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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-11957(P2017-11957A)
(43)【公開日】2017年1月12日
(54)【発明の名称】同心二軸モータ
(51)【国際特許分類】
   H02K 16/02 20060101AFI20161216BHJP
【FI】
   H02K16/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-127988(P2015-127988)
(22)【出願日】2015年6月25日
(71)【出願人】
【識別番号】515175707
【氏名又は名称】株式会社シー・ティー・シー
(74)【代理人】
【識別番号】100098187
【弁理士】
【氏名又は名称】平井 正司
(74)【代理人】
【識別番号】100085707
【弁理士】
【氏名又は名称】神津 堯子
(72)【発明者】
【氏名】三瓶 利正
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 正弘
(57)【要約】
【課題】軸線方向長さを小さくする。
【解決手段】同心二軸モータ100は、内側にインナーロータ形の第1モータ10を有し、外側にアウターロータ形の第2モータ20を有する。第1モータ10の第1回転子2及び第2モータ20の第2回転子24は永久磁石で構成されている。第1モータ10の第1固定子4と第2モータ20の第2固定子28は実質的に同一円周上に配置されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
相対的に内周側に位置する第1モータと、
相対的に外周側に位置する第2モータとを有し、
前記第1モータがインナーロータ形モータで構成され、
前記第2モータがアウターロータ形モータで構成され、
内周側に位置する前記インナーロータ形モータと、外周側に位置する前記アウターロータ形モータとの境界領域に、前記インナーロータ形モータの第1固定子と、前記アウターロータ形モータの第2固定子が位置決めされていることを特徴とする同心二軸モータ。
【請求項2】
前記第1モータの第1固定子と、前記第2モータの第2固定子とが実質的に同一の円周上に配置されている、請求項1に記載の同心二軸モータ。
【請求項3】
前記第1モータの第1回転子が永久磁石で構成され、
前記第2モータの第2回転子が永久磁石で構成されている、請求項1又は2に記載の同心二軸モータ。
【請求項4】
前記第1モータと前記第2モータとが2相駆動モータで構成されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の同心二軸モータ。
【請求項5】
前記第1モータと前記第2モータとが3相駆動モータで構成されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の同心二軸モータ。
【請求項6】
前記第1モータ及び/又は前記第2モータの各相を構成する前記固定子の一部を欠落した構成を有する、請求項4又は5に記載の同心二軸モータ。
【請求項7】
前記第1モータがインナー駆動磁気コアを有し、
前記第2モータがアウター駆動磁気コアを有し、
前記インナー駆動磁気コアと前記アウター駆動磁気コアが共通のヨークに連結されている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の同心二軸モータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に電動モータに関し、より詳しくは同心二軸モータに関する。本発明の同心二軸モータは駆動用モータとして用いる。また、本発明の同心二軸モータは発電機として用いることができる。
【背景技術】
【0002】
電動モータは、周知のように、固定子(ステータ)と回転子(ロータ)を基本要素として含み、これら固定子と回転子との間の磁気作用によって回転動作する。固定子と回転子の配置によってモータは2つのタイプに分類されている。第1のタイプはインナーロータ形である。インナーロータ形モータは、外側に固定子が配置され、内側に回転子が配置される。第2のタイプはアウターロータ形である。アウターロータ形モータは、外側に回転子が配置され、内側に固定子が配置される。
【0003】
電動モータは、電源の種類によって直流形、交流形に分類される。直流形モータ(DCモータ)は、一般的には、固定子に永久磁石が用いられるが、電磁石で界磁する巻線形DCモータも知られている。交流形モータ(ACモータ)は、直流形モータと同じ原理で動作するモータもあるが、一般的には、磁界を回転させることで回転子に影響を与えて回転させる。回転磁界を作るためのコイルは固定子コイル又はステータコイルと呼ばれている。
【0004】
特許文献1、2は同心二軸モータを開示している。特許文献1及び2の同心二軸モータは、軸線方向に離置した第1、第2の2つのモータで構成されている。第1、第2のモータは、共に、インナーロータ形モータで構成されている。そして、第1モータの中空出力軸の中に第2モータの出力軸を挿入することにより同心二軸モータが構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】JP特開平10−257728号公報
【特許文献2】JP特開平11−187631号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1、2に開示の同心二軸モータは、第1、第2のモータが共にインナーロータ形モータで構成されている。そして、この2つのインナーロータ形モータを軸線方向に離置することで同心二軸モータが構成されている。
【0007】
本発明の目的は、軸線方向長さを小さくすることのできる同心二軸モータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の技術的課題を達成すべく、本発明にあっては、
相対的に内周側に位置する第1モータと、
相対的に外周側に位置する第2モータとを有し、
前記第1モータがインナーロータ形モータで構成され、
前記第2モータがアウターロータ形モータで構成され、
内周側に位置する前記インナーロータ形モータと、外周側に位置する前記アウターロータ形モータとの境界領域に、前記インナーロータ形モータの第1固定子と、前記アウターロータ形モータの第2固定子が位置決めされていることを特徴とする同心二軸モータを提供することにより達成される。
【0009】
本発明の同心二軸モータによれば、第1、第2のモータを内外に配置する構成を有するため、同心二軸モータの軸線方向長さを小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1実施例の同心二軸モータの構成を平面的に示す説明図である。
図2】第1実施例の同心二軸モータの構成を断面して説明するための図である。
図3】第1実施例に含まれる固定子の構成を説明するための図である。
図4図1の実施例に含まれる分割コアユニットの分解斜視図である。
図5図4に図示の分割コアユニットの組立工程を説明するためのフロー図である。
図6図4に図示の分割コアユニットに含まれるステータカバーにコイルを巻回することを説明するための図である。
図7図5に図示の分割コアユニットの斜視図である。
図8】第2実施例の同心二軸モータの構成を平面的に示す説明図であり、第2実施例のモータは2極3スロットの3相駆動モータである。
図9】第3実施例の同心二軸モータの構成を平面的に示す説明図であり、第3実施例のモータは4極3スロットの3相駆動モータである。
図10】第4実施例の同心二軸モータの構成を平面的に示す説明図であり、第4実施例のモータは4極6スロットの3相駆動モータである。
図11】第5実施例の同心二軸モータの構成を平面的に示す説明図であり、第5実施例のモータは8極6スロットの3相駆動モータである。
図12】第6実施例の同心二軸モータの構成を平面的に示す説明図であり、第6実施例のモータは10極9スロットの3相駆動モータである。
図13】第7実施例の同心二軸モータの構成を平面的に示す説明図であり、第7実施例のモータは12極9スロットの3相駆動モータである。
図14】第8実施例の同心二軸モータの構成を平面的に示す説明図であり、第8実施例のモータは2極4スロットの2相駆動モータである。
図15】第9実施例の同心二軸モータの構成を平面的に示す説明図であり、第9実施例のモータは6極4スロットの2相駆動モータである。
図16】第10実施例の同心二軸モータの構成を平面的に示す説明図であり、第10実施例のモータは8極4スロットの2相駆動モータである。
図17】第11実施例の同心二軸モータの構成を平面的に示す説明図であり、第11実施例のモータは10極4スロットの2相駆動モータである。
図18】第12実施例の同心二軸モータの構成を平面的に示す説明図であり、第12実施例のモータは12極8スロットの2相駆動モータである。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0011】
以下に、添付の図面に基づいて本発明の好ましい実施例をブラシレスモータを例に説明する。以下の実施例の説明から本発明は交流形モータにも適用可能であることは当業者であれば直ちに理解できるであろう。
【0012】
図1図2は本発明の第1実施例の同心二軸モータ100を示す。同心二軸モータ100は、8極6スロットの3相駆動モータであり、内外に配置した第1、第2のモータ10、20を有する。内周側に位置する第1モータ10はインナーロータ形モータで構成されている。他方、外周側に位置する第2モータ20はアウターロータ形モータで構成されている。
【0013】
内周側に位置する第1モータ10(インナーロータ形モータ)は、同心二軸モータ100の第1出力軸102に固定された第1回転子2を有する。外周側に位置する第2モータ20(アウターロータ形モータ)は、第1出力軸102を中心とした円筒状の形状を有するアウター22を有し、アウター22の内周面に第2回転子24が位置決めされている。アウター22は、その軸線方向一端にスリーブ26を有し、スリーブ26の中を第1出力軸102が貫通している。スリーブ26は第1出力軸102と同心である。スリーブ26と第1出力軸102との間には第1軸受40が介装され、この第1軸受40によってスリーブ26と第1出力軸102とは互いに相対回転可能である。第2モータ20に含まれるスリーブ26は、同心二軸モータ100の第2出力軸104を構成する。
【0014】
第1出力軸102を中心として内外に位置する第1モータ10と第2モータ20との間の境界領域Bには、第1モータ10(インナーロータ形モータ)の第1固定子4と、第2モータ20(アウターロータ形モータ)の第2固定子28とが位置決めされている。
【0015】
図示の同心二軸モータ100は3相モータである。図1を参照して、第1モータ10(インナーロータ形モータ)の第1回転子2は8個の永久磁石からなる第1の永久磁石群PM(1)で構成されている。第1の永久磁石群PM(1)は、第1出力軸102を中心とする第1円周上に等間隔に配置されている。第1の永久磁石群PM(1)を構成する各磁石はN極とS極とが交互に且つ互いに隣接して配置されている。
【0016】
第2モータ20(アウターロータ形モータ)の第2回転子24は、円筒状のアウター22に固定された8個の永久磁石からなる第2の永久磁石群PM(2)で構成されている。第2の永久磁石群PM(2)は、円筒状のアウター22の内周面に等間隔に配置されている。第2の永久磁石群PM(2)を構成する各磁石はN極とS極とが交互に且つ互いに隣接して配置されている。
【0017】
図1の左側に図示してあるのが第1モータ10の第1固定子4である。図1の右側に図示してあるのが第2モータ20の第2固定子28である。第1固定子4と第2固定子28は実質的に同一円周上に配置されている。第1固定子4は第1の固定部材6に固定されている。第2固定子28は第2の固定部材30に固定されている。第1、第2の固定部材6、30は、第2、第3の軸受42、44を介して第1出力軸102に支持され、また、共通のブラケット106に固定されている。この共通のブラケット106を介して図外の機台に固定される。
【0018】
図3を参照して、第1固定子4と第2固定子28は、ヨーク本体50と、ヨーク本体50に組み込まれる分割コアユニット52つまりインナー駆動又はアウター駆動の磁気コアとで構成されている。図3では、分割コアユニット52が1つしか描かれていないが、本来は3つの分割コアユニット52つまり3つのインナー駆動又は3つのアウター駆動の磁気コアがヨーク本体50に組み込まれる。分割コアユニット52は、図4を参照して、ヨークのティース部を構成するコア本体54と、ステータカバー56と、コイル58とで構成されている。第1固定子4及び第2固定子28は、夫々、3つのスロットSを有する(図1)。図1において、第1モータ10のスロットSには(1)を付記し、第2モータ20のスロットSには(2)を付記してある。
【0019】
第1固定子4は、図1から分かるように、第1モータ10の外周部に第1ヨーク本体50(1)が位置し、第1ヨーク本体50(1)から半径方向内方に向けて3つの第1分割コアユニット52(1)つまりインナー駆動磁気コアが延びている。第2固定子28は、図1から分かるように、第2モータ20の内周部に第2ヨーク本体50(2)が位置し、第2のヨーク本体50(2)から半径方向外方に向けて3つの第2分割コアユニット52(2)つまりアウター駆動磁気コアが延びている。
【0020】
図3に図示のヨーク本体50は、円弧状に延びる帯形状を有し、その内周面及び外周面に円周方向に離間して3つの断面鳩尾状の溝60を有する。鳩尾状の溝60は帯状に延びるヨーク本体50を横断する方向に延びている。ヨーク本体50の内周面に位置する3つの溝60には(1)を付記してある。これを第1溝60(1)と呼ぶ。3つの第1溝60(1)は第1モータ10用であり、この第1溝60(1)に第1分割コアユニット52(1)つまりインナー駆動磁気コアが取り付けられる。ヨーク本体50の外周面に位置する3つの溝60には(2)を付記してある。第2溝60(2)と呼ぶ。第2溝60(2)は第2モータ20用であり、第2溝60(2)に第2分割コアユニット52(2)つまりアウター駆動磁気コアが取り付けられる。第1分割コアユニット52(1)と第2分割コアユニット52(2)は共通の部品で構成されている。上記の構成により、インナー駆動磁気コア及びアウター駆動磁気コアは共通の分割コアユニット52で構成され、また、3つのインナー駆動磁気コア及び3つのアウター駆動磁気コア部品は、夫々、共通のヨーク本体50によって連結されている。
【0021】
コア本体54の基端突起部54aは、鳩尾溝60と相補的な形状を有し、この基端突起部54aは鳩尾溝60にスライド嵌合可能である。鳩尾溝60と基端突起部54aとは相対的な関係であり、ヨーク本体50に突起部を形成し、コア本体54に鳩尾溝を形成してもよい。コア本体54の先端部において左右両方向に延びる突出部54bは先細りの形状を有するのが好ましい。この突出部54bの先端は、隣接するコア本体54の突出部54bの先端と互いに付き合わせた状態で位置決めされる。図4及び図5は、コイル58を巻回した分割コアユニット52を作り、この分割コアユニット52をヨーク本体50に装着するまでの過程を説明するための図である。図5は一連の工程を説明するためのフローである。
【0022】
図4を参照して、分割コアユニット52は、前述したように、ステータカバー56を有する。ステータカバー56は、断面矩形のコア本体54の2つの互いに対抗する面に沿って延びる一対のリップ59を有し、このリップ59の両側に屈曲片部59aを有する。一対のリップ59は、各リップ59の両側の屈曲片部59aによって合計4つの屈曲片部59aを有する。この4つの屈曲片部59aはコア本体54の断面矩形の4つの角部に当接した状態でコア本体54の角部を覆うことでコイル58の損傷事故の発生を抑制することができる。なお、ステータカバー56とコア本体54との隙間が発生するのを回避するために、ステータカバー56にフィルム加工を施すのが好ましい。
【0023】
図5を参照して、図外のコイル巻線機にステータカバー56を装着する(S1)。巻線機を作動して、ステータカバー56にコイル58を巻回する(S2)。ステータカバー56にコイル58を巻回したら、これを巻線機から取り外す(S3)。巻線機から取り外したコイル58付きのステータカバー56を図6に図示してある。そして、このコイル58付きステータカバー56をコア本体54に装着する(S4)。図7は、組立後の分割コアユニット52を示す。図7に図示のステータカバー56、コイル58を含む分割コアユニット52をヨーク本体50に取り付ける(図5のS5、図3)。
【0024】
上述した第1実施例の同心二軸モータ100は、第1モータ10の第1固定子4と、第2モータ20の第2固定子28が実質的に同一の円周上に配置されている。第1モータ10に含まれる第1ヨーク本体50(1)が、第2モータ20に含まれる第2回転子24に隣接して位置しているため、この第2回転子24の磁界が第1モータ10に影響するのを第1ヨーク本体50(1)によって阻止することができる。同様に、第2モータ20に含まれる第2ヨーク本体50(2)が、第1モータ10に含まれる第1回転子2に隣接して位置しているため、この第1回転子2の磁界が第2モータ20に影響するのを第2ヨーク本体50(2)によって阻止することができる。
【0025】
第1モータ10の第1回転子2及び/又は第2モータ20の第2回転子24は永久磁石に代えて電磁石で構成してもよい。しかし、第1、第2の回転子2、24として永久磁石を用いることにより、本発明の従う同心二軸モータの制御系を簡素化することができる。
【0026】
図8ないし図18は他の実施例を示す。図8は第2実施例の同心二軸モータ120を示す。第2実施例のモータ120は、図面左側に図示の第1モータ10つまりインナーロータ形モータと、図面右側に図示の第2モータ20つまりアウターロータ形モータとの組み合わせで構成される。第1モータ10と第2モータ20の境界を構成するヨーク本体50は第1、第2のモータ10、20で共用するのがよい。共用するヨーク本体50は、図3を参照して説明したヨーク本体50で構成すればよい。
【0027】
第2実施例の同心二軸モータ120は2極3スロットの3相駆動モータである。この第2実施例に含まれる第1モータ10は2極3スロットのインナーロータ形モータで構成されている。この第2実施例に含まれる第2モータ20は2極3スロットのアウターロータ形モータで構成されている。
【0028】
図9は第3実施例の同心二軸モータ130を示す。第3実施例のモータ130は、図面左側に図示の第1モータ10つまりインナーロータ形モータと、図面右側に図示の第2モータ20つまりアウターロータ形モータとの組み合わせで構成される。第1モータ10と第2モータ20の境界を構成するヨーク本体50は第1、第2のモータ10、20で共用するのがよい。
【0029】
第3実施例の同心二軸モータ130は4極3スロットの3相駆動モータである。この第3実施例に含まれる第1モータ10は4極3スロットのインナーロータ形モータで構成されている。この第3実施例に含まれる第2モータ20は4極3スロットのアウターロータ形モータで構成されている。
【0030】
図10は第4実施例の同心二軸モータ140を示す。第4実施例のモータ140は、図面左側に図示の第1モータ10つまりインナーロータ形モータと、図面右側に図示の第2モータ20つまりアウターロータ形モータとの組み合わせで構成される。第1モータ10と第2モータ20の境界を構成するヨーク本体50は第1、第2のモータ10、20で共用するのがよい。
【0031】
第4実施例の同心二軸モータ140は4極6スロットの3相駆動モータである。この第4実施例に含まれる第1モータ10は4極6スロットのインナーロータ形モータで構成されている。この第4実施例に含まれる第2モータ20は4極6スロットのアウターロータ形モータで構成されている。
【0032】
図11は第5実施例の同心二軸モータ150を示す。第5実施例のモータ150は、図面左側に図示の第1モータ10つまりインナーロータ形モータと、図面右側に図示の第2モータ20つまりアウターロータ形モータとの組み合わせで構成される。第1モータ10と第2モータ20の境界を構成するヨーク本体50は第1、第2のモータ10、20で共用するのがよい。
【0033】
第5実施例の同心二軸モータ150は8極6スロットの3相駆動モータである。この第5実施例に含まれる第1モータ10は8極6スロットのインナーロータ形モータで構成されている。この第5実施例に含まれる第2モータ20は8極6スロットのアウターロータ形モータで構成されている。
【0034】
図12は第6実施例の同心二軸モータ160を示す。第6実施例のモータ160は、図面左側に図示の第1モータ10つまりインナーロータ形モータと、図面右側に図示の第2モータ20つまりアウターロータ形モータとの組み合わせで構成される。第1モータ10と第2モータ20の境界を構成するヨーク本体50は第1、第2のモータ10、20で共用するのがよい。
【0035】
第6実施例の同心二軸モータ160は10極9スロットの3相駆動モータである。この第6実施例に含まれる第1モータ10は10極9スロットのインナーロータ形モータで構成されている。この第6実施例に含まれる第2モータ20は10極9スロットのアウターロータ形モータで構成されている。第6実施例のように極数及びスロット数を多くすることにより、コギングを低減することができる。
【0036】
図13は第7実施例の同心二軸モータ170を示す。第7実施例のモータ170は、図面左側に図示の第1モータ10つまりインナーロータ形モータと、図面右側に図示の第2モータ20つまりアウターロータ形モータとの組み合わせで構成される。第1モータ10と第2モータ20の境界を構成するヨーク本体50は第1、第2のモータ10、20で共用するのがよい。
【0037】
第7実施例の同心二軸モータ170は12極9スロットの3相駆動モータである。この第7実施例に含まれる第1モータ10は12極9スロットのインナーロータ形モータで構成されている。この第7実施例に含まれる第2モータ20は12極9スロットのアウターロータ形モータで構成されている。第7実施例のように極数及びスロット数を多くすることにより、コギングを低減することができる。
【0038】
図14は第8実施例の同心二軸モータ180を示す。第8実施例のモータ180は、図面左側に図示の第1モータ10つまりインナーロータ形モータと、図面右側に図示の第2モータ20つまりアウターロータ形モータとの組み合わせで構成される。第1モータ10と第2モータ20の境界を構成するヨーク本体50は第1、第2のモータ10、20で共用するのがよい。
【0039】
第8実施例の同心二軸モータ180は2極4スロットの2相駆動モータである。この第8実施例に含まれる第1モータ10は2極4スロットのインナーロータ形モータで構成されている。この第8実施例に含まれる第2モータ20は2極4スロットのアウターロータ形モータで構成されている。
【0040】
図15は第9実施例の同心二軸モータ190を示す。第9実施例のモータ190は、図面左側に図示の第1モータ10つまりインナーロータ形モータと、図面右側に図示の第2モータ20つまりアウターロータ形モータとの組み合わせで構成される。第1モータ10と第2モータ20の境界を構成するヨーク本体50は第1、第2のモータ10、20で共用するのがよい。
【0041】
第9実施例の同心二軸モータ190は6極4スロットの2相駆動モータである。この第9実施例に含まれる第1モータ10は6極4スロットのインナーロータ形モータで構成されている。この第9実施例に含まれる第2モータ20は6極4スロットのアウターロータ形モータで構成されている。
【0042】
図16は第10実施例の同心二軸モータ200を示す。第10実施例のモータ200は、図面左側に図示の第1モータ10つまりインナーロータ形モータと、図面右側に図示の第2モータ20つまりアウターロータ形モータとの組み合わせで構成される。第1モータ10と第2モータ20の境界を構成するヨーク本体50は第1、第2のモータ10、20で共用するのがよい。
【0043】
第10実施例の同心二軸モータ200は8極4スロットの2相駆動モータである。この第10実施例に含まれる第1モータ10は8極4スロットのインナーロータ形モータで構成されている。この第10実施例に含まれる第2モータ20は8極4スロットのアウターロータ形モータで構成されている。
【0044】
図17は第11実施例の同心二軸モータ210を示す。第11実施例のモータ210は、図面左側に図示の第1モータ10つまりインナーロータ形モータと、図面右側に図示の第2モータ20つまりアウターロータ形モータとの組み合わせで構成される。第1モータ10と第2モータ20の境界を構成するヨーク本体50は第1、第2のモータ10、20で共用するのがよい。
【0045】
第11実施例の同心二軸モータ210は10極4スロットの2相駆動モータである。この第11実施例に含まれる第1モータ10は10極4スロットのインナーロータ形モータで構成されている。この第11実施例に含まれる第2モータ20は10極4スロットのアウターロータ形モータで構成されている。
【0046】
図18は第12実施例の同心二軸モータ220を示す。第12実施例のモータ220は、図面左側に図示の第1モータ10つまりインナーロータ形モータと、図面右側に図示の第2モータ20つまりアウターロータ形モータとの組み合わせで構成される。第1モータ10と第2モータ20の境界を構成するヨーク本体50は第1、第2のモータ10、20で共用するのがよい。
【0047】
第12実施例の同心二軸モータ220は12極8スロットの2相駆動モータである。この第12実施例に含まれる第1モータ10は12極8スロットのインナーロータ形モータで構成されている。この第12実施例に含まれる第2モータ20は12極8スロットのアウターロータ形モータで構成されている。
【0048】
図8以降の図面において「U」、「V」、「W」の文字は各相を示す。例えば図13の第7実施例の同心二軸モータ170は12極9スロットの3相駆動モータであるが、図13に示す「U1」〜「U3」は一本の連続するコイル58(図4)が使われて一つの相を構成する。「V1」〜「V3」の組も一つの相を構成し、また、「W1」〜「W3」の組も一つの相を構成する。
【0049】
引き続き図13の第7実施例を例に説明すれば、同心二軸モータ170は、第1モータ10のインナーロータ形モータ及び/又は第2モータ20のアウターロータ形モータの回転子の構成において、例えば「U1」〜「U3」の相の「U1」だけ、「V1」〜「V3」の相の「V1」だけ及び「W1」〜「W3」の相の「W1」だけを残して他を省いて構成してもよい。
【0050】
本発明に従う同心二軸モータは、2相のインナー及びアウターロータ形モータとして、2極4スロット、6極4スロット、8極4スロット、10極8スロットというように、2を含む2の倍数の極と4を含む4の倍数のスロットのモータを採用することができる。本発明に従う同心二軸モータは、3相のインナー及びアウターロータ形モータとして、2極3スロット、4極3スロット、4極6スロット、8極3スロット、8極6スロット、というように、2を含む2の倍数の極と3を含む3の倍数のスロットのモータを採用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明に従う同心二軸モータは、駆動源として用いるだけでなく、発電機として用いることができる。
【符号の説明】
【0052】
100 第1実施例の同心二軸モータ
102 第1出力軸
104 第2出力軸
10 第1モータ(インナーロータ形モータ)
2 第1回転子(第1の永久磁石群PM(1) 8つ)
4 第1固定子
20 第2モータ(アウターロータ形モータ)
24 第2回転子(第2の永久磁石群PM(2) 8つ)
28 第2固定子
50 ヨーク本体
52 分割コアユニット
54 コア本体
56 ステータカバー
58 コイル
S スロット
B 第1モータと第2モータの境界領域
図1
図2
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