【実施例】
【0020】
以下、本発明を図示の実施例に基づいて具体的に説明する。
なお、説明にあたっては製茶蒸装置1の基本構造についてまず説明し、その後、この製茶蒸装置1の作動態様を示しながら、併せて製茶蒸方法について説明する。
本発明の製茶蒸装置1は、一例として
図1に示すように、生茶葉に湿り蒸気(処理蒸気)を当てて茶葉を蒸し処理する蒸機2と、この処理蒸気を生成・供給するためのボイラー3とを主な構成部材として具える。なお、本明細書では、蒸し処理を受ける生茶葉や、蒸し処理中の茶葉、あるいは蒸し処理を終えて蒸機2から排出される茶葉を全て「茶葉A」と総称する。
また本発明では、蒸機2の茶葉出口部分で、蒸し処理後の茶葉Aに蒸気(これを以下、過熱蒸気とし、茶葉Aを蒸すための処理蒸気と区別する)を吹き付けて、蒸し処理中に茶葉Aに生じる蒸し露を一挙に蒸発させて除去するものであり、この過熱蒸気を上記ボイラー3を利用して生成するものである。ただし、過熱蒸気を生成する当該部位については、特にボイラー3とは別の符号を付し、過熱蒸気生成部5と称する。すなわち、製茶蒸装置1は、上述した蒸機2やボイラー3の他に過熱蒸気生成部5を具えるものである。
なお、特許請求の範囲に記載する「蒸し露除去ゾーン」とは、茶葉出口側で蒸し処理後の茶葉Aに過熱蒸気を当て、茶葉A表面の蒸し露を除去するゾーンを言う。
【0021】
以下、製茶蒸装置1の各構成部について説明する。
まず、蒸機2について説明する。
蒸機2は、茶葉Aに湿り蒸気(蒸し用の処理蒸気)を適宜の時間(例えば数十秒から二分程度)当てて、蒸し処理を行う蒸し胴21を主な構成部材とし、このものをフレーム20により適宜の高さや姿勢に支持するように構成される。
ここで、蒸し胴21において茶葉Aの受入口を茶葉入口21Aと、蒸し処理を終えた茶葉Aの排出口を茶葉出口21Bとする。また、一般に蒸し胴21には、蒸し加工中、茶葉入口21Aよりも茶葉出口21Bを低くするような下り傾斜が付与されるものであり、またこの傾斜は適宜調整自在に構成される。具体的には、フレーム20の一部が可動できるように構成されており(ここを可動フレーム20Aとする)、これにより蒸し胴21が茶葉出口21Bに向かって適宜の下り傾斜を有し、またこの傾斜角度が適宜調整できるように構成される。
【0022】
また蒸し胴21は、筒状の緩閉鎖空間を有する外胴22と、その内側に設けられる回転胴23と、この回転胴23内に設けられる撹拌軸24とを具えて成る。
なお、蒸し胴21の茶葉入口21A側には、蒸し用の処理蒸気を導入する蒸気供給管25が接続され、蒸し胴21の茶葉出口21B側には、蒸し露を除去するための過熱蒸気を導入する過熱蒸気管26が接続される。
そして、このような構成によって回転胴23内に投入された茶葉Aは、回転胴23による回転、撹拌軸24による撹拌、蒸し胴21の下り傾斜等によって茶葉入口21A側から茶葉出口21B側に向かって移送される。
【0023】
また、本実施例では、回転胴23において茶葉入口21A側(蒸し処理工程上流側)を、非通気性の板材(例えばステンレス板等)で形成するとともに、蒸し処理工程下流側となる茶葉出口21B側を通気性の素材(例えば金網等)で形成しており、これらを順に、断気胴部231、通気胴部232とする。このように回転胴23は、少なくとも茶葉出口21B側を通気性の素材で形成することが好ましく、これは上述したように、茶葉出口21B側で茶葉Aに過熱蒸気を接触させるためである。もちろん、このようなことから、回転胴23は、長手方向にわたって全体的に通気性を有する素材で形成しても構わない。
なお、本実施例のように回転胴23の茶葉入口21A側を断気胴部231で形成した場合には、撹拌軸24からも蒸し胴21内に処理蒸気を供給することが好ましい(これについては後述する)。
【0024】
また、撹拌軸24は、回転胴23内の茶葉Aを撹拌するためのものであり、回転胴23内のほぼ中心位置に設けられる主軸241と、この主軸241から径方向に突出するように設けられる複数の撹拌翼242とを具えて成り、この撹拌翼242によって茶葉Aは打圧を受ける。
なお、撹拌軸242には、処理蒸気を噴出させる蒸気口243を多数穿設することが可能であり、これは特に断気胴部231が設けられる部位に形成することが好ましいが、例えば
図1に併せ示すように、通気胴部232が設けられる部位にも蒸気口243を設けることが可能である。また、このようなことから蒸気供給管25についても、回転胴23内に処理蒸気を供給する回転胴供給管251と、撹拌軸24内に処理蒸気を供給する撹拌軸供給管252とを具えることが好ましい。
因みに、撹拌軸24は、適宜の回転駆動機構によって回転駆動されるものであり、通常は、回転胴23よりも高速で回転駆動される。
【0025】
次に、ボイラー3について説明する。
ボイラー3は、上述したように、主に茶葉Aを蒸すための処理蒸気(湿り蒸気)を生成・供給するものであり、一例として
図1に示すように、基台(機枠)となるフレーム30上に、ボイラー胴部としての缶体31を取り付けて成る。もちろん、この缶体31内は密閉状態に形成され、内部に貯留した水を加熱することにより所望の圧力や温度の蒸気を得るものである。
すなわち、本実施例におけるボイラー3は、缶体31内の下部に、バーナ等によって重油やガス等の燃料を燃焼させる燃焼管(炉筒)32を横臥状態に設け、更にこの燃焼管32の上方や周囲などに、このものとほぼ並列状に煙管33を配置して成るものである(本実施例では二本の煙管33を設置)。
そして、このような構成により、燃焼管32内で燃焼・発生させた高温ガスを、缶体31の一端側で転回させ、二本の煙管33内に流入する流れを形成する。この際、燃焼管32内や煙管33内を流れる高温ガスは、その管壁を通して缶体31内に貯留された水を加熱し、処理蒸気としての湿り蒸気を缶体3内で生成するものである。
【0026】
ここで図中符号34は、缶体31の端部を閉塞する鏡板であり、これは適宜の耐圧構造を有するように形成される。また、二つの鏡板34のうち、上記バーナが設けられる端部をバーナ側鏡板341とし、燃焼管32で発生した高温ガスを煙管33内に折り返すように送り込む端部を反転側鏡板342とする。なお、この反転側鏡板342には、一例として
図2に示すように、燃焼管32や煙管33内に付着した煤等を目視したり、これを除去したりするための点検窓342Aが設けられる。
また、缶体31内で生成された処理蒸気は、一旦、缶体31の上部に集められ、これが図中符号35で示すドームである。なお、このドーム35には、蒸気送出管36が接続され、この管を通して処理蒸気が蒸機2側に移送される(取り出される)。具体的には、蒸気送出管36は、その途中で蒸し用蒸気送出管361と、過熱蒸気用分岐管362とに分岐するように配管され、更に蒸し用蒸気送出管361が上述した回転胴供給管251と撹拌軸供給管252とに分岐するように配管接続される。
ここで特許請求の範囲に記載する「分離取出蒸気」とは、過熱蒸気を生成するために蒸気送出管36から過熱蒸気用分岐管362で取り出した処理蒸気を言う。
【0027】
なお、本実施例では煙管33を通過したガス(この段階のガスは、水を加熱した後であり、最初の高温ガスの状態よりも低温となっており、そのためガスと記載した)は、バーナ側鏡板341から排気室37に至り、次いで排気筒38を通って外部等に放出されるように示されているが、この放出ガスの温度がまだ高い場合には、例えばボイラー3(缶体31内)に供給される水と熱交換させ、少しでも放出ガスの廃熱を有効利用することが好ましい。
また、本実施例では煙管33の折り返し経路が一つであるが(いわゆる1パス)、缶体31内で複数回折り返すように構成してから、ガスを排気室37及び排気筒38に導入し、外部に放出することも可能である。
【0028】
次に、過熱蒸気生成部5について説明する。
過熱蒸気生成部5は、上述したようにボイラー3を利用して、蒸し露を除去するための過熱蒸気を生成し、これを蒸機2に供給するものであり、ボイラー3の反転側鏡板342から燃焼管32内に挿入される過熱ドラム50を主な構成部材とする。
この過熱ドラム50は、一例として
図3(a)・(b)に示すように、円筒状を成すドラム胴部501の一端(先端)が半球状のドラム端部502で閉塞されて成り、更にその反対側の端部がドラム鏡板51によって閉塞され、過熱ドラム50内に導入される処理蒸気が燃焼管32内を流れる高温ガスと直に接触しないように形成される。すなわち、過熱ドラム50内は、密閉状の閉鎖空間として形成され、過熱ドラム50内に導入される処理蒸気は、過熱ドラム50内を折り返し状に流れる間に、燃焼管32内を流れる高温ガスと熱交換し、高温の過熱蒸気となって過熱ドラム50内から取り出される(導出される)。
【0029】
なお、過熱ドラム50のドラム胴部501には、径方向に張り出す取付板52が設けられるが、この取付板52に対し、ドラム胴部501は遊嵌状に嵌め込まれて成り、ドラム胴部501が取付板52に対し摺動自在に設けられる。
また取付板52には、燃焼管32内に挿入した過熱ドラム50を保持するための保持ロッド53が固定状態に取り付けられる(本実施例では二本の保持ロッド53を設置)。
更にまた、ドラム鏡板51にも、ドラム胴部501の端部で、径方向に張り出すドラムフランジ511が設けられ、このものはドラム胴部501に固定状態に設けられる。そして、このドラムフランジ511には、前記保持ロッド53が遊嵌状態に貫通される。
なお、上記
図3(a)・(b)に示す実施例では、取付板52とドラムフランジ511とは、鏡板34側から視た投影形状(正面視形状)がほぼ同じ形状に示されているが、この形状は適宜異ならせることも可能である。
また、ドラム鏡板51には、ドラムフランジ511から過熱ドラム50の軸方向外側(長手方向外側)に張り出すように形成された操作把手512(ここでは左右二個所)を具えるものであり、この操作については後述する。
【0030】
また、ドラム鏡板51 (ドラムフランジ51 1)には、分岐蒸気受入孔54と過熱蒸気取出孔55とが形成される。また過熱ドラム50内には流路仕切板56が設けられ、過熱ドラム50内において前記分岐蒸気受入孔54に連通する空間と、前記過熱蒸気取出孔55に連通する空間とが、当該流路仕切板56によって仕切られている。もちろん、過熱ドラム50内の最奥部(ドラム端部502)では、この仕切られた空間(流路)が連通するように形成され、分岐蒸気受入孔54から導入した処理蒸気を、過熱ドラム50内の最奥部で折り返すようにし、その後、過熱蒸気取出孔55から流出させるような流路が形成されている(これを過熱流路5Aとする)。そして、このような構成により、ボイラー3(蒸気送出管36)から取り出された湿り蒸気(処理蒸気)の一部が、過熱ドラム50内の過熱流路5Aを流れる間に、燃焼管32内を流れる高温ガスにより再加熱され、過熱蒸気となって取り出されるものである。
【0031】
なお、過熱ドラム50は、ボイラー3の点検窓342Aを利用して燃焼管32内に挿入される。すなわちボイラー3の反転側鏡板342には、上述したように通常、点検窓342Aが設けられており、ここを利用して過熱ドラム50が燃焼管32内に挿入される。
また、本実施例では、過熱ドラム50をボイラー3の燃焼管32内に挿入するにあたり、前記過熱流路5Aの長さ(実受熱長さ)が適宜変更できるように考慮されており、以下、このような取付構造について説明する。
過熱ドラム50をボイラー3に取り付けるにあたっては、一例として
図3(c)・(d)に示すように、ボイラー3の反転側鏡板342から適宜の間隔をあけて取付板52を固定する。また、この取付板52には、上述したように過熱ドラム50を保持するための保持ロッド53が固定状態に設けられており、その先端が過熱ドラム50の挿入側に突出する(ボイラー3の反転側鏡板342から突出する)ようになっており、この保持ロッド53の突出側に、ドラムフランジ511が貫通するように取り付けられる。
【0032】
ここで、過熱流路5Aの長さ(実受熱長さ)を長くしたい場合には、一例として
図3(d)に示すように、燃焼管32内に入り込む過熱ドラム50の長さを長くするものであり、そのための具体的な操作としては、作業者が操作把手512を握持して、過熱ドラム50を燃焼管32内の奥部に押し込むものである。
このときドラム鏡板51(ドラムフランジ511)は、取付板52に接近するようになり、保持ロッド53におけるドラム鏡板51からの突出長さも長くなる。また当然、この状態では、過熱ドラム50のボイラー3(反転側鏡板342)からの突出寸法(出代)は短くなる。
なお、過熱流路5Aの長さ(実受熱長さ)を長くするのは、例えば過熱蒸気をより高温にしたい場合等に行われる。
【0033】
一方、比較的、低い温度の過熱蒸気を得たい場合等には、一例として
図3(c)に示すように、燃焼管32内に入り込む過熱ドラム50の長さ(実受熱長さ)を短くする。具体的な操作としては、作業者が操作把手512を握持して過熱ドラム50を燃焼管32内から手前側に引き出すものである。
このときドラム鏡板51(ドラムフランジ511)は取付板52から離反するようになり、保持ロッド53におけるドラム鏡板51からの突出長さも短くなる。また、当然、この状態では、過熱ドラム50のボイラー3(反転側鏡板342)からの突出寸法(出代)は長くなる。
なお、このようなボイラー3を利用した過熱蒸気の生成手法、換言すれば過熱蒸気生成機構(過熱蒸気生成部5)を具えたボイラー3は、必ずしも茶葉Aの蒸し処理のみに適用されるだけでなく、様々な処理への適用が可能であり、そのため当該ボイラー3は、それ自体でも別途独立的に評価し得るものである。
【0034】
本発明の製茶蒸装置1は、以上のような基本構造を有するものであり、以下、この製茶蒸装置1の作動態様を説明しながら、製茶蒸方法について併せて説明する。
茶葉Aの蒸し処理は、蒸機2で実際に行われるが、このような蒸し処理においてはボイラー3も稼働させて、蒸し用の処理蒸気と、蒸し露除去用の過熱蒸気とを併せて生成するものであり、まずボイラー3によってこれらの蒸気を生成する態様から説明する。
(1)ボイラーによる処理蒸気の生成
ボイラー3の稼働については、一例として
図1に示すように、缶体31内に水を貯留した状態で、燃焼管32内で重油やガス等の燃料をバーナで燃焼させ、燃焼管32内で高温ガスを発生させる。この高温ガスは、燃焼管32から煙管33を経由して排気室37に至り、排気筒38から外部に放出されるが、高温ガスが燃焼管32や煙管33を通過する際、その管壁を通して、缶体31内に貯留された水を加熱し、ここから湿り蒸気(処理蒸気)を生成する。
缶体31内で発生した処理蒸気は、缶体31内の最も高い位置に設けられたド−ム35に上昇し、ここに集められる。
【0035】
(2)処理蒸気の一部から過熱蒸気を生成
このようにして缶体31内上部のドーム35に集められた処理蒸気は、蒸気送出管36を通して後段の蒸機2へと移送されるが、この蒸気送出管36の途中で蒸し用蒸気送出管361と過熱蒸気用分岐管362に分岐する。
このうち蒸し用蒸気送出管361内に導入された処理蒸気は、蒸機2の蒸気供給管25(回転胴供給管251と撹拌軸供給管252)を通して、蒸し胴21内に供給され、茶葉Aを蒸し処理する。なお、蒸し胴21内に供給される処理蒸気は、移送途中で、適宜、圧力や温度などが調整され得るように構成される。
一方、過熱蒸気用分岐管362内に導入された処理蒸気は、ボイラー3の燃焼管32内に挿入された過熱ドラム50内を通過するものであり、この間に管壁を通して燃焼管32内を流れる高温ガスによって再過熱され、過熱蒸気となる。この過熱蒸気は、その後、蒸機2の過熱蒸気管26を通して、蒸し胴21の茶葉出口21B側に供給され、蒸し処理によって茶葉表面に生じた蒸し露を一挙に蒸発させて除去する。
【0036】
(3)茶葉の態様
このようにボイラー3で生成された処理蒸気は、蒸機2の回転胴23内の茶葉入口21A側から送り込まれ、また過熱蒸気は、蒸機2の茶葉出口21B側に供給され、蒸機2による茶葉Aの蒸し処理が行われる。
具体的には、茶葉Aが、生葉流量計を経て蒸機2の茶葉入口21Aから蒸し胴21内に投入される。投入された茶葉Aは、回転胴内23内で、撹拌軸24や回転胴23による回転や蒸し胴21に付された下り傾斜等によって、茶葉出口21B側に移送され、この間に処理蒸気との接触によって蒸し処理される。
また、蒸し処理による茶葉A表面の蒸し露は、上述したように茶葉出口21B側から供給される過熱蒸気によって除去される。
このように本発明では、茶葉Aの蒸し工程の最終段階で、蒸し露を一挙に蒸発させるものであり、従来、蒸し処理後に設けていた冷却・乾燥のための長いコンベヤラインが不要となり、極めて合理的な製茶加工が行える。
なお、過熱蒸気を適宜の温度・圧力に調整したい場合には、例えば燃焼管32内に挿入する過熱ドラム50の長さ(過熱流路5Aの長さ)を適宜調整することで、処理蒸気を再加熱する際の実受熱長さを調整し、所望状態の過熱蒸気を得ることができる。
【0037】
〔他の実施例〕
本発明は以上述べた実施例を一つの基本的な技術思想とするものであるが、更に次のような改変が考えられる。
まず、上述した蒸機2やボイラー3の構成は、従来公知の概略構造を述べたものであり、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。例えば蒸機2であれば、蒸し処理中の茶葉Aを回転胴23の周面に付着しにくくするブラシ(回転ブラシ)を回転胴23の外周部等に設けることが可能である。
また、上述した基本の実施例では、
図3(b)に示したように、過熱ドラム50内で処理蒸気を右回りに流すような過熱流路5Aを形成したが、処理蒸気を過熱ドラム50内で左回りに流しても構わず、この場合にはドラムフランジ511に開口された二つの開口(分岐蒸気受入孔54と過熱蒸気取出孔55)の作用が逆になる。
また上記
図3では、過熱流路5Aを形成するにあたり、流路仕切板56を傾斜状態に設けたが、この角度は適宜変更可能であり、例えば流路仕切板56を垂直や水平に設置することも可能である。もちろん、このような変更を行った場合には、これに対応して、分岐蒸気受入孔54と過熱蒸気取出孔55の開口位置も適宜変更するものである。
更に、本実施例では、過熱流路5Aの往路(処理蒸気としての流路)と復路(過熱蒸気としての流路)を直線状に形成したが、往路及び復路をともにスパイラル状または螺旋状等に形成し、外観状の過熱ドラム50の長さは同じでも、過熱流路5Aの流路長をより長く獲得することも可能である。