特開2017-109384(P2017-109384A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特開2017-109384スマートフォンカバー並びに手帳およびシステム手帳用リフィル並びにくじボックスおよび占いボックス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-109384(P2017-109384A)
(43)【公開日】2017年6月22日
(54)【発明の名称】スマートフォンカバー並びに手帳およびシステム手帳用リフィル並びにくじボックスおよび占いボックス
(51)【国際特許分類】
   B42D 15/00 20060101AFI20170526BHJP
   B42D 9/00 20060101ALI20170526BHJP
   A45C 11/00 20060101ALI20170526BHJP
   H04M 1/11 20060101ALI20170526BHJP
   A63F 3/08 20060101ALI20170526BHJP
【FI】
   B42D15/00 301D
   B42D9/00 C
   A45C11/00 E
   H04M1/11 Z
   A63F3/08 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2015-245441(P2015-245441)
(22)【出願日】2015年12月16日
(71)【出願人】
【識別番号】509350446
【氏名又は名称】田中 佳子
(74)【代理人】
【識別番号】110002192
【氏名又は名称】特許業務法人落合特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田中 佳子
【テーマコード(参考)】
3B045
5K023
【Fターム(参考)】
3B045BA26
3B045CE00
3B045DA22
3B045FA00
5K023AA07
5K023LL06
5K023MM03
5K023MM25
(57)【要約】
【課題】言葉の新鮮さを維持しながら、手軽に利用者に言葉を伝えることができる道具を提供する。
【解決手段】手帳11は、紙葉12の集合体で形成される手帳本体13と、手帳本体13に結合されて、内部に収容空間を形成する容器17とを備える。容器17内の収容空間には複数の札が収容される。札は、容器16に形成される開口を通じて収容空間に対して一度に一体ごと出入りする。利用者は複数の札から運任せに1つの札を認知する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙葉の集合体で形成される本体と、
前記本体に結合されて、内部に収容空間を形成する容器と、
前記収容空間に収容されて、前記容器に形成される開口を通じて前記収容空間に対して一度に一体ごと出入りする複数の札と、
を備えることを特徴とする手帳。
【請求項2】
請求項1に記載の手帳において、前記開口は本体の天または天の延長線に向かって開口することを特徴とする手帳。
【請求項3】
請求項1または2に記載の手帳において、前記札の一端には、前記札の他端から前記開口に進入する姿勢で、前記開口からの抜けを阻止する係り止め片が形成されることを特徴とする手帳。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の手帳において、前記容器は前記本体の表紙の表面に固定されることを特徴とする手帳。
【請求項5】
システム手帳のバインダーのリングの位置関係を反映した配置の複数の孔を有するリフィル本体と、
前記リフィル本体に結合されて、内部に収容空間を形成する容器と、
前記収容空間に収容されて、前記容器に形成される開口を通じて前記収容空間に対して一度に一体ごと出入りする複数の札と、
を備えることを特徴とするシステム手帳用リフィル。
【請求項6】
請求項5に記載のシステム手帳用リフィルを含むことを特徴とするシステム手帳。
【請求項7】
スマートフォンの裏面に重ねられて、前記スマートフォンに固定されるベース本体と、
前記ベース本体の縁に平行な軸回りで開閉自在に前記ベース本体に結合され、前記ベース本体に向かって閉じられると前記スマートフォンの表面を覆う扉体と、
前記扉体に結合されて、内部に収容空間を形成する容器と、
前記収容空間に収容されて、前記容器に形成される開口を通じて前記収容空間に対して一度に一体ごと出入りする複数の札と、
を備えることを特徴とするスマートフォンカバー。
【請求項8】
平面に沿って広がるベース板、および、前記ベース板に平行に広がって側壁で前記ベース板に接続される天板を有する容器と、
前記ベース板および前記天板の間で前記容器の側壁に区画されて前記ベース板に平行に周方向に広がる開口を通じて前記ベース板に平行な姿勢で前記容器内部の収容空間に対して一度に一体ごと出入りする複数の札と
を備えることを特徴とするくじボックスまたは占いボックス。
【請求項9】
請求項8に記載のくじボックスまたは占いボックスにおいて、前記ベース板の外向き平面には粘着層が積層されることを特徴とするくじボックスまたは占いボックス。
【請求項10】
請求項9に記載のくじボックスまたは占いボックスにおいて、前記粘着層は剥離材で覆われることを特徴とするくじボックスまたは占いボックス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スマートフォンカバーや、紙葉の集合体で構成される手帳、いわゆるシステム手帳に関する。
【背景技術】
【0002】
手帳は一般に知られる。手帳は多数の紙葉の集合体で構成される。紙葉にはページごとに週間予定や月間予定、連絡先といったレイアウトが区画される。利用者はレイアウトに予定や連絡先、メモを書き込むことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015−147383号公報
【特許文献2】特開2014−124779号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ひとは、悲しいとき、落ち込んだとき、苦しいとき、成功者や著名人、歴史上の人物の名言や格言、良い言葉によってしばしば励まされ、勇気づけられ、支えられ、教えられ、癒やされ、言葉から力やエネルギーを受け取る。こうした名言や格言、良い言葉は例えば手帳に書き込むことができる。
【0005】
ところで、女性は占いや雑誌、テレビのワイドショーを好む。占いの愛好者は事あるごとに自分の運勢を気にする。一般に提供される占いは1週間の運勢やその日いちにちの運勢を提示する。手帳に占いがつくことで、どんなところにいても手軽に占いを楽しむことができれば、愛好者にとって大きな喜びである。
【0006】
本発明は、手軽に利用者に名言や格言、良い言葉を伝えることができる道具を提供することを目的とする。また、本発明は、持ち歩くことができ、一日に1回に限られずに何度でも手軽に楽しむことができる占いを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1側面によれば、紙葉の集合体で形成される本体と、前記本体に結合されて、内部に収容空間を形成する容器と、前記収容空間に収容されて、前記容器に形成される開口を通じて前記収容空間に対して一度に一体ごと出入りする複数の札とを備える手帳は提供される。
【0008】
第2側面によれば、第1側面の構成に加えて、前記開口は本体の天または天の延長線に向かって開口する。
【0009】
第3側面によれば、第1側面または第2側面の構成に加えて、前記札の一端には、前記札の他端から前記開口に進入する姿勢で、前記開口からの抜けを阻止する係り止め片が形成される。
【0010】
第4側面によれば、第1〜第3側面のいずれか1側面の構成に加えて、前記容器は前記本体の表紙の表面に固定される。
【0011】
第5側面によれば、システム手帳のバインダーのリングの位置関係を反映した配置の複数の孔を有するリフィル本体と、前記リフィル本体に結合されて、内部に収容空間を形成する容器と、前記収容空間に収容されて、前記容器に形成される開口を通じて前記収容空間に対して一度に一体ごと出入りする複数の札とを備えるシステム手帳用リフィルは提供される。
【0012】
第6側面によれば、第5側面に係るシステム手帳用リフィルを含むシステム手帳は提供される。
【0013】
第7側面によれば、スマートフォンの裏面に重ねられて、前記スマートフォンに固定されるベース本体と、前記ベース本体の縁に平行な軸回りで開閉自在に前記ベース本体に結合され、前記ベース本体に向かって閉じられると前記スマートフォンの表面を覆う扉体と、前記扉体に結合されて、内部に収容空間を形成する容器と、前記収容空間に収容されて、前記容器に形成される開口を通じて前記収容空間に対して一度に一体ごと出入りする複数の札とを備えるスマートフォンカバーは提供される。
【0014】
第8側面によれば、平面に沿って広がるベース板、および、前記ベース板に平行に広がって側壁で前記ベース板に接続される天板を有する容器と、前記ベース板および前記天板の間で前記容器の側壁に区画されて前記ベース板に平行に周方向に広がる開口を通じて前記ベース板に平行な姿勢で前記容器内部の収容空間に対して一度に一体ごと出入りする複数の札とを備えるくじボックスまたは占いボックスは提供される。
【0015】
第9側面によれば、第8側面の構成に加え、前記ベース板の外向き平面には粘着層が積層される。
【0016】
第10側面によれば、第9側面の構成に加えて、前記粘着層は剥離材で覆われる。
【発明の効果】
【0017】
第1側面によれば、紙葉にはページごとに週間予定や月間予定、連絡先といったレイアウトが区画される。利用者はレイアウトに予定や連絡先、メモを書き込むことができる。複数の札には個別に例えば文字といった視覚的表現が書き込まれる。文字は成功者や著名人、歴史上の人物の名言や格言、良い言葉を構成することができ、1つの札が開口から収容空間の外側に出ると、利用者は視覚的表現を確認することができる。一度に一体の札しか出入りしないことから、利用者は複数の札から運任せに1つの札を認知する。利用者は出てくる言葉を予測することができないことから、言葉の新鮮さは維持される。こうして手軽に利用者に名言や格言、良い言葉を伝えることができる道具は提供される。また、文字は運勢やメッセージ、指針を構成することができる。こうして利用者は、場面ごとに、どんなところにいても、予定や連絡先、メモを確認するたびに、一日に1回に限られずに手軽に占いを楽しむことができる。
【0018】
第2側面によれば、予定や連絡先、メモの確認にあたって、手帳本体の天は地に比べて重力方向に上方に配置される。収容空間内で札は重力の働きで開口よりも下方に集まる。こうして不用意な札の飛び出しは防止されることができる。
【0019】
第3側面によれば、札が他端から収容空間の外側に出ても、札の一端は収容空間内に留まる。こうして開口から札の抜け落ちは阻止される。いちど収容空間に収容された札は保持される。新たな札の補充は必要ない。
【0020】
第4側面によれば、手帳が開かれる以前に、容器は表紙の表面で真っ先に利用者の視界に入る。手帳がバッグやポケットから取り出されるたびに、利用者は占いを思い起こすことができる。
【0021】
第5側面によれば、システム手帳用リフィルはシステム手帳のバインダーに装着される。装着にあたってバインダーのリングはリフィルの孔を通過する。複数の札には個別に例えば文字といった視覚的表現が書き込まれる。文字は成功者や著名人、歴史上の人物の名言や格言、良い言葉を構成することができ、1つの札が開口から収容空間の外側に出ると、利用者は視覚的表現を確認することができる。一度に一体の札しか出入りしないことから、利用者は複数の札から運任せに1つの札を認知する。利用者は出てくる言葉を予測することができないことから、言葉の新鮮さは維持される。こうして手軽に利用者に名言や格言、良い言葉を伝えることができる道具は提供される。また、文字は運勢やメッセージ、指針を構成することができる。こうして利用者は、場面ごとに、どんなところにいても、バッグその他からシステム手帳を取り出すたびに、一日に1回に限られずに何度でも手軽に占いを楽しむことができる。他のリフィルは、例えば1片の紙葉で形成され、ページごとに週間予定や月間予定、連絡先といったレイアウトが区画されればよい。
【0022】
第6側面によれば、手軽に利用者に名言や格言、良い言葉を伝えることができるシステム手帳は提供されることができる。また、一日に1回に限られずに手軽に占いを楽しむことができるシステム手帳は実現されることができる。
【0023】
第7側面によれば、スマートフォンはベース本体および扉体で覆われる。複数の札には個別に例えば文字といった視覚的表現が書き込まれる。文字は成功者や著名人、歴史上の人物の名言や格言、良い言葉を構成することができ、1つの札が開口から収容空間の外側に出ると、利用者は視覚的表現を確認することができる。一度に一体の札しか出入りしないことから、利用者は複数の札から運任せに1つの札を認知する。利用者は出てくる言葉を予測することができないことから、言葉の新鮮さは維持される。こうして手軽に利用者に名言や格言、良い言葉を伝えることができる道具は提供される。また、文字は運勢やメッセージ、指針を構成することができる。こうして利用者は、場面ごとに、どんなところにいても、スマートフォンを使用するたびに、一日に1回に限られずに手軽に占いを楽しむことができる。
【0024】
第8側面によれば、複数の札には個別に例えば文字といった視覚的表現が書き込まれる。文字は成功者や著名人、歴史上の人物の名言や格言、良い言葉を構成することができ、1つの札が開口から収容空間の外側に出ると、利用者は視覚的表現を確認することができる。一度に一体の札しか出入りしないことから、利用者は複数の札から運任せに1つの札を認知する。利用者は出てくる言葉を予測することができないことから、言葉の新鮮さは維持される。こうして手軽に利用者に名言や格言、良い言葉を伝えることができる道具は提供される。また、文字は運勢やメッセージ、指針を構成することができる。こうして利用者は場所や時間を選ばずに手軽に占いを楽しむことができる。容器はクレジットカードや箱型のタブレット容器の大きさを有すればよい。
【0025】
札は例えばベース板に平行な姿勢でベース板上に積み重なる。たとえシャッフルされても、札の姿勢は維持されることができる。開口はベース板に平行に横長に広がることから、ベース板に平行な姿勢の札は確実に開口に進入することができる。札の出入りは確実に実現される。
【0026】
第9側面によれば、粘着層は、手帳やスマートフォン、定期入れ、名刺入れ、小銭入れ、革製品、筆箱、消しゴム、修正テープ、ブックカバー、メガネケース、ファンデーションケース、化粧品ケース、鏡、ブラシ、ポーチ、歯磨きケース、口紅、タブレット型端末のカバー、電卓、その他の対象物の平面にくじボックスまたは占いボックスのベース板を接着する粘着力を発揮する。こうして様々な物品にくじボックスまたは占いボックスは固着されることができる。
【0027】
第10側面によれば、剥離材は粘着層の露出を回避する。剥離材は粘着層の粘着作用を温存する。利用者は、粘着層から剥離材を剥がし、携帯する持ち物に簡単にくじボックスを固着することができる。こうして利用者は好みに応じて任意の物品にくじボックスを貼り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の第1実施形態に係る手帳を概略的に示す斜視図である。
図2】ページごとのレイアウトの一具体例を示す斜視図である。
図3図1の3矢視図であって容器の平面図である。
図4図3の4−4線に沿った断面図である。
図5図4の5−5線に沿った断面図である。
図6】手帳の動作を概略的に示す拡大平面図である。
図7】札の係り止め片を概略的に示す拡大平面図である。
図8】本発明の第2実施形態に係るシステム手帳を概略的に示す斜視図である。
図9】本発明の第3実施形態に係るスマートフォンカバーを概略的に示す斜視図である。
図10】本発明の第4実施形態に係るくじボックス(または占いボックス)を概略的に示す斜視図である。
図11図10の11−11線に沿った断面図である。
図12】第4実施形態の変形例に係るくじボックスの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、添付図面を参照しつつ本発明の一実施形態を説明する。
【0030】
図1は第1実施形態に係る手帳を概略的に示す。手帳11は紙葉12の集合体で形成される手帳本体13を備える。紙葉12の輪郭は同一形状に揃えられる。多数の紙葉12は順番に重ねられて手帳11の背14で束ねられる。個々の紙葉12は1枚の紙で形成される。
【0031】
手帳本体13は表紙15aおよび裏表紙15bを有する。表紙15aは表側で露出する紙葉12で形成される。裏表紙15bは裏側で露出する紙葉12で形成される。表紙15aおよび裏表紙15bは他の紙葉12に比べて大きい厚みを有してもよい。
【0032】
手帳本体13には容器16が結合される。容器16は例えば紙材料あるいは樹脂材料から成形される。容器16は不透明であればよい。容器16は手帳本体13の表紙15aの表面に固定される。容器16は、表紙15aの表面に平行に広がる天板17と、表紙15aの表面から垂直に立ち、天板17の全周にわたって途切れなく天板17の輪郭に接続される側壁18とを有する。ここでは、天板17は、表紙15aの表面に直交する視線の平面視でハート形状の輪郭に形成される。ただし、単純な図形その他の形状に形成されてもよい。容器16は、表紙15aの表面から当該表面の垂直方向に一定の高さで形成される。その他、容器16は表紙15aの見返しに固定されてもよい。
【0033】
図2に示されるように、紙葉12には、ページごとに週間予定や月間予定、連絡先、メモ欄といったレイアウトが区画される。手帳11の利用者はレイアウトに予定や連絡先、メモを書き込むことができる。利用者は、予定や連絡先、メモを確認するたびに、手帳11を開いて該当ページを見る。確認にあたって手帳11は利用者のバッグやポケットから取り出される。
【0034】
図3に示されるように、容器16は内部に収容空間21を形成する。収容空間21には複数の札22a、22b、22c、22dが収容される。複数の札22a、22b、22c、22dは共通の形状を有する。札22a、22b、22c、22dは紙素材や樹脂素材から成形されればよい。ここでは、どの札22a、22b、22c、22dにも共通に矩形の断面形状が設定される。断面形状の頂点は札22a、22b、22c、22dの長手方向に4本の直線の稜線を規定する。札22a、22b、22c、22dの幅は収容空間21の高さよりも大きく設定される。したがって、収容空間21内で札22a、22b、22c、22dの表裏の反転は防止される。
【0035】
図4に示されるように、容器16には開口23が形成される。開口23は容器16の外側空間と収容空間21とを空間的に接続する。開口23は容器16の側壁18に穿たれる。開口23は、一度に一体の札22a、22b、22c、22dの出入りを許容する大きさを有する。したがって、開口23の幅wは札22a、22b、22c、22dの幅swに合わせ込まれ(1.0<w/sw<2.0)、開口23の高さHは札の厚みtに合わせ込まれる(1.0<H/t<2.0)。開口23の幅wは表紙15aの表面に平行に測定されればよく、開口23の高さHは表紙15aの表面から垂直に測定されればよい。
【0036】
図3および図5を併せて参照し、開口23は、手帳本体13の天13aの延長線に向かって開口する。開口23の向きは、開口面に接する仮想平面24の垂直線25に基づき規定されればよい。開口23と収容空間21内の対向面との距離DDは札22a、22b、22c、22dの長さLよりも大きい。
【0037】
図5に示されるように、札22a、22b、22c、22dの表面には視覚的表現が書き込まれる。視覚的表現は例えば文字や図柄を含む。文字は、例えば「為せば成る、為さねば成らぬ(上杉鷹山)」「笑顔は愛の始まりですから(マザー・テレサ)」「ほめてやらねば、人は動かず(山本五十六)」といった名言や、「巧言令色、鮮なし仁」「無用の用」「医は仁術なり」といった格言、「道は一本、まっすぐがいい(相田みつを)」「相手の心に寄り添ってみて」「どんなときも笑顔を心がけて」「自分を信じて」といった良い言葉、「旅を計画すると、金銭的な援助が得られる」「古い友人が思い浮かんだら、ラッキーハプニングの予感」「大吉」「中吉」「吉」といった運勢、「あきらめないでファイト」「ラッキーチャンス到来」「笑顔で運気上昇」といったメッセージを構成することができる。札22a、22b、22c、22dは裏面で表紙15aの表面に受け止められる。したがって、札22a、22b、22c、22dは表紙15aの表面上に視覚的表現を配置することができる。容器16が振られると、札22a、22b、22c、22dは表紙15aの表面に裏面を向き合わせながら収容空間21内で移動することができる。収容空間21は、容器16が振られた際に札22a、22b、22c、22dの移動で札22a、22b、22c、22d同士が十分に混ぜ合わせられる程度の大きさを有する。収容空間21は開口23に向かって徐々に狭まるとよい。
【0038】
次に手帳11の動作を簡単に説明する。図6に示されるように、容器16が振られると、容器16の収容空間21内で札22a、22b、22c、22dは混ぜ合わせられる。開口23が収容空間21に比べて重力方向に下方に向けられると、いずれか1体の札22bの第1端27は開口23に進入する。このとき、開口23は、一度に一体の札の出入りを許容する大きさを有することから、残りの札22a、22c、22d…は開口23に進入することはできない。こうして1体の札22bは開口23から収容空間21の外側に出る。容器16は不透明であることから、利用者は容器16の外側から個々の札22a、22b、22c、22d…を識別することはできない。したがって、利用者は意図的に開口23まで特定の札を誘導することはできない。そのときの運任せで1体の札22bは開口23に進入する。
【0039】
さらに容器16が振られると、札22b表面の視覚的表現は容器16の外側まで飛び出す。あるいは、利用者が札22bの第1端27を摘んで引き出すことで札22b表面の視覚的表現は容器16の外側に現れる。こうして利用者は札22b上の視覚的表現を確認することができる。一度に一体の札22bしか出入りしないことから、利用者は複数の札22a、22b、22c、22d…から運任せに1つの札22bを認知する。文字が成功者や著名人、歴史上の人物の名言や格言、良い言葉を構成する場合には、利用者は出てくる言葉を予測することができないことから、言葉の新鮮さは維持される。こうして手軽に利用者に名言や格言、良い言葉を伝えることができる道具は提供される。利用者は、悲しいとき、落ち込んだとき、苦しいとき、成功者や著名人、歴史上の人物の名言や格言、良い言葉によって励まされ、勇気づけられ、支えられ、教えられ、癒やされ、言葉から力やエネルギーを受け取る。文字が運勢やメッセージ、指針を構成する場合には、利用者は、場面ごとに、どんなところにいても、予定や連絡先、メモを確認するたびに、一日に1回に限られずに何度でも手軽に占いを楽しむことができる。
【0040】
図7に示されるように、札22bの第2端28には係り止め片29が形成される。係り止め片29は第1端27および第2端28を含む1平面に垂直な板片で形成される。板片の高さhHは開口23の高さHよりも大きい。したがって、係り止め片29は、札22bが第1端27から開口23に進入する姿勢で開口23からの札22bの抜けを阻止する。札22a、22b、22c、22dが第1端27から収容空間21の外側に出ても、札22a、22b、22c、22dの第2端28は収容空間21内に止まる。こうして開口23から札22a、22b、22c、22dの抜け落ちは阻止される。いちど収容空間21に収容された札22a、22b、22c、22d…は保持される。新たな札の補充は必要ない。
【0041】
利用者は、予定や連絡先、メモを確認するたびに、手帳11を開いて該当ページを見る。確認にあたって手帳11は利用者のバッグやポケットから取り出される。容器16は表紙15aの表面に固定されることから、手帳11が開かれる以前に、容器16は表紙15aの表面で真っ先に利用者の視界に入る。手帳11がバッグやポケットから取り出されるたびに、利用者は名言や格言、良い言葉の視聴、占いなどを思い起こすことができる。
【0042】
手帳11には予定や連絡先、メモといった文字が書き込まれることから、手帳11は天地を有する。予定や連絡先、メモの確認にあたって、手帳本体13の天13aは地に比べて重力方向に上方に配置される。開口23は、手帳本体13の天13aの延長線に向き合う側壁18に形成されることから、収容空間21内では札22a、22b、22c、22d…は重力の働きで開口23よりも下方に集まる。こうして不用意な札22a、22b、22c、22d…の飛び出しは防止されることができる。
【0043】
ところで、女性は占いや雑誌、テレビのワイドショーを好む。占いの愛好者は事あるごとに自分の運勢を気にする。一般に提供される占いは1週間の運勢やその日いちにちの運勢を提示する。ここで、手帳11は一般にバッグやポケットに入れられて持ち歩かれる。したがって、場面ごとに、どんなところにいても利用者はバッグやポケットから手帳11を取り出すことができる。こうして利用者は手軽に占いを楽しむことができる。一日に1度でも何度でも占いを楽しむことができる。
【0044】
前述のように、収容空間21内では札22a、22b、22c、22d…の表裏の反転は阻止されることから、札22a、22b、22c、22d…が開口23から収容空間21の外側に出た際に、必ず表紙15aの表面で視覚的表現は露出する。利用者は必ず視覚的表現を確認することができる。
【0045】
図8は第2実施形態に係るシステム手帳31を概略的に示す。システム手帳31はバインダー32を備える。リフィル33a、33bはバインダー32に装着される。リフィル33a、33bには、バインダー32のリング34の位置関係を反映した複数の孔35が形成される。装着にあたってバインダー32のリング34はリフィル33a、33bの孔35を通過する。こうしてリフィル33a、33bはバインダー32のリング34に綴じられる。1枚のリフィル33aは第1実施形態に係る手帳11の紙葉12に相当する。こうしたリフィル33aにはページごとに週間予定や月間予定、連絡先といったレイアウトが区画される。
【0046】
ここで、特定のリフィル33bはリフィル本体36を有する。リフィル本体36には、バインダー32のリング34の位置関係を反映した複数の孔35が形成される。リフィル本体36には容器37が結合される。容器37は容器16と同様に構成されればよい。容器37は内部に収容空間を形成する。収容空間には前述と同様に札が収容される。容器37および札に関連する構成は前述の容器16および札22a、22b、22c、22d…と同様である。
【0047】
複数の札22a、22b、22c、22d…には個別に例えば文字といった視覚的表現が印刷される。文字は成功者や著名人、歴史上の人物の名言や格言、良い言葉を構成することができ、1つの札22a、22b、22c、22d…が開口23から収容空間の外側に出ると、利用者は視覚的表現を確認することができる。一度に一体の札22a、22b、22c、22d…しか出入りしないことから、利用者は複数の札22a、22b、22c、22d…から運任せに1つの札を認知する。利用者は出てくる言葉を予測することができないことから、言葉の新鮮さは維持される。こうして手軽に利用者に名言や格言、良い言葉を伝えることができる道具は提供される。また、文字は運勢やメッセージ、指針を構成することができる。こうして利用者は、場面ごとに、どんなところにいても、バッグその他からシステム手帳31を取り出すたびに、一日に1回に限られずに何度でも手軽に占いを楽しむことができる。
【0048】
図9は第3実施形態に係るスマートフォンカバー41を概略的に示す。スマートフォンカバー41はベース本体42および扉体43を備える。ベース本体42は例えば樹脂材料から例えば板形状に成形される。ベース本体42は、スマートフォンSPの輪郭よりも外側に広がる大きさを有する。ベース本体42はスマートフォンSPの裏面に重ねられてスマートフォンSPに固定される。ベース本体42はスマートフォンSPの裏面を覆い隠す。
【0049】
ベース本体42には扉体43が結合される。扉体43は例えば樹脂材料から例えば板形状に成形される。扉体43は、スマートフォンSPの輪郭よりも外側に広がる大きさを有する。扉体43は、ベース本体42の縁に平行な軸44回りでベース本体42に対して開閉動作を実現する。こうした開閉動作の実現にあたってベース本体42と扉体43との間には例えばヒンジ機構が確立される。ヒンジ機構の確立にあたってベース本体42と扉体43とは軟性の樹脂体で相互に連結されればよい。扉体43がベース本体42に向かって閉じられると、扉体43はスマートフォンSPの表面に重ねられスマートフォンSPの表面を覆い隠す。
【0050】
扉体43の表面には容器45が結合される。容器45は容器16と同様に構成されればよい。容器45は内部に収容空間を形成する。収容空間には前述と同様に札が収容される。容器45および札に関連する構成は前述の容器16および札22a、22b、22c、22d…と同様である。
【0051】
複数の札22a、22b、22c、22d…には個別に例えば文字といった視覚的表現が印刷される。文字は成功者や著名人、歴史上の人物の名言や格言、良い言葉を構成することができ、1つの札22a、22b、22c、22d…が開口23から収容空間の外側に出ると、利用者は視覚的表現を確認することができる。一度に一体の札22a、22b、22c、22d…しか出入りしないことから、利用者は複数の札22a、22b、22c、22d…から運任せに1つの札を認知する。利用者は出てくる言葉を予測することができないことから、言葉の新鮮さは維持される。こうして手軽に利用者に名言や格言、良い言葉を伝えることができる道具は提供される。また、文字は運勢やメッセージ、指針を構成することができる。こうして利用者は、場面ごとに、どんなところにいても、バッグその他からスマートフォンSPを取り出すたびに、一日に1回に限られずに何度でも手軽に占いを楽しむことができる。
【0052】
図10は第4実施形態に係るくじボックス(または占いボックス)51を概略的に示す。くじボックス51は、平面に沿って広がるベース板52と、ベース板52に平行に広がって側壁53でベース板52に接続される天板54とを有する容器55を備える。ベース板52や天板54は例えば均一な厚みの板材から形成されればよい。側壁53は、天板54の全周にわたって途切れなくベース板52に天板54の輪郭を接続する。ここでは、ベース板52および天板54は矩形の輪郭を有する。したがって、容器55は平たい箱形に形成される。容器55は、例えばクレジットカードや箱型のタブレット容器(菓子箱)の大きさを有すればよい。容器55は合成樹脂材料や金属材料から成型されることができる。
【0053】
容器55の側壁53にはベース板52および天板54の間で開口56が区画される。開口56の輪郭は例えば長方形に象られる。開口56は、ベース板52に平行に周方向に横長に広がる。すなわち、長方形の長辺はベース板52に平行に規定される。
【0054】
図11に示されるように、容器55内部の収容空間57には複数の札22a、22b、22c、22d…が収容される。札22a、22b、22c、22d…は前述と同様に構成されればよい。札22a、22b、22c、22d…の幅swは収容空間57の高さGよりも大きく設定される。したがって、収容空間57内では札22a、22b、22c、22d…は概ねベース板52に平行な姿勢で積み重なる。札22a、22b、22c、22d…は概ねベース板52に平行な姿勢で保持される。開口56は、前述と同様に、一度に一体の札の出入りを許容する大きさを有する。
【0055】
札22a、22b、22c、22d…は例えばベース板52に平行な姿勢でベース板52上に積み重なる。たとえシャッフルされても、札22a、22b、22c、22d…の姿勢は維持されることができる。開口56はベース板52に平行に横長に広がることから、ベース板52に平行な姿勢の札22a、22b、22c、22d…は確実に開口56に進入することができる。札22a、22b、22c、22d…の出入りは確実に実現される。その他、第1実施形態や第2実施形態と同様な効果は達成される。
【0056】
図12に示されるように、くじボックス(または占いボックス。以下、同様)51は容器55の外表面に粘着層58を有してもよい。粘着層58は、ベース板52の外向き平面に積層される。粘着層58は剥離材61で覆われる。剥離材61には例えば剥離紙が用いられればよい。
【0057】
粘着層58は、手帳やスマートフォン、定期入れ、名刺入れ、小銭入れ、革製品、筆箱、消しゴム、修正テープ、ブックカバー、メガネケース、ファンデーションケース、化粧品ケース、鏡、ブラシ、ポーチ、歯磨きケース、口紅、タブレット型端末のカバー、電卓、その他の対象物の平面にくじボックス51のベース板52を接着する粘着力を発揮することができる。こうして様々な物品にくじボックス51は固着されることができる。しかも、剥離材61は粘着層58の露出を回避する。剥離材61は粘着層58の粘着作用を温存する。利用者は、粘着層58から剥離材61を剥がし、携帯する持ち物に簡単にくじボックス51を固着することができる。こうして利用者は好みに応じて任意の物品にくじボックス51を貼り付けることができる。
【0058】
なお、前述の札22a、22b、22c、22d…には、視覚的表現に代えて、あるいは視覚的表現に加えて、点字その他の触覚的表現が形成されてもよい。
【符号の説明】
【0059】
11…手帳、12…紙葉、13…手帳本体、13a…天、16…容器、21…収容空間、22a…札、22b…札、22c…札、22d…札、23…開口、27…第1端、28…第2端、29…係り止め片、31…システム手帳、32…バインダー、33b…リフィル、34…リング、35…孔、36…リフィル本体、37…容器、41…スマートフォンカバー、42…ベース本体、43…扉体、44…軸、45…容器、51…くじボックス(または占いボックス)、52…ベース板、53…側壁、54…天板、55…容器、56…開口、57…収容空間、58…粘着層、61…剥離材、SP…スマートフォン。
図1
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図12