくとも部分的に基づいて、複数の利用可能なユーザインターフェースレベルから1つのユーザインターフェースレベルを決定するステップ、
前記ユーザインターフェースレベルに関係付けられる機能を決定するステップ、及び
前記機能を実行するステップ
を更に含む、請求項9に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0007】
次に、多様な及び代替的な例示の実施形態及び添付の図面を詳細に参照する。各例示は、限定としてではなく、説明目的で提供される。修正及び変更が行われ得ることは、当業者には明らかであろう。例えば、一実施形態の一部として例示され又は記載された特徴は、更なる実施形態をもたらすために別の実施形態において使用されてもよい。従って、本開示は、添付の請求項及び均等物の範囲に入る修正及び変形を含むことが意図されている。
【0008】
(位置ベースの触覚効果の例示)
本開示の1つの例示的な実施形態は、移動装置(例えば、スマートフォン、タブレット、Eリーダ等)を含む。移動装置は、1つ以上の仮想ボタンとのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を出力するように構成されるタッチスクリーンディスプレイを備える。GUIは、例えば、移動装置に記憶されたプログラムに関係付けられる多数のアイコンを含むホームスクリーンを含んでもよい。ユーザは、例えば、プログラムを実行するか又は他のやり方で移動装置に入力を提供するために仮想ボタンと相互作用してもよい。
【0009】
例示の実施形態では、移動装置は、例えば、仮想ボタンと相互作用するために、ユーザがタッチスクリーンディスプレイに接近して最終的に接触するときに、実質的に連続的な触覚フィードバックを提供するように構成される。例えば、例示の実施形態では、移動装置は、ユーザの指とタッチスクリーンディスプレイとの間の距離を検出するように構成される。移動装置は、ユーザの指がタッチスクリーンディスプレイ上に出力される仮想ボタンにますます近づいていくとユーザの指にリモート触覚効果(例えば、空気の吹き出し、超音波圧力波、及び/又はレーザビーム刺激)を実質的に連続的に出力するように構成される。一部の実施形態では、移動装置は、ユーザがタッチスクリーンディスプレイに接近すると徐々に強度を増加させるリモート触覚効果を出力する。これは、典型的には物理的ボタンに関係付けられるバネ力又は別の形態の抵抗をシミュレートしてもよい。更に、例示の実施形態では、移動装置は、ユーザがタッチスクリーンディスプレイを介して仮想ボタンに接触することに応じて、ローカル触覚効果(例えば、クリックの感覚)を出力するように構成される。ローカル触覚効果は、物理的ボタンの作動をシミュレートしてもよい。このような実施形態では、ユーザがタッチスクリーンディスプレイ上に出力される仮想ボタンに接近して最終的に接触するときに連続的な触覚フィードバックを提供することは、物理的ボタンとの現実の相互作用をより正確にシミュレートし、及び/又はさもなければ2次元的なユーザインターフェースに3次元的な感覚を提供してもよい。
【0010】
別の実施形態では、移動装置は、ユーザが相互作用することができる複数のユーザインターフェースレベルを含むGUIを含む。移動装置は、ユーザがタッチスクリーンディスプレイに接近して最終的に接触するときに、異なるユーザインターフェースレベルをアクティブ化するように構成される。ユーザは、ユーザインターフェースレベルに関係付けられる(移動装置からの)所定の距離でジェスチャを行うことにより特定のユーザインターフェースレベルと相互作用することができる。
【0011】
例えば、一部の実施形態では、移動装置は、複数のユーザインターフェースレベルを有するGUIを含む医療シミュレーションを実行してもよい。各ユーザインターフェースレベルは、体の一部(例えば、人間の腕)の異なる様相の画像を出力し及び/又はそれに関係付けられる情報を提供するように構成されてもよい。例えば、移動装置は、ユーザの指が移動装置から遠距離にあることを検出することに応じて第1のユーザインターフェースレベルをアクティブ化してもよい。第1のユーザインターフェースレベルは、体の一部の外側(例えば、皮膚、髪等)の画像を出力してもよい。移動装置は、ユーザの指が移動装置から中距離にあることを検出することに応じて第2のユーザインターフェースレベルをアクティブ化してもよい。第2のユーザインターフェースレベルは、標識付きの重要な特徴を有する体の一部に関係付けられる細胞及び/又は靭帯の画像を出力してもよい。移動装置は、ユーザが移動装置に接触することに応じて第3のユーザインターフェースレベルをアクティブ化してもよい。第3のユーザインターフェースレベルは、体の一部に関係付けられる骨の画像を出力してもよい。従って、ユーザが移動装置に接近及び/又は接触するときに、移動装置は「より深い」ユーザインターフェースレベルをアクティブ化することができ、それを介してユーザは徐々により多くの及び/又は異なる情報にアクセスすることができる。これは、追加的に又は代替的に、さもなければ2次元的なインターフェースに3次元的な感覚を提供し得る。
【0012】
一部の実施形態では、移動装置は、ユーザがタッチスクリーンディスプレイに接近及び接触するときにユーザインターフェースレベルに関係付けられる実質的に連続的な触覚フィードバックを提供するように構成される。例えば、上記の医療シミュレーションの例では、ユーザがタッチスクリーンディスプレイに接近及び接触するときに、移動装置は、現実の体の一部の異なる層を介してより深く指を押すことをシミュレートするように構成される実質的に連続的な触覚フィードバックを出力してもよい。このような実施形態では、移動装置は、ユーザの指が第1のユーザインターフェースレベルに関係付けられる距離にあることを検出することに応じて、皮膚及び/又は髪をシミュレートするように構成される触覚効果を出力してもよい。移動装置は、ユーザの指が第2のユーザインターフェースレベルに関係付けられる距離にあることを検出することに応じて、細胞及び/又は靭帯をシミュレートするように構成される触覚効果を出力してもよい。移動装置は、ユーザの指が移動装置に接触したことを検出することに応じて、骨をシミュレートするように構成される触覚効果を出力してもよい。例えば、実質的に連続的なように提供される触覚効果の組み合わせが、体の一部との現実世界の相互作用をより現実的にシミュレートしてもよい。
【0013】
上記の例示的な実施形態の記載は、単なる例示として提供される。本発明の他の様々な実施形態が本明細書に記載されており、このような実施形態の変形は当業者によって理解されるであろう。本明細書を吟味することによって、及び/又は請求項に記載の主題の1つ以上の実施形態を実施することによって、様々な実施形態によってもたらされる利点が更に理解され得る。
【0014】
(位置ベースの触覚効果のための例示のシステム)
図1Aは、位置ベースの触覚効果を提供するためのシステムの実施形態を示す。実施形態では、システムは、ユーザがコンピュータ装置100に接近して最終的に接触するときに実質的に連続的な触覚フィードバックを提供するように構成されるコンピュータ装置100を備える。追加的に又は代替的に、コンピュータ装置100は、コンピュータ装置100がユーザに接近して最終的に接触するときに実質的に連続的な触覚フィードバックを提供するように構成されてもよい。本明細書で用いられる実質的に連続的な触覚フィードバックは、実質的にユーザにより行われるジェスチャの持続時間の間中提供される1つ以上の触覚効果を含む。
【0015】
ジェスチャは、意味又はユーザの意思を伝達する体及び/又は物理オブジェクトの何らかの動き及び/又は位置である。単純なジェスチャがより複雑なジェスチャを形成するように結合されてもよいことが理解されるであろう。例えば、指を表面と接触させることは「フィンガーオン」ジェスチャと呼ばれてもよく、指を表面から取り除くことは別の「フィンガーオフ」ジェスチャと呼ばれてもよい。「フィンガーオン」と「フィンガーオフ」ジェスチャとの間の時間が比較的短い場合、結合されたジェスチャは「タップ」と呼ばれてもよく、「フィンガーオン」と「フィンガーオフ」ジェスチャとの間の時間が比較的長い場合、結合されたジェスチャは「ロングタップ」と呼ばれてもよく、「フィンガーオン」及び「フィンガーオフ」ジェスチャの2次元(x、y)位置の間の距離が比較的大きい場合、結合されたジェスチャは「スワイプ」と呼ばれてもよく、「フィンガーオン」及び「フィンガーオフ」ジェスチャの2次元(x、y)位置の間の距離が比較的小さい場合、結合されたジェスチャは「スミア(smearing)」、「スマッジ(smudging)」又は「フリック」と呼ばれてもよい。追加的に又は代替的に、ジェスチャは3次元であり得る。例えば、ジェスチャは、体の一部及び/又は物理オブジェクトを実空間の特定の場所に配置することを含んでもよい。一部の実施形態では、(例えば、実空間における)指の移動中の3次元(x、y、z)位置間の距離が相対的に大きい場合、組み合わされたジェスチャは「スワイプ動作」と呼ばれてもよい。指の移動中の3次元(x、y、z)位置間の距離が相対的に小さい場合、組み合わされたジェスチャは「スミア(smearing)」、「スマッジ(smudging)」又は「フリック」と呼ばれてもよい。任意の数の2次元又は3次元の単純な又は複雑なジェスチャが任意のやり方で組み合わされて、任意の数の他のジェスチャを形成してもよい。ジェスチャは、コンピュータ装置100により認識され且つ電子信号に変換される任意の形態の(例えば、体の一部又は物理オブジェクトの)動き又は配置であり得る。このような電気信号は、実質的に連続的な触覚フィードバック等の触覚効果をアクティブ化することができ、位置センサ104は触覚効果を生成するユーザの意思をキャプチャする。
【0016】
一部の実施形態では、コンピュータ装置100は、タッチスクリーンディスプレイ102上に出力される特定の仮想オブジェクト(例えば、有効化された仮想ボタン)の場所にユーザを導くために実質的に連続的な触覚フィードバックを提供するように構成される。例えば、このような実施形態では、コンピュータ装置100は、ユーザが特定の仮想オブジェクトの上に位置していることを検出することに応じて、(例えば、触覚出力装置106を介して)リモート触覚効果を出力するように構成される。リモート触覚効果は、ユーザがコンピュータ装置100に接触していないときにユーザに知覚可能であってもよい。リモート触覚効果は、ユーザが仮想オブジェクトを最初に見つけるのを支援してもよい。このような実施形態では、コンピュータ装置100は、仮想オブジェクトの上に配置されたままユーザがタッチスクリーンディスプレイ102に向かってジェスチャを行うときにユーザにリモート触覚効果を連続的に出力するように更に構成される。これは、ユーザが仮想オブジェクトに接近していることをユーザに通知してもよい。また、このような実施形態では、コンピュータ装置100は、ユーザがタッチスクリーンディスプレイ102を介して仮想ボタンに接触することを検出することに応じて、ローカル触覚効果を出力するように構成される。ローカル触覚効果は、ユーザがコンピュータ装置100に接触しているときにユーザに知覚可能であってもよい。ローカル触覚効果は、ユーザが仮想オブジェクトと相互作用したことをユーザに通知してもよい。ユーザが仮想オブジェクトをホバー(hover over)し、接近して最終的に接触するときの連続的な触覚フィードバックは、例えば、ユーザがタッチスクリーンディスプレイ102を見なくてもユーザを仮想オブジェクトへと導くことができる。
【0017】
より詳細な例として、一部の実施形態では、コンピュータ装置100は、コンピュータ装置100から第1の距離で(例えば、コンピュータ装置100からの距離範囲112内で)仮想オブジェクト上にジェスチャを検出することに応じて(例えば、触覚出力装置106を介して)第1の触覚効果を出力するように構成される。このような実施形態では、コンピュータ装置100は、コンピュータ装置100から第2の距離で(例えば、コンピュータ装置100からの距離範囲114内で接触せずに)仮想オブジェクト上にジェスチャを検出することに応じて(例えば、触覚出力装置108を介して)第2の触覚効果を出力するように構成される。更にこのような実施形態では、コンピュータ装置100は、コンピュータ装置100から第3の距離で(例えば、コンピュータ装置100及び/又はタッチスクリーンディスプレイ102と接触して)仮想オブジェクト上にジェスチャを検出することに応じて(例えば、触覚出力装置110を介して)第3の触覚効果を出力するように構成される。第1の触覚効果、第2の触覚効果及び/又は第3の触覚効果は、互いに同じであるか又は異なっていてもよい。例えば、第1の触覚効果は空気の吹き出しを含んでもよく、第2の触覚効果は(例えば、
図2に関してより詳細に記載される)静的ESF効果を含んでもよく、第3の触覚効果は振動を含んでもよい。
【0018】
一部の実施形態では、コンピュータ装置100は、少なくとも2つの触覚効果の間の遷移がユーザに継ぎ目なく知覚されるように、少なくとも2つの触覚効果の特性(例えば、波形、タイプ、振幅、持続時間、周波数、及び/又は出力の時間)を構成する。例えば、コンピュータ装置100は、触覚効果間の遷移がユーザに継ぎ目なく知覚されるように第1の触覚効果、第2の触覚効果及び第3の触覚効果の特性を構成してもよい。これは、例えば、ジェスチャの間中、実質的に一貫した触覚体験をユーザに提供してもよい。例えば、これは、ユーザがコンピュータ装置100に接近し、接触し、及び/又はそれから遠ざかるときに実質的に一貫した触覚体験をユーザに提供してもよい。一部の実施形態では、コンピュータ装置100は、少なくとも2つの触覚効果がユーザに明確に区別できるように少なくとも2つの触覚効果の特性を構成する。例えば、コンピュータ装置100は、触覚効果間の少なくとも1つの遷移がユーザに明瞭に知覚されるように第1の触覚効果、第2の触覚効果及び第3の触覚効果の特性を構成してもよい。これは、ユーザの体の一部とコンピュータ装置100との間の距離等の情報をユーザに提供してもよい。
【0019】
実施形態は、ジェスチャを通じで実質的に連続的な触覚フィードバックを提供するために任意の数及び構成の触覚効果を出力してもよい。例えば、一部の実施形態では、コンピュータ装置100は、コンピュータ装置100の別の距離範囲内で別のジェスチャを検出することに応じた第4の触覚効果、コンピュータ装置100の更に別の距離範囲内で更に別のジェスチャを検出することに応じて第5の触覚効果及び第6の触覚効果等を出力する。
【0020】
先に検討された実施形態はユーザがコンピュータ装置100に接近して最終的に接触することに関するが、一部の実施形態は、ユーザが(例えば、コンピュータ装置100の)表面に接触していない少なくとも1つの位置及びユーザが表面に接触している1つの位置を含む任意のジェスチャの間中、実質的に連続的な触覚フィードバックを提供してもよい。例えば、一部の実施形態は、ユーザが指でコンピュータ装置100に接近し、指でコンピュータ装置100に接触し、次にコンピュータ装置100から指を持ち上げるジェスチャの間中、実質的に連続的な触覚フィードバックを提供してもよい。従って、実質的に連続的な触覚フィードバックは、ユーザがコンピュータ装置100に接触せずに開始及び終了し得る。
【0021】
別の例示として、一部の実施形態は、ユーザがコンピュータ装置100に接触した後で開始し、ユーザがコンピュータ装置100から指を持ち上げた後で終了するジェスチャの間中、実質的に連続的な触覚フィードバックを提供する。例えば、ユーザは、体の一部でコンピュータ装置100の表面(例えば、タッチスクリーンディスプレイ102)と相互作用してもよい。コンピュータ装置100は、ユーザ相互作用を検出して、ローカル触覚効果を出力してもよい。次に、ユーザは、(例えば、ユーザがコンピュータ装置100との相互作用を終えると)コンピュータ装置100から体の一部を持ち上げてもよい。一部の実施形態では、コンピュータ装置100は、例えば、ユーザの体の一部がコンピュータ装置100から距離範囲114及び/又は距離範囲112内に有る間、(例えば、リモート触覚効果の形態で)ユーザに触覚フィードバックを出力し続けてもよい。コンピュータ装置100は、例えば、ユーザの体の一部とコンピュータ装置100との間の距離が閾値を超えるまで、このような触覚フィードバックを出力してもよい。従って、実質的に連続的な触覚フィードバックは、ユーザがコンピュータ装置100に接触している間に開始して、ユーザがコンピュータ装置100に接触していない間に終了し得る。
【0022】
一部の実施形態では、コンピュータ装置100は、同じクラスの触覚効果(例えば、静的ESF触覚効果)を使用して、例えば、ジェスチャの間中、異なる位置でユーザに異なる感覚を出力してもよい。例えば、コンピュータ装置100は、コンピュータ装置100から距離範囲112内にジェスチャを検出することに応じた(例えば、低振幅振動をシミュレートするように構成される)第1の静的ESF効果、コンピュータ装置100から距離範囲114内にジェスチャを検出することに応じた(例えば、中振幅振動をシミュレートするように構成される)第2の静的ESF効果、及び/又はコンピュータ装置100に接触することを含むジェスチャを検出することに応じた第3の静的ESF効果(例えば、高振幅振動)を出力するように構成されてもよい。
【0023】
図1Bは、位置ベースの触覚効果を提供するためのシステムの別の実施形態を示す。実施形態では、システムは、ユーザが相互作用することができる複数のユーザインターフェースレベルを含むユーザインターフェースを(例えば、タッチスクリーンディスプレイ102を介して)出力するように構成されるコンピュータ装置100を備える。ユーザインターフェースは、任意の数のユーザインターフェースレベルを含んでもよい。更に、コンピュータ装置100は、任意の数及び/又は構成のユーザインターフェースレベルとジェスチャの間の任意の数及び/又は構成のユーザ位置を関係付けてもよい。例えば、一部の実施形態では、移動装置は、同じユーザインターフェースレベルとジェスチャの間の3つの異なる位置を関係付けてもよい。一部の実施形態では、ユーザインターフェースレベルは、例えば、シミュレートされた深さをユーザインターフェースに提供するために、互いにオーバレイするようにシミュレートされ得る。一部の実施形態では、コンピュータ装置100は、ユーザインターフェースレベルに関係付けられる1つ以上の機能を実行するように構成される。
【0024】
図1Bに示される実施形態では、コンピュータ装置100は、ナビゲーションアプリケーションに関係付けられる仮想地図を出力している。ユーザが(例えば、破線で示されるように)コンピュータ装置100に接近及び/又は接触すると、コンピュータ装置100は、1つ以上のユーザインターフェースレベルを循環するように構成される。例えば、仮想地図に関係付けられる異なるレベルの詳細をユーザに提供するように構成される。例えば、ユーザがコンピュータ装置100の距離範囲112内に指を配置することに応じて、コンピュータ装置100は、例えば、仮想地図上の州又は都市に関係付けられる情報を出力するように構成される第1のユーザインターフェースレベルをアクティブ化してもよい。ユーザがコンピュータ装置100に接触していない第2の距離範囲114内に指を移動させると、コンピュータ装置100は、例えば、町又は街路等の詳細を仮想地図に追加するように構成される第2のユーザインターフェースレベルをアクティブ化してもよい。ユーザがコンピュータ装置100に接触することに応じて、コンピュータ装置100は、例えば、仮想地図上の特定の場所を拡大するように構成される第3のユーザインターフェースレベルをアクティブ化してもよい。従って、コンピュータ装置100は、ユーザがコンピュータ装置100の異なる距離範囲内でジェスチャを行うことを検出することに応じて、仮想地図に関係付けられる異なるユーザインターフェースレベルをアクティブ化してもよい。
【0025】
一部の実施形態では、コンピュータ装置100は、ユーザインターフェースレベル及び/又はジェスチャに少なくとも部分的に基づいて出力する触覚効果を決定するように構成される。このような触覚効果は、例えば、ユーザが相互作用している特定のユーザインターフェースレベル及び/又はユーザがユーザインターフェースレベルを切り替えたことをユーザに通知するように構成されてもよい。例えば、コンピュータ装置100は、第2のユーザインターフェースレベルをアクティブ化することに関係付けられる第2の触覚効果から明確に区別できる第1のユーザインターフェースレベルをアクティブ化ことに応じて第1の触覚効果を出力してもよい。区別可能な触覚効果は、ユーザがユーザインターフェースレベルを切り替えたことをユーザに通知してもよい。
【0026】
一部の実施形態では、コンピュータ装置100は、コンピュータ装置100がジェスチャを検出した精度を示すように構成される触覚効果を出力するように構成される。例えば、コンピュータ装置100は、ジェスチャが行われるときに低い精度を有するジェスチャ(又は、例えば、ユーザの特定の位置等のジェスチャの一部)がコンピュータ装置100から遠距離にあることを検出してもよい。例えば、ジェスチャがコンピュータ装置100から1メートルの距離で行われると、コンピュータ装置100は、実際の位置の1センチメートル内にジェスチャに関係付けられる位置を検出してもよい。ジェスチャがコンピュータ装置100から1センチメートルの距離にある場合、コンピュータ装置100は、実際の位置の1ミリメートル内にジェスチャに関係付けられる位置を検出してもよい。一部の実施形態では、コンピュータ装置100は、低い精度のジェスチャを検出することに応じて、ユーザが曖昧と知覚する触覚効果を出力する。コンピュータ装置100は、高い精度のジェスチャを検出することに応じて、ユーザが鋭敏と知覚する触覚効果を出力してもよい。一部の実施形態では、コンピュータ装置100は、低い精度のジェスチャを検出することに応じて、ユーザの体の広い表面積に触覚効果を出力する。コンピュータ装置100は、高い精度のジェスチャを検出することに応じて、ユーザの体の小さな表面積に触覚効果を出力し得る。
【0027】
図2は、一実施形態による位置ベースの触覚効果のためのシステムを示すブロック図である。コンピュータ装置201は、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ゲームコントローラ、ゲームパッド、リモートコントロール、医療装置、車載コンピュータ(例えば、ステレオ、HVAC、照明、ナビゲーション、又は他の車両機能等の1つ以上の自動車システム又は装置を制御するためのコンピュータ)、ワンド、スタイラス、ペン、及び/又は携帯型ゲーム装置を含んでもよい。一部の実施形態では、コンピュータ装置201は、装着可能装置(例えば、指輪、靴、アームバンド、袖、ジャケット、眼鏡、手袋、腕時計、リストバンド、ブレスレット、衣類、帽子、ヘッドバンド、及び/又は宝石類)を含み、ユーザにより身に着けられ及び/又はユーザの体に結合されるように構成される。
【0028】
一部の実施形態では、コンピュータ装置201のコンポーネント(例えば、プロセッサ202、ネットワークインターフェース装置210、触覚出力装置218、センサ230、位置センサ232、タッチセンサ面216等)は単一の筐体に組み込まれてもよい。他の実施形態では、コンポーネントは、(例えば、多数の筐体又は場所の間で)分散され且つ互いと電気通信してもよい。コンピュータ装置201は、
図2に記載の全てのコンポーネントを含んでもよく又は含まなくてもよい。例えば、一部の実施形態では、コンピュータ装置はセンサ230を含まなくてもよい。
【0029】
コンピュータ装置201は、バス206を介して他のハードウェアとインターフェース接続されるプロセッサ202を含む。RAM、ROM又はEEPROM等の任意の適切な有形の(及び非一時的な)コンピュータ可読媒体を含み得るメモリ204が、コンピュータ装置201の動作を構成するプログラムコンポーネントを具現化してもよい。一部の実施形態では、コンピュータ装置201は、1つ以上のネットワークインターフェース装置210、入力/出力(I/O)インターフェースコンポーネント212、及び追加の記憶装置214を更に備えてもよい。
【0030】
ネットワークインターフェース装置210は、ネットワーク接続を容易にする又は電子装置間での通信を容易にする1つ以上の任意のコンポーネントを表し得る。限定されないが、例示には、イーサネット(Ethernet(登録商標))、USB、IEEE1394等の有線インターフェース、及び/又はIEEE802.11、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))、近距離無線通信(NFC)インターフェース等の無線インターフェース、又は携帯電話ネットワークにアクセスするための無線インターフェース(例えば、CDMA、GSM(登録商標)、UMTS又は他の移動通信ネットワーク)が含まれる。
【0031】
I/Oコンポーネント212は、1つ以上のディスプレイ、タッチセンサ面216、キーボード、マウス、スピーカ、マイクロホン、ボタン、及び/又はデータの入力又は出力に使用される他のハードウェア等の装置への接続を容易にするために使用されてもよい。記憶装置214は、読み取り専用メモリ、フラッシュメモリ、強誘電性RAM(F−RAM)、磁気、光学、又はコンピュータ装置201に含まれ若しくはプロセッサ202に結合される他の記憶媒体等の不揮発性記憶装置を表す。
【0032】
コンピュータ装置201は、タッチセンサ面216を含んでもよい。一部の実施形態では、タッチセンサ面216は可撓性が有り又は変形可能である。タッチセンサ面216は、ユーザの触覚入力を感知するように構成される任意の表面を表す。1つ以上のタッチセンサ208は、(例えば、ユーザの指又はスタイラス等のオブジェクトがタッチセンサ面216に接触する場合に)接触領域における接触を検出して、プロセッサ202に接触に関係付けられる信号を送信するように構成される。任意の適切な数、種類、又は配置のタッチセンサ208が使用され得る。例えば、一部の実施形態では、抵抗性及び/又は容量性のセンサが、タッチセンサ面216に組み込まれて、タッチの場所及びタッチの圧力、速さ、及び/又は方向等の他の情報を決定するために使用されてもよい。一部の実施形態では、容量性センサは、(例えば、タッチセンサ面216に組み込まれた)タッチセンサ208へのユーザの指の近接性を検出してもよい。例えば、タッチセンサ208は、ユーザの指がタッチセンサ208に接近するときの静電容量の変化を検出するように構成される容量性センサを含んでもよい。タッチセンサ208は、静電容量の変化に基づいてタッチセンサ208の特定の距離内にユーザの指が有るかどうかを決定してもよい。
【0033】
タッチセンサ208は、追加的に又は代替的に、他のタイプのセンサを含み得る。例えば、タッチ位置を決定するために、タッチセンサ面216のビューを備える光学センサが使用されてもよい。別の例示として、タッチセンサ208は、ディスプレイの側部に取り付けられるLED(Light Emitting Diode)指検出器を含んでもよい。一部の実施形態では、タッチセンサ208は、ユーザ相互作用の複数の態様を検出するように構成されてもよい。例えば、タッチセンサ208は、ユーザ相互作用の速さ、圧力及び方向を検出して、この情報をプロセッサ202に送信される信号に組み込んでもよい。
【0034】
一部の実施形態では、コンピュータ装置201は、装置のタッチセンサ面216及びディスプレイを組み合わせたタッチ可能ディスプレイを含んでもよい。タッチセンサ面216は、ディスプレイ外部又はディスプレイのコンポーネント上の1つ以上の材料層に対応してもよい。他の実施形態では、コンピュータ装置201の特定の構成によっては、タッチセンサ面216はディスプレイを含まなくてもよい(さもなければ、ディスプレイに対応しなくてもよい)。
【0035】
一部の実施形態では、コンピュータ装置201は1つ以上のセンサ230を備える。(複数の)センサ230は、プロセッサ202にセンサ信号を送信するように構成される。(複数の)センサ230は、例えば、距離センサ、深度センサ、バイオセンサ、カメラ、及び/又は温度センサを含んでもよい。コンピュータ装置201は、センサ230からのセンサ信号に少なくとも部分的に基づいて1つ以上の触覚効果を決定してもよい。例えば、一部の実施形態では、コンピュータ装置201は、触覚効果が適用されるユーザの体の一部の1つ以上の特徴を決定するために(複数の)センサ230からのデータを使用してもよい。コンピュータ装置201は、例えば、知覚される触覚効果の品質を改善する及び/又はユーザの損傷を防ぐために、体の部分に基づいて触覚効果の1つ以上の特徴を決定してもよい。
【0036】
例えば、一部の実施形態では、コンピュータ装置201は、戦争ゲーム等のゲームを実行する。コンピュータ装置201は、仮想爆発等のゲームイベントに応じて触覚効果(例えば、リモート触覚効果)を出力するように構成されてもよい。一部の実施形態では、コンピュータ装置201は、センサ230(例えば、ユーザの体を観察するカメラ)からの1つ以上の画像を受信してもよい。コンピュータ装置201は、画像を分析して、触覚効果のためのユーザの体上の目的地が、例えば、髪を含むことを決定してもよい。一部の実施形態では、ユーザは、髪を含む体の部分上の触覚効果を髪の無い体の部分上にあるものよりも弱いと知覚してもよい。このような実施形態では、コンピュータ装置201は、検出された髪に基づいて触覚効果を決定して出力してもよい。例えば、コンピュータ装置201は、増加する振幅を含む触覚効果を決定して出力してもよい。これは、ユーザによって知覚される触覚効果の品質を改善してもよい。
【0037】
別の例示として、一部の実施形態では、コンピュータ装置201は、触覚効果(例えば、投射された/リモート触覚効果)が加えられる体の部分は、例えば、特に敏感な体の部分(例えば、眼又は耳)を含むことを決定してもよい。例えば、コンピュータ装置201は、センサ230からの1つ以上の画像を分析して、画像に基づいて、コンピュータ装置201が特定の体の部分に触覚効果を出力することを決定してもよい。コンピュータ装置201は、例えば、ルックアップテーブル及び/又はアルゴリズムを使用して、特定の体の部分は敏感な体の部分を含むことを決定してもよい。例えば、コンピュータ装置201は、特定の体の部分を対応する感受性レベルにマッピングするためにルックアップテーブルを使用してもよい。それに応じて、コンピュータ装置201は、体の一部への損傷の可能性を防ぐ及び/又は低減するように構成される1つ以上の特徴(例えば、タイプ、振幅、波形、周波数又は他の特性)を有する触覚効果を決定してもよい。
【0038】
例えば、コンピュータ装置201は、仮想昆虫をシミュレートするゲームを実行してもよい。一部の実施形態では、コンピュータ装置201は、ユーザの耳の上等、ユーザを這う昆虫をシミュレートするように構成される触覚効果を決定して出力してもよい。例えば、コンピュータ装置は、ユーザの耳の上の昆虫をシミュレートするために、ユーザの耳に向かって放出される空気の吹き出し(又は超音波)を含むリモート触覚効果を決定してもよい。一部の実施形態では、コンピュータ装置201は、ユーザの耳が敏感な体の部分であることを決定してもよい。それに応じて、コンピュータ装置201は、耳を損傷する可能性を減らすように触覚効果の特性を変更してもよい。例えば、コンピュータ装置201は、ユーザの聴覚を損傷する可能性を減らすために、空気の吹き出し(又は超音波)の振幅又は強度を低減してもよい。
【0039】
別の例示として、コンピュータ装置201は、ユーザが仮想キャラクタを制御できる軍事ゲームを実行していてもよい。仮想キャラクタが撃たれることに応じて、コンピュータ装置201は、仮想キャラクタが撃たれた場所に関係付けられるユーザの体の部分に触覚効果(例えば、リモート触覚効果)を出力するように構成されてもよい。例えば、コンピュータ装置201は、仮想キャラクタが撃たれた場所に関係付けられるユーザの体の部分に向かって硬質材料(例えば、プラスチックペレット)を投射するように構成されてもよい。これは銃撃をシミュレートしてもよい。一部の実施形態では、コンピュータ装置201は、触覚効果がユーザの眼等のユーザの体の敏感な部分に加えられる又は投射されることを決定してもよい。それに応じて、一部の実施形態では、コンピュータ装置201は、触覚効果をあるタイプ(例えば、プラスチックペレット等の硬質材料の発射を含むリモート触覚効果)から別のタイプ(例えば、空気の噴出等のガスの放出を含むリモート触覚効果)に変更してもよい。これは、ユーザの眼を損傷させる可能性を低減し得る。
【0040】
一部の実施形態では、コンピュータ装置201は、触覚効果が敏感な体の部分に加えられる又は投射される危険性が有ることを決定してもよい。例えば、上記の軍事ゲームの実施形態では、コンピュータ装置201は、ユーザの鼻に向かって投射されるように構成されるリモート触覚効果を決定してもよい。例えば、コンピュータ装置201は、ユーザの仮想キャラクタの鼻が撃たれることに応じてユーザの鼻に向かってプラスチックペレットが投射されることを決定してもよい。しかし、コンピュータ装置201は、ユーザが移動しており、投射された材料がユーザの眼等の敏感な体の部分に接触し得る可能性が増加していることを決定してもよい。それに応じて、コンピュータ装置201は、触覚効果をあるタイプ(例えば、プラスチックペレット等の硬質材料の発射を含むリモート触覚効果)から別のタイプ(例えば、発泡体等の柔軟性材料の発射を含むリモート触覚効果)に変更してもよい。これは、敏感な体の部分を損傷させる可能性を低減し得る。
【0041】
一部の実施形態では、センサ230(例えば、温度センサ)は、ユーザの温度(例えば、ユーザの皮膚温度)を検出するように構成されてもよい。一部の実施形態では、コンピュータ装置201は、温度に基づいて触覚効果の特性を修正してもよい。例えば、コンピュータ装置201は、仮想爆発等のゲームイベントに応じて、ユーザの体の少なくとも一部(例えば、ユーザの腹)に熱を加えることを含む触覚効果を出力するように構成されてもよい。このような実施形態では、コンピュータ装置201は、例えば、ユーザの体温が閾値を超えていることを示すセンサ230からの信号に応じて、触覚効果が無いことを決定してもよい。例えば、コンピュータ装置201は、ユーザの体が熱過ぎることを決定することに応じて、触覚効果を出力しなくてもよい。これは、ユーザが損傷(例えば、熱中症)を受ける可能性を防ぐ及び/又は低減してもよい。
【0042】
また、コンピュータ装置201は位置センサ232と通信する。一部の実施形態では、位置センサ232は、カメラ、3Dイメージングシステム(例えば、Microsoft Kinect(R)の商標で販売されている3Dイメージングシステム)、深度センサ、超音波トランスデューサ、加速度計、ジャイロスコープ、無線自動識別(RFID)タグ又は読み取り機、屋内近接システム、NFC通信装置、グローバルポジショニングシステム(GPS)装置、磁力計、無線インターフェース(例えば、IEEE802.11又はBluetooth(登録商標)インターフェース)、赤外線センサ、距離センサ、及び/又はLEDベースのトラッキングシステムを含む。位置センサ232は、ユーザの体の一部及び/又は物理オブジェクトの1つ以上の位置を検出して、プロセッサ202に1つ以上の関連するセンサ信号を送信するように構成される。位置は、実空間における3次元位置又はコンピュータ装置201に対する相対位置であり得る。一部の実施形態では、位置センサ232は、例えば、ユーザの体の一部及び/又は物理オブジェクトの複数の検出された3次元位置に基づいて、実空間における3次元ジェスチャを検出するように構成される。
【0043】
一部の実施形態では、プロセッサ202は、位置センサ232から1つ以上のセンサ信号に基づいてジェスチャを決定するように構成される。例えば、ユーザはジェスチャ(例えば、実空間におけるスワイプジェスチャ)を行ってもよい。コンピュータ装置201は、(例えば、位置センサ232により撮られる)ジェスチャに関係付けられる複数のカメラ画像を分析して、複数のカメラ画像に基づいてジェスチャの1つ以上の特徴(例えば、ジェスチャのタイプ)を決定してもよい。例えば、プロセッサ202は、カメラ画像に基づいてユーザが特定のタイプのジェスチャを行ったことを決定してもよい。別の例示として、一部の実施形態では、位置センサ232は、ユーザにより装着される電子装置及び/又はユーザの体に結合される(例えば、ユーザにより把持される)電子装置により発信される無線信号の強度を検出するように構成される無線インターフェースを備える。位置センサ232は、無線信号強度に関係付けられるセンサ信号をプロセッサ202に送信してもよい。所定期間にわたり位置センサ232により検出された複数の異なる無線信号強度に基づいて、プロセッサ202は、例えば、特定のジェスチャに関係付けられる特定のパターンで電子装置が移動したことを決定してもよい。
【0044】
一部の実施形態では、位置センサ232は、(例えば、
図3に関して示されるように)コンピュータ装置201の外部に有り、コンピュータ装置201と有線又は無線で通信する。例えば、位置センサ2322は、装着可能装置(例えば、眼鏡又はネクタイ)に関係付けられるカメラを含み、コンピュータ装置201と通信してもよい。別の例示として、位置センサ232は、3Dイメージングシステム及び/又はコンピュータ装置201の外部に(例えば、ユーザの家の棚に)配置されるLEDベースのトラッキングシステムを含み、コンピュータ装置201と通信してもよい。
【0045】
一部の実施形態では、コンピュータ装置201は、プロセッサ202と通信する触覚出力装置218を含む。一部の実施形態では、単一の触覚出力装置218が、ローカル及びリモート触覚効果の両方を出力するように構成される。触覚出力装置218は、触覚信号に応答して触覚効果(例えば、リモート触覚効果及び/又はローカル触覚効果)を出力するように構成される。触覚効果は、例えば、温度の変化、ストロークの感覚、電気触知効果、温度の変化、及び/又は表面変形(例えば、コンピュータ装置201に関係付けられる表面の変形)を含んでもよい。更に、一部の触覚効果は、同じ又は異なるタイプの複数の触覚出力装置218を順番に及び/又は同時に使用してもよい。
図2には単一の触覚出力装置218が示されているが、実施形態では、触覚効果を生ずるために同じ又は異なるタイプの複数の触覚出力装置218が使用されてもよい。
【0046】
一部の実施形態では、触覚出力装置218は、コンピュータ装置201の外部に有り、(例えば、イーサネット、USB、IEEE1394等の有線インターフェース、及び/又はIEEE802.11、ブルートゥース、又はラジオインターフェース等の無線インターフェースを介して)コンピュータ装置201と通信してもよい。例えば、触覚出力装置218は、装着可能装置に関係付けられ(例えば、結合され)、プロセッサ202から触覚信号を受信するように構成されてもよい。
【0047】
一部の実施形態では、触覚出力装置218は、振動を含む触覚効果を出力するように構成される。触覚出力装置218は、例えば、圧電アクチュエータ、電気モータ、電磁アクチュエータ、音声コイル、形状記憶合金、電気活性ポリマー、ソレノイド、偏心回転質量モータ(ERM)、線形共振アクチュエータ(LRA)、及び/又は静電引力及び電極間の斥力により振動するように構成される複数の導電性電極の1つ以上を含んでもよい。
【0048】
一部の実施形態では、触覚出力装置218は、触覚出力装置218に関係付けられる表面の知覚される摩擦係数を変調する触覚効果を出力するように構成されてもよい。一部の実施形態では、触覚出力装置218は、超音波アクチュエータを含む。超音波アクチュエータは、超音波周波数、例えば、20kHzで振動して、関係付けられた表面の知覚される係数を増加又は減少させてもよい。一部の実施形態では、超音波アクチュエータは、圧電材料を含んでもよい。
【0049】
一部の実施形態では、触覚出力装置218は、静電触覚効果を出力するために静電引力を使用する。一部の実施形態では、静電触覚効果は、シミュレートされるテクスチャ、シミュレートされる振動、ストロークの感覚、及び/又はコンピュータ装置201に関係付けられる表面における知覚される摩擦係数の変化を含んでもよい。
【0050】
例えば、一部の実施形態では、触覚出力装置218は、導電層及び絶縁層を含んでもよい。一部の実施形態では、導電層は、任意の半導体又は他の導電材料、例えば、銅、アルミニウム、金、銀、グラフェン、カーボンナノチューブ、インジウムスズ酸化物(ITO)、プラチナ、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)ポリスチレン・スルホン酸(“PEDOT:PSS)、又はこれらの任意の組み合わせを含んでもよい。一部の実施形態では、絶縁層は、ガラス、プラスチック、ポリマー、シリカ、パリレン、カプトンテープ、二酸化ケイ素(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、窒化ケイ素(Si3N4)、又はこれらの任意の組み合わせを含んでもよい。更に、プロセッサ202は、導電層に電気信号、例えば、AC信号を加えることによって触覚出力装置218を動作させてもよい。一部の実施形態では、高電圧増幅器がAC信号を生成してもよい。電気信号は、導電層と触覚出力装置218に近接する又は接触するオブジェクト(例えば、ユーザの指、頭、足、腕、肩、脚、若しくは体の他の部分、又はスタイラス)との間に容量結合を生成してもよい。オブジェクトと導電層との間の引力レベルの変化は、ユーザによって知覚される触覚効果を変化させることができる。
【0051】
一部の実施形態では、導電層は複数の電極を含む。複数の電極は、特定のパターン又は構成で配置されてもよい。例えば、複数の電極は、複数の電極ストリップを含んでもよい。電極ストリップは、対角パターン、水平パターン、垂直パターン、又はコンピュータ装置201の1つ以上の表面を横断する別のパターンで配置されてもよい。別の例示として、1つ以上の電極は、円形、三角形、楕円形、正方形、長方形、又は他の形状を含んでもよい。例えば、電極の外周又は周囲は、円形、三角形、楕円形、正方形、長方形、又は他の形状を含んでもよい。複数の電極は、任意の構成で配置され、任意の数の形状を含む任意の数の電極を含んでもよい。一部の実施形態では、プロセッサ202は、複数の電極の全て又はサブセットに電気信号を印加することによって触覚出力装置218を作動させることができる。電気信号は、電極と電極に近い又は接触しているオブジェクトとの間の容量結合を生成してもよい。ユーザは、この容量結合を触覚効果として知覚してもよい。
【0052】
一部の実施形態では、静電触覚効果は、「動的ESF効果」を含んでもよい。動的ESF効果は、ユーザの体の一部(例えば、指)が触覚出力装置218に関係付けられる表面に対して移動すると、ユーザに知覚可能な静電触覚効果を含んでもよい。例えば、動的ESF効果は、ユーザが触覚出力装置218の絶縁層の表面に沿って指をスライドさせると、ユーザに知覚可能であってもよい。別の例示として、動的ESF効果は、コンピュータ装置201がユーザの体に対して移動すると(例えば、ユーザが静止している間に)ユーザに知覚可能であってもよい。
【0053】
例えば、コンピュータ装置201は、1つ以上の仮想ユーザインターフェースコンポーネント(例えば、ボタン、スライダ、ノブ等)を含むグラフィカルユーザインターフェース(GUI)をタッチスクリーンディスプレイ上に出力してもよい。例えば、GUIは仮想ボタンを含んでもよい。ユーザインターフェースのコンポーネントは、プラスチックテクスチャ等の仮想テクスチャを含んでもよい。一部の実施形態では、コンピュータ装置201は、ユーザインターフェースコンポーネントに関係付けられるタッチスクリーンディスプレイ上の場所をユーザが指でスライドすることに応じて触覚効果を出力してもよい。触覚効果は、例えば、プラスチックテクスチャをシミュレートするように構成される動的ESF効果を含んでもよい。
【0054】
一部の実施形態では、静電触覚効果は、静的ESF効果を含む。静的ESF効果は、ユーザが触覚出力装置218に関係付けられる表面に対して(例えば、横切って又は垂直に)体の一部を動かさなくてもユーザに知覚可能な静電触覚効果を含んでもよい。例えば、ユーザは、表面で実質的に静止していても触覚効果を知覚してもよい。更に、ユーザは、静的ESF効果を知覚するために表面に接触する必要が全く無くてもよい。例えば、上記のGUIの実施形態では、コンピュータ装置201は、タッチスクリーンディスプレイ上で及びユーザインターフェースコンポーネント上でユーザが指をホバーすることに応じて静的ESF触覚効果を出力してもよい。一部の実施形態では、静的ESF効果は、例えば、振動感覚を生成するために、静電力を使用してユーザの体の一部(例えば、指)を反復的に引き付け及び反発することを含む。触覚効果は、例えば、有効化されたボタン又は無効化されたボタン上にユーザが接近している及び/又はホバーしていることをユーザに通知してもよい。
【0055】
一部の実施形態では、触覚出力装置218は、変形触覚効果を出力するように構成される変形装置を含む。変形触覚効果は、コンピュータ装置201に関係付けられる表面の部分を隆起又は下降させることを含んでもよい。例えば、変形触覚効果は、凹凸のあるテクスチャを生成するためにコンピュータ装置201の表面の部分を隆起させることを含んでもよい。一部の実施形態では、変形触覚効果は、コンピュータ装置201に関係付けられる表面を折り曲げ、折り畳み、丸め、捻り、絞り、屈曲させ、形状変化させ、又はそれ以外の変形をさせることを含んでもよい。例えば、変形触覚効果は、コンピュータ装置201(又はコンピュータ装置201に関係付けられる表面)に力を加えて、それを折り曲げ、折り畳み、丸め、捻り、絞り、屈曲し、形状変化し、又はそれ以外の変形をすることを引き起こしてもよい。例えば、ユーザがコンピュータ装置201に接近することに応じて、コンピュータ装置201は、コンピュータ装置201をユーザに向かって曲げるように構成される触覚効果を出力してもよい。これは、ユーザがコンピュータ装置201に接近して最終的に接触するときにユーザに提供される実質的に連続的な触覚フィードバックの少なくとも一部であってもよい。
【0056】
一部の実施形態では、触覚出力装置218は、(例えば、コンピュータ装置201又はコンピュータ装置201に関係付けられる表面を折り曲げ又は変形させるために)変形触覚効果を出力するように構成される流体又は他の材料を含む。例えば、流体はスマートゲルを含んでもよい。スマートゲルは、1つ又は複数の刺激(例えば、電界、磁界、温度、紫外線、振動、又はpH変化)に応じて変化する機械又は構造的特性を有する材料を含む。例えば、刺激に応じて、スマートゲルは、剛性、容量、透明性、及び/又は色を変化させてもよい。一部の実施形態では、剛性は、コンピュータ装置201に関係付けられる表面の変形に対する抵抗を含んでもよい。一部の実施形態では、1つ以上のワイヤがスマートゲルに組み込まれ又は結合されてもよい。電流がワイヤを流れるので、熱が放射されて、スマートゲルを拡張又は収縮させる。これがコンピュータ装置201又はコンピュータ装置201に関係付けられる表面を変形させてもよい。
【0057】
別の例示として、流体は、レオロジー流体(例えば、磁性流体又は電気流体)を含んでもよい。レオロジー流体は、液体(例えば、油又は水)中に懸濁している金属粒子(例えば、鉄粒子)を含む。電界又は磁界に応じて、流体中の分子の秩序が再編成されて、それにより流体の全体的な制動及び/又は粘度が変更されてもよい。これがコンピュータ装置201又はコンピュータ装置201に関係付けられる表面を変形させてもよい。
【0058】
一部の実施形態では、触覚出力装置218は、機械変形装置を含む。例えば、一部の実施形態では、触覚出力装置218は、変形要素を回転させるアームに結合されるアクチュエータを含んでもよい。変形要素は、例えば、楕円形、星形、又は波形形状を含んでもよい。変形要素は、所定の回転角度でコンピュータ装置201に関係付けられる表面を動かし、それ以外では動かさないように構成されてもよい。アクチュエータは、圧電アクチュエータ、回転/線形アクチュエータ、ソレノイド、電気活性ポリマアクチュエータ、MFC(macro fiber composite)アクチュエータ、形状記憶合金(SMA)アクチュエータ、及び/又は他のアクチュエータを含んでもよい。アクチュエータが変形要素を回転させると、変形要素は表面を動かして、それにより変形を引き起こしてもよい。このような実施形態では、変形要素は、表面が平坦になる位置で開始してもよい。プロセッサ202から信号を受信することに応じて、アクチュエータは変形要素を回転させてもよい。変形要素を回転させることによって、表面の1つ以上の部分が隆起させられ又は下降させられてもよい。一部の実施形態では、変形要素は、元の位置に戻るように変形要素を回転させるようにプロセッサ202がアクチュエータに信号を送るまで、この回転した状態で維持されてもよい。
【0059】
更に、コンピュータ装置201に関係付けられる表面を変形させ及び/又は他のやり方で触覚効果を生成するための他の技術又は方法が用いられ得る。例えば、触覚出力装置218は、表面再構成可能な触覚基板(限定されないが、例えば、繊維、及びナノチューブを含む)からの接触に基づいて、その表面を変形させ又はそのテクスチャを変化させるように構成される可撓性表面層を含んでもよい。一部の実施形態では、触覚出力装置218は、例えば、ワイヤに結合されるモータ、空気若しくはポケット、共振機械要素、微小電気機械システム(“MEMS”)要素若しくはポンプ、熱流体ポケット、可変多孔性膜(variable porosity membranes)、又は層流変調を使用して変形させられ又は触覚効果を生成する。
【0060】
一部の実施形態では、触覚出力装置218は、(例えば、リモート触覚効果を生成するために)遠隔でユーザに触覚効果を投射するように構成される。例えば、触覚出力装置218は、ユーザ(例えば、ユーザの体の一部)に向かって材料(例えば、固体、液体、ガス、又はプラズマ)を放出するように構成される1つ以上の噴射を含んでもよい。このような実施形態では、触覚出力装置218は、触覚信号を受信すると様々な特徴を有する酸素、窒素、又は別のガスの吹き出し又は流れを放出するように構成されるガス噴射を含む。別の例示として、触覚出力装置218は、ユーザの方向に圧力波を投射するように構成される1つ以上の超音波トランスデューサ又はスピーカを含んでもよい。このような実施形態では、プロセッサ202は、実空間でユーザがジェスチャを行うことに応じてユーザに向かって集中圧力波を触覚出力装置218に放出させてもよい。集中圧力波は、ユーザの体の一部(例えば、ユーザの指)を振動させてもよい。ユーザは、この振動を触覚効果として知覚してもよい。
【0061】
一部の実施形態では、触覚出力装置218は、コンピュータ装置201の筐体の一部であってもよい。他の実施形態では、触覚出力装置218は、コンピュータ装置201に関係付けられる表面(例えば、コンピュータ装置201の前又は背後)を覆う可撓性筐体の中に収容されてもよい。一部の実施形態では、触覚出力装置218は、それ自体が可撓性であってもよい。
【0062】
メモリ204に関しては、モジュール224、226及び228は、位置ベースの触覚効果を与えるために一部の実施形態では、装置がどのように構成され得るかを示すように描かれている。一部の実施形態では、ジェスチャ検出モジュール224は、例えば、ユーザによるジェスチャを決定するためにプロセッサ202により使用可能な1つ以上のアルゴリズム又はルックアップテーブルを含む。
【0063】
一部の実施形態では、ジェスチャ検出モジュール224は、コンピュータ装置201との接触を検出するためのコードを含む。例えば、このような実施形態では、ジェスチャ検出モジュール224は、ユーザがタッチセンサ面216に接触したかどうかを決定するためにタッチセンサ208をサンプリングしてもよい。別のこのような実施形態では、ジェスチャ検出モジュール224は、位置センサ232からの複数の写真を分析して、ユーザの体の一部に対応するピクセルがコンピュータ装置201に関係付けられるピクセルをオーバレイするかどうかを決定してもよい。そうであれば、ジェスチャ検出モジュール224は、例えば、ユーザがコンピュータ装置201に接触していることを決定してもよい。
【0064】
一部の実施形態では、ジェスチャ検出モジュール224は、コンピュータ装置201に対するユーザの位置を決定するためにネットワークインターフェース装置210を介して受信したデータを分析するコードを含む。例えば、一部の実施形態では、ユーザは、GPSセンサを含むスマートリング又はスマートウォッチ等の装置を装着していてもよい。このような実施形態では、装置は、装置のGPS位置(例えば、ユーザの体の一部のGPS位置)に関係付けられる信号をコンピュータ装置201に送信するように構成されてもよい。一部の実施形態では、ジェスチャ検出モジュール224は、装置からGPS位置を受信して、そのGPS位置を(例えば、センサ230により検出される)コンピュータ装置201のGPS位置と比較するコードを含む。これは、コンピュータ装置201に対する装置(例えば、ユーザ)の位置をコンピュータ装置201が決定することを可能にしてもよい。ジェスチャ検出モジュール224は、位置に基づいてジェスチャを決定するコードを含んでもよい。
【0065】
触覚効果決定モジュール226は、生成すべき触覚効果を決定するためにデータを分析するプログラムコンポーネントを表す。触覚効果決定モジュール226は、1つ以上のアルゴリズム又はルックアップテーブルを使用して出力する1つ以上の触覚効果を選択するコードを含んでもよい。一部の実施形態では、触覚効果決定モジュール226は、検出されたジェスチャに基づいて出力する1つ以上の触覚効果を決定するコードを含む。例えば、プロセッサ202は、特定のジェスチャを空気の吹き出し又は静電触覚効果等の特定の触覚効果にマッピングするために触覚効果決定モジュール226に記憶されたルックアップテーブルにアクセスしてもよい。
【0066】
一部の実施形態では、触覚効果決定モジュール226は、例えば、ジェスチャの間中、実質的に連続的な触覚フィードバックを提供するために、1つ以上の触覚出力装置218を使用して出力する複数の触覚効果を決定するコードを含む。例えば、触覚効果決定モジュール226は、ユーザがコンピュータ装置201に接近及び接触するときに実質的に連続的な触覚フィードバックを提供するために互いと組み合わせて使用される複数の利用可能な触覚出力装置の中から2つ以上の異なる触覚出力装置を選択するコードを含んでもよい。
【0067】
触覚効果生成モジュール228は、選択された触覚効果を生成するためにプロセッサ202に触覚信号を生成させて触覚出力装置218へと送信させるプログラミングを表す。例えば、触覚効果生成モジュール228は、所望の触覚効果を生成するために、記憶された波形又はコマンドにアクセスして、触覚出力装置218に送信してもよい。一部の実施形態では、触覚効果生成モジュール228は、触覚信号を決定するためのアルゴリズムを含んでもよい。更に、一部の実施形態では、触覚効果生成モジュール228は、触覚効果に対する目標座標(例えば、触覚効果を出力するユーザの体上の場所に対する座標)を決定するためのアルゴリズムを含んでもよい。
【0068】
図2にはメモリ204内のプログラムコンポーネントとしてモジュール224,226,228が描かれているが、一部の実施形態では、モジュール224,226,228はハードウェアを含んでもよい。例えば、モジュール224,226,228は、アナログからデジタルへの変換器、プロセッサ、マイクロコントローラ、比較器、増幅器、トランジスタ、及び他のアナログ又はデジタル回路を含んでもよい。
【0069】
図3は、位置ベースの触覚効果を提供するためのシステム300の実施形態を示す。また、システム300は、装着可能コンピュータ装置302、把持可能コンピュータ装置304、位置センサ316、及び/又はネットワーク314に接続されるリモート触覚出力装置318を含む。装着可能コンピュータ装置302及び/又は把持可能コンピュータ装置は、
図2のコンピュータ装置201と実質的に同じように構成されてもよい。
【0070】
コンピュータ装置302、304、位置センサ316、及び/又はリモート触覚出力装置318は、互いと直接通信してもよく、及び/又はネットワーク314を介して互いと通信してもよい。例えば、装着可能コンピュータ装置302は、(例えば、Bluetooth(登録商標)を使用して)把持可能コンピュータ装置304と直接無線で通信してもよい。
【0071】
システム300は、任意の数、組み合わせ、及び/又は構成の装着可能コンピュータ装置302、把持可能コンピュータ装置304、位置センサ316、及び/又はリモート触覚出力装置318を使用して、ジェスチャの間中、実質的に連続的な触覚フィードバックを提供することができる。例えば、一部の実施形態では、装着可能コンピュータ装置302、把持可能コンピュータ装置304、位置センサ316及びリモート触覚出力装置318は、例えば、ユーザがトリガ306、ジョイスティック308、ボタン310及び/又は方向パッド312等の把持可能コンピュータ装置304のユーザインターフェースコンポーネントに接近し、接触し、及び/又はそれから指を持ち上げると、実質的に連続的な触覚フィードバックをユーザに提供するように協働する。
【0072】
特定の例示として、一部の実施形態では、ユーザは、ビデオゲームをプレイするために仮想現実ヘッドセットを装着しており、ユーザの視界が実質的にブロックされていてもよい。このような実施形態では、システム300は、例えば、さもなければユーザが見ることができないかもしれない把持可能コンピュータ装置304にユーザを導くために、ユーザが把持可能コンピュータ装置304に接近して最終的に手に取ると実質的に連続的な触覚フィードバックを出力するように構成されてもよい。例えば、位置センサ316は、ユーザが把持可能コンピュータ装置304に接近していることを検出して、装着可能コンピュータ装置302及び/又はリモート触覚出力装置318に関連するセンサ信号を送信してもよい。それに応じて、装着可能コンピュータ装置302及び/又はリモート触覚出力装置318は、例えば、ユーザが把持可能コンピュータ装置304に接近すると振幅が減少する触覚効果を出力してもよい。ユーザが把持可能コンピュータ装置304に最終的に接触することに応じて、把持可能コンピュータ装置304は振動等の触覚効果を出力してもよい。一部の実施形態では、システム300の様々なコンポーネントからの触覚効果の組み合わせは、例えば、ユーザを把持可能コンピュータ装置304に導くためにユーザに実質的に連続的な触覚フィードバックを提供してもよい。
【0073】
一部の実施形態では、システム300は、ユーザに情報を提供するように構成される1つ以上の触覚効果を出力するように構成される。例えば、ユーザは、ビデオゲームをプレイするために把持可能コンピュータ装置304を握ってもよい。システム300は、ユーザの体の一部が把持可能コンピュータ装置304の特定のユーザインターフェースコンポーネントに接触していないがホバーしていることを検出してもよい。それに応じて、一部の実施形態では、システム300は、ユーザに向かって(例えば、トリガ306上でユーザの指の裏に向かって)触覚効果を出力してもよい。触覚効果は、例えば、ユーザインターフェースコンポーネントの特徴をユーザに通知するように構成されてもよい。例えば、このような実施形態では、触覚効果は、ユーザインターフェースコンポーネントが有効にされているかどうか等、ユーザインターフェースコンポーネントのタイプ、場所、機能及び/又は状態をユーザに通知してもよい。これは、例えば、特定のユーザインターフェースがユーザインターフェースコンポーネントに物理的に接触せずに有効にされているかどうかをユーザが決定できるようにし得る。
【0074】
更に、一部の実施形態では、システム300は、ユーザがユーザインターフェースコンポーネントをホバーし、接近して最終的に接触するときに連続的な触覚フィードバックを提供するように構成される。一部の実施形態では、システム300は、追加的に又は代替的に、(例えば、ユーザインターフェースコンポーネントと相互作用した後で)ユーザがユーザインターフェースコンポーネントから指を遠ざけると連続的な触覚フィードバックを提供するように構成される。ユーザがユーザインターフェースコンポーネントから遠ざかるときに出力される触覚フィードバックは、ユーザがユーザインターフェースコンポーネントに接近及び/又は接触するときに出力される触覚フィードバックとは異なっていてもよい。例えば、システム300は、ユーザがユーザインターフェースコンポーネントから遠ざかると、ユーザインターフェースコンポーネントがもはや有効にされていないことをユーザに示すように構成される触覚フィードバックを出力してもよい。
【0075】
一部の実施形態では、システム300は、追加的に又は代替的に、複数のユーザインターフェースレベルを有するユーザインターフェースを(例えば、ディスプレイを介して)出力する。例えば、システム300は、ユーザインターフェースを含むビデオゲームを実行してもよい(例えば、把持可能コンピュータ装置304自体がビデオゲームを実行してもよい)。ビデオゲームは、仮想レーザ銃等の仮想オブジェクトを含んでもよい。一部の実施形態では、システム300は、第1のジェスチャ(例えば、ユーザが把持可能コンピュータ装置304に対して体の一部及び/又は物理オブジェクトを第1の位置に配置すること)に応じてユーザがユーザインターフェースの第1のユーザインターフェースレベルとユーザ相互作用すること及び/又はそれをアクティブ化することを検出してもよい。例えば、システム300は、ユーザが把持可能コンピュータ装置304のトリガ306上を指でホバーすることに応じてユーザが第1のユーザインターフェースレベルと相互作用すること及び/又はそれをアクティブ化することを検出してもよい。一部の実施形態では、システム300は、第1のユーザインターフェースレベルに関係付けられる機能(例えば、弾薬マガジンを仮想レーザ銃に装填すること)を実行してもよい。追加的に又は代替的に、システム300は、弾薬マガジンを仮想レーザ銃に装填することをシミュレートするように構成される触覚効果等、第1のユーザインターフェースレベルに関係付けられる触覚効果を出力してもよい。
【0076】
更に、一部の実施形態では、システム300は、ユーザが把持可能コンピュータ装置304に対して体の一部を第2の位置に配置することに応じてユーザが第2のユーザインターフェースレベルとユーザ相互作用すること及び/又はそれをアクティブ化することを検出してもよい。例えば、システム300は、ユーザが把持可能コンピュータ装置304により接近してトリガ306上を指でホバーすることに応じてユーザが第2のユーザインターフェースレベルと相互作用すること及び/又はそれをアクティブ化することを検出してもよい。一部の実施形態では、システム300は、第2のユーザインターフェースレベルに関係付けられる機能(例えば、仮想レーザ銃を充電すること)を実行してもよい。システム300は、追加的に又は代替的に、仮想レーザ銃を充電することをシミュレートするように構成される触覚効果等、第2のユーザインターフェースレベルに関係付けられる触覚効果を出力してもよい。
【0077】
更に、一部の実施形態では、システム300は、ユーザが把持可能コンピュータ装置304に対して体の一部を第3の位置に配置することに応じてユーザが第3のユーザインターフェースレベルとユーザ相互作用すること及び/又はそれをアクティブ化することを検出してもよい。例えば、システム300は、ユーザが把持可能コンピュータ装置304のトリガ306を押すことに応じてユーザが第3のユーザインターフェースレベルと相互作用すること及び/又はそれをアクティブ化することを検出してもよい。一部の実施形態では、システム300は、第3のユーザインターフェースレベルに関係付けられる機能(例えば、仮想レーザ銃を発砲すること)を実行してもよい。システム300は、追加的に又は代替的に、仮想レーザ銃を発砲することをシミュレートするように構成される触覚効果等、第3のユーザインターフェースレベルに関係付けられる触覚効果を出力してもよい。従って、ユーザは、特定のユーザインターフェースコンポーネント上の異なる場所に体の一部を配置することによって、複数の機能を実行可能であってもよい。これは、ユーザにより直感的且つ簡易化された体験を提供してもよい。
【0078】
図4は、位置ベースの触覚効果を提供するためのシステム400の別の実施形態を示す。システム400は車両を含む。車両は(例えば、車両の内部に)コンピュータ装置を含む。
図4における車両は自動車を含み、他の実施形態では、車両はトラック、ボート、飛行機、オートバイ等を含んでもよい。
【0079】
コンピュータ装置は、1つ以上のユーザインターフェースコンポーネント(例えば、ジョイスティック、ボタン、トリガ、スイッチ、ノブ、タッチセンサ面等)と通信する。
図4に示された例では、コンピュータ装置は、タッチスクリーンディスプレイ402及び複数のボタン406と通信する。また、システム400は、位置センサ404及び触覚出力装置も備える。触覚出力装置は、ユーザにローカル及び/又はリモート触覚効果を提供するように構成される。
【0080】
一部の実施形態では、コンピュータ装置は、実空間におけるジェスチャに応じて触覚フィードバック(例えば、実質的に連続的な触覚フィードバック)をユーザに提供するように構成される。例えば、コンピュータ装置は、オーディオ音量、ラジオ局、空調又は暖房レベル、及び/又はGPSナビゲーション設定等の1つ以上の車両設定を変更するように構成されるGUIをタッチスクリーンディスプレイ402を介して出力してもよい。一部の実施形態では、コンピュータ装置は、ユーザがGUIの特定の仮想オブジェクト(例えば、オーディオ音量を調節するための仮想ボタン)に接近し、接触し、及び/又はそれから遠ざかるときに実質的に連続的な触覚フィードバックをユーザに提供するように構成される。このような実施形態では、コンピュータ装置は、ユーザが仮想オブジェクト上でもはやジェスチャを行っていない(指でホバーしていない)こと及び/又は仮想オブジェクトとユーザとの距離が閾値を超えること(例えば、ユーザが仮想オブジェクトから十分に遠ざかったこと)を検出することに応じて触覚フィードバックの出力を停止してもよい。一部の実施形態では、このような連続的な触覚フィードバックは、ユーザが、タッチスクリーンディスプレイに視覚的に焦点を合わせることなく、所望のユーザインターフェースコンポーネントを見つけること及び/又はコンピュータ装置と安全に相互作用することを可能にし、それにより事故又は損傷を防ぐことができる。
【0081】
例として、一部の実施形態では、コンピュータ装置は、例えば、ラジオ局を変更するためにGUIに出力された仮想ボタン上でユーザが(例えば、指で)ジェスチャを行うことを検出するように構成される。それに応じて、コンピュータ装置は、例えば、ユーザが特定の仮想オブジェクト上でジェスチャを行っていることをユーザに通知するように構成されるリモート触覚効果(例えば、超音波圧力波)を出力するように構成される。一部の実施形態では、コンピュータ装置は、ユーザが仮想ボタンに接近することを検出することに応じてリモート触覚効果を出力し続けるように構成される。このような実施形態では、コンピュータ装置は、例えば、ユーザが実質的に一定の振幅を有するリモート触覚効果を知覚するように、リモート触覚効果の強度を変調してもよい。従って、ユーザは、例えば、リモート触覚効果の発信源に近づいているとしても、実質的に一定の振幅を有するようにリモート触覚効果を知覚してもよい。一部の実施形態では、コンピュータ装置は、(例えば、タッチスクリーンディスプレイ402及び/又は位置センサ404を介して)ユーザが仮想オブジェクトに接触することを検出するように構成される。それに応じて、コンピュータ装置は、リモート触覚効果の出力を停止し、及び/又は、例えば、パルス振動を含むローカル触覚効果を出力してもよい。これは、コンピュータ装置がユーザ入力を受信したことをユーザに確認してもよい。一部の実施形態では、コンピュータ装置は、例えば、ユーザが体の一部を仮想オブジェクトから遠ざけていること及び/又はそれにもはや接触していないことを検出するまで、ローカル触覚効果を連続的に出力するように構成される。次に、コンピュータ装置は、例えば、ユーザと仮想オブジェクトとの間の距離が閾値を超えるまで、1つ以上のリモート触覚効果を出力してもよい。
【0082】
上記の検討は(例えば、タッチスクリーンディスプレイ402に出力される)仮想オブジェクトを参照しているが、一部の実施形態では、コンピュータ装置は、ボタン406、トリガ、スイッチ、ジョイスティック408、ノブ等の1つ以上の物理ユーザインターフェースコンポーネントに対して行われるジェスチャに基づいて触覚効果を出力するように構成されてもよい。
【0083】
一部の実施形態では、コンピュータ装置は、例えば、タッチスクリーンディスプレイ402を介して、複数のユーザインターフェースレベルを含むユーザインターフェースを出力する。例えば、一部の実施形態では、コンピュータ装置は、車内のラジオに関係付けられるGUIを出力するように構成される。一部の実施形態では、ユーザは、タッチスクリーンディスプレイ402上に出力される、ラジオ局スキャンボタン等の仮想ボタン上を指でホバーすることによってユーザインターフェースの第1のユーザインターフェースレベルと相互作用してもよい。一部の実施形態では、コンピュータ装置は、第1のユーザインターフェースレベルに関係付けられる機能を実行してもよい。例えば、コンピュータ装置は、「スキャンするには接近してホバーしてください、オフにするにはタップしてください」等の仮想ボタンに関係付けられる機能の記述を(例えば、タッチスクリーンディスプレイ402を介して)出力してもよい。コンピュータ装置は、例えば、物理的ボタンの存在又は作動をシミュレートするように構成される触覚効果を出力してもよい。更に、一部の実施形態では、ユーザは、仮想ボタンに接近してジェスチャを行うによって第2のユーザインターフェースレベルと相互作用してもよい。それに応じて、一部の実施形態では、コンピュータ装置は、複数のラジオ局をスキャンするように構成される。更に、一部の実施形態では、ユーザは、タッチスクリーンディスプレイ402(例えば、及び/又はそこに出力される仮想ボタン)に接触することによって第3のユーザインターフェースレベルと相互作用してもよい。それに応じて、一部の実施形態では、コンピュータ装置は、ラジオをオフにするように構成される。従って、一部の実施形態では、コンピュータ装置は、ユーザが様々なユーザインターフェースレベルと相互作用することに応じて多数の機能を実行するように構成される。
【0084】
図5は、位置ベースの触覚効果を提供するためのシステムの更に別の実施形態を示す。システムは、ディスプレイ(例えば、タッチスクリーンディスプレイ)上に仮想オブジェクト506を出力するコンピュータ装置502(例えば、スマートフォン又はタブレット)を含む。コンピュータ装置502は、例えば、火を含む仮想オブジェクト506を(例えば、ディスプレイを介して)出力している。コンピュータ装置502は、(例えば、破線矢印で示される)仮想オブジェクト506にユーザが接近する及び/又はそれから遠ざかる等のジェスチャを検出し、それに応じて触覚効果を出力するように構成される。触覚効果は、ユーザにより現実的な及び/又は没入型の触覚体験を提供するように構成される。例えば、触覚効果は、例えば、火の熱をシミュレートするように構成されてもよい。例えば、
図5に示された例では、コンピュータ装置502は、ユーザがコンピュータ装置502に接近することを検出することに応じて強度を増加すること及び/又はユーザがコンピュータ装置502から遠ざかることを検出することに応じて強度を減少することを含む触覚効果(例えば、振動又は投射熱)を出力するように構成される。更に、一部の実施形態では、コンピュータ装置502は、ユーザがコンピュータ装置502に接触することを検出することに応じて、激しい振動又は衝撃の感覚等のローカル触覚効果を出力するように構成される。一部の実施形態では、実質的に連続的なリモート及び/又はローカル触覚効果の組み合わせは、火に対してユーザが移動するときに火の熱を増加又は減少する等、仮想オブジェクトの特徴をより現実的にシミュレートし得る。
【0085】
別の例示として、一部の実施形態では、コンピュータ装置502は、例えば、磁石及び/又は力場を含む仮想オブジェクト506を(例えば、ディスプレイを介して)出力するように構成される。このような実施形態では、コンピュータ装置502は、ユーザがコンピュータ装置502に接近することを検出することに応じて強度を増加することを含む触覚効果を出力してもよい。例えば、触覚効果は、ユーザの移動に抵抗するように構成される流体又はガスの流れを含んでもよい。これはユーザが仮想オブジェクトに接近することに抵抗してもよく、506例えば、磁気抵抗又は力場をシミュレートする。コンピュータ装置502は、ユーザがコンピュータ装置502から遠ざかることを検出することに応じて強度を減少させることを含む触覚効果を出力してもよい。例えば、触覚効果は、コンピュータ装置502から離れるユーザの移動を支援するように構成される流体又はガスの流れを含んでもよい。これは、磁石の磁界及び/又は力場の効果をより現実的にシミュレートし得る。
【0086】
一部の実施形態では、触覚効果は、ユーザに情報を提供するように構成される。例えば、コンピュータ装置502は、アプリケーションを実行してもよい。アプリケーションは、例えば、機能が中断されるとコンピュータ装置502に損傷を与え得る機能を実行してもよい。一部の実施形態では、コンピュータ装置502は、(例えば、位置センサ504を介して)ユーザがコンピュータ装置502に向かってジェスチャを行うことを検出し、それに応じて、例えば、コンピュータ装置502に向かうユーザの動きに抵抗するように構成されるリモート触覚効果を出力するように構成される。一部の実施形態では、コンピュータ装置502は、ユーザがコンピュータ装置502に接近し続けると抵抗の強度及び/又は量を増加してもよい。これは、ユーザがコンピュータ装置502と相互作用するべきではないことをユーザに示してもよい。一部の実施形態では、コンピュータ装置502は、ユーザが最終的にコンピュータ装置502に接触することを検出し、それに応じて、例えば、一連のパルス振動を含む触覚効果を出力するように構成される。これは、ユーザがコンピュータ装置502と相互作用するべきではないことをユーザに示してもよい。更に、一部の実施形態では、コンピュータ装置502は、ユーザが(例えば、タッチスクリーンディスプレイ上に出力される仮想ボタンに向かって)コンピュータ装置502の表面を指でスライドすることを検出し、それに応じて、例えば、知覚される摩擦係数の増加を含む触覚効果を出力するように構成される。これは、ユーザがコンピュータ装置502と相互作用することを物理的により困難にしてもよい。触覚効果の組み合わせが、状態、特性、及び/又はアプリケーションの他の特徴をユーザにより適切に通知してもよい。
【0087】
一部の実施形態では、コンピュータ装置502は、追加的に又は代替的に、例えば、異なる深さで仮想オブジェクト506と相互作用すること及び/又は仮想オブジェクト506の異なる表面と相互作用することをシミュレートするように構成される複数のユーザインターフェースレベルを含むユーザインターフェースを出力する。例えば、仮想オブジェクト506は、桃等の仮想果物を含んでもよい。ユーザは、実空間における第1の場所でジェスチャを行うこと(例えば、体の一部を配置すること)により、外層等の仮想果物の一部と相互作用してもよい。一部の実施形態では、コンピュータ装置502は、ジェスチャを検出し、それに応じて、例えば、桃の産毛又は外皮をシミュレートするように構成される触覚効果を出力してもよい。更に、ユーザは、実空間における第2の場所でジェスチャを行うことによって、内層等の仮想果物の別の部分と相互作用してもよい。第2の位置は、第1の位置よりもコンピュータ装置502に近くてもよい。一部の実施形態では、コンピュータ装置502は、第2の場所でジェスチャを検出し、それに応じて、例えば、グニャグニャとした又は柔らかいテクスチャ等の果物の内部の特性をシミュレートするように構成される触覚効果を出力してもよい。このようにして、コンピュータ装置502は、異なるジェスチャに応じて仮想オブジェクト506の異なる表面及び/又は深さをシミュレートすることができる。
【0088】
(位置ベースの触覚効果を提供するための例示の方法)
図6は、一実施形態による位置ベースの触覚効果を提供する方法を実行するためのステップのフローチャートである。一部の実施形態では、
図6のステップは、例えば、汎用コンピュータ、移動装置又はサーバにおけるプロセッサによって実行されるプログラムコードで実装されてもよい。一部の実施形態では、こうしたステップは一群のプロセッサによって実装されてもよい。一部の実施形態では、
図6に示される1つ以上のステップは省略され又は異なる順番で行われてもよい。同様に、一部の実施形態では、
図6に示されない追加のステップが実行されてもよい。以下のステップは
図2に示されたコンピュータ装置201に関して記載されたコンポーネントを参照して記載される。
【0089】
簡潔のため、以下のステップは、描画アプリケーションを参照して記載される。しかし、以下のステップはこのような実施形態に限定されず、ステップの任意の組み合わせが他のタイプのアプリケーション及び/又は装置を介して実装され得る。
【0090】
方法600はステップ602で開始し、プロセッサ202は少なくとも(例えば、コンピュータ装置201の)表面との接触及び表面との非接触を含むジェスチャに関係付けられるセンサ信号を受信する。例えば、プロセッサ202は、描画アプリケーションを実行してもよい。ユーザは、例えば、描画アプリケーションにおいて1つ以上の描画操作を行うために、コンピュータ装置201に向かってスタイラス(例えば、又はペン若しくは別のオブジェクト)を動かしてもよい。位置センサ232(例えば、カメラ)は、スタイラスの動きに関係付けられる1つ以上の画像をキャプチャし、プロセッサ202に関連するセンサ信号を送信してもよい。このような実施形態では、画像は、スタイラスの一部等の前景の特徴、及び椅子、テーブル、壁、机等の背景の特徴を含んでもよい。
【0091】
方法600はステップ604に進み、プロセッサ202はジェスチャに少なくとも部分的に基づいてユーザインターフェースレベルを決定する。一部の実施形態では、プロセッサ202は、ユーザインターフェースレベルを決定するためにメモリ204に含まれるプログラミング、ルックアップテーブル、及び/又はアルゴリズムを利用するように構成される。例えば、プロセッサ202は、(ジェスチャに関係付けられる)実空間における位置を描画アプリケーションの特定のユーザインターフェースレベルにマッピングするためにルックアップテーブルを使用してもよい。例えば、プロセッサ202は、コンピュータ装置101から遠距離にある実空間における第1の位置を、描画アプリケーションに出力される描画の斜視図に関係付けられる第1のユーザインターフェースレベルにマッピングし得る。プロセッサ202は、コンピュータ装置101から中距離にある第2の位置を、描画アプリケーションに出力される描画の拡大及び/又は断面図に関係付けられる第2のユーザインターフェースレベルにマッピングし得る。
【0092】
一部の実施形態では、プロセッサ202は、単一のジェスチャをユーザインターフェースレベルと関係付けてもよい。例えば、プロセッサ202は、ある特定のジェスチャを第1のユーザインターフェースレベルと関係付け、別のジェスチャを第2のユーザインターフェースレベルと関係付けてもよい。他の実施形態では、プロセッサ202は、複数のジェスチャをユーザインターフェースレベルと関係付けてもよい。例えば、一部の実施形態では、プロセッサ202は、(例えば、コンピュータ装置201の表面から4インチから8インチの間の)コンピュータ装置201からの距離範囲内で行われる任意のジェスチャを、単一のユーザインターフェースレベルと関係付けてもよい。
【0093】
方法600はステップ606に進み、プロセッサ202はジェスチャに基づいてユーザ相互作用を決定する。例えば、プロセッサ202は、ジェスチャの3次元開始位置及び/又は終了位置に基づいて、ジェスチャがスワイプジェスチャ、ホバージェスチャ、又は別のタイプのジェスチャを含むことを決定してもよい。プロセッサ202は、特定のタイプ及び/又は場所のジェスチャを、線ツール、正方形ツール、ペイントブラシサイズ修正ツール等をアクティブ化する等、描画アプリケーションに関係付けられる特定のユーザ相互作用と相関させてもよい。
【0094】
方法600はステップ608に進み、プロセッサ202はユーザインターフェースレベル及び/又はユーザ相互作用に少なくとも部分的に基づいて機能を決定する。一部の実施形態では、機能は、オーディオデータ、ビデオデータ、及び/又は情報(例えば、近くのガソリンスタンド、レストラン、映画館、警察署、又は病院、又は交通状況若しくは速度制限)を出力すること、電話を掛けること、テキストメッセージ、SMSメッセージ又はEメールを送ること、ウェブブラウザを開くこと又はウェブサイトにアクセスすること、アプリケーションを開くこと、アプリケーションを閉じること、バックグラウンド処理を実行すること、フォアグラウンド処理を実行すること、ファイルを保存すること、ファイルを開くこと、ゲーム機能を実行すること、データを受信すること、データを送信すること、アプリケーション設定を変更すること、ネットワークを介して製品を注文すること、文書を印刷すること、リストにエントリを追加すること、リストからエントリを削除すること、音声を録音すること、メディアコンテンツを再生すること、電子ブックを開くこと、計算を実行すること、価格比較を行うこと、預金残高を確認すること、及び/又は任意の他の数及び/又は構成のコンピュータ機能を含む。
【0095】
一部の実施形態では、機能は、ユーザインターフェースにおける仮想オブジェクトを出力、除去、変更、更新、及び/又は消去することを含む。例えば、描画アプリケーションの実施形態において、コンピュータ装置201は、例えば、ユーザがコンピュータ装置201から遠距離で指又はスタイラスをホバーすることを検出することに応じて、第1のユーザインターフェースレベルに関係付けられる第1の機能を決定してもよい。第1の機能は、例えば、描画の斜視図を出力することを含んでもよい。コンピュータ装置201は、例えば、コンピュータ装置201から遠距離で実空間における別のジェスチャを検出することに応じて、第1のユーザインターフェースレベルに関係付けられる第2の機能を更に決定してもよい。第2の機能は、例えば、ジェスチャの移動によって定義される経路に沿って(例えば、仮想ペイントブラシで)仮想キャンバスに描画することを含んでもよい。一部の実施形態では、コンピュータ装置201は、例えば、ユーザがコンピュータ装置201から中距離で指をホバーすることを検出することに応じて、第2のユーザインターフェースレベルに関係付けられる第3の機能を決定してもよい。機能は、例えば、描画の拡大及び/又は断面図を含んでもよい。一部の実施形態では、コンピュータ装置201は、例えば、ユーザがコンピュータ装置201から中距離で別のジェスチャを検出することに応じて、第2のユーザインターフェースレベルに関係付けられる第4の機能を更に決定してもよい。第4の機能は、例えば、移動ジェスチャにより定義される経路に沿って消去することを含んでもよい。一部の実施形態では、コンピュータ装置201は、例えば、ユーザがコンピュータ装置201に接触することを検出することに応じて、第3のユーザインターフェースレベルに関係付けられる第5の機能を決定してもよい。機能は、例えば、仮想画像を保存することを含んでもよい。
【0096】
方法600はステップ610に進み、プロセッサ202は機能を実行する。一部の実施形態では、プロセッサ202は、1つ以上のサブ機能を実行することにより機能を実行してもよい。例えば、機能が仮想画像を保存することを含む場合、プロセッサ202は、1つ以上のサーバ(例えば、画像記憶データベース)と通信して、データベースに仮想画像を安全に記憶するためのプライバシーキー又はパスワードを取得してもよい。次に、プロセッサ202は、画像をデータベースに保存してもよい。
【0097】
方法600はステップ612に進み、プロセッサ202は、ジェスチャの間中、実質的に連続的な触覚フィードバックを提供するように構成される1つ以上の触覚効果を決定する。
【0098】
一部の実施形態では、プロセッサ202は、ジェスチャ及び/又はジェスチャに関係付けられる実空間における位置に少なくとも部分的に基づいて1つ以上の触覚効果を決定する。例えば、プロセッサ202は、ジェスチャの間の位置を特定の触覚効果にマッピングするためにメモリ204に記憶されたルックアップテーブルにアクセスしてもよい。このような実施形態では、ルックアップテーブルは、メモリに事前プログラムされ及び/又はユーザによりプログラム可能であってもよい。
【0099】
一部の実施形態では、プロセッサ202は、ユーザとコンピュータ装置201との間の距離に少なくとも部分的に基づいて1つ以上の触覚効果を決定する。例えば、一部の実施形態では、ユーザは、コンピュータ装置201からの第1の距離範囲(例えば、1mmから10cmの間)内で別のタイプの触覚効果よりも強い、投射される固体、液体、ガス、プラズマ、音圧波及び/又はレーザビームを含む第1の触覚効果を知覚してもよい。従って、一部の実施形態では、プロセッサ202は、ユーザがコンピュータ装置201から第1の距離範囲(例えば、1mmから10cmの間)内に位置していることを検出することに応じて第1のリモート触覚効果を決定する。
【0100】
別の例示として、一部の実施形態では、ユーザは、コンピュータ装置201からの第2の距離範囲(例えば、0mmから1mmの間)内で別のタイプの触覚効果よりも強い、例えば、静電ベースの容量結合を含む第2の触覚効果を知覚してもよい。従って、一部の実施形態では、プロセッサ202は、ユーザがコンピュータ装置201から第2の距離範囲内に位置していることを検出することに応じて第2の触覚効果を決定する。更に別の例示として、一部の実施形態では、ユーザは、コンピュータ装置201からの第3の距離範囲(例えば、0mm及び/又はコンピュータ装置201に接触している)内で別のタイプの触覚効果よりも強い、例えば、ローカル触覚効果を含む第3の触覚効果を知覚してもよい。従って、一部の実施形態では、プロセッサ202は、ユーザがコンピュータ装置201から第3の距離範囲内に位置している(例えば、コンピュータ装置に接触している)ことを検出することに応じて第3の触覚効果を決定する。
【0101】
一部の実施形態では、プロセッサ202は、例えば、ユーザがコンピュータ装置201に接近して、コンピュータ装置201から様々な距離範囲を移動するときに、複数の触覚効果を決定する。複数の触覚効果は、ユーザに実質的に連続的な触覚フィードバックを提供するためにリモート及び/又はローカル触覚効果の任意の組み合わせを含んでもよい。
【0102】
一部の実施形態では、プロセッサ202は、以前に出力された触覚効果と実質的に同じとユーザにより知覚されるように構成される1つ以上の特徴(例えば、振幅、周波数、持続時間)を含む触覚効果を決定する。例えば、一部の実施形態では、プロセッサ202は、ユーザが実空間でジェスチャを行うこと(例えば、コンピュータ装置201に向かって指を動かすこと)を検出してもよい。このような実施形態では、それに応じて、プロセッサ202は、ユーザがコンピュータ装置201に接近していることを決定することに応じて触覚効果の振幅を減少し、及び/又はユーザがコンピュータ装置201から遠ざかっていることを決定することに応じて触覚効果の振幅を増加してもよい。これは、例えば、ユーザがコンピュータ装置201(例えば、触覚出力装置218)に対してどのくらい近いか又は遠いかに関わらず、実質的に一貫した触覚体験をユーザに提供し得る。
【0103】
一部の実施形態では、プロセッサ202は、以前に出力された触覚効果とは異なる及び/又は区別可能なようにユーザにより知覚されるように構成される1つ以上の特性(例えば、振幅、周波数、持続時間)を含む触覚効果を決定する。例えば、一部の実施形態では、プロセッサ202は、ユーザが実空間でジェスチャを行うことを検出してもよい。このような実施形態では、プロセッサ202は、それに応じて、触覚効果の特性を一定に保ち得る。ジェスチャを行う間、ユーザは触覚効果の発信源に近づいている及び/又は遠ざかっているので、ユーザは変化する触覚効果の強度を知覚してもよい(例えば、プロセッサ202が触覚効果の特性を一定に保っていたとしても)。これは、ユーザがコンピュータ装置201にどれくらい近いか等の情報をユーザに提供してもよい。
【0104】
一部の実施形態では、プロセッサ202はユーザインターフェースレベル、ジェスチャ及び/又はユーザ相互作用に少なくとも部分的に基づいて触覚効果を決定する。例えば、プロセッサ202は、空気の吹き出し又は別のリモート触覚効果等の特定の触覚効果に、(例えば、描画アプリケーションにおける仮想キャンバス上の表示又は描画に関係付けられる)ユーザインターフェースレベルをマッピングするためにメモリ204に記憶されたルックアップテーブルにアクセスしてもよい。一部の実施形態では、プロセッサ202は、ジェスチャのタイプ、場所、持続時間、又は他の特性に基づいて触覚効果を決定するように構成される。一部の実施形態では、プロセッサ202は、ユーザ相互作用のタイプ、場所、持続時間、及び/又は他の特性に基づいて触覚効果を決定してもよい。例えば、一部の実施形態では、プロセッサ202は、ユーザ相互作用が描画アプリケーションにおいて画像を消去するように構成されることを決定し、このユーザ相互作用に基づいて、例えば、黒板を黒板拭きで消す感覚をシミュレートするように構成される関連触覚効果を決定する。
【0105】
一部の実施形態では、プロセッサ202は、機能(機能に関係付けられる特性)に少なくとも部分的に基づいて触覚効果を決定する。例えば、一部の実施形態では、プロセッサ202は、機能のタイプに関係付けられる触覚効果を決定してもよい。例えば、一実施形態では、プロセッサ202は、機能が描画アプリケーション等のアプリケーションを開くことを含む場合に短い空気の吹き出しを含む触覚効果を決定してもよい。このような実施形態では、プロセッサ202は、機能がアプリケーションを閉じることを含む場合に3つの短い空気の吹き出しを含む触覚効果を決定してもよい。これは、ユーザに機能を示してもよい。一部の実施形態では、プロセッサ202は、機能が実行されたことを示すように構成される触覚効果を決定する。例えば、プロセッサ202は、描画アプリケーションにおけるペイントブラシツールように新しい色を選択することを含む機能が実行されると、静電触覚効果を含む触覚効果を決定してもよい。一部の実施形態では、プロセッサ202は、機能を実行した結果に基づいて異なる触覚効果を決定するように構成される。例えば、プロセッサ202は、機能の実行が成功した場合に、機能の実行が成功しなかった場合とは異なる触覚効果を出力してもよい。
【0106】
方法600はステップ614に進み、プロセッサ202は1つ以上の触覚効果を出力する。プロセッサ202は、1つ以上の触覚効果を出力する触覚出力装置218に1つ以上の触覚効果に関係付けられる1つ以上の触覚信号を送信する。一部の実施形態では、1つ以上の触覚効果は、ジェスチャの間中、実質的に連続的な触覚フィードバックを提供するように構成される。例えば、プロセッサ202は、複数の触覚効果(例えば、リモート及び/又はローカル触覚効果)に関係付けられる複数の触覚信号を送信してもよい。複数の触覚効果は、ジェスチャ及び/又は実空間における別の動きの間中、実質的に連続的な触覚フィードバックを提供するように構成される。
【0107】
(位置ベースの触覚効果の利点)
位置ベースの触覚効果には多くの利点が存在する。例えば、このようなシステムは、より現実的な又は没入型のユーザ体験を提供してもよい。例えば、一部の実施形態では、このようなシステムは、ジェスチャの間中、例えば、ユーザがコンピュータ装置に接近及び/又は接触するときに、ユーザに実質的に連続的な触覚フィードバックを提供してもよい。これは、重力、磁界、電界、風の吹き込み、力の印加への抵抗、及び/又は熱等の物理現象をより現実的にシミュレートしてもよい。例えば、一部の実施形態では、コンピュータ装置は、仮想原子炉がメルトダウンした仮想アポカリプスゲームを実行してもよい。コンピュータ装置は、ユーザがコンピュータ装置に向かってジェスチャを行うことを検出し、それに応じて、例えば、放射能汚染をシミュレートするように構成される触覚効果を出力してもよい。例えば、コンピュータ装置は、ユーザがコンピュータ装置に接近することを検出することに応じて振幅が増加し、ユーザがコンピュータ装置に接触することに応じて激しい振動で終わるリモート触覚効果を実質的に連続的に出力してもよい。連続的な激しい触覚効果は、放射能に汚染された場所に接近することをより現実的にシミュレートしてもよい。
【0108】
別の例示として、一部の実施形態では、ユーザは、第1のユーザインターフェースレベルに関係付けられる実空間における第1の場所でジェスチャを行うことによって、(例えば、ディスプレイに出力される)仮想オブジェクトと相互作用してもよい。それに応じて、コンピュータ装置は、仮想オブジェクトに関係付けられる表面(例えば、枕上の枕シート)をシミュレートするように構成される触覚フィードバックを出力してもよい。更に、ユーザは、第2のユーザインターフェースレベルに関係付けられる第2の場所でジェスチャを行うことによって仮想オブジェクトと相互作用してもよい。それに応じて、コンピュータ装置は、仮想オブジェクトに関係付けられる異なる表面(例えば、羽毛又はメモリフォーム等の枕の内側)をシミュレートするように構成される触覚フィードバックを出力してもよい。一部の実施形態では、これは、仮想オブジェクトをより現実的及び/又は3次元的に感じさせてもよい。更に、異なる触覚効果を異なるユーザインターフェースレベルと関係付けることにより、ユーザは、単一の仮想オブジェクトと相互作用しながら複数の触覚効果を知覚することが可能であってもよい。これは、より広範囲の触覚体験を可能にしてもよい。
【0109】
一部の実施形態では、位置ベースの触覚効果は、ユーザが装置を見なくても状態判断(例えば、装置の現在のモードの決定)を行うことを可能にし得る。従って、ユーザは、他のタスクに集中を維持することができる。例えば、コンピュータ装置は、プログラム又はユーザインターフェースにおける利用可能な動作に関係付けられるリモート触覚効果をユーザに投射してもよい。これは、ユーザが、ディスプレイに焦点を合わせなくても、ユーザインターフェースと相互作用することを可能にし得る。同様に、触覚効果は、操作が利用可能である、完了している、又は所定レベルの重要度を有することの確認として機能してもよい。
【0110】
一部の実施形態では、位置ベースの触覚効果は、より独自で相互作用可能且つ効果的なユーザインターフェースを可能にしてもよい。例えば、一部の実施形態では、ユーザインターフェースコンポーネントに関係付けられる異なるユーザインターフェースレベルと相互作用しつつ、広範な機能を実行することが可能であり得る。更に、一部の実施形態では、ユーザは、ユーザインターフェースコンポーネント上で体の一部をホバーすることによってユーザインターフェースコンポーネントの位置を見つけて、体の一部を実空間における別の場所に(例えば、ユーザインターフェースコンポーネントに向かって)移動させることによってユーザインターフェースコンポーネントをアクティブ化することが可能であり得る。これは、例えば、ユーザが、ユーザインターフェースコンポーネントに物理的に接触せずに(例えば、その上でタップせずに及び/又はジェスチャを行わずに)、ユーザインターフェースと相互作用することを可能にし得る。ユーザインターフェースコンポーネントに物理的に接触することは、例えば、移動中の自動車においては困難である。即ち、環境動作、認識的負荷及び視覚的阻害物がユーザインターフェース構成要素上で正確にタップすることを困難にし得る。
【0111】
他の実施形態では、位置ベースの触覚効果は、不可視のユーザインターフェースを可能にしてもよい。例えば、一部の実施形態では、ユーザは、(例えば、ユーザインターフェースレベルに関係付けられる場所で)実空間においてジェスチャを行うことによって、ユーザの指で不可視のユーザインターフェースを探索することが可能であってもよい。ユーザの指が不可視のインターフェース構成要素(例えば、仮想音量スイッチ)の場所と相互作用すると、コンピュータ装置は触覚フィードバックを出力してもよい。これは、ユーザが不可視のインターフェース構成要素の場所を特定することを可能にしてもよい。インターフェースコンポーネントの場所を識別すると、ユーザは、例えば、(別のユーザインターフェースレベルに関係付けられる)実空間における別の場所にユーザの指を移動させることによって、インターフェースコンポーネントと相互作用する(例えば、それを押す)ことが可能であってもよい。これにより、コンピュータ装置は、不可視のインターフェースコンポーネントに関係付けられる機能(例えば、音量レベルを大きくすること)を実行してもよい。更に、コンピュータ装置は、例えば、ユーザ入力の受信を確認するために、ユーザに触覚フィードバックを提供してもよい。
【0112】
(概論)
上記の方法、システム及び装置は例示である。様々な構成によって、適宜、様々な手続き又はコンポーネントが省略、置換、又は追加されてもよい。例えば、代替的な構成では、方法は記載されたものとは異なる順序で実行されてもよく、及び/又はステージが追加、省略及び/又は結合されてもよい。また、所定の構成に関して記載された機能は、様々な他の構成に結合されてもよい。構成の異なる態様及び要素が、同様に結合されてもよい。また、技術は進歩するものであり、そのため要素の多くは例示であり、本開示又は特許請求の範囲を限定しない。
【0113】
例示的な構成(実装を含む)の十分な理解を与えるために説明の中で特定の詳細が与えられている。しかしながら、こうした構成は特定の詳細無しで実施されてもよい。例えば、周知の回路、工程、アルゴリズム、構造及び技術が、構成を不明確にするのを避けるために不要な詳細無しで示されている。この説明は、例示的な構成のみを提供するものであり、請求項の範囲、応用性又は構成を限定しない。むしろ、構成の上記説明は、記載された技術を実装するための実施可能な説明を当業者に提供するであろう。本開示の精神又は範囲から逸れることなく、要素の機能及び配置の様々な変更が行われてもよい。
【0114】
また、構成は、フロー図又はブロック図として描かれる処理として記載されてもよい。各々が連続した工程として操作を説明している場合があるが、こうした操作の多くは並列的又は同時に行われ得る。更に、操作の順序は並び替えられてもよい。工程は、図面に含まれない追加のステップを有してもよい。更に、方法の例示は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語、又はこれらの任意の組み合わせによって実装されてもよい。ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア又はマイクロコードで実装される場合、必要なタスクを実行するためのプログラムコード又はコードセグメントは、記憶媒体等の非一時的なコンピュータ可読媒体に記憶されてもよい。プロセッサは、記載されたタスクを実行してもよい。
【0115】
複数の例示的な構成が記載されているが、本開示の精神から逸脱することなく、様々な修正、代替構造及び均等物が使用されてもよい。例えば、上記の要素は、より大きなシステムのコンポーネントであってもよく、他の規則が本発明のアプリケーションに優先し又はそれを修正してもよい。また、上記の要素が検討される前、間、又は後で多くのステップが行われてもよい。従って、先の記載によって請求項の範囲は縛られない。
【0116】
本明細書における「適合される」又は「構成される」の使用は、追加のタスク又はステップを実行するように適合又は構成される装置を排除しない開放的且つ包括的な言語を意図している。更に、「基づいて」の使用は開放的且つ包括的であることが意図されており、即ち、1つ以上の記載された条件又は値に「基づいて」行われる処理、ステップ、計算、又は他の動作が、実際には、記載されたものを超える追加の条件又は値に基づいてもよい。本明細書に含まれる表題、リスト及び番号は、単に説明を容易にするためのものであって、限定することを意図していない。
【0117】
本主題の態様に従う実施形態は、デジタル電子回路、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又はこれらの組み合わせで実装され得る。一実施形態では、コンピュータは、1つ又は複数のプロセッサを備えてもよい。プロセッサは、プロセッサに結合されるRAM(random access memory)等のコンピュータ可読媒体を備え、又はそれへのアクセスを有する。プロセッサは、センササンプリングルーチン、選択ルーチン、及び上述の方法を実行する他のルーチン等、メモリに記憶されたコンピュータ実行可能プログラム命令を実行する。
【0118】
このようなプロセッサは、マイクロプロセッサ、DSP(digital signal processor)、ASIC(application−specific integrated circuit)、FPGA(field programmable gate array)、及び状態機械を含む。このようなプロセッサは、PLC、PIC(programmable interrupt controller)、PLD(programmable logic device)、PROM(programmable read−only memory)、EPROM又はEEPROM(electronically programmable read−only memory)、又は他の類似の装置等のプログラム可能電子装置を更に備えてもよい。
【0119】
このようなプロセッサは、媒体、例えば、プロセッサによって実行されると、プロセッサによって遂行又は支援される本明細書に記載のステップをプロセッサに実行させることができる命令を記憶し得る有形のコンピュータ可読媒体を備え、又はこれと通信してもよい。コンピュータ可読媒体の実施形態は、限定されないが、プロセッサ、例えばウェブサーバのプロセッサにコンピュータ可読命令を提供することができる全ての電子、光学、磁気、又は他の記憶装置を備えてもよい。媒体の他の例は、限定されないが、フロッピーディスク、CD−ROM、磁気ディスク、メモリチップ、ROM、RAM、ASIC、構成プロセッサ、全ての光学媒体、全ての磁気テープ若しくは他の磁気媒体、又はコンピュータプロセッサが読み取り可能な任意の他の媒体を含む。また、様々な他の装置は、ルータ、プライベート若しくはパブリックネットワーク、又は他の伝送装置等のコンピュータ可読媒体を含んでもよい。記載されたプロセッサ及び処理は、1つ以上の構造内にあってもよく、1つ以上の構造を通じて分散されてもよい。プロセッサは、本明細書に記載の1つ以上の方法(又は方法の一部)を実行するためのコードを備えてもよい。
【0120】
本主題はその特定の実施形態に関して詳細に記載されているが、上記のことを理解すると、このような実施形態の変形、変化、及び均等物を当業者であれば容易に生み出し得ることが理解されるであろう。従って、本開示は、限定ではなく例示を目的として提示されており、当業者には容易に明らかとなる本主題への修正、変更及び/又は追加を含むことを排除しないことが理解されるべきである。