特開2017-120114(P2017-120114A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特開2017120114-振動吸収ボルト 図000003
  • 特開2017120114-振動吸収ボルト 図000004
  • 特開2017120114-振動吸収ボルト 図000005
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2017-120114(P2017-120114A)
(43)【公開日】2017年7月6日
(54)【発明の名称】振動吸収ボルト
(51)【国際特許分類】
   F16B 35/02 20060101AFI20170609BHJP
   F16F 15/08 20060101ALI20170609BHJP
   F16B 35/00 20060101ALI20170609BHJP
【FI】
   F16B35/02
   F16F15/08 E
   F16B35/00 Y
   F16B35/00 R
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【全頁数】4
(21)【出願番号】特願2015-257640(P2015-257640)
(22)【出願日】2015年12月29日
(71)【出願人】
【識別番号】306024805
【氏名又は名称】株式会社 林物産発明研究所
(72)【発明者】
【氏名】林 慎一郎
(72)【発明者】
【氏名】林 和志郎
(72)【発明者】
【氏名】林 宏三郎
(72)【発明者】
【氏名】林 加奈子
【テーマコード(参考)】
3J048
【Fターム(参考)】
3J048AA01
3J048BA11
3J048BA17
3J048DA10
3J048EA34
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ボルト自体がボルトにかかる振動を吸収するボルト構造を提案する。
【解決手段】ボルト1であって長さ方向に複数に分割され、分割面に弾性体2を挟み込みボルト形状に戻した振動吸収ボルトである。ボルト1にかかる振動をボルト自体が吸収できるよう、ボルト1を長さ方向に分割し弾性体2をボルト内部に挿入した。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボルトであって長さ方向に複数に分割され、分割面に弾性体を挟み込みボルト形状に戻した振動吸収ボルト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、振動のかかる場所に使用される振動吸収ボルト技術に属する。
【背景技術】
【0002】
振動を受ける場所に使用される部材は各種多様に存在している。多くはその振動により誤作動を起こしあるいは所定場所から脱落することもあり、このような事故を防ぐための振動を吸収するボルトナットの組み合わせが広く使用され、且つ提案されている(特開2004-153934、特開H09-177751,特開2005-9545、特開H07-174129)。
これらの多くはボルトの周囲に弾性体を配列することで振動を吸収している。
ボルトそのものが振動を吸収するボルトが求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004-153934
【特許文献2】特開H09-177751
【特許文献3】特開2005-9545
【特許文献4】特開H07-174129
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ボルト自体がボルトにかかる振動を吸収するボルト構造を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、ボルトであって長さ方向に複数に分割され、分割面に弾性体を挟み込みボルト形状に戻した振動吸収ボルトである。
ボルトにかかる振動をボルト自体が吸収できるよう、ボルトを長さ方向に分割し弾性体をボルト内部に挿入した。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、長さ方向に分割され、弾性体を挟んで接着し元のボルト形状に戻したボルトであるため、ボルトにかかる振動はボルトを形成する弾性体が直接吸収することができる。ボルトの長手方向を4分割した場合は、その中心部に弾性体が存在することにより、長手方向に対し直角にかかる力はそのまま弾性体によって吸収され、また長手方向に水平なボルトにかかるせん断力も合わせて吸収される。そのためボルトにかかる振動がナットに伝わらず、ボルト・ナットの緩み・脱落が防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】は、本発明のボルトの概念図を示す。
図2】は、本発明のボルトの他の概念図を示す。
図3】は、本発明のボルトの他の概念図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を図により詳細に説明する。
図1は、本発明のボルトの概念図を示している。
図に示すとおり、本ボルトは金属製ボルトが頭部から先端に向かって長さ方向に2分割され、その間に弾性体を挟み込んだ構造をしている。金属であるボルト躯体部と弾性体であるゴムとの接着は一般的な2液型加硫接着剤でなされる。
弾性体はゴムが一般的に使用できるが減衰系ゴムの使用が好ましい。
【0009】
本ボルトは金属の間に弾性体を挟みこんで接着した棒素材からボルトとして切削して成形することが可能である。
【0010】
図2は、本ボルトの他の例を示している。図に示すようにボルトは4分割されている。本ボルトは弾性体断面がが十字形を呈し、それぞれのL部に4分割されたボルトの一つが配置されている。したがい、ボルトの長手方向に水平にかかるせん断力は中心に存在する弾性体で吸収され、かつボルトの長手方向に垂直にかかる圧縮、引っ張り力もボルトの間にある上記と同一の弾性体で吸収される。すなわち、いずれの方向からでも、ボルトに掛かる力を吸収する。
【0011】
図3は、図2のボルトの変形である。弾性体と躯体部を別々に示している。
aは弾性体であって、ワッシャーが弾性体に装備されている。弾性体のワッシャー部には4つの躯体部挿入孔が設けられている。bは躯体部であり、躯体部挿入孔を介し、躯体部と弾性体が一体となりボルトを形成するものである。
【産業上の利用可能性】
【0012】
車のホイールの固定、モーター・電気製品の固定など振動を発生する場所・振動を避ける必要のある場所に使用することができる。
【符号の説明】
【0013】
1 ボルト
2 弾性体
21 ワッシャー
22 躯体部挿入孔
3 躯体部
図1
図2
図3