【実施例】
【0030】
以下、本発明の箸置き兼用箸自助具の作用を図面にもとづいて説明する。
図1は本発明の箸置き兼用箸自助具の本体1が箸置きとして示される実施形態であり、本体1である筒体3は両端に箸9を挿入する開口部5を備え、筒体3は筒体3同士を跨ぐバネ弾性を有する台座2が連結部6となり、台座2は底面部が平面に形成され、筒体3の上部部分には箸9を乗せて当接する窪み7部分が設けられ、箸自助具に対応できる部材構成を表した実施例である。
【0031】
図2は本発明の箸置き兼用箸自助具の1実施例であり、
図1の箸置きから変形移行した箸自助具は、上述連結部6が折れ曲がり、切り込み部5のセパレーターが分割拡開され、箸9Aと箸9Bの乖離可動に連結部6のバネ弾性が付勢した、箸自助具の機能となり、また箸9Aと箸9Bを保持する筒体3Aと筒体3Bは、開口部4Aと開口部4Bに箸9Aと箸9Bを取り付け可能であり、開口部4Aと開口部4Bに取り付けた箸9Aと箸9Bは、箸後端部を開口部4Aと開口部4Bに挿入し、内部空間を貫通挿入することで箸9Aと箸9Bが固定され箸自助具として使用できることを示す実施例である。
【0032】
図3は箸自助具の使用状況を示す1実施例であり、
図2に係る箸保持の筒体3Aと筒体3Bに設けた開口部4Aと開口部4Bに箸9Aと箸9Bを貫通挿入して使用可能となることを示す箸自助具は、連結部6の位置を箸9Aと箸9Bの後端部にすることで、箸9Aと箸9Bの後端部がバネ弾性の作用点となりピンセット状に生成され手指で保持しやすい箸自助具の形態となる。 したがってV字状に折り曲げた連結部6にバネ弾性が発生し箸使用の動作に補助力が加わることで、食事の際はピンセット状に食材を挟むように使用することを示す実施例である。
【0033】
図4は本発明の箸置き兼用箸自助具の使用状況を示す1実施例であり、
図1の実施形態における箸置きに箸9を乗せて当接する窪み7部分が、箸9を受け止め転び落ちを防ぎ、箸9の当接で箸置き本体も安定性が増すことを示す実施例である。
【0034】
図5は箸置きの使用状況を示す1実施例であり箸自助具使用時に手を止めて箸9Aと箸9Bを置きたいときは、箸自助具の箸保持の筒体3Aと筒体3Bを箸9Aと箸9Bの後端部より中間部分もしくは箸先端側の食材が触れていない部分まで移動させることで箸9Aと箸9Bが筒体3Aと筒体3Bに挿入された状態で箸置きとして使用できる。 この状態での箸9Aと箸9Bには連結部6のバネ弾性が作用して箸先が開闢しようとする弾性反発力が加わり、箸9Aと箸9Bの後端部は箸同士が互いに内向きの弾性復元力が加わり支えあうことで箸置きのとして機能していることを示す実施例である。
【0035】
図6は
図1の1実施例である箸置き兼用箸自助具の側面図であり、A−A線を示している。
図7は筒体3と台座2の構造について表しており、開口部4から窪み7にかけての内径が違い、開口部4が大きいと太い箸を挿入でき、窪み7部分の内径が小さいと細い箸が挿入できる本体1を開口部4近接で輪切りにした断面図で表すことで、筒体3の内部空間の形状と台座2に設けた芯材8がバネ弾性に付勢する機能の構成要素であり、箸自助具又は箸置きの本体1の構造であることを示す実施例である。
【0036】
図8は本発明の箸置き兼用箸自助具の形態を示す1実施例であり、
図1又は
図2又は
図3に係る、箸置きから箸自助具に変形移行する実施形態において、箸置きである筒体3を跨ぐ連結部6を折り曲げた状態を表しており、バネ弾性を有する連結部6を跨ぎ箸保持の筒体3Aと筒体3Bが備わる箸自助具は、開口部4Aと開口部4Bが放射状に拡開する状態で、台座2は連結部6にバネ弾性の復元しようとする反発力が補助力となり箸自助具としての機能が表われている1実施例である。
【0037】
図9は
図1から
図8のいずれかに係る、台座2に設けられた芯材8を示す1実施例であり、芯材8は連結部6を基点として両端開口部4の近接まで設けてあり、芯材8の作用は箸自助具の開闢動作が同軌道となることで箸先の歪みをなくす作用となり、伸縮性素材の軌道軸となる部材構成を示す1実施例である。
【0038】
図10は箸置きの箸9を当接する窪み7を示す1実施例であり、両端開口部4は本体1の形状の中で最も高く形成され、中央部分に向かい筒体3上部部分の途中から傾斜となり窪み7が設けられ、傾斜から窪み7の勾配がつくことで箸9が動かず安定した状態で転び落ちを防ぐ機能を発揮する形状であることを示す1実施例である。
【0039】
図11は
図2と
図3に係る、箸置き兼用箸自助具の使用状況における部材構成を示す1実施例である。箸9Aと箸9Bを取り付けた状態の部材構成を一部断面図で表しており、箸保持の筒体3Aと筒体3Bは伸縮性素材で形成されることから、開口部4Aと開口部4Bが大きな口径で太い箸を挿入可能としており、また筒体3Aと筒体3Bの窪みの内径が小さいことで細い箸も挿入可能であって、さらに長い箸又は短い箸なども可能であることから、太い箸から細い箸に至る様々な箸が挿入可能であることと、箸自助具の取り付けが中間部分ではなく、箸9Aと箸9Bの後端部に取り付けることでピンセット状に使いやすくなり、箸使用が不得手な小児の手指、又は障害で手指を大きく開くことができない方でも使いやすくなる1実施例である。
【0040】
図12は筒体3が四角形状の筒体3に形成された状態を示す1実施例であり。筒体3の窪み7部分が上部部分に限らず左右側面に設けられており、
図12の箸置きは、上部部分と左右側面部の三面に窪み7を設けていることで、箸置きとして三面のどの部分でも箸9を置くことができる。 また箸自助具使用時に箸9Aと箸9Bを休めたい場合には、筒体3Aと筒体3Bから箸9Aと箸9Bを分離することで箸自助具は、くの字に曲がった状態となるが、くの字の形状のまま何度も再利用できる特徴がある。 また
図13は筒体3が半楕円筒に形成され、台座2が広く設けられた箸置きの状態を示す1実施例である。 先に述べた四角形状の筒体3の三面の窪み7は台座2を除く、どの面でも箸置きとして使用できることを表しており様々なバリエーションの可能性を示す1実施例である。
【0041】
図14と
図15はセパレーター機能を示す1実施例であり、
図14は筒体3の切り込み部のセパレーターが異なることが特徴であり、筒体3に設けた2箇所の切り込み部5と連結部6Aと連結部6Bは、折れ曲げ部分がU字状になり箸同士に適度な箸間隔が備わり、手に持ったときの使用感覚が変わることで使いやすさを求めることができるバリエーションを示す1実施例である。
【0042】
図16と
図17はセパレーター機能を示す1実施例であり、
図16は筒体の切り込み部のセパレーターが異なることが特徴であり、筒体3に設けた1箇所から二股に分かれた2箇所の切り込み部5と連結部6Aと連結部6Bは、折れ曲げ部分がU字状になり箸同士に適度な箸間隔が備わり、手に持ったときの使用感覚が変わることで使いやすさを求めることができるバリエーションを示す1実施例である。
【0043】
図1〜
図17に記載の本発明の箸置き兼用箸自助具は、ピンセット状の態様となることで、これまで箸使いを不自由とされた外国人の方々又は障害があり箸を使えない方々又は小さい手で箸自助具を持てない方々などが、箸を持ちやすくなり、また使いやすくなることを目的としており、本発明の箸置き兼用箸自助具が食事中の不自由さや不便さを無くし、箸自助具と箸置きのどちらにも共用して使える形状であることを特徴としている。
【0044】
図1〜
図17に記載の本発明の材料構成としては、筒体3にシリコーン樹脂を用い、台座2に埋設されたバネ弾性を有する板状の芯材8には他の合成樹脂を用いることができる。 筒体3のシリコーン樹脂以外の材料としてゴム及びエラストマーなど他の伸縮性素材を用いても同様の効果を得ることができ、また、芯材8に用いるバネ弾性を有する材料として、金属等の材料を用いても構成可能である。
【0045】
図1〜
図17に記載の本発明に係る利点として食事の際、要介護者、病傷者、小児から高齢者まで、また箸文化でない方々が箸使いに不便性を感じる方々に、対して箸自助具を使うことで、楽しく食事を摂っていただくことを目的とし、箸自助具の機能を有した箸置きが、昨今世界的に広がりつつある和食文化の発信と国内外の飲食関係や食事シーンに付与したアイテムとして、和食や箸文化の普及に貢献し活用されることで、飲食関係や医療介護などの産業分野で広範に普及が望める。