【0005】
本開示のある種の非限定的な態様が下に提供される:
1.ビヒクルであって、
ビヒクルの約5重量%〜約40重量%の量で存在する生体分解性重合体、および
ビヒクルの約95重量%〜約60重量%の量で存在する疎水性溶媒を含む、ビヒクルと、
ビヒクル中に分散した不溶性の有益薬剤錯体であって、25℃で、ビヒクル中1mg/mL未満の溶解度を有する、不溶性の有益薬剤錯体と、を含む、組成物であって、
組成物は、25℃で、1,200センチポアズ未満のゼロせん断粘度を有し、かつ
組成物は、乳剤でない、組成物。
2.ビヒクルであって、
ビヒクルの約5重量%〜約40重量%の量で存在する生体分解性重合体、および
ビヒクルの約95重量%〜約60重量%の量で存在する疎水性溶媒を含む、ビヒクルと、
ビヒクル中に分散した不溶性の有益薬剤錯体であって、25℃で、ビヒクル中1mg/mL未満の溶解度を有する、不溶性の有益薬剤錯体と、を含む、組成物であって、
0.8mLの組成物が、21のゲージを有する0.5インチ針を装着された1mLシリンジ中に25℃で配置され、10lbの力が適用されるとき、少なくとも0.5mLの組成物が10秒未満のうちにシリンジから噴出され、かつ
組成物は、乳剤でない、組成物。
3.ビヒクルであって、
ビヒクルの約5重量%〜約40重量%の量で存在する生体分解性重合体、および
ビヒクルの約95重量%〜約60重量%の量で存在する疎水性溶媒からなる単一溶媒を含む、ビヒクルと、
ビヒクル中に分散した有益薬剤を含む不溶性の構成成分であって、25℃で、ビヒクル中1mg/mL未満の溶解度を有する、不溶性の構成成分と、を含む、組成物であって、
組成物は、25℃で、1,200センチポアズ未満のゼロせん断粘度を有し、かつ
組成物は、乳剤でない、組成物。
4.不溶性の構成成分は、不溶性の有益薬剤錯体を含む、3に記載の組成物。
5.単相のビヒクルであって、
ビヒクルの約5重量%〜約30重量%の量で存在する生体分解性重合体、および
ビヒクルの約95重量%〜約70重量%の量で存在する疎水性溶媒を含む、単相のビヒクルと、
ビヒクル中に分散した不溶性の有益薬剤錯体であって、そのうちの少なくとも99%は、25℃で、ビヒクル中で不溶性である、有益薬剤錯体と、を含む、注射用デポー組成物であって、
注射用デポー組成物は、25℃で、1200センチポアズ未満のゼロせん断粘度を有し、かつ
注射用デポー組成物は、乳剤でない、組成物。
6.10mgの不溶性の有益薬剤錯体が、1mLのpH7.4のリン酸緩衝食塩水の試験溶液中に分散され、37℃で24時間放置されるとき、試験溶液中に溶解した有益薬剤の量は、10mgの不溶性の有益薬剤錯体中、有益薬剤の60%未満である、1、2、4、または5のいずれか1つに記載の組成物。
7.組成物は、ゲルでない、1〜6のいずれか1つに記載の組成物。
8.組成物は、10以上のG”/G’比を有する、1〜6のいずれか1つに記載の組成物。
9.生体分解性重合体は、1000ダルトン〜20,000ダルトンの範囲の重量平均分子量を有し、カルボキシル、スルホン酸塩、リン酸塩、アミノ、二級アミノ、三級アミノ、および四級アンモニウムから選択される少なくとも1つのメンバーを含むイオン性末端基を含む、1〜8のいずれか1つに記載の組成物。
10.生体分解性重合体は、ポリラクチド、ポリグリコリド、ポリカプロラクトン、ポリブチロラクトン、ポリバレロラクトン、ならびにそれらの共重合体および三元重合体から選択される少なくとも1つのメンバーを含む、1〜9のいずれか1つに記載の組成物。
11.生体分解性重合体は、ポリ乳酸およびポリ(乳酸‐co‐グリコール酸)のうちの少なくとも1つを含む、1〜10のいずれかに記載の組成物。
12.疎水性溶媒は、ベンジルアルコール、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸n−プロピル、安息香酸イソプロピル、安息香酸ブチル、安息香酸イソブチル、安息香酸sec−ブチル、安息香酸tert−ブチル、安息香酸イソアミル、および安息香酸ベンジルから選択される少なくとも1つのメンバーを含む、1〜11のいずれか1つに記載の組成物。
13.疎水性溶媒は、安息香酸ベンジルを含む、1〜11のいずれか1つに記載の組成物。
14.ベンジルアルコールを更に含む、1〜13のいずれか1つに記載の組成物。
15.エタノールを更に含む、1〜14のいずれか1つに記載の組成物。
16.不溶性の有益薬剤錯体は、有益薬剤、二価金属と、重合カチオン性錯化剤および重合アニオン性錯化剤のうちの1つと、を含む、1、2、および4〜15のいずれか1つに記載の組成物。
17.不溶性の有益薬剤錯体は、プロタミン、ポリリジン、ポリアルギニン、ポリミキシン、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリアデノシン、およびポリチミンから選択される少なくとも1つのメンバーを含む、1、2、および4〜16のいずれか1つに記載の組成物。
18.不溶性の有益薬剤錯体は、電荷中性化粒子の形態である、1、2、および4〜17のいずれか1つに記載の組成物。
19.不溶性の有益薬剤錯体は、有益薬剤およびプロタミンを含む、1、2、および4〜18のいずれか1つに記載の組成物。
20.不溶性の有益薬剤錯体は、有益薬剤および二価金属またはその塩を含む、1、2、および4〜19のいずれか1つに記載の組成物。
21.二価金属は、Zn
2+、Mg
2+、およびCa
2+から選択される、20に記載の組成物。
22.不溶性の有益薬剤錯体は、プロタミンを更に含む、1、2、および4〜21のいずれか1つに記載の組成物。
23.不溶性の有益薬剤錯体は、有益薬剤およびプロタミンを含み、有益薬剤とプロタミンとのモル比は、およそ1:0.1〜0.5である、1、2、および4〜22のいずれか1つに記載の組成物。
24.不溶性の有益薬剤錯体は、有益薬剤、亜鉛、およびプロタミンを含み、有益薬剤と、亜鉛と、プロタミンとのモル比は、およそ1:0.4〜2:0.1〜0.5である、1、2、および4〜23のいずれか1つに記載の組成物。
25.体内での有益薬剤の平均滞留時間(MRT)は、MRT
溶媒+ΔMRT
錯体+ΔMRT
重合体の合計よりも大きく、MRT
溶媒は、疎水性溶媒単独中の有益薬剤についてのMRTであり、ΔMRT
錯体は、重合体の不在下での、不溶性の有益薬剤錯体に起因するMRTにおける変化であり、ΔMRT
重合体は、有益薬剤の錯化の不在下での、重合体に起因するMRTにおける変化である、1、2、および4〜24のいずれか1つに記載の組成物。
26.有益薬剤のMRTは、MRT
溶媒+ΔMRT
錯体+ΔMRT
重合体の合計よりも最大約10倍大きい、25に記載の組成物。
27.組成物は、37℃でpH7.4のリン酸緩衝食塩水中への注射後に液体コアを囲む表層を形成し、表層は、10μm未満の厚さを有する、1〜26のいずれか1つに記載の組成物。
28.ビヒクルは、安息香酸ベンジルからなる疎水性溶媒からなる単一溶媒からなり、不溶性の有益薬剤錯体は、有益薬剤およびプロタミンを含む、1〜27のいずれか1つに記載の組成物。
29.不溶性の有益薬剤錯体は、亜鉛を更に含む、28に記載の組成物。
30.被検体に、注射を介して、1〜29のいずれか1つに記載の組成物を投与することを含む、有益薬剤を被検体に投与する方法。
31.ビヒクルであって、
ビヒクルの約5重量%〜約40重量%の量で存在する生体分解性重合体、および
ビヒクルの約95重量%〜約60重量%の量で存在する疎水性溶媒を含む、ビヒクルと、
ビヒクル中に分散した不溶性の有益薬剤錯体であって、25℃で、ビヒクル中1mg/mL未満の溶解度を有する、不溶性の有益薬剤錯体と、を含む、組成物であって、
組成物は、25℃で、1,200センチポアズ未満のゼロせん断粘度を有し、かつ
組成物は、乳剤でない、組成物。
32.重合体は、ビヒクルの約10重量%〜約25重量%の量で存在する、31に記載の組成物。
33.重合体は、ビヒクルの約15重量%〜約20重量%の量で存在する、31に記載の組成物。
34.疎水性溶媒は、ビヒクルの約90重量%〜約75重量%の量で存在する、31〜33のいずれか1つに記載の組成物。
35.疎水性溶媒は、ビヒクルの約85重量%〜約80重量%の量で存在する、31〜34のいずれか1つに記載の組成物。
36.疎水性溶媒は、2つ以上の疎水性溶媒の組み合わせである、31〜35のいずれか1つに記載の組成物。
37.組成物は、25℃で、1,000センチポアズ未満のゼロせん断粘度を有する、31〜36のいずれか1つに記載の組成物。
38.組成物は、25℃で、500センチポアズ未満のゼロせん断粘度を有する、31〜37のいずれか1つに記載の組成物。
39.組成物は、25℃で、100センチポアズ未満のゼロせん断粘度を有する、31〜38のいずれか1つに記載の組成物。
40.ビヒクルは、少なくとも1週間の期間にわたって(該期間にわたって37℃で維持されたとき)1桁より大きくは逸脱しないゼロせん断粘度を維持し、ゼロせん断粘度は、1mLのビヒクルの、100mLのpH7.4のリン酸緩衝食塩水(PBS)中への注射後に37℃の温度で維持される、31〜39のいずれか1つに記載の組成物。
41.0.8mLの組成物が、21のゲージを有する0.5インチ針を装着された1mLシリンジ中に25℃で配置され、10lbの力が適用されるとき、少なくとも0.5mLの組成物が25秒未満のうちにシリンジから噴出される、31〜40のいずれか1つに記載の組成物。
42.時間枠は、10秒未満である、41に記載の組成物。
43.時間枠は、5秒未満である、41に記載の組成物。
44.組成物は、針無し注射器を使用して注射されることが可能である、31〜43のいずれか1つに記載の組成物。
45.組成物は、ゲルでない、31〜44のいずれか1つに記載の組成物。
46.組成物は、37℃で7日間維持されたとき、ゲルを形成しない、31〜45のいずれか1つに記載の組成物。
47.組成物は、37℃で7日間水と接触させられたとき、膨張しない、31〜46のいずれか1つに記載の組成物。
48.生体分解性重合体は、ポリラクチド、ポリグリコリド、ポリカプロラクトン、ならびにそれらの共重合体および三元重合体から選択される少なくとも1つのメンバーを含む、31〜47のいずれか1つに記載の組成物。
49.生体分解性重合体は、三元重合体である、31〜48のいずれか1つに記載の組成物。
50.生体分解性重合体は、ポリ乳酸(PLA)を含む、31〜48のいずれか1つに記載の組成物。
51.PLAは、イオン性末端基を含む、50に記載の組成物。
52.イオン性末端基は、酸末端基である、51に記載の組成物。
53.PLAは、非イオン性(unionizable)末端基を含む、50に記載の組成物。
54.非イオン性末端基は、ヒドロキシルおよびエステルから選択される少なくとも1つのメンバーを含む、53に記載の組成物。
55.生体分解性重合体は、ポリ(乳酸−co−グリコール酸)(PLGA)を含む、31〜48のいずれか1つに記載の組成物。
56.PLGAは、イオン性末端基を含む、55に記載の組成物。
57.イオン性末端基は、酸末端基である、56に記載の組成物。
58.PLGAは、非イオン性末端基を含む、55に記載の組成物。
59.非イオン性末端基は、ヒドロキシルおよびエステルから選択される少なくとも1つのメンバーを含む、58に記載の組成物。
60.生体分解性重合体は、ヒドロキシカプロン酸−グリコール酸−乳酸三元重合体を含む、48に記載の組成物。
61.疎水性溶媒は、25℃で5重量%以下の水中溶解度を有する、31〜60のいずれか1つに記載の組成物。
62.疎水性溶媒は、25℃で1重量%以下の水中溶解度を有する、61に記載の組成物。
63.疎水性溶媒中の水溶解度は、25℃で10重量%以下である、31〜60のいずれか1つに記載の組成物。
64.疎水性溶媒中の水溶解度は、25℃で5重量%以下である、31〜60のいずれか1つに記載の組成物。
65.疎水性溶媒中の水溶解度は、25℃で1重量%以下である、31〜60のいずれか1つに記載の組成物。
66.疎水性溶媒は、2つ以上の疎水性溶媒の組み合わせを含む、31〜60のいずれか1つに記載の組成物。
67.疎水性溶媒は、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸n−プロピル、安息香酸イソプロピル、安息香酸ブチル、安息香酸イソブチル、安息香酸sec−ブチル、安息香酸tert−ブチル、安息香酸イソアミル、安息香酸ベンジル、およびベンジルアルコールから選択される1つ以上の溶媒を含む、31〜60のいずれか1つに記載の組成物。
68.疎水性溶媒は、ベンジルアルコールである、31〜60のいずれか1つに記載の組成物。
69.組成物は、ベンジルアルコールがない、31〜60のいずれか1つに記載の組成物。
70.疎水性溶媒は、安息香酸ベンジルである、31〜60のいずれか1つに記載の組成物。
71.組成物は、少なくとも1つの追加的溶媒を含む、31〜70のいずれか1つに記載の組成物。
72.少なくとも1つの追加的溶媒は、ベンジルアルコールである、71に記載の組成物。
73.少なくとも1つの追加的溶媒は、トリアセチンである、71に記載の組成物。
74.少なくとも1つの追加的溶媒は、乳酸エチルである、71に記載の組成物。
75.少なくとも1つの追加的溶媒は、エタノールである、71に記載の組成物。
76.組成物は、1つを超える溶媒を含まない、31〜65のいずれか1つに記載の組成物。
77.不溶性の有益薬剤錯体は、電荷中性化される、31〜76のいずれか1つに記載の組成物。
78.不溶性の有益薬剤錯体は、プロタミンを含む、31〜77のいずれか1つに記載の組成物。
79.不溶性の有益薬剤錯体は、有益薬剤の二価金属塩を含む、31〜78のいずれか1つに記載の組成物。
80.二価金属は、Zn
2+、Mg
2+、およびCa
2+から選択される少なくとも1つのメンバーを含む、79に記載の組成物。
81.不溶性の有益薬剤錯体は、プロタミンおよび有益薬剤のZn
2+塩を含む、31〜80のいずれか1つに記載の組成物。
82.不溶性の有益薬剤錯体は、有益薬剤およびカチオン性薬剤を含む、31〜78のいずれか1つに記載の組成物。
83.カチオン性薬剤は、ポリリジン、ポリアルギニン、およびポリミキシンからなる群から選択される、82に記載の組成物。
84.不溶性の有益薬剤錯体は、有益薬剤およびアニオン性薬剤を含む、31〜78のいずれか1つに記載の組成物。
85.アニオン性薬剤は、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリアデノシン、およびポリチミンから選択される少なくとも1つのメンバーを含む、84に記載の組成物。
86.アニオン性薬剤は、少なくとも10merポリアデノシンまたはポリチミンである、84に記載の組成物。
87.アニオン性薬剤は、少なくとも20merポリアデノシンまたはポリチミンである、86に記載の組成物。
88.アニオン性薬剤は、少なくとも150merポリアデノシンまたはポリチミンである、87に記載の組成物。
89.アニオン性薬剤は、少なくとも1500merポリチミンである、88に記載の組成物。
90.組成物は、メチオニンを更に含む、31〜89のいずれか1つに記載の組成物。
91.不溶性の有益薬剤錯体は、約1μm〜約400μmの範囲の平均粒径を有する粒子の形態でビヒクル中に分散される、31〜90に記載の組成物。
92.不溶性の有益薬剤錯体は、約1μm〜約10μmの範囲の平均粒径を有する粒子の形態でビヒクル中に分散される、91に記載の組成物。
93.不溶性の有益薬剤錯体は、約10μm〜約100μmの範囲の平均粒径を有する粒子の形態でビヒクル中に分散される、91に記載の組成物。
94.ビヒクルの見かけ密度は、粒子の見かけ密度の10%以内である、91に記載の組成物。
95.10mgの不溶性の有益薬剤錯体が、1mLのpH7.4のリン酸緩衝食塩水の試験溶液中に分散され、37℃で24時間放置されるとき、試験溶液中に溶解した有益薬剤の量は、10mgの不溶性の有益薬剤錯体中、有益薬剤の50%以下である、31〜94のいずれか1つに記載の組成物。
96.不溶性の有益薬剤錯体は、有益薬剤およびプロタミンを含み、有益薬剤とプロタミンとのモル比は、およそ1:0.1〜0.5である、31〜95のいずれか1つに記載の組成物。
97.不溶性の有益薬剤錯体は、有益薬剤、亜鉛、およびプロタミンを含み、有益薬剤と、亜鉛と、プロタミンとのモル比は、およそ1:0.4〜2:0.1〜0.5である、31〜81のいずれか1つに記載の組成物。
98. 不溶性の有益薬剤錯体は、有益薬剤としてペプチドまたはタンパク質を含み、組成物は、25kGyの線量でのガンマ線照射への曝露後、少なくとも24時間の期間にわたって、約90%以上の純度を維持する、90に記載の組成物。
99.期間は、少なくとも1ヶ月である、98に記載の組成物。
100.不溶性の有益薬剤錯体は、有益薬剤としてペプチドまたはタンパク質を含み、組成物は、25kGyの線量でのガンマ線照射への曝露後、少なくとも24時間の期間にわたって、約95%以上の純度を維持する、98に記載の組成物。
101.期間は、少なくとも1ヶ月である、100に記載の組成物。
102.ビヒクルは、ビヒクルの約5重量%〜約20重量%の量のイソ酪酸酢酸スクロース(SAIB)を更に含む、31〜101のいずれか1つに記載の組成物。
103.ビヒクルは、ビヒクルの約5重量%〜約10重量%の量のSAIBを含む、102に記載の組成物。
104.ビヒクルは、約5%〜10%SAIB、約70%〜約75%の疎水性溶媒、および約15%〜25%の生体分解性重合体を含み、各々の%は、ビヒクルの重量%である、103に記載の組成物。
105.不溶性の有益薬剤錯体は、有益薬剤のZn
2+塩を含む、104に記載の組成物。
106.ビヒクルは、約5〜約10%SAIB、約65%〜約70%安息香酸ベンジル、約3%〜約7%エタノール、および約15%〜約25%ポリ(乳酸−co−グリコール酸)(PLGA)を含み、各々の%は、ビヒクルの重量%である、103に記載の組成物。
107.ビヒクルは、約15%〜約25%SAIB、約55%〜約65%安息香酸ベンジル、約5%〜約15%ベンジルアルコール、および約5%〜約15%ポリ乳酸(PLA)を含み、各々の%は、ビヒクルの重量%である、102に記載の組成物。
108.不溶性の有益薬剤錯体は、有益薬剤のZn
2+塩を含む、107に記載の組成物。
109.ビヒクルは、約65%〜約75%安息香酸ベンジル、約5%〜約15%ベンジルアルコール、および約15%〜約25%ポリ乳酸(PLA)を含み、各々の%は、ビヒクルの重量%である、102に記載の組成物。
110.不溶性の有益薬剤錯体は、有益薬剤のZn
2+塩を含む、102に記載の組成物。
111.不溶性の有益薬剤錯体の量は、組成物の約1重量%〜約50重量%の範囲である、110に記載の組成物。
112.不溶性の有益薬剤錯体は、タンパク質、ペプチド、核酸、ヌクレオチド、ヌクレオシド、ならびにそれらの前駆体、誘導体、プロドラッグ、および類似体から選択される少なくとも1つのメンバーを含む、有益薬剤を含む、31〜111のいずれか1つに記載の組成物。
113.不溶性の有益薬剤錯体は、タンパク質を含む有益薬剤を含む、112に記載の組成物。
114.タンパク質は、IFNα2aまたは組換えヒトrhIFNα2aである、113に記載の組成物。
115.タンパク質は、成長ホルモンである、113に記載の組成物。
116.成長ホルモンは、ヒト成長ホルモン(hGH)または組換えヒト成長ホルモン(rhGH)である、115に記載の組成物。
117.不溶性の有益薬剤錯体は、ペプチドを含む有益薬剤を含む、112に記載の組成物。
118.ペプチドは、グルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)またはその類似体である、117に記載の組成物。
119.ペプチドは、エクセナチドである、117に記載の組成物。
120.不溶性の有益薬剤錯体は、抗体またはその断片を含む有益薬剤を含む、31〜111に記載の組成物。
121.不溶性の有益薬剤錯体は、ヌクレオチド、ヌクレオシド、またはそれらの類似体を含む有益薬剤を含む、31〜111に記載の組成物。
122.不溶性の有益薬剤錯体は、ヌクレオシド類似体を含む有益薬剤を含む、121に記載の組成物。
123.ヌクレオシド類似体は、アザシチジンである、122に記載の組成物。
124.不溶性の有益薬剤錯体は、低分子量化合物を含む有益薬剤を含む、31〜111に記載の組成物。
125.低分子量化合物は、抗腫瘍薬を含む、124に記載の組成物。
126.抗腫瘍薬は、ボルテゾミブである、125に記載の組成物。
127.組成物は、37℃でpH7.4のリン酸緩衝食塩水中への注射後に液体コアを囲む表層を形成し、表層は、10μm未満の厚さを有する、31〜126のいずれか1つに記載の組成物。
128.単相のビヒクルであって、
ビヒクルの約5重量%〜約30重量%の量で存在する生体分解性重合体、および
ビヒクルの約95重量%〜約70重量%の量で存在する疎水性溶媒を含む、単相のビヒクルと、
ビヒクル中に分散した不溶性の有益薬剤錯体であって、そのうちの少なくとも99%は、25℃で、ビヒクル中で不溶性である、有益薬剤錯体と、を含む、注射用デポー組成物であって、
注射用デポー組成物は、25℃で、1200センチポアズ未満のゼロせん断粘度を有し、かつ
注射用デポー組成物は、乳剤でない、注射用デポー組成物。
129.生体分解性重合体は、ポリ乳酸を含む、128に記載の組成物。
130.ビヒクルであって、
ビヒクルの約5重量%〜約40重量%の量で存在する生体分解性重合体、および
ビヒクルの約95重量%〜約60重量%の量で存在する疎水性溶媒を含む、ビヒクルと、
ビヒクル中に分散した不溶性の有益薬剤錯体であって、25℃で、ビヒクル中1mg/mL未満の溶解度を有する、不溶性の有益薬剤錯体と、を含む、組成物であって、
その有益薬剤の体内での平均滞留時間(MRT)は、MRT
溶媒+ΔMRT
錯体+ΔMRT
重合体の合計よりも大きく、MRT
溶媒は、疎水性溶媒単独中の有益薬剤についてのMRTであり、ΔMRT
錯体は、重合体の不在下での、不溶性の有益薬剤錯体に起因するMRTにおける変化であり、ΔMRT
重合体は、有益薬剤の錯化の不在下での、重合体に起因するMRTにおける変化である、組成物。
131.有益薬剤のMRTは、MRT
溶媒+ΔMRT
錯体+ΔMRT
重合体の合計よりも最大10倍大きい、130に記載の組成物。
132.ビヒクルであって、
ビヒクルの約5重量%〜約40重量%の量で存在する生体分解性重合体、および
ビヒクルの約95重量%〜約60重量%の量で存在する疎水性溶媒を含む、ビヒクルと、
ビヒクル中に分散した有益薬剤を含む不溶性の構成成分であって、25℃で、ビヒクル中1mg/mL未満の溶解度を有する、不溶性の構成成分と、を含む、組成物であって、生体分解性重合体は、イオン性末端基を含む、組成物。
133. 組成物は、37℃でpH7.4のリン酸緩衝食塩水中への注射後に液体コアを囲む表層を形成し、表層は、10μm未満の厚さを有する、128〜132のいずれか1つに記載の組成物。
134.ビヒクルであって、
ビヒクルの約5重量%〜約40重量%の量で存在する生体分解性重合体、および
ビヒクルの約95重量%〜約60重量%の量で存在する疎水性溶媒を含む、ビヒクルと、
ビヒクル中に分散した有益薬剤を含む不溶性の構成成分であって、25℃で、ビヒクル中1mg/mL未満の溶解度を有する、不溶性の構成成分と、を含む、組成物であって、生体分解性重合体は、1000ダルトン〜11,000ダルトンの範囲の重量平均分子量を有する、組成物。
135.ビヒクルであって、
ビヒクルの約5重量%〜約40重量%の量で存在する生体分解性重合体、および
ビヒクルの約95重量%〜約60重量%の量で存在する疎水性溶媒を含む、ビヒクルと、
ビヒクル中に分散した不溶性の有益薬剤錯体であって、25℃で、ビヒクル中1mg/mL未満の溶解度を有する、不溶性の有益薬剤錯体と、を含む、組成物であって、
0.8mLの組成物が、21のゲージを有する0.5インチ針を装着された1mLシリンジ中に25℃で配置され、10lbの力が適用されるとき、少なくとも0.5mLの組成物が10秒未満のうちにシリンジから噴出され、かつ
組成物は、乳剤でない、組成物。
136.ビヒクルであって、
ビヒクルの約5重量%〜約40重量%の量で存在する生体分解性重合体であって、生体分解性重合体は、イオン性末端基を含む、生体分解性重合体、および
ビヒクルの約95重量%〜約60重量%の量で存在する疎水性溶媒を含む、ビヒクルと、
ビヒクル中に分散した有益薬剤を含む不溶性の構成成分であって、25℃で、ビヒクル中1mg/mL未満の溶解度を有する、不溶性の構成成分と、を含む、組成物であって、
組成物は、25℃で、500センチポアズ未満のゼロせん断粘度を有し、かつ
組成物は、ゲルでない、組成物。
137.組成物は、10以上のG”/G’比を有する、136に記載の組成物。
138.ビヒクルであって、
ビヒクルの約5重量%〜約40重量%の量で存在する生体分解性重合体、および
ビヒクルの約95重量%〜約60重量%の量で存在する疎水性溶媒からなる単一溶媒を含む、ビヒクルと、
ビヒクル中に分散した有益薬剤を含む不溶性の構成成分であって、25℃で、ビヒクル中1mg/mL未満の溶解度を有する、不溶性の構成成分と、を含む、組成物であって、
組成物は、25℃で、1,200センチポアズ未満のゼロせん断粘度を有し、かつ
組成物は、乳剤でない、組成物。
139.組成物は、10以上のG”/G’比を有する、138に記載の組成物。
140.ビヒクルであって、
ビヒクルの約5重量%〜約40重量%の量で存在する生体分解性重合体、および
ビヒクルの約95重量%〜約60重量%の量で存在する疎水性溶媒からなる単一溶媒を含む、ビヒクルと、
ビヒクル中に分散した不溶性の有益薬剤錯体であって、25℃で、ビヒクル中1mg/mL未満の溶解度を有する、不溶性の有益薬剤錯体と、を含む、組成物であって、不溶性の有益薬剤は、有益薬剤、金属と、カチオン性薬剤およびアニオン性薬剤のうちの1つとを含み、
組成物は、25℃で、500センチポアズ未満のゼロせん断粘度を有し、かつ
組成物は、ゲルでない、組成物。
141.組成物は、10以上のG”/G’比を有する、140に記載の組成物。
142.ビヒクルであって、
ビヒクルの約5重量%〜約40重量%の量で存在する生体分解性重合体であって、生体分解性重合体は、ポリ乳酸またはポリ(乳酸‐co‐グリコール酸)である、生体分解性重合体、および
ビヒクルの約95重量%〜約60重量%の量で存在する疎水性安息香酸塩溶媒を含む、ビヒクルと、
ビヒクル中に分散した不溶性の有益薬剤錯体であって、25℃で、ビヒクル中1mg/mL未満の溶解度を有し、有益薬剤、亜鉛、およびプロタミンを含む、不溶性の有益薬剤錯体と、を含む、組成物であって、
組成物は、ゲルでない、組成物。
143.組成物は、10以上のG”/G’比を有する、142に記載の組成物。
144.乳酸、グリコール酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ吉草酸、およびヒドロキシカプロン酸から選択される少なくとも1つの単量体を含む重合体であって、重合体は、1000ダルトン〜11,000ダルトンの範囲の重量平均分子量を有し、かつ重合体は、イオン性末端基を含む、重合体。
145.重量平均分子量は、1500ダルトン〜10,500ダルトンの範囲である、144に記載の重合体。
146.重量平均分子量は、2000ダルトン〜10,000ダルトンの範囲である、144に記載の重合体。
147.重量平均分子量は、2500ダルトン〜9500ダルトンの範囲である、144に記載の重合体。
148.イオン性末端基は、カルボキシル、スルホン酸塩、リン酸塩、アミノ、二級アミノ、三級アミノ、および四級アンモニウムから選択される少なくとも1つのメンバーを含む、144に記載の重合体。
149.イオン性末端基は、カルボキシルを含む、144に記載の重合体。
150.ビヒクルであって、
ビヒクルの約5重量%〜約40重量%の量で存在する生体分解性重合体、および
ビヒクルの約95重量%〜約60重量%の量で存在する疎水性溶媒を含む、ビヒクルと、
ビヒクル中に分散した有益薬剤を含む不溶性の構成成分であって、25℃で、ビヒクル中1mg/mL未満の溶解度を有する、不溶性の構成成分と、を含む、組成物であって、
組成物は、25℃で、1,200センチポアズ未満のゼロせん断粘度を有し、
組成物は、37℃でpH7.4のリン酸緩衝食塩水中への注射後に液体コアを囲む表層を形成し、表層は、10μm未満の厚さを有し、かつ
組成物は、乳剤でない、組成物。
151.ビヒクルであって、
ビヒクルの約5重量%〜約40重量%の量で存在する生体分解性重合体であって、生体分解性重合体は、ポリ乳酸またはポリ(乳酸‐co‐グリコール酸)である、生体分解性重合体、および
ビヒクルの約95重量%〜約60重量%の量で存在する疎水性安息香酸塩溶媒を含む、ビヒクルと、
ビヒクル中に分散した有益薬剤を含む不溶性の構成成分であって、25℃で、ビヒクル中1mg/mL未満の溶解度を有する、不溶性の構成成分と、を含む、組成物であって、不溶性の有益薬剤は、有益薬剤、亜鉛、およびプロタミンを含み、
組成物は、37℃でpH7.4のリン酸緩衝食塩水中への注射後に液体コアを囲む表層を形成し、表層は、10μm未満の厚さを有する、組成物。
152.生体分解性重合体および疎水性溶媒を組み合わせて、ビヒクルを形成することであって、生体分解性重合体は、ビヒクルの約5重量%〜約40重量%の量で含まれ、疎水性溶媒は、ビヒクルの約95重量%〜約60重量%の量で含まれる、組み合わせることと、
不溶性の有益薬剤錯体をビヒクル中に分散させることと、を含み、不溶性の有益薬剤錯体は、25℃で、ビヒクル中1mg/mL未満の溶解度を有し、それによって、25℃で、1,200センチポアズ未満のゼロせん断粘度を有する組成物を提供し、組成物は、乳剤でない、組成物を作製する方法。
153.重合体は、ビヒクルの約10重量%〜約25重量%の量で含まれる、152に記載の方法。
154.重合体は、ビヒクルの約15重量%〜約20重量%の量で含まれる、153に記載の方法。
155.疎水性溶媒は、ビヒクルの約90重量%〜約75重量%の量で含まれる、152〜154のいずれか1つに記載の方法。
156.疎水性溶媒は、ビヒクルの約85重量%〜約80重量%の量で含まれる、155に記載の方法。
157.疎水性溶媒は、2つ以上の疎水性溶媒の組み合わせである、152〜156のいずれか1つに記載の方法。
158.組成物は、25℃で、1,000センチポアズ未満のゼロせん断粘度を有する、152〜157のいずれか1つに記載の方法。
159.組成物は、25℃で、500センチポアズ未満のゼロせん断粘度を有する、158に記載の方法。
160.組成物は、25℃で、100センチポアズ未満のゼロせん断粘度を有する、159に記載の方法。
161.ビヒクルは、1週間の期間にわたって(該期間にわたって37℃で維持され、かつ1週間の期間中の任意の時点で測定されたとき)1桁より大きくは逸脱しないゼロせん断粘度を維持し、ゼロせん断粘度は、約1mLのビヒクルの、100mLのpH7.4のリン酸緩衝食塩水(PBS)中への注射後に37℃の温度で維持される、152〜160のいずれか1つに記載の方法。
162.0.8mLの組成物が、21のゲージを有する0.5インチ針を装着された1mLシリンジ中に25℃で配置され、10lbの力が適用されるとき、少なくとも0.5mLの組成物が25秒未満のうちにシリンジから噴出される、152〜160のいずれか1つに記載の方法。
163.時間枠は、10秒未満である、162に記載の方法。
164.時間枠は、5秒未満である、163に記載の方法。
165.組成物は、針無し注射器を使用して注射されることが可能である、152〜164のいずれか1つに記載の方法。
166.生体分解性重合体は、ポリラクチド、ポリグリコリド、ポリカプロラクトン、ならびにそれらの共重合体および三元重合体から選択される少なくとも1つのメンバーを含む、152〜165のいずれか1つに記載の方法。
167.生体分解性重合体は、三元重合体である、152〜166のいずれか1つに記載の方法。
168.生体分解性重合体は、ポリ乳酸(PLA)を含む、152〜166のいずれか1つに記載の方法。
169.PLAは、イオン性末端基を含む、168に記載の方法。
170.イオン性末端基は、酸末端基である、169に記載の方法。
171.PLAは、非イオン性末端基を含む、168に記載の方法。
172.非イオン性末端基は、ヒドロキシルおよびエステルから選択される少なくとも1つのメンバーを含む、171に記載の方法。
173.生体分解性重合体は、ポリ(乳酸−co−グリコール酸)(PLGA)を含む、152〜166のいずれか1つに記載の方法。
174.PLGAは、イオン性末端基を含む、173に記載の方法。
175. イオン性末端基は、酸末端基である、174に記載の方法。
176. PLGAは、非イオン性末端基を含む、173に記載の方法。
177. 非イオン性末端基は、ヒドロキシルおよびエステルから選択される少なくとも1つのメンバーを含む、176に記載の方法。
178.生体分解性重合体は、ヒドロキシカプロン酸−グリコール酸−乳酸三元重合体を含む、152に記載の方法。
179.疎水性溶媒は、25℃で5重量%以下の水中溶解度を有する、152〜156のいずれか1つに記載の方法。
180.疎水性溶媒は、25℃で1重量%以下の水中溶解度を有する、179に記載の方法。
181.疎水性溶媒中の水溶解度は、25℃で10重量%以下である、152〜156のいずれか1つに記載の方法。
182.疎水性溶媒中の水溶解度は、25℃で5重量%以下である、181に記載の方法。
183.疎水性溶媒中の水溶解度は、25℃で1重量%以下である、182に記載の方法。
184.組成物は、親水性溶媒がない、152〜183のいずれか1つに記載の方法。
185.疎水性溶媒は、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸n−プロピル、安息香酸イソプロピル、安息香酸ブチル、安息香酸イソブチル、安息香酸sec−ブチル、安息香酸tert−ブチル、安息香酸イソアミル、安息香酸ベンジル、およびベンジルアルコールから選択される少なくとも1つのメンバーを含む、152〜184のいずれか1つに記載の方法。
186.疎水性溶媒は、ベンジルアルコールである、152〜185のいずれか1つに記載の方法。
187.疎水性溶媒は、クエン酸トリエチルである、152〜185のいずれか1つに記載の方法。
188.疎水性溶媒は、安息香酸ベンジルである、152〜185のいずれか1つに記載の方法。
189.組成物は、少なくとも1つの追加的溶媒を含む、152〜188のいずれか1つに記載の方法。
190.少なくとも1つの追加的溶媒は、ベンジルアルコールである、189に記載の方法。
191.少なくとも1つの追加的溶媒は、トリアセチンである、189に記載の方法。
192.少なくとも1つの追加的溶媒は、乳酸エチルである、189に記載の方法。
193.少なくとも1つの追加的溶媒は、エタノールである、189に記載の方法。
194.不溶性の有益薬剤錯体は、電荷中性化される、152〜193のいずれか1つに記載の方法。
195.不溶性の有益薬剤錯体は、プロタミンを含む、152〜194のいずれか1つに記載の方法。
196.不溶性の有益薬剤錯体は、有益薬剤の二価金属塩を含む、152〜195のいずれか1つに記載の方法。
197.二価金属は、Zn
2+、Mg
2+、およびCa
2+から選択される少なくとも1つのメンバーを含む、196に記載の方法。
198.不溶性の有益薬剤錯体は、プロタミンおよび有益薬剤のZn
2+塩を含む、152〜197のいずれか1つに記載の方法。
199.不溶性の有益薬剤錯体は、有益薬剤およびカチオン性薬剤を含む、152〜195のいずれか1つに記載の方法。
200.カチオン性薬剤は、ポリリジン、ポリアルギニン、およびポリミキシンから選択される少なくとも1つのメンバーを含む、199に記載の方法。
201.不溶性の有益薬剤錯体は、有益薬剤およびアニオン性薬剤を含む、152〜195のいずれか1つに記載の方法。
202.アニオン性薬剤は、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリアデノシン、およびポリチミンから選択される少なくとも1つのメンバーを含む、201に記載の方法。
203.アニオン性薬剤は、少なくとも10merポリアデノシンまたはポリチミンである、201に記載の方法。
204.アニオン性薬剤は、少なくとも20merポリアデノシンまたはポリチミンである、203に記載の方法。
205.アニオン性薬剤は、少なくとも150merポリアデノシンまたはポリチミンである、204に記載の方法
206.アニオン性薬剤は、少なくとも1500merポリチミンである、205に記載の方法。
207.組成物は、メチオニンを含む、152〜206のいずれか1つに記載の方法。
208.不溶性の有益薬剤錯体を、約1μm〜約400μmの範囲の粒径を有する粒子の形態でビヒクル中に分散させることを含む、152〜207のいずれか1つに記載の方法。
209.不溶性の有益薬剤錯体は、約1μm〜約10μmの範囲の粒径を有する粒子の形態でビヒクル中に分散される、208に記載の方法。
210.不溶性の有益薬剤錯体は、約10μm〜約100μmの範囲の粒径を有する粒子の形態でビヒクル中に分散される、208に記載の方法。
211.噴霧乾燥によって粒子を形成することを含む、209に記載の方法。
212.凍結乾燥によって粒子を形成することを含む、208、209、または210に記載の方法。
213.ビヒクルの見かけ密度は、粒子の見かけ密度の10%以内である、208に記載の方法。
214.ビヒクルは、ビヒクルの約5重量%〜約20重量%の量のイソ酪酸酢酸スクロース(SAIB)を更に含む、152〜213のいずれか1つに記載の方法。
215.ビヒクルは、ビヒクルの約6重量%〜約10重量%の量のSAIBを含む、214に記載の方法。
216.ビヒクルは、約5%〜約10%SAIB、約70%〜約75%の疎水性溶媒、および約15%〜約25%の生体分解性重合体を含み、各々の%は、ビヒクルの重量%である、215に記載の方法。
217.有益薬剤錯体は、有益薬剤のZn
2+塩を含む、216に記載の方法。
218.ビヒクルは、約5%〜約10%SAIB、約65%〜約70%安息香酸ベンジル、約3%〜約7%エタノール、および約15%〜約25%ポリ(乳酸−co−グリコール酸)(PLGA)を含み、各々の%は、ビヒクルの重量%である、215に記載の方法。
219.有益薬剤錯体は、有益薬剤のZn
2+塩を含む、218に記載の方法。
220.ビヒクルは、約15%〜約25%SAIB、約55%〜約65%安息香酸ベンジル、約5%〜約15%ベンジルアルコール、および約5%〜約15%ポリ乳酸(PLA)を含み、各々の%は、ビヒクルの重量%である、214に記載の方法。
221.有益薬剤錯体は、有益薬剤のZn
2+塩を含む、220に記載の方法。
222.ビヒクルは、約65%〜約75%安息香酸ベンジル、約5%〜約15%ベンジルアルコール、および約15%〜約25%ポリ乳酸(PLA)を含み、各々の%は、ビヒクルの重量%である、152に記載の方法。
223.有益薬剤錯体は、プロタミンを含む、222に記載の方法。
224.有益薬剤錯体は、有益薬剤のZn
2+塩を含む、223に記載の方法。
225.不溶性の有益薬剤錯体の量は、組成物の約1重量%〜約50重量%の範囲である、152に記載の方法。
226.不溶性の有益薬剤錯体は、有益薬剤およびプロタミンを含み、有益薬剤とプロタミンとのモル比は、およそ1:0.1〜0.5である、152〜225のいずれか1つに記載の方法。
227.不溶性の有益薬剤錯体は、有益薬剤、亜鉛、およびプロタミンを含み、有益薬剤と、亜鉛と、プロタミンとのモル比は、およそ1:0.4〜2:0.1〜0.5である、152〜198のいずれか1つに記載の方法。
228.不溶性の有益薬剤錯体は、タンパク質、ペプチド、核酸、ヌクレオチド、ヌクレオシド、ならびにそれらの前駆体、誘導体、プロドラッグ、および類似体から選択される少なくとも1つの有益薬剤を含む、152〜227のいずれか1つに記載の方法。
229.不溶性の有益薬剤錯体は、タンパク質を含む有益薬剤を含む、152〜228のいずれか1つに記載の方法。
230.タンパク質は、IFNα2aまたは組換えヒトrhIFNα2aである、229に記載の方法。
231.タンパク質は、成長ホルモンである、229に記載の方法。
232.成長ホルモンは、ヒト成長ホルモン(hGH)または組換えヒト成長ホルモン(rhGH)である、231に記載の方法。
233.不溶性の有益薬剤錯体は、抗体またはその断片を含む有益薬剤を含む、152〜227のいずれか1つに記載の方法。
234.抗体は、モノクローナル抗体またはその断片である、233に記載の方法。
235.モノクローナル抗体は、アダリムマブである、234に記載の方法。
236.モノクローナル抗体は、ベバシズマブである、234に記載の方法。
237.モノクローナル抗体は、インフリキシマブである、234に記載の方法。
238.不溶性の有益薬剤錯体は、ペプチドを含む有益薬剤を含む、152〜228に記載の方法。
239.ペプチドは、グルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)またはその類似体である、238に記載の方法。
240.ペプチドは、エクセナチドである、238に記載の方法。
241.不溶性の有益薬剤錯体は、ヌクレオチド、ヌクレオシド、またはそれらの類似体を含む有益薬剤を含む、152〜228に記載の方法。
242.不溶性の有益薬剤錯体は、ヌクレオシド類似体を含む有益薬剤を含む、241に記載の方法。
243.ヌクレオシド類似体は、アザシチジンである、242に記載の方法。
244.不溶性の有益薬剤錯体は、低分子量化合物を含む有益薬剤を含む、152〜227のいずれか1つに記載の方法。
245.低分子量化合物は、抗腫瘍薬を含む、244に記載の方法。
246.抗腫瘍薬は、ボルテゾミブである、245に記載の方法。
247.有益薬剤を被検体に投与する方法であって、
被検体に、注射を介して、
ビヒクルの約5重量%〜約40重量%の量で存在する生体分解性重合体、およびビヒクルの約95重量%〜約60重量%の量で存在する疎水性溶媒を含む、単相のビヒクルと、
ビヒクル中に分散した不溶性の有益薬剤錯体と、を含む組成物を投与することを含み、組成物は、25℃で、1,200センチポアズ未満のゼロせん断粘度を有し、かつ乳剤でない、方法。
248.組成物の投与後に、有益薬剤は、被検体の血漿中に、薬物単独の投与または疎水性溶媒単独中の薬物の投与と比較して長期間、検出可能なレベルで存在する、247に記載の方法。
249.組成物は、被検体に、21ゲージ以下の針を使用して投与される、247または248に記載の方法。
250.組成物は、被検体に、21〜27ゲージ針を使用して投与される、247〜249のいずれか1つに記載の方法。
251.組成物は、被検体に、針無し注射器を使用して投与される、247に記載の方法。
252.組成物の投与後に、体内での有益薬剤の平均滞留時間(MRT)は、MRT
溶媒+ΔMRT
錯体+ΔMRT
重合体の合計の合計よりも大きく、MRT
溶媒は、疎水性溶媒単独中の有益薬剤についてのMRTであり、ΔMRT
錯体は、重合体の不在下での、不溶性の有益薬剤錯体に起因するMRTにおける変化であり、ΔMRT
重合体は、有益薬剤の錯化の不在下での、重合体に起因するMRTにおける変化である、247〜251のいずれか1つに記載の方法。
253.有益薬剤のMRTは、MRT
溶媒+ΔMRT
錯体+ΔMRT
重合体の合計よりも最大10倍大きい、252に記載の方法。
54.−ビヒクルであって、
−ビヒクルの5重量%〜30重量%の量で存在する生体分解性重合体、および
−ビヒクルの95重量%〜60重量%の量で存在する液体疎水性溶媒を含む、ビヒクルと、
−有益薬剤を含む固体錯体であって、ビヒクル中で不溶性であり、ビヒクル中に分散される、錯体と、を含む、注射用組成物。
255.有益薬剤錯体は、重合カチオン性錯化剤または重合アニオン性錯化剤を含む、254に記載の注射用組成物。
256.−重合カチオン性錯化剤は、プロタミン、ポリリジン、ポリアルギニン、およびポリミキシンから選択されるか、または
−重合アニオン性錯化剤は、カルボキシメチルセルロース、ポリアデノシン、およびポリチミンから選択される、255に記載の注射用組成物。
257.生体分解性重合体は、ポリラクチド、ポリグリコリド、ポリカプロラクトン、ならびにそれらの共重合体および三元重合体から選択される、254〜256のいずれか1つに記載の注射用組成物。
258.疎水性溶媒は、ベンジルアルコール、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸n−プロピル、安息香酸イソプロピル、安息香酸ブチル、安息香酸イソブチル、安息香酸sec−ブチル、安息香酸tert−ブチル、安息香酸イソアミル、安息香酸ベンジル、およびそれらの混合物から選択される、254〜257のいずれか1つに記載の注射用組成物。
259.組成物は、次の(A)および(B)のうちの少なくとも1つを満たす、254〜258のいずれか1つに記載の注射用組成物:
(A)組成物は、25℃で、1,200センチポアズ未満のゼロせん断粘度を有する、および
(B)0.8mLの組成物が、21のゲージを有する0.5インチ針を装着された1mLシリンジ中に25℃で配置され、10lbの力が適用されるとき、少なくとも0.5mLの組成物が25秒未満のうちにシリンジから噴出される。
260.組成物は、次の(C)および(D)のうちの少なくとも1つを満たす、254〜259のいずれか1つに記載の注射用組成物:
(C)該不溶性の有益薬剤錯体は、25℃で、ビヒクル中1mg/mL未満の溶解度を有する、および
(D)10mgの不溶性の有益薬剤錯体が、1mLのpH7.4のリン酸緩衝食塩水の試験溶液中に分散され、37℃で24時間放置されるとき、試験溶液中に溶解した有益薬剤の量は、10mgの不溶性の有益薬剤錯体中、有益薬剤の50%以下である。
261.−ビヒクルであって、
−ビヒクルの5重量%〜40重量%の量で存在し、ポリラクチドおよびポリ(乳酸‐co‐グリコール酸)から選択される生体分解性重合体、および
−ビヒクルの95重量%〜60重量%の量で存在し、安息香酸ベンジルを含む液体疎水性溶媒を含む、ビヒクルと、
−有益薬剤を含む固体錯体であって、ビヒクル中で不溶性であり、ビヒクル中に分散され、かつプロタミンを含む、錯体と、を含む、254〜260のいずれか1つに記載の注射用組成物。
262.有益薬剤錯体は、二価金属またはその塩を含む、254〜261のいずれか1つに記載の注射用組成物。
263.二価金属は、Zn
2+、Mg
2+、およびCa
2+から選択される、262に記載の注射用組成物。
264.有益薬剤錯体は、電荷中性粒子の形態である、254〜263のいずれか1つに記載の注射用組成物。
265.生体分解性重合体は、イオン性末端基を含む、254〜264のいずれか1つに記載の注射用組成物。
266.組成物は、乳剤またはゲルでない、254〜265のいずれか1つに記載の注射用組成物。
267.有益薬剤は、ペプチドである、254〜266のいずれか1つに記載の注射用組成物。
268.有益薬剤は、成長ホルモンである、254〜266のいずれか1つに記載の注射用組成物。
269.療法によるヒトまたは動物の身体の治療の方法に使用するための、254〜268のいずれか1つに記載の注射用組成物。
270.注射用組成物を作製する方法であって、
−生体分解性重合体および液体疎水性溶媒を組み合わせて、ビヒクルを形成することであって、ビヒクルは、ビヒクルの5重量%〜40重量%の量での生体分解性重合体、およびビヒクルの95重量%〜60重量%の量での液体疎水性溶媒を含む、組み合わせることと、
−ビヒクル中に固体錯体を分散させることであって、錯体は、有益薬剤を含み、かつ錯体は、ビヒクル中で不溶性である、分散させることと、を含む、方法。
271.270に記載の方法によって得ることが可能な、注射用組成物。
272.錯体を作製する方法であって、
タンパク質およびペプチドのうちの少なくとも1つを、カチオン性錯化剤と、8よりも大きいpHで接触させて、錯体を形成することを含む、方法。
273.カチオン性錯化剤は、プロタミン、ポリリジン、ポリアルギニン、およびポリミキシンから選択される少なくとも1つのメンバーを含む、272に記載の方法。
274. 錯体を作製する方法であって、
タンパク質およびペプチドのうちの少なくとも1つを、アニオン性錯化剤と、3未満のpHで接触させて、錯体を形成することを含む、方法。
275.アニオン性錯化剤は、カルボキシメチルセルロース、ポリアデノシン、およびポリチミンから選択される少なくとも1つのメンバーを含む、274に記載の方法。