特開2017-115253(P2017-115253A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-115253(P2017-115253A)
(43)【公開日】2017年6月29日
(54)【発明の名称】衣類
(51)【国際特許分類】
   A41B 1/00 20060101AFI20170602BHJP
   A41B 3/04 20060101ALI20170602BHJP
   A41D 27/18 20060101ALI20170602BHJP
【FI】
   A41B1/00 Z
   A41B3/04 Z
   A41D27/18 D
   A41D27/18 E
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-249282(P2015-249282)
(22)【出願日】2015年12月22日
(71)【出願人】
【識別番号】399054480
【氏名又は名称】株式会社ビームス
(74)【代理人】
【識別番号】100069431
【弁理士】
【氏名又は名称】和田 成則
(74)【代理人】
【識別番号】100154335
【弁理士】
【氏名又は名称】小松 秀彦
(72)【発明者】
【氏名】大塚 昇
【テーマコード(参考)】
3B035
【Fターム(参考)】
3B035AA14
3B035AA15
3B035AC02
3B035AC15
(57)【要約】
【課題】羽根衿を取り外すことなく衣類の衿を2通りの仕様で着用可能な衣類を提供する。
【解決手段】衣類の台衿10の裏側の上部に所定幅の残余部30を残した接合位置40で台衿10の裏側に羽根衿20をコバステッチにより縫い合わせて取り付け、第1の着用形態では、羽根衿20を羽根衿20の接合位置40で内側に折り曲げ、羽根衿20が外部から見えない状態で着用し、第2の着用形態では、羽根衿20を残余部30を超えて外側に折り曲げ、羽根衿20が外部から見える状態で着用する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
羽根衿を有する衣類であって、
上記衣類の台衿の裏側の上部に所定幅の残余部を残した接合位置で上記台衿の裏側に羽根衿を取り付け、
第1の着用形態においては、上記羽根衿を上記接合位置で内側に折り曲げ、上記羽根衿が外部から見えない状態で着用し、
第2の着用形態においては、上記羽根衿を上記残余部を超えて外側に折り曲げ、上記羽根衿が外部から見える状態で着用する
ことを特徴とする衣類。
【請求項2】
上記接合位置は、上記台衿の上から3分の1より上部側の位置に形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の衣類。
【請求項3】
上記羽根衿は、上記台衿の裏側にコバステッチにより縫い付けられている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の衣類。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、羽根衿を有する衣類に関し、特に、一着で衿を2通りの仕様で着用可能な衣類に関する。
【背景技術】
【0002】
シャツ、ポロシャツ、コート、ブルゾン等においては、羽根衿を有するもの、台衿のみのものが知られている。羽根衿を有する衣類、台衿のみの衣類は、好み、着こなし等により使い分けられているのが現状であり、羽根衿を有する衣類と台衿のみの衣類の両者が必要な場合はそれぞれ別に買い揃える必要がある。
【0003】
ところで、従来、衿を取り外し可能にした衣類として、特許文献1に記載された替襟替袖シャツがある。
【0004】
この替襟替袖シャツは、シャツの襟をマジックテープ(登録商標)等で、接着可能なもので取り付け、取り外しが自由にできるようにしたものである。
【0005】
この替襟替袖シャツによれば、一着の衣類により、羽根衿を有する衣類と台衿のみの衣類の両者の着こなしが可能であるが、この場合取り外した衿は、ユーザが管理する必要があるので、例えば取り外した衿を紛失してしまうと、羽根衿を有する衣類と台衿のみの衣類の両者の着こなしはできなくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実開昭61−142801号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は、羽根衿を取り外すことなく衣類の衿を2通りの仕様で着用可能な衣類を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するため、請求項1の発明は、羽根衿を有する衣類であって、上記衣類の台衿の裏側の上部に所定幅の残余部を残した接合位置で上記台衿の裏側に羽根衿を取り付け、第1の着用形態においては、上記羽根衿を上記接合位置で内側に折り曲げ、上記羽根衿が外部から見えない状態で着用し、第2の着用形態においては、上記羽根衿を上記残余部を超えて外側に折り曲げ、上記羽根衿が外部から見える状態で着用することを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、上記接合位置は、上記台衿の上から3分の1より上部の位置に形成されていることを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の発明において、上記羽根衿は、上記台衿の裏側にコバステッチにより縫い付けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、羽根衿を有する衣類であって、上記衣類の台衿の裏側の上部に所定幅の残余部を残した接合位置で上記台衿の裏側に羽根衿を取り付け、第1の着用形態においては、上記羽根衿を上記接合位置で内側に折り曲げ、上記羽根衿が外部から見えない状態で着用し、第2の着用形態においては、上記羽根衿を上記残余部を超えて外側に折り曲げ、上記羽根衿が外部から見える状態で着用するように構成したので、羽根衿を取り外すことなく一着で衿を2通りの仕様で着用可能になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、本発明に係る衣類の衿部の要部を裏側から見た側面図である。
図2図2は、図1に示した側面図に対応する写真である。
図3図3は、図1に示した衣類を第1の着用形態で着用した状態を示す写真である。
図4図4は、図3の写真の要部拡大写真である。
図5図5は、図1に示した衣類を第2の着用形態で着用した状態を示す写真である。
図6図6は、図5の写真の要部拡大写真である。
図7図7は、図1に示した衣類を第1の着用形態で着用した場合を説明するための写真である。
図8図8は、図1に示した衣類を第2の着用形態で着用した場合を説明するための写真である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための実施例について、添付した図面を参照しながら詳細に説明する。
【0014】
図1は、本発明に係る衣類の衿部の要部を裏側から見た側面図である。なお、本実施例では、本発明に係る衣類としてシャツを想定しているが、シャツ以外にも、羽根衿を有する、例えば、ポロシャツ、コート、ブルゾン等にも同様に適用可能である。
【0015】
図1において、この実施例においては、台衿10の裏側の上部に所定幅の残余部30を残した接合位置40で台衿10の裏側に羽根衿20が取り付けられる。
【0016】
ここで、台衿10の裏側に対する羽根衿20の取り付けは、コバステッチ50により羽根衿20を台衿10の裏側に縫い付けることにより行われる。なお、ボタン60は、この衣類を着用する際に、対向する台衿10に設けられた図示しないボタン穴に係合させるためのものである。
【0017】
図2は、図1に示した側面図に対応する写真であって、図1に示した本発明に係る衣類の衿部の要部を裏側から撮像した写真である。図2に示すように、台衿10の裏面には、台衿10の上部から所定幅の残余部30を残した接合位置40で羽根衿20がコバステッチにより縫い合わされている。
【0018】
図3は、図1に示した衣類を第1の着用形態で着用した状態を示す写真であり、図4図3の写真の要部拡大写真である。ここで、第1の着用形態とは、羽根衿20を羽根衿20の接合位置40で内側に折り曲げ、羽根衿20が外部から見えない状態で着用する仕様である。
【0019】
図5は、図1に示した衣類を第2の着用形態で着用した状態を示す写真であり、図6は、図5の写真の要部拡大写真である。ここで、第2の着用形態とは、羽根衿20を残余部30を超えて外側に折り曲げ、羽根衿20が外部から見える状態で着用する仕様である。
【0020】
なお、本発明において、台衿10の裏側の上部に所定幅の残余部30を残した接合位置40は、好ましくは、台衿10の上から3分の1より上部側の位置に形成される。ここで、接合位置40が上記3分の1を越えて台衿10の下側になると、この接合位置40で羽根衿20を内側に折り曲げた場合に、折り曲げた羽根衿20が内部で邪魔になりモサモサ感が生じてしまう虞があるからである。また、所定幅の残余部30を設けないと、上記第1の着用形態で着用した場合に、折り曲げた羽根衿20が外部から見えてしまうことがあり、また、折り曲げた羽根衿20が上部に飛び出してしまう虞があるからである。
【0021】
図7は、図1に示した衣類を第1の着用形態で着用した場合を説明するための写真である。図7に示すように、本発明の衣類においては、台衿10の裏側の上部に所定幅の残余部30を残した接合位置40で台衿10の裏側に羽根衿20が取り付けられており、第1の着用形態では、この羽根衿20を羽根衿20の接合位置40で内側に折り曲げ、羽根衿20が外部から見えない状態で着用する。この場合、内側に折り曲げた羽根衿20は外気の遮断効果を有するので、第1の着用形態で本発明の衣類を着用した場合に、温かく着こなすことが可能になる。
【0022】
また、台衿10の裏側の上部から所定幅の残余部30を設けたことにより、第1の着用形態で本発明の衣類を着用した場合に、折り曲げた羽根衿20が上部に飛び出してしまう虞も生じない。
【0023】
図8は、図1に示した衣類を第2の着用形態で着用した場合を説明するための写真である。図8に示すように、第2の着用形態では、羽根衿20を残余部30を超えて外側に折り曲げ、羽根衿20が外部から見える状態で着用する。ここで、台衿10の裏側の上部に所定幅の残余部30を残した接合位置40は、好ましくは、台衿10の上から3分の1より上部側の位置に形成されているので、台衿10の内側の布分布量が少なくなり、着用者の体の首部分との接触面が減ることにより、着用者の動作に際しての羽根衿20の歪、動きを最小限にすることができる。
【0024】
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内であれば、当業者の通常の創作能力によって多くの変形が可能である。例えば、羽根衿を有する、ポロシャツ、コート、ブルゾン等にも同様に適用可能である。
【符号の説明】
【0025】
10…台衿
20…羽根衿
30…残余部
40…接合位置
50…コバステッチ
60…ボタン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2016年4月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
上記の目的を達成するため、請求項1の発明は、羽根衿を有する衣類であって、上記衣類の台衿の裏側の上部に所定幅の残余部を残した接合位置で上記台衿の裏側に羽根衿を取り付け、第1の着用形態においては、上記羽根衿を上記接合位置で内側に折り曲げ、上記羽根衿が外部から見えず、上記台衿のみ見える状態で着用し、第2の着用形態においては、上記羽根衿を上記残余部を超えて外側に折り曲げ、上記羽根衿が外部から見える状態で着用することを特徴とする。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
羽根衿を有する衣類であって、
上記衣類の台衿の裏側の上部に所定幅の残余部を残した接合位置で上記台衿の裏側に羽根衿を取り付け、
第1の着用形態においては、上記羽根衿を上記接合位置で内側に折り曲げ、上記羽根衿が外部から見えず、上記台衿のみ見える状態で着用し、
第2の着用形態においては、上記羽根衿を上記残余部を超えて外側に折り曲げ、上記羽根衿が外部から見える状態で着用する
ことを特徴とする衣類。
【請求項2】
上記接合位置は、上記台衿の上から3分の1より上部側の位置に形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の衣類。
【請求項3】
上記羽根衿は、上記台衿の裏側にコバステッチにより縫い付けられている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の衣類。
【手続補正書】
【提出日】2016年6月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
上記の目的を達成するため、請求項1の発明は、羽根衿を有する衣類であって、
上記衣類の台衿の裏側の上部に所定幅の残余部を残した接合位置で上記台衿の裏側に上記台衿の略全域に亘って上記羽根衿を縫い付け、第1の着用形態においては、上記羽根衿を上記接合位置で内側に折り曲げ、上記羽根衿が外部から見えず、かつ上記台衿のみ見える状態で着用し、第2の着用形態においては、上記羽根衿を上記残余部を超えて外側に折り曲げ、上記台衿の大半が外部から見えず、かつ上記羽根衿が外部から見える状態で着用することを特徴とする。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
羽根衿を有する衣類であって、
上記衣類の台衿の裏側の上部に所定幅の残余部を残した接合位置で上記台衿の裏側に上記台衿の略全域に亘って上記羽根衿を縫い付け
第1の着用形態においては、上記羽根衿を上記接合位置で内側に折り曲げ、上記羽根衿が外部から見えず、かつ上記台衿のみ見える状態で着用し、
第2の着用形態においては、上記羽根衿を上記残余部を超えて外側に折り曲げ、上記台衿の大半が外部から見えず、かつ上記羽根衿が外部から見える状態で着用する
ことを特徴とする衣類。
【請求項2】
上記接合位置は、上記台衿の上から3分の1より上部側の位置に形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の衣類。
【請求項3】
上記羽根衿は、上記台衿の裏側にコバステッチにより縫い付けられている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の衣類。
【手続補正書】
【提出日】2016年11月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
上記の目的を達成するため、請求項1の発明は、羽根衿と該羽根衿を立たせるための台衿を有する衣類であって、上記台衿の裏側の上部に所定幅の残余部を残した接合位置で上記台衿の裏側に上記台衿の略全域に亘って上記羽根衿を縫い付け、第1の着用形態においては、上記羽根衿を上記接合位置で内側に折り曲げ、上記羽根衿が外部から見えず、かつ上記台衿のみ見える状態で着用し、第2の着用形態においては、上記羽根衿を上記残余部を超えて外側に折り曲げ、上記台衿の大半が外部から見えず、かつ上記羽根衿が外部から見える状態で着用することを特徴とする。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
羽根衿と該羽根衿を立たせるための台衿を有する衣類であって、
記台衿の裏側の上部に所定幅の残余部を残した接合位置で上記台衿の裏側に上記台衿の略全域に亘って上記羽根衿を縫い付け、
第1の着用形態においては、上記羽根衿を上記接合位置で内側に折り曲げ、上記羽根衿が外部から見えず、かつ上記台衿のみ見える状態で着用し、
第2の着用形態においては、上記羽根衿を上記残余部を超えて外側に折り曲げ、上記台衿の大半が外部から見えず、かつ上記羽根衿が外部から見える状態で着用する
ことを特徴とする衣類。
【請求項2】
上記接合位置は、上記台衿の上から3分の1より上部側の位置に形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の衣類。
【請求項3】
上記羽根衿は、上記台衿の裏側にコバステッチにより縫い付けられている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の衣類。