【課題】揚げ油を用いて揚げ物材料を揚げるとき、揚げ容器の内側に入れられた揚げ油を加熱部から供給する熱源により所定の温度に保ちながら揚げ物材料を揚げるようにするとともに、高周波を印加して表面はカリッ、サクッとした食感を有し、且つ、内部はしっとりした食感を有する揚げ物を提供する高周波を用いたフライヤーを提供する。
【解決手段】高周波を用いたフライヤーは、揚げ容器120が設けられる揚げ本体100と、揚げ容器120の内側に配設される揚げかご210に高周波を印加する高周波揚げ部200と、揚げ容器120の内側に入れられた揚げ油で誘導加熱方式を用いて揚げ調理が行えるように揚げ容器の外側に設けられる誘導加熱部310と、高周波揚げ部200及び誘導加熱部310に必要な電源の供給及び制御が行えるように揚げ本体100に設けるコントローラーと、を備える。
【背景技術】
【0002】
一般に、フライヤーは、加熱手段により加熱される天ぷら揚げ用の揚げ油に揚げ物材料を投入して揚げ調理が行えるようにした装置である。
この種のフライヤーは、揚げ油の温度を約150℃〜220℃に加熱した後、前記揚げ物材料が加熱された揚げ油により煮込まれるようにする。このとき、前記揚げ油を加熱する方式としては、ガス又は電気を用いた電熱器具を用いた方式が挙げられる。前記ガス方式によるフライヤーは、揚げ油が満たされた容器の下端部に設けられた加熱手段及び揚げ油の温度を測定するための温度計を備える。
【0003】
また、温度計の測定値に基づいて加熱手段のオン−オフ機能を制御するための所定の制御装置が付加される。前記制御装置を用いて加熱手段を点火させた後、温度計により測定された揚げ油の温度を測定し続ける。温度計において検出された揚げ油の温度が基準値を超える場合、加熱手段を消火させて揚げ油の温度を基準範囲内に収める。
このため、前記温度計において検出された揚げ油の温度が基準値以下である場合、前記制御装置は加熱手段の点火を指示して通常のオン/オフスイッチング制御を行うことになる。
【0004】
このようにして用いられる天ぷら揚げ装置は、揚げ油の温度を加熱手段に全的に依存して制御するため、ガスや電気を用いたヒーターを加熱手段として用いる場合、適正な揚げ温度に達してヒーターのオフスイッチング制御を行っても、ヒーターの残熱により揚げ温度以上に揚げ油が加熱されてしまうという問題がある。例えば、適正な揚げ温度として170℃を設定する場合、揚げ油の温度が170℃に達したときにヒーターによる加熱が中断されて揚げ物材料が揚げられるようにする。
【0005】
前記温度において揚げられる揚げ物材料を揚げ油に入れると、揚げ油の温度が一時的に下がって表面及び内部が同じ速度で煮込まれない。なお、内部に水分が多いためべとついたり、揚げ物の内部がしっとりした食感を有するようにするために温度を上げる場合に揚げ物の表面が焦げてしまったりするなどの問題がある。
【0006】
上述した問題を解消するための先行技術として挙げられた大韓民国登録特許公報第1420724号(2014年07月29日付け公告)に記載の「インダクションヒーターを用いたフライヤー」は、外形を提供するハウジング及び前記ハウジングに設けられ、揚げ油が収容されるように上部が開口され、金属材質により構成される揚げチャンバーを備えるフライヤーにおいて、一方の端が揚げチャンバーの内部に配設され、前記一方の端に対応する他方の端が前記ハウジングの上面に設けられる据置き台と、前記据置き台の一方の端に設けられるインダクションヒーターと、前記据置き台の他方の端に設けられて前記据置き台を移動させる駆動手段と、を備える。前記据置き台は、前記インダクションヒーターから発生された熱を空気を用いて排出するようにインダクションヒーターに連通され、内部が空いている配管構造を有するように形成され、その内部に商用電源とインダクションヒーターを連結する電線が設けられることを特徴とする。
【0007】
このような構成を有する先行技術は、インダクションヒーターが揚げチャンバーの内側の中間部分に配設されるため、多量の揚げ物材料を揚げるとき、インダクションヒーターにより干渉が発生して揚げ物を正常に救い上げることができないという問題があった。
【0008】
また、揚げ物材料を揚げるための揚げ油が循環ポンプ、高周波洗浄機及びろ過槽を経るように構成されているため、揚げ油の温度が余計に損失されてしまうという問題があり、しかも、循環ポンプ、高周波洗浄機及びろ過槽の分だけ更に多量の揚げ油が用いられてしまうという問題があった。
更に、揚げ容器の下部が三角形状を呈するため、揚げ物材料の揚げカスが揚げ用器の下部に集まる。これにより、揚げ油が純化されないという問題があり、しかも、揚げカスが循環ポンプと、洗浄機及びろ過槽に残留して揚げ油の酸敗が早く進んでしまうという問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は上述した問題を解消するために案出されたものであり、本発明の目的は、揚げ油を用いて揚げ物材料を揚げるとき、揚げ容器の内側に入れられた揚げ油を加熱部から供給する熱源により所定の温度に保ちながら揚げ物材料を揚げるようにした高周波を用いたフライヤーを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、揚げ油により揚げられる揚げ物材料に高周波を印加して表面はカリッ、サクッとした食感を有し、且つ、内部は、しっとりした食感を有するようにするとともに、揚げ物材料の内部の水分を速やかに蒸発させて揚げ調理が短時間内に行われるようにした高周波を用いたフライヤーを提供することにある。
更に、本発明の更に他の目的は、揚げ油を用いて揚げ物材料を揚げるとき、揚げ容器の内側に入れられた揚げ油を加熱部から供給する熱源により所定の温度に保ちながら揚げ物材料を揚げるようにし、揚げ調理が終わった後に加熱部に残熱が発生しないようにして揚げ油の酸敗速度を遅らせるようにした高周波を用いたフライヤーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述した目的を達成するために案出された本発明による高周波を用いたフライヤーは、上部に開閉可能に蓋体を設け、揚げ物材料が揚げられるように揚げ油が入れられる揚げ容器が設けられ、揚げ容器の内側に排水トラップを設け、排水トラップは排出管と連結され、排出管の一方の端にコック弁が設けられて揚げ油を選択的に排出する揚げ本体と、揚げ物材料が入れられて揚げ容器から出入り可能なように設けられる揚げかごと、上下左右に密着突起を有し、揚げかごの上部に密着されるように蓋体の一方の側に配設されるかごカバーと、かごカバーが弾性作用により揚げかごの上部に密着されるように蓋体に設けられるカバー支持体と、高周波が漏れることを防ぐために蓋体の一方の側に設けられる絶縁体と、蓋体の内側に立設されてかごカバーに高周波を印加する高周波供給線と、揚げかごの下部、上部の側面及びかごカバーの一方の側に設けられる下部支持部材、上部支持部材及びセラミックバーを有する高周波揚げ部と、揚げ容器の内部に入れられた揚げ油の温度が上昇及び維持可能なように揚げ容器の外側に設けられる加熱部と、加熱部及び高周波揚げ部を制御して揚げ容器の内部に入れられた揚げ油の温度が維持可能なように、且つ、揚げ物材料の揚げ時間が制御可能なように揚げ本体に設けるコントローラーと、を備えることを特徴とする。
本発明の前記加熱部は、誘導加熱により発熱可能なように複数の揚げ容器の外側に設ける金属材質の加熱体と、複数の揚げ容器の外側に固定されて所定の間隔を隔てて設ける複数のブラケットと、ブラケットに設けられて誘導電流を発生させるようにコントローラーと電気的に接続されるコイルと、コイルの一方の側に設けられる磁石と、磁石をコイルの一方の側に固定する磁石固定部材と、を備えることを特徴とする。
本発明の前記加熱部は、揚げ容器の内側に配設されて揚げ油の温度が上昇可能なようにシーズヒーターからなる加熱管と、前記加熱管の一方の側に設けられて揚げ容器の内側に入れられた揚げ油が載置溝に溢れることを防ぐように揚げ容器に係合する係合部材と、を備えることを特徴とする。
本発明の前記加熱部は、LPG又はLNGガスを燃料として熱源を発生させるバーナーと、バーナーの一方の側に設けられて内側に千鳥状の隔板が設けられてバーナーの熱源が留まるように揚げ容器の下部に設ける加熱部材と、加熱部材の一方の側に設けられて排出される排ガスの熱源を閉じ込むように内側に空間が形成され、一方の側に排気口が形成された排出部材と、を備えることを特徴とする。
本発明の前記下部支持部材、上部支持部材及びセラミックバーは、揚げ容器において揚げ物材料が揚げられるとき、遠赤外線波長が放射されて揚げ物の表面はカリッ、サクッとした食感を有し、且つ、内部はしっとりした食感を有するように揚げられるようにすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、食堂の食卓の上部に載せた状態又は埋め込まれた状態で消費者が自ら自分の好みに合う揚げ物材料(海産物、野菜、肉など)を揚げて食べるようにして揚げ物材料の新鮮さ及び揚げ油の状態を確認しながら調理を行うので、健康な揚げ物材料を摂取することができるという効果がある。
また、本発明は、スリム化が図れるので、食卓の上に設けた状態では食卓に占める面積が狭く、埋め込み時には蓋体の上部が平らに形成されるので、食卓の使い勝手がよいという効果がある。
更に、本発明は、複数の揚げかごに高周波を印加して揚げ油で揚げられる揚げ物材料の内部の水分を速やかに蒸発させて調理が速く行えるようにするとともに、表面はカリッ、サクッとした食感を有し、且つ、内部はしっとりした食感を有する揚げ物を提供できるという効果がある。
更にまた、本発明は、揚げ油及び揚げ物材料が存在する空間の揚げ容器の材質として韓国の食品医薬品安全処において認めるものを用いることから、健康な食べ物を消費者に提供することができ、揚げ容器の外側に加熱部材を設けて電磁誘導加熱が速やかに起こることから、揚げ物材料が揚げられる温度を適正に保ち易いという効果がある。
これらに加えて、本発明は、セラミックから遠赤外線波長が放射されて揚げられる揚げ物材料の内部の深くに浸透して深部において発熱を引き起こして内部及び外部が均一に加熱されるようにして食感に優れた揚げ物を提供できるという効果がある。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面に基づき、本発明による高周波を用いたフライヤーについて詳細に説明する。
図1は、本発明による高周波を用いたフライヤーの構成を示す分解斜視図であり、
図2は、本発明による高周波を用いたフライヤーの組み合わせ構成を示す斜視図であり、
図3は、本発明による組み合わせ構成を示す断面図であり、
図4は、
図3の揚げ容器の他の実施形態を示す構成図であり、
図5は、本発明による高周波を用いたフライヤーの加熱部の組み合わせ構成を抜粋して示す構成図であり、
図6は、本発明による高周波を用いたフライヤーのかごの構成を示す構成図であり、
図7は、
図6のかごカバーの他の実施形態を示す構成図であり、
図8は、本発明による高周波を用いたフライヤーのコントローラーの構成を示す構成図であり、
図9は、本発明による高周波を用いたフライヤーの他の実施形態の構成を示す分解斜視図であり、
図10は、
図9の高周波を用いたフライヤーの組み合わせ構成を示す断面図であり、
図11は、本発明による高周波を用いたフライヤーの更に他の実施形態の構成を示す分解斜視図であり、
図12は、
図9の高周波を用いたフライヤーの組み合わせ構成を示す断面図であり、
図13は、
図9の加熱部の構成を示す断面図である。
【0015】
図1から
図8を参照すると、本発明による高周波を用いたフライヤーは、揚げ本体100と、高周波揚げ部200と、加熱部300と、コントローラー400と、を備える。
前記揚げ本体100は矩形形状を呈し、上部に載置孔101を形成する。載置孔101にヒンジを軸として開閉可能なように蓋体110を設ける。前記載置孔101には揚げ物材料が揚げられるように揚げ油が入れられる揚げ容器120を設ける。
【0016】
前記揚げ容器120は、湿気により錆付くことがなく、温度による変形が少ないステンレス材質を用いて形成する。前記ステンレスは、揚げ物材料に使用可能な材質、すなわち、韓国の食品医薬品安全処において許可する材質であることが好ましい。
【0017】
前記揚げ容器120には、揚げ油が交換可能なように揚げ容器120の底面に排水トラップ130を設ける。前記加熱部300により揚げ容器120に入れられた揚げ油を加熱した状態で揚げ油の温度が急激に下がることを防ぐために、揚げ容器120の外側に保温材120−1を設ける。排水トラップ130には、揚げ油及び温度に影響を受けない栓131を設ける。前記排水トラップ130の一方の側から揚げ本体100の一方の側へと揚げ油が排出可能なように排出管132を設ける。前記排出管132の一方の側には、ユーザーの選択に応じて揚げ油が排出可能なようにコック弁133を設ける。
【0018】
前記揚げ容器は、
図1から
図3に示すものに何等限定されるものではなく、
図4に示すように、
図1から
図3に示すものと異なる構成を有していてもよい。
図4を参照すると、本発明の揚げ容器120は、3重構造に形成して加熱部300から印加される熱の伝導が早く起こるように内側及び外側はステンレス材質にし、ステンレス材質の間はアルミニウム材質にする。
上述したように3重構造に揚げ容器120を形成するので、熱伝導が早く起こり、熱伝導が早く起こるので、揚げ調理をするための温度を設定し易い。なお、温度が短時間内に揚げ調理が行えるような温度に上昇するので、電気が節減されるというメリットがある。
【0019】
前記高周波揚げ部200は、揚げ油で揚げられるように揚げ物材料を入れた揚げ容器120の内側に引き込ませる揚げかご210の上部を密閉させるように配備される。前記揚げかご210の上部に密着されるように蓋体110の一方の側にかごカバー220を設ける。前記かごカバー220が揚げかご210の上部に弾性力により密着されるようにかごカバー220と係合して蓋体110にカバー支持体230を設ける。
【0020】
また、前記かごカバー220を介して揚げかご210に供給される高周波が漏れることを防ぐために、カバー支持体230と蓋体110との間に絶縁体240を設ける。
更に、高周波揚げ部200は、前記コントローラー400と電気的に接続されて揚げかご210に高周波が印加可能なように蓋体110の内側に設けられてかごカバー220と高周波供給線250を連結する。
【0021】
前記揚げかご210の下部角部及び上部角部にセラミック材質の下部支持部材211及び上部支持部材212をそれぞれ設けて、揚げ容器120と所定の距離だけ離れるようにするとともに、セラミックから遠赤外線波長が放射されて揚げられる揚げ物材料の内部の深くに浸透して深部において発熱を引き起こして内部及び外部が均一に加熱されるようにする。
【0022】
また、前記かごカバー220の一方の側にはセラミック材質のセラミックバー222を設けて、蓋体110を閉じたときに揚げ油に接触されるようにし、前記セラミックバー222に加えられる熱源により遠赤外線波長が放射される。前記遠赤外線波長が揚げ物材料の内部の深くに浸透されるようにし、この遠赤外線波長が深部において発熱を引き起こして内部及び外部が均一に加熱されるようにする。
【0023】
前記かごカバー220は、
図6に示すものに何等限定されるものではなく、
図7に示すように、
図6の構成とは異なる構成を有していてもよい。
図7を参照すると、本発明のかごカバー220には複数の油蒸案内突起223を形成して、揚げ終わった状態で蓋体110を開いたときに油蒸による油が揚げ本体100の上部に落下して汚れることを防ぐようにする。
【0024】
前記加熱部300は、電磁気誘導加熱方式により揚げ油の温度を上昇させる誘導加熱部310を備えることを特徴とする。
前記誘導加熱部310は、誘導加熱により発熱可能なように複数の揚げ容器120の外側に金属材質の加熱体311を設ける。前記複数の揚げ容器120の外側に固定されるように所定の間隔を隔てて複数のブラケット312を設ける。誘導電流を発生させるようにブラケット312にコントローラー400と連結されるコイル313を設ける。コイル313の外側には磁石314を設けて誘導電流が発生されるようにする。前記磁石314がコイル313の一方の側に固定されるように複数の磁石固定部材315を設ける。
【0025】
前記誘導加熱部310の加熱体311は、図示の如きリング状に形成することに何等限定されない。前記加熱体311には、揚げ容器120の外側に粉体塗装方式を用いて金属材質の金属コーティング層を形成してもよい。
前記金属コーティング層を形成すると、ブラケット312と、コイル313及び磁石314が設けられる空間が確保し易いとともに、ブラケット312を揚げ容器120に強固に固定することができる。
【0026】
前記コントローラー400は、入力部410と、マイコン420と、出力部430と、表示部440と、チェック部450及び電源部460を備える。
前記入力部410は、揚げ本体100の上部に設けた揚げ容器120に誘導電流を発生させるように電源をオン/オフにする電源ボタン411と、揚げ容器120に入れられた揚げ油により揚げ物材料が揚げられる温度を設定する温度調節ボタン412と、揚げ容器120に入れられた揚げ物材料が揚げられる時間を設定する時間調節ボタン413と、を備える。
【0027】
前記マイコン420は、入力部410において設定した温度及び時間に基づいて、揚げ容器120に入れられた揚げ物材料が電磁誘導加熱方式により揚げられるように誘導加熱部310を制御する。これと同時に、揚げられる揚げ物材料に高周波が印加可能なように制御する。前記チェック部450を介して入力される信号により揚げ油の温度を一定に保つ。更に、これと同時に、揚げ容器120に入れられた揚げ油の量をチェックして常に一定の量の揚げ油が保たれるようにする。
【0028】
前記出力部430は、マイコン420の制御により電源部460から供給される商用電源を揚げ容器120の外側に設けた誘導加熱部310に印加して電磁誘導加熱により揚げ油が加熱されるようにする。前記蓋体110の一方の側に設けたかごカバー220を経て揚げかご210に高周波を印加する。
【0029】
前記表示部440は、揚げ本体100の上部の一方の側に設けた入力部410により設定した時間及び温度を表示するディスプレイにより構成される。前記ディスプレイとしては、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)又は発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)が挙げられる。
【0030】
前記チェック部450は、揚げ容器120に設ける温度センサー451及びレベルセンサー452を備える。前記温度センサー451は、入力部410を用いて設定した揚げ油の温度が維持可能なように揚げ油の温度をチェックしてマイコン420に印加する。前記レベルセンサー452は、揚げ容器120に入れられた揚げ油の量が所定の水位以上であるか、或いは、所定の水位以下であるかをチェックしてマイコン420に印加する。
【0031】
前記電源部460は、マイコン420の制御を受けて高周波揚げ部200と、誘導加熱部310と、入力部410と、マイコン420と、出力部430と、表示部440及びチェック部450が必要とする電源を供給する。
【0032】
本発明による高周波を用いたフライヤーは、
図1から
図6に示す構成に何等限定されるものではなく、
図9及び
図10に示すように、
図1から
図6に示す構成とは異なる構成を有していてもよい。
図9及び
図10を参照すると、本発明による高周波を用いたフライヤーは、揚げ本体100と、高周波揚げ部200と、加熱部300と、コントローラー400と、を備える。
【0033】
前記構成において、揚げ本体100と、高周波揚げ部200及びコントローラー400の構成は、
図1から
図6に示す構成と同様であるため、ここではこれについての詳細な説明を省略する。
但し、
図9及び
図10の構成において、揚げ本体100の揚げ容器120及び加熱部300の構成のみが異なるため、これについてのみ説明する。
【0034】
図9及び
図10を参照すると、本発明の加熱部300は、ヒーター加熱部320を備えることを特徴とする。
前記ヒーター加熱部320は、揚げ容器120の内側に揚げ油が入れられるように所定の空間を有し、一方の側に載置溝121を形成する。前記載置溝121には前記ヒーター加熱部320が係合され、前記ヒーター加熱部320の係合により揚げ容器120に入れられた揚げ油が載置溝121を介して揚げ本体100に向かって溢れることを防ぐ。
【0035】
前記ヒーター加熱部320は、揚げ容器120の内部に入れられた揚げ油が加熱可能なようにコントローラー400と電気的に接続されるシーズヒーターからなる加熱管321と、前記加熱管321の一方の側には載置溝121に係合する係合部材322を形成する。前記係合部材322には、揚げ容器120の側面の上端が嵌め込まれるように係合溝323を形成する。
前記シーズヒーターは、金属保護管に電熱線をコイル状に内蔵し、絶縁粉末である酸化マグネシウムを一緒に充填して撚線と保護管を絶縁した管状のヒーターである。前記シーズヒーターは、製造会社において揚げ容器120の内部形状に合わせて製作して用いてもよく、現在市販中の製品を用いてもよい。
【0036】
また、本発明による高周波を用いたフライヤーは、
図1から
図10に示す構成に何等限定されるものではなく、
図11から
図13に示すように、
図1から
図10に示す構成とは異なる構成を有していてもよい。
図11から
図13を参照すると、本発明は、揚げ本体100と、高周波揚げ部200と、加熱部300と、コントローラー400と、を備える。
【0037】
前記揚げ本体100と、高周波揚げ部200及びコントローラー400の構成は、
図1から
図10において説明した構成と同様であり、
図1から
図10に示す構成とは異なる構成を有する揚げ本体100の揚げ容器120及び加熱部300を中心として説明する。
前記揚げ容器120には、その下部にガス加熱部330が設けられるように係合溝122を形成し、前記係合溝122は少なくとも一つ以上形成する。
【0038】
前記ガス加熱部330は、LPG又はLNGを燃料として温風を供給するバーナー331と、前記バーナー331と連結される加熱部材332と、前記加熱部材332の一方の側に係合して排ガスが排出可能なように揚げ本体100に係合される排出部材334と、を備える。
前記加熱部材332は、バーナー331と排出部材334との間に設けられて内側に熱気が直接的に排出されずに最大限に熱気の損失を防ぐために隔板333を設ける。前記隔板333は千鳥状に互い違いに設けられて熱気が迂回して排出されるようにする。
【0039】
前記加熱部材332は、製造会社においてフライヤーの構造に合わせて製作して用いてもよく、現在市販中の製品を用いてもよい。また、前記加熱部材332は、バーナー331から発生する熱気を所定の時間だけ閉じ込めてから排出されるようにする構成を有し、このような構成は、通常の技術者であれば誰でも手軽に想到可能であるため、ここではこれについての詳細な説明は省略する。
【0040】
また、前記排出部材334は所定の形状を有するように形成し、内側に所定の空間が形成されるようにして、加熱部材332を介して排出される熱気をしばらくの間閉じ込むようにする。
更に、前記排出部材334は、加熱部材332が係合可能なように一方の側に係合孔335を形成し、排ガスが円滑に排出可能なように係合孔335が形成された個所と向かい合うように排気口336を形成する。
【0041】
上述したような構成を有する本発明による高周波を用いたフライヤーの作用について説明する。
まず、
図1から
図8に示す構成を基準としてその作用について説明すると、ユーザーが揚げ物材料を揚げるためには、まず、揚げ容器120に所定の量の揚げ油を入れるが、このとき、揚げ容器120に設けたレベルセンサー452以上に揚げ油を入れてこれが感知可能なようにする。
【0042】
前記揚げ容器120に揚げ油を入れた状態で揚げ調理を行うために、ユーザーがコントローラー400の温度調節ボタン412を押して温度を設定すると、誘導加熱部310のコイル313に電源が印加される。印加された電源によりコイル313は磁石314とともに電磁気誘導現象により加熱体311が誘導加熱されながら揚げ容器120の内部に入れられた揚げ油に熱が伝わって温度を上昇させる。
【0043】
前記揚げ容器120に入れられた揚げ油の温度が上昇すると、ユーザーは、揚げ物材料を揚げかご210に入れた後、揚げかご210を揚げ容器120に入れる。このとき、時間調節ボタン413を押して揚げ物材料が揚げられる時間を設定して揚げられる間に他の作業が行えるようにする。
前記揚げ容器120に揚げかご210を入れた状態で蓋体110を閉じると、蓋体110の一方の側に設けたかごカバー220が揚げかご210の上部に密着されるが、このとき、かごカバー220の一方の側に設けたカバー支持体230の弾性力により揚げかご210の上部が押されながら密着される。
【0044】
ここで、かごカバー220の上下、左右(
図1を基準とする)に形成した密着突起221により揚げかご210の上部に密着される。
前記かごカバー220の密着突起221が揚げかご210の上部に密着されると、コントローラー400と連結された高周波供給線250を介してかごカバー220に高周波が印加される。前記高周波は、再び密着突起221を介して揚げかご210に伝わる
【0045】
前記揚げかご210に高周波が印加されると、揚げかご210に入れられた揚げ物材料が揚げられるとき、高周波により揚げ物材料の内部の水分が速やかに蒸発されながら揚げられる。
【0046】
前記高周波がかごカバー220を介して印加されると、高周波は揚げ容器120に印加されず、揚げ物材料にのみ印加される。これは、揚げ物材料を揚げるときに用いる揚げ油と、揚げかご210に設けられた下部支持部材211及び上部支持部材212とが絶縁されるので、高周波は他の部材に漏れることなく、揚げ物材料にのみ印加されるためである。なお、揚げ物材料は、揚げかご210の下部に当接された状態で揚げられるので、高周波が印加されて上述したように食感がよくなる。
【0047】
前記高周波揚げ部200及び誘導加熱部310により揚げ調理が終わって蓋体110を開くと、かごカバー220に結ばれた油蒸がセラミックバー222に導かれながら揚げ容器120の内部に落下するので、揚げ本体100の上部が揚げ油により汚れることを防ぐことができる。
前記蓋体110を開いた状態でユーザーはトングなどを用いて揚げ物材料が入れられた揚げかご210を取り出して、揚げ立ての揚げ物を他の容器に入れて食べられるようにする。
【0048】
上述したように、誘導加熱部310により揚げ油の温度を速やかに上昇させることはもとより、揚げ終わった後に電源を遮断すると、残熱により揚げ油が酸敗されることを防ぐ。
また、高周波揚げ部200を介して高周波が印加されて揚げ物材料の内部の水分を速やかに蒸発させることにより、揚げ物材料が揚げられる時間が短縮されることはもとより、表面はカリッ、サクッとした食感を有し、且つ、内部はしっとりした食感を有するので、消費者に食感に優れた揚げ物を提供することができるというメリットがある。